（１） 　平成22年4月の処方せん1枚当たり調剤医療費（電算処理分に限る。以下同様。）は7,933円であり、伸び率（対前年同期比）は▲0.9％となっている。大きな制度改正や診療報酬改定の影響を受けていない平成21年度と比較すると、その差は、▲7.2％ポイントとなっている。＜表1＞

（２） 　処方せん1枚当たり調剤医療費の内訳をみると、技術料が2,106円で26.5％、薬剤料が5,814円で73.3％を占めている。
　伸び率は、技術料が4.3％、薬剤料が▲2.7％となっており、平成21年度と比較すると、その差は、技術料が2.9％ポイント、薬剤料が▲10.7％ポイントとなっている。＜表2−1＞

（３） 　処方せん1枚当たり調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなっており、75歳以上では、9,926円と、0歳以上5歳未満の3,118円の約3倍となっている。＜表3＞

（４） 　薬剤料の約85％を占める内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料4,930円を、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類数1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、各々2.95、19.9日、84円となっている。
　また、内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率▲2.8％を3要素に分解すると、各々2.5％、0.6％、▲5.8％となっている。
　伸び率について、平成21年度と比較すると、その差は、処方せん1枚当たり薬剤種類数が2.1％ポイント、投薬日数が▲3.9％ポイント、1種類1日当たり薬剤料が▲8.8％ポイントとなっている。＜表5〜8＞

（５） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を薬効大分類別にみると、循環器官用薬が1,436円と最も高く、次いで中枢神経系用薬が667円となっている。＜表10−1＞　伸び率について、平成21年度と比較すると、抗ウイルス剤（薬効中分類）が▲22.4％ポイントで、マイナス幅が最も大きくなっている。＜表10−2＞

（６） 　内服薬の後発医薬品割合を薬効大分類別にみると、ビタミン剤が最も高く、46.2％、次いで消化器官用薬が13.9％となっている。＜表14＞

（７） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を都道府県別にみると、石川県が6,958円と最も高く、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、3.33、23.5日、89円となっている。一方、佐賀県が3,887円と最も低く、3要素に分解すると、各々2.98、15.9日、82円である。特に投薬日数の長短が内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の差に影響している。＜表17-3＞

（８） 　都道府県別に後発医薬品割合をみると、薬剤料、数量ベースともに沖縄県が最も高く、12.0％、35.2％となっている。一方、薬剤料ベースが最も低いのは徳島県であり、5.7％、数量ベースが最も低いのは秋田県であり、17.4％となっている。＜表18-3＞