平成18年3月9日
厚生労働省医薬食品局食品安全部 伏見 基準審査課長 担当:古賀、坂西、浦 (内線2453、2444) |
食品衛生法第10条に基づく添加物の指定及び同法第11条第1項に基づく規格基準の設定に関する食品安全委員会への食品健康影響評価の依頼について |
1. | 本日、「水酸化マグネシウム」について、食品衛生法第10条に基づく添加物の指定及び同法第11条第1項に基づく規格基準の設定に関する食品健康影響評価について、食品安全委員会に意見を求めましたのでお知らせします。 |
2. | 厚生労働省では、平成14年7月の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会での了承事項に従い、(1)FAO / WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)で国際的に安全性評価が終了し、一定の範囲内で安全性が確認されており、かつ、(2)米国及びEU諸国等で使用が広く認められていて国際的に必要性が高いと考えられる食品添加物については、企業等からの要請を待つことなく、指定に向けた検討を開始する方針を示しています。 この方針に従い、これまでにポリソルベート等30品目及び香料15品目につき、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼したところですが、今般、「水酸化マグネシウム」について評価資料がまとまったことから、食品添加物指定等の検討を開始するに当たり、食品安全基本法に基づき、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼したものです。 |
3. | 今後、食品安全委員会の意見を聴いた後に、薬事・食品衛生審議会において「水酸化マグネシウム」の食品添加物としての指定の可否及び規格基準の設定について検討することとしています。 |
〔参考〕
※ | 「水酸化マグネシウム」 「水酸化マグネシウム」は、人の必須ミネラルのひとつであるマグネシウムの水酸化物であり、食品のpHの調整、色調の保持、及びマグネシウムの栄養強化等の機能を有する。 米国では、「一般に安全と見なされる物質」(GRAS物質)として適正製造規範(GMP)のもと、使用が認められている。また、EUにおいても一般食品に必要量1の使用が認められているほか、乳幼児用食品の栄養成分(ミネラル)としての使用、フードサプリメントのミネラル供給物質としての使用が認められている。 なお、我が国では、マグネシウム関係の食品添加物は、昭和32年に「塩化マグネシウム」、「炭酸マグネシウム」及び「硫酸マグネシウム」が、昭和57年に「酸化マグネシウム」が、平成3年に「L−グルタミン酸マグネシウム」が、平成16年に「ステアリン酸マグネシウム」及び「リン酸三マグネシウム」が指定され、豆腐の凝固剤、強化剤、滑沢剤、吸着剤等、様々な用途で使用されている。 |
※ | 食品安全基本法(抜粋) (委員会の意見の聴取)
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1 使用最高濃度は設定しない。ただし、適正製造規範に従い、使用目的を達成するのに必要な濃度以上に高くなく、また消費者を欺瞞するおそれがない量。