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       平成7年 老人保健施設調査の概況
調査の概要

1 調査の目的
 全国の老人保健施設の分布及び機能の実態、入(退)所者・通所者の
利用状況及び従事者の状況等を明らかにして、老人保健福祉行政の基礎資料を
得ることを目的とする。

2 調査の対象及び客体
  老人保健施設調査は、老人保健施設報告及び老人保健施設実態調査により
構成している。
  (1) 老人保健施設報告(入所者・通所者票)
     老人保健法に基づき開設の許可を受けている老人保健施設を対象とし、
    毎月その全数を客体とする。
  (2) 老人保健施設報告(従事者票)、老人保健施設実態調査(施設票)
    平成7年10月1日午前零時現在において、老人保健法に基づき
    開設の許可を受けている老人保健施設を対象とし、その全数を客体とする。
  (3) 老人保健施設実態調査(利用者票)
     平成7年9月中に老人保健施設を利用した者を対象とし、通所者・退所者に
    ついては、全数、在所者については出生日が奇数の者(約1/2)を
  客体とする。

3 調査の時期
  老人保健施設報告入所者・通所者票については毎月の状況を、老人保健施設報告
 従事者票及び老人保健施設実態調査については平成7年10月1日現在とした。

4 調査票の種類及び調査事項
   (1) 老人保健施設報告(入所者・通所者票)
      施設の所在地、在所者延数、新入所者数、退所者数等
   (2) 老人保健施設報告(従事者票)
      職種、専任、兼任別従事者数
   (3) 老人保健施設実態調査(施設票)
    施設の所在地、定員、給食の状況、ボランティアの来訪状況等
   (4) 老人保健施設実態調査(利用者票)
     性別、出生年月日、入退所の状況、傷病名、心身の状況、
   老人保健施設療養費等

5 調査の方法及びその系統
  老人保健施設の管理者が調査票を作成し、都道府県を経由して
 厚生大臣に提出する。
   厚生省 ・・・・・・ 都道府県 ・・・・・・ 老人保健施設

6 結果の集計
  厚生省大臣官房統計情報部において行った。

7 用語の説明
 (1) 老人保健施設
   疾病、負傷等により、寝たきりの状態にある老人又はこれに準ずる状態にある
  老人に対し、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療を
  行うとともに、その日常生活上の世話を行うことを目的とする施設として、
  老人保健法に基づき、都道府県知事の許可を受けたもの
 (2) 併設施設
   老人保健施設と同一敷地内又は公道をはさんで隣接している病院、診療所、
  特別養護老人ホーム、ケアハウス、訪問看護ステーション及び
  在宅介護支援センター等
 (3) 社会福祉施設
     この調査の社会福祉施設とは、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム及び
    軽費老人ホーム
 (4) 短期入所ケア定員

   短期入所者(入所の日から14日以内に家庭へ退所する者)を
  施設療養させる定員
 (5) 痴呆性老人加算の施設届出定員
   寝たきりの状態にない痴呆性老人である入所者の施設療養を行うものとして、
    都道府県知事に届出を行っている定員
 (6) 痴呆専門棟加算の施設届出定員
   寝たきりの状態にない痴呆性老人であって特に問題行動の著しい入所者の療養を
  行う専門棟として、 都道府県知事に届出を行っている定員
 (7) デイ・ケア定員
   在宅の寝たきり老人等に対し、通所の方法により老人保健施設を利用させる定員
 (8) 老人保健福祉圏
   都道府県が、各市町村を通じる広域的な見地から、老人福祉施設及び
  老人保健施設の整備量の調整等を行い、適切な施設サ−ビスの実施を確保する
  ために設定した圏域
 (9) 在所者
   平成7年9月30日に老人保健施設に在所していた者の推計数

8 利用上の注意
 (1) 表章記号の規約
        計数のない場合                  −
    計数不明又は計数を表章することが不適当な場合   …
    統計項目のあり得ない場合             ・
    比率が微小(0.05未満)の場合           0.0
    減少を意味する場合                △
 (2) この概況に掲載の数値は四捨五入しているため、内訳の合計が「総数」に
    合わない場合もある。

結果の概要
I 施設の状況

1 施設数
 全国の老人保健施設数は 1,195施設で前年に比べ 191施設増加している。
 (1) 開設者別にみた施設数
   開設者別では、「医療法人」が 868施設( 72.6%)で最も多く、
  前年に比べ 143施設増加し、次いで「社会福祉法人」が 206施設( 17.2%)と、
  前年に比べ25施設増加している。(表1)

表1 開設者別にみた施設数
                                                   各年10月1日現在
                          施設数                          構成割合(%)
                         平 成  平 成  増加数  増加率  平 成  平 成
                         7 年  6 年        (%)   7 年  6 年
総数                        1195    1004     191    19.0   100.0   100.0
 地方公共団体                68      56      12    21.4     5.7     5.6
 医療法人                   868     725     143    19.7    72.6    72.2
 社会福祉法人               206     181      25    13.8    17.2    18.0
 公的・社会保険関係団体      17       8       9   112.5     1.4     0.8
 その他                      36      34       2     5.9     3.0     3.4
注:「公的・社会保険関係団体」については、平成7年調査より「社団法人全国
  社会保険協会連合会」が「その他」から区分変更された。

 (2) 併設施設の状況
      併設施設の状況をみると、併設している施設が 933施設で全施設数の 78.1%と
  なっている。
   そのうち在宅介護支援センターが31.0%(371 施設) で、前年に比べ5.9ポイント 増加し、
  次いで訪問看護ステーションが15.7%(188 施設) で、前年に比べ5.4ポイント の増加となって
  いる。
   一方、単独の施設は 262施設で全施設数の21.9%となっている。(表2)

表2 併設施設の状況別にみた施設数(複数回答)
                            各年10月1日現在
                     施設数         構成割合(%)
                     平 成  平 成  平 成  平 成
                     7 年  6 年  7 年  6 年
総数                    1195    1004   100.0   100.0
併設                     933     763    78.1    76.0
 病院                   584     502    48.9    50.0
 診療所                 161     125    13.5    12.5
 特別養護老人 ホーム       107      94     9.0     9.4
 ケアハウス              24      20     2.0     2.0
 訪問看護ステーション         188     103    15.7    10.3
 在宅介護支援センター       371     252    31.0    25.1
 老人テイサーヒスセンター          84      65     7.0     6.5
 その他                  49      28     4.1     2.8
単独                     262     241    21.9    24.0

2 定員
  入所定員は103,017 人で前年に比べ17,382人増加しており、1施設当たり
 入所定員は86.2人で規模の大きな施設が増加している。(表3)
 (1) 開設者別にみた定員
   開設者別では、「医療法人」が75,094人で最も多く、次いで
  「社会福祉法人」が18,710人で、前年に比べそれぞれ13,297人、
   2,342 人増加している。
   1施設当たり入所定員を開設者別にみると、「社会福祉法人」が
  90.8人と多く、「地方公共団体」が67.8人と少なくなっている。(表3)

表3 開設者別にみた定員
                                      各年10月1日現在
               入所定員
                平 成  平 成  増加数  増加率
                7 年  6 年        (%)
総数                        103017   85635   17382    20.3
 地方公共団体                4609    3851     758    19.7
 医療法人                   75094   61797   13297    21.5
 社会福祉法人               18710   16368    2342    14.3
 公的・社会保険関係団体      1366     566     800   141.3
 その他                      3238    3053     185     6.1

                           1施設当たり   デイ・ケア
                             入所定員    定員数
                           平 成  平 成  平 成  平 成
                           7 年  6 年  7 年  6 年
総数                          86.2    85.3   22561   16639
 地方公共団体                67.8    68.8     870     663
 医療法人                    86.5    85.2   16651   12230
 社会福祉法人                90.8    90.4    4039    3056
 公的・社会保険関係団体      80.4    70.8     323     119
 その他                      89.9    89.8     678     571

    入所定員の動態状況をみると、1年間で新規開設により16,446人の
  増加となっている。
   また、入所定員の変更により 936人が増加している。(表4)

表4 入所定員・施設数の動態状況
                                     平成6年10月〜平成7年9月
           平成7年  増加数  新規開  入所定員の変更       平成6年
           10月1日       設の増  増加数                10月1日
               現在  (1)+(2) 加数(1)    (2)      増      減  現  在
入所定員      103017   17382   16446     936     942       6     85635
施設数          1195      ・     191      ・      33       1      1004

 (2) 短期入所ケア等の種類別にみた定員
   短期入所ケア定員は 7,355人で前年に比べ 1,415人増加している。
    痴呆性老人加算の施設届出定員(以下「痴呆性老人加算」という。)は
    17,259人で前年に比べ 4,269人増加している。
    また、デイ・ケア定員は22,561人で前年に比べ 5,922人増加している。
  (表5)

表5 短期入所ケア等の種類別にみた定員(複数回答)
                                                 各年10月1日現在
                      定員                         入所定員に
                                                   占める割合 (%)
                      平 成  平 成  増加数  増加率  平 成  平 成
                      7 年  6 年          (%)   7 年  6 年
入所定員                103017   85635   17382    20.3   100.0   100.0
 (再掲)
   短期入所ケア        7355    5940    1415    23.8     7.1     6.9
   痴呆性老人加算     17259   12990    4269    32.9    16.8    15.2
   痴呆専門棟加算      5686    3986    1700    42.6     5.5     4.7
デイ・ケア定員           22561   16639    5922    35.6      ・      ・
注:1)「短期入所ケア」は「痴呆性老人加算」又は「痴呆専門棟加算」との複
   数回答もある。
  2)「痴呆性老人加算」と「痴呆専門棟加算」との複数回答はない。

 (3) 都道府県別にみた65歳以上人口10万対定員
   65歳以上人口10万対入所定員は、全国では 553.9人となっている。
    都道府県別にみると、沖縄県( 1,804.5人)が最も高く、次いで徳島県
    ( 1,767.5人)、 青森県( 1,762.7人) となっている。
   次に、デイ・ケア定員をみると、全国では 121.3人となっている。
   都道府県別では、沖縄県(492.7人) が最も高く、次いで青森県(452.1人) 、
    徳島県(331.9人) となっている。

3 従事者の状況
  全国の老人保健施設における従事者総数(「医師」から「作業療法士」の
 兼任については常勤換算したもの。)は55,023.0人となっている。
  (1) 業務の種類別にみた従事者
    従事者を業務の種類別にみると、「医師」は1,375.2 人でうち専任 963人、
   兼任 412.2人であり「看護婦(士)」は 3,391.9人でうち専任 3,195人、
   兼任 196.9人、「准看護婦(士)」は6,831.5 人でうち専任6,555 人、
   兼任276.5 人となっている。 また、「介護職員」は28,438.1人でうち
   専任27,783人、兼任 655.1人となっている。
    入所定員 100人当たり従事者数をみると、総数は53.4人で前年に比べ
   1.8 人増加している。これを業務の種類別にみると、「看護婦(士)」
   「准看護婦(士)」「介護職員」が0.1 人、 0.2人、 1.4人と増加している。
    (表6)

表6 業務の種類別にみた従事者数
               従事者数           入所定員 100人当たり
                                 従事者数
               平成7年  平成6年  平成7年  平成6年
総数             55023.0   44229.6      53.4      51.6
医師              1375.2    1140.5       1.3       1.3
     専任     963       801         0.9       0.9
     兼任     412.2     339.5       0.4       0.4
看護婦(士)      3391.9    2738.2       3.3       3.2
     専任    3195      2585         3.1       3.0
     兼任     196.9     153.2       0.2       0.2
准看護婦(士)    6831.5    5464.6       6.6       6.4
     専任    6555       5254        6.4       6.1
     兼任     276.5     210.6       0.3       0.2
介護職員         28438.1   22428.2      27.6      26.2
     専任   27783     21908        27.0      25.6
     兼任     655.1     520.2       0.6       0.6
相談指導員        2050.6    1619.7       2.0       1.9
     専任    2007      1584         1.9       1.8
     兼任      43.6      35.7       0.0       0.0
理学療法士         823.0     648.2       0.8       0.8
     専任     550       430         0.5       0.5
     兼任     273.0     218.2       0.3       0.3
作業療法士         701.7     595.2       0.7       0.7
     専任     551       468         0.5       0.5
     兼任     150.7     127.2       0.1       0.1
栄養士            1483      1208         1.4       1.4
     専任    1076       851         1.0       1.0
     兼任     407       357         0.4       0.4
薬剤師             413       385         0.4       0.4
     専任      23        32         0.0       0.0
     兼任     390       353         0.4       0.4
調理員            4066      3447         3.9       4.0
     専任    2811      2387         2.7       2.8
     兼任    1255      1060         1.2       1.2
その他の技術員     259       235         0.3       0.3
     専任     150       130         0.1       0.2
     兼任     109       105         0.1       0.1
事務職員          3418      2855         3.3       3.3
     専任    2911      2374         2.8       2.8
     兼任     507       481         0.5       0.6
その他の職員      1772      1465         1.7       1.7
     専任    1222      1043         1.2       1.2
     兼任     550       422         0.5       0.5
注:「医師」〜「作業療法士」の兼任については、各施設における
  通常の勤務時間で換算した結果の数値である。

 (2) 年齢階級別にみた看護職員及び介護職員数
   看護職員及び介護職員数(専任)を年齢階級別にみると、「看護職員」では
    「40歳代」が 3,048人(看護職員数の31.3% )で多く、前年に比べ0.9ポイント
  増加している。
   また、「介護職員」では「20歳代」が13,233人(介護職員数の47.6% )で
    最も多く、前年に比べ 4.6ポイント増加している。
  (3) 看護職員及び介護職員の休日の状況
   9月中の休日数をみると、7.0 〜 8.9日が 624施設(52.2%) と最も多く、
  前年に比べて 7.6ポイントの増加であり、平均休日数は 8.0日となっている。

4 入所待ちの状況
  9月中の新規入所者の入所待ちの状況をみると、入所申し込みから入所までの
  日数が2週間未満の施設は544 施設 (45.5%)と最も多く、前年に比べて 2.8ポイントの
 増加となっている。
NO2に続く
    問い合わせ先 厚生省大臣官房統計情報部
         保健社会統計課保健統計室
     担 当 老人保健統計第1係(内366)
     電 話 (代)03-3260-3191


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