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腎症候性出血熱

感染症法に基づく医師及び獣医師の届出について

16 腎症候性出血熱

(1) 定義
 ハンタウイルス(ブニヤウイルス科ハンタウイルス属)による熱性・腎性疾患である。

(2) 臨床的特徴
 主にネズミの排泄物に接触(エアロゾルの吸入を含む)することにより、ヒトにウイルスが伝播する。このウイルスはヒトに感染すると状況により重篤な全身感染、あるいは腎疾患を生じ、以下の型が知られている。
 重症アジア型
 ドブネズミ、高麗セスジネズミが媒介する。潜伏期間は10〜30日で、発熱で始まる有熱期、低血圧期(ショック)(4〜10日)、乏尿期(8〜13日)、利尿期(10〜28日)、回復期に分けられる。全身皮膚に点状出血が出ることがある。発症から死亡までの時間は4〜28日で、尿素窒素は50〜300mg/dlに達する。常時高度の蛋白尿、血尿を伴う。
 軽症スカンジナビア型
 ヤチネズミによる。ごく軽度の発熱、蛋白尿、血尿がみられるのみで、極めてまれに重症化する。

(3) 届出基準
 患者(確定例)
 医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から腎症候性出血熱が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、腎症候性出血熱患者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
 この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
 無症状病原体保有者
 医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表の左欄に掲げる検査方法により、腎症候性出血熱の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
 この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
 感染症死亡者の死体
 医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、腎症候性出血熱が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、腎症候性出血熱により死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
 この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の右欄に定めるもののいずれかを用いること。
 感染症死亡疑い者の死体
 医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、腎症候性出血熱により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。

検査方法 検査材料
分離・同定による病原体の検出 血液、尿(急性期)
PCR法による病原体の遺伝子の検出(白血球を用いる)
ELISA法又は間接蛍光抗体法によるIgM抗体若しくはIgG抗体の検出 血清

  • 届出票(PDF:365KB) 

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