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現状分析
ものづくりは労働の原点であるとともに、我が国経済産業の基盤であり、21世紀における我が国の国づくりにとって不可欠であるが、雇用情勢が厳しい中、若年者のものづくり離れは依然として見られ、後継者不足等の問題も深刻化している。
特に、2007年に戦後世代の定年ラッシュが始まるいわゆる「2007年問題」が間近に迫ってきており、これまでベテラン技能者が培ってきたコア技能をどのように継承していくかが大きな問題となっている。 |
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問題点
(1)の原因となる問題点として、
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若年者がものづくりの素晴らしさ、重要性を認識していないこと。 |
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ものづくり技能を習得中の若年者にとって、技能レベルの向上に対する動機付けの機会が不十分な状況にあること
などが考えられる |
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問題分析
(2)のような問題点が生じている原因として、
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若年者がものづくりに携わる人の技を目にしたり、ものづくりを体験するなどの機会が少ないこと。 |
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若年者がものづくりに触れる場を提供するため、一部の大企業は、工場、訓練施設等を開放して、ものづくり現場等の見学、体験入校、ものづくり体験教室等を行い、ものづくり技能への理解の促進を行っているが、多くの企業においてはノウハウ等を有していないなどの理由により、施設等の開放を行っていない状況にあること |
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23歳以下の若年者が技能を競う場として技能五輪全国大会が開催されているが、技能レベルが上級〜中級にある者が対象となっており、技能を習得中の若年者が目標とできるような技能を競う場がないこと などが考えられる。 |
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事業の必要性
(3)を踏まえ、
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シンポジウムの開催、技能五輪国際大会の金メダリストによる実演等及びものづくり技能の魅力を伝える体験教室の開催等による「ものづくり立国」の基盤整備に向けた国民的気運の醸成 |
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企業の工場等の開放、高度熟練技能者の活用、技能を習得中の若年者が技能を競う「ものづくり技能競技大会」の実施及び技能五輪国際大会に向けた高度若年技能者の育成等による「ものづくり立国」を担う若年ものづくり人材の育成 |
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広報サイトの開設、雑誌の発刊等、メディアの活用及びメダリスト等の活動等による「ものづくり立国」の推進のための啓発の広報等 |
を行うことが必要である。 |