報道発表資料 ホームページへ戻る 一覧へ戻る 前ページ
5.今後の対応

 本小委員会は、これまで、卒後臨床研修制度の現状やその改善に係る考え方について
1年にわたり議論を行ってきた。この間に、大学や臨床研修指定病院等の関係者からの
意見聴取も含めて、各方面から寄せられた意見を総合すると、前述のとおり「現時点で
の考え方」や本意見書で示した、必修化を含めた臨床研修の抜本的な改善の方向につい
ては、かなり理解が深まったものと考える。
 本小委員会としては、研修指導体制や研修病院・施設基準等の詳細について引き続き
検討するとともに、医師免許の性格、経過規定等の法制上の問題や、健康保険制度上の
研修医の位置付け等の問題、制度改正の前提である財源の問題について整理された上で
、あらためて全体の議論を総括することとする。
 なお、これらの検討に当たっては、大学附属病院や臨床研修指定病院等との意見交換
等関係者の理解を得るよう努める必要があり、この趣旨を踏まえ、厚生省においても引
き続き同様の努力がなされなければならない。
 また、このような大きな制度改正は、適用時期について、制度の公布から一定の猶予
期間を置くことが不可欠である。


資料1 財団法人医学教育振興財団平成5年「臨床研修モデルプログラム作成等
    検討委員会報告書」に基づく現行の研修プログラムの内容の例


(1) プログラムの名称
(2) プログラムの目的と特徴
(3) プログラム指導者と参加施設の概要
  1.プログラム指導者
  2.基幹施設
  3.プログラム参加施設とその概要
  4.指導医リスト
(4) プログラムの管理運営体制
(5) 定員、収容定員
(6) 研修カリキュラム
  1.期間割と研修医配置予定
  2.研修内容と到達目標
  3.研修医の勤務時間
  4.教育に関する行事
  5.指導体制
(7) 研修医の評価方法
(8) 研修カリキュラム修了の認定
(9) 研修カリキュラム修了後のコース
(10) 研修医の処遇



資料2  財団法人医学教育振興財団平成6年「臨床研修プログラム自己評価
    方法等検討委員会報告書」に基づく研修プログラムの評価基準の例

(1)管理運営体制
  1.研修病院・施設群相互の研修プログラムに関する連絡
  2.研修委員会が十分機能
  3.研修医の勤務規定、顕彰・処罰規定
  4.研修プログラムに対する自己点検・自己評価体制
  5.研修医の適正な定員
  6.研修医の適正な採用方法

(2)研修指導体制
  1.研修責任者の決定
  2.研修病院・施設群ごとの研修指導の責任者
  3.指導医の数と各指導医の資格の記載
  4.研修の指導を行うのに十分な指導医の数と資格

(3)研修カリキュラム
  1.研修医の2年間の期間割・配置予定の明確化及び周知
  2.研修カリキュラムを修了することによる厚生省の到達目標達成
  3.救命救急部での研修
  4.総合外来での研修
  5.研修行事(カンファレンス、抄読会、CPC等)の開催頻度と研修医の発表・報告
  回数、その教育効果

(4)研修医の処遇
  1.研修医の給与
  2.健康保険
  3.医療事故への対応

(5)研修医の評価等
  1.研修医による研修に関する自己評価
  2.指導医による研修医の評価及び評価方法
  3.これらの評価結果の研修全体の責任者の把握
  4.受け持った入院患者、特殊患者、手術患者の記録の研修責任者への提出
  5.研修カリキュラム・指導医に対する研修医からの評価(意見聴取)

資料3 現行の施設・人員等の基準


   項      目       現行
一般病床数           ≧300
年間入院患者数                  ≧3000

独立診療科                      11科*
医師数                          常勤医師数が医療法上定員充足**
各診療科の医師                  各診療科に適当数の常勤医師*
                                 (内5,外4,産婦3,他2)
                                 (専任又は非常勤病理医)
指導医                          各診療科に指導医*
部検                 部検例数≧20、部検率≧30%、(対病床数≧10%)
救急研修                        救急研修可能*
図書、病歴管理、研究研修活動    図書(≧200万円)、病歴管理、研究研修活動
臨床検査等機能         臨床検査等機能相当以上*
大学病院                        大学病院は従病院としない
その他


 注) 無印 病院群において主病院の満たすべき基準
   *   病院群において従病院により補うことのできる基準
    **  病院群において主・従とも満たすべき基準
      ( ) 基準の運用として定められている事項






        医療関係者審議会臨床研修検討小委員会名簿

                                            (50音順、○印が委員長)

            磯野  可一   千葉大学医学部第二外科学教室教授
          ○大塚  敏文   日本医科大学理事長
            行天  良雄   医事評論家
            黒川      清   東海大学医学部長
            坂上  正道   日本医師会参与
            杉本  恒明   関東中央病院長
            鈴木  淳一   帝京大学医学部耳鼻咽喉学教室教授
            田中  直樹   東京慈恵会医科大学理事
            仲村  英一   医療情報システム開発センタ−理事長
            真栄城 優夫   沖縄県立中部病院長

  問い合わせ先 厚生省健康政策局医事課
     担 当 佐藤(内2563)、藤原(内2564)
          電 話 (代)[現在ご利用いただけません]
                  (直)3595-2196


報道発表資料 ホームページへ戻る 一覧へ戻る 前ページ