タイトル:男女雇用機会均等対策基本方針(案)
女性少年問題審議会に諮問
発 表:平成12年5月31日(水)
担 当:労働省女性局女性政策課
電 話 03-3593-1211(内線5627,5624)
03-3502-6762(夜間直通)
雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律(男女雇用機
会均等法)第4条に基づく男女雇用機会均等対策基本方針については、本年2月より
女性少年問題審議会(会長 若菜允子 弁護士)において策定に向けた審議が行われ
てきたところであるが、本日、労働省は、同審議会における議論を踏まえ、別添のと
おり、同審議会に対し同方針(案)について諮問した。
男女雇用機会均等対策基本方針とは
労働大臣が定めることとされている、雇用の分野における男女の均等な機会及び待
遇の確保等に関する施策の基本となるべき中長期的な方針。(男女雇用機会均等法第
4条)
※ 今回の方針の運営期間は、平成12年度から平成16年度までの5年間。
※ 今回の方針は、平成11年4月に全面施行された改正男女雇用機会均等法に基
づく初めての方針となる。
男女雇用機会均等法(抄)
第4条 労働大臣は、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関す
る施策の基本となるべき方針(以下「男女雇用機会均等対策基本方針」という。)
を定めるものとする。
(第2項以下略)
男女雇用機会均等対策基本方針(案)のポイント
男女雇用機会均等確保対策の推進
○ 男女雇用機会均等法の履行の確保
・ 業種、規模等の実情に応じた積極的な行政指導の実施
・ 採用、配置、昇進等における男女間の格差の大きい企業に対する助言の実施
・ 女子学生の就職に関する男女雇用機会均等法に沿った選考ルールの周知徹底
○ 女性の能力発揮のための積極的取組(ポジティブ・アクション)の推進
・ 経営トップの理解と社内でのコンセンサスづくりの促進
・ ポジティブ・アクションの具体的ノウハウの普及
・ 諸外国の先進的事例を参考にした、ポジティブ・アクションの推進のための取
組を一層実効あるものとするための手法の検討
・ 自主的にポジティブ・アクションの推進のための取組を行う労使団体等に対す
る支援についての検討
○ セクシュアルハラスメント防止対策の推進
・ セクシュアルハラスメントカウンセラーの設置・活用による女性労働者に対す
る相談体制の充実
・ 個別事案が生じた場合の適切な対処についての企業に対する助言
母性健康管理対策の推進
○ 母性健康管理体制の整備に対する支援、相談、情報提供体制の充実
仕事と育児・介護の両立支援の促進
○ 育児休業その他仕事と子育ての両立のための制度の一層の定着促進・充実
・ 育児休業制度等の周知徹底及び定着指導
・ 子育てを行う労働者の時間外労働が長時間にわたる場合に時間外労働の免除を
請求することができる制度、育児休業復帰後の職務や処遇の在り方、短時間勤務
制度等子育てに配慮した勤務時間に関する制度、子どもの看護のための休暇制度
の在り方等についての検討
○ 介護休業その他仕事と介護の両立のための制度の定着促進等
・ 介護休業制度等に係る規定の整備の徹底に向けた指導の実施
○ 仕事と育児・介護の両立を容易にするための職場環境づくりの促進
・ 固定的役割分担意識の是正等に向けた広報活動の実施、各種助成措置の効果的
活用等による労使の取組の支援
・ 短時間勤務、在宅勤務等柔軟な働き方の普及促進
・ ファミリー・フレンドリー企業を目指す企業の取組の支援
○ 地域等における支援サービスの充実
・ ファミリー・サポート・センター事業の拡充
多様な就業ニーズを踏まえた女性の能力発揮の促進
○ パートタイム労働対策
・ パートタイム労働法及び指針の周知徹底、助成金の活用促進等によるパートタ
イム労働者の雇用管理の改善
・ 通常の労働者との均衡を考慮した処遇や労働条件の確保のための、労使の自主
的な取組の促進
○ 在宅ワーク対策
・ 在宅ワークの健全な発展に向けたガイドラインの策定、周知・啓発、各種情報
提供、相談体制の整備、能力開発・能力評価に係る支援、就業支援の仕組みの整
備等
女性の能力発揮促進のための援助
○ 女子学生等の適切な進路選択、職業選択の促進
・ 女子学生等に対する男女平等意識や職業意識の醸成のための教育の充実、生涯
職業設計について考える機会や就職に関する様々な情報の提供
○ 在職中の女性に対する能力開発等の支援
・ 女性の能力発揮のためのセミナーやキャリアカウンセリング、管理職候補とな
る女性労働者等に対する研修の実施
○ 育児・介護等により退職した女性に対する支援
・ インターネット等在宅であっても利用しやすい手段による情報提供の充実等
○ 再就職に向けた支援
・ 求人に関する情報提供、キャリアカウンセリング等の充実
・ 再就職女性の多様性を考慮にいれた職業訓練に関するきめ細かな情報提供、受
講を支援する施策の推進
・ 職業能力を評価する仕組みの整備、再就職女性の就業ニーズに即した活用方法
等についての情報提供、求人の年齢制限の緩和等の課題への対応を含め、再就職
女性の積極的活用を妨げている問題、改善のための方策等について幅広い検討を
行い、その結果を踏まえ、女性の再就職支援対策の構築を図ること
○ 起業支援
・ 起業を目指す女性に対する情報提供、相談等の実施
・ 新たな事業形態や拡大が見込まれる事業分野での起業への支援のあり方につい
ての検討
男女雇用機会均等対策基本方針(案)の概要
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