(7) 出生曜日・時間別にみた出生
出生曜日・時間別に平均出生数を、出生場所で比較した。
平成12年の1日平均出生数をみると、出生場所では病院、診療所の順で多く、曜日別にみると、平日が多かった。特に病院では、土曜日や休日に比べて平日の出生数が多く、約1.4倍となっている。(表16・17)
時間別の動向をみると、病院の休日は、11時前後で若干多く、19時以降50を切り減少しているが、1日を通じてほとんど変動がなく推移しているのに対して、平日は、9時以降徐々に上昇し、12時で若干低下するが、13時に急激に上昇し、14時をピークに下降している。平日は、時間による変動が激しい。
土曜日は休日と同じような推移であるが、11時と13〜14時に上昇傾向がみられる。(表17、図28-1)
一方、診療所の休日は、病院とほぼ同様であるが、病院より11時での上昇が高い。
平日は時間とともに徐々に上昇し、11時から急上昇後、13時をピークに徐々に低下している。
土曜日は、平均出生数は少ないが平日と同じように推移しており、13時をピークに下降している。(表17、図28-2)
このように、病院と診療所では、出生時間別の動向に差がみられ、特に土曜日の動きの違いが特徴的である。
背景として、病院と診療所の診療時間の違いなどがあるものと考えられる。
表16 出生の場所別にみた1日平均出生数 −昭和50・平成12年−
昭和50年 | 平成12年 | |
総数 | 5 209.4 | 3 252.9 |
病院 | 2 470.6 | 1 746.1 |
診療所 | 2 303.4 | 1 469.9 |
助産所 | 375.0 | 31.0 |
自宅 | 46.8 | 5.0 |
その他 | 13.5 | 0.9 |
注: | 昭和50年は365日、平成12年は366日で算出した。 |
表17 出生曜日・時間別にみた平均出生数 −平成12年−
病院 | 診療所 | |||||
平日 | 土曜日 | 休日 | 平日 | 土曜日 | 休日 | |
総数 | 1 919.8 | 1 439.5 | 1 349.1 | 1 557.4 | 1 408.5 | 1 206.9 |
0時 | 53.4 | 52.0 | 51.3 | 46.0 | 46.5 | 44.9 |
1時 | 55.8 | 53.4 | 53.7 | 46.0 | 46.8 | 45.1 |
2時 | 57.3 | 57.5 | 54.6 | 48.3 | 47.9 | 45.8 |
3時 | 59.9 | 57.6 | 57.1 | 50.2 | 47.4 | 47.2 |
4時 | 60.4 | 59.5 | 56.4 | 51.1 | 49.1 | 48.9 |
5時 | 60.3 | 58.2 | 57.2 | 52.1 | 51.1 | 51.3 |
6時 | 58.2 | 56.3 | 55.7 | 52.9 | 50.5 | 51.9 |
7時 | 60.0 | 60.2 | 59.1 | 56.5 | 54.1 | 52.9 |
8時 | 64.8 | 63.2 | 60.2 | 61.3 | 59.6 | 58.5 |
9時 | 87.1 | 61.0 | 61.3 | 60.8 | 60.7 | 59.4 |
10時 | 89.2 | 72.0 | 64.3 | 68.8 | 67.0 | 63.5 |
11時 | 95.1 | 73.3 | 65.4 | 76.2 | 71.3 | 64.1 |
12時 | 94.7 | 70.8 | 64.3 | 89.0 | 79.0 | 56.4 |
13時 | 153.0 | 75.8 | 61.3 | 116.6 | 96.3 | 56.0 |
14時 | 158.7 | 73.3 | 60.1 | 111.8 | 91.2 | 54.9 |
15時 | 135.1 | 69.3 | 59.5 | 92.0 | 81.2 | 52.6 |
16時 | 118.1 | 63.9 | 56.0 | 84.1 | 69.8 | 51.2 |
17時 | 94.8 | 59.6 | 56.4 | 76.6 | 65.4 | 51.6 |
18時 | 78.4 | 56.7 | 53.5 | 69.0 | 55.9 | 46.2 |
19時 | 65.1 | 51.4 | 49.8 | 57.3 | 47.2 | 41.1 |
20時 | 57.9 | 48.8 | 46.6 | 49.9 | 42.1 | 39.7 |
21時 | 54.5 | 48.3 | 47.7 | 47.6 | 42.3 | 40.2 |
22時 | 52.5 | 46.7 | 48.0 | 46.2 | 40.2 | 39.8 |
23時 | 53.2 | 49.0 | 48.6 | 45.7 | 44.3 | 42.8 |
注: | 平日は月〜金曜日、休日は日曜日、祝日、年末年始の平均出生数である。 平成12年の平日は247日、土曜日は48日、休日は71日で算出した。 総数には出生時間不詳を含む。 |
図28 出生曜日・時間・出生の場所別にみた平均出生数 −昭和50・平成12年−
次に、昭和50年の1日平均出生数をみると、やはり病院や診療所での出生が多かったが、平成12年に比べると助産所、自宅での出生も多かった。(表16)
曜日別にみると、病院、診療所では平日が多く、助産所、自宅では大きな違いがみられなかった。(図28-3〜28-6)
昭和50年の病院の休日は、徐々に上昇し、11時をピークに12時に減少して100を切ってからは、なだらかな減少となっている。
平日、土曜日は、9時以降急上昇し、12時に一度低下するまでの午前中は、同じように推移していたものの、13時以降、平日は急激に上昇し14時をピークに下降したが、土曜日は12時で低下したまま徐々に下降した。(図28-3)
診療所の休日は、病院と同じように推移している。
平日は、11時まで徐々に上昇し、12時、13時で低下及び停滞し、14〜15時で再び上昇後下降している。
土曜日は平日と同じような推移であるが、14時をピークに下降している。(図28-4)
昭和50年の助産所と自宅では、午前中に多く、午後になると減少し、全体的にきれいな波ができている。(図28-5〜28-6)
病院は、昭和50年と平成12年で土曜日の時間による違いが顕著に現れ、週休2日制による影響がみられた。
診療所では、それぞれの年で平日と土曜日の違いが少なかったが、12時、13時の時間帯では、昭和50年には低下がみられたのに対し、平成12年では上昇と反対の状況となった。
図28 出生曜日・時間・出生の場所別にみた平均出生数 −昭和50・平成12年− (つづき)
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