仕事をしていた妻の出産後の就業継続の有無

(1)  出生順位、就業形態別にみた状況

   仕事をしていた妻は、仕事が正規の場合73.1%、非正規の場合31.5%が出産後も同一就業を継続している。
 第1回からの夫婦、第2回からの夫婦及び第3回からの夫婦のうちこの3年間に子どもが生まれた夫婦の、出産前に仕事ありであった妻について、出産後において「同一就業継続」であった割合は、56.4%となっている。
 出生順位別にみると、「第1子」では45.6%、「第2子」では67.6%、「第3子以降」では53.0%となっている。
 就業形態別にみると「正規」では73.1%、「非正規」では31.5%が「同一就業継続」となっている。(表12、図10)

表12 出生順位、就業形態別にみた出産後の就業継続の有無
(単位:%)
  総数 同一就業継続 転職 離職 不詳
出生順位
(再掲)出産前の
正規・非正規
総数 (100.0) 100.0 56.4 3.8 39.6 0.2
 第1子 (37.9) 100.0 45.6 3.1 50.6 0.6
 第2子 (42.4) 100.0 67.6 3.4 29.1 -
 第3子以降 (19.7) 100.0 53.0 6.0 41.0 -
 (再掲)正規 (47.6) 100.0 73.1 3.5 22.9 0.5
 (再掲)非正規 (39.1) 100.0 31.5 3.6 64.8 -

1) 集計対象は、1または2に該当し、かつ3に該当するこの3年間に子どもが生まれた夫婦である。
1 第1回から第4回まで双方から回答を得られている夫婦
2 第1回に独身で第3回までの間に結婚し、結婚後第4回まで双方から回答を得られている夫婦
3 出産前に妻が仕事ありであった夫婦
2) 3年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。


図10 出生順位、就業形態別にみた出産後の就業継続の有無

図10 出生順位、就業形態別にみた出産後の就業継続の有無
1) 集計対象は、1または2に該当し、かつ3に該当するこの3年間に子どもが生まれた夫婦である。
1 第1回から第4回まで双方から回答を得られている夫婦
2 第1回に独身で第3回までの間に結婚し、結婚後第4回まで双方から回答を得られている夫婦
3 出産前に妻が仕事ありであった夫婦
2) 3年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。
3) 「(再掲)正規」「(再掲)非正規」は、出産前の状況である。


(2)  妻の職場の育児休業制度の有無別にみた状況

   妻の職場に育児休業制度があり、利用しやすい雰囲気がある場合は84.1%、制度がない場合は27.3%の妻が、出産後も同一就業を継続している。
 第1回からの夫婦、第2回からの夫婦及び第3回からの夫婦のうち妻が会社等に勤めていてその後この2年間に子どもが生まれた夫婦(表10において「出生あり」であった夫婦)について、妻の職場の利用可能な育児休業制度の有無別に、出産後における妻の就業継続の有無をみた。
 「同一就業継続」の割合は、育児休業の「制度あり」では81.6%、「制度なし」では27.3%となっている。また、「制度あり」のうち「利用しやすい雰囲気がある」では84.1%、「利用しにくい雰囲気がある」では73.7%となっている。
 さらに、就業形態別にみると、「正規」で「制度あり」では84.4%、「非正規」で「制度あり」では、61.5%が「同一就業継続」となっている。(表13、図11)

表13 妻の職場の育児休業制度の有無別にみた就業継続の有無
(単位:%)
  総数 同一就業継続 転職 離職 不詳
出産前の妻の職場の育児休業制度の有無 総数 (100.0) 100.0 56.2 2.9 40.5 0.5
 制度あり (49.0) 100.0 81.6 1.9 16.5 -
  利用しやすい雰囲気がある (30.0) 100.0 84.1 1.6 14.3 -
  利用しにくい雰囲気がある (9.0) 100.0 73.7 5.3 21.1 -
  どちらともいえない (9.5) 100.0 80.0 - 20.0 -
 制度なし (26.2) 100.0 27.3 1.8 69.1 1.8
 制度があるかないかわからない (20.5) 100.0 27.9 7.0 65.1 -
(再掲)正規 (100.0) 100.0 75.2 1.8 22.1 0.9
 制度あり (79.6) 100.0 84.4 1.1 14.4 -
 制度なし (8.8) 100.0 50.0 - 40.0 10.0
 制度があるかないかわからない (9.7) 100.0 18.2 9.1 72.7 -
(再掲)非正規 (100.0) 100.0 34.0 4.1 61.9 -
 制度あり (13.4) 100.0 61.5 7.7 30.8 -
 制度なし (46.4) 100.0 22.2 2.2 75.6 -
 制度があるかないかわからない (33.0) 100.0 31.3 6.3 62.5 -

1) 集計対象は、1または2に該当し、かつ3に該当するこの2年間に子どもが生まれた夫婦である。
1 第1回から第4回まで双方から回答を得られている夫婦
2 第1回に独身で第3回までの間に結婚し、結婚後第4回まで双方から回答を得られている夫婦
3 出産前に妻が会社等に勤めていて、育児休業制度の有無のデータが得られている夫婦
2) 2年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。
3) 育児休業制度の有無とは、利用可能な制度があるかどうかをいう。
4) 育児休業制度の有無の総数には、制度の有無不詳を含む。


図11 妻の職場の育児休業制度の有無別にみた就業継続の有無

図11 妻の職場の育児休業制度の有無別にみた就業継続の有無
1) 集計対象は、1または2に該当し、かつ3に該当するこの2年間に子どもが生まれた夫婦である。
1 第1回から第4回まで双方から回答を得られている夫婦
2 第1回に独身で第3回までの間に結婚し、結婚後第4回まで双方から回答を得られている夫婦
3 出産前に妻が会社等に勤めていて、育児休業制度の有無のデータが得られている夫婦
2) 2年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。
3) 育児休業制度の有無とは、利用可能な制度があるかどうかをいう。


(3)  夫の平日の家事・育児時間別にみた状況

   出産後の夫の平日の家事・育児時間が長いほど、妻が出産後も同一就業を継続する割合が高くなり、離職する割合が低くなる傾向がある。
 第1回からの夫婦、第2回からの夫婦及び第3回からの夫婦のうちこの3年間に子どもが生まれた夫婦の、出産前に仕事ありであった妻について、出産後の夫の平日の家事・育児時間別に、妻の出産後における「同一就業継続」の割合をみると、「家事・育児時間なし」で48.6%、「4時間以上」で77.1%となっており、夫の家事・育児時間が長いほど、「同一就業継続」の割合が高くなる傾向がある。また、「離職」の割合をみると、「4時間以上」で18.8%と、夫の家事・育児時間が長いほど低くなる傾向がある。(表14、図12)

表14 夫の平日の家事・育児時間別にみた妻の就業継続の有無
(単位:%)
  総数 同一就業継続 転職 離職 不詳
出生順位
出産後の夫の平日の
家事・育児時間
総数 (100.0) 100.0 56.3 3.8 39.6 0.2
 家事・育児時間なし (8.8) 100.0 48.6 - 51.4 -
 2時間未満 (48.0) 100.0 51.7 3.5 44.3 0.5
 2〜4時間未満 (28.6) 100.0 59.2 5.0 35.8 -
 4時間以上 (11.5) 100.0 77.1 4.2 18.8 -
第1子出産 (100.0) 100.0 45.6 3.2 50.6 0.6
 家事・育児時間なし (11.4) 100.0 33.3 - 66.7 -
 2時間未満 (51.9) 100.0 43.9 1.2 53.7 1.2
 2〜4時間未満 (25.3) 100.0 50.0 5.0 45.0 -
 4時間以上 (8.9) 100.0 64.3 14.3 21.4 -
第2子以降出産 (100.0) 100.0 62.8 4.2 33.0 -
 家事・育児時間なし (7,3) 100.0 63.2 - 36.8 -
 2時間未満 (45.6) 100.0 57.1 5.0 37.8 -
 2〜4時間未満 (30.7) 100.0 63.8 5.0 31.3 -
 4時間以上 (13.0) 100.0 82.4 - 17.6 -

1) 集計対象は、1または2に該当し、かつ3に該当するこの3年間に子どもが生まれた夫婦である。
1 第1回から第4回まで双方から回答を得られている夫婦
2 第1回に独身で第3回までの間に結婚し、結婚後第4回まで双方から回答を得られている夫婦
3 出産前に妻が仕事ありであった夫婦
2) 3年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。
3) 出産後の夫の家事・育児時間の総数には、家事・育児時間不詳を含む。


図12 夫の平日の家事・育児時間別にみた妻の就業継続の有無

図12 夫の平日の家事・育児時間別にみた妻の就業継続の有無
1) 集計対象は、1または2に該当し、かつ3に該当するこの2年間に子どもが生まれた夫婦である。
1 第1回から第4回まで双方から回答を得られている夫婦
2 第1回に独身で第3回までの間に結婚し、結婚後第4回まで双方から回答を得られている夫婦
3 出産前に妻が仕事ありであった夫婦
2) 3年間で2人以上出生ありの場合は、末子について計上している。
3) 出産後の夫の家事・育児時間の総数には、家事・育児時間不詳を含む。


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