II  夫婦における子どもの出生の状況

 この2年間の出生の状況

(1)  出生の状況

   この2年間に、第1回からの夫婦の21.5%、第2回からの夫婦の29.9%に子どもが生まれた。
 第1回からの夫婦、及び第2回からの夫婦について、この2年間の出生の状況をみると、第1回からの夫婦は、第1回から第2回の間に11.4%、第2回から第3回の間に10.5%、あわせて21.5%の夫婦に子どもが生まれ、第2回からの夫婦は、第2回から第3回の間に29.9%の夫婦に子どもが生まれている(表8)。

表8 妻の年齢階級別にみたこの2年間の出生の状況
(単位:%)
  総数 この2年間に出生あり この2年間に出生なし
  第1回から第2回間 第2回から第3回間   子ども
なし
子ども
あり
  第1子 第2子
以降
  第1子 第2子
以降
3
回妻の年齢階級
第1回からの夫婦 (100.0) 100.0 21.5 11.4 3.4 8.0 10.5 2.4 8.1 78.5 12.3 66.1
  21〜25歳 (2.2) 100.0 35.7 20.2 7.1 13.1 17.9 3.6 14.3 64.3 11.9 52.4
26〜30歳 (21.4) 100.0 33.1 16.1 6.2 9.9 17.4 5.2 12.2 66.9 12.5 54.5
31〜35歳 (57.7) 100.0 20.5 11.2 3.0 8.2 9.7 1.8 8.0 79.5 12.4 67.1
36歳以上 (18.7) 100.0 9.8 5.8 1.2 4.6 4.1 0.8 3.3 90.2 11.9 78.3
第2回からの夫婦 (100.0) 100.0 29.9 29.9 29.1 0.8 70.1 56.7 13.4
  20歳以下 (0.8) 100.0 - - - - 100.0 - 100.0
21〜25歳 (17.3) 100.0 34.1 34.1 34.1 - 65.9 38.6 27.3
26〜30歳 (51.6) 100.0 31.3 31.3 30.5 0.8 68.7 58.0 10.7
31〜35歳 (27.2) 100.0 24.6 24.6 23.2 1.4 75.4 68.1 7.2
36歳以上 (3.1) 100.0 37.5 37.5 37.5 - 62.5 50.0 12.5

1) 集計対象は、第1回から第3回まで双方から回答を得られている夫婦、及び第2回、第3回ともに双方から回答を得られている夫婦である。
2) 「出生あり」には、夫、妻双方から回答を得る以前の出生を含まない。


(2)  2年前の子どもをもつ意欲別にみた状況

   夫、妻ともに子どもがほしいと考えていた夫婦の42.4%に子どもが生まれた。
 第1回からの夫婦について、第1回の夫及び妻の子どもを持つ意欲別に、この2年間の出生の状況を見ると、夫、妻ともに「ほしい」では42.4%、夫、妻ともに「ほしくない」では3.4%の夫婦に子どもが生まれている(表9)。

表9 第1回の夫及び妻の子どもをもつ意欲別にみたこの2年間の出生の状況
(単位:%)
  第1回の妻の意欲
ほしい どちらとも
いえない
ほしくない
第1回の夫の意欲、
この2年間の出生の状況
ほしい 100.0 100.0 100.0
 出生あり 42.4 17.2 10.2
 出生なし 57.6 82.8 89.8
どちらともいえない 100.0 100.0 100.0
 出生あり 19.9 6.9 2.9
 出生なし 80.1 93.1 97.1
ほしくない 100.0 100.0 100.0
 出生あり 10.3 7.9 3.4
 出生なし 89.7 92.1 96.6

1) 集計対象は、第1回から第3回まで双方から回答を得られている夫婦である。
2) 「ほしい」は、「絶対欲しい」「欲しい」と回答した者を、「ほしくない」は、「あまり欲しくない」「絶対欲しくない」と回答した者を合算している。


(3)  出生の状況と妻の仕事の有無

   第1子出生では56.5%、第2子以降出生では36.0%の妻が、子どもの出生前に仕事をしていた。
 第1回からの夫婦、及び第2回からの夫婦について、この2年間の出生の状況別に妻の仕事の有無をみると、「出生あり」では出生前に「仕事あり」42.4%、「仕事なし」56.4%となっている。
 出生順位別にみると、「第1子」では「仕事あり」56.5%、「仕事なし」43.2%と「仕事あり」が多いが、「第2子以降」では「仕事あり」36.0%、「仕事なし」62.5%と逆転している。
 また、仕事の有無別にこの2年間の出生の状況をみると、「仕事あり」の18.3%、「仕事なし」の25.7%に子どもが生まれている。(表10、図4)

表10 この2年間の出生の状況と妻の仕事の有無
(単位:%)
  総数 この2年間の出生の状況 総数 この2年間の出生の状況
出生あり 出生なし 出生あり 出生なし
総数 第1子 第2子以降 総数 子ども
なし
子ども
あり
総数 第1子 第2子以降 総数 子ども
なし
子ども
あり
妻の仕事の有無2) 総数 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 22.1 6.9 15.1 77.9 15.1 62.9
 仕事あり 51.1 42.4 56.5 36.0 53.6 68.3 50.1 100.0 18.3 7.7 10.7 81.7 20.1 61.6
 (再掲)正規 16.1 20.4 34.0 14.1 14.8 25.4 12.3 100.0 28.0 14.7 13.3 72.0 23.8 48.2
 (再掲)非正規 24.2 13.8 17.2 12.2 27.1 34.1 25.5 100.0 12.6 4.9 7.6 87.4 21.2 66.2
 仕事なし 48.4 56.4 43.2 62.5 46.2 31.7 49.7 100.0 25.7 6.2 19.5 74.3 9.8 64.5

1) 集計対象は、第1回から第3回まで双方から回答を得られている夫婦、及び第2回、第3回とも双方から回答を得られている夫婦である。
2) 妻の仕事の有無は、「出生あり」は出生前の、「出生なし」は第2回の状況である。
3) 「出生あり」には、夫、妻双方から回答を得る以前の出生を含まない。
4) 総数には、妻の仕事の有無不詳を含む。

図4 この2年間に出生ありだった妻の仕事の有無

図4 この2年間に出生ありだった妻の仕事の有無
1) 集計対象は、第1回から第3回まで双方から回答を得られている夫婦、及び第2回、第3回とも双方から回答を得られている夫婦である。
2) 「出生あり」には、夫、妻双方から回答を得る以前の出生を含まない。
3) 妻の仕事の有無は、「出生あり」は出生前の、「出生なし」は第2回の状況である。


(4)  妻の職場における育児休業制度の有無別にみたこの1年間の出生の状況

   妻の職場に育児休業の「制度あり」では14.3%、「制度なし」では5.2%に子どもが生まれている。
 第1回からの夫婦で、第1回から第2回の間には子どもが生まれておらず、第2回に妻が会社等に勤めていた夫婦について、第2回の妻の職場の利用可能な育児休業制度の有無別に、この1年間の出生の状況をみると、妻の職場に、育児休業の「制度あり」では14.3%、「制度なし」では5.2%に子どもが生まれている。「制度あり」のうち、制度を「利用しやすい雰囲気がある」では18.3%に子どもが生まれている。(表11)

表11 第2回の妻の職場の育児休業制度の有無別にみたこの1年間の出生の状況
(単位:%)
  総数 この1年間の出生の状況
出生あり 出生なし
総数 第1子 第2子 第3子
以降
総数 子ども
なし
子ども
1人
子ども
2人以上
第2回の妻の職場の
育児休業制度の有無
総数 (100.0) 100.0 9.3 3.3 4.3 1.7 90.7 20.5 20.4 49.7
制度あり (36.8) 100.0 14.3 4.7 7.3 2.4 85.7 18.5 21.8 45.4
 利用しやすい雰囲気がある (17.4) 100.0 18.3 5.0 10.0 3.3 81.7 14.9 24.5 42.3
 利用しにくい雰囲気がある (7.4) 100.0 9.8 3.9 3.9 2.0 90.2 26.5 20.6 43.1
 どちらとも言えない (9.5) 100.0 13.7 6.1 6.1 1.5 86.3 18.3 20.6 47.3
制度なし (33.3) 100.0 5.2 2.2 2.4 0.7 94.8 21.0 22.1 51.6
制度があるか
ないかわからない
(22.5) 100.0 6.8 2.6 1.9 2.3 93.2 23.5 15.8 54.0

: 1) 集計対象は、第1回から第3回まで夫、妻双方から回答を得られており、第1回から第2回の間は出生なしで、第2回に妻が会社等に勤めていた夫婦である。
2) 育児休業制度の有無とは、利用可能な制度があるかどうかをいう。
3) 総数には、育児休業制度の有無不詳を含む。


(5)  夫婦の親の子育て支援の有無別にみた第2子以降の出生の状況

   「親の支援あり」では24.5%、「親の支援なし」では22.3%の夫婦に第2子以降が生まれている。
 第1回で小学校入学前の子どもがいた夫婦について、夫婦の親の子育て支援の有無別にこの2年間の第2子以降の出生の状況をみると、「親の支援あり」では24.5%、「親の支援なし」では22.3%に子どもが生まれている。
 また、妻が「仕事あり」のうち、「親の支援あり」では23.8%、「親の支援なし」では19.2%に子どもが生まれている。(表12)

表12 第1回の妻の仕事の有無、第1回の夫婦の親の子育て支援の有無別にみたこの2年間の出生の状況
(単位:%)
  総数 この2年間の出生の状況
出生あり 出生なし
総数 第2子 第3子以降 総数 1人 2人以上
第1回の妻の仕事の有無、
第1回の夫婦の親の子育て
支援の有無
総数 (100.0) 100.0 21.1 15.3 5.8 78.9 21.7 57.2
  親の支援あり (15.6) 100.0 24.5 18.3 6.2 75.5 23.9 51.6
  親の支援なし (62.4) 100.0 22.3 15.9 6.4 77.7 20.6 57.1
 仕事あり (100.0) 100.0 19.0 13.1 5.9 81.0 20.8 60.3
  親の支援あり (23.7) 100.0 23.8 16.9 6.9 76.2 23.0 53.3
  親の支援なし (53.5) 100.0 19.2 13.1 6.1 80.8 20.7 60.2
 仕事なし (100.0) 100.0 22.4 16.7 5.6 77.6 22.3 55.3
  親の支援あり (10.2) 100.0 25.6 20.8 4.8 74.4 24.4 50.0
  親の支援なし (68.8) 100.0 23.7 17.2 6.5 76.3 20.7 55.6

1) 集計対象は、第1回から第3回まで夫、妻双方から回答を得られ、第1回に小学校入学前の子どもありの夫婦である。
2) 夫婦の親の子育て支援の有無とは、夫や妻の父又は母が、平日の日中に、小学校入学前の子どもの世話をしているかどうかをいう。
3) 総数には、妻の仕事の有無不詳、親の子育て支援の有無不詳を含む。


(6)  出生の状況別にみた妻の就業状況の変化

   子どもが生まれた妻では26.2%、子どもが生まれていない妻では43.5%が、同一就業を継続している。
 第1回からの夫婦のこの2年間の出生の状況、及び第2回からの夫婦のこの1年間の出生の状況別に、妻の就業状況の変化をみると、「出生あり」では、出産前後の「同一就業継続」の割合は26.2%、「出生なし」では、この1年間の「同一就業継続」の割合は43.5%となっている。
 出生順位別にみると、「第1子」では、「同一就業継続」が29.5%、「第2子以降」では、「無職継続」が60.0%となっている。
 「出生なし」のうち、「子どもなし」では、「同一就業継続」が56.6%となっている。(表13、図5)

表13 この2年間の出生の状況、出生順位、子どもの有無別にみた就業状況の変化
(単位:%)
  総数 同一就業
継続
  転職 新規就業 離職 無職継続 不詳
(再掲)
正規
(再掲)
非正規
出生あり (100.0) 100.0 26.2 15.0 4.6 1.5 2.7 14.0 54.4 1.2
 第1子 (29.5) 100.0 29.5 21.9 4.0 1.6 1.2 25.9 41.0 0.8
 第2子以降 (70.5) 100.0 24.8 12.2 4.8 1.5 3.3 9.0 60.0 1.3
出生なし (100.0) 100.0 43.5 12.9 20.7 5.1 9.9 5.3 36.0 0.2
 子どもあり (82.0) 100.0 40.7 11.0 19.5 5.2 10.2 4.6 39.2 0.2
 子どもなし (18.0) 100.0 56.6 21.2 26.2 4.5 8.8 8.6 21.5 -

1) 集計対象は、第1回から第3回まで双方から回答を得られている夫婦の妻、及び第2回、第3回ともに双方から回答を得られている夫婦の妻である。
2) 「出生あり」には、夫、妻双方から回答を得る以前の出生を含まない。
3) 妻の就業状況の変化は、「出生あり」は出産前後の、「出生なし」は第2回から第3回にかけての就業状況の変化である。


図5 この2年間の出生の状況、出生順位、子どもの有無別にみた就業状況の変化

図5 この2年間の出生の状況、出生順位、子どもの有無別にみた就業状況の変化
1) 集計対象は、第1回から第3回まで双方から回答を得られている夫婦の妻、及び第2回、第3回ともに双方から回答を得られている夫婦の妻である。
2) 「出生あり」には、夫、妻双方から回答を得る以前の出生を含まない。
3) 妻の就業状況の変化は、「出生あり」は出産前後の、「出生なし」は第2回から第3回にかけての就業状況の変化である。

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