（１） 　平成22年3月の処方せん1枚当たり調剤医療費（電算処理分に限る。以下同様。）は8,138円であり、伸び率（対前年同期比）は5.1％となっている。大きな制度改正や診療報酬改定の影響を受けていない平成19年度と比較すると、その差は、0.5％ポイントとなっている。＜表1＞

（２） 　処方せん1枚当たり調剤医療費の内訳をみると、技術料が2,019円で24.8％、薬剤料が6,107円で75.0％を占めている。 伸び率は、技術料が1.4％、薬剤料が6.4％となっており、平成19年度と比較すると、その差は、技術料が0.2％ポイント、薬剤料が0.5％ポイントとなっている。＜表2−1＞

（３） 　処方せん1枚当たり調剤医療費を年齢階級別にみると、年齢とともに高くなっており、75歳以上では、10,215円と、0歳以上5歳未満の3,177円の約3倍となっている。＜表3＞

（４） 　薬剤料の約85％を占める内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料5,155円を、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類数1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、各々2.90、19.4日、92円となっている。
　また、内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の伸び率7.2％を3要素に分解すると、各々2.7％、2.7％、1.6％となっている。
　伸び率について、平成19年度と比較すると、その差は、処方せん1枚当たり薬剤種類数が▲0.7％ポイント、投薬日数が1.0％ポイント、1種類1日当たり薬剤料が0.1％ポイントとなっている。＜表5〜8＞

（５） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を薬効大分類別にみると、循環器官用薬が1,465円と最も高く、次いで中枢神経系用薬が657円となっている。＜表10−1＞　伸び率について、平成19年度と比較すると、合成抗菌剤（薬効中分類）が▲5.1％ポイントで、マイナス幅が最も大きくなっている。＜表10−2＞

（６） 　内服薬の後発医薬品割合を薬効大分類別にみると、ビタミン剤が最も高く、45.6％、次いで呼吸器官用薬が16.3％となっている。＜表14＞

（７） 　内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料を都道府県別にみると、石川県が7,392円と最も高く、処方せん1枚当たり薬剤種類数、投薬日数、1種類1日当たり薬剤料の3要素に分解すると、3.29、23.4日、96円となっている。一方、佐賀県が4,090円と最も低く、3要素に分解すると、各々2.97、15.5日、89円である。特に投薬日数の長短が内服薬の処方せん1枚当たり薬剤料の差に影響している。＜表17-1＞

（８） 　都道府県別に後発医薬品割合をみると、薬剤料、数量ベースともに沖縄県が最も高く、12.0％、32.5％となっている。一方、薬剤料、数量ベースともに徳島県が最も低く5.5％、16.4％となっている。＜表18-1＞