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鳥インフルエンザの抗体検査の結果に関するQ&A

鳥インフルエンザ

鳥インフルエンザに関する情報(関連情報)

鳥インフルエンザの抗体検査の結果に関するQ&A

平成18年1月25日


厚生労働省



 昨年(平成17年)6月以降に、茨城県と埼玉県の養鶏場で鶏に鳥インフルエンザ(H5N2亜型)が確認され、農林水産省では、これらの鳥インフルエンザが確認された養鶏場の鶏の処分を行ってきました。感染した鶏に接触した方々の健康状態を確認するため、養鶏場に働いている方々(従業員等)や鶏の処分にあたった方々(防疫従事者)に症状をお聞きすると共に、ウイルスの検査を含めた健康調査を実施しました。
 この調査結果については、平成17年1月10日に中間とりまとめを行い、公表いたしました(別添資料)が、国民の皆様のご質問に答えるための「鳥インフルエンザの抗体検査の結果に関するQ&A」を作成しました。



お問い合わせの多い質問


I.健康調査について
 I−1 健康調査はなぜ実施されたのですか。
 I−2 誰が健康調査の対象となったのですか。
 I−3 健康調査の内容はどのようなものですか。
 I−4 健康調査の結果はどのようなものですか。

II.血清中和抗体検査について
 II−1 血清中和抗体検査(過去に感染したことを調べる検査)とはどのような検査ですか。
 II−2 どのような基準で抗体陽性としたのですか。
 II−3 血清中和抗体検査の結果陽性となった人が生活上注意することがありますか。またその人から鳥インフルエンザが感染する可能性はあるのですか。
 II−4 鶏の処分にあたった方々(防疫従事者)で感染した人はいるのですか。
 II−5 血清中和抗体検査の結果から、どのようなことが分かりましたか。

III.その他
 III−1 これまでにH5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスが人に感染した事例はありますか。
 III−2 今回の中間とりまとめを受けて厚生労働省ではどのような対策をとりましたか。
 III−3 最終的な報告はいつされるのですか。



I.健康調査について
 I−1 健康調査はなぜ実施されたのですか。
 答え 今回、家きんで確認されたH5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスについては、ヒトへの感染の可能性について十分な知見が得られていなかったため、感染家きんと濃厚に接触している人たちの健康調査を実施しました。

 I−2 誰が健康調査の対象となったのですか。
 答え 養鶏場の業務に従事している方及びその家族のうち感染家きんと濃厚に接触する機会があった方々に健康調査への協力をお願いし、協力が得られた方を対象としました。また、平成17年6月に家きんで最初に感染が確認された養鶏場において防疫作業(感染家きんの殺処分や消毒など)に従事した方の一部についても健康調査を実施しています。

 I−3 健康調査の内容はどのようなものですか。
 答え 問診によるインフルエンザ様症状の有無の確認、のどの粘膜にウイルスがいるかどうかを確認するための迅速診断キットによる検査(A型及びB型のインフルエンザウイルスを検出)及びPCR検査(インフルエンザウイルスの遺伝子断片を検出する検査)、感染していたかどうかを確認するための血清中和抗体検査(インフルエンザウイルスに対する抗体を検出)を実施しています。

 I−4 健康調査の結果はどのようなものですか。
 答え 家きんにおいて鳥インフルエンザ(H5N2亜型)の発生が確認された直後におこなった問診や迅速診断キット、PCR検査の結果では、症状及びウイルスともに確認されませんでした。一方で、血清中和抗体検査の結果、感染していた可能性を示す抗体が検出された人が認められました。


II.血清中和抗体検査について
 II−1 血清中和抗体検査(過去に感染したことを調べる検査)とはどのような検査ですか。
 答え ヒトがウイルス等に感染するとそのウイルスに対応するための抗体が産生されます。血清中和抗体検査とは、血液中にある抗体の量を調べる検査方法の一種です。なお、抗体が十分に確認される程度の量が産生されるには感染してから2週間程度以上の時間を要することから、家きんでの感染が確認された直後と、その約1ヶ月後に採血を実施し、これらの抗体価を測定し、家きんで感染があったときにヒトへも感染していたかどうかを調べました。
 血液中に特定のウイルスに対する抗体が存在する場合は、過去にそのウイルスか類似のウイルスに感染していたことが推察されます。

 II−2 どのような基準で抗体陽性としたのですか。
 答え 1回目の検査に比べて2回目の検査で抗体価が4倍以上に上昇している場合については感染した可能性があると推測しました。また、H5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスに対する血清中和抗体検査の判断基準は定められたものがこれまでにないことから、今回は感染家きんと接触がなかった方々の検査結果との比較により、暫定的な判断基準を抗体価40という値とし、1回目もしくは2回目の検査で40以上を示したものを抗体陽性としました。

 II−3 血清中和抗体検査の結果陽性となった人が生活上注意することはありますか。またその人から鳥インフルエンザが感染する可能性はあるのですか。
 答え 今回陽性の結果が出た方々についてはこれまでのところインフルエンザ様症状(発熱、咳等)は見られていないことや、またウイルスも確認されていないことから、今後発症するおそれや他の方に感染を広げる可能性はありません。
 また、感染の可能性があったとされる人であっても、感染したのは過去であり、日常的な生活において特に注意をすることはありません。

 II−4 鶏の処分にあたった方々(防疫従事者)で感染した人はいるのですか。
 答え 防疫従事者の方で、抗体陽性であった方は4人いますが、いずれも1回目の採血の時点で陽性となっています。1回目から2回目に抗体が上昇した人はいないため、防疫に従事することにより感染したとは考えられません。

 II−5 血清中和抗体検査の結果から、どのようなことが分かりましたか。
 答え 鶏においては弱毒型であるH5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスがヒトに感染し得る可能性を示す結果ではありますが、仮に感染していたとしても、今回、発症者が認められないこと、世界においても発症者の報告がないことから、発症する可能性は低く、個人の健康上の問題は低いと考えられます。


III.その他
 III−1 これまでにH5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスが人に感染した事例はありますか。
 答え H5N2亜型の鳥インフルエンザウイルスがヒトに感染した事例はこれまでに報告されていません。これは、鶏に対する病原性が低いため鶏での感染が確認される可能性が低いうえ、鶏で感染が確認された場合においても、感染を疑わせる症状が無い人に対して、血清中和抗体検査を実施していないことが理由であると考えられます。

 III−2 今回の中間とりまとめを受けて厚生労働省ではどのような対策をとりましたか。
 答え 通常のインフルエンザと、鳥インフルエンザが混合感染を起こした場合に、ウイルスが変異する可能性も考えられることから、養鶏業者等鳥類と密接に接触する者に対しては、家きんでの高病原性鳥インフルエンザの感染確認がされない場合にあっても、マスクをして作業に従事するとともに、通常のインフルエンザに罹患している時には、業務に従事しないことを徹底するよう、農林水産省及び都道府県あて通知しました参考資料)。

 III−3 最終的な報告はいつされるのですか。
 答え 今回は昨年末までの検査結果等を取りまとめて評価したものを中間とりまとめとして公表していますが、今後、国内での家きんの鳥インフルエンザ(H5N2亜型)の発生が終息し、関連する検査が終了した後に最終報告書を取りまとめる予定です。

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