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フグの衛生確保について(課長通知)(S58.12.2)

フグの衛生確保について

昭和58年12月2日環乳第59号

各都道府県・各政令市・各特別区衛生主管部(局)長宛

厚生省環境衛生局乳肉衛生課長通知

最終改正:平成29年9月21日生食発0921第1号



標記については、環境衛生局長から各都道府県知事、政令市長及び特別区長あて昭和58年12月2日環乳第59号(以下「局長通知」という。)をもって通知されたところであるが、更に下記に留意の上、その取扱いに遺憾のないようお願いする。

1 フグについて、これまでに得られた知見等を基に可食部位等を明らかにしたことに伴い、今後は、次に掲げるフグ又は部位は、食品衛生法第6条第2号本文に該当し、かつ、同号ただし書に該当しない食品として販売等が認められないものとして取り扱われたいこと。

ただし、(1)から(4)までに掲げるものにあっては、個別の毒性検査によりその毒力がおおむね10MU/g以下であることを確認した部位のみを販売等する場合は、この限りでないこと。

(1) 局長通知の別表1及び別表1の2に定める可食部位以外の部位(同通知別表1に掲げる種類のフグの卵巣及び皮であって、同通知別表2の塩蔵処理が行われ、又はその原料として用いられるものを除く。)

(2) 日本の沿岸域、日本海、渤海、黄海及び東シナ海で漁獲されるフグであって、局長通知別表1及び別表1の2に掲げる種類以外の種類のフグ

(3) 岩手県越喜来湾及び釜石湾並びに宮城県雄勝湾で漁獲されるコモンフグ及びヒガンフグ

(4) (2)の海域以外で漁獲されるフグ

(5) 一般消費者に対して未処理で販売されるフグ

2 都道府県等において「都道府県知事等が有毒部位の確実な除去等の処理ができると認める者及び施設」の要件を新たに定め、又は改正しようとする場合は、次によられたいこと。

(1) フグの処理を行う者は、都道府県知事等が実施する講習会を受講した者であること。
ただし、当該受講した者の監督下で従事する者についてはこの限りでないこと。

(2) フグの処理を行う施設は、飲食店営業、魚介類販売業及び魚介類の加工を行う営業に係る施設であってあらかじめその旨を保健所に届け出たものであること。なお、この場合当該保健所が交付する届出済票を施設の見やすい場所に掲示させること。

3 有毒部位の除去等の処理に当たっては、次の点に留意するよう、関係営業者を十分指導すること。

(1) 除去した卵巣、肝臓等の有毒部位は、他の食品又は廃棄物に混入しないよう施錠できる一定の容器に保管し、塩蔵処理の原料となるものを除き、焼却等により確実に処分すること。

(2) 除去処理に用いた包丁、まな板等の器具は、処理作業中であっても、必要に応じ、清水で十分洗浄すること。

(3) 凍結したフグを使用する場合は、凍結及び解凍に伴うフグ毒の有毒部位から筋肉部への移行残留を防止するため、次の事項を遵守すること。

ア 凍結は氷結晶最大生成圏を速やかに通過させる急速凍結によることとし、グレーズは十分かけるとともに、できる限り、内臓を除去した状態で凍結すること。

イ 凍結保管は、マイナス18℃以下の低温下で行い、保管中は温度の変動を少なくすること。

ウ 解凍は流水等を用いて速やかに行い、解凍後は直ちに処理に供すること。

エ 再凍結は行わないこと。

(4) 卵巣及び皮の塩蔵処理に当たっては、次の事項を遵守すること。

ア 未処理の卵巣及び皮には相当の毒性を有するものが多いことから、未処理の卵巣及び皮が処理施設以外へ搬送されることがないよう管理体制を確立するとともに、処理が適正かつ衛生的に行われるための処理要領を作成すること。

イ 製品については、出荷前にロットごとの毒性検査を行い、その毒力がおおむね10MU/gを超えないことを確認の上、出荷することとし、検査結果等を記録し、保管しておくこと。

4 フグの種類別の呼称については、古くから地方名が多く用いられ、同一呼称のものであっても標準和名では全く別の種類のものである事例も見受けられることから標準和名を用いることとしたが、特にフグの種類の表示に当たっては、標準和名であることが明らかになるよう「標準和名○○フグ」と表示するよう関係営業者を指導すること。

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