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3 カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症

感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について

(1)定義

 メロペネムなどのカルバペネム系薬剤及び広域β−ラクタム剤に対して耐性を示す腸内細菌目細菌による感染症である。

(2)臨床的特徴

 主に感染防御機能の低下した患者や外科手術後の患者、抗菌薬を長期にわたって使用している患者などに感染症を起こす。健常者に感染症を起こすこともある。肺炎などの呼吸器感染症、尿路感染症、手術部位や外傷部位の感染症、カテーテル関連血流感染症、敗血症、髄膜炎その他多様な感染症を起こす。ただし、無症状で腸管等に保菌されることも多い。

(3)届出基準

  •  患者(確定例)
     医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見からカルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄に掲げる検査方法により、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を7日以内に行わなければならない。
     この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
  •  感染症死亡者の死体
     医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症が疑われ、かつ、(4)の表の左欄に掲げる検査方法により、カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を7日以内に行わなければならない。
     この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。

(4)届出のために必要な検査所見

検査方法 検査材料
分離・同定による腸内細菌目細菌の検出、かつ、次のいずれかによるカルバペネム系薬剤及び広域β−ラクタム剤に対する耐性の確認
  •  メロペネムのMIC値が2μg/ml以上であること、又はメロペネムの感受性ディスク(KB)の阻止円の直径が22o以下であること
  •  次のいずれにも該当することの確認
    • (ア)イミペネムのMIC値が2μg/ml以上であること、又はイミペネムの感受性ディスク(KB)の阻止円の直径が22o以下であること
    • (イ)セフメタゾールのMIC値が64μg/ml以上であること、又はセフメタゾールの感受性ディスク(KB)の阻止円の直径が12o以下であること
血液、腹水、胸水、髄液その他の通常無菌的であるべき検体
次のいずれにも該当することの確認
  •  分離・同定による腸内細菌目細菌の検出
  •  次のいずれかによるカルバペネム系薬剤及び広域β−ラクタム剤に対する耐性の確認
    • (ア)メロペネムのMIC値が2μg/ml以上であること、又はメロペネムの感受性ディスク(KB)の阻止円の直径が22o以下であること
    • (イ)次のいずれにも該当することの確認
      • イミペネムのMIC値が2μg/ml以上であること、又はイミペネムの感受性ディスク(KB)の阻止円の直径が22o以下であること
      • セフメタゾールのMIC値が64μg/ml以上であること、又はセフメタゾールの感受性ディスク(KB)の阻止円の直径が12o以下であること
  •  分離菌が感染症の起因菌と判定されること
喀痰、膿、尿その他の通常無菌的ではない検体

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