ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織> 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 令和4年度第2回議事録(2022年5月27日) - (1)
2022年5月27日 中央社会保険医療協議会費用対効果評価専門組織 第2回議事録
○日時
令和4年5月27日(金)16:30~
○場所
オンライン開催
○出席者
田倉 智之委員長 斎藤 信也委員長代理 池田 俊也委員 木﨑 孝委員 |
新谷 歩委員 新保 卓郎委員 中山 健夫委員 野口 晴子委員 |
花井 十伍委員 飛田 英祐委員 米盛 勧委員 |
石原 寿光専門委員 島田 朗専門委員 福田 敬専門委員 |
国立保健医療科学院 保健医療経済評価研究センター 白岩上席主任研究官 |
<事務局> |
中田医療技術評価推進室長 他 |
○議題
○リベルサス に係る追加分析、総合的評価について
○議事
○費用対効果評価専門組織委員長
続きまして、リベルサス錠について、公的分析による追加分析結果が提出されておりますので、公的分析及び企業からの意見聴取を行った上で、企業分析の内容及び公的分析による再分析と追加分析結果の審査並びに費用対効果評価案の策定について、先生方に御議論いただきたいと思います。
それでは、リベルサス錠について、企業から意見聴取をした後、御議論いただきます。
まずは、事務局から説明をお願いしたいと思います。
○事務局
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、審議に入る前に、○○委員におかれましては、審議の間、一時、御退席をお願いいたします。
(○○委員退室)
○事務局
事務局でございます。
○○委員の退席が確認できました。よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
事務局から、資料の御説明をお願いできますでしょうか。
○事務局
(事務局より説明)
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
まず、本製品に関わる公的分析の追加分析結果に対する意見の聴取を行いますので、事務局は企業を入室させてください。
○事務局
事務局でございます。
少々お待ちください。
(意見陳述者入室)
○事務局
事務局でございます。
費用対効果評価専門組織委員長、企業の方の準備が整いましたので、どうぞよろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
私は、費用対効果評価専門組織委員長の○○です。
早速ですが、10分以内でリベルサス錠の総合的評価について御説明をお願いいたします。続いて、質疑応答をさせていただきます。
それでは、始めてください。
○意見陳述者
ありがとうございます。本日は、よろしくお願いいたします。
資料に沿って、御説明させていただきます。
2ページ目、本剤の概要と、3ページ目、分析枠組みは割愛させていただきます。
4ページ目には、4月の専門組織における委員の先生方からの主な意見をお示ししております。
5枚目です。公的分析班により行われた追加分析の結果に対する企業の意見です。公的分析では、委員の先生方から指摘された点が十分に吟味されたと思われない点や解釈の誤りなどが多くあることから、この結果をもって費用対効果の最終的な評価を結論づけることはできないと考えます。そのように考える根拠を次のスライドよりお示しさせていただきます。
6枚目です。まず、専門組織の意見が検討されていない点、今回の追加分析では、専門組織の主な意見8つのうち7つが十分に検討されたとは言えず、うち4つは未検討であると考えます。
7枚目です。検討内容が専門組織の意見に沿っていない点です。左は公的分析班の検討結果のまとめですが、一例として、論点(1)公的分析班は企業のネットワークメタに含まれる9報について議論しておりますが、公的分析で用いられている14報全てについては検討結果が示されておらず、追加分析の妥当性が十分に検討されたか不明です。また、残りの論点、(2)~(4)についても、検討が十分でないか論点が置き換えられているように見受けられました。これらは改めて御説明させていただきます。
8枚目です。追加分析において9割の症例が前治療歴なしの試験を前治療ありの試験に分類しているという誤りについてです。分析対象集団AとBについては、それぞれDPP-4治療歴ありとなしの患者が分析枠組み上の対象となるため、これを考慮すべきとの専門組織の意見に基づき、公的分析班はDPP-4治療歴の有無別にネットワークを分けることを検討しました。この中で、対象となる研究の一つ、PIONEER 9試験について、公的分析班は、左表のように、DPP-4治療歴があった症例の数と割合を示しておりますが、この数値は誤りで、赤字が正しい数値になります。これを踏まえると、治療歴なしの患者は全体の9割を占めるにもかかわらず、公的分析班の分析ではこの試験がDPP-4治療歴ありの研究とみなされています。右の図中の赤矢印、本剤とプラセボの線がそれを示しております。一方、その下の治療歴なしの研究のネットワークにはその線がなく、PIONEER 9試験が治療歴なしの研究から除外されていることが分かります。企業の主張を下にお示しします。公的分析班は9割がDPP-4による前治療なしのPIONEER 9試験を治療歴を有する研究に分類し、有さない研究からは除外しております。この解釈の誤りはこの後に続く検討の前提となる重要な点であり、この点に誤りがあることで追加分析の結論にまで影響が及んでいると考えます。
具体的な影響について御説明いたします。9枚目です。今、述べましたように、PIONEER 9試験は9割がDPP-4治療歴のない患者ですので、治療歴なしの試験に分類し直すと、右下にお示ししますように、本剤とSGLT2はプラセボを介してつながることが分かります。これは分析対象集団Bに相当する集団で、比較対照技術はSGLT2阻害薬であるため、不要な治療群であるDPP-4やGLP-1などの治療群を除いたネットワークを用いて分析できることが分かります。
10枚目です。ここまでの話をまとめますと、まず、PIONEER 9試験の分類が不適当であるため、修正をすべきと考えます。また、この修正を行うと、本剤とSGLT2の比較である分析対象集団Bの間接比較が図のように可能となります。そのため、タイトルのとおり、分析対象集団Bは分析枠組みに沿った分析は不能とする公的分析班の結論は誤りで、分析可能であることから、再分析の必要があると考えます。
11枚目です。まとめの続きで、こちらは具体的な分析方法についての意見ですが、詳細は割愛させていただきます。
12枚目です。ここまで分析対象集団Bにおける追加分析の問題点を説明いたしましたが、このスライドでは、臨床的な観点からも追加分析の再考が必要ではないかと考える根拠をお示しします。左側に、本剤とSGLT2の比較に関する臨床的なエビデンスを記載しております。1点目、本剤とエンパグリフロジンの直接比較試験でHbA1cと体重についての本剤のSGLT2に対する統計的に有意な減少が認められています。2点目として、米国の治療ガイドラインでは、エビデンスに基づく薬剤クラスごとに示されており、本剤を含むGLP-1は「High」である一方、SGLT2は「Intermediate」と明確に分類が異なります。これに対して、公的分析班の間接比較では、ほぼ真逆の結果が導かれております。加えて、スライド下に太字で記載のとおり、公的分析のネットワークメタアナリシスでは、本剤の7mgと14mgの間でHbA1cの変化量に有意差がないといった結果が導かれており、これは公的分析の間接比較の信頼性の低さを示唆するのではないかと考えます。このことからも、臨床的なエビデンスと矛盾する公的分析の間接比較の結果を評価に用いることは妥当と言えず、さきの方法で再分析を行うほか、臨床的なエビデンスと一貫性のある企業分析の結果を採用することが適切ではないかと考えます。
13枚目です。重要なデータの引用の疑義や試験デザインの解釈の誤りが検討されていない点を列記しております。追加分析の報告書において、データ引用や試験デザインの誤りについての検討を行ったとの記載がありますが、スライドの右表にお示しするとおり、実際に検討されていたのは体重データに関する1点のみであり、専門組織の意見が十分に考慮されたとは言えないことから、そのほかの点についても十分な吟味が必要と考えます。
14枚目です。PIONEER 9試験の未治療例に関する専門組織の御指摘に関し、公的分析班の資料では、本件と無関係なestimandの議論がされておりました。公的分析班の主張のマル2で、双方の解析結果に大きな差がなかったというのは、2つのestimandの比較であり、タイトルにある未治療例の話とは無関係です。また、公的分析班の主張の1、治療方針estimandでは、既治療例のみのデータが非存在とする記載の誤りがあり、右図のとおり、estimandにかかわらず、分析枠組みに沿った既治療例のデータの利用が可能です。以上より、専門組織での御指摘のとおり、分析枠組みに合致しない未治療例のデータをPIONEER 9試験から除いた分析を行うことは可能であり、その点について公的分析では検討がなされていないことから、未治療例を除いた解析を検討すべきと考えます。
15枚目です。最後の問題点です。ここでは、左から順に公的分析の検討の流れを示しています。初回の分析は、左のようなネットワークメタアナリシスで、前回の専門組織で再分析が必要であるとされました。次いで、2番目、今回の追加分析では、分析枠組みに沿った分析が試みられましたが、ネットワークがつながらず、分析不能となったことが資料に明記されております。しかしながら、最終的な追加分析としては、右のように、旧来の方法と同じ分析がなされており、その分析データが最終結果として示されております。しかし、これは専門組織の委員の先生方の御意見がほとんど反映されていない点、分析対象集団Bについて分析枠組みに沿った分析が可能な点、さらに、この間接比較の結果は臨床的なエビデンスとも矛盾していることから、本分析結果を最終評価に用いることはできないのではないかと考えます。
16枚目です。以上を踏まえると、分析対象集団AとBに関し、合意された分析枠組みに沿った対応は枠内のとおりになるのではないかと考えます。まず、分析対象集団Aについては、間接比較が不可能との公的分析の結論に従い分析不能とする、分析枠組みをより反映している企業分析のほうを採用する、あるいは、4月の専門組織の意見の未対応事項を再度検討し再分析するのいずれかとすべきではないかと考えます。また、対象集団Bについては、分析枠組みに沿った方法で再分析を行う、公的分析の結論に従い分析不能とする、分析枠組みをより反映している企業分析を対応する、あるいは、4月専門組織の意見の未対応事項を再度検討し再分析するのいずれかとすべきではないかと考えます。
17枚目、最後のスライドを御覧ください。まとめです。公的分析班による追加分析の内容を拝見し、少なくとも現在示されている分析結果には問題が多くあることから、改めての整理、検討が必要なのではないかと考えます。企業の意見としても、公的分析では、専門組織において指摘された問題点が解決されていない上に、誤読等に基づく手法の適用の誤りも散見され、これらの内容は、影響が軽微であったという形で議論なしに受け入れられるものではなく、分析対象集団A・Bともに、最終結果として受容できないことから、合意された分析枠組みにのっとった枠内の対応が必要であることを主張いたします。
私からは以上になりますが、最後に、〇〇先生から一言頂戴できればと思います。
○申請者(専門家)
一言だけ、申し上げます。
現時点の分析の検討では、前回提示された内容が十分に検討されているとは言い難い状況にあるのではないかと考えます。今回の専門組織あるいはそれ以降の議論において、ある程度、密な議論がもう一度なされることを期待しております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
委員の方から御質問等はございますでしょうか。いかがでしょうか。
特段なければ、意見聴取、質疑応答を終了させていただきますが、よろしいですか。
それでは、これで質疑応答を終了いたします。
企業の方は、御退室ください。お疲れさまでした。
○事務局
事務局でございます。
現在、確認を行っております。少々お待ちください。
(意見陳述者退室)
○事務局
事務局でございます。
企業の方の退室が確認できましたので、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、議論に先立ちまして、企業から幾つか公的分析の追加分析について指摘がございましたので、科学院から、こちらについて、まず、御意見などはございますでしょうか。
○国立保健医療科学院
ありがとうございます。
企業からいろいろな意見をいただきましたけれども、それに対して我々からコメントさせていただきたいと思います。
企業側の資料、費-4-3に基づいてお話しさせていただきたいと思うのですけれども、5ページ目、追加分析結果に対する企業の意見というところで、1ポツ目になりますけれども、公的分析は本件について分析不能とは考えていませんし、そのようなことは申し上げていません。2ポツ目については、専門組織の決定事項に従った分析がなされていると我々は考えています。3ポツ目については、後述のように、企業のそのような主張は受け入れられないと考えているところです。
6ページ目、7ページ目については、後述させていただくように、以下、全て適切に対応していると公的分析としては考えております。
8ページ目ですけれども、公的分析としては、PIONEER 9を一部の被験者がDPP-4阻害薬による治療歴を有する試験であると位置づけています。黄色の試験です。公的分析としては、DPP-4阻害薬の治療歴がある症例が一定数含まれる以上、前治療歴ありとなしが混合したデータであり、そのように取り扱うべきであると考えています。明確なカットオフ値がない中で感覚的な大小により文献の採否を決めることは、データの恣意的な利用につながるものであり、避けるべきであると考えます。なお、PIONEER 9試験を既治療例の図中に加えているのは、企業側がPIONEER 9試験の既治療例のみを抽出して分析を行っていることに由来するものです。いずれにしても、当該試験を既治療例のネットワークから除外してもネットワークがつながらないという本質的な状況は変わりません。全体として、企業提出データにおいては、未治療例の分析においても既治療例のPIONEER 9データを用いるなどしていて、今回の企業側の主張と矛盾するものと認識しています。
9ページ、10ページ目は、今、申し上げたとおりですので、11ページ目ですけれども、1ポツ目については、前回の専門組織においてクラスごとの分析は臨床的に違和感はないという指摘を受けており、専門組織での議論に従った分析であると考えます。また、2ポツ目ですけれども、一般的にネットワークメタアナリシスは可能な範囲で広くネットワークを構築することが望ましいとされており、企業側の指摘は学術的に妥当でないものと考えています。
12ページ目ですけれども、こちらについては、海外と日本国内で治療効果等に異質性がある可能性があるのではないかと考えています。なお、国内外での治療効果等に異質性がある可能性から、PIONEER 2試験等を検討から外して、国内データのみを用いた分析を実施したのは製造販売業者であり、公的分析としては、それに従って分析を行ったところです。提出された分析データと本スライドでの主張は矛盾するものです。なお、公的分析の結果においても、7mgと14mgは点推定値において結果に差があるものです。データの限界から、ネットワークメタアナリシスの結果として信頼区間が大きくなっており、このようなデータにおいては、有意差の有無のみに基づいて議論することには大きな意味がないのではないかと考えています。
13ページ目ですけれども、リファレンス1とリファレンス10を除いた感度分析はしており、HbA1cについて結果が変わらないことは確認しています。HbA1c及びその他のデータの引用については、必要に応じて、元データを重みつき平均としているものであり、文献値と完全に一致していなくても問題はないと考えています。
14ページ目ですけれども、治療方針estimandにおける既治療例についてデータが存在することは当然ながら承知しているところでありますけれども、一般に公表されているものではなく、公的分析としてはアクセスができなかったため、このような対応を行いました。企業設定に基づいた分析、すなわち、既治療例のみを用いたものについても仮想estimandとして併せて分析を実施しており、結果が大きく変わらないことを主張しています。なお、前述のように、企業提出データにおいては、未治療例の分析においても既治療例のPIONEER 9データを用いるなどしており、今回の主張と矛盾しているところであります。
15ページ目ですけれども、公的分析は分析不能とは位置づけておらず、公的分析の見解を曲解しているところです。企業側の主張を展開すれば分析不能であるという主張であり、我々としては分析不能であるとは考えていません。
最後、16ページ目ですけれども、1点目、間接比較が不可能との公的分析の結論に従い分析不能とするということについては、前述のとおり、公的分析はそのような主張は全くしていません。2点目、企業分析について、提出された企業分析は専門組織の指摘を反映していないものであります。その他公的分析からの指摘にもあるとおり、様々な問題を含むものであり、妥当な分析とは言えないと考えます。また、3点目ですけれども、公的分析の実施した追加分析は、専門組織からの検討事項については全て検討を行い、対応が可能なものについては全て適切に反映させたものと考えているところです。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
それでは、当該品目について御議論をお願いいたします。なお、御議論に当たっては、追加分析の結果を踏まえ、企業分析結果と公的分析の再分析結果のどちらがより科学的により確からしいかを相対的に評価することを踏まえて、御議論を進めていただきますようお願い申し上げます。
○○先生、よろしくお願いいたします。
○○○委員
○○です。よろしくお願いします。
私のコメントに書きましたけれども、今回、ほとんど公的分析のデータが妥当であると結論的には考えているのですが、14ページの企業に今御説明いただいたものに関係しますけれども、未治療例を除いて既治療例だけで検討しても同じ結果だったという理解でよろしかったでしょうか。今、プレゼンがあって、たしかそのように御説明いただいたかと思うのですが、そこだけ確認を取りたいのですが、いかがでございましょうか。
○費用対効果評価専門組織委員長
科学院さん、お願いできますでしょうか。
○国立保健医療科学院
結果は異ならなかったと考えています。
○○○委員
ありがとうございます。
これは結構重要なところで、未治療の人は大体効果が出てしまうので、前回も申し上げたかもしれませんけれども、これを除いて既治療例だけでも結果が変わらないということが確認されていることは極めて重要で、私が追加でコメントを書いたものはこれでクリアしております。
もう一点、12ページのところで、2ページ戻りますけれども、今回、矛盾する結果、SGLT2阻害薬のほうがより効果があるという結果になったことについて企業が指摘しているわけですけれども、今、御説明いただいたように、日本人のデータに限った場合、もしかしたらこういう結果なのかもしれないと私は思いましたけれども、臨床的な感覚だけ申し上げますけれども、臨床的にはSGLT2阻害薬のほうが強いという感覚はあまり持っていません。確かにセマグルチドの3mgは同じぐらいで、7mgまで使うと、恐らくセマグルチドのほうが体重は落ちるのではないかと、これは臨床的な感覚だけで申し上げて恐縮なのですけれども、その辺りだけ、分析された結果がこれであれば異議はございませんが、臨床感覚としては、SGLT2阻害薬のほうが少し弱いのではないかと感じております。
以上です。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
○○先生は参加されていらっしゃいますか。事務局さん、御確認をお願いできますでしょうか。
○事務局
事務局でございます。
○○先生はまだ御参加されておりませんので、ここで少し事務局から○○先生からいただいている御意見を御紹介させていただきます。
まず、企業の分析データ及び追加分析を踏まえた公的分析結果の科学的妥当性については、公的分析でもされているように、DPP-4阻害薬を既に使っているか否かで分けると、市場に出て間もないこともあり、十分なデータがないであろうことは想像できる。また、対照の薬剤を絞ることにより薬剤クラスとして多くのデータを対照したほうがよいと思われると御意見をいただいています。次に、ネットワークメタアナリシスにおける追加文献の相違について、14報の論文を示してもらい、内容を見ないと、入れるべきかどうかは判断できない。ただし、方向としては、薬剤クラスとして多くの論文を対照にしたほうがよいと思われると御意見をいただいています。
次に、分析枠組みと異なる集団のデータ、いわゆる未治療例の採用については、公的分析結果を採用すべきと御意見をいただいていますが、混在する論文から一部だけ取り出すことは妥当ではないと思われるとの御意見をいただいております。追加分析は不要。
最後に、費用対効果評価に採用すべき結果については、公的分析結果を採用すべきと御意見をいただいておりまして、DPP-4阻害薬の治療歴あるいは併用の有無によっては違いが出る可能性はあると思われるが、現在、十分な数のデータがないのであれば、この有無にかかわらず、全体として評価するのがよいと思われる。それにより得られる結論も重要な知見であると考えると御意見をいただいております。
事務局からは、以上でございます。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございました。
今の御意見、情報を踏まえて、先生方に御議論いただきたいと思いますが、いかがでしょうか。コメントはございますでしょうか。
今まで、企業側の御指摘による論点がございました。これについては、せんだっての会議でも整理を進めてきたところでありますが、改めて簡単にお話しさせていただきますと、6つあったうちの費用の影響については、小さいということもあり、大きな論点の議論にはならなかったということです。前回、5番目のプラセボとの分析を行う件に関しては、公的分析のやり方で良いのではないかというコメントがあったと思います。今日も御説明がございましたけれども、論点の2と4については、公的分析で、企業側の指摘を踏まえた修正を行い、なおかつ、その影響が小さいということも確認されていらっしゃるということであります。そういった観点から、私としては、大きな論点として、1番のネットワークメタアナリシスの追加文献の相違の話と、3番目の集団データの中の未治療例の取扱いの話がこの組織で議論すべきこと思っておりました。今、御意見をいただき、これについても、現状、公的分析でやられている内容で、一定の限界はあったとしても、分析し結果が出ているということでした。それを尊重した上で、相対的に確からしいということで採用していくような議論もあるのかなと思って伺っていたところであります。いかがでしょうか。先生方の御意見を広くいただきたいと思います。よろしいでしょうか。
先生方から御意見がなければ、これで整理を進めていきたいと思っているところであります。
○○先生におかれましては、議決に入る前に、一時、御退席をお願いしたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
(○○委員退室)
○事務局
事務局でございます。
○○委員の御退席が確認できましたので、よろしくお願いいたします。
○費用対効果評価専門組織委員長
それでは、先生方の御意見を参考に、リベルサス錠に関する費用対効果については、公的分析による追加分析を踏まえた分析結果を費用対効果評価案として決定するということでよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
それでは、公的分析による再分析結果を費用対効果評価案として中央社会保険医療協議会に報告させていただきたいと思います。なお、内示及び中央社会保険医療協議会提出資料については、委員長に一任していただくということで、こちらもよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
○事務局
事務局でございます。
その前に、○○委員も議決不可となっておりますね。大変失礼いたしました。
○費用対効果評価専門組織委員長
最初に御退席をいただいていますが、念のため、遡って確認をさせていただきたいと思います。一旦、○○委員には御退席いただいてもよろしいですか。
(○○委員退室)
○事務局
○○委員の退席も確認できました。
○費用対効果評価専門組織委員長
ありがとうございます。
先ほどの話しの繰り返しになりますけれども、議決とさせていただきたいということで、今回、公的分析による追加分析を中医協に御報告させていただくということで御承認いただいたと整理させていただきます。
それでは、○○委員、○○委員、○○委員に御入室していただければと思います。事務局さん、よろしくお願いいたします。
○事務局
事務局でございます。
現在、確認しております。少々お待ちください。
(○○委員、○○委員入室)
<照会先>
厚生労働省保険局医療課企画法令第2係
代表: | 03-5253-1111(内線)3140 |
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