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2018年11月27日 第2回平成30年度管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会 議事録

健康局健康課栄養指導室

○日時

平成30年11月27日(火)16:00~18:00

 

○場所

厚生労働省 専用第21会議室(17階)

○出席者

構成員<五十音順・敬称略>

赤松 利恵 (お茶の水女子大学 教授)
石田 裕美 (女子栄養大学 教授)
伊藤 裕才 (共立女子大学 教授)
大口 健司 (椙山女学園大学 准教授)
置村 康彦 (神戸女子大学 教授)
加藤 昌彦 (椙山女学園大学 教授)
神田 知子 (同志社女子大学 教授)
合田 敏尚 (静岡県立大学 教授)
曽根 智史 (国立保健医療科学院 次長)
髙地 リベカ (奈良女子大学 教授)
武見 ゆかり (女子栄養大学 教授)
田中 和美 (神奈川県立保健福祉大学 教授)
塚原 丘美(名古屋学芸大学 教授)
新田 陽子(岡山県立大学 准教授)
羽生 大記(大阪市立大学 教授)
弘津 公子(山口県立大学 教授)
藤岡 由夫(神戸学院大学 教授)
松本 義信(川崎医療福祉大学 准教授)
吉池 信男(青森県立保健大学 教授)

 

○議題

(1)出題基準の見直し方針(案)の検討
(2)その他

○議事

○田中栄養管理係長 それでは、開会に先立ちまして、配付資料の確認をさせていただきます。
お手元の一番上に座席表、その下に議事次第、資料1-1、資料1-2、資料2、参考資料といたしまして、全体のスケジュールと30~32回までの午前・午後の問題冊子、現行版の出題基準(ガイドライン)をお配りしております。
構成員の先生方には、机上配付資料といたしまして、応用力試験問題についていただいた御意見もお配りしております。
また、お手元右側には、前回第1回の検討会資料をピンクの紙ファイルに綴ってお配りしております。
以上が資料となりますが、不足がございましたら、お申し出ください。
○清野栄養指導室長 それでは、1分ぐらい早いのですけれども、皆さんおそろいですので、始めたいと思います。
ただいまより、第2回「管理栄養士国家試験主題基準(ガイドライン)改定検討会」を開催いたします。
構成員の皆様方には、御多忙のところ御出席いただきまして、ありがとうございます。
武見構成員は御都合により遅れて到着をされます。
また、前回欠席で、今回より御出席の構成員を紹介いたします。
塚原構成員です。
○塚原構成員 よろしくお願いいたします。
○清野栄養指導室長 それでは、これ以降の進行につきましては、加藤座長よろしくお願いいたします。
○加藤座長 わかりました。
それでは、先生方はお忙しい中ありがとうございます。
それでは、これから議事を進めていきたいと思います。
本日は、出題基準の見直し(案)について検討をさせていただくということですけれども、構成員の先生方には、前回の検討会から、本当にお忙しい中を出題基準の見直しに当たっていろいろな御意見をいただきました。その御意見をいただきまして、事務局で案を作成しておりますので、今日はそれに沿って議事を進めていきたいと思いますけれども、この会は3回で締めくくろうと思っておりますので、収束に向かうような前向きな御意見をいただきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、まず資料1-1について、事務局から御説明をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○田中栄養管理係長 それでは、資料1-1「科目別事項の修正(案)(社会・環境と健康~給食経営管理論)」について説明をさせていただきます。
まず、表についております紙ですが、こちらの資料で各科目ごとの出題項目の修正案の修正方針について、簡単に説明させていただきます。
修正案については、見え消しで記載をしております。
また、修正箇所の見直しの理由につきましては、以下の5項目から該当の番号を記載しております。「その他」となっているものに関しましては、理由も記載いただいております。
また、事務局として特に相談したい事項には、見直しの理由の箇所に★印を記載しております。
見直しの理由マル1に関しましては、第1回目の方針でもお伝えしておりましたが、法規や制度の改正に伴う追加、削除、移動、用語修正等としております。その中には、社会情勢の変化等として、例えば「フレイルティ」を「フレイル」にするといった修正に関しても、このマル1に分類しております。
マル2の科目間での重複の調整に伴う削除または移動に関しましては、現在設定されている科目から他の科目への移動を行う場合、または、他の科目から移動を行う場合がこちらに該当しております。他の科目からの移動に関しましては、他の科目に移動させる際に、移動先の科目に該当の項目がある場合はその項目で対応をすること、移動先の科目に該当の項目がない場合は新たに設定することの2種類が含まれますが、後者の移動先に該当がない場合で新たに設定するという項目に関しては、今回は該当はございませんでした。
マル3に関しましては、科目内での配置、科目内での項目の移動ということを意味しております。
マル4に関しましては、出題基準項目としては不要との考えに基づく削除としておりますが、基礎的な知識としては必要な内容であって、教育において不要という内容ではございません。出題基準としては必ずしも必要ではないのではないか、という考えに基づく削除という整理となっております。
続きまして、科目ごとに修正案の概要を説明させていただきます。
1ページ目をおめくりいただけますでしょうか。「社会・環境と健康」から説明をさせていただきます。
まず、〈出題のねらい〉についてですが、3つのポツがございまして、それぞれ「基本的」な「基礎的」という箇所について修正案を出させていただいております。こちらに関しましては、現行のガイドライン6ページ目「出題基準の利用方法」の2.「基本的考え方」に、「管理栄養士としての第一歩を踏み出し、その職務を果たすのに必要な基本的知識及び技能について的確に評価する内容とする」としておりますので、こちらで基本的な知識を問うことは示しているという観点で、〈出題のねらい〉からこの文言を削除してはどうかという提案になります。
こちらに関しましては、この後に続く他の8科目に関しても、同様の修正とさせていただいております。
「社会・環境と健康」の各項目に関しての修正の内容は、主に、マル1による文言の修正が中心となっております。
また、2ページ目の保健統計に関しましては、「公衆栄養学」から、健康状態の変化に関しては「社会・環境と健康」で対応してはどうか、という御意見をいただいておりますので、その旨を記させていただいております。
同様に、4ページ目にも公衆栄養学からの移動として、見直しの理由に記載しております。
また、第1回目で御意見をいただきました利益相反に関しましては、3ページの「疫学研究と倫理」の項目に追加させていただきました。
続きまして、7ページの「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」について説明をさせていただきます。
「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」につきましては、見直しの理由としまして、主に科目間の移動としてマル2、マル5その他の理由といたしまして、管理栄養士が臨床の現場で遭遇する機会が多い疾患を追加してはどうかという観点からの追加となっております。
具体的には、9ページ目の大項目の7の「疾患診断の概要」については、臨床栄養と応用力試験で対応してはどうかという御意見、同じく10ページの大項目の8のB「治療計画・実施・評価」についても、臨床栄養、応用力試験で対応してはどうかという御意見をいただいております。
また、マル5で記載しているものといたしまして、11ページの腸閉塞、12ページのくも膜下出血、13ページの肺がんがございます。こちらに関しましては、先ほど申し上げた理由による追加となっております。
なお、12ページのくも膜下出血につきましては、広い意味で脳出血には該当すると考えられますので、特出する必要があるかという点に関しまして、後ほど御意見をいただければと存じます。
続きまして、16ページ、「食べ物と健康」について説明をさせていただきます。
「食べ物と健康」につきましては、〈出題のねらい〉の1ポツ目を修正しております。修正内容といたしましては、「食品の分類、成分及び物性を理解し、人体や健康への影響に関する知識を問う」とさせていただきました。こちらの修正に関しましては、成分のみならず、同じ成分であっても物性が異なることによる人体や健康への影響を踏まえたものとして、御担当の先生から御意見をいただきましたので、その意見を踏まえたものとなっております。
全体の修正内容といたしましては、前回の出題基準の改定後の出題状況等を踏まえて修正してはどうかという観点で文言の修正等を行っております。制度等に関しては現行のままであっても、制度を施行後の出題状況を踏まえたものとしての修正となっております。
「食べ物と健康」に関しましては、18ページの食中毒の項目に、「給食経営管理論」から「食中毒・感染症」をこちらの「食べ物と健康」に含んではどうかという御意見をいただいておりますので、その旨を追記させていただいております。
続きまして、22ページの「基礎栄養学」に関しまして説明させていただきます。
基礎栄養学につきましては、出題基準項目における、栄養素の順序についての修正案をいただいておりますので、従来の出題基準等を踏まえて、御意見を頂戴できればと考えております。
続きまして、28ページの「応用栄養学」に関しましては、食事摂取基準の内容といたしまして、30ページ、31ページに、各ライフステージごとの乳児の食事摂取基準、小児の食事摂取基準、成人の食事摂取基準、高齢者の摂取基準が項目ごとに組み込まれているのですが、こちらに関しましては、応用栄養学の大項目の2の「食事摂取基準の基礎的理解」に含んではどうかということで、御意見を示させていただいております。
引き続きまして、33ページの「栄養教育論」について説明をさせていただきます。
「栄養教育論」に関しましては、まず、大項目の1については、教育としては必要ではございますが、出題基準としては必ずしも必要ではないのではないかという観点から削除をしております。この点に関しましては、他の科目においても同様の観点で、科目としての必要性も踏まえて削除するかどうかの御意見をいただきたいと考えております。
その他、見直しの理由といたしましては、科目内の配置ということで整理をさせていただいております。
また、34ページの大項目の「栄養教育論のための理論的基礎」の現行のFの「食環境づくりとの関連」につきましては、公衆栄養学の項目で対応してはいかがかという御意見をいただきましたので、その旨を示させていただいております。
一番最後にございます、現行の大項目の4のライフステージ。ライフスタイル別栄養教育の展開につきましては、栄養教育論の出題におけるセッティングとして設定する、あるいは、応用力試験問題のセッティングとして設定する、ということで、「栄養教育論」からは、項目として削除してはどうかという御意見がございましたので、その形で示させていただいております。
引き続きまして、36ページの「臨床栄養学」について説明させていただきます。
「臨床栄養学」につきましては、「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」のところと同様に、臨床の現場を踏まえた追記という形で修正をさせていただいております。追加したところは、38ページの中項目「循環器疾患の栄養アセスメントと栄養ケア」の不整脈で、こちらにも記載がございますが、こちらの項目に関しましては、「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」に項目がございますが、「臨床栄養学」には項目がございませんので、あわせて、現場でも遭遇する機会が多いことから、こちらに追加してはどうかということで、御意見をいただいております。
続きまして、41ページの「公衆栄養学」について説明させていただきます。
「公衆栄養学」につきましては、〈出題のねらい〉の2ポツ目に、「地域診断を通した」という文言を追加しております。
また、各項目の見直しの理由といたしましては、科目内の配置、文言の修正を行っているところと、42ページに、倫理を追加させていただきました。こちらに関しましては、第1回の検討会で、出題基準の項目として、倫理を含めることとしてはどうかということで、その必要性について御意見がございました。一方、現行の出題基準では、「社会・環境と健康」の疫学研究の範囲内で倫理については取り扱われているのですが、職業倫理としてということであれば、「公衆栄養学」で取り扱ってはどうかということで、こちらに追記をさせていただいております。
また、先ほど、「食べ物と健康」のほうでお伝えしそびれてしまったのですが、公衆栄養学42ページの小項目bの「食情報の提供、保健を目的とした食品の提供」に関しましては、「食べ物と健康」で読み込んではいかがかという御意見がございましたので、その旨を記させていただいております。
続きまして、「公衆栄養学」43ページ、こちらは事務局からの御相談となるのですが、中項目D「食事摂取量の評価方法」の項目に関しましては、現状、出題時に他の科目とも重複が出ている項目で、特に「応用栄養学」の大項目の2、中項目のCと重複することになっているかと思います。教育として授業で教えていただくことを妨げるものではないのですが、出題上の整理といたしまして、食事摂取基準の基本的事項については、「応用栄養学」で出題していることを踏まえますと、「公衆栄養学」とのすみ分けが必要ではないかと考えておりますので、こちらに関しまして、後ほど御意見をいただければと存じます。
おめくりいただきまして、44ページ「公衆栄養プログラの展開」のA「地域特性に対応したプログラムの展開」に関しましては、Bの「食環境づくりのためのプログラムの展開」のところに、「栄養教育論」の「食環境づくりとの関連」について対応してはいかがかということで、御意見をさせていただいております。
また、小項目のcの「特別用途食品・特定保健用食品・栄養機能食品の活用」に関しましては、事務局からの御相談事項といたしまして、特定保健用食品や栄養機能食品をプログラムの中でどのように活用しているのかという点のイメージがつかみにくいところがございますので、その点について後ほど御意見をいただければと存じます。
また、小項目のd「日本人の長寿を支える「健康な食事」」という項目に関しましては、この表記にいたしますと、内容が限定的になってしまうのではないかという懸念もございますので、幅広い観点での健康な食事ということで「日本人の長寿を支える」は削除をしてもよろしいのではないかと考えております。その点に関しましても、後ほど御意見をいただければと存じます。
続きまして、45ページの「給食経営管理論」について説明をさせていただきます。
「給食経営管理論」につきましては、出題の状況等を踏まえまして、主に科目内での項目の移動となっております。
先ほど、「食べ物と健康」においても説明をさせていただきましたが、大項目5の「給食の安全・衛生」の中項目A「安全・衛生の概要」の小項目のbの「食中毒・感染症」に関しましては、「食べ物と健康」の中で対応をしていかがかということで、理由を示させていただいております。
以上となります。
○加藤座長 ありがとうございました。
大分速い説明だったので、なかなか理解できない部分もあったかと思いますけれども、それぞれ基本的には、担当の先生の御意見を反映した形で事務局が整理していただいたと。一部、事務局からの御提案もあるということですけれども、この先、一つずつの科目について少し御意見をいただいていこうと考えています。今、なかなか時間もありませんし、担当の科目以外はわからない部分もひょっとしたら多いかもしれませんが、お互い科目間の移動などもありますので、そこで、また、意見をちょっといただきたいと思いますが、今の大きな流れとして、何か疑問点とかありましたら、御質問をこの時点でいただきたいと思います。
今の御説明の中で、何か御質問等はありませんでしょうか。
それでは、また、御質問があるようでしたら、後でしていただくことにしまして、とりあえず科目に移っていきたいと思いますが、先生方には釈迦に説法ですが、大前提として、ガイドラインですので、決して先生方がなされている授業を規定するものではないと。しかも、先生方が教えることが全てここに網羅されていなければいけないというわけではありません。それはカリキュラムのほうで対応していただくという意味で、ここはできるだけシンプルに、きちんと重複のないようにつくっていこうという、そういった考え方で進んでいるということでございます。
それでは、一番最初の社会・環境と健康。これはそれぞれの担当の先生に御意見をいただくというより、全員の先生がちょっと見ていただいて、ここの部分はこうだよとか、こうしたほうがいいという御意見があれば、それを伺っていきたいと思っております。もちろん担当の先生積極的に御意見をいただければいいかと思いますが、いろいろ御質問の部分もあったと思いますが、社会・環境のところは、どちらかというと関連法規に関連することが多かったのではないかと思っています。あとは、重複ですかね。他の科目への移動みたいなところもあります。
一番大きいところは、4の疫学の概念が結構変わっているのかなと思いますが、これは何かありますか。
○吉池構成員 内容的に特に変わったものではないつもりですが、結果的に、この並び順に従って教科書がつくられて、その教科書が非常にわかりにくい順番になっているということがあって、教える順番も多少考えながら、少し順番等を変えたということで、内容的には、特に本質的には変えてないと思っています。
○加藤座長 ありがとうございます。
お願いします。
○武見構成員 すみません。ちょっと見ていて、細かいことで気がついたのは、3ページの5番のAですね。健康日本21で今動いているものが第二次で追加されたのだと思うのですけれども、あえて、これを追加しなくてもよろしいのではないか。例えば、健やか親子21はそのままなのですね。そこは、現状でどこを出すかは、そのときのあれで判断する。もし、この名前が変われば、またとは思いますけれども、いかがでしょうか。
○加藤座長 これは、ずっと第三次とか続いていくのですか。
○武見構成員 わからないです。
○加藤座長 わからないから、三次になると困るのですよね。次回は4年後の予定ですからね。いかがなものでしょうか。
○吉池構成員 基本的な流れ、考え方ということで、第二次を削除でよろしいかと思います。
○加藤座長 では、これは削除ということでよろしいでしょうか。
ありがとうございます。
では、また、見ていただいて、何かありましたら、一番最後でもう一回お聞きしますので、とりあえず進めていきたいと思います。
次は、7ページ目からの人体の構造と機能及び疾病の成り立ち。ここは新しい疾患が少し入ってきましたということだと思います。ここに書いてありますように、患者さんが非常に多いので、管理栄養士としても知っておく必要があるという、そういった項目。
そして、9ページとか10ページにある臨床に非常に近いところですね。例えば、9ページの大項目の7の疾患診断の概要、その辺の問診、診察の辺りが移動していくことになるのでしょうか。
8番の疾患治療の概要の治療計画、実施・評価も臨床栄養に移動するということだと思いますけれども、先生方何かありますか。
○藤岡構成員 今、加藤先生がおっしゃいましたが、臨床栄養及び応用栄養学、ほとんどそれになりますので、一応削るという形にしておるのですが、当初の大前提で、大項目、中項目はいじらないということです。残しておいていただいても、運用の上でこれは使わないというふうに提示させていただいたのです。
○加藤座長 なかなか運用というのはちょっと難しいかもしれませんので、重複を避けるという意味では外していただいたほうが。残しておいて、使わないというのはなかなか難しいと思うのですよ。
○藤岡構成員 わかりました。では、このとおりで結構です。
それと、そうであれば、最初、僕から提案させていただきたいのですが、例えば、7ページのアミノ酸ですね。この辺のところが構造・機能となっているのですが、構造が、実際に問題をよく見ますと、ほとんど食べ物と健康、食品の機能と重なっていまして。これも運用でさせていこうかと思ったのですけれども、そういう観点からしたら、むしろ、どこかに整理をしていただければと思うのですけれども、先ほど会議の前には、残していると言われたのです。
○加藤座長 多分、アミノ酸とかたんぱく質とかそういうのは教えなければいけないのだろうとは思うのですが、そこの構造の部分だけを例えば外すとかそういう外し方が恐らく難しいのだろうと、個人的には思うのですが、そうではないですか。
○藤岡構成員 そうしたら、運用という言葉を使わせてもらいたいのです。
○加藤座長 ここは、ここに残っているので、このままということでも大丈夫です。
○藤岡構成員 出さない。こちらからは遠慮するといたしてもよろしいですか。要するに、いろいろな臨床の問題、応用力とか、フレイルティ、こちらも範囲が広いと、実際につくる側も難しくなってまいります。
○加藤座長 ここをあれすると、生化学の問題がなくなってきてしまうので、後から出すのは多分難しくなるので、それは、今度、国家試験委員会のほうで問題をつくるときに、どういう方針でつくるかというふうに決めていただくのがいいかもしれないですね。
○藤岡構成員 では、現場に任せていただいてよろしいですか。
○加藤座長 はい。
それと、先ほどアナウンスで御検討してくださいということなので。くも膜下出血ですね。どうですか。脳出血と分けて入れておく必要がありますかという御質問だったと思います。
○藤岡構成員 臨床的には、くも膜下出血といわゆる脳内出血は危険因子が完全に違っていまして。要は、簡単に言えば、脳内出血は高血圧と加齢、くも膜下出血は動脈瘤と女性、たばことかなってきますので、分けて明記したほうがいいのではないか。もし、分けるとなれば、脳出血でいいと思いますけれども、いかがでしょうか。
○加藤座長 今までも、リスク要因としてという中で多分出てきているのはあります。
○藤岡構成員 完全に違うものと考えていただいたほうがいいと思います。
○加藤座長 お願いします。
○吉池構成員 社会・環境と健康の中でのリスク要因との関係で出題が時々されるのですが、当然、このくも膜下出血は区別されて出題も過去していますし、今後もそうなると思うので、そういう意味ではこちらのほうでしっかりとくも膜下出血が独立していたほうがよいのではないかと考えます。
以上です。
○加藤座長 発症メカニズムが随分違うということで、動脈硬化ということで、別に表記したほうがいいという御意見ですが、事務局は何かありますか。
○清野栄養指導室長 その場合、脳出血ではなくて、脳内出血に修正をしたほうがいいということになるのですか。
○羽生構成員 僕自身はそうは思ってなくて、単純に追加したほうが。
○清野栄養指導室長 わかりました。その場合、この順番は、脳出血、脳梗塞、くも膜下出血の順番でよろしいですか。
○羽生構成員 それで問題ないです。
○加藤座長 脳内出血というと、実質の出血を想定してしまうので、硬膜外血腫とかそういうものの扱いがなかなか難しくなりますよね。だから、今の脳出血というのが多分いいのでしょうね。
○藤岡構成員 こちらの希望としてはこのままなのですけれども、どうしてもということであれば。
○加藤座長 どうしてもないですね。先生方の御意見で。
○羽生構成員 肺がんとか乳がんとかで、頻度の高いものは項目がないと、実質では、教科書には載っているのです。
○加藤座長 13ページですね。
○羽生構成員 はい。今回、僕が中項目で追加の病名は、毎年、現場でこの病気に触れないのもなというようなほど頻度の高い病気だけれども、ここにはないと。教科書を探すと大抵載っているので、教科書2つ以上を示せというのは何とか守れるのですけれども、これは載せてないと、逆に、出しにくいという面がありまして。他にも、もうちょっとあったほうがという病名もないことはないのですけれども、特に頻度が高くて、これから管理栄養士さんが高齢の患者さんを診るときに、必ず併存して持っている可能性が高いというような最低限の項目だけちょっと足させていただきたい。
○加藤座長 13ページは、15に肺がん、14ページは、生殖器のところで特に前立腺がんと乳がん、子宮体がん、子宮頸がんが入ったということで、ここで議論をするとすれば、がんという項目の中でひっくるめていくかという、そういう議論になるのだろうと思います。
○羽生構成員 大項目を別につくってもらえるのであれば、それでもいいです。
○加藤座長 がんはどこかになかったですか。
○羽生構成員 臨床的な取り扱いのところにがんはないのですよね。基礎的にがん種とか、そのメカニズムとかはあっても、個別の疾患として。
○加藤座長 良性腫瘍、悪性腫瘍。
○羽生構成員 そういうのはあるのですけれども、個別の疾患としてやはり知っておかないと、がん治療中の患者さんのケモ中の栄養指導などはごく当たり前にやることなので、最低限のことは知っておいていただきたいかなと。
○加藤座長 臨床のほうは、ここら辺に関して何か御意見はありますか。今出てきたのは、新たにつけ加わったものとしては、肺がんと前立腺がん、乳がん、子宮頸がん、子宮体がんの辺りです。
○置村構成員 確かに、臨床的によく遭遇するものは組み込んだほうがいいのではないかと思います。
それから、これに関係しますと、頻度というものをどういうふうに考えているかということですけれども、例えば、割に希少疾患なども名前が入っていたりしますし、ポピュラーなものも入っていると。そこら辺のことがどうかなと思うのですけれども、例を挙げますとクッシング病・症候群。私はホルモンが専門なので、クッシングを入れてもらうのは非常にありがたいのですけれども、これは難治性疾患のグループにも入っている希少疾患の類いなので、こういうのを残して、肺がんが入ってないのはおかしいなと思いますので、肺がんとか前立腺がんとか非常にポピュラーなものは入れるべきかと思います。
○加藤座長 がんは特に遭遇するという意味で重要ということと、先生が言われるクッシングとか、褐色細胞腫などというのは、高血糖とか高血圧とかそっちのほうで大事だという意味で多分残っているのだろうと僕は勝手に思うのですが、頻度だけで説明するのは、先生の言われるようにちょっと難しいかもしれないですね。そういう意味で残しているのですよね。
○藤岡構成員 これは、カテコールアミンを理解するということです。典型的なクッシングはめったにないと思います。
○加藤座長 がんは並べ出したら切りがありませんので、本当に頻度の多いところにしたいということです。
○羽生構成員 もう一つ、神経変性疾患という項目を入れることを考えたのですけれども、頻度は確かに少ないのですけれども、社会的な注目度も高いし、パーキンソンの辺りに神経変性疾患を小項目で入れたかったのですが、どうですか。
○藤岡構成員 昔は、いわゆるアミトロと、ALSと、よくテレビでホーキング博士とか、そういった病気を神経変性という形で入れたいということですか。
○羽生構成員 と思ったのですけれども、頻度が少ないので、ちょっと遠慮したのです。
○加藤座長 名前は知っておいてもいいのかもしれない。治療法自身もなかなか難しいものがあるから、名前を知っているよというだけの話になってくるとどうかなというところはあるかとは思いますが、今回は見送ってということで。
○羽生構成員 そうですね。
○加藤座長 パーキンソンと認知症があればと思いますが、他に御意見。がんに関してはそのような意見で、今のところは、この辺のがんはちょっと入れたいという御意見だったと思います。特に何かないようでしたら、この辺りのがんは残していただくということで。神経疾患については、4年後の改定のときに、さらにアミトロの人が増えてきたら考えるということでどうですか。治療法が見つかったとか、食事療法が見つかったとか。
○藤岡構成員 細胞移植ですね。
○加藤座長 そうですね。IPSが出てくれば、また。
よろしいでしょうか。
○藤岡構成員 もう一つ、7ページの「トリグリセライド(トリアシルグリセロール)」をこの間も宿題でしたので、「トリグリセライド」で統一させていただければと思います。
○加藤座長 これは、私のめちゃくちゃな個人的な意見で。同じ試験の中に、何となく気持ちが悪いのですが、「トリアシルグリセロール」と「トリグリセリド」と「トリグリセライド」という3つが出てくるのはちょっと。括弧して入れてあるのですが、これを機会に統一してはいかがかという御意見ですが、人体の構造は「トリグリセライド」で行こうということと、そうなってくると、特に基礎栄養のほうがどうかという話ですよね。基礎栄養はどうですか。
○藤岡構成員 うちの若い者は「トリグリセライド」が常識ですので、これまでの慣習をこの際統一させていただいたほうがいいと思います。
○加藤座長 御意見はあるかと思いますが、いかがでしょうか。
○合田構成員 貯蔵エネルギーとしての作用として、25ページのここにあるのですけれども、「トリアシルグリセロール(トリグリセリド)」で、同じような形にしてきました。「トリグリセライド」は、私は余り聞いたことがないので、臨床家としてそういうことであれば、「人体の構造と機能及び疾病の成り立ち」ではそれでよろしいと思うのですけれども、その辺の他の方の御意見を聞きたいと思います。
○加藤座長 一個気になっているのは、どういうふうにつくったかはわからないけれども、メタボの診断基準が「トリグリセリド」になっているのですよね。
○藤岡構成員 メタボの基準は2005年ですね。例えば、「ウエスト周囲径」は、今は「周囲長」に。当然ですけれども、「径」というのは半径・直径で、実際は周りですから、「ウエスト周囲長」に直されていますので、あの当時の言葉をそのまま継承する必要はないと、我々は実際理解しています。「ウエスト周囲径」とは言わないので。
○加藤座長 用語としては、基本的にこの検討会で統一というか、ここで決めれば、「トリグリセリド」でも「トリグリセライド」でもということで、事務局よろしいですか。
合田先生はどういう御意見ですか。今の御提案は、「トリグリセライド」で一本化しようという趣旨でございます。
○合田構成員 「トリグリセライド」は恐らく英語読み、英語の表記だと思いますけれども、「トリグリセリド」は多分歴史的にドイツ語読みか何かで来たのだと思います。その辺をどこで用語を決めるかだと思いますが、栄養学の用語辞典にどっちが書いてあるか、ちょっと確認する必要があるとは思います。
○加藤座長 わかりますか。
○塩澤栄養指導室室長補佐 すみません。今すぐ決断というのはなかなか難しい可能性もあるかと思います。人体のほうの御意見は賜りましたので、一方、基礎のほうでどういう用語でやるのがいいのかというのは、次の第3回までにお考えをもう一回おまとめいただいて、再度、第3回のときに御確認いただくということでいかがでしょうか。
○加藤座長 わかりました。これはお願いですが、できるだけ統一していくという方向でお願いできたらと、個人的には非常に思っています。臨床のほうも「トリグリセリド」が出てきますね。臨床は何か一言いいですか。
○塚原構成員 いろいろなところでいろいろな形を見るので、私もどちらかと言われると、正直言いますと、どちらでも良いみたいな感じです。
○加藤座長 では、第3回までの宿題ということで、他の担当の先生方もちょっと御意見をいただいて。
○藤岡構成員 もう一つ、「トリグリセリド」と「トリグリセライド」と「トリアシルグリセロール」と、その3つと、「アンジオテンシン」。これも基本的には「ジ」ですけれども、伝統で「ギ」になっているのですが、この2つをどうか御検討いただければと思います。
○加藤座長 英語を日本語に直しているから、無理がもともとあるのでしょうけれども、では、それも次回に回すことにいたします。「アンジオテンシン」「アンギオテンシン」の部分と、それと、「トリグリセライド」「トリグリセリド」「トリアシルグリセロール」と。ついでに、先生のところに「フレイル」も入っていなかったですか。
○羽生構成員 入っています。
○加藤座長 それは、先生どういうふうに行く予定ですか。
○藤岡構成員 前回の会議では、あくまでも学術的には、「フレイル」というのは日本の学会が言っているだけで、「フレイルティ」が論文的には正しいのですが、日本語になっていますので。
○加藤座長 13ページの下から5行目ぐらいですね。「フレイルティ」を残したのですが、これは厚労省として何か御意見はありますか。
○藤岡構成員 この間の話では、「フレイル」というのが流れかなと思いました。
○塩澤栄養指導室室長補佐 事務局としては、今、国のいろいろな政策、方針等でも「フレイル」という言葉で統一されてきておりますので、ここに用いる言葉としては、「フレイル」という言葉で統一してはどうかというのが意見でございます。
○加藤座長 わかりました。では、「フレイル」に統一しなければいけないということもないので、それもちょっと、先送りばかりで済みませんが、その3つ。「フレイルティ」でこのまま行くのか。「フレイルティ」はどちらかというと学術用語という意味ですよね。今、一般的になっている「フレイル」は、時代の流れに即して「フレイル」に変えていくか。その3つは第3回までのみんなの宿題ということでよろしくお願いいたします。
そういったことで、人体の構造はこれで。
どうぞ。
○大口構成員 8ページの真ん中辺り、「可欠(非必須)アミノ酸」という言葉がありますが、基礎栄養学では、(非必須)を外しました。その点をご検討ください。
○加藤座長 そうですね。ここに括弧がしてあると、国家試験の問題をつくるときに、括弧をつけてつくらなければいけないので、もうそろそろ皆さんのほうに周知されてきているということであれば、基礎栄養のほうでは、もう取りたいという御提案でいいですか。
○大口構成員 そうです。
○藤岡構成員 臨床の場では、まだ(非必須)ですけれども、統一するのはやぶさかではないと思います。
○加藤座長 全部先送りにするとちょっと問題になる。
これは括弧は外してもよろしいですかね。
大口先生ありがとうございます。では、括弧を外させていただきます。「可欠アミノ酸」括弧なしで。
何でここには「可欠アミノ酸」だけがあるのか。「不可欠アミノ酸」はなくてもいいのですね。生合成されないからという意味ですね。わかりました。すみません。
では、次に行かせていただきたいと思います。
それでは、食べ物と健康ですが、これは〈出題のねらい〉の文にも、先ほど御説明があったように、「成分及び物性」という言葉が入ったということ。
あとは、これは、どちらかというと移動をしてくださいという項目が多かったようなイメージですけれども、食べ物と健康を少し御説明お願いできますか。
○伊藤構成員 たくさんいろいろ変更をしたのですけれども、ほとんどの内容は変わってなくて、分類がいろいろごちゃごちゃだったので整理したというのがほとんどです。例えば、16ページの大項目2の成分ですけれども、ここに植物性食品の成分とか動物性があるのですけれども、こういうのはいろいろな分類の仕方があるのですけれども、今回も、食品成分表のままに全部統一しまして、いもとか砂糖をここに加えて、次のページで、甘味料があったのですけれども、甘味料というのは基本的に添加物のことなので、ここは外して、全部食品成分表にそろえたということです。
あとは、17ページの中項目Eの食品の物性を新たに加えまして、今まで問題はあったのですけれども、項目がなかった、コロイドとかエマルションの項目を立てました。
あと、大きく変わったところは、ほとんど用語の問題で、19ページに飛びまして、食品の表示と規格基準がありまして、表示と基準はすごい大事なところで、これも必ず問題を出しているのですけれども、今まで明確にそのような項目がなかったので、食品表示法も走り始めているので、食品表示法を立てて、いろいろなアレルゲン表示とかについて項目をつくりました。
あとは、特保とか特別用途食品についても、今どんどん増えてきていまして、問題も必ずつくるので、その分も、中項目の5のDとして特保・特別用途食品をつくりました。
20ページの大項目6の食品の生産・加工で、中項目Bで、前は、一次加工とか二次加工があったのですけれども、これは実際にほとんど使われてない用語で、問題をつくるときもこれはもうやめようということで、これを外すことにしまして。あとは、教科書で見られる農産加工食品、畜産加工食品等の実際の加工品の分類で分けました。
○新田構成員 最後、大項目7に日本標準食品成分表の理解という項目をここに入れさせていただきました。もともとは2のところに入っていたのですけれども、適切な場所を移動を求められていましたので、こちらがいいのではということで移動させました。
○加藤座長 ありがとうございます。
主に用語の統一と、それと、現代に即した内容に変えてきましたということだと思います。
先生方の中で、何か御質問・御意見等ございましたら、お願いします。
○高地構成員 事前の調整なしに、公衆栄養の41~42ページの大項目2Cに立っています食環境の変化で、保健を目的とした食品の提供について、教科書的な内容としては制度の解説が載っているものですので、重複整理と内容の整合の観点で5Bのほうに移動させていただくということを提案させていただきましたので、よろしくお願いします。
○加藤座長 内容はこれで網羅できているのですか。
○高地構成員 内容は網羅できているということです。公衆栄養の食環境の変化の項目からこちらのほうに移させていただきました。お願いします。
○加藤座長 現在、中項目で全く問題ないという公衆栄養のほうですので、お願いしますということのようです。
○伊藤構成員 はい。
○加藤座長 ありがとうございます。
○伊藤構成員 もう一個、給食のほうから移してほしいという、18ページのCの食中毒のところですけれども、給食と食中毒・感染症の項目をここに移してほしいということです。
○加藤座長 48ページの給食の安全・衛生の給食と食中毒・感染症というところを移してくださいということで、これはいいですか。これもそのまま移せるのですか。
○石田構成員 はい。結果的に、今まで給食で多い食中毒の原因に関しては、具体的には出せておらず、食べ物と健康のほうで出していただけているので、それを減らして、給食のほうでそれを予防する、防止するというところに特化していきたいということです。特に大きな変更をお願いするものではないです。
○伊藤構成員 わかりました。
○加藤座長 現在の18ページの4Cの項目で十分網羅できているということで、先生よろしいですか。
○石田構成員 はい。
○加藤座長 ということだそうですので。これも実際の問題をつくるときということになってくるのだろうと思いますけれども、重複部分ということで、省かせていただきたいということです。
では、その2点、公衆栄養と給食経営理からの移動はお認めいただくということ。
その他、先生方何かありますか。
それでは、とりあえず次に行きたいと思います。基礎栄養学です。
基礎栄養学は、どちらかというと並び順が変わっているのが主だと思います。前回ちょっと御説明があったように、教える順番は非常に大事だということで、教える順番はかなり変わっているということですが、それ以外に、先生、何か特にお話しされることはありますか。
○合田構成員 項目を1つ増やしたのですけれども、24ページの一番下です。脂質の栄養のBです。ケトン体を入れたのですけれども、これを見ると、順番としては遊離脂肪酸の次がいいかなと思います。リポたんぱく質から始まるのがいいかなということで、リポたんぱく質がaで、遊離脂肪酸がbで、3番目にケトン体でcにしたいと思います。
○加藤座長 どうでしょうか。臓器間輸送、なかなか難しいあれですね。遊離脂肪酸まではともかく、ケトン体の臓器間輸送という言葉はおかしくはないですか。
○合田構成員 いざというときの脳のエネルギー源としては重要だということになります。
○藤岡構成員 肝臓では、ケトンは代謝できないので、臓器に輸送して代謝するということです。
○加藤座長 この中項目、大丈夫ですね。
○藤岡構成員 はい。
○加藤座長 では、順番的に、リポたんぱく質、遊離脂肪酸、ケトン体という、この並びはちょっと変えるということで、それはよろしいですか。
あとは、先生がおっしゃられたように、教える順番もあって、並びが変わっているというのが主なところだと思います。
○合田構成員 この順番ですけれども、これは問題をつくるときに論理的であることは必要なので、そのときにこの論理に従うということでは、この並び順が基礎栄養学の問題としてはいいということで、そういう意味で糖質を先にしました。
○加藤座長 ありがとうございます。
内容的には大きな変化はないと思いますので、とりあえず、基礎栄養学はこれで、次に行きたいと思います。応用栄養学です。
応用栄養学は1つ宿題が出ていまして、それぞれのライフステージ別にAの項目で食事摂取基準という言葉を言っていました。これに対して、これを一つにまとめたらどうかというのは、大項目の2番で一緒にまとめるという、そういう御提案でしたか。応用栄養学いかがでしょうか。
○松本構成員 そのとおりで。事務局さんからそのような話がありましたので、それで構わないと思うのですが、ライフステージに入るかどうかはわからないのですけれども、29ページの4のBの妊娠期、授乳期に食事摂取基準という言葉があるので、ここをどうするか。このまま置いておくのか。結局、逆に、ここだけ置くことになってしまいますので、これを置いておくのかというのが1つございます。
○加藤座長 先生はどうなのですか。
○松本構成員 私は、これはまとめてもいいかなという気がいたします。
○加藤座長 要らないですか。
○松本構成員 はい。ライフステージは乳児から入っていますし、食事摂取基準の中には各特性ということで、妊娠期、授乳期、小児、それから、高齢期という別枠があるのに、ここだけ残すのは、逆におかしいかなと思いますので、私は一つにまとめてもいいのではないかと思っております。
○加藤座長 過去問としては、この辺の食事摂取基準は結構出てきていますよね。
○松本構成員 はい。
○吉池構成員 そのことと、あと、もう1点あります。
各ライフステージからAを削除するということは賛成いたしますが、一方、そうすると、食事摂取基準の基本的な考え方、28ページのBで各指標の説明はあるのですが、その他の重要点は全部eのところでまとめられてしまいます。
例えば、小児の体位のとらえ方とか、あるいは、それに基づく外挿のルールは、ある意味で栄養学の世界というよりは、むしろ、食事摂取基準固有の考え方、あと、妊婦の付加量ですね、その辺についてはきちんと例えば2のBで、ライフステージに応じた策定の考え方とか、そこは別にないと、今の形だと、どこにもカバーできないという、食事摂取基準特有なロジックをライフステージ別にきちんとまとめることは必要だと思っています。それが1点です。
もう1つは、29ページの3の成長、発達、加齢がありますが、今、非常に重要視されているライフサイクルチェーンとしてのトータルの栄養管理、まさにライフステージ栄養学の基本中の基本だと思うのですが、それに該当する項目が、今はどこにも直接的には見当たらなかったので、そういう考え方について1項目追加されてはどうかという提案です。
以上です。
○加藤座長 ありがとうございます。
○松本構成員 ありがとうございます。
今の件につきましては、最初のほうですけれども、29ページの2のDにエネルギー・栄養素別という言葉が、ここだけエネルギーと栄養素別が出ていたので、先生おっしゃるように、ライフステージ別をどこかに入れないと整合性が成り立たないかと思いますので、今おっしゃいましたように、2のBに小項目なりを立てるという形で対応をさせていただきたいと思いますし、3のところも追加するのが必要だったら、これは事務局とも相談しながら、追加していくことにしたいと思います。
○加藤座長 それでは、今の話で、Aを切るのは一応オーケーで、その部分をどこかでまとめて入れていただく形ということですよね。
先生、何か御意見ありますか。
○弘津構成員 これ、ちょっと別件ですけれども、こちらが作成している段階で気がつけばよかったのですけれども、例えば、4の妊娠期、授乳期のBで、妊娠期・授乳期の栄養アセスメントと栄養ケアとくくりのタイトルはなっているのですけれども、もし、この食事摂取基準がなくなると、いきなり出てくるのが妊産婦のための食生活指針になり、それから後、個別の事項が出てくるという並びになってしまうので、これは、新生児のところもそうですし、31ページの成人期、それから、高齢期も、予防の対応とか指針がいきなり出てきて、個別のアセスメントの案件が出てくるというふうになっているので、これは並びかえたほうがいいのではないかなと、すみません、今、気がついたのですけれども、次回までにちょっと。
○加藤座長 並びかえるのは可能だということで、aを切ることに関してはオーケーで。
○弘津構成員 はい。
○加藤座長 順番を並びかえる必要があるのではないかということで。それ自体はここでは難しいので、では、先生方には、今のところを考慮して、aを抜いた形で、少し並びをかえていただくことと、aを抜いた部分をどこかにまとめて一個入れていただく。恐らく28ページの2のBのところだと今おっしゃられたと思いますが、それと、3のところに少し項目を入れていただくというようなことをちょっと考えていただかないと、時間が多分難しいので、次回でもよろしいですか。
○弘津構成員 検討してまいります。
○加藤座長 事務局のほう、次回でもいいですか。
大きな形にはならないと思いますので、主に並びかえが主になってくるかと思いますので、そんな形で進めていってよろしいでしょうか。
○武見構成員 違う件でいいですか。
○加藤座長 お願いします。
○武見構成員 これは、応用栄養学の〈出題のねらい〉の1行目「栄養管理(栄養ケア・マネジメント)」という言葉の使い方、これは臨床栄養も同じですけれども、この言葉の使い方は、その後、中に絡むと、栄養管理という言葉はなくて、栄養ケア・マネジメントとか、大項目1のCは栄養ケア計画の実施からフィードバックと、いきなり小項目にマネジメントが出るとか齟齬があります。これは、今日は多分解決しないとは思うのですけれども、これらの用語は全体に整理をしたほうがいいような気がします。
○加藤座長 おっしゃるとおりですね。前回、非常にもめたのですね。「栄養ケア・マネジメント」なのか、これはまだ世の中では通用してないから「栄養管理」だというので、非常にもめた結果、ここに落ち着いたという経緯があるのですが、先生は、もうそろそろどれか1つにすればいいという考え方ですね。
○武見構成員 そうですね。しかも、「栄養ケア・マネジメント」で行くならば、ねらいもそれだけで、括弧書きが後から残ってくるというのもあまりない形式だと思うのですけれども、そういうことも含めて。
○加藤座長 確かに、中項目とか小項目は、「栄養ケア・マネジメント」という言葉がやたら出てきますものね。
○武見構成員 では、ねらいもそれのままでいいのですかとか、「栄養管理」という言葉は使わなくなっていいのですかとか、いろいろあると思います。
○加藤座長 これはなかなか大きな問題で、前回と同じように議論が進むような気がしますが、塩澤さん何か御意見ありますか。ちょっと一言言っておいていただけると。
○塩澤栄養指導室室長補佐 整理は必要かとは思いますが、後に、応用力試験でも、「栄養管理」という言葉と「栄養ケア・マネジメント」という言葉が出てきますので、今日の時間次第でありますけれども、そこで主に御検討をいただければと思います。
○加藤座長 では、そこでお時間があったら、少し議論をしていただくということで、〈出題のねらい〉の用語の統一ということで、今、御意見をいただきました。ありがとうございます。
それでは次、33ページ栄養教育論です。これは削除もあるし、入ったのもあるのですが、何か一言先生。
○赤松構成員 すみません。栄養教育論では、ばっさり削除しています。最初の1番の栄養教育の概念は、教育としては必要なところですが、国家試験では今まで出したこともありませんし、試験として出せない内容です。したがって、ガイドラインとして明記する必要がないのではないかということで、1番をカットしています。
同じく、2番の行動科学の定義も、このまま出題することはありませんので、カットしています。
それ以外に、プラスされている、例えばヘルスリテラシーやリスクコミュニケーションなどは、最近よく出てくる言葉ですので、これらを追加しています。
その他、大きく変わったところでは、最後のライフステージをカットしています。しかし、先ほど、武見先生とここで話をしていまして、先ほどの応用栄養学のように、1つライフステージ別の栄養教育の展開という形で、何か残したほうがいいのではないかなと思っていますので、ここは修正するつもりです。
加えて、修正はまだしていないのですが、〈出題のねらい〉も少し変えたほうがいいのではないかというのを、今ここで武見先生とお話をしていました。「意義」は今後問わないと思いますので、「栄養教育の目的に応じた理論と技法についての理解を問う」と、2番目が「社会・生活環境や対象者の属性、健康・栄養状態の特徴を考慮し、理論や技法を応用した栄養教育の展開」というような形の内容に、ねらいも変えたいと思っています。ガイドラインができた当初は、理論をそのまま尋ねるというような出題の仕方をしていたのですが、最近は、理論をいかに応用するかという内容になっていますので、それにあわせて変えたいと思っています。
○加藤座長 ありがとうございます。
応用力問題にもかかわってくるような内容だと思いますけれども、とりあえず、大項目の1番のところは、先ほどから申し上げていますし、事務局からもありますように、決して授業で教えなくていいという内容ではないのですが、これはガイドラインとして残す必要はないということで削除するという御意見。
それと、また、片仮名文字がいくつか増えてきていますけれども、最近いろいろ新しい言葉が出てきているということで、入っていますということだと思います。
すみません、34ページのFは公衆栄養のほうに行くということですか。
○武見構成員 食環境づくりは公衆栄養のほうに入れて整理しました。
○加藤座長 公衆栄養学に何かたくさん入れていただいていますが、それも今のままで十分なのですね。
○武見構成員 いいと思います。公衆栄養のほうに入って、この後出てくるところの内容でいいのかなと。
○赤松構成員 いいですか、一言。
○加藤座長 お願いします。
○赤松構成員 先ほど、リスクコミュニケーションが食品学に出てきたと思うのですけれども、栄養教育論の中では、ヘルスコミュニケーションとして、ここを変えたいと思います。
○加藤座長 そういう言葉は存在しているのですよね。
○赤松構成員 はい。重要な言葉です。
○加藤座長 リスクコミュニケーションは、栄養に限らず出てくる言葉ですから、栄養教育という意味では、ヘルスコミュニケーションのほうがいいのですかね。
そうすると、〈出題のねらい〉も、今お話ししてもらっただけでは、ちょっと先生方が理解できないので、少し文章をつくっていただいて、その部分は、また、議論をするというふうにさせていただくことと。あと、削除する部分と、他に公衆栄養に移すという部分があります。新しい言葉も入ってきましたが、特に、他にないようでしたら、臨床栄養学に移らせていただきたいと思います。
36ページからの臨床栄養は、ほとんど動いてないのだろうと思うのですが、38ページの不整脈がありますね。これを入れるかどうかという議論ですが、臨床栄養のほうで、ここに書いてあるとおりですが、何かありましたら、一言どうぞ。
○塚原構成員 ここに書いてあるとおりですけれども、先ほど説明してもらったように、遭遇するケースが多いので入れてもらえたほうが良いということです。
○加藤座長 反対ではないのですが、先生方の言われる、要するに、血栓を形成してくるような不整脈という意味でいくと、例えば勉強をしていくとかガイドラインでつくるときに、不整脈と言うと実際に非常に大変ではないですか。不整脈だけで恐らく1冊本が書けるぐらいの話になってくるので、恐らく先生が言っておられるのは主に心房細動とかそういう話ではないかなと、これを見ていると思うのですが、どうですかね。ここに項目として入れてしまったときに、それ耐えられますかというのをちょっと心配です。
○置村構成員 これ、お二人の考えなのですけれども、これは結局、心房細動という言葉で入れると一番よろしいのですけれども、それだけぽーんと出てくるのもどうかというところがあって。ただ、心房細動は疾患としては非常に数が多いし、それから、予後が重篤でもありますし、それから、ビタミンの話もありますし、やはり臨床栄養のところでも話はしておきたいところであって、こういう言葉が出てきたわけです。不整脈というふうにちょっと大きな語句にしましたけれども、別にそれ全体を詳細にどうのこうのというようなつもりはないのですね。
○加藤座長 そうですね。こっち側のほうは多分そういうつもりでやっているのですが、恐らくこのガイドラインに不整脈と出てきてしまうと、相当不整脈をきちんと教えなければいけないだろうという話になってこないかというのをちょっと懸念するだけの話です。
○置村構成員 人体の構造でも、不整脈いろいろ結構詳細に書いてありますよね。それで十分は十分で。ただ、そこで話をして、臨床のほうでそういうのがないのかというのを疑問に思っていました。
○加藤座長 人体に不整脈は入っているのですね。
○羽生構成員 人体でも少し気になっていたのですけれども、循環器系のeという小項目で、虚血性心疾患と不整脈が一緒になっているのです。この経緯は僕よく知らないのですけれども、基本、別のほうがいいかなと思っていて、一緒にする理由がよくわからないので。これを分ければ、そこに不整脈としてこれを並べてもらうのでいいのかなという気がします。
○加藤座長 心筋梗塞後に結構不整脈で死んでいるという意味だろうと思います。
○羽生構成員 ですかね。不整脈として、それこそ関係なく起こる重大な不整脈はいくらもありますので。
○加藤座長 例えば、不整脈を外して、心房細動、心室細動、心室頻拍の3つではだめですか。
○羽生構成員 いいと思いますけれども、小項目の大きなくくりとしては不整脈なので。
○加藤座長 不整脈と入れておいて、この3つとかというふうに入れておけば、何となく教える項目が限定されてくるかもしれないですけれども、ちょっと厳しいですよねと、個人的には僕は思うのですけれども、不整脈と言われると。
○藤岡構成員 前回のときは、不整脈として、この「;」を入れて、これを主にということでこうなったと思うのですけれども、e、fとしなかったのは、僕も覚えてないのです。
○加藤座長 不整脈で項目を立てて、臨床も不整脈で、心室頻拍がどうかというのは別として、入れておいてもいいです。
○置村構成員 こういう書き方にして、少なくとも心房細動、心室細動だけ入れると、そうするとある程度応用がきくという形になってくるかと思います。
○加藤座長 そうですね。そのぐらいにしていかないと、なかなか教え切れないような気がします。
○置村構成員 そうですね。
○加藤座長 心室頻拍は要りますか。
○藤岡構成員 VT/VFは、AED絡みで多分入ったと思います。
○加藤座長 要るのですね。
○藤岡構成員 こっち(人体の構造と機能及び疾病の成り立ち)側では要るのですけれども、あえて、こちらに入っていて、向こう(臨床栄養学)に入ってないのは変ですから、統一でいいと思います。
○加藤座長 では、心房細動、心室細動、心室頻拍までは、ここを教えるのだということをガイドラインで明確にしておいたほうが、不整脈はちょっと大きいので、そのほうがいいと思います。
○置村構成員 同様の表記で。はい。
○藤岡構成員 先ほどの12ページのところも、不整脈をfで入れさせていただければと思います。
○加藤座長 それも少し変えていただくということで、項目として不整脈を虚血性心疾患から外すということで。
あとは、臨床は余り変わっておりませんので。
○藤岡構成員 すみません、臨床栄養の38ページのe脳出血・脳梗塞・くも膜下出血と、同じように入れていただきたい。
○加藤座長 一番下にあるeのところ、脳梗塞の後にくも膜下出血を別項目とする。これは人体と統一させるという意味でお願いします。
○藤岡構成員 お願いします。
○吉池構成員 細かいことで恐縮ですが、39ページのLのaで食物アレルギー、40ページのSの小児のところのcがアレルギー疾患となっていて、以前議論されたことかもしれませんけれども、この辺の使い分け、さっき、人体の構造のほうも、アレルギーと食物アレルギーを微妙に使い分けたのですが、この辺の使い分けについてちょっと理解ができたらと。というのは、例えば食物アレルギーへの対応は非常に重要だと思うので、各科目でどう扱われているのかなということを、今、横断的に見ていて、少し感じたことです。
○加藤座長 何か御意見はありますか、臨床のほう。
○塚原構成員 臨床栄養からいくと、ほぼ、食物アレルギーのほうが主で今まで使われていたと思うのですけれども、それだけに限定するよりも、他のとこもあるので、分けたほうがいいということですか。
○吉池構成員 というか、何か非常に大きな意図があってこの両方を使い分けているのか。例えば、実際に、食物アレルギーはないけれども、ぜんそくの子が病棟に入院してきて、すぐに食べられないから何か食止めをしながらとか、何かそういうような別の何か食物アレルギー以外の栄養管理があるからなのかなとか、想像しながら見ていたのですが、その辺いかがなのでしょうか。
○加藤座長 恐らく僕が思うには、子供の食物が主になるのだろうと思うのですけれども、栄養指導のほうで、9歳未満のときはお金がとれるというようなこともあるので、小児のところには入れていかなければいけないだろうという中で、食物アレルギーだけを入れるのか、アレルギー疾患全部を入れるのかという話になったのかなという感じがします。
○塚原構成員 そうですね。そうすると、小児だけにこだわるのも、おかしいですね。
○加藤座長 そうですね。だから、こっちの免疫・アレルギーの中に入れてしまうという手は1つあるのではないかとは思います。
○塚原構成員 ちょっと検討させてください。
○加藤座長 はい。40ページのSのcのアレルギー疾患の扱いをどうするかというところで。
よろしいでしょうか。
それでは、公衆栄養学のほうにお願いします。41ページです。
これは、〈出題のねらい〉の中で、「地域診断」という言葉が新たに加わっています。前回、塩澤先生から御説明がちょっとあったと思うのですが、そういった意図で入っているというのと、42ページの栄養政策のCのeに倫理という言葉、非常に大きな言葉で入ってきたということだと思います。
あとは、43ページの上のDの★印のところがちょっと宿題になっているということで、応用栄養学に一緒にできますかというようなことです。
その後、44ページの特別栄養食品・特定栄養食品・栄養機能食品と、その下の健康な食事の活用というところ。これはどこで扱うかというところが少し議論していただくことになるのですが、先生、少し御意見をいただいていいですか。
○高地構成員 今、御説明いただいたとおりですが、まず、大項目2の健康状態の変化は、公衆栄養学として、「地域診断」という文言が明確に位置づけられた趣旨からすると、必要ないわけではないのですが、一応整理として、出題基準としては社会・環境と健康に移動という御提案がありましたので、そのように移動したということです。
それから、職業倫理という点に関しては、入れることも賛成ですし、これは事務局からの提案だったのですけれども、法制度と絡むということだったのですが、例えば医療に関する守秘義務の倫理とかといいますと、栄養士法の中では守秘義務が課せられてないということで、どんな問題になるのかなというのがちょっと難しそうだなというふうには思っているのですが、入れることについてはこちらとしては了解です。
それから、食事摂取基準を整理してはどうかということだったのですが、地域診断をする際の集団を対象としたアセスメント理論として、地域診断との絡みで、あえて、置いておいてはいかがかなというふうには思っております。
○加藤座長 43ページのDのところですね。
○高地構成員 はい。Dの★印のところです。
○加藤座長 44ページのところも。
○高地構成員 44ページの特保等については、ちょっと御提案の意図がわからなかったのですけれども、一応プログラムの展開ということで、そういった食環境づくりの中で、こういったものをどのように活用していくかという、その具体的なプログラムの展開として今までは位置づけられてきたのかなと思っているのです。
○加藤座長 事務局のほう、提案いいですか。
○塩澤栄養指導室室長補佐 今の44ページにある特別用途食品・特保・栄養機能食品のところ、先ほどこちらからも御説明はさしあげたのですが、6番の公衆栄養プログラムの展開という大きい見出しがあって、この中に食環境づくりのためのプログラムの展開がございます。例えば、乳児用調整乳や病者用食品しかとれない人もいるという点で、特別用途食品は結構クリティカルなものであり、プログラムのシーンとしても思い浮かぶところではあるのですけれども、住民への食環境づくりの場面で、特保とか栄養機能食品が主役として出てくるというところのイメージがどうしてもつかないのです。もし、そうしたイメージがつく、あるいは、そういうふうな食環境づくりのプログラムの展開が必要である、もしくは、すでに展開されているということであれば、項目としてあってもいいのかなとは思います。ですが、先ほど申し上げたとおり、特別用途食品と同じ並びで、特保と栄養機能食品が活用されるというのがシーンとしてちょっと思い浮かびませんので、それで、ここは特別用途食品という言葉だけにしてはどうかというのが、こちらとしての提案でございます。
○加藤座長 それに関しての御意見は、何かありますでしょうか。
ちょっとお考えいただくことにしましょうかね。44ページのところは少しお考えいただいてということで、43ページのほうはこのまま残していくという必然性があるという話ですね。
○高地構成員 そうです。
○加藤座長 お願いします。
○石田構成員 今のところですけれども、今の御説明を伺うと、43ページの4のDの食事摂取量の評価方法のaの食事摂取基準については、5のBのbに食事摂取基準の地域集団への活用があるので、今の御説明からすると、逆に、要らないのではないかと理解したのですがいかがでしょうか。
○高地構成員 確かに、ご指摘のとおりの整理で良いことになりますね。
○加藤座長 これは取る方向で検討をしていただくということで、先生のほうは、こっちも取るかどうかというのは最終的に考えていただくということで、今の話で、必要なければ切っていただくと。
42ページの倫理は、かなり大きい話になってくると思いますが、大丈夫ですか。職業倫理という話になると、栄養士会が一応倫理綱領をつくっていますけれども、あれを試験問題に出すというわけには実際にはなかなかいかないというのは先生のおっしゃるとおりだと思いますけれども、ここで言う倫理はかなり大きい話ですかね。
確かに、守秘義務とかそういうようなことはどこかで教えていく必要があるし、前回もあったし、利益相反の話もあるだろうし、人のスライドを流用してはいかんといような話もあるかもしれないし。
お願いします。
○塩澤栄養指導室室長補佐 今の職業倫理に絡むところですけれども、管理栄養士の国家試験は、他の職種の国家試験と科目の構成上ちょっと工夫が必要な状況でございます。何かと申しますと、例えば、医師に関しては、このまま倫理の項目は、必修の基本的事項というところに置かれているということが1点ございます。また、看護師に関しては、科目として基礎看護学という、まさに看護の基礎的科目の中に位置づけられているという構図になっております。また、薬剤師につきましては、法規・制度・倫理という科目があり、その中に位置づけられているという具合いに、管理栄養士と違って、その職種にとって基礎となる横断的科目があるようでして、その中に職業倫理的な項目が置かれているという構図になっているのですけれども、管理栄養士については、そういう他の職種と同じようなたてつけになっていないこともありますので、何らか工夫が必要かと思います。
そういう中で、現状、管理栄養士の基礎となる栄養士法が置かれているのが公衆栄養学ですので、もし入れるとすれば公衆栄養学がいいのではないかなと、考えております。
○加藤座長 今のお話は、もちろん教える必要はあるのだけれど、簡単に言ったら、ガイドラインとして試験をつくっていくのが現実的には相当難しいという、そういう話だったと思うのですけれども、それはそのとおりなのだろうということですが、実際には社会・環境で教えているのでしょう。
○吉池構成員 職業倫理としては、特段、教科書的にも扱われていませんし、比較的学年の浅い時点で、この科目では直接扱いはないと思います。
○加藤座長 うちなんかは、臨床栄養で教えていますよね。
○塚原構成員 臨床栄養でも、一部大項目の1のCの中に医療における管理栄養士の役割と職業倫理とか、チーム医療とか、インフォームド・コンセントとか、あの辺で入っているので、ここは残しておいていいのでしょうか。
○加藤座長 先生のところに残していただいて、ここを切ってもいいという話になってくるということですかね、むしろ今は。
○塩澤栄養指導室室長補佐 そこは御議論いただきたいと思うのですが、ただ、先ほどお話ししたように、医師・看護師・薬剤師等では、出題基準上にも一応職業倫理が置かれています。管理栄養士も何らか現行のままで読ませるというのも一つのやり方だと思いますし、新たに項目を立てるのも一つのやり方だと思うのですけれども、こちらとしては、新たに何らか立てるという方向で御議論いただきたく思いますが、その次に場所の御議論もあろうかと思います。
○加藤座長 臨床栄養の36ページのCの項目のbに、医療における管理栄養士の役割と職業倫理という項目が入っています。今の公衆栄養からのお話で、職業倫理ということを主に教えるというのであれば、ここで代用できる可能性がある。それ以上の何か倫理的なことをやっていくという話になると、別立てということになっていくのだろうという、そういう理解のような気がします。
○塩澤栄養指導室室長補佐 確かに、職業倫理という言葉は、36ページの臨床栄養学に登場すると思うのですけれども、ここにもあるとおり、たてつけ上、どうしても「医療における」という修飾語がついてしまうことになります。管理栄養士については、医療以外の例えば、公衆栄養といったフィールドなど多々ありますので、臨床栄養のみに職業倫理を置くとなると医療に限定されてしまう嫌いがあるかな思うのですが、この辺りいかがでしょうか。
○加藤座長 先生お願いします。
○弘津構成員 管理栄養士の導入教育の教科書の中に、この並びで日本栄養士会が提唱している管理栄養士の倫理に関する項目があって、それを教育の中で教えているところは恐らく多いのではないかと思うのですけれども、『0巻』という導入教育の教科書が出されていると思うのです。
○加藤座長 具体的にどこに入れるというのは、公衆栄養ですか。
○弘津構成員 その教科書の並びでしたら、ここ(42ページ)に書かれている、公衆栄養で、栄養士法、管理栄養士・栄養士の社会的な役割というaからbの内容の中に書かれています。
42ページのCの項目のところに、管理栄養士・栄養士制度と職業倫理ということで、a~dまで立ててあるのですけれども、その最後に倫理ということで入っておりますけれども、実際にも出されている初年時教育の導入教育のための教科書の中には、同じこの並びで、最後に職業倫理ということで示されております。それで、私たちも授業では使っています。その中に書かれているのは、ただ、日本栄養士会が提唱している職業倫理に関する項目です。
○加藤座長 臨床栄養のほうも職業倫理と入っているから、さっきのお話だと、公衆栄養の中で職業倫理と入れたほうが、逆に、もう少しわかりやすいのかもしれないですよね。あんまり倫理と道徳の時間みたいで。
○塩澤栄養指導室室長補佐 そのように思います。
あとは、すみません、これは違うということであれば違うとおっしゃってほしいのですけれども、医療の管理栄養士の倫理と、その他の領域の管理栄養士の倫理は、基本的には特段違いはないのではないかという気はします。
○加藤座長 そうですよね。栄養士会のを使えば一緒ですものね。
○弘津構成員 はい。職能団体が提言している倫理に関する項目です。ただ、それがここにフィットするかどうかはちょっとわかりません。
○加藤座長 公衆栄養でも、もし、職業倫理と出てきたら、どういうことを教えることになるのですか。
○高地構成員 おっしゃられたような内容が想定されます。
○加藤座長 そうですよね。でも、それは臨床栄養でも教えているよという話になって、ここ項立てをしていくのはいいですか。
○高地構成員 逆に、臨床栄養で、医療に特化した職業倫理というのは、先ほどの弘津先生のお話とすごく違うのでしょうか。
○塚原構成員 もちろん医療に特化する話の前に大前提で、管理栄養士とはこういうものであってというところから入っていって、医療現場で働いているという流れになっていくと思うのですね。だから、管理栄養士とはというところは全体的に通じるようなことももちろん中には含まれるのですけれども、ただ、場所的に、ここにあってそれがいいかどうかは、私もちょっと疑問には思います。
○吉池構成員 もしかしたら、36ページの臨床栄養で、医療と臨床栄養ということなのですが、むしろ、医療に特化し、さらに、管理栄養士に限らず医療における倫理は実は大事なことなので、ここは臨床に特化して、別に管理栄養士は医療の中のごく一端を担うだけで、その他の医療機関における倫理は大事なので、それはそれで整理をして、職能としての倫理は、栄養士法とからめて整理されたらどうでしょうか。
○加藤座長 そうすると、職能としては公衆栄養で、臨床の前にかかっている管理栄養士の役割とで切ってしまえばいいわけですね。両方を管理栄養士にかける側。職業倫理というのは、医療倫理とか、むしろ、そういうふうにしろという先生御意見ですよね。
○塚原構成員 いいと思います。
○加藤座長 そんなような感じで検討をしていただくということで。公衆栄養はこのまま残していただくということで、これも、職業倫理という言葉のほうが。倫理はちょっと大きいかもしれないので、そういう方向でよろしいでしょうか。
お願いします。
○武見構成員 公衆栄養の中で、1つは、栄養教育から引き取ってもらった食環境のところで、44ページの6のBのところ。栄養教育のときには、教育的な意味合いがあるので「環境づくり」という言葉を使ってきたのですが、公衆栄養学の中に持っていったときに、今の社会の様子を考えると、公衆栄養学としては、食環境整備のほうが言葉としてはいいのではないかと思いますので、Bの中項目とその後のaのところを食環境整備としていただいてはいかがかなと思います。
○高地構成員 ありがとうございます。
○武見構成員 それと、もう一つちょっと質問ですけれども、41ページの1番のB、公衆栄養活動の中のeにある自己管理能力のための公衆栄養活動は、どんな出題が考えられるのですか。それが要りますかというか、何かすごく唐突な感じがして、一体これは何なのだろうと。
今、せっかくここを整理されているので、必要なければ。
○加藤座長 ちょっと考えていただきましょうか。
○高地構成員 検討します。
○加藤座長 少し考えていただいて進めましょう。これは外してもいいのではないかという御提案でしたということで、よろしくお願いいたします。
お願いします。
○吉池構成員 41ページの2番で、まず、健康状態の変化を削ったので、2の大項目を考え直さなければいけないということですね。
それと、恐らく疾病構造の変化から来ているので、その次が栄養素等の摂取の変化ですが、公衆栄養的なマクロの視点から見ると、まず食環境が変化をすると。そして、個々人の食生活が変わり、その結果、食事内容としてエネルギー食品群というロジックとしては、そっちのほうが公衆栄養としてよいのではないか。その辺も含めて、疾病のところがなくなったので、うまくきれいに整理できないかなという提案です。
○高地構成員 検討します。
○加藤座長 では、これも含めて、ちょっと検討していただくということでお願いします。
○塩澤栄養指導室室長補佐 すみません、細かい点ですけれども、44ページの6のBのdですね。★印のついている、日本人の長寿を支える健康な食事というところ、先ほど、係長の田中からも御提案させていただきましたが、健康な食事としたほうがもう少し広くとらえられますので、健康な食事という言葉にしてはどうかと思っています。
と申しますのも、最近、国の大きい方針などでも、健康な食事というような言い方をして固有名詞的な表現はあまり用いられない、ということがあるからです。もちろん健康な食事という言葉の中には、日本人の長寿を支える健康な食事も含まれますけれども、この他にもいろいろな取組がありますので、ここでは、健康な食事の活用のような、もうちょっと丸い表現にしてはどうか というのが、こちらとしての提案ですが、いかがでしょうか。
○高地構成員 ということであれば、活用ではなく、いろいろな取組みとかというふうなタイトルの立て方のほうがいいということでしょうかね。
○加藤座長 では、健康な食事というキーワードを使っていただいて、ちょっとそこに合うように、また、考えていただくという方向でいいですか。
○高地構成員 はい。
○加藤座長 先生のところは少し宿題が多くなってしまいましたが。他に何かよろしいですか。
○高地構成員 すみません、もう一点。ここに書いていなかったのですけれども、43ページの5のAですが、公衆栄養マネジメントのモデルとしてプリシード・プロシードモデルが教育内容として取り扱われ、国家試験にも出題されている経緯があります。ただ、プリシード・プロシードモデルは、栄養教育論の中にあるのですけれども、出題は公衆栄養でもされていてという現状で、先ほど、移動してはという御提案をさせていただいたのですけれども、理論を栄養教育のほうでしっかりと教えるということだったので、一応この整理のままでよいかどうかということの確認を。
○加藤座長 ここに入れるという意味ではなく、ということですよね。
○高地構成員 地域診断という項目が殊更に取り扱われている改訂の趣旨からして、その整合性から言って、入れるのはどうかとは思ったのですが、ただ、理論を栄養教育のほうではきちんと教えるということでしたので。
○加藤座長 栄養教育論で教えて、ここでしたらと。
○高地構成員 出題はされているのですがその整理のままでよろしいかという確認です。
○加藤座長 よろしいですか。
栄養教育のほうはよさそうですので、余り重複せずに行くほうがいいかなと思いますので、このままこれは行かせていただくということで。
○高地構成員 はい。
○加藤座長 それでは、45ページ、給食経営理論。これはほとんどが科目内での移動が主だったと思うのですが、あまり特に問題になるところがない。先ほど、食べ物と健康のほうに1つ動かしていただいたというところが一番問題になるぐらいのところかなと思います。
○神田構成員 そのとおりでございまして、基本的には、科目内の移動になります。
48ページと49ページの元大項目の6と7につきましては、46ページの2のBで、資源に関する項目、人事、それから、設備に関する項目を立てましたので、網羅されていると考えます。
以上です。
○加藤座長 少しスリム化したと思います。
よろしいですかね。ほとんど基本的には変わってないということで。
では、一応最初の社会・環境と健康から給食経営理論まで、ずっと御意見をいただいたのですが、ここで、何か御意見があるという方がいらっしゃいましたら、今、この場で。
とりあえずなければ、また、次に進ませていただきまして、応用力試験がありますので、次に資料1-2について、事務局から御説明いただきたいと思います。よろしくお願いします。
○田中栄養管理係長 それでは、資料1-2の「科目別事項の修正(案)(応用力試験)」について説明をさせていただきます。
第1回の検討会におきまして、応用力試験について、栄養ケア・マネジメントや地域診断をキーワードとして出題数を増やしてはどうかということで、方針をお示しさせていただきました。その際に、最適解型の問題を多く出題している科目から問題をシフトすることに加えて、その最適解型の問題の前提となる絶対解型の問題についても、応用力試験の中で出題しやすくなるとよいのではないかという御意見がございました。
このような先生方からのいただいた御意見等を調整させていただき、お示ししておりますのが、今回の案となっております。
〈出題のねらい〉につきまして、2つ案をお示ししております。
1つ目が、対象集団または個人のライフステージ、ライフスタイル、身体状況、栄養状態、食環境等の状況を踏まえ、管理栄養士として、他(多)職種連携による栄養ケア・マネジメントを中心とした栄養の管理を実践する上で必要とされる知識・議論・思考・判断力を問う。
〈出題のねらい〉の2つ目として、地域診断に基づき、社会資源を有効活用し、地域の栄養課題の解決を図る上で必要とされる知識・理論・思考・判断力を問う。
という案をお示しいたしました。
まず、〈出題のねらい〉の中には、知識・理論という文言を追加いたしまして、絶対解の問題としても出題しやすいものとしてお示ししております。
続きまして、大項目と中項目についての案です。
大項目は、「栄養の管理」として、中項目については、A、B2つをお示しいたしました。Aについては、個人の身体状況、栄養状態及び病態に応じた適切な栄養補給、食事に関するマネジメント。B、特定の集団における人々の健康・栄養状態や社会資源に応じた適切な食事や食生活の支援に関するマネジメント、としております。
構成員の先生方からは、管理栄養士が業務を行う場、そのセッティングを示すこととしてはどうかという御意見もございましたが、まずは、対個人、対集団に関するマネジメントとして、このセッティングは読み込めるものとしての案をお示ししております。
そのセッティングに関わるところでは、ライフステージやライフスタイルに関する文言としては、ねらいのほうにも盛り込んでおります。こちらの案を御覧いただく際には、机上配付しております先生方の御意見も、適宜、参考いただければと存じます。
以上です。
○加藤座長 ありがとうございます。
ここに縦長の資料がありますが、これが応用力試験に関して、先生方からいただいた御意見ということになるのですが、これを少しまとめていただきまして、今回は、個人と集団というので問題をつくっていこうと。前回は、疾病とライフステージと集団と、分け方としてはちょっといびつなのですが、むしろ、科目に即した感じでつくったのですが、もう少し広い範囲で、個人としての問題を1つつくっていこう、集団としての問題をつくっていこうというふうに、ざっくりとした形にしていこうという、そういった案でございます。
それと、もう一つは、1-2の資料で、下と見比べていただくとわかるかと思うのですけれども、それぞれに、前回、応用力、応用力と言っても、基礎力が大事だという御意見をいただいたということで、ここのところに今までにはなかったところが、管理栄養士として栄養管理を実践する上で必要とされる思考・判断力・基本的な課題に対応する能力という部分に、知識を1つ加えたというところが大きな違いになっていると思います。これは基礎力も応用力試験で問う部分があってもいいのではないか。それに呼応しまして、基本的には、応用力試験は絶対解ではなくて、最適解をつくっていこうという方向性はあるにしても、絶対解が例えば3問連続の問題であれば、1問目は絶対解になることは十分あり得るだろう。2問目3問目で最適解という、そういうつくり方になっていくことも十分いいのではないかという、そういった考え方でいるという、そういった御提案でございますが、この件につきまして、今、先生方の何か御意見はありますでしょうか。大項目・中項目ということ、そして、〈出題のねらい〉に関してということですが、いかがでしょうか。
○赤松構成員 大枠はいいと思うのですけれども、知識・理論としたのはどうしてですか。理論と言ったら知識の中に含まれるのではないかと思ったのですが、これをわざと出しているというところを教えてください。
○塩澤栄養指導室室長補佐 すみません、おっしゃるような点もあるかとは思うのですけれども、ここは別に絶対にこうしたいというわけではありません。ここは知識、思考・判断力でよろしいということでしょうか。
○赤松構成員 はい。
○塩澤栄養指導室室長補佐 わかりました。
○加藤座長 何か意見ありますでしょうか。御質問等でも結構です。
○武見構成員 すみません、さっき言ったことと重なるのですけれども、〈出題のねらいの2行目から、「栄養ケア・マネジメントを中心とした栄養の管理」という言葉に整理されてきて、大項目が、栄養管理から栄養の管理になる。この辺も、さっきの途中の整理とあわせて、もう一度整理していく必要があるかなと。
○加藤座長 栄養管理という言葉と栄養ケア・マネジメントという言葉と栄養ケアという言葉が。
○武見構成員 栄養の管理と栄養管理と何が違うか。
○塩澤栄養指導室室長補佐 すみません。まず、順不同になりますけれども、栄養管理と栄養の管理の言葉の使い分けについては、特に強い意図はございません。次に栄養ケア・マネジメントという言葉と栄養管理という言葉の整理についてですが、栄養ケア・マネジメントに関しては、基本的には直接対人に行うものと考えています。今、〈出題のねらい〉の1ポツがありますけれども、集団であったり、対個人であったり、それはいろいろ違いがあってもいいと思うのですけれども、ただ、人に直接向き合う一連の栄養管理のPDCAの流れは、基本的には栄養ケア・マネジメントという言葉で表現できるのではと思っています。
一方、〈出題のねらい〉の2ポツ目にある地域診断についてですが、ここには栄養ケア・マネジメント的な、地域住民に直接行うものもあると思うのですけれども、地域診断を踏まえて行う食環境整備については、必ずしも直接対人というものではなく、いろいろな関係者を巻き込んだ環境づくりという面もあると思います。そういうものは栄養ケア・マネジメントという言葉では表現できないかもしれないのですけれども、広義の栄養管理という言葉では表現し得るものと思っております。
したがって、先ほどの大項目・中項目というところで見ると、一番大きい項目に「の」が入る入らないは別として、栄養管理という言葉で包含することはあり得るのではないかというのがこちらとしての考えです。
○加藤座長 ありがとうございます。
なかなかきちんと栄養ケア・マネジメントと栄養管理の定義は、先生方は難しいのかもしれないですが、私自身は、栄養ケア・マネジメントは単なる概念だと思っています。実際にそういうPDCAサイクルを回して栄養管理をするという概念で、栄養管理は実際に行うという、そういう概念を私は感じているのですが、それぞれ考え方が違うと思うのですが、どちらかの方向に統一していくという議論は進めていく必要があるので、今、武見先生の意見はいただいておくということにして、ちょっと次に進んでいきたいと思います。
では、実際に、応用力問題を何問にするのかということと、そうすると、必然的にちょっと減らさなければいけない科目が出てくるということについて前回もちょっと議論になったと思うのですが、応用力問題をつくりやすいという、そういった科目、なかなか応用力問題にしにくいよという科目もあるということを考慮した上で、次の資料2が出てくると思いますけれども、資料2について御説明いただいていいですか。
○塩澤栄養指導室室長補佐 それでは、資料2について、私から御説明させていただきます。
資料2を御覧いただくに当たって、対象になり得るものとして、現行のガイドライン、こちらは机上配付で御用意させていただいておりますけれども、現行のガイドラインのちょうど2ページ目と対になるようなつくりにしてございますので、併せて御参照いただきたく思います。
資料2のお示ししているものは、新たなガイドラインの2ページ目とニアリーイコールになってくるものというイメージで御覧いただければと思います。
資料2については、ガイドラインの改定の方向性(案)ということでございますが、1番目、「管理栄養士養成の教育との関係について」が、現行のガイドラインとちょうど対になるものでございまして、基本的には、書き足すような感じにしております。
最初の何も下線が引いてないところが現行と基本同じものでございます。「また、」以下の部分に下線を引いておりますが、出題基準は科目間の重複をできるだけ少なくして、策定したものであることなどに記載しております。
それから、先ほどからも御議論の中でいくつか出てまいりましたけれども、養成課程の教育において、科目間の重複を妨げるものではないという点に留意すべきであるというのを、念のためガイドラインにも書き足してはどうかというのが、こちらとしての案でございます。
それから、2ポツ目「出題数及び出題数の配分並びに出題形式について」も、若干表現ぶりは異なりますけれども、現行のガイドラインと対になるものでございます。
まず、「出題数については、引き続き200題とする」というのは第1回の検討会でも合意いただいたところです。
2ポツ目については、前段は大体今までのガイドラインと同じような内容でございますが、若干変わってくるのが、3行目からの「具体的には、」というところからのくだりでございます。
具体的には、先ほど、これは知識だけでいいということがありましたので、ここは修文する必要があるかもしれませんけれども、栄養ケア・マネジメントを基本とした栄養管理を実践する上で必要な知識・理論と、思考・判断力を備えているかについて評価が可能となるよう、最も適切なものを問うことが多い科目を中心に、10問を応用力試験に移行し、応用力試験の出題を20題から30題に変更する。また、応用力試験については、今後の改定後の管理栄養士国家試験の実施状況を勘案し、内容のさらなる充実に向けて検討することが望ましいとしております。
これも、第1回の検討会で、最適解型の出題をやるような科目から中心に移行してくるということがあったと思いますので、それを入れ込んだということ。新規事項としては、具体的な数字として、10問を移行して、現行の20問から30問にしてはどうかということを書き加えているものでございます。
3ポツ目に関しては、最適解問題の話でございますので、ちょっと割愛させていただいて、おめくりいただいて、2枚目に、早見表として、各科目の現行の出題数と修正案を書かせていただいておりますので、こうした移行でよろしいかどうかなどを中心に、皆様方から御意見を賜れれば幸いでございます。
○加藤座長 ありがとうございます。
まず、問題数についてですが、先ほどからも申し上げていますように、応用力問題であっても、基本的な基礎力を問うことも必要になってくるだろうという点、前回の会議で出てきたということと。今まで試験問題をつくっていく中で、絶対解がなかなか難しいという、そういった科目もかなり存在していることを鑑みると、大体10問ぐらいを移行させて、その中で絶対解も含めて問う問題をつくっていくというのが妥当ではないでしょうかという、そういった御提案から行きたいと思いますが、何か御質問・御意見等ありましたら、よろしくお願いいたします。
問題数に関してはよろしいでしょうか。
それでは、この会議では、30問にさせていただくということで、先生方の中で意見をいただいて、絶対解よりも最適解がふさわしいだろうと思う内容で、ここの増減案をつくっていただきました。具体的に、今、先生たちの項目のところを見ていただくとよろしいかと思いますが、社会から1問、人体から1問、食べ物はこのまま、基礎栄養学もこのまま、応用栄養学もこのまま、栄養教育は2問、臨床栄養学は2問、公衆栄養学は2問、給食経営管理は2問、この辺りが恐らく2問になっているところが、絶対解よりも最適解のほうが妥当であろうと考えられる科目ということになっているというわけですが、この辺り、なかなか御意見がありそうなところかもしれませんが、いかがなものでしょうか。
よろしいでしょうか。問題数に関しても、これでお認めいただくということで。
どうぞ。
○高地構成員 すみません、ちょっと確認ですけれども、ここの今減らしたものが応用力試験に出題していいということではないですか。
○加藤座長 これで応用力問題をつくるという意味ではありません。私のイメージとしては、基本的に、応用力問題は10題を想定したいと思っています。各問題に対して3つずつ設問が出てくるとちょうどいいのかな。その中で、これは私の考えですが、1問目は基礎力を問うという意味で絶対解になる部分もあるかなとは思っていますが、あとのできれば後半2問に関しては最適解がいいのかなというような感じで思っていて、公衆栄養が2つ減ったからといって、公衆栄養の問題をつくれという意味では決してないです。
○高地構成員 わかりました。一応全部という意味ですね。
○加藤座長 そうです。トータルで10題出るように、どこの問題がつくりやすいかということを考えた結果、ここになったということです。
○高地構成員 わかりました。
○石田構成員 基本的な知識を問うことが絶対解であって、連動させていくとすれば、例えば、給食管理は、今日の変更で食品のほうに食中毒の基本的な知識の部分を問うところをお願いしているので、それを連動させるような応用力試験が十分考えられます。そうすると、食べ物と健康とのかかわりの中でつくりたいなとか思うことは、このままではできないような気がするのですけれども、いかがでしょうか。
○加藤座長 その意味がよくわかりません。すみません、もう1回。
○石田構成員 応用力試験の問題で、例えば食べ物と健康で問うような基本的な知識に抱き合わせた形で給食の応用力に展開していくという、その科目間の組み合わせですね。
○加藤座長 それは自由にしていただければ結構です。給食経営管理でつくろうという発想では全然ないのです。公衆栄養でつくろうという発想でもなくて、科目間は全く自由に縦覧するというのか横断するというのか。
○石田構成員 そのときに、食べ物と健康が1問とかそういう形ではなくてもいいということですね。
○加藤座長 おっしゃるとおりです。恐らく、最近の話題として、食べ物のほうが随分おろそかになっているのではないかという、そういう意見をいろいろなところから聞いているということもありまして、食べ物は食べ物でやはり管理栄養士として残していく必要があるのではないかという思いもあってというところだと思うのですけれども、別に給食が減ったから給食を2問にして、食べ物の問題を出してはいけないという話では全くありません。これが問題が出しやすいだろうというところを減らして、トータル10問にしたという、それだけの意味です。
○石田構成員 わかりました。
○赤松構成員 応用力試験は、応用栄養学の内容を結構使うことがあります。応用栄養学の項目を見ていたら、これ単独で出すよりもこっちで出したほうがやりやすいものもあります。上の社会・環境とか人体から減らすより、応用栄養学からもらったほうがいいのではないかと思ったりもするのですが、応用栄養学のほうでは、いかがでしょうか。
○松本構成員 構成員の意見のところにも書かせていただいたのですけれども、それぞれが1~2問は応用力のほうに行ってもいいのではないかなとは考えております。
○加藤座長 別に応用力を使っていけないという意味では全然ありませんので。ただ、応用力は16問しかなかったのでというところも実はあるだけの話なのですが、14問とか16問とかと、その割には栄養教育減っているのではないかと言われるかもしれませんが、栄養教育は絶対解がつくりにくいと僕は思っているのですが、そんなことはないですか。
だから、むしろ、栄養教育などは応用力のほうで発揮できるのではないかなという思いがあって、栄養教育に関してはもともとちょっと少ないのですけれども、ここで減らさせていただいた。実際に、栄養教育で絶対解をつくっていって、本当に苦しい状況が、今、目に見えていると思っているのですが、武見先生、そうではないですか。
○武見構成員 栄養教育が13問に減っても、別にそれはいいと思いますし。ただ、栄養教育にも理論のところなどは絶対解なのですね。絶対に選ばなければいけないものもあるので、それをこの13問の中にうまく入れ込めばいいと思います。
○加藤座長 応用力に入れ込んでいただいても結構です。
○武見構成員 もちろんそう思います。
それは、逆に、応用力問題をつくるメンバーがどういうバックグラウンドを持った人がどう組み合わさって、議論しながらやるかということに今後かかってくるのかなというふうには思います。
○加藤座長 ありがとうございます。
先生方の御意見の中にもありましたけれども、応用力問題、今も非常に苦しんでいますので、このメンバーづくりを、また、厚労省のほうでしっかり考えていただくことになるかと思います。
それは国家試験委員会のほうでの話ということですので、それでは、この案でお認めいただくということでよろしいでしょうか。
(各構成員首肯)
○加藤座長 ありがとうございます。
では、応用力問題を20問から30問で、他の問題に関しては、ここにお示しした御提案のとおり進めさせていただくということで、よろしくお願いいたします。
それでは、今日のところで少し宿題を出させていただいたのですが、何か御質問・御意見等、最後にありましたら。もう一回ありますので、そこでも御意見をいただくことはできると思いますが、この場で何か御意見がありましたら。
お願いします。
○弘津構成員 質問ですけれども、前回の見直しの際に、「栄養ケア・マネジメント」なのか、「栄養ケア・プロセス」なのかという意見が出て、結局、「栄養ケア・プロセス」については時期尚早だからというお話で、そのまま「栄養ケア・マネジメント」ということで落ち着いたと思うのですけれども、今回、この臨床栄養学の内容を見ると、栄養ケア・プロセスに関連しているような表記は余りないような気がするのですけれども、それはこれから先どのようになっていくのでしょうか。
栄養診断ということをするのかしないのかということが、多分論点になっていたのではないかと思うのですが、でも、その内容が関連しているのは、実際には臨床栄養の部分しか恐らくないのではないかと思います。
○加藤座長 臨床栄養学、どうでしょうか。
○塚原構成員 もちろん臨床栄養では、今、半分ぐらいの教科書はそういうふうになってきているのですけれども、もちろん臨床が一番使いやすいと言えば使いやすいのですけれども、ただ、臨床だけではないかなとは思うのです。他の分野でもある話かなと。
○弘津構成員 一部分は確かに使えると思うのですが、ただ、この中の表記を見ると、そういったことがどこにも書かれていなかったので、これからどのようになるのかなと思ってお尋ねしたのです。
○塚原構成員 今回の中には含めてはないです。
○加藤座長 そうですね。だから、「栄養ケア・プロセス」がかなり広まってきているという事実を考えていただくという御意見だと思うのですけれども、そこで、今この時点のガイドラインで入れるかどうかというところが議論になるのだろうと思うのですが、その言葉自体がここに入ってくる必要があるのかどうかということ。その話ですよね。先生はぜひ入れるべきだという御意見なのでしょうか。
○弘津構成員 入れるべきだというよりは、実際には、応用栄養学もというお話もあったのですけれども、応用栄養学の中では、栄養ケア・プロセスの中の本当にまだ導入に近い科目なので、一部分しか教えることができないので、最終的には臨床で教えて、臨地実習でも実際にはやっていることだからと臨床の担当者から言われているものですから、そういったことから考えてみると、臨床栄養学の国家試験の内容は、今後どのように変わっていくのかなと思って、お尋ねをしたのです。
○加藤座長 先生、何かお答えはございますか。
○塚原構成員 もちろんいろいろなところでもそうしているのですけれども、ただ、栄養診断がガイドラインに入って、栄養診断の問題が出るのは、まだ、それはちょっと早いかなという気がします。
○加藤座長 臨床栄養学としては、先生どうですか。
○塚原構成員 まだ早いと思います。今、やっと半分ぐらいの大学ではそういう教科書を使っておられると思うのですけれども、栄養診断をガイドラインに入れるのはまだもうちょっと先かなという気はしています。
○加藤座長 カリキュラムのほうで、そういうのは少し入れていっていただいてもいいかなとは思いますね。
○塚原構成員 そうですね。
○加藤座長 それで、もう少し熟した時点でガイドラインとして入れていこうというのが、臨床栄養学のほうからの御意見だということでいいですか。
○塚原構成員 はい。
○加藤座長 他になにか、今この場で聞いておくことはありますでしょうか。
よろしいですかね。
それでは、事務局から以降のスケジュールについてお願いいたします。
○清野栄養指導室長 活発な御議論をいただきまして、ありがとうございます。
次回の会議までに、また、先生方に本日の議論を踏まえた修正をお願いしたいということで、それにつきましては、後ほど、メール等で御連絡をさせていただきます。
今後の日程につきましてですが、第3回の検討会につきましては、1月31日(木)15時から17時に開催いたします。開催案内につきましては、後日、お送りいたしますので、よろしくお願いいたします。
○加藤座長 ありがとうございます。
それでは、少し時間がオーバーしてしまいまして、申し訳ありませんが、これで閉会とさせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。
 

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