事業評価書( |
| ・事後) |
評価対象(事業名) | 仕事と家庭の両立や働き方の見直しにむけた地方自治体の積極的な取組の推進 | |
担当部局・課 | 主管部局・課 | 雇用均等・児童家庭局職業家庭両立課 |
関係部局・課 | 雇用均等・児童家庭局総務課、短時間・在宅労働課 労働基準局勤労者生活部 |
番号 | ||
基本目標 | 6 | 男女がともに能力を発揮し、安心して子どもを産み育てられることなどを可能にする社会づくりを推進すること |
施策目標 | 3 | 働きながら子どもを産み育てられることなどを容易にする雇用環境を整備すること |
II | 育児・介護しながら働き続けやすい環境を整備すること |
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次世代育成対策推進法に基づく都道府県又は市町村行動計画の趣旨に沿って、以下のような仕事と家庭の両立や働き方の見直しに資する事業を地方自治体が行った場合に、その経費の一部を補助する。 〈都道府県〉補助率1/2
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H13 | H14 | H15 | H16 | H17 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
− | − | − | − | 629 |
(1)現状分析 平成15年の合計特殊出生率が1.29になるなど、少子化は史上類を見ない早さで進行しており、社会保障を始め経済社会全般への深刻な影響が懸念されているところである。少子化の流れを変えるための一層の対策を進めて行くことが喫緊の課題となっており、男性を含めたすべての人が、仕事と家庭のバランスがとれる多様な働き方ができるよう、働き方の見直しを含めた、仕事と子育ての両立支援をより一層推進する必要がある。 (2)問題点 少子化の大きな原因としては、仕事と子育ての両立が難しいことや、働き過ぎ社会であることが指摘されているところであり、次世代育成支援対策の中で、仕事と子育ての両立支援策や働き方の見直しが大きな課題となっているところである。 しかしながら、男性の育児休業の取得が進まないなど、労働者や事業主の意識への浸透が十分ではなく、また少子化の背景が地域の就業実態によって様々であるなどの問題がある。 (3)問題分析 働き方の見直しが進まない理由としては、子育てを行う労働者を取り巻く環境において、周りの理解が十分でなく心理的ハードルが高いこと、職場環境だけでなく地域単位でも周辺の理解が不足していることなどがあげられる。 (4)事業の必要性 働き方の見直しについて、国民や事業主により深く理解してもらうためには、より身近な地方自治体による地域の実情を踏まえた取組を強力に推進していく必要がある。 |
目標達成年度 | |||||||
政策効果が発現する時期 | 実施以降随時効果の発現が見込まれる | ||||||
アウトカム指標 | H17 | H18 | H19 | H20 | H21 | 目標値/基準値 | |
男女の育児休業取得率 | 男性10% 女性80% |
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(説明) 厚生労働省調査 |
(モニタリングの方法) 女性雇用管理基本調査 |
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アウトカム指標 | H17 | H18 | H19 | H20 | H21 | 目標値/基準値 | |
小学校就学の始期までの勤務時間短縮等の措置を規定している事業所の割合 | 25% | ||||||
(説明) 厚生労働省調査 |
(モニタリングの方法) 女性雇用管理基本調査 |
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アウトカム指標 | H17 | H18 | H19 | H20 | H21 | 目標値/基準値 | |
テレワーク人口の増加 | 2010年までに就業者人口の2割 | ||||||
(説明) 国土交通省調査 |
(モニタリングの方法) テレワーク実態調査 |
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アウトプット指標 | H17 | H18 | H19 | H20 | H21 | 目標値/基準値 | |
実施する地方自治体数 | 都道府県 10箇所 市町村 50箇所 |
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(説明) |
(モニタリングの方法) |
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参考指標(過去数年度の推移を含む) | H11 | H12 | H13 | H14 | H15 | ||
男女の育児休業取得率 | 男性 0.42% (0.55%) 女性 56.4% (57.9%) |
− | − | 男性 0.33% (0.05%) 女性 64.0% (71.2%) |
男性 (0.44%) (73.1%) |
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小学校就学の始期までの勤務時間短縮等の措置を規定している事業所の割合 | 7.0% (9.2%) |
− | − | 9.6% (15.8%) |
(10.2%) |
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(説明) 厚生労働省調査 |
(モニタリングの方法) 数値は「女性雇用管理基本調査」 平成11・14・15年度実施(11・14年度は5人以上の事業所調査、15年度は30人以上の企業調査) ( )内の数値は30人以上規模。 |
公益性の有無(主に官民の役割分担の観点から) |
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(理由) 少子化は、社会全体へ深刻な影響を与えることから、少子化対策には行政が積極的に取り組んでいかなければならないものであり、「少子化社会対策大綱」(平成16年6月閣議決定)においても、少子化の流れを変えるための4つの重点課題の一つとして「仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し」が挙がられているところである。 |
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国で行う必要性の有無(主に国と地方の役割分担の観点から) |
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(理由) 各自治体において独自に実施している事業に対し、国が財政的支援することにより、自治体の事業がより拡大すること、現在、働き方の見直しについて取り組んでいない自治体においても今後取組を始めることを期待できる。 また、次世代育成支援対策推進法に基づき各自治体が策定する地域行動計画に併せて、事業を実施することにより、より効果的な次世代育成支援を図ることができる。 |
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民営化や外部委託の可否 |
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(理由) 各自治体が行う仕事と家庭の両立や働き方の見直しに資する事業に対し、国が財政的支援を行う事業なので、民営化や外部委託できる内容ではない。 |
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緊要性の有無 |
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(理由) 少子化の急速な進行が将来の社会経済に重大な影響を及ぼすことが懸念されている中で、男性を含めたすべての人が、仕事と家庭のバランスがとれる多様な働き方ができるよう、働き方の見直し図ることは、喫緊の課題となっている。 |
政策効果が発現する経路 |
〈投入〉 地方自治体が行う、仕事と家庭の両立や働き方の見直しに資する事業について国が財政的支援→地方自治体の事業規模の拡大及び新規事業の立ち上げ ↓ 地域の実情にマッチした事業が行われるとともに、事業所・住民を含めた地域全体で 働き方の見直しへの取組が実施される。 ↓ 〈効果〉 地域全体での理解が深まることにより、事業所や労働者が、働き方の見直しへの取組に対する心理的ハードルが無くなり、仕事と家庭の両立や働き方の見直しが進むことが期待される。 |
これまで達成された効果、今後見込まれる効果 |
男女がともに仕事時間と生活時間のバランスが取れるように働き方の見直しを図ることにより、働きながら子どもを産み育てられることなどを容易にする雇用環境を整備が進み、少子化の流れを変える施策の一つとしての効果が見込まれる。 |
政策の有効性の評価に特に留意が必要な事項 |
手段の適正性 | |||||
(a)当該事業を行わなかった場合 地方自治体が行う事業が、財政的な問題により、実施されないか、実施されても規模が縮小され、効果的なものとならない恐れがある。 (b)ほかに想定しうる手段で行った場合 国、地方自治体が行う事業が、それぞれ連携せずに行われる恐れがあり、施策効果が薄まる可能性がある。 (c)当該事業を行った場合 少子化対策については、国が全国斉一的に行うべきものもあるが、地域の実情にあった対策も必要である。各地域における対策を立案するのは、国よりも地域に密着した地方自治体が行うほうが、より実効のある施策となる可能性がある。本事業は、地方自治体が地域にあった事業を実施し、それに対し国が財政的な支援を行うものであり、地域への効果的に影響を及ぼすことが期待できる。 |
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費用と効果の関係に関する評価 | |||||
本事業は、地方自治体が行う仕事と家庭の両立や働き方の見直しに向けた取組の事業費について1/2補助することによって、他の地方自治体の取組も誘発する等投入する費用と比較して大きな効果が期待できる。 | |||||
他の類似事業(他省庁分を含む)がある場合の重複の有無 |
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(有の場合の整理の考え方) |
本事業は、我が国の喫緊の課題となっている少子化対策の取組の一つとして、働きながら子どもを産み育てられることなどを容易にする雇用環境の実現に向けて必要な事業であり、その優先度は非常に高いものと考えられる。 |
3.特記事項
(1)学識経験を有する者の知見の活用に関する事項 (2)各種政府決定との関係及び遵守状況 平成16年6月に閣議決定された「少子化社会対策大綱」において、「仕事と家庭の両立支援と働き方の見直し」は少子化の流れを変えるための4つの重点課題としてあげられている。 (3)総務省による行政評価・監視等の状況 (4)国会による決議等の状況(警告決議、付帯決議等) (5)会計検査院による指摘 |