概要版
ドクツルタケ
特徴 | 傘の大きさ | 5〜15cm程度の中型から大型である。 | ||||||||
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形と色 |
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発生時期 | 初夏〜秋 | |||||||||
発生場所 | 針葉樹林,広葉樹林の地上に発生する。 | |||||||||
その他 | 地方名:シロコドク,テッポウタケ | |||||||||
間違えやすい 食用きのこ |
シロマツタケモドキ,ハラタケ,ツクリタケ | |||||||||
症状 | 食後6〜24時間後にコレラ様の症状(おう吐、下痢、腹痛)が現れるが1日でおさまり,その後24〜72時間で内臓の細胞が破壊され肝臓肥大,黄疸,胃腸の出血などの肝臓,腎臓機能障害の症状が現れ,死亡する場合がある。催吐,胃洗浄,活性炭投与など適切な処置が必要である。 | |||||||||
毒成分 | アマトキシン類(α-,ß-,γ-,ε -amanitin),ファロトキシン類(phalloidin, phallacidin)などの環状ペプチド。RNAポリメラーゼII阻害作用を有する。 アマニチンα-manitinのLD50は約0.1 mg/kg(ヒト)であり,ドクツルタケ(Amanita virosa),タマゴテングタケ(Amanita phalloides),シロタマゴテングタケ(Amanita versa)およびその近縁種には,成熟した1本のキノコ中に10-12 mgのα-manitinを含有する。したがって,成人でも1本で死に至る危険性がある。 |
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ドクツルタケはテングタケ属の中でもシロタマゴテングタケ,タマゴテングタケ
とともに毒性の最も強いキノコである。柄の基部(地上に近いところ)にはつぼの名残りがあり(白く囲んだところ),柄の上部にはつばがある(赤矢印)。つばの下は繊維状のささくれ(黄色の部分)に覆われている。 食用のシロマツタケモドキに似ているが,似たキノコにはドクツルタケをはじめ猛毒キノコが多いので,この手の白いキノコは控えるべきである。 |