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2021年11月26日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第8回議事録
○日時
令和3年11月26日(金)13:00~
○場所
オンライン開催
○出席者
田倉 智之委員長 斎藤 信也委員長代理 池田 俊也委員 木﨑 孝委員 |
新谷 歩委員 新保 卓郎委員 中山 健夫委員 野口 晴子委員 |
花井 十伍委員 飛田 英祐委員 米盛 勧委員 |
岩田 敏専門委員 朝野 和典専門委員 福田 敬専門委員 |
国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官 |
<事務局> |
中田医療技術評価推進室長 他 |
○議題
○ベクルリー点滴静注用に係る分析枠組みについて
○議事
○費用対効果評価専門組織委員長
続きまして、ベクルリー点滴静注用に関わる分析枠組みについて御議論いただきたいと思います。
まずは事務局及び公的分析から説明をお願いいたします。
(事務局・国立保健医療科学院より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、本製品の検証作業に関わる分析枠組みに対する企業意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
(意見陳述者入室)
○事務局
企業の方の入室を確認いたしましたので、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
私は費用対効果評価専門組織委員長です。
早速ですが、10分以内でベクルリー点滴静注用に関わる分析枠組み案についての企業意見の御説明をお願いいたします。続いて質疑応答をさせていただきます。
では、よろしくお願いいたします。
○意見陳述者
ありがとうございます。
今回、弊社ベクルリー点滴静注用100mgの費用対効果評価分析枠組みについての意見を述べさせていただく機会をいただきまして、ありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
早速ですが、製品概要、または疾患概要等を含めまして、科学院様と合意をさせていただいております分析枠組みについて御案内をさせていただきたいと思います。
製品概要でございます。今回費用対効果の対象品目となりましたベクルリー点滴静注用100mg、一般名レムデシビルは、SARS-CoV-2感染症による肺炎を有する患者さんを対象として投与される点滴静注薬でございます。
効能効果はSARS-CoV-2感染症、いわゆる新型コロナ感染症となっております。ですが、効能効果に関連する注意事項といたしまして、SARS-CoV-2の感染症による肺炎を有する患者に投与することとなっております。新型コロナウイルス感染症の手引きにも示されているところではございますけれども、肺炎を有する患者さんというのは中等症以上の患者さんとなっております。
用法用量といたしましては、通常、成人または40キロ以上の小児には初回投与日に200mg、2バイアルなのですけれども、こちらを投与していただきまして、投与2日目からは100mg、1バイアルを1日1回点滴静注いただきます。スライドにお示しさせていただいておりますように小児用量も設定されておりますが、この小児用量に関して、国内の小児への用法用量は生理学的な薬物動態モデルによるシミュレーションに基づいて決定されているものですので、私どもからもまた添付文書等々、新型コロナウイルス感染症の手引きにおきましてもそのように記載をいただいておりまして、先生方への御留意をいただいている、お願いしているところでございます。投与期間は最大で10日までということになっております。
次のスライドをお願いいたします。ベクルリー点滴静注用の薬理作用を御紹介させていただきます。図の青いところになるのですけれども、SARS-CoV-2はウイルス表面のスパイクたんぱくを宿主細胞の受容体において結合させるということで、ウイルスが細胞内に侵入していくと。そして、細胞内でウイルスゲノムを増殖させていくことによって複製がされると言われております。
本剤ベクルリー点滴静注用100mgは、本剤が細胞内に取り込まれて、細胞内での代謝を経てヌクレオシド三リン酸型の活性代謝物であるレムデシビル三リン酸というものに変換されます。このレムデシビル三リン酸というものがアデノシン三リン酸の類似体ということになりますので、SARS-CoV-2のRNAの細胞内部におけるRNA依存型RNAポリメラーゼによって複製されている部分を、RNAの合成を阻害するという薬理作用を持っております。
次、お願いいたします。製品情報の概要としましては最後のスライドとなります。本剤は特例承認医薬品でございます。新有効成分であり、新規の薬理作用を持つことから、薬価は原価計算方式で算定されております。薬価を取得いたしましたのは、実は日本が初めての国であり、これは現時点でも同様でございます。欧州等々の国々では今も欧州連合による共同購入が続けられているということでございますので、参照する外国価格は現時点ではございません。また、原価計算方式で算定されましたので、今回、費用対効果評価のH1のカテゴリーに指定をいただいております。
次、お願いいたします。疾患概要といたしまして、ここでCOVID-19と言わせていただくのですけれども、重症度分類を『新型コロナウイルス感染症診療の手引き・第6.0版』を引用させていただきまして、重症度とそのマネジメントを御案内させていただきます。
表になっているかと思うのですけれども、軽症から重症までの4つの重症度に分類されているのですが、本剤は青枠で囲ませていただきました中等症Ⅰから重症までが適応範囲となっております。製品概要のところでお話しさせていただきましたように、肺炎を有する患者ということになりますので、中等症ⅠからⅡ、そして重症の3つの患者さんたちが処方対象となっております。
中等症Ⅰの患者さん、酸素療法などの必要性に早期に対応するために入院をして加療をすることが原則となっておりますので、こちらの患者さん等にレムデシビルの投与が考慮されてくることになりますけれども、呼吸不全が見られてくると中等症Ⅱに分類されることになっております。こちらになってきますと酸素投与が必要になってまいりますし、第6波におきましてはさらに高度な医療を行える施設への転院も御検討いただくというような記載になっております。
また、重症になりますと、気管挿管による人工呼吸やECMOによる呼吸管理等の導入が検討されております。重症になりますと呼吸器だけではなくほかの臓器にも多彩な病態を示すことが報告されておりますので、呼吸器以外での病態についても今後さらなる研究が必要であるということも診療の手引きに言及されているところでございます。
次のスライドをお願いいたします。そのようなSARS-CoV-2、新型コロナウイルス感染症への抗ウイルス薬による治療なのですけれども、今回、この費用対効果評価の分析に当たりまして、科学院様と合意いただきました分析枠組みについて御紹介させていただければと思っております。
分析対象集団は、適応にありますようにSARS-CoV-2による肺炎を有する成人患者を中等症Ⅰ・Ⅱ、重症の重症度分類に分けまして分析対象とさせていただきたいと思っております。この重症度の定義、前のスライドになるかと思いますけれども、『新型コロナウイルス感染症診療の手引き・第6.0版』に準じて行わせていただいております。
比較対照技術群になりますけれども、こちらにつきましては、重症度においても標準治療、いわゆるレムデシビル投与群または未投与群を比較対照技術とさせていただきます。
理由におきましては、現時点でも本剤のほかには分析対象に使用できる抗ウイルス薬が保険収載されていないということがございます。また、本剤が利用可能となりました昨年5月から現在までの間、様々な治験が臨床のほうに反映されておりまして、医療供給体制や本剤の地域の状況にもよりまして、柔軟に対応いただいていることかと思っております。こちらにつきましても臨床面、費用面での変化にも多様性を持っていることから、加えまして、通常のウイルス感染症の集団をそのまま中等症、重症と分けることのない分析対象集団で感度分析、シナリオ分析も行わせていただこうと思っております。こちらのほうで私どもとしましては科学院様との議論をさせていただきまして、合意点に達していると認識をしております。
こちらで企業からの説明は以上とさせていただきます。御清聴ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
では、委員の方及び企業から御質問はございますでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
説明ありがとうございました。
最後にシナリオ分析の実施についての御説明があったのですが、私がよく理解できていないのですが、この全症例といいますか、重症度を問わずまとめて分析をすることの意味なのですけれども、これは臨床試験で入った患者さんの重症度の分布で全体で分析してもあまり意味がなくて、日本でどのような重症度の分布であって、それに当てはめて一文つくらないと日本の医療環境における費用対効果の結果とは程遠いものが出てくると思うので、そこはそのようにされるという理解でいいのかどうかということです。これは統合してもしやった場合は、例えば重症の方はそれなりにICUや人工呼吸器など大変コストがかかるので、その集団が主な日本の実際の重症な方の割合と違う集団の割合でやることは全く意味がないと思うので、やるとすれば日本の集団の重症度に合わせて一体でやるのかとは想像しましたが、そういう理解でいいのかどうか御説明をお願いします。
○意見陳述者
ありがとうございます。
御指摘いただきました日本の医療環境と合わせられるかというところなのですけれども、こちらは日本のレセプトデータを使わせていただきながら、分布があるかと思いますが、それを使って行わせていただこうと思っております。したがいまして、集団を統合させていただく際におきましても、分布そのものが全部統合されたもので一つにしてやらせていただこうと考えております。
○○○委員
分かりました。
○費用対効果評価専門組織委員長
よろしいでしょうか。
その他の委員、いかがでしょうか。
では、私から瑣末な御質問ですけれども、海外の評価機関での方向性はどうなっているかもし伺えればと思うのですが、お願いできますでしょうか。
○意見陳述者
ありがとうございます。
海外におきましても、例えばWHOであったり、アメリカの国立感染症であったり、いろいろな国でも行われている分析が多数ございます。特に今ドイツにおきましては、こちらの費用対効果という形で分析を進めさせていただいているところでございまして、IQWiGでの結果もホームページにも公開されているところではございます。こちらにつきましては、弊社の臨床試験の基になっておりますアメリカの国立感染症の治験データになっておりますACT1という試験、それとドイツでのレセプトデータとを合わせているもの、ローカルなデータを合わせているもので分析をさせていただいております。
また、WHOのソリダリティー試験というものがございましたけれども、こちらはまだSARS-COVID2が出てきてすぐのところで、今とは治療環境、治療背景、理解も違うというところで、ドイツにおいてはその分析からは外させていただいているような状況となっております。ほかの国々ではまだそこまで進捗がないのですけれども、臨床データとしましてはどちらかというとレセプトデータに基づいたようなリアルワールドでの分析等が盛んに行われている状況でございます。
お答えになっていましたら幸いです。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
特段この条件付推奨になっているとか、そのようなデシジョンメーキングまで至っているものはないという理解でよろしいでしょうか。
○意見陳述者
ありがとうございます。
各国におきまして、使われ方、これはどのように使うべきかというような臨床のガイドライン的なものはございます。その場合において、どちらかというと抗ウイルス薬なので早期に使うべきではないのかといったものであったり、重症例にはいま一つ、まだ使わないのではないのというような、国によって少し温度差がありますので、一義的にどれがどうということは私からは判断ができないところではございます。ただ、今はそのようにNICEのほうでも出ておりますし、日本でいうところの中等症ⅠとⅡは分布が違うのですけれども、中等症Ⅰ・Ⅱには弱く推奨、重症については弱く推奨もしくはあまりという国もございます。これが世界的な現状ではあろうかと思っております。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
その他の委員、いかがでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
私もその辺が分かっていないのですけれども、先ほど世界で初めて薬価がついて、もっと言うと日本しか薬価がついていないとおっしゃいましたね。それでEUは共同購入していると。要は、企業とこの値段で共同購入で購入するときの価格はあるということで、さっきのIQWiGのものはその価格に基づいて費用対効果というか、HTAみたいなことをしたという理解でいいのでしょうか。
○意見陳述者
ありがとうございます。
大変申し訳ございません。IQWiGのデータの金額についてというところで、何を基にしてやっているのかの詳しいことの理解ができていないところで申し訳ないのですけれども、実際に幾らになるかもまだ出ているわけではない、承知をされているものではないと思っております。ただ、海外におきまして、供給量の問題もございましたし、早くアクセスしていただきたいというところで、私ども、これは発売というか、いろいろな国に御承認をいただく前にこの金額で販売させていただきますという一律価格とさせていただいた次第ではございました。
○○○委員
企業が設定された一律価格で、企業の言えない部分はもちろんあると思うのですけれども、基本的に一律価格でそれぞれの国が購入しているという理解ですね。薬価がついていないというのは、普通でいう保険とかそういうものでそこから償還するというようなやり方の価格がついていないとい理解でいいでしょうか。一方、ただ配っているわけではもちろんなくて、何らかの価格で購入されているという理解でいいのですね。
○意見陳述者
ありがとうございます。
1バイアル幾らというのはプレスリリースも出させていただいているのですが、その後の流通、その後の取扱いその他もろもろというのは、それぞれの国の仕組みに乗っかってきているので、本当にそのままの金額ではないと理解をしております。そこもあまり各国には聞いたことはなくて申し訳ないのですけれども、いろいろな国で別々の取扱いがなされると理解しております。
○○○委員
プレスリリースを出されているということでいうと、今回の日本でついた薬価はそれに近いという理解でもいいのですか。
○意見陳述者
ありがとうございます。
御理解いただける範疇であったと理解をしております。この辺は私も詳しくはないので申し訳ないです。
○意見陳述者
1つだけ補足させていただくと、海外でそのように取引されている価格と日本の薬価制度のルールに基づいて双方が整合的に論理的に説明できるような形で薬価収載の申請をさせていただいて、当局からそれを精査していただいた結果が現在のついている収載の価格になっているという説明になります。
日本だけが今、薬価を正式に収載されている、保険の対象になっているという意味では、世界でまだ1つだけなのですけれども、それは弊社としてのコミットメントといいますか、日本の必要とされている患者さんにいち早く届けられるということと、安定的にしっかりとした量を日本の国内に確保することを目的として、弊社として薬価収載したほうが、世界の中でも日本において正式にちゃんと償還されることを対外的にも示すことで、日本に対しての弊社としてのコミットメントの結果として世界で初めての薬価収載、保険対象になったということで、説明に代えさせていただければと思います。
○○○委員
大変よく分かりました。ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
その他、いかがでしょうか。委員の方々、よろしいでしょうか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。企業の方は御退室ください。どうもお疲れさまでした。
○意見陳述者
ありがとうございました。
(意見陳述者退室)
○事務局
事務局でございます。
企業の方の退室を確認いたしましたので、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、ベクルリー点滴静注用に関わる分析枠組みについて御議論をお願いしたいと思います。
○○先生と○○先生、最初にコメントをいただければと思いますが、いかがでしょうか。
○○○委員
説明の最初のほうが聞けていなかったのですけれども、ベクルリーに関しましては、企業の方からも御説明があったように、日本では厚労省の出している手引きに従った使い方がされていると思います。すなわち、日本でいう中等症Ⅰの方から使われ出して、中等症Ⅱあるいは重症になった方でも恐らく臨床の現場では発症して時間が極端に長くたっていなければ使われているのではないかと思います。抗ウイルス薬なので、なるべく早い時期に使うほうが抗ウイルス薬としての効果は期待できるわけなので、それでは軽症例ではどうかとか、そういう話にもなるのですけれども、そこは国内では中等症Ⅰ以上ということで、肺炎のある入院患者さんに使うという形になっているかと思います。添付文書どおりの使われ方がなされていると判断しています。
薬価につきましては、自分もあまり判断する材料がなくて、厚労省の薬価算定組織での審議内容なども見ていないので何とも言えませんけれども、先ほどの企業の方からのお話ですと、海外で出している値と大きくは変わらないのではないかと推測しております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
ありがとうございます。
レムデシビルにつきましては、○○先生のおっしゃるとおり、今、日本では中等症から重症にかけて、もうほかにできることがないことから重症でも使わざるを得ない状況になっておりますが、基本的にこれは抗ウイルス薬ですので早期に使うべきであるということは、今までのほかの抗ウイルス薬の開発状況を見ましても早期ほどよく効くのが分かっておりますので、同じカテゴリーである抗ウイルス薬を重症になって使ってもあまり効果はないだろうとは予測しております。つまり、このコロナにおける中等症、重症あるいは軽症というものの分かれ目は、とにかく重症はサイトカインストームと言われていたのですけれども、いわゆる炎症による病態の形成でありまして、ウイルスそのものは引き金を引いてしまっていますので、そこでウイルスを除去してもあまり効果がないだろうというのが臨床の現場での考え方になりますので、これを重症まで適応があるので使うというのは、本当に何かできることはないかというものとして使っているというのが現場の状況です。
ただ、これからは抗ウイルス薬が幾つか、経口の抗ウイルス薬あるいは抗体カクテル療法という、これも抗ウイルス薬のカテゴリーに入りますので、抗体カクテル療法等の抗体薬というのは中等症のⅠまでなのです。そうすると、レムデシビルとかぶるところが中等症のⅠのところなのです。中等症のⅡになるとレムデシビルのほうに出ていくけれども、そこはもうかなり肺炎が進んできたなというところですので、抗ウイルス作用としてはもっと早く使いたいという現状です。
例えば現場では、まず抗体カクテルをやって、それからすぐにレムデシビルに入ってしまって、両方使ってしまってよくなればいいなと、つまり、重症化しなければいいなというのが現場感覚としての使い方になります。コロナという病態の重症と軽症、それから、中等症の初めぐらいの病態の成り立ちの違いがまずありきであると。そこにレムデシビルが中等症から上のほうに行ってしまっているので、これは値段の問題なのかもしれませんし、そういうプロトコルで臨床研究をやられたのでそこしか今は適応がないというやむを得ない事情があるのですけれども、本来であればもっと前倒しでやったほうが効果は得られたのにということを考えておりますが、今はそれに取って代わるものとして抗体カクテル療法あるいはこれから経口の抗ウイルス薬が出てまいりますので、そこの部分はそこに注射薬が入ってくるという選択肢がかなり薄くなってきているのではないかという現状であります。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。大変勉強になりました。
それでは、その他の先生方、いかがでしょうか。御意見、御質問はございますでしょうか。
○○委員、お願いします。
○○○委員
先生方のお話を伺いますと、使う患者さんは本来効果のある方に効果のある時期に使い始めることが非常に重要だということでございますので、なおさら企業が提案したシナリオ分析を行う、全重症度をまとめてというのが、ほとんど意味がないような気がするのです。最終的に科学院さんは、最初はそれを想定していなかったところをシナリオ分析として最後に受け入れているのですけれども、どうしてこれが必要なのか私はまだ理解できていなくて、どういう判断でシナリオ分析でこれを行うような形になったのかを教えていただきたいのです。要するに、この値を使って何を意思決定するのかということだと思うのです。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、いかがでしょうか。私も感度分析は何を補完するのか、何の目的でやるのかが少し分かりにくかったので、その辺、企業側の主張も含めてもし解説ができるのであればお願いできればと思います。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
御指摘の点、ごもっともだと思います。我々も基本分析として提示させていただいている重症度別の分析が基本であって、全体をまとめるのは適切ではないというのを当初からしております。一方、企業からの提案はそこは分ける必要がないという意見で、根拠としては、どの重症度分類にも同じように効くというような主張をされておりました。ただ、我々は臨床のデータを見るとそのような判断はできないということで、基本的には分けることといたしました。ただ、企業の意見もございましたので、参考にという意味合いでシナリオ分析としては許容し、我々的にはそこは補足的な情報という意味合いで、基本的な意思決定は重症度別に分析を行うべきと考えているところでございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○委員、いかがでしょうか。
○○○委員
この組織というか会議でどういうところまで判断していいのか分からないのですけれども、これは不要ということでシナリオ分析なしということもあり得るということでよろしいのですか。それとも、これは企業と合意しているからこのままやったほうが、これ以上企業とまたいろいろ交渉することで時間を要するのであれば、これで自主的には基本分析のほうで意思決定するのであれば同じ話なので、このままということでもいいのですが、私はシナリオ分析は不要だと考えています。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
やるからにはその目的が明確である必要があるのかというのと、そもそも基本分析に対してどのような位置づけなのかが明確であるべきなのかとは思うのです。
一方で、組織としては分析の情報量が多いことは最後に意思決定するときに先生方にとってもいいのではないかと思って伺っていたところであるのと、分析の手間に関しては基本的に企業さん側の手間でもあるので、今回はこの枠組みでもよいと考えているのですけれども、○○先生、その辺り、何かコメントはございますでしょうか。
○○○委員
私は意見書にも書いたのですが、この枠組みで進めていただくのはいいのですが、シナリオ分析の位置づけが分からなかったのでということで、それはコメントをさせていただいています。
○費用対効果評価専門組織委員長
今の科学院さんのお話ですと補助的、補完的というか、かなりサポーティブなデータとして参考的にというニュアンスでもあったので、いずれにせよデータを拝見させていただいて、組織でまた議論をしてもいいのかとは思っていたところでありますが、科学院さん、何か追加でコメントはございますでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
最終的には結果を御覧いただいてと思います。例えばもし重症度分類ごとに分けて結果がそれほど違わないとかであれば統合したものでということも考えられるのかと思いますが、先ほど申し上げたとおり、基本的には重症度で分けた分析あるいはそれに基づく意思決定をすべきと我々のほうでは考えているところでございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
最終的にもしかすると基本分析の後押しになるというか、ダブルチェックというか、検証みたいな話になるのであればしていただいてもいいのかと個人的には思っていたところであります。
この点も含めて、先生方から御意見等があればと思いますし、その辺りの重症度を分けない分析についても専門家の先生方から臨床の観点から何かコメントがあれば大変有意義でありますので、お願いできればと思います。
○○委員、お願いします。
○○○委員
今のお話を伺っていて、先ほど企業さんがいたときにそれを強く主張する根拠がどこにあるのかということを確認できればよかったかと思ったのですけれども、メカニズム的には重症ではなくてもっと手前のところだというのは、医学的には了解できる話ですね。科学院さんは企業さんがそれを主張される、どこでも重症でも有効だということを言われる根拠は、何か手がかりのようなものはありましたでしょうか。何を根拠にそのように強い主張をされていたか、少し分かればお教えいただければと思いました。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、お願いします。
○国立保健医療科学院
分かりました。そこは説明が不足していて申し訳ございません。
企業のほうは、我々は原則として臨床試験やきちんとした検証に基づいて意見を述べさせていただいておりましたが、企業はその後行われた観察研究ですね。レトロスペクティブにやっている実際の診療データを集めて解析するということを幾つか提示をいたしまして、その中ではどこでも有効だということが示されているという御主張でございました。ただ、そこはエビデンスレベルもありますし、注意して見なくてはいけないと我々は考えていますので、そこは実際の分析を企業がやったものをしっかりレビューして対応したいと考えております。企業の主張の基になったのは臨床試験ではなくてそのようなデータでございました。
○○○委員
分かりました。ありがとうございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
その他の先生方、いかがでしょうか。
では、○○委員、お願いします。
○○○委員
第Ⅲ相試験の結果が発表されたニューイングランドの論文を見ていたのですけれども、○○先生がおっしゃるように、ハザード比の点推計値などを見れば軽症の方のほうがよりよく効くという方向にいって、重篤になればなるほど効かない方向に点推計値自体は動いているような印象を受けます。ですから、重症度ごとに解析されるというのは私も賛同しておるのですが、サブグループに分けた場合、症例数が不足するので、個々のサブグループで統計的有意差が担保できるかどうかがまた別の問題としては起こってくるかとは思っておりますので、悩ましいなと考えております。
○費用対効果評価専門組織委員長
よろしかったら、科学院さん、その辺のサンプルサイズの話でコメントがあればお願いします。
○○委員、もう少しお待ちください。
○国立保健医療科学院
○○先生、御指摘ありがとうございます。
御指摘のとおりで、解析のときに患者集団を分けていくと検出力の問題等があるとほかの品目でも御指摘いただいているところですので、そこは注意して、例えば統計的なP値だけではなく考えていきたいと思っております。
○費用対効果評価専門組織委員長
よろしいでしょうか。
○○委員、お待たせしました。どうぞお願いいたします。
○○○委員
教えていただきたいのですが、恐らく抗ウイルスなので早く強くというのはそのとおりだと思います。標準治療を対象にするというのですけれども、COVID-19の場合、重症化すると臨床的には標準治療はいろいろやっておられるのではないかと。例えばAnti-IL6を使ったり、ステロイドを使ったり、重症化した場合は現場はいろいろなやり方をやっていて、標準的というのは標準治療をやっているものだけをレセプトから探し出してきてそれを比較するということなのでしょうか。現場の先生方に、重症化したときの治療はそんなに標準化されているようにも思えないところもあるのですけれども、もう大分たったので標準治療というのは一定程度あるという理解でよろしいのでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、○○先生、よろしければお願いできますでしょうか。
○○○委員
手引きに示されているようなやり方を標準治療と言うのだと思うのですけれども、軽症例では抗体薬を使用し、中等症からはレムデシビルを使うようにします。その後、酸素飽和度が低下して酸素が必要となってくるような状態になるとステロイドやバリシチニブの投与あるいは抗凝固療法を併用していくということで、その辺まではどちらの施設でも同じような治療をされていると思います。施設によっては別の免疫抑制薬を使っているところもあるかもしれませんが、基本的には手引きに書かれているような方法で治療するのが標準治療ということになると思います。重症化して集中治療室に行ったりすると、集中治療としてのいろいろな治療がECMOも含めて併用されてくるので、どれを標準治療と言うのかはなかなか難しいのではないかと思います。重症例等をたくさん診てこられた○○先生が詳しくていらっしゃるかもしれません。
私からは以上ですけれども、○○先生、いかがでしょうか。
○○○委員
施設によって偏りはあります。ただ、やれる治療が決まっているので、レムデシビルをやって、デキサメタゾンをやって、施設によってはそこでアクテムラに入る場合とそれ以外のものに入る場合とはありますけれども、とにかく様々なものが入ってまいりますので、そういう意味でいうと、標準と言われてもどれが標準なのか、全て込みでやってしまったものを標準と言っていいのであればですけれども、そこに割り振っていくと今度は標準の中にまたサブグループがいっぱいできてしまうということが、重症の場合は今度はますますもって複雑なものになっていって、何が効いたかよく分からないということが起こってくると思います。ただ、施設だけで見たらそこの施設はある一定の方向で、使うものは一定なので、大体標準というものがあるのですけれども、隣の施設とこの施設を比べるとなると好みが分かれてくる。あとは経験ですね。これがうまく効いたと思ったらそれをずっと使い続けるということはありますので、そういう意味でいうと施設による違いは出てきますし、それにありとあらゆる手段を使ってとにかく治療をしようと。
もう一つ付け加えると、実は薬よりもプローンといって腹臥位療法にするという、そっちのテクニックのほうが重要だと考えていらっしゃるICUの先生方は多いのです。人工呼吸器と、プローンという一日の半分は腹臥位にして寝せておくのです。大変な作業なのですけれども、そうすると酸素化がよくなるのですそういう物理的なARDSの治療が現在も標準化されておりますので、それも含めた上での治療になってまいります。
そして、予後はどのようにして決まるかというと、もちろんほかの細菌感染症を合併するとまた予後が悪くなるのですけれども、そこは抗生物質が入ります。さらには、とにかく生き延びれば抗体ができるのです。そうすると助かるのです。だから、命を延ばすことイコール助かる、感染症ですからそうなります。
ただ、もう一つ注意しないといけないのは、そういう治療に持っていかない患者さんもいらっしゃるのです。中等症のままというか、先ほどから中等症、重症という分類をしておりますけれども、○○の場合は亡くなる人は3倍軽症、中等症から亡くなるのです。重症にならないのです。なぜかというと、重症という定義がICUに入るというのが日本の定義なのです。そうすると、亡くなる方は高齢者が多いのです。高齢者が70以上あるいは60から70、70から80と、段階的に死亡率が高くなってくる。そうすると、70以上の方たちに人工呼吸器治療ができますかということになりますと、そこまではということになって、人工呼吸器を使わない。その中等症の人と人工呼吸器をつけている中等症の人と、今度は分かれるわけです。治療法で予後が分かれてしまうのです。そのようなこともありますので、これは中等症、重症と段階的になっていくに違いないと思っていらっしゃるとしたら、中等症からのそのまま亡くなっていく人たちも2倍ある、亡くなる方の2倍は重症から亡くなる人ではなくて中等症から亡くなる人なので、それをどのように予後解析をされるのかも臨床の現場からは気になるところであります。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○○委員
ありがとうございます。
いろいろな先生の現場のお話が結構施設によって異なっていたので、今のお話でよく分かりました。そうなると、ますます重症状態というのは、そもそも抗ウイルスが対応する状態とは相当違うある種の鉄火場というか、血管内でも炎症性が起こってDICみたいになったり、全身サイトカインが、僕は素人なので分かりませんけれども、そういう病態と、いわゆる呼吸器感染症としての初期のパターンとも違う病気のような様子があって、そういうことから、先ほどから議論になっていますけれども、ますますこれは全部丸めてやることの意味は難しいのかという印象を素人ながら思いました。ありがとうございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、お願いします。
○○○委員
重症はおっしゃるとおりですけれども、先ほども申しましたように、中等症も実はその先にどう分かれていくかで全然違ってくるということもありますので、そこも御考慮いただければと思います。重症の治療をしない中等症と、中等症から重症の治療をする人というように、そこも2つに分かれますので、評価されるときにそれをどう評価されるかということが、中等症というのを一つくくって言えるわけではなくて、中等症の中でも重症の治療をしない中等症というものは残ってしまうというのを御考慮いただければと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、お願いします。
○○○委員
○○先生のおっしゃるとおりで、重症の定義というのは都道府県によっても違ったりしますし、中等症でも酸素の投与をどのようにしているかとか、高流量のネーザルハイフローなどをやっているのも中等症に入れて計算をされると思うのですけれども、その中でもかなり重症に近いような治療をしている中等症の方もいらっしゃると思います。ということで、この辺の定義が確かに曖昧なところがあるので難しいのかとは思います。治療法は施設によっての好みはあるので、例えば早くから高流量酸素によるネーザルハイフローをするような施設もあるでしょうし、ステロイドを使うにしてもステロイドのパルス療法を積極的に行うような施設もあると思います。中等症の途中までは大体一緒だと思うのですけれども、中等症の中でも重症に近くなってくるようなところでは、標準治療といっても治療法に関してばらつきが出てくると思います。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
重症度の区分の辺りについてはもう少し議論を深めないといけないということが私のほうでも理解できたところでありますけれども、科学院さんは今の先生方のコメントを踏まえていかがですか。
○○先生、先に何かございますか。
○○○委員
重症度の件で、まずこの分析は海外における臨床試験の結果に基づいて行うのかどうかという確認です。そうだとした場合には、重症度の定義が例えば人工呼吸器がつくつかないというのはもしかしたらそのときの地域の感染状況や病床の逼迫度、あるいは入院させる備えについても基準が国によって違ったりします。本来は重症と分類すべき方が病態としてはそうであっても人工呼吸器に至らないとかということもあったりすると、その臨床試験の結果を使って単純に日本の状況に当てはめるといいますか、予後やあるいはコストなど、そういうところでやや日本と違うような推定にならないかというのが疑問であります。仮に国内のデータがあってそれを使うといたしましても、入院の基準や治療法の地域によるいろいろなトライアルをしていると思いますので、それによって少し前に得た臨床試験のデータを現状あるいは将来における費用対効果の推計に使うときはいろいろな点で留意が必要かと感じまして、そこの確認といいますか、質問となります。
○費用対効果評価専門組織委員長
これは科学院さんにまずお答えいただいたほうがいいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
分析を企業のほうでもまずどのようにやるかというのはまだこれからにはなりますけれども、分析前協議でも出ていたのは、臨床試験は海外のものを含めてやるというか、海外のものを使うということになります。そのときに○○先生御指摘のとおり、重症度の定義が異なる可能性があることは我々も認識しておりまして、十分そこは注意をして、どのデータを提供するかは考えたいと思います。基本的に枠組みとしては日本の手引きで示されているものに準拠した形での分類と考えています。
○費用対効果評価専門組織委員長
○○先生、よろしいですか。
○○○委員
分かりました。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
その他、いかがでしょうか。
○○先生、お願いします。
○○○委員
日本のデータを使うときに、日本では大規模なRCTが行われていないというところも事実でして、レムデシビルのほうの第Ⅲ相試験は無作為化をして盲検下の中行われているのです。特にその重要性としては、アウトカムが臨床的なアウトカムを使われるというところで、人工呼吸器についてとか、酸素から外れたかというところはある程度医療従事者の主観によって左右されます。ですから、盲検されていない試験の結果はかなり科学性としては落ちるというところは理解をしていただいた上で、その中でダブルブラインドのRCTの科学性は重きを置かれるべきだと思います。
標準治療が違うというところなのですけれども、最近ではプラグマティック臨床試験、実臨床にのっとったRCTも行われておりまして、ほとんどの海外のCOVID-19試験はプラグマティックでやられているということを聞いているのです。プラグマティックというのは、標準治療をコントロール群においてあまり縛りをきつくしないRCTなのですが、科学性がそれでも担保できる要因の一つは、無作為化が施設ごとに行われていますので、施設の中ではバランスが担保されていて、交絡が起こらないデザインでやられているというところです。それぐらい厳密に行われたRCTでこその結果が海外のデータから出ていると思います。ですから、国内で無作為化試験の大規模なものがない上で、標準化治療もまちまちな上で、観察研究のデータなどを触り出すと、今度はバイアスがそっちで多く起こってくることもあり得ますので、そこは慎重に議論していただきたいと思います。
○費用対効果評価専門組織委員長
これは今後のコメントというか、エールとしていただいていると伺いました。
その他、いかがでしょうか。
よろしくお願いいたします。
○国立保健医療科学院
話題は替わるのですけれども、先ほど企業とのやり取りの中で、海外のHTA機関の評価についての御質問があったと思います。我々の把握しているものについてご報告をさせていただいてもよろしいでしょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
どうぞよろしくお願いします。
○国立保健医療科学院
状況ですけれども、ドイツでというお話をされていましたが、ドイツは先生方御案内かと思いますけれども、費用対効果の評価という形ではなく、追加的有用性の評価をやっています。そのレポートは確かにドイツは出ているのですけれども、追加的有用性の評価の段階では、治療開始時に低流量酸素の必要な成人患者については追加的有用性ありとなっておりますが、治療開始時に高流量酸素あるいは非侵襲的換気を使用していた患者については追加的有用性なしという判断になっております。ですから、弱く推奨されているようなニュアンスの御発言が企業からありましたけれども、我々の認識はそのようになっております。
また、ほかの機関の状況ですけれども、フランスでは追加的な有用性がきちんと示されていない、ASMRという追加的なものの区分が5番目という一番下で判断をされていて、そのために企業側が償還申請を取り下げている状態と把握しております。
もう一つ、イギリスのNICEですけれども、NICEも通常のテクノロジーアプレイザルといったきちんとした経済評価は行われていなくて、ラピッドガイダンスということでCOVID-19に対する幾つかの治療法について推奨等を出している状況です。基本的には追加的有用性に基づいてと認識をしています。その中でも低流量の補助酸素が必要な成人患者については5日間投与するということを推奨化されておりますけれども、高流量の酸素が必要とか、それ以上の重症な患者についてはレムデシビルは使用しないというような勧告になっていると把握をしております。
以上、補足情報でございました。
○費用対効果評価専門組織委員長
補足情報をありがとうございました。
今のお話で大分頭の整理ができました。ありがとうございます。
その他の先生方、御意見はいかがでしょうか。
○○委員、どうぞ。
○○○委員
○○です。
今、御説明いただいた結果が、ニューイングランド・ジャーナルで発表されているサブグループ解析がまさしくそのような結果になっておりましたので、特に重症度、ハイフローの酸素が必要またはノンインベイシブな呼吸器管理が必要な方、または呼吸器管理が必要な方については、エビデンスレベルとしてはかなり低いものが出てきている印象です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
併用療法も含めた辺りを議論しながら分析を注意深く見ていかないといけないのかと理解したところでありますけれども、その他、いかがでしょうか。
先生方、活発な御議論をいただいたのですけれども、私なりにまとめさせていただくと、一つは今回重症度別ということで層別化されるので、サンプルサイズや統計学については留意していただきたいというお話と、重症度を分けないシナリオ分析については、検証がてら補足的にやっていただくという方向になったということだと思います。臨床の御専門の先生方からいただいた、いわゆる標準治療をきちんと様子を見ながら臨床実態に即した分析をしていただきたいというお話と、重症度の区分自体は国内外もしくは国内の中でも都道府県によって多少判断が違うとか、施設ごとのバリエーションがあるというところですので、海外のデータを使うときには特にそこを留意していただきたい、大きく4つほど今回の枠組みに対しての御指摘、コメントと伺ったところでありますけれども、その他、先生方から御意見はいかがでしょうか。
これらの御意見を踏まえて科学院さんのほうでこれから企業分析をされていくと思いますけれども、調整しながらやっていただければと思います。よろしいですね。
それでは、議決に入らせていただきたいと思いますが、議決に入る前に、○○委員におかれましては、議決の間、一時御退席ください。
私も一時退席となりますので、退席中の議事の進行は委員長代理の○○委員へお願いしたいと思います。○○委員、よろしくお願いいたします。
○○○委員
承知いたしました。委員長の代理として議事を進めさせていただきます。
それでは、御退席になったら事務局から教えてください。
(費用対効果評価専門組織委員長、○○委員退室)
○事務局
事務局でございます。
委員長、○○委員の退室を確認いたしましたので、よろしくお願いいたします。
○○○委員
それでは、委員長、○○委員を除く先生方の御意見をまとめますと、ベクルリー点滴静注用に係る費用対効果評価に係る分析枠組み案を了承するということでよろしいでしょうか。御異議はございませんか。
(首肯する委員あり)
○○○委員
ありがとうございます。
それでは、事務局は委員長、○○委員に入室していただいてください。
(費用対効果評価専門組織委員長、○○委員入室)
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