目次  前ページ  次ページ

(3)作業環境測定等の状況について
    作業環境測定を行うべき作業場がある事業所について、過去1年間の作業環境測定の実施状況をみると、「鉛業務」が65.1%、「粉じん作業」が68.0%、「有機溶剤業務」が73.1%、「特定化学物質を製造し又は取り扱う業務」が76.4%の事業所で作業環境測定が実施されており、前回調査と比較すると、どの業務も作業環境測定の実施率が低下している。
 作業環境測定を実施した事業所の測定結果の評価をみると、「作業環境が適切である」とする作業場がある割合は「鉛業務」が97.4%、「粉じん作業」が93.3%、「有機溶剤業務」が94.7%、「特定化学物質を製造し又は取り扱う業務」が98.5%と高くなっているが、「粉じん作業」及び「有機溶剤業務」では、「作業環境に改善の余地がある」の割合もそれぞれ15.7%、13.6%となっている(第6表)。

第6表 作業環境測定実施結果別事業所割合

(単位:%)
業務の種類 作業環境測定を行うべき作業場のある事業所 作業環境測定を実施している事業所   作業環境測定を実施していない事業所
作業環境測定実施結果(複数回答)
作業環境管理が適切である
(管理区分I)
作業環境管理に改善の余地がある
(管理区分II)
作業環境管理が適切でない
(管理区分III)
不明
鉛業務 13年 [ 48.8] 100.0 65.1(100.0) ( 97.4)   ( 4.9) ( 1.6) 34.9
8年 [ 38.6] 100.0 79.5(100.0) ( 94.7)   ( 7.3) ( 2.0) 1.2 20.5
粉じん作業 13年 [ 61.8] 100.0 68.0(100.0) ( 93.3) ( 15.7) ( 5.6) 32.0
8年 [ 55.2] 100.0 75.3(100.0) ( 85.1) ( 20.6) ( 5.7) 2.1 24.7
有機溶剤業務 13年 [ 74.6] 100.0 73.1(100.0) ( 94.7) ( 13.6) ( 3.3) 26.9
8年 [ 70.8] 100.0 73.8(100.0) ( 89.4) ( 15.1) ( 3.8) 1.8 26.2
特定化学物質を製造し又は取り扱う業務 13年 [ 68.3] 100.0 76.4(100.0) ( 98.5)   ( 4.3) ( 1.2) 23.6
8年 [ 63.9] 100.0 81.2(100.0) ( 94.9)   ( 6.2) ( 1.2) 2.2 18.8
(注)  [  ]内は当該業務がある事業所に対する作業環境測定を行うべき作業場がある事業所の割合である。

    作業環境測定を行うべき作業場がある事業所で、過去1年間に作業場の環境改善を実施した割合は44.7%であり、前回調査と比較して 4.8ポイント増加している。
 改善の内容としては、「局所排気装置の能力アップ」が43.8%、「作業方法の変更」が35.2%、「局所排気装置の設置」が30.1%などとなっている(第7表)。

第7表 作業場の環境改善の実施内容別事業所割合

(単位:%)
作業環境測定を行うべき作業場のある事業所 作業場の環境改善を実施している事業所   作業場の環境改善を実施していない事業所
環境改善の内容(複数回答)
局所排気装置の設置 局所排気装置の能力アップ 蒸気の発散源の密閉化 作業方法の変更 その他
13年 [ 69.8] 100.0 44.7(100.0) ( 30.1) ( 43.8)   ( 9.8) ( 35.2) ( 19.7) 55.3
8年 [ 65.6] 100.0 39.9(100.0) ( 34.0) ( 46.7) ( 11.7) ( 38.7) ( 18.0) 60.1
(注)  [  ]は鉛業務、粉じん作業、有機溶剤業務、特定化学物質を製造し又は取り扱う業務のいずれかがある事業所に対する作業環境測定を行うべき作業場のある事業所の割合である。


トップへ
目次  前ページ  次ページ