結果の概要
【事業所調査】
1 コンピュータ機器の使用状況- (1) 使用しているコンピュータ機器の種類
- コンピュータ機器を使用している事業所の割合は97.0%[平成15年調査(以下、「前回」という。)96.3%]となっており、そのうち、使用しているコンピュータ機器の種類(複数回答)をみると、「デスクトップ・ノート型パソコン(事業所内でのみ使用しているパソコン)」は95.9%[前回93.1%]の事業所で使用されており、次いで「POS機器」23.0%[前回19.3%]、「携帯情報端末(携帯パソコン、PDA)」18.7%[前回11.7%]、「ハンディーターミナル」17.0%[前回14.5%]などとなっている(第1表)。
第1表 コンピュータ機器使用の有無及び使用しているコンピュータ機器の種類別事業所割合
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- (2) コンピュータ機器あたりの労働者の人数
- 事業所内に事務・販売等従事労働者(生産工程・労務作業者以外の労働者)がおりコンピュータ機器を使用している事業所(以下、特にことわりのない限り、「コンピュータ機器を使用している事業所」と表記。以下、同じ。)のうち、事務・販売等従事労働者のみについての(以下の調査は、事務・販売等従事労働者のみを対象としているため、特にことわりのない限り「事務・販売等従事労働者」との記載は略)コンピュータ機器あたりの労働者の人数は、「1人に1台以上設置している」事業所の割合が35.0%[前回30.0%]と最も多く、次いで「2〜3人に1台設置している」27.2%[前回33.0%]などとなっている(第2表)。
第2表 コンピュータ機器あたりの労働者の人数別事業所割合
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注: コンピュータ機器を使用している事業所計には「コンピュータ機器あたりの労働者の人数不明」が含まれる。 |
2 コンピュータ機器の導入等による労働面への影響
- (1) 業務の性質の変化
- 過去5年間にコンピュータ機器の導入等にともない、労働者の業務の性質に変化があったとする事業所の割合は、一般社員(フルタイム勤務で雇用期間の定めのない労働者)が70.8%、一般社員以外(パートタイム労働者、派遣労働者等)が40.5% となっており、変化の内容(複数回答)をみると、「機器を活用するための、知識、技能が必要となった」が一般社員、一般社員以外のいずれも最も多く、一般社員57.7%、一般社員以外30.9%などとなっている(第3−1表、第3−2表)。
第3−1表 コンピュータ機器の導入等にともなう労働者の業務の性質の変化の有無及び変化の内容別事業所割合(一般社員)
第3−2表 コンピュータ機器の導入等にともなう労働者の業務の性質の変化の有無及び変化の内容別事業所割合(一般社員以外)
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第3−2表 コンピュータ機器の導入等にともなう労働者の業務の性質の変化の有無及び変化の内容別事業所割合(一般社員以外)
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- (2) 労働条件の変更
- 過去5年間にコンピュータ機器の導入等にともない、労働条件を変更したとする事業所の割合は9.5%[前回8.7%]となっており、そのうち、変更内容(複数回答)をみると、「労働時間の短縮(所定外労働時間の削減を含む)」が63.5%[前回62.8%]と最も多く、次いで「業績給・能力給の採用」42.3%[前回38.7%]などとなっている(第4表)。
第4表 コンピュータ機器の導入等にともなう労働条件の変更の有無及び変更内容別事業所割合
(単位:%)
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- (3)衛生面に生じた問題
- コンピュータ機器の使用にともない、過去5年間に労働者の衛生面に生じた問題について、「目の疲れを訴える者が増えた」とする事業所の割合は22.7%[前回26.8%]、「肩のこり等の身体的な疲労を訴える者が増えた」は18.6%[前回19.4%]、「精神的ストレスを訴える者が増えた」は6.9%[前回6.5%]、「環境面での苦情(暑い、寒い、うるさい等)を訴える者が増えた」は4.1%[前回3.1%]となっており、いずれも「いいえ」とする事業所の割合を下回っている(第5表)。
第5表 コンピュータ機器の使用にともない労働者の衛生面に生じた問題別事業所割合
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注: コンピュータ機器を使用している事業所計には「どちらともいえない」と「労働者の衛生面に生じた問題の有無不明」が含まれる。 |
3 コンピュータ機器使用における対応
- (1) VDT作業における作業環境対策
- VDT作業環境対策を実施している事業所は67.8%[前回76.4%]となっており、「照明、採光対策」が58.4%[前回69.1%]と最も多く、次いで「換気対策」58.2%[前回66.9%]、「温度、湿度に関する対策」56.0%[前回62.5%]などとなっている(第6表)。
第6表 VDT作業環境対策の内容別事業所割合
(単位:%)
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- (2) VDT作業における作業時間管理対策
- (ア)実施内容
VDT作業時間管理対策を行っている事業所の割合は10.3%[前回11.1%]となっており、そのうち、対策の内容(複数回答)をみると、「VDT作業の途中に他の作業を組み込んだり、他の作業とのローテーションを実施している」が49.0%[前回53.5%]と最も多く、次いで「1連続作業時間と次の連続作業時間との間に10〜15分程度の作業休止時間を設けている」41.9%[前回43.4%]、「VDT作業時間中に1〜2分程度の小休止を設けている」28.5%[前回23.5%]などとなっている。(第7表)
第7表 VDT作業時間管理対策を行っている事業所及び対策の実施内容別事業所割合
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- (イ)行わない理由
VDT作業時間管理対策を行っていない事業所の割合は89.3%[前回88.4%]となっており、そのうち、行わない理由(複数回答)をみると、「作業者個人の裁量に任せているから」が61.2%[前回60.9%]と最も多く、次いで「長時間の連続的VDT作業を行う職場がないから」52.1%[前回50.9%]などとなっている(第8表)。
第8表 VDT作業時間管理対策を行っていない事業所及び行わない理由別事業所割合
(単位:%)
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- (3) VDT健康診断
- (ア)実施内容
過去1年間にVDT健康診断を実施した事業所の割合は14.4%[前回12.9%]となっており、そのうち、検査項目(複数回答)をみると、「視力検査」が97.8%[前回97.7%]とほとんどの事業所で実施されており、次いで「ストレスに関する症状」29.9%[前回26.2%]、「上肢の運動機能、圧痛点等の検査」20.8%[前回25.3%]などとなっている(第9表)。
第9表 VDT健康診断を実施した事業所及び検査項目別事業所割合
(単位:%)
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- (イ)実施しなかった理由
VDT健康診断を実施しなかった事業所の割合は85.2%[前回86.7%]となっており、そのうち、実施しなかった理由(複数回答)をみると、「通常の定期健康診断で十分と考えているから」が50.8%[前回47.7%]と最も多く、次いで「常時VDT作業に従事する労働者がいないから」46.5%[前回49.0%]、「VDT健康診断というものを知らなかったから」35.4%[前回33.7%]などとなっている(第10表)。
第10表 VDT健康診断を実施しなかった事業所及び実施しなかった理由別事業所割合
(単位:%)
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- (4) VDT作業における労働衛生教育の実施状況
- VDT作業に関する適正な労働衛生教育(作業姿勢・作業時間、健康への影響等についての教育)をVDT作業者に対して実施しているとする事業所の割合は9.6%[前回9.2%]、管理、監督者に対して実施しているとする事業所の割合は10.1%[前回9.1%]となっている(第11表)。
第11表 労働衛生教育を実施した事業所割合
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- (5) 健康管理対策として今後取り組みたい課題
- VDT作業者の健康管理対策として、今後取り組みたい課題があるとする事業所の割合は62.0%[前回65.5%]となっており、そのうち、今後取り組みたい課題(5つ以内の複数回答)をみると、作業場所に関する対策をあげる事業所の割合が多く、「机、いす、床の改善(機器の配線の整備によるつまずき等の防止)」43.7%[前回42.8%]、「十分な作業空間の確保やレイアウトの適正化」42.8%[前回45.5%]、「適切な照明及び採光の確保」40.7%[前回37.4%]などとなっている(第12表)。
第12表 VDT作業者の健康管理対策として今後取り組みたい課題がある事業所及び課題別事業所割合
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【労働者調査】
1 コンピュータ機器の使用状況- (1) コンピュータ機器使用率
- コンピュータ機器を使用している労働者(事務・販売等従事労働者(生産工程・労務作業者以外の労働者)のみを対象。以下同じ。)の割合は87.5%[前回86.2%]となっている(第13表)。
第13表 コンピュータ機器の使用の有無別労働者割合
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- (2) 使用しているコンピュータ機器の種類
- コンピュータ機器を使用している労働者のうち(特にことわりのない限り以下同じ)、使用しているコンピュータ機器の種類(複数回答)をみると、「デスクトップ・ノート型パソコン(事業所内でのみ使用しているパソコン)」が96.1%[前回93.3%]と最も多く、次いで「POS機器」9.1%[前回9.0%]、「ハンディーターミナル」7.4%[前回5.6%]、「携帯情報端末(携帯パソコン、PDA)」6.5%[前回4.2%]などとなっている(第14表)。
第14表 使用しているコンピュータ機器の種類別労働者割合
(単位:%)
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- (3) 労働日1日あたりの平均VDT作業時間
- 10月1日から31日までの間における労働日1日あたりの平均VDT作業時間をみると、「1時間未満」12.7%[前回17.7%]、「1時間以上2時間未満」14.5%[前回19.7%]、「2時間以上4時間未満」24.1%[前回25.1%]、「4時間以上6時間未満」21.7%[前回16.9%]、「6時間以上」25.0%[前回20.6%]となっている(第15表、第1図)。
第15表 労働日1日あたりの平均VDT作業時間別労働者割合
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注: コンピュータ機器を使用している労働者計には「労働日1日あたりの平均VDT作業時間不明」が含まれる。 |
- (4) 仕事以外での1日あたりの平均VDT使用時間【新規調査項目】
- 10月1日から31日までの間における仕事以外での1日あたりの平均VDT使用時間をみると、「1時間未満」52.9%、「1時間以上2時間未満」19.2%、「2時間以上4時間未満」11.5%、「4時間以上6時間未満」6.5%、「6時間以上」7.8%となっている(第16表、第1図)。
第16表 仕事以外での1日あたりの平均VDT使用時間別労働者割合
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注: コンピュータ機器を使用している労働者計には「仕事以外での1日あたりの平均VDT使用時間不明」が含まれる。 |

- (5) VDT作業の最長連続作業時間
- 10月1日から31日までの間でVDT作業を行った日のうち、10分以上の作業休止時間をとらずに連続して作業を行った最長時間(VDT最長連続作業時間)をみると、「1時間以上2時間未満」30.2%[前回31.6%]、「2時間以上4時間未満」23.1%[前回19.5%]、「30分以上1時間未満」21.6%[前回23.4%]などとなっている(第17表)。
第17表 VDT作業を行った際の最長連続作業時間別労働者割合
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注: コンピュータ機器を使用している労働者計には「VDT最長連続作業時間不明」が含まれる。 |
2 コンピュータ機器の導入等による労働面への影響
- (1) 仕事の変化
- コンピュータ機器の導入等にともなう仕事の変化についてその内容をみると、変化したとする労働者の割合が多いのは「機器を使用するための知識、技能が必要となった」71.4%[前回73.1%]、「業務の処理スピードが速くなった」66.1%[前回62.3%]、「データ、文章等の入力の仕事が増えた」52.2%[前回49.9%]などとなっている(第18表)。
第18表 コンピュータ機器の導入等にともなう仕事の変化別労働者割合
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- (2) 仕事への適応の程度
- コンピュータ機器を使用する仕事への適応の程度をみると、「充分適応できている」とする労働者の割合は20.9%[前回22.8%]、「ある程度適応できている」66.6%[前回64.5%]となっており、適応できているとする労働者はあわせて87.5%[前回87.3%]となっている。
一方、「あまり適応できていない」とする労働者の割合は9.0%[前回9.5%]、「まったく適応できていない」0.4%[前回0.4%]となっており、適応できていないとする労働者はあわせて9.4%[前回10.0%]となっている。(第19表)
第19表 コンピュータ機器を使用する仕事への適応の程度別労働者割合
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注: コンピュータ機器を使用している労働者計には「コンピュータ機器を使用する仕事への適応の程度不明」が含まれる。 |
- (3) 精神的な疲労やストレスの状況
- コンピュータ機器を使用することに対する精神的な疲労やストレスの程度をみると、「たいへん感じている」とする労働者の割合は5.2%[前回5.9%]、「やや感じている」29.5%[前回28.9%]となっており、感じているとする労働者の割合はあわせて34.6%[前回34.8%]となっている。
なお、労働日1日あたりの平均VDT作業時間別でみると、「4時間以上6時間未満」が37.2%[前回37.3%]、「6時間以上」が39.6%[前回42.4%]となっており、また、VDT作業を行った際の最長一連続作業時間別でみると、「4時間以上」が44.3%[前回52.1%]と、1日あたりの作業時間や連続作業時間が長くなるほど、ストレスを感じているとする労働者の割合が高くなっている。
一方、「あまり感じない」とする労働者の割合は45.3%[前回45.8%]、「まったく感じない」15.7%[前回16.4%]となっており、感じないとする労働者の割合はあわせて61.0%[前回62.1%]となっている。(第20表)
第20表 コンピュータ機器を使用することに対するストレスの状況別労働者割合
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- (4) 身体的な疲労や自覚症状
- 仕事でのVDT作業で、身体的な疲労や症状を感じている労働者の割合は68.6%[前回78.0%]となっており、そのうち、身体的疲労や症状の内容(複数回答)をみると、「目の疲れ・痛み」が90.8%[前回91.6%]と最も多く、次いで「首、肩のこり・痛み」74.8%[前回70.4%]、「腰の疲れ・痛み」26.9%[前回26.6%]などとなっている。
これを、労働日1日当たりの平均VDT作業時間別にみると、身体的な疲労や症状を感じているとする労働者の割合は「4時間以上6時間未満」が81.7%[前回90.4%]、「6時間以上」が84.9%[前回91.8%]と8割を超えており、1日あたりの作業時間が長くなるほど、身体的な疲労や症状を感じている労働者の割合が高くなっている。また、VDT作業を行った際の最長一連続作業時間別でみても、連続作業時間が長くなるほど、症状を訴える労働者の割合が高くなっている。(第21表)
第21表 VDT作業における身体的な疲労や症状がある労働者及び内容別労働者割合(複数回答)
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3 コンピュータ機器使用における対応
- (1) 作業環境
- (ア)作業環境の評価
VDT作業を最もよく行う場所の作業環境について労働者の評価をみると、すべての項目で「適当」あるいは「気にならない」とする割合が5割を超え、「採光・照明」では91.4%[前回90.6%]、「温度」では85.1%[前回85.2%]、「湿度」では75.7%[前回77.8%]などとなっている(第22表)。
第22表 VDT作業を最もよく行う場所の作業環境の評価別労働者割合
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- (イ)作業環境の改善要望
仕事でのVDT作業環境で改善して欲しいことがあるとする労働者の割合は66.3%[前回68.3%]となっており、そのうち、改善して欲しい事項(4つ以内の複数回答)をみると、作業場所に関する対策をあげる労働者の割合が多く、「十分な作業空間の確保やレイアウトの適正化」36.3%[前回43.8%]、「机、いす、床の改善(機器の配線の整備によるつまずき等の防止)」34.3%[前回36.9%]、「温度、湿度の空調設備等による調整」34.2%[前回31.1%]などとなっており、次いで「VDT健康診断の実施とその結果に応じた保健指導などの措置」23.8%[前回22.9%]などとなっている(第23表)。
第23表 VDT作業環境の改善要望の有無及び改善して欲しい事項別労働者割合
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- (2) 作業の中断
- (ア)VDT作業の中断方法
VDT作業を行う場合にVDT作業の中断を行っている労働者の割合は70.3%[前回67.0%]となっており、そのうち、作業の中断方法(複数回答)をみると、「VDT作業の途中に他の作業を組み込んでいる」56.4%[前回61.6%]が最も多く、次いで「VDT作業中に1〜2分程度の小休止をとっている」23.9%[前回21.8%]、「連続作業の間に10〜15分程度の作業休止時間をとっている」21.7%[前回19.4%]などとなっている(第24表)。
第24表 VDT作業の中断を行っている労働者及び作業の中断方法別労働者割合
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- (イ)VDT作業を中断できない理由
VDT作業の中断を行っていない労働者の割合は28.2%[前回32.6%]となっており、そのうち、VDT作業を中断できない理由(複数回答)をみると、「VDT作業が短時間なので」が36.1%[前回45.7%]と最も多く、次いで「忙しくて中断できないから」30.2%[前回27.0%]、「中断しなくても疲労を感じないから」23.8%[前回25.9%]などとなっている。「忙しくて中断できないから」について、労働日1日あたりの平均VDT作業時間別でみると、「4時間以上6時間未満」が50.2%、「6時間以上」が61.5%となっており、VDT作業を行った際の最長一連続作業時間別でみても、「2時間以上4時間未満」が54.2%、 「4時間以上」が63.9%と半数を超えている。(第25表)
第25表 VDT作業の中断を行っていない労働者及び中断できない理由別労働者割合
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- (3) VDT健康診断の受診状況
- 過去1年間に会社が実施するVDT健康診断を受診した労働者の割合は9.5%[前回 12.0%]、受診しなかった労働者の割合は89.8%[前回88.0%]となっており、そのうち、VDT健康診断を受診しなかった理由をみると、「VDT健康診断が実施されなかった」が86.1%[前回67.0%]と最も多く、次いで「VDT健康診断の受診対象者ではなかった」4.7%[前回8.8%]、「受診する必要性を感じなかった」3.1%[前回12.2%]などとなっている(第26表)。
第26表 VDT健康診断受診の有無及び未受診の理由別労働者割合
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- (4) VDT作業に関する教育の受講
- VDT作業に関する適正な作業姿勢・作業時間、健康への影響等についての教育を受けたことがあるとする労働者の割合は8.7%[前回16.8%]となっている(第27表)。
第27表 VDT作業に関する教育受講の有無別労働者割合
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