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厚生労働省

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子どもが子どもでいられる街に。

【30秒版】「子どもが子どもでいられる街に。
~ヤングケアラーって、知っていますか?~」

【特別対談編】「武井壮×元ヤングケアラー特別対談
~ヤングケアラーって、知っていますか?~」

子どもが子どもでいられる街に

「ヤングケアラー」とは、本来大人が担うと想定されているような
家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものこと。

子どもが家事や家族の世話をすることは、ごく普通のことだと思われるかもしれません。
でも、ヤングケアラーは、年齢等に見合わない重い責任や負担を負うことで、
本当なら享受できたはずの、勉強に励む時間、部活に打ち込む時間、
将来に思いを巡らせる時間、友人との他愛ない時間…
これらの「子どもとしての時間」と引き換えに、
家事や家族の世話をしていることがあります。

まわりの人が気付き、声をかけ、手を差し伸べることで、
ヤングケアラーが「自分は一人じゃない」「誰かに頼ってもいいんだ」と思える、
「子どもが子どもでいられる街」を、みんなでつくっていきませんか。

それはきっと、すべての人が幸せに暮らせる社会をつくる一歩になるはずです。

ヤングケアラーとは

ヤングケアラーとは、
例えばこんな子どもたちです

ヤングケアラーの現状

ヤングケアラーの現状についてヤングケアラーの調査や支援づくりに携わってきた澁谷先生に聞きました。

澁谷 智子先生

東京大学教養学部卒業後、ロンドン大学ゴールドスミス校大学院社会学部、東京大学大学院総合文化研究科で学ぶ。学術博士。大学院では「聞こえない親を持つ聞こえる子どもたち」について研究(『コーダの世界――手話の文化と声の文化』医学書院)。日本学術振興会特別研究員、埼玉県立大学・立教大学非常勤講師などを経て、成蹊大学文学部現代社会学科教授。専門は社会学。著書に『ヤングケアラー ――介護を担う子ども・若者の現実』(中公新書)など。

澁谷 智子先生

ヤングケアラーはどれくらいいるのですか?

令和2年度の厚生労働省の調査では、調査に参加した中学校の46.6%、全日制高校の49.8%にヤングケアラーが「いる」という結果になっています。また、同調査では、「家族の中にあなたがお世話をしている人はいますか」という質問に対し、「いる」と答えた中学2年生は5.7%にのぼりました。これは、回答した中学2年生の17人に1人がヤングケアラーだったということになります。

ヤングケアラーFAQイラスト

ヤングケアラーは、毎日家事や家族の世話をしているのですか?

世話をしている家族が「いる」と回答した人に頻度について質問すると、半数近くが「ほぼ毎日」世話をしているという結果になっています。
令和2年度に埼玉県が高校2年生に行った調査では、ヤングケアラーが平日にケアにかける時間は「1時間未満」が4割、「1時間以上2時間未満」が3割でした。しかし、同年行われた厚生労働省の調査では、平日1日あたりに世話に費やす時間として、中学2年生は平均4時間、全日制高校2年生は平均3.8時間と、さらに長い結果になっています。

ヤングケアラーFAQイラスト

ヤングケアラーは具体的にどんなことをしているのでしょうか?

ヤングケアラーがしていることとして多いのは、食事の準備や掃除や洗濯といった家事、見守り、きょうだいの世話、感情面のサポートなどです。

ヤングケアラーFAQイラスト

家族のケアをすることで、ヤングケアラーの生活にはどんな影響が出るのでしょうか?

人にもよりますが、自分の時間が取れない、勉強する時間が充分に取れない、ケアについて話せる人がいなくて孤独を感じる、ストレスを感じる、友人と遊ぶことができない、睡眠が充分に取れない、というヤングケアラーは少なくありません。 このように、子どもや若者が担うケアの負担は大きいものがありますが、家事や家族の世話などを若い頃に担った経験をその後の人生で活かすことができている、と話す元ヤングケアラーがいることも事実です。

ヤングケアラーFAQイラスト

ヤングケアラーに関わる相談先はこちら

ヤングケアラーが直面する問題

学業への影響

学業への影響

遅刻・早退・欠席が増える、勉強の時間が取れない等

就職への影響

就職への影響

自分にできると思う仕事の範囲を狭めて考えてしまう、自分のやってきたことをアピールできない等

友人関係への影響

友人関係への影響

友人等とコミュニケーションを取れる時間が少ない等

ヤングケアラーの方へ

ヤングケアラーの方へ

家族の手伝い・手助けをするのは「ふつうのこと」と思うかもしれません。でも、学校生活に影響が出たり、こころやからだに不調を感じるほどの重い負荷がかかっている場合は、すこし注意が必要です。
自分のことや家のことを話すのは勇気がいると思います。
でも、あなたの話を聞いて、共感して、
サポートしてくれる人は必ずいます。
学校の先生・スクールカウンセラー・親戚の人・友達など、
信頼できる相手に相談してみましょう。
メールなどで悩みを相談できる窓口もあります。詳しくは、こちらから。

ヤングケアラーに関わる相談先はこちら

教育関係者の方へ

ヤングケアラーは、本人・保護者が「当たり前」だと思っていたり、
家庭内の問題のため人に言いにくいという子どもも多く、表面化しづらいのが現状です。
子どもたちのどんなところを見ておけばよいか?外部機関とどのように連携すればよいか?
スクールソーシャルワーカーとして活動されている黒光さおりさんに聞きました。

黒光さおりさん

社会福祉士。公認心理師。元ヤングケアラー。14年間の生活保護ケースワーカーを経て、現在は、尼崎市、宝塚市の小中学校および兵庫県立湊川高等学校でスクールソーシャルワーカーとして勤務。小中学生・高校生のヤングケアラーを含む児童生徒への支援に従事している。尼崎ティーンズ応援ネットワークを立ち上げ、尼崎市内でヤングケアラー当事者会を主催。ヤングケアラー支援のあり方について、現場や当事者の思いを伝えるため、各地で講演活動を行っている。

黒光さおりさん

「ヤングケアラーかも?」と気づくために、普段からどんなポイントに注目しておけばよいでしょうか?

特徴としては、以下のようなことが挙げられます。

  • ・遅刻や欠席が多い
  • ・眠そうで覇気がない
  • ・運動好きな児童生徒が運動量の少ないクラブに入部している
  • ・校外学習などお弁当や準備のいる活動を休む
  • ・教科書や学用品に小さい子どもの落書きや食べ物のシミがある
  • ・保護者の返信が必要なお手紙が毎回返ってこない
  • ・給食エプロンがシワシワ
  • ・体操服や制服・上靴が洗えていない

ですが、これらの特徴があれば、必ずヤングケアラーである、というわけではありません。明るくしっかりしており、周りの様子をよく見て行動する児童生徒の中にも、ヤングケアラーはいます。
気付きやすいポイントは、その子らしくない行動が増えること、持っている力が発揮できなくなることなどの変化です。例えば、きっちりしたタイプの児童生徒が、「急に忘れ物が増えてくる」、「宿題ができていない」、「遅刻が増える」、「弁当を持ってきていない」、「部活や習い事をやめる」、「保健室への来室が増える」などのような変化が見られます。

ヤングケアラーかもしれないと思っても、子どもはなかなか自分のこと・家のことを話したがりません。どうすれば話してもらえるでしょうか。

児童生徒は、家庭の事情を話すことで、大切な家族が責められたり悪く思われることを強く恐れています。聞き出そうとする姿勢を前面に出しすぎると、誰しも警戒し、嫌な気持ちになります。大切なのは、事実を無理に突き止めることではありません。児童生徒にとって話したくなる信頼できる大人ができること、「いつでも聴くからね」という言葉や態度でのメッセージを投げかけ続けることが大切です。
いきなり家庭の話から始めるのではなく、普段から会話を楽しむ中で、話す準備ができるのを待ちましょう。そうすると、何気ない会話の中でポロリと家庭の話が出てくることが多いです。
また、教員自身が弱みを見せると、話しやすくなることもあります。その児童生徒にとって、どの教員や支援者なら話しやすいか、どんなシチュエーションが安心かを工夫した上で、待つことが必要です。
また、「ヤングケアラー」という言葉は、大人が児童生徒を理解するための言葉であり、児童生徒に自覚を迫るために使わないよう配慮をお願いします。

ヤングケアラーかもしれない子どもがいたときに、学校の現場だけでは対応できない部分も出てきます。そんな時はどこと連携すればよいでしょうか。

日頃からスクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、キャンパスカウンセラーなどを含めた校内支援会議で、心配な児童生徒の情報共有を行うことをお勧めします。幼稚園や保育所、小・中学校などその児童生徒が前に所属していた校園や、兄弟の所属する校園との連携により、重要な情報が得られることがあります。児童福祉関係機関と連携する必要が出てくれば、校内の意思決定に伴い、スクールソーシャルワーカーが連携の連絡調整を行います。スクールソーシャルワーカーが配置されていない学校の場合は、管理職や生徒指導担当教諭などから、各自治体の児童福祉関係機関に連絡していただくとよいでしょう。そこから、児童ケースワーカー等がその家庭に必要な関係機関(高齢、障害、保健など各関係機関)との支援の調整を行うことになります。
ヤングケアラーの場合は、心理的な支援だけでなく、家庭支援や環境調整が必要であり、関係機関との連携は大切です。個人情報に配慮の上、連携してください。

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ヤングケアラーに関する相談窓口

相談窓口(児童相談所)

  • 全国の児童相談所一覧

    全国の児童相談所の所在地、電話番号の確認ができます。
    携帯版ホームページでも、全国の児童相談所をご案内しています。

  • 出産や子育てに悩んだ時は、こちらにお電話ください。

その他の窓口

  • 24時間子どもSOSダイヤル(文部科学省)

    電話番号
    0120-0-78310なやみいおう
    受付時間
    24時間受付(年中無休)

    いじめやその他の子どものSOS全般について、子どもや保護者などが夜間・休日を含めて24時間いつでも相談できる、都道府県及び指定都市教育委員会などによって運営されている、全国共通のダイヤルです。

    「24時間SOSダイヤル」の詳細はこちら
  • 子どもの人権110番(法務省)

    電話番号
    0120-007-110
    受付時間
    平日8:30~17:15※土・日・祝日・年末年始は休み

    「いじめ」や虐待など子どもの人権問題に関する専用相談電話です。

    • ※一部IP電話からは接続できません。
    • ※接続できない場合はこちらの電話番号をご利用ください。(通話料有料)
    「子どもの人権110番」の詳細はこちら
  • 日本精神保健福祉士協会「子どもと家族の相談窓口」

    「子どもと家族の相談窓口」の詳細はこちら
    メールでのお問い合わせはこちら

ヤングケアラー当事者・元当事者同士の交流会、家族会など

  • ふうせんの会

    家族のケアを担っている高校生以上のヤングケアラーまたは元ヤングケアラーのグループで、関西圏を中心に活動しています(会の運営には支援者も参加しています)。交流、情報交換を目的とした「つどい」を開催しています(原則、奇数月の第3日曜。場所は大阪府枚方市大阪歯科大学牧野キャンパス)。当事者がケアに関することやさまざまな思いを気軽に吐き出せる『居場所』としてご参加ください。zoom参加もできます(関西圏以外からの参加もOKです)。

    「ふうせんの会」の詳細はこちら
    メールでのお問い合わせはこちら
  • 精神疾患の親をもつ子どもの会(こどもぴあ)

    こどもぴあは、精神疾患の親をもつ子どもの会です。主に成人した子どもの立場の人が集まり、集いや少人数のピア学習プログラムを行っています。個別の相談は受けていませんが、似た境遇で育った仲間とつながることができます。以下を拠点として活動しています。

    東京
    大阪
    札幌
    福岡
    沖縄
  • 公益社団法人
    全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと)

    精神疾患をもつ人を身内にかかえる家族が集まり、互いに支え合う家族会は、全国各地にあります。

    「全国精神保健福祉会連合会」の詳細はこちら
  • みんなねっとサロン

    「みんなねっとサロン」は、精神疾患をもつ人を身内にかかえる家族が集まる家族会の全国組織(全国精神保健福祉会連合会(みんなねっと))が運営する、WEB上で相談・情報交換を行うコミュニティサイトです。

    「みんなねっとサロン」の詳細はこちら
  • シブコト 障害者のきょうだいのためのサイト

    体験談や専門家による特集記事、投稿ページの他、各地のきょうだい関係団体、イベントなどを紹介しているサイトです。

    「シブコト」の詳細はこちら
  • 全国きょうだいの会
    (全国障碍者とともに歩む兄弟姉妹の会)

    1963年に設立された兄弟姉妹に障害者 がいる人達(きょうだい)を中心とした団体です。

    「全国きょうだいの会」の詳細はこちら
  • Yancle community(ヤンクルコミュニティ)

    「Yancle community」は主に40歳以下のヤングケアラー・若者ケアラーが参加するオンラインコミュニティです。 チャットサービスのSlackを用いて当事者同士で相談や交流、情報収集・交換ができるオンライン上の居場所です。 「返信不要の独り言」「悩みを相談したい時」「仕事の相談」などお題ごとに分かれたチャットルームで会話をします。定期的にZoomを用いてオンライン交流会も開催しています。元ヤングケアラーの社会福祉士や看護師、ケアラー専門のキャリアカウンセラーなどの専門職もいるので、悩みがあるときも安心です。家族のケアを担う若きケアラーたちが、当事者同士で支え合い、前を向いて自分の人生を歩んでいくための共助型コミュニティを目指しています。

    「ヤンクルコミュニティ」の詳細はこちら
  • ほっと一息タイム
    (一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会)

    家族のケアをしている中学生や高校生が集まるオンラインコミュニティ。毎月Zoom開催しています。大学生も参加しています。家族や友人との関係、勉強について気軽に話したり、オンライン部活や自習室などLINEで情報交換したり、みんなで遊びにいく計画もしています。ヤングケアラーを主役にした短編映画「陽菜のせかい」もYouTubeで絶賛公開中。

    ■主催:一般社団法人ケアラーアクションネットワーク協会 (毎月第2・第3水曜日Zoom開催)

    「ほっと一息タイム」の詳細はこちら
その他の相談先はこちら

各種広報・啓発の取り組み

ヤングケアラー広報・啓発 ポスター・リーフレット

関係省庁・自治体等へ掲出するポスター・リーフレットを作成しました。

■ポスター(B2/A3)
子どもが子どもでいられる街に。
■リーフレット(A4)
子どもが子どもでいられる街に。