訪問看護ステーション利用者の状況
 平成16年9月30日に訪問看護ステーションを利用した者の状況である。

(1)  性・年齢階級別利用者数
 性・年齢階級別に利用者をみると、「男」41.8%、「女」58.2%となっており、介護保険法では「80〜89歳」が37.9%、健康保険法等では「40〜64歳」が33.9%と最も多くなっている。(表12)

表12  性・年齢階級別にみた訪問看護利用者の構成割合

(単位:%) 平成16年9月30日
  総数 介護保険法 健康保険法等
総数 100.0 100.0 100.0
 男 41.8 40.4 48.6
 女 58.2 59.6 51.4
       
40歳未満 2.5 13.8
40〜64歳 11.1 6.3 33.9
65〜69歳 7.4 7.0 9.4
70〜79歳 29.6 30.7 24.5
80〜89歳 33.6 37.9 13.8
90歳以上 14.3 16.7 2.7
不詳 1.5 1.4 1.9
注: 「健康保険法等」の利用者は、介護保険法の支払いがなく、老人保健法及びそれ以外の政府管掌健康保険等の医療保険、公費負担医療等の支払いがあった者である。


(2)  滞在時間
 介護保険法の利用者について要介護度別に滞在時間をみると、要介護度が高くなるほど滞在時間が長くなっている。(図7)

図7  要介護度別にみた滞在時間の構成割合

図7 要介護度別にみた滞在時間の構成割合


(3)  主な傷病別利用者数
 利用者の主な傷病をみると、介護保険法では「IX 循環器系の疾患」が45.4%で最も多く、健康保険法等では「VI 神経系の疾患」が48.2%で最も多くなっている。(表13)

表13  主な傷病別にみた利用者の構成割合

(単位:%) 平成16年9月30日
  介護保険法 健康保険法等
総数 100.0 100.0
I 感染症及び寄生虫症
0.4 0.3
II 新生物
5.3 11.2
  悪性新生物(再掲)
4.9 10.3
III 血液及び造血器の疾患並びに免疫機構の障害
0.5 0.5
IV 内分泌、栄養及び代謝疾患
5.9 1.3
  糖尿病(再掲)
5.7 1.1
V 精神及び行動の障害
7.6 11.1
  認知症(再掲)
5.5 0.4
  統合失調症(再掲)
0.4 7.7
VI 神経系の疾患
7.7 48.2
  パーキンソン病(再掲)
3.5 15.1
  アルツハイマー(再掲)
1.9 0.4
VII 眼及び付属器の疾患
0.1 0.1
VIII 耳及び乳様突起の疾患
0.1 0.1
IX 循環器系の疾患
45.4 7.0
  高血圧性疾患(再掲)
4.8 0.8
  心疾患(再掲)
6.2 1.4
  脳血管疾患(再掲)
33.4 4.3
X 呼吸器系の疾患
5.9 4.2
XI 消化器系の疾患
2.0 1.1
XII 皮膚及び皮下組織の疾患
1.1 0.7
XIII 筋骨格系及び結合組織の疾患
10.3 2.8
  骨粗しょう症(再掲)
1.4 0.2
XIV 尿路性器系の疾患
3.2 1.2
XV 妊娠、分娩及び産じょく
- -
XVI 周産期に発生した病態
- 0.5
XVII 先天奇形、変形及び染色体異常
0.0 1.2
XVIII 症状、徴候及び異常臨床所見異常検査所見で他に分類されないもの
0.4 0.1
XIX 損傷、中毒及びその他の外因の影響
3.4 7.9
XXI 健康状態に影響を及ぼす要因及び保健サービスの利用
0.0 0.1
注: 1) 傷病分類は「疾病及び関連保健問題の国際統計分類第10回修正」(ICD-10)による。
2) 総数には、主傷病不詳を含む。


(4)  訪問看護の提供内容
 訪問看護の提供内容をみると、介護保険法では「本人の療養指導」67.7%が最も多く、次いで「リハビリテーション」54.8%、「身体の清潔保持の管理・指導・援助」54.8%となっている。健康保険法等では「本人の療養指導」68.5%が最も多く、次いで「身体の清潔保持の管理・指導・援助」55.2%、「家族等の介護指導・支援」51.0%となっている。(表14)
 介護保険法における主な提供内容を利用者の要介護度別にみると、「褥そう・創傷部の管理・処置」では「要介護5」が5割を超えている。(図8)

表14  訪問看護の提供内容別にみた利用者の割合(複数回答)

(単位:%) 平成16年9月30日
  介護保険法 健康保険法等
総数 100.0 100.0
 本人の療養指導 67.7 68.5
 家族等の介護指導・支援 52.6 51.0
 社会資源活用の相談・支援 15.0 19.7
 認知症・精神障害に対するケア 15.7 13.3
 リハビリテーション 54.8 50.7
 褥そう・創傷部の管理・処置 19.9 22.0
 経口栄養の管理・指導・援助 18.6 17.1
 経管栄養の管理・実施 7.9 14.1
 排せつの管理・指導・援助 39.7 43.0
 身体の清潔保持の管理・指導・援助 54.8 55.2
 在宅酸素療法の指導・援助 5.1 7.9
 喀痰及び気道内吸引 6.0 16.5
 気管カニューレ・人工呼吸器の管理 1.7 11.9
 在宅輸液管理・実施 2.8 6.1
 服薬管理、点眼等の処置 33.8 35.1
 がんの在宅(緩和)ケア 1.0 5.5
 ターミナルケア 0.6 3.2
 緊急時の対応や指示による処置 5.8 8.0
 その他 12.2 13.3


図8  要介護度別にみた訪問看護の提供内容(介護保険法)

図8 要介護度別にみた訪問看護の提供内容(介護保険法)

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