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平成23年人口動態統計月報年計(概数)の概況

結果の概要

3 死亡

(1)死亡数・死亡率

 平成23年の死亡数は125万3463人で、前年の119万7012人より5万6451人増加し、死亡率(人口千対)は9.9で、前年の9.5を上回った。
 昭和30年以降は70万人前後で推移していたが、昭和50年代後半から増加傾向となり、平成2年以降は80万人台、平成7年以降にほぼ90万人台となり、平成15年からは100万人をこえ、平成19年からは110万人台となり、平成23年は120万人台となっている。
 昭和50年代後半から75歳以上の高齢者の死亡が増加しており、平成20年からは死亡数の約3分の2を占めている。(図4)
 年齢(5歳階級)別に死亡率(人口10万対)をみると、55〜59歳と95〜99歳の階級で前年より低下しており、その他の各年齢階級では前年より上昇している。(表6-1)
 死亡率性比(男の死亡率/女の死亡率×100)を年齢(5歳階級)別にみると、全年齢階級で100以上となっており、男の死亡率が高いことを示している。また、55〜84歳の各年齢階級では、男の死亡率が女の死亡率の2倍以上となっている。(表6-2)

図4 死亡数及び死亡率の年次推移

図4 死亡数及び死亡率の年次推移

表6-1 年齢(5歳階級)別にみた死亡数・死亡率(人口10万対)

年齢階級 死亡数 死亡率
平成23年 平成22年 対前年増減 平成23年 平成22年 対前年増減
総 数 1 253 463 1 197 012 56 451 993.4 947.1 46.3
0〜4歳 3 624 3 382 242 69.0 64.4 4.6
5〜9 750 480 270 13.8 8.6 5.2
10〜14 725 553 172 12.4 9.4 3.0
15〜19 1 738 1 422 316 28.9 23.6 5.3
20〜24 2 965 2 753 212 48.1 43.7 4.4
25〜29 3 682 3 437 245 52.6 48.0 4.6
30〜34 4 921 4 837 84 62.3 58.9 3.4
35〜39 7 963 7 555 408 83.4 78.0 5.4
40〜44 11 186 10 162 1 024 122.2 117.5 4.7
45〜49 14 983 14 532 451 191.2 182.4 8.8
50〜54 22 443 22 014 429 297.4 289.3 8.1
55〜59 37 455 39 326 △ 1 871 454.2 454.3 △ 0.1
60〜64 72 100 66 096 6 004 681.9 657.4 24.5
65〜69 82 032 83 087 △ 1 055 1 049.1 1 009.5 39.6
70〜74 113 113 110 248 2 865 1 581.8 1 577.8 4.0
75〜79 167 686 163 088 4 598 2 739.1 2 730.8 8.3
80〜84 220 103 211 257 8 846 4 911.9 4 841.7 70.2
85〜89 222 785 207 287 15 498 8 513.0 8 473.8 39.2
90〜94 162 027 151 959 10 068 15 016.4 14 806.4 210.0
95〜99 79 764 75 386 4 378 25 241.8 25 328.5 △ 86.7
100歳以上 19 573 17 513 2 060 41 644.7 39 892.0 1 752.7

注:総数には年齢不詳を含む。

表6-2 性・年齢(5歳階級)別にみた死亡数・死亡率
(人口10万対)・死亡率性比(平成23年)

年齢階級 死亡数 死亡率 死亡率性比
総数 656 692 596 771 1 068.6 922.0 115.9
0〜4歳 1 876 1 748 69.7 68.2 102.2
5〜9 404 346 14.5 13.0 111.5
10〜14 440 285 14.6 10.0 146.0
15〜19 1 132 606 36.7 20.7 177.3
20〜24 1 988 977 62.9 32.5 193.5
25〜29 2 391 1 291 67.0 37.6 178.2
30〜34 3 141 1 780 78.2 45.9 170.4
35〜39 4 976 2 987 102.5 63.7 160.9
40〜44 7 102 4 084 153.1 90.5 169.2
45〜49 9 481 5 502 240.0 141.5 169.6
50〜54 14 794 7 649 391.5 203.0 192.9
55〜59 25 201 12 254 615.4 295.1 208.5
60〜64 49 800 22 300 959.7 414.2 231.7
65〜69 56 551 25 481 1 512.9 624.4 242.3
70〜74 75 164 37 949 2 263.3 990.8 228.4
75〜79 105 181 62 505 3 939.4 1 810.7 217.6
80〜84 124 243 95 860 7 067.3 3 520.4 200.8
85〜89 98 636 124 149 11 955.9 6 928.0 172.6
90〜94 51 431 110 596 20 409.1 13 373.2 152.6
95〜99 18 749 61 015 31 778.0 23 649.2 134.4
100歳以上 3 036 16 537 50 600.0 41 342.5 122.4
  • 注:1)総数には年齢不詳を含む。
    2)死亡率性比=男の死亡率/女の死亡率×100

(2)死因

[1] 死因順位

 平成23年の死亡数・死亡率(人口10万対)を死因順位別にみると、第1位は悪性新生物で35万7185人、283.1、第2位は心疾患19万4761人、154.4、第3位は肺炎12万4652人、98.8、第4位は脳血管疾患で、12万3784人、98.1となっている。(表7)
 主な死因の年次推移をみると、悪性新生物は、一貫して上昇を続け、昭和56年以降死因順位第1位となり、平成23年の全死亡者に占める割合は28.5%となっている。全死亡者のおよそ3.5人に1人は悪性新生物で死亡したことになる。
 心疾患は、昭和60年に脳血管疾患にかわり第2位となり、その後も死亡数・死亡率ともに上昇傾向であったが、平成21年に減少した。平成22年から再び上昇し、平成23年の全死亡者に占める割合は15.5%となっている。
 肺炎は昭和50年に不慮の事故にかわって第4位となり、上昇と低下を繰り返しながら上昇傾向を示してきたが、平成23年は脳血管疾患にかわり第3位となり、平成23年の全死亡者に占める割合は9.9%となっている。
 脳血管疾患は、昭和26年に結核にかわって第1位となったが、昭和45年をピークに低下しはじめ、昭和56年には悪性新生物にかわり第2位となった。昭和60年には心疾患にかわって第3位となり、その後も死亡数・死亡率ともに低下傾向であったが、平成23年には、肺炎にかわり第4位となり、全死亡者に占める割合は9.9%となっている。(図5、図6)

図5 主な死因別死亡数の割合(平成23年)

図5 主な死因別死亡数の割合(平成23年)

表7 性別にみた死因順位別死亡数・死亡率(人口10万対)

死因 平成23年 平成22年
総数 総数
死亡数 死亡率 死亡数 死亡率 死亡数 死亡率 死亡数 死亡率
全死因 1 253 463 993.4 656 692 1068.6 596 771 922.0 1 197 012 947.1
悪性新生物 (1) 357 185 283.1 (1) 213 109 346.8 (1) 144 076 222.6 (1) 353 499 279.7
心疾患 (2) 194 761 154.4 (2) 91 188 148.4 (2) 103 573 160.0 (2) 189 360 149.8
肺炎 (3) 124 652 98.8 (3) 66 547 108.3 (4) 58 105 89.8 (4) 118 888 94.1
脳血管疾患 (4) 123 784 98.1 (4) 59 577 96.9 (3) 64 207 99.2 (3) 123 461 97.7
不慮の事故 (5) 59 596 47.2 (5) 32 540 53.0 (6) 27 056 41.8 (6) 40 732 32.2
老衰 (6) 52 207 41.4 (8) 12 509 20.4 (5) 39 698 61.3 (5) 45 342 35.9
自殺 (7) 28 874 22.9 (6) 19 892 32.4 (8) 8 982 13.9 (7) 29 554 23.4
腎不全 (8) 24 493 19.4 (9) 11 562 18.8 (7) 12 931 20.0 (8) 23 725 18.8
慢性閉塞性肺疾患 (9) 16 620 13.2 (7) 12 983 21.1 (16) 3 637 5.6 (9) 16 293 12.9
肝疾患 (10) 16 362 13.0 (10) 10 623 17.3 (12) 5 739 8.9 (10) 16 216 12.8
  • 注:1) (  )内の数字は死因順位を示す。
    2) 女の9位は「大動脈瘤及び解離」で死亡数は7385、死亡率は11.4である。
    3) 女の10位は「糖尿病」で死亡数は6915、死亡率は10.7である。
    4) 「結核」は死亡数が2162、死亡率は1.7で第25位となっている。
    5) 「熱中症」は死亡数が942、死亡率は0.7である。

図6 主な死因別にみた死亡率の年次推移

図6 主な死因別にみた死亡率の年次推移

  • 注:1)平成6・7年の心疾患の低下は、死亡診断書(死体検案書)(平成7年1月施行)において「死亡の原因欄には、疾患の終末期の状態としての心不全、呼吸不全等は書かないでください」という注意書きの施行前からの周知の影響によるものと考えられる。
    2)平成7年の脳血管疾患の上昇の主な要因は、ICD-10(平成7年1月適用)による原死因選択ルールの明確化によるものと考えられる。
[2] 年齢別死因

 平成23年の死因を性・年齢(5歳階級)別に構成割合でみると、5〜14歳では不慮の事故及び悪性新生物が、15〜34歳では自殺及び不慮の事故が多く、35〜49歳では悪性新生物及び自殺が多く、年齢が高くなるにしたがって、悪性新生物の占める割合が多くなり、男では65〜69歳で、女では55〜59歳でピークとなる。それ以降は、男女とも心疾患、脳血管疾患、肺炎の占める割合が、年齢が高くなるとともに多くなっている。男では90歳代で肺炎が最も多く、女では85〜99歳で心疾患、100歳以上では男女ともに老衰が最も多くなっている。(図7-1)
 また、1歳未満の乳児死亡数は7年連続で3000人を下回り、その死因別構成割合をみると、「先天奇形、変形及び染色体異常」の占める割合が多い。(図7-2)

図7-1 性・年齢階級別にみた主な死因の構成割合(平成23年)

図7-1 性・年齢階級別にみた主な死因の構成割合(平成23年)

図7-2 乳児死亡の主な死因の構成割合(平成23年)

図7-2 乳児死亡の主な死因の構成割合(平成23年)

[3] 部位別にみた悪性新生物

 悪性新生物について死亡数・死亡率を部位別にみると、男の「肺」は上昇傾向が著しく、平成5年に「胃」を上回って第1位となり、平成23年の死亡数は5万767人、死亡率(人口10万対)は82.6となっている。
 また、女の「大腸」と「肺」は上昇傾向が続いており、「大腸」は平成15年に「胃」を上回って第1位となり、平成23年の死亡数は2万879人、死亡率(人口10万対)は32.3となっている。(表8、図8)

表8 悪性新生物の主な部位別にみた死亡数・死亡率(人口10万対)

部位 昭和40年 50 60 平成7年 17 20 21 22 23
 
28 636 30 403 30 146 32 015 32 643 32 973 32 776 32 943 32 776
5 006 6 677 13 780 22 773 23 203 22 332 21 637 21 510 20 965
5 404 10 711 20 837 33 389 45 189 48 610 49 035 50 395 50 767
大腸 3 265 5 799 10 112 17 312 22 146 23 419 22 762 23 921 24 855
 
17 749 19 454 18 756 18 061 17 668 17 187 17 241 17 193 17 041
3 499 3 696 5 192 8 934 11 065 11 333 11 088 11 255 10 902
2 321 4 048 7 753 12 356 16 874 18 239 18 548 19 418 19 505
乳房 1 966 3 262 4 922 7 763 10 721 11 797 11 918 12 455 12 730
子宮 6 689 6 075 4 912 4 865 5 381 5 709 5 524 5 930 6 071
大腸 3 335 5 654 8 926 13 962 18 684 19 592 19 672 20 317 20 879
 
59.4 55.6 51.1 52.6 53.0 53.7 53.4 53.5 53.3
10.4 12.2 23.3 37.4 37.7 36.4 35.3 34.9 34.1
11.2 19.6 35.3 54.8 73.3 79.1 79.9 81.8 82.6
大腸 6.8 10.6 17.1 28.4 35.9 38.1 37.1 38.9 40.4
 
35.5 34.4 30.6 28.5 27.4 26.6 26.7 26.5 26.3
7.0 6.5 8.5 14.1 17.1 17.6 17.2 17.4 16.8
4.6 7.2 12.7 19.5 26.1 28.3 28.8 30.0 30.1
乳房 3.9 5.8 8.0 12.2 16.6 18.3 18.5 19.2 19.7
子宮 13.4 10.7 8.0 7.7 8.3 8.8 8.6 9.1 9.4
大腸 6.7 10.0 14.6 22.0 28.9 30.4 30.5 31.3 32.3

注:大腸の悪性新生物は、結腸の悪性新生物と直腸S状結腸移行部及び直腸の悪性新生物を示す。

図8 悪性新生物の主な部位別死亡率(人口10万対)の年次推移

図8 悪性新生物の主な部位別死亡率(人口10万対)の年次推移

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