（１） 　平成22年5月の処方せん1枚当たり調剤医療費（電算処理分に限る。以下同様。）は7,656円であり、伸び率（対前年同期比）は▲1.7％となっている。大きな制度改正や診療報酬改定の影響を受けていない平成21年度と比較すると、その差は、▲7.5％ポイントとなっている。＜表1＞

（２） 　処方せん1枚当たり調剤医療費の内訳をみると、技術料が2,077円で27.1％、薬剤料が5,566円で72.7％を占めている。
　伸び率は、技術料が3.9％、薬剤料が▲3.6％となっており、平成21年度と比較すると、その差は、技術料が2.8％ポイント、薬剤料が▲11.1％ポイントとなっている。＜表2−1＞

（３） 　処方せん1枚当たり調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなっており、75歳以上では、9,675円と、0歳以上5歳未満の3,073円の約3倍となっている。＜表3＞

（４） 　薬剤料の約85％を占める内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料4,688円を、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類数1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、各々2.89、19.3日、84円となっている。
　また、内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率▲4.1％を3要素に分解すると、各々1.6％、▲0.3％、▲5.4％となっている。
　伸び率について、平成21年度と比較すると、その差は、処方せん1枚当たり薬剤種類数が1.7％ポイント、投薬日数が▲4.3％ポイント、1種類1日当たり薬剤料が▲8.6％ポイントとなっている。＜表5〜8＞

（５） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を薬効大分類別にみると、循環器官用薬が1,354円と最も高く、次いで中枢神経系用薬が637円となっている。＜表10−1＞　伸び率について、平成21年度と比較すると、抗ウイルス剤（薬効中分類）が▲21.0％ポイントで、マイナス幅が最も大きくなっている。＜表10−2＞

（６） 　内服薬の後発医薬品割合を薬効大分類別にみると、ビタミン剤が最も高く、46.5％、次いで消化器官用薬が14.3％となっている。＜表14＞

（７） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を都道府県別にみると、石川県が6,674円と最も高く、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、3.28、22.7日、90円となっている。一方、佐賀県が3,734円と最も低く、3要素に分解すると、各々2.90、15.6日、82円である。特に投薬日数の長短が内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の差に影響している。＜表17-3＞

（８） 　都道府県別に後発医薬品割合をみると、薬剤料、数量ベースともに沖縄県が最も高く、12.1％、35.4％となっている。一方、薬剤料ベースが最も低いのは徳島県であり、5.9％、数量ベースが最も低いのは秋田県であり、17.6％となっている。＜表18-3＞