タイトル:外国人雇用状況報告(平成12年6月1日現在)の結果について
発 表:平成12年12月4日(月)
担 当:労働省職業安定局外国人雇用対策課
電 話 03-3593-1211(内線5766)
03-3503-0229(夜間直通)
1 趣旨
労働省では、平成5年度から、外国人労働者の雇用状況について事業所ごとに
年1回報告を行う「外国人雇用状況報告制度」を実施している。本制度は事業
主の協力に基づき、個々の事業所における外国人労働者の雇用状況を把握し、外国
人労働者の雇用の安定を含めた地域の労働力需給の適正な調整と外国人労働者に対
する適切な雇用管理の促進を図ることを目的としたものである。
今般、本制度に基づき、平成12年6月1日現在で、外国人労働者を雇用してい
る(以下「直接雇用」という。)か、又は外国人労働者が労働者派遣、請負などに
より事業所内で就労している事業所から管轄の公共職業安定所に提出された報告を
集計し、別添のとおり取りまとめた。
なお、本制度は、従業員50人以上規模の事業所については全事業所を、また、
従業員49人以下規模の事業所については一部の事業所(各地域の実情や行政上の
必要性に応じて選定)を対象に、公共職業安定所が報告を求めているものである。
2 報告の概要
(1) 報告を行った事業所及び外国人労働者の概要
報告を行った事業所は全体で19,794所、延べ207,093人の外国人労働者に
ついて報告を受けた。前年の報告結果と比べると、事業所数は311所(対前
年比1.6%増)、外国人労働者の延べ人数は15,621人(対前年比8.2%増)
増加した。
イ 直接雇用について
外国人労働者を直接雇用しているとして報告を行った事業所は17,571所であ
り、120,484人の外国人労働者について報告を受けた。前年の報告結果と比べ
ると事業所数は204所(対前年比 1.2%増)、外国人労働者数は5,446人(対前
年比4.7%増)増加した。
<1> 産業分類別では、事業所数、外国人労働者数ともに「製造業」が最も多く、
これに「サービス業」、「卸売・小売業、飲食店」を合わせた上位3分類
で、全体の約9割を占めていた。
<2> 事業所規模別では、事業所数、外国人労働者数ともに「100人〜299人」規
模が最も多かった。
<3> 1事業所当たりの外国人労働者数の平均は6.9人(前年6.6人)であった。
ロ 労働者派遣、請負などによる事業所内での就労について
外国人労働者を労働者派遣、請負などにより事業所内で就労させているとし
て報告を行った事業所は3,854事業所であり、86,609人の外国人労働者につい
て報告を受けた。前年の報告結果と比べると、事業所数は177所(対前年比
4.8%増)、外国人労働者数は10,175人(対前年比 13.3%増)増加した。
<1> 産業分類別では、事業所数、外国人労働者数ともに「製造業」が最も多く、
外国人労働者のうち約9割が「製造業」で就労していた。
<2> 事業所規模別では、事業所数、外国人労働者数ともに「100人〜299人」規
模が最も多かった。
<3> 1事業所当たりの外国人労働者数は22.5人(前年 20.8人)であった。
なお、外国人労働者の延べ人数に占める労働者派遣、請負などにより事業所
内で就労している外国人労働者数の割合は年々増加しており、今年は41.8%と
なった(前年 39.9%)。
(2) 直接雇用の外国人労働者の属性
イ 男女別では、男性が全体の6割以上を占めていた。
ロ 職種別では、「生産工程作業員」が最も多く全体の6割以上を占め、次いで
「専門・技術・管理職」となっている。
ハ 出身地域別では、「中南米」が半数近くを占め、最も多く、次いで「東アジ
ア」、「東南アジア」が多い。前年同様、「東アジア」、「東南アジア」は増
加し、「中南米」が減少している。また、中南米出身者のうち「日系人」がそ
の約9割を占めている。
ニ 在留資格別では、「日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者」(以下
「就労の制限なし」という。)が全体の6割と最も多く、次に「特定の範囲で
就労可能な在留資格」(以下「特定の範囲」という。)が約4分の1を占めて
いる。対前年増加率は、「特定活動(技能実習)」、「留学、就学」等におい
て高かった。
ホ 正社員率は職種別にみると、「営業・事務職」、「専門・技術・管理職」で
高く、「販売・調理・給仕・接客員」で低かった。事業所規模別にみると、規
模が大きいほど正社員率が低かった。全体では33.0%であり、前年の37.3%に
比べ減少した。
(3) 直接雇用の外国人労働者の産業分類別、事業所規模別特徴
イ 産業分類別では、「製造業」において在留資格「就労の制限なし」、「中南
米」出身者及び「生産工程作業員」の割合が大きく、また、一方「サービス業」
では、在留資格「特定の範囲」、「東アジア」出身者及び「専門・技術・管理
職」の割合が大きいという特徴がみられた。
ロ 事業所規模別では、規模が大きくなるほど、「生産工程作業員」及び「特定
活動(技能実習)」の割合が低下し、「専門・技術・管理職」、「北米」及び
「ヨーロッパ」出身者の割合が増加するという特徴がみられた。
(4) 直接雇用の外国人労働者の入職、離職状況
過去1年間の入離職の状況は、入職者が63,328人、離職者が49,255人と、入職
者が離職者を上回っており、入職率(直接雇用されている外国人労働者数に対す
る過去1年間における直接雇用によって雇入れられた者の数の割合)は52.6%、
離職率(直接雇用されている外国人労働者数に対する過去1年間における離職者
数)は40. 9%、入職超過率(雇用されている外国人労働者数に対する過去1年
間における雇入れ数から離職者数を引いた数の割合) は11.7%であった。
産業分類別では全ての産業において、また、事業所規模別では全ての規模にお
いて入職超過であった。
(5) 地域別の事業所数、外国人労働者数及びその特徴
直接雇用について、都道府県別にみると、事業所数は東京、愛知、大阪、神奈
川、静岡の順で、外国人労働者数は東京、愛知、静岡、長野、神奈川の順で多く、
いずれもこれら上位5都府県で全体の約5割程度を占めている。
(別添)外国人雇用状況報告結果
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