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雇用の構造に関する実態調査(パートタイム労働者総合実態調査):調査の結果

調査の結果(平成28年調査の内容を記載しています。)

用語の解説

〔事業所調査〕

(1)  常用労働者
 次のア〜ウのいずれかに該当する者をいう。
  •  期間を定めずに雇われている者
  •  1か月を超える期間を定めて雇われている者
  •  日々雇われている者又は1か月以内の期間を定めて雇われている者であって、平成28年8月及び9月の各月に各々18日以上雇われた者
(2)  就業形態
 この調査においては、労働者を「正社員」、「パート(短時間)」、「専門職」、「その他」の4つの就業形態に区分している。なお、調査の中では「パート(短時間)」、「専門職」、「その他」を合わせた「正社員以外の労働者」の区分も用いている。
  •  正社員
     いわゆる正社員型の労働者をいう。短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(パートタイム労働法)にいう通常の労働者。短時間正社員、勤務地限定正社員及び職種限定正社員を含む。
  •  パート(短時間)(以下、「パート」という。)
     正社員以外の労働者で、パートタイマー、アルバイト、準社員、嘱託、臨時社員、などの名称にかかわらず、週の所定労働時間が正社員よりも短い労働者をいう。短時間正社員は含まない。
  •  専門職
     正社員以外の労働者で、1週間の所定労働時間が正社員と同じか長い労働者のうち、特定職種※に従事し、専門的能力の発揮を目的としている労働者をいう。
    • ※「特定職種」とは、例えば、科学研究者、機械・電気技術者、プログラマー、医師、薬剤師、デザイナー等の専門的職種をいう。
  •  その他
     正社員以外の労働者で、1週間の所定労働時間が正社員と同じか長い労働者のうち、上記専門職以外の労働者をいう。
(3)  事業所規模
 この調査において、事業所規模とは、その事業所に雇用されている常用労働者の人数である。
(4)  雇用期間の定め無し
 特に雇用期間を定めずに雇用されている労働者をいい、定年までの場合を含む。
(5)  雇用期間の定め有り
 1年契約、6か月契約など雇用期間を定めた労働契約により雇用されている労働者をいう。
(6)  職務(業務の内容及び責任の程度)が正社員と同じパート
 正社員と職務(業務の内容及び責任の程度)が同じであるパートをいう。職務(業務の内容及び責任の程度)が同じであるかどうかは、通常従事する業務の内容だけでなく、作業のレベル(難易度)、求められる能力、責任や権限の範囲も含め、トラブル発生などの臨時・緊急の対応、ノルマや与えられた権限といった業務上の責任について、正社員と同じように課されるか考慮するとともに、作業を行う上で必要な能力、作業の難易度、肉体的・精神的負担なども含めて判断したもの。
(7)  人事異動等の有無や範囲が正社員と同じパート
 正社員と同様に転勤等があるパートをいう。転勤の有無については、実際に転勤したかどうかだけではなく、将来にわたっての転勤の見込みを、事業所の就業規則や慣行などをもとに判断したもの。また、転勤がパートと正社員の双方にある場合、転勤の範囲の異同について、全国転勤、エリア限定など比較して違いがあるかどうか、さらに、転勤の有無及び範囲が正社員、パートとも同じ、又は双方ともに転勤がない場合は、事業所内における職務内容・配置の変更の有無及び範囲を比較して判断したもの。
(8)  所定労働時間数
 変形労働時間制などで1週間当たりの所定労働時間数が週により異なって定められている場合には、平均の1週間当たりの所定労働時間数としている。
(9)  人事異動の幅
 事業所間の転勤だけでなく、同じ事業所内での他部署への異動や、他の職種への異動の範囲をいう。
(10)  職務関連賃金
 基本給、賞与、役職手当等の勤務手当及び精皆勤手当等、職務内容に密接に関連して支払われる賃金をいう。退職手当、家族手当、別居手当、子女教育手当、実費で支払われる通勤手当等は含まない。
(11)  OJT
 日常の業務に就きながら行われる教育訓練をいい、教育訓練に関する計画書を作成するなどして教育担当者、対象者、期間、内容などを具体的に定めて、段階的・継続的に教育訓練を実施することをいう。
(12)  Off-JT
 業務命令に基づき、通常の仕事を一時的に離れて行う教育訓練(研修)のことをいう。
(13)  自己啓発費用の補助
 従業員が職業生活を継続するために行う、職業に関する能力を自発的に開発し、向上させるための活動(職業に関係ない趣味、娯楽、スポーツ健康増進等のためのものは含まない)に対する費用を援助することをいう。
(14)  改正パートタイム労働法
 平成27年4月1日から施行されているパートタイム労働法をいう。
 第8条では、事業主が、雇用するパートタイム労働者の待遇と正社員の待遇を相違させる場合は、その待遇の相違は、職務の内容、人材活用の仕組み、その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならないとする、広く全てのパートタイム労働者を対象とした待遇の原則を規定している。
 また、第9条では、パートタイム労働者の職務の内容、人材活用の仕組みや運用などが正社員と同じ場合には、その待遇についてパートタイム労働者であることを理由に、差別的に取り扱うことの禁止を規定している。

〔個人調査〕

(1)  勤務時間を限定した(短時間)正社員
 無期労働契約を締結し、時間当たりの基本給及び賞与・退職金等の算定方法等が同種のフルタイム正社員と同等で、所定労働時間(日数)が短い正社員をいう。
(2)  勤務地を限定した(転勤のない)正社員
 事業所において、正社員に対して勤務地の変更(転勤)を一般的に行っている場合に、無期労働契約ではあるが、転勤するエリアが限定されていたり、転居を伴う転勤がなかったり、あるいは転勤が一切ないなど、通常の正社員とは異なる雇用管理を行う正社員をいう。
(3)  職種を限定した(職務内容の変更がない)正社員
 無期労働契約ではあるが、担当する職務内容や仕事の範囲が他の業務と明確に区別され、限定されているなど、通常の正社員とは異なる雇用管理を行う正社員をいう。

集計・推計方法

集計方法

 厚生労働省において集計した。

推計方法

(1)事業所調査における推計方法

事業所調査における「ある属性を有する事業所割合」の推計値については、以下のとおり算出した。
h=1, … L:層
:第h層の母集団事業所数

:第h層の回答事業所数
:第h層第i回答事業所のある属性の有無(属性があれば「1事業所」、なければ「0事業所」)
このとき、「ある属性を有する事業所割合」の推計値は、

で算出した。

(2)個人調査における推計方法

個人調査における「ある属性を有するパートタイム労働者の割合」の推計値については、以下のとおり算出した。
:第h層第i回答事業所の総パートタイム労働者数
:第h層第i回答事業所の回答パートタイム労働者数
:第h層第i回答事業所の第j番目の回答パートタイム労働者のある属性の有無
    (属性があれば「1人」、なければ「0人」)
:第h層第i回答事業所の第j番目の回答パートタイム労働者(=1人)
: 第h層第i回答事業所の総常用労働者数
:第h層における在籍常用労働者数の推計値に対する、「毎月勤労統計調査による平成28年9月末常用労働者数」の比率
このとき、ある属性を有するパートタイム労働者数の推計値及び総パートタイム労働者数の推計値は、

で算出した。また、「ある属性を有するパートタイム労働者の割合」の推計値は、

で算出した。

利用上の注意

  1. (1) 統計表の数値は、表章単位未満の位で四捨五入しているため、内訳の和が計の数値とは必ずしも一致しないことがある。
  2. (2) 複数回答(回答項目の選択肢について、該当する答えを複数個選択することが可能としているもの)では、内訳の和が計の数値を超える場合がある。
  3. (3) 表章記号について
    • [1] 「0.0」は、該当数値はあるが、四捨五入の結果、表章単位に満たないものを示す。
    • [2] 「−」は、該当数値がないことを示す。
    • [3] 「…」は、調査をしていないことを示す。
    • [4] 「*」はサンプル数の少ないものであるので注意を要する。
  4. (4) 東日本大震災の影響により、平成28年調査では、原子力災害対策特別措置法に基づき帰還困難区域、居住制限区域及び避難指示解除準備区域に設定された市町村を除外した。
  5. (5) 東日本大震災の影響により、平成23年調査では、被災3県(岩手県、宮城県、福島県)を除いて調査を実施している。また、平成23年調査では官公営を調査していないため、前回比較を行っている平成28年調査の結果については、被災3県及び官公営を除いて集計した数値である。

利活用事例

  1. (1) 労働政策審議会職業安定分科会
     パートタイム労働者に関する施策を議論する際、パートタイム労働者の実態に関する資料として活用されています。
  2. (2) 税制調査会(内閣府)
     働き方の選択に対して中立的な税制・社会保障制度について議論する際、パートタイム労働者の被用者保険適用等における就業調整の実態に関する資料として活用されています。
  3. (3) 持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律(平成25年法律第112号)に基づき、受益と負担の均衡がとれた持続可能な社会保障制度の確立を図るため設置されている社会保障制度改革推会議
     年金分野の改革の進捗状況についての資料として、主に自分の収入で暮らしている短時間労働者の割合について調査結果が活用されています。
  4. (4) 跡見学園女子大学マネジメント学部紀要
     パートタイム労働者への社会保障適用に関して論じる際、パートタイム労働者の実態に関する資料として活用されています。

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