平成9年4月4日 厚生省保健医療局健康増進栄養課 担 当 : 望 月(内線2343) 宮 本(内線2335) 和久利(内線2338) |
1.統一スローガン(WHO:世界保健機関)
2.世界禁煙デー 5月31日(土)
3.関係各方面への協力要請
4.主要な措置
○ | 厚生大臣メッセージの発表 |
○ | 閣議における厚生大臣発言 |
○ | 世界禁煙デー記念シンポジウムの開催(5月31日:国連大学、東京都) |
○ | 「禁煙週間」実施要綱の策定周知 |
○ | 啓発普及ポスターの作成、配布、掲示 |
○ | 電光板ニュース:主要都市の駅前等 |
○ | 中央合同5号館前広告塔の利用(5月7日〜6月6日) |
○ | 政府広報番組による広報 |
(1) | 5月30日(金) 11:25〜11:30 日本テレビ「ご存じですか」ー禁煙とたばこ行動計画ー |
(2) | 5月30日(金) 19:00〜19:15 日本短波放送(ラジオたんぱ)
「暮らしのマイク」 ー世界禁煙デー・禁煙週間ー
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○ | インターネットによる広報 厚生省ホームページ http://www.mhw.go.jp/ 健康ネット(たばこページ) http://www.health-net.or.jp/kenkonet/tobacco/front.html |
○ | ポスターの無料配布:於厚生省西玄関(5月23日〜6月6日) |
○ | 記者発表 |
5.省内の対応
◎ | 省内の全執務室1週間禁煙(5月31日〜6月6日) |
◎ | 妊婦等喫煙による影響が特に顕著な者がいる執務室における禁煙の徹底(4月下旬から :通年) |
◎ | 保健医療局等の執務室禁煙、喫煙所設置。(4月下旬から:通年) |
○ | 他局は、「世界禁煙デー」「禁煙週間」を契機に執務室内禁煙、分煙の推進(通年) |
○ | 「世界禁煙デー」「禁煙週間」の趣旨及び省内全執務室1週間禁煙を省内アナウンス |
○ | 会議室及び会議禁煙の徹底 |
○ | 喫茶室での喫煙タイムの設定 |
○ | 自動販売機のたばこ販売の自粛(5月31日〜6月6日) |
◎ | 厚生省専用フロア(3〜13階)からのたばこ自動販売機撤廃による合同庁舎5号館からのたばこ自動販売機の台数の削減(△3台)(4月1日から)
(◎印は新規) |
1. | 昭和62(1987)年5月の第40回世界保健機構(WHO)総会において、WHO発足40周年目に当たる昭和63(1988)年4月7日を「世界禁煙デー」(world no-smoking day)とすることが決議された。 さらにその後、平成元(1989)年5月の第42回WHO総会において、同年 以降毎月5月31日を「世界禁煙デー」(world no-tobacco day)とすることが決議された。 |
2. | WHOでは、「世界禁煙デー」を喫煙者に対して喫煙を控えるよう呼びかけると ともに、各国政府、自治体、団体、個人に対して喫煙と健康問題の認識を深め、適 切に実践するよう求める日であるとしている。
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3. | WHOでは、毎年「世界禁煙デー」に関するスローガンを定めており、平成9 (1997)年のスローガンは「手をつなごう!たばこのない世界をめざして」 でたばこ対策には、健康面からだけでなく、社会全体の取り組みが必要であり、国 内外のあらゆる部門が力を合わせて、たばこのない世界を実現しようとするもので ある。 |
・昭和63年(1988年): | 「たばこか健康か:健康を選ぼう」 |
・平成元年(1989年): | 「プラスされる女性喫煙者への危機」 |
・平成2年(1990年): | 「子供に無煙環境を」 |
・平成3年(1991年): | 「公共の場所や交通機関は禁煙に」 |
・平成4年(1992年): | 「たばこの煙のない職場ーもっと安全にもっと健康にー」 |
・平成5年(1993年): | 「ヘルスサービス:たばこのない世界を開く窓」 |
・平成6年(1994年): | 「メディアとたばこ:健康のメッセージをひろめよう」 |
・平成7年(1995年): | 「想像以上に大きいたばこの損失」 |
・平成8年(1996年): | 「スポーツや芸術を通じて、たばこのない世界をつくろう」 |
たばこが健康にさまざまな悪い影響を与えることが明らかにされてから40年以上がたちました。その科学的証拠はまたたく間に積み上げられ、たばこが膨大な死亡と障害をもたらすことはもはや疑う余地がありません。たばこ製品は20世紀の半ばからこれまでに先進国だけでも6000万人以上の人命を奪いました。この先30年間、たばこ消費が大きく減らなければ、毎年世界中で1000万人がたばこによって殺され、その7割は発展途上国が占めることになります。このような人災による膨大な死亡は全世界の保健上の緊急事態となっています。この病災の流行をくいとめるには、効果のある保健対策をすみやかに実行しなくてはなりません。
しかし、たばこの流行をくい止めることは、病気の流行をくい止めるようにはいきません。たばこには、健康を守るための対策を無効にするために莫大な金をつぎ込むロビイストや世論工作の専門家が味方についています。さらに、一般市民はたばこの害を実際より小さく見積もっており、この傾向は市民の健康を守り増進する責任を負う保健専門家の中にさえ見られます。このようなわけで、甘いままのたばこ規制が続き、たばこ規制をやろうと思えばできる立場にある人々の多くが効果のある対策を実行せずにきたのです。
その一方で、さいわいなことに、たばこ規制の分野で賞賛すべき成果をあげた自覚的な個人、団体、政府が世界中に増えてきました。このような努力によって、無数の人々や社会が早死にから救われ、よりよい生活の質を手に入れることができたのです。これらの実例により、社会全体の健康をよりよい方向に変えることが可能であることが証明されました。
問題が深刻なら解決策もしっかり立てる必要があります。たばこはあらゆる個人と社会をむしばみます。幾百万人がたばこにより早死にし、さらに幾百万人がたばこ関連疾患に苦しみます。たばこを吸う友人、肉親、同僚を持つ非喫煙者は彼らをたばこのために失う危険にさらされています。また環境たばこ煙を強制的に吸わされて、不快な目に合い健康を損ねるだけでなく、命までも奪われる非喫煙者がいます。政府はたばこ関連疾患の治療のために何十億ドルも失い、さらにたばこによる早死で何十億ドルもの生産損失をこうむります。
この病災を一個人、一組織、一国の力だけでくい止めることはできません。総合的で持続的なたばこ対策を実行するには幅広い世論の支持が必要です。社会のあらゆる分野の力がWHOと結びつき、「たばこのない世界を作るために力を合わせる」ならば、たばこという厄災をなくすることができるでしょう。
中嶋宏
1.日時 | 1997年5月31日(土)13時〜17時 |
2.場所 | 国連大学本部3階国際会議場) |
3.主催 | 厚生省・たばこと健康問題NGO協議会・「喫煙と健康」WHO指定研究協力センター |
4.後援(予定) | 労働省、文部省、環境庁、総務庁、警察庁、東京都、日本医師会、日本歯科医師会、日本看護協会、日本薬剤師会、日本栄養士会、中央労働災害防止協会、日本公衆衛生協会、全日本病院協会、日本学校保健会、日本禁煙推進医師歯科医師連盟、タバコと健康全国協議会 |
5.テーマ | 「手をつなごう!たばこのない世界をめざして」 "UNITED FOR A TOBACCO-FREE WORLD"(世界禁煙デースローガン原文) |
6.趣旨 | 日本国内からアジア太平洋地域までを視野に入れ、各国のたばこ対策の現状を伝えることにより、あらゆる立場の人々・組織による連携の必要性を確認する。 |
7.プログラム(案) |
演者 服部幸應(服部栄養専門学校校長)
聞き手 増田明美(スポーツライター)
| (1) | アジア太平洋地域各国からのビデオメッセージ (WHO西太平洋地域事務局、中国、オーストラリア、香港、韓国等)各国から寄せられたビデオメッセージを紹介しながら、アジア太平洋地域におけるたばこ対策の盛り上がりを紹介する。 |
(2) | 日本の動き 島尾忠男(結核予防会会長・たばこと健康問題NGO協議会会長) 笹本健(厚生省保健医療局健康増進栄養課長) 松谷満子(日本食生活協会会長) 東京都 | |
(3) | まとめ |
●閉会 閉会挨拶 松谷満子(日本食生活協会)