ホーム > 報道・広報 > 広報・出版 > 広報誌「厚生労働」 > 身近な危険 食中毒

広報誌「厚生労働」

身近な危険 食中毒

有毒植物:スイセン ほか

寒い冬が終わり、ハイキングや登山などにぴったりの季節がやってきました。
この季節に注意したいのが、有毒植物。予防のポイントは、「採らない」「食べない」「売らない」「人にあげない」です。

クイズ! どちらがスイセン? どちらがニラ? 


写真提供:消費者庁

解答は、こちら [238KB](頁右下をご覧ください) 

食用植物と類似のものに注意 食べると死亡に至るケースも

昨年、食中毒が18件発生 死亡者は高齢者に多い

 庭や公園できれいな花を咲かせ、目を楽しませてくれるスイセン。実は、これが有毒植物だということを知っていますか。誤って食べると30分以内に吐き気、嘔吐、頭痛、悪心、下痢などの症状が現れます。写真のとおり、スイセンの葉はニラとよく似ているため、間違って食べて食中毒になってしまう人が少なくありません。
 有毒植物は、スイセンのほかにも数多くあります。ウルイやギョウジャニンニクと間違いやすいバイケイソウは、食べると吐き気や嘔吐、手足のしびれ、めまい、呼吸困難などの症状が出て、重症の場合は死亡することもあります。
 葉はギョウジャニンニクやギボウシ、球根はジャガイモやタマネギと間違いやすいイヌサフランも、園芸植物として多く植えられていますが、有毒植物の一種です。食べると嘔吐や下痢、皮膚の知覚減退、呼吸困難などの症状が現れ、こちらも死亡するケースもあります。
 ほかにも、スノーフレーク、トリカブト、ヒメザゼンソウ、グロリオサ、ハシリドコロ、チョウセンアサガオといった植物も毒を有しています。厚生労働省のホームページでは、それらの特徴を詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
 有毒植物による食中毒は、昨年1年間だけでも18件発生しており、患者数は90人、そのうち死亡者数が1人(イヌサフラン)でした(キノコを除く)。これは、保健所に届出があったケースを集計した数なので、実際には軽症だったために届け出ていないケースもかなりあると考えられます。
 最近の患者・死亡者の推移を見ると、患者は中高年、死亡者は高齢者に多いのが特徴です。

守ってほしい4つのポイント

 こうした有毒植物による食中毒を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。ポイントは、「採らない」「食べない」「売らない」「人にあげない」ことです。
 畑に植えた覚えがない植物が生えているのを見つけても、採ってはいけません。山菜狩りをする場合は、山菜と有毒植物が混ざって生えていることがあるので、一本一本確認しましょう。
 食用植物か有毒植物か迷ったら、食べてはいけません。ましてや、見分けがつかない植物を売ったり、人にあげたりするのは厳禁です。
 もし食べてしまい具合が悪くなった場合は、すぐに医療機関にかかりましょう。
 アウトドアを楽しむ機会が増える春は、特に有毒植物による食中毒が発生しやすい季節なので、皆さん、十分に気をつけてください。

 詳しくは、こちらへアクセス

ホーム > 報道・広報 > 広報・出版 > 広報誌「厚生労働」 > 身近な危険 食中毒

ページの先頭へ戻る