離婚に関する統計について
(人口動態統計特殊報告)
○ 戦後50年間の離婚の状況について、有配偶人口を活用した離婚率や出生コーホートによる分析を行った結果、次の2点がわかった。
結果
(1) 離婚率は4.6倍に増加
- 昭和25年から平成7年までの間で、最低の年と最高の年(平成7年)を比較すると、
(1) 既婚者における離婚率(標準化有配偶離婚率)は 4.6倍(最低は昭和40年)
(2) 人口千人当たりの離婚率は 2.2倍(最低は昭和38年)
標準化有配偶離婚率の伸びが大きい。これは、有配偶者に着目していること及び年齢分布の偏りがなくなったためであり、より実感に近い比率といえる。
*離婚率は、離婚件数を男女計の人口で除した率をいい、一般に離婚率として使用する場合は、この率をいう。
*標準化有配偶離婚率は、既婚者(有配偶人口)に対する離婚率を、年齢構成によらないように、基準人口により修正したものであり、年齢構成の違いを意識せずに比較することができる。
(2) 世代が若くなるほど離婚しやすい
- 世代(出生コーホート)別有配偶離婚率をみると、以下の特徴がある。
(1) 世代毎にみると、年齢が高くなるにつれ、有配偶離婚率が低下。
(2) 世代が若くなるにつれ、有配偶離婚率が上昇。
夫妻の世代(出生コーホート)別にみた有配偶離婚率の年齢推移
*出生コーホートとは、ある時期に出生した人を1つの集団としてとらえたものをいい、出生年で区分した「世代」と同じもの。これにより、世代間の差、同一世代毎の年次変化が見てとれる。
(参考)
- 1.「人口動態統計特殊報告」は、毎年テーマを変えて人口動態統計をより深く掘り下げ、解析したものであり、各方面に貴重な資料を提供している。今回の「離婚に関する統計」は9年ぶり、3回目の刊行となる。
- 2.「人口動態統計」とは、我が国の人口の動向を恒常的に調査するものであり、国勢調査とともに我が国の主要統計の一つとなっている。
この調査は明治32年から現在の方法で調査が行われるようになり、出生・死亡・死産・婚姻・離婚の5種類の事象について、戸籍法等による各種届書を基にして調査している。 また、調査の結果は「人口動態統計」(年報)や「人口動態統計月報」として公表している。
担当: | 厚生省大臣官房統計情報部 |
| 人口動態統計課 |
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