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原料、製造工程等による曝露評価一覧

○製造工程

製造工程流れ図

○投与経路による感染リスクの減衰(動物実験によるリスク評価等)

リスク推計(1) 脳内投与 静脈注射 皮下注射等 経口(消化管)  
1 1/9 1/24,500 1/10万
リスク推計(2) 1 1/10 1/100 1/10,000 1/10万 1/100万 1/1000万
脳内投与 血管内 その他注射 粘膜適用 経口(消化管) 経皮 健康皮膚

  1. Kimberlin RH, An Overview of bovine spongeform encephalopathy Dev Biol Stand, 75:75-82, 1991

  2. Quantitative Classification of the Safety of Individual Medicinal Products (ドイツ医薬品庁)
○成分別評価

成分名 部位 臓器リスク分類 区分 工程
タイプ
(1)希釈率
(重量減少率)
(原料)
(2)希釈率
(製品)
(1)×(2) 希釈
レベル
(3)プリオン不活化処理等 投与
経路
曝露
評価
糖タンパク質 1 約100% 1.0% 約1.0% 10-2 なし 経皮
脳脂質 1 約100% 0.01〜0.05% 約0.01〜0.05% 10-4 なし 経皮
ヒアルロン酸 脳(培地) 1 化・薬 II 約 10-8 0.1〜0.001% 約10-11〜10-13 10-11〜13 なし 経皮
  1 II 約 10-8 1% 約10-10 10-10 なし 手術
  1 II 約 10-8 1% 約10-10 10-10 なし 注射
ペンタグリカン 1 約100% 0.50% 約0.50% 10-3 なし 経皮
トロンビン 脳(トロンボプラスチン) 1 II 0.5g 0.5/224 L 0.0002% 10-6 なし 創傷
脾臓エキス 脾臓 2 約100% 0.001〜0.5% 約0.001〜0.5% 10-3〜5 限外濾過 経皮
ヘパリン類似物質及びヘパリンNa 2 約100% 0.10% 約0.10% 10-3 なし 経皮
植込

トリコサッカライド 2(1) 0.6%
10kg→60g
0.7% 0.4% 10-3 なし 経皮
胸腺エキス 胸腺 3(2) 16〜50%
(5kg→0.8kg)
(100kg→25-50L)
0.01〜0.1% 0.0016〜0.05% 10-4〜5 なし 経皮
胎盤エキス 胎盤 2 10〜200%
(1kg→1〜2kg、 100kg→10kg、
150kg〜150Kg)
0.01〜2.5% 0.001〜5.0% 10-2〜5 なし 経皮
牛脂 牛脂 - 約100% 0.05〜4.0% 約0.05〜4.0% 10-2〜4 200℃以上 経皮
インスリン 膵臓 3 約100% 0.01〜0.1% 約0.01〜0.1% 10-3〜4 なし 注射
酢酸ブセレリン 膵臓(酵素) 3 II 約3.3%
(30kg→1kg)
10-4 約3.3×10-6 10-6 プリオン添加回収試験 粘膜
血液 血液 4 I 約100% 0.001〜1.0% 約0.001〜1.0% 10-2〜5 なし 経皮
血液除タンパク 血液 4 I 10〜20%
(5〜10L→1L)
    10-1 なし 経皮
ソルコセリル 幼牛血 4 I 約100% 100% 約100% 1 限外濾過
プリオン添加回収試験
経皮
注射
エラスチン 4 約100% 0.001〜4.0% 約0.001〜4.0% 10-2〜5 なし 経皮
チトクロームC 心臓 4 約100% 5% 約5% 10-2 なし

経口

注射

ヘルツゲン 心臓 4 約80% 2.4%
(2kg/84kg)
約1.92% 10-2 なし 経口
ムコ多糖 軟骨 4 I 約100% 0.5〜3.0% 約0.5〜3.0% 10-2〜3 なし 経皮
コラーゲン 4 約100% 0.15〜4.9% 約0.15〜4.9% 10-2〜3 なし 経皮
ゼラチン(アルカリ処理) 骨、皮 4   I 約100% 約100% 約100% 1 石灰処理
加熱処理
多用途
ゼラチン(酸処理) 4   I 約100% 約100% 約100% 1 加熱処理 多用途
希釈過程が不明なものについては、残存率として100%とした。


(参考)

○ 曝露評価の計算方法(試案)

(1) 複数の臓器を収集して製造される場合があるため、BSEに感染した動物の臓器1gを出発原料と仮定し、その感染単位(希釈倍率相当)を基本に計算 (A)。

(2) 臓器1gあたりの感染単位が、希釈工程、投与経路により、論理的に減じられる希釈倍率相当のリスクの減少を計算。(B)

(3) BがAを十分に上回れば、曝露に関するリスクは低いと考えうる仮説を設定。

成分名 部位 臓器リスク分類 (A)BR>1gあたりの
感染単位数
(希釈倍率)
判定 (B)
成分1gあたりの
推定曝露リスク減少率(希釈率相当)
(1)×(2)×(3)
希釈率
(1)
投与経路別リスク減衰率
(2)
投与経路 プリオン不活化処理
(3)
その他
糖タンパク質 1 107 109 102 107 経皮    
脳脂質 1 107 1011 104 107 経皮    
ヒアルロン酸 脳(培地) 1 107 1018〜20 1011〜13 107 経皮    
    107 1011 1010 101 手術    
    107 1012 1010 102 注射    
ペンタグリカン 1 107 1010 103 107 経皮    
トロンビン 脳(トロンボプラスチン) 1 107 108 106 102 創傷    
脾臓エキス 脾臓 2 104 1010〜12 103〜5 107 経皮   限外濾過
ヘパリン類似物質及びヘパリンNa 2 104
104

1010
105
103 107
102
経皮
植込
   
トリサッカライド 2(1) 107 1010 103 107 経皮    
胸腺エキス 胸腺 3(2) 104 1011〜12 104〜5 107 経皮    
胎盤エキス 胎盤 2 104 109〜12 102〜5 107 経皮    
牛脂 牛脂 - 104 1014〜16 102〜4 107 経皮 105 200℃以上
インスリン 膵臓 3 102 105〜6 103〜4 102 注射    
酢酸ブセレリン 膵臓(酵素) 3 102 1019 106 104 粘膜   プリオン添加回収試験あり
血液 血液 4 -   109〜12 102〜5 107 経皮    
血液除タンパク 血液

4

-   108 101 107 経皮    
ソルコセリル 幼牛血 4 -   107
102
1 107
102
経皮
注射
  限外濾過
プリオン添加回収試験あり
エラスチン 4 -     102〜5 107 経皮    
チトクロームC 心臓 4 -   107
104
102 105
02
経口
注射
   
ヘルツゲン 心臓

4

-

  107 102 105 経口    
ムコ多糖 軟骨

4

-

  109〜10 102〜3 107 経皮    
コラーゲン 4

-

  109〜10 102〜3 107 経皮    
ゼラチン(アルカリ) 骨、皮

  不活化+102〜7 102〜7 他用途   石灰処理、加熱処理*
ゼラチン(酸)   102〜7 102〜7 他用途   加熱のみ

注)投与期間、単位日数あたりの投与量については考慮していない。
*EU委員会が勧告する方法: 石灰溶液(pH12.5 を超える)で20-50日、138-140℃で4秒



医薬品、医療用具の分野で使用されるウシ由来物の製造工程の例


ゼラチン(PDF 27KB)

酸処理ゼラチン(PDF 14KB)

牛胎盤抽出液(PDF 28KB)

牛胸腺エキス(PDF 43KB)

水溶性コラーゲン(PDF 49KB)

ヒアルロン酸(PDF 88KB)

トロンボプラスチン(PDF 18KB)

加水分解エラスチン液(PDF 48KB)

ウシ血液除タンパク液(PDF 39KB)

精製牛脂(PDF 42KB)

牛脾臓エキス(PDF 38KB)


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