食品に関するリスクコミュニケーションにおける事前意見・質問について
(1) | 食品安全行政の枠組みについて (リスクコミュニケーションについても含む) |
(2) | 健康食品について |
No. | 質問者 | 意見 | 質問の内容 | 回答 | ||
テーマ番号 | 問番号 | |||||
1 | 消費者 | (1) | 1 | 【ご質問につきましては意見交換のテーマにさせていただきます。】 | 食品安全行政の大きな取り組みの中で生まれた食品安全委員会だと思うのですが、最近のBSE(プリオン)関連の動きを見ると、政治的、経済的な力が委員会の活動を左右しているように感じられます。(時間的に追いつめられているようにも見えました。) | 食品安全委員会では、発足直後の昨年8月の第1回プリオン専門調査会で「日本のBSE問題全般について議論することが重要である。」とされ、本年2月よりBSE問題全般について科学的な議論を開始し、これまで種々の情報収集に努めるとともに、海外の専門家からも意見を聴取するなどして議論を行ってきたところです。今後とも、BSE問題について客観的・中立的に議論を継続していきます。 |
2 | 消費者 | 2 | タイトルに「リスク分析の概念を踏まえた」とありますが、リスク分析についてよくわかりません。消費者などにもっと広く知らせるべきではないでしょうか。 | 本日も、リスクアナリシス(リスク分析)について基調講演のテーマとさせていただきましたが、まだ新しい考え方であり、日本国民全体に十分知られていないのが現状であると認識しています。リスク分析の考え方は、国民等が危害にさらされる可能性がある場合、事故の後始末ではなく、可能な範囲で事故を未然に防ぎ、リスクを最小限にすることを目的としています。食品のリスクが0でないことは、少しづつ理解が拡がっていると思われますが、どのくらいの確率でどの程度の悪影響が起きるのか、つまり、リスクを科学的、中立・公正に評価した上で、リスクを可能な範囲でできる限り小さくするためにどのような管理措置を講じていくのかの選択が重要と考えております。管理措置を講じる際には関係者の意見交換、リスクコミュニケーションが欠かせません。本日のような意見交換会を通じて、知識の普及と関係者の意見交換を進めていきたいと考えています。 | ||
3 | その他 | 3 | リスクコミュニケーションについて、わかりやすく説明してほしい。 | リスクコミュニケーションとは、「リスク分析の全過程において、リスク評価者、リスク管理者、消費者、事業者、研究者その他の関係者の間で、情報及び意見を相互に交換すること。リスク評価の結果及びリスク管理の決定事項の説明を含む。」とされています。なかなかうまい日本語がないのですが、「情報や意見を相互に交換する」というイメージをお持ちいただければと考えます。 | ||
4 | 消費者 | (2) | 1 | 健康食品の飲み合わせについての注意表示の規制や、安全性の確認は誰がしているのでしょうか。 | 国で制度化している保健機能食品以外については、注意表示等を義務付けてはいませんが、「健康食品」か一般食品かを問わず、食品衛生法においては食品を供給する事業者が自らの責任において販売食品等の安全性を確認することとされています。また、「健康食品」については、国民の健康に対する関心が高く、このたび国民が適切に食品を選択できるようにするための1つの参考情報となるよう、「健康食品」の安全性・有効性データベースを独立行政法人国立健康・栄養研究所のホームページに開設いたしましたので、参考にしていただきたいと思っております。 | |
5 | 行政機関等関係者 | 2 | 健康食品の定義を教えてください。また、あやしい宣伝などについての規制はないのでしょうか。 | 「健康食品」ということばは、法令上定義されているものでなく、一般に、「健康の保持増進に資する食品として販売・利用されるもの」を総称するものとして利用されているようです。 この「健康食品」のうち、消費者の適切な選択に資するよう、国がその安全性・有効性を確認した「保健機能食品制度」が平成13年度から施行されています。さらに、健康保持増進効果に関する虚偽誇大表示を禁止するため、昨年法改正を行ったところであり、この規定を適切に運用して参りたいと考えています。 |