| ○ | 医療の高度化・複雑化、医薬分業の急速な伸展、医薬品由来の医療事故の社会問題化など、医療を取り巻く環境の大きな変化に伴い、国民から患者本位の医療が求められており、医療現場において、医療人としての薬剤師に対する期待が高まっている。このため、より高度な能力や高い使命感、倫理観を兼ね備えた「国民から信頼される薬剤師」を養成することが必要となってきている。
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| ○ | これまで、薬剤師の資質向上のため、(財)日本薬剤師研修センターが実施する「研修認定薬剤師制度事業(同センター独自事業、平成6年〜)」や「薬剤師実務研修事業(厚生労働省の補助事業、平成9年度〜)」等、各種施策が進められてきている。
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| ○ | 薬学教育の延長(薬学教育6年制)等、薬剤師養成に係る諸問題については、文部科学省等の関係者とともに、平成8年より薬剤師養成問題懇談会(6者懇)において議論を行ってきたが、平成14年1月に薬剤師の質の向上を目指した具体的な課題が提示されたため、これら具体的な課題について必要な検討を行い、もって薬剤師のさらなる資質の向上を図ることを目的として、6月に『薬剤師問題検討会』を設置し、検討を行った。その結果、昨年10月に「薬剤師養成としての薬学教育は最低6ヶ月程度の実務実習を含む六年間の学部教育が基本である」旨の中間報告書が取りまとめられた。
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| ○ | また、文部科学省においても、平成14年10月より『薬学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議』を開催し、薬学教育の改善・充実について検討を行い、昨年8月に「薬剤師養成のための薬学教育には、トータルの期間として6年間必要。なお、薬剤師の養成のためには6年間の学部教育を基本とする」旨の中間まとめが取りまとめられた。
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| ○ | これらにより、薬学教育を現行の4年から6年に延長することについて、関係者の合意がなされたところである。 |