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6 早期就職者と後期就職者の比較(第1回・第2回両調査に回答した者)

  第2回調査時現在就業している者のうち、早期就職者と後期就職者を比較する。
  早期就職者・・・平成14年6月時には就業しており、かつ、平成15年1月時まで継続勤務している者
(求職申込み時在職者を除く。)
  後期就職者・・・平成13年12月から平成14年6月時まで不就業で、平成15年1月時には就業している者

 (1) 早期就職者と後期就職者を比較する上での類型化
 早期就職者と後期就職者について、次の4類型に分類して比較を行う。

 一般求職者・・・・・・・平成13年12月の雇用保険受給資格の決定を受けた者以外の者
 若年受給資格者・・・平成13年12月に雇用保険受給資格の決定を受けた29歳以下の者
 壮年受給資格者・・・平成13年12月に雇用保険受給資格の決定を受けた30〜44歳の者
 中高年受給資格者・平成13年12月に雇用保険受給資格の決定を受けた45〜64歳の者

 (2) 求職申込み時の希望職業に就いている者の割合
 前記4類型について、早期・後期別に求職申込み時の希望職業に就いている者の割合をみると、一般求職者では、早期就職者の場合、希望職業に就いている者の割合は、生産工程・労務の職業、事務的職業で約7割と高く、全体で65.9%が希望職業に就いている。一方、後期就職者の場合は、希望職業に就いている者の割合は、全体で40.4%と低くなっている。
 若年受給資格者では、早期就職者の場合、希望職業に就いている者の割合は、生産工程・労務の職業で8割以上、事務的職業、専門的・技術的職業で7割以上と高く、全体で73.5%が希望職業に就いている。一方、後期就職者の場合は、希望職業に就いている者の割合は、全体で48.7%と低くなっている。
 壮年受給資格者では、早期就職者の場合、希望職業に就いている者の割合は、販売の職業で8割以上、生産工程・労務の職業、専門的・技術的職業、サービスの職業で7割以上と高く、全体で73.9%が希望職業に就いている。一方、後期就職者の場合は、希望職業に就いている者の割合は、全体で53.8%と低くなっている。
 中高年受給資格者では、早期就職者の場合、希望職業に就いている者の割合は、生産工程・労務の職業、販売の職業、事務的職業で7割以上と高く、全体で70.0%が希望職業に就いている。一方、後期就職者の場合は、希望職業に就いている者の割合は、全体で44.3%と低くなっている。(表7−1図4−1

表7−1 求職申込み時の希望職業に就いている雇用者数割合
(単位:%)
職業 一般求職者 若年受給資格者 壮年受給資格者 中高年受給資格者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
職業計 67.9 45.9 65.9 40.4 73.5 48.7 73.9 53.8 70.0 44.3
専門的・技術的職業 65.2 46.6 62.7 39.3 70.4 50.2 77.2 52.5 65.6 49.3
管理的職業 39.5 12.7 37.6 * * * * * 42.3 4.5
事務的職業 70.1 48.9 69.5 39.4 76.5 57.3 65.6 61.5 70.5 36.6
販売の職業 64.3 43.2 61.0 32.2 52.4 44.9 83.4 53.4 74.1 44.2
サービスの職業 62.5 40.8 60.5 47.3 67.3 9.1 77.2 45.9 60.3 45.1
保安の職業 72.5 23.0 70.3 15.7 - * * * * 29.8
農林漁業の職業 38.8 * 18.6 * * - * * * *
運輸・通信の職業 69.9 36.0 68.0 33.9 * * 63.4 30.0 83.2 45.9
生産工程・労務の職業 76.4 54.1 74.2 51.9 88.7 58.5 78.8 61.1 75.4 51.5
 (注)「計」は、65歳以上受給資格者を含む。表7−2〜表7−6も同じ。

 (3) 求職申込み時の希望就業形態に就いている者の割合
 前記4類型の者について、早期・後期別に求職申込み時の希望就業形態に就いている雇用者数割合をみると、いずれの類型の者においても早期就職者の方が後期就職者に比べて高くなっている。(表7−2図4−2

表7−2 求職申込み時の希望就業形態に就いている雇用者数割合
(単位:%)
就業形態 一般求職者 若年受給資格者 壮年受給資格者 中高年受給資格者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
フルタイム 82.4 58.2 81.9 55.6 79.1 53.7 88.2 67.3 85.3 56.9
短時間 78.0 60.0 79.0 62.8 63.5 24.2 81.5 68.2 76.0 64.3

 (4) 求職申込み時の希望賃金以上の収入で就業している者の割合
 前記4類型の者について、早期・後期別に求職申込み時の希望賃金以上の収入で就業している者の割合をみると、いずれの類型の者においても早期就職者の方が後期就職者に比べて高くなっている。(表7−3図4−3

表7−3 求職申込み時の希望賃金以上の収入で就業している者の割合
(単位:%)
求職申込み時の
希望賃金階級
(万円)
一般求職者 若年受給資格者 壮年受給資格者 中高年受給資格者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
早期
就職者
後期
就職者
57.8 34.4 58.5 38.6 66.7 39.5 54.0 33.8 46.0 28.2
5〜9万円 87.2 74.7 85.5 69.6 100.0 * 90.8 86.7 93.6 79.4
10〜14万円 74.6 44.5 74.8 44.7 85.0 53.6 63.2 60.9 65.6 31.9
15〜19万円 57.6 36.8 57.8 37.0 65.6 49.0 52.6 36.6 33.5 23.5
20〜24万円 49.8 32.9 50.3 35.9 54.4 37.5 54.2 30.6 35.7 27.5
25〜29万円 45.1 23.3 41.4 20.6 52.2 6.3 53.2 29.7 47.2 27.6
30〜34万円 36.4 20.6 26.9 23.4 * * 45.9 25.0 47.1 18.9
35〜39万円 24.6 9.6 28.1 * * * 30.0 5.1 18.2 13.1
40〜44万円 48.2 14.0 42.0 * * - 62.3 12.3 35.2 16.7
45〜49万円 23.4 * * * - - * * * *
50万円以上 42.4 19.8 * * - - 53.6 38.3 48.9 6.6
  (注)希望賃金以上の収入で就業している者とは、
 求職申込み時(平成13年12月)の希望賃金と平成14年12月分の収入について、「5万円未満」、「5〜9万円」、「10〜14万円」、「15〜19万円」、「20〜24万円」、「25〜29万円」、「30〜34万円」、「35〜39万円」、「40〜44万円」、「45〜49万円」、「50万円以上」の階級で比較を行い、希望賃金階級と平成14年12月の収入階級が同じ場合、または、希望賃金階級より平成14年12月の収入が高い階級で就業している者をいう。

 (5) 現在の仕事に対する満足度の割合
 前記4類型の者について、早期・後期別に現在の仕事に対する満足度をみると、いずれの類型の者においても早期就職者の方が後期就職者に比べて「満足の者」(「非常に満足」+「満足」)の割合が高くなっている。(表7−4図4−4

表7−4 現在の仕事に対する満足度の割合
(単位:%)
類型 就職の時期 満足の者   普通 不満の者   不明
非常に
満足
満足 不満 非常に
不満
早期就職者 100.0 25.0 4.6 20.3 42.6 29.9 22.4 7.5 2.5
後期就職者 100.0 19.5 2.8 16.7 47.9 29.5 21.2 8.4 3.1
一般求職者 早期就職者 100.0 24.4 4.6 19.8 41.6 31.5 23.2 8.3 2.6
後期就職者 100.0 16.0 3.0 13.0 44.3 37.3 26.3 10.9 2.4
若年受給資格者 早期就職者 100.0 29.7 5.9 23.8 43.4 24.4 18.7 5.7 2.6
後期就職者 100.0 29.2 4.0 25.1 49.7 19.9 14.6 5.3 1.2
壮年受給資格者 早期就職者 100.0 26.0 3.9 22.1 42.6 29.8 23.1 6.7 1.6
後期就職者 100.0 19.7 2.8 17.0 47.7 30.2 21.4 8.8 2.3
中高年受給資格者 早期就職者 100.0 21.1 3.4 17.7 50.2 26.5 20.7 5.8 2.3
後期就職者 100.0 17.3 1.9 15.4 50.4 27.3 19.8 7.5 5.1

 (6) 類型別の個人属性の特徴
イ.類型別構成比
 全求職者に占める早期就職者の割合は33.2%、後期就職者の割合は13.9%となっている。(表7−5

表7−5 類型別構成比
(単位:%)
全求職者 早期
就職者
  後期
就職者
 
一般
求職者
若年受給
資格者
壮年受給
資格者
中高年
受給資格者
65歳以上
受給資格者
一般
求職者
若年受給
資格者
壮年受給
資格者
中高年
受給資格者
65歳以上
受給資格者
100.0 33.2 23.1 3.9 3.2 2.7 0.3 13.9 4.0 2.4 3.2 4.2 0.1

ロ.年齢階級別構成比等
 早期就職者と後期就職者について、一般求職者と雇用保険受給資格の決定を受けた者に分けたうえで、それぞれの年齢構成比をみると、一般求職者では早期就職者で24歳以下の割合が高いほかは、早期就職者と後期就職者で極端な違いはみられない。一方、雇用保険受給資格の決定を受けた者では早期就職者で29歳以下の割合が高く、後期就職者で45歳〜64歳の割合が高くなっている。
 早期就職者と後期就職者について、一般求職者と雇用保険受給資格の決定を受けた者の占める割合をみると、早期就職者では一般求職者が69.7%となっており、一方、後期就職者では雇用保険受給資格の決定を受けた者が70.9%となっている。(表7−6図4−5

表7−6 類型別構成比
(単位:%)
類型 就職の時期 24歳
以下
25〜
29歳
30〜
34歳
35〜
39歳
40〜
44歳
45〜
49歳
50〜
54歳
55〜
59歳
60〜
64歳
65歳
以上
早期就職者 [100.0] 100.0 21.1 19.1 13.0 9.8 7.9 7.9 9.3 5.8 4.6 1.6
後期就職者 [100.0] 100.0 10.8 15.0 13.6 8.9 9.8 10.3 14.1 8.8 7.4 1.3
一般求職者 早期就職者 [ 69.7] 100.0 23.1 18.0 13.0 9.6 7.5 7.7 9.6 5.9 4.6 1.1
後期就職者 [ 29.1] 100.0 14.0 16.0 14.6 7.8 10.2 10.5 12.4 7.5 4.9 2.1
雇用保険受給資格の
決定を受けた者
早期就職者 [ 30.3] 100.0 16.6 21.7 12.9 10.1 9.1 8.1 8.6 5.7 4.4 2.7
後期就職者 [ 70.9] 100.0 9.5 14.6 13.2 9.3 9.6 10.1 14.9 9.3 8.4 1.0
(注)[  ]内は、早期就職者、後期就職者それぞれの雇用保険受給資格の決定別割合である。


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