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2019年2月22日 第5回「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会 議事録
〇日時
平成31年2月22日(金)15:00~17:00
〇場所
三田共用会議所 大会議室
〇出席者
構成員<五十音順・敬称略>
雨海 照祥 (武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科 教授)
伊藤 貞嘉 (東北大学大学院医学系研究科 教授)
宇都宮 一典 (東京慈恵会医科大学内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科 主任教授)
柏原 直樹(川崎医科大学腎臓・高血圧内科 主任教授)
勝川 史憲 (慶応義塾大学スポーツ医学研究センター 教授)
木戸 康博 (金沢学院大学人間健康学部健康栄養学科 教授)
葛谷 雅文 (名古屋大学大学院医学系研究科 教授)
斎藤 トシ子 (新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科 教授)
櫻井 孝 (国立研究開発法人国立長寿医療研究センター もの忘れセンター長)
佐々木 敏 (東京大学大学院医学系研究科 教授)
佐々木 雅也 (滋賀医科大学医学部看護学科基礎看護学講座・滋賀医科大学医学部附属病院栄養治療部 教授)
柴田 克己 (甲南女子大学医療栄養学部医療栄養学科 教授)
土橋 卓也 (社会医療法人製鉄記念八幡病院 理事長・病院長)
横手 幸太郎 (千葉大学大学院医学研究院細胞治療内科学 教授)
事務局
清野 富久江 (栄養指導室長)
塩澤 信良 (栄養指導室長補佐)
雨海 照祥 (武庫川女子大学生活環境学部食物栄養学科 教授)
伊藤 貞嘉 (東北大学大学院医学系研究科 教授)
宇都宮 一典 (東京慈恵会医科大学内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科 主任教授)
柏原 直樹(川崎医科大学腎臓・高血圧内科 主任教授)
勝川 史憲 (慶応義塾大学スポーツ医学研究センター 教授)
木戸 康博 (金沢学院大学人間健康学部健康栄養学科 教授)
葛谷 雅文 (名古屋大学大学院医学系研究科 教授)
斎藤 トシ子 (新潟医療福祉大学健康科学部健康栄養学科 教授)
櫻井 孝 (国立研究開発法人国立長寿医療研究センター もの忘れセンター長)
佐々木 敏 (東京大学大学院医学系研究科 教授)
佐々木 雅也 (滋賀医科大学医学部看護学科基礎看護学講座・滋賀医科大学医学部附属病院栄養治療部 教授)
柴田 克己 (甲南女子大学医療栄養学部医療栄養学科 教授)
土橋 卓也 (社会医療法人製鉄記念八幡病院 理事長・病院長)
横手 幸太郎 (千葉大学大学院医学研究院細胞治療内科学 教授)
事務局
清野 富久江 (栄養指導室長)
塩澤 信良 (栄養指導室長補佐)
〇議題
(1)「日本人の食事摂取基準」策定検討会報告書(案)
(2)その他
(2)その他
〇議事
○清野栄養指導室長 それでは、定刻より少し早いですけれども、先生方おそろいなので、ただいまから第5回「『日本人の食事摂取基準』策定検討会」を開催いたします。
先生方には、御多忙ところ御出席いただきましてありがとうございます。
本日は、横山構成員におかれましては、御都合により御欠席です。
カメラの撮影につきましては、ここまでとさせていただきます。
それでは、以降の進行は伊藤座長にお願いいたします。
○伊藤座長 先生方、大変お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。
最終段階に近くなってまいりまして、先生方の今までのいろいろなディスカッションなど、お仕事に本当に敬意を表します。
それでは、検討報告書(案)について御議論いただきますけれども、まず初めに、総論の「活用に関する基本的事項」以外について話を進めたいと思います。
前回の検討会での議論を踏まえまして、事務局から資料1について、まず御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、御説明さしあげたく思います。資料1をお開きいただけますでしょうか。
資料1でございますけれども、第4回検討会、つまり前回の検討会でいただきました主な御意見、そして、それへの対応方針(案)ということで整理させていただいております。順に御説明をさせていただきたく思います。
まず、1、2、3番目までが「総論」に関する内容であります。
1つ目でございますけれども、食事摂取基準における脳血管疾患及び虚血性心疾患の位置づけが不明瞭なので、補足できないかというお話でございました。これは疾病の発症予算、それから、重症化予防と関連することでございますけれども、一口に発症予防と言っても、いろいろな疾病によって意味合いが異なる、程度が異なるということで、脳血管疾患、虚血性心疾患の位置づけをどうするのかというお話でございました。
これにつきまして、右の対応方針(案)でございますが、これらの疾患については、生活習慣病の重症化に伴って生じるという考えから、重症化予防の観点から扱う旨を記載することとしてはどうかと思っておりまして、それを総論の3ページに書かせていただいているということでございます。
それから、2点目であります。食事摂取基準で扱う生活習慣病の中に肥満症も入れられないかどうかという御指摘がございました。
こちらについては、エネルギー、各栄養素、各疾患の中で扱っていないことから、食事摂取基準で扱う生活習慣病には今回の2020年版では加えないかわりに、今後の課題とする旨を総論に記載することとしてはどうかと書かせていただいております。
同様に女性のやせについても言及がございました。こちらについても、今後の課題とする旨を総論に記載することと、エネルギーの章で、若年女性のやせの者の割合の動向を示して、健康影響等についても記載するという対応でさせていただければと考えております。
続きまして、4番、5番が、たんぱく質に関係する内容でございます。
4番でございますけれども、たんぱく質の推定平均必要量の算定方法につきまして、全年齢区分で同じ値、また同じ利用効率を用いて算定するのは適切なのかという御指摘がございました。
こちらについては、まず、たんぱく質の推定平均必要量の算定については、最新のメタ・アナリシスに基づくことといたしますと、全年齢区分で同じ値を用いることで差し支えないのではないかという考えのもと、全年齢区分で同一の値を用いてはどうかというのが1点目でございます。
一方、上は推定平均必要量のお話でございましたけれども、フレイル予防も視野に入れた、実践面、実用面の観点からの策定ということでは、目標量の設定により、実用面にも対応するような構えにしたいという考えでございます。
続きまして、5番目が、不可欠アミノ酸の必要量を追加できないかという御指摘がございました。
たんぱく質につきましては、確かにアミノ酸による質の視点も重要だとは思いますけれども、食事摂取基準を策定するだけの十分な科学的根拠が現時点ではないのではないかということ、また食事改善の計画及び実施を伴う現場での活用に当たっての優先度といった観点から、これらの必要量の情報は参考情報という形で紹介することにしてはどうかということで考えております。
続きまして、表の6番以降について御説明さしあげます。まず、6番目はビタミンDでございます。今回、日照時間を考慮に入れる必要があると記載されておりますけれども、活用のしやすさという観点から、具体的な日照時間について示せないのかという御指摘がございました。
こちらについては、日本人での研究、データは非常に少ない状況ではございますけれども、一定量のビタミンDを産生するために必要な日照曝露時間についてお示しするということで、表や図といったものを、こちらにあるページの箇所におつけしているということでございます。
続きまして、7番、8番がナトリウム関連の内容でございます。
7番でありますけれども、18歳以上の成人のナトリウム(食塩相当量)の値について、前回の検討会では、一部の女性の年齢区分で違う値を出しておりましたけれども、これを一律にしてもいいのではないかという御意見でありました。具体的には、50歳以上の女性でございましたけれども、これらの方々では閉経後の高血圧が懸念されるということもありますので、49歳までの基準よりも高く設定されているのは問題ではないかという御意見でございました。
こちらについては、男女の基準を一律にするのは難しい状況ではございますけれども、同じ成人女性という中では、平滑化の考えを用いれば一律にできるのではないかということで、今回お示ししている資料3の中には同じ値としてお示ししているという状況でございます。
それから、8番でありますけれども、ナトリウム(食塩相当量)の目標量について、高齢の方では食欲低下が見られることもありますので、そういった方々には弾力的に運用することを記載してはどうかという御意見がございました。
こちらについては、活用に当たっての留意事項として、弾力的に運用すべき旨を記載するという方向で考えてございます。
そして、9番目はマンガンの耐容上限量についてでございますけれども、完全静脈栄養の症例に基づいた値で、このマンガンの耐容上限量を設定するのは問題があるのではないかといった御指摘でございました。
こちらは、耐容上限量の設定に当たって、完全静脈栄養の報告も参照はしたのですけれども、実際の数値を策定するに当たっては、アメリカ・カナダの食事摂取基準で根拠とされました経口摂取の値を用いておりますので、案どおりにさせていただきたいことをお示ししております。
続きまして、資料3の主要な部分の御説明をさしあげてもよろしいでしょうか。
○伊藤座長 どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 では、お手元のパネルで資料3について主要な部分の御説明を続けさせていただきたく思いますが、まず、お断りの内容がございます。表紙、目次のページをごらんいただきたいのですけれども、こちらに「総論」「各論」とありまして、「各論」の各栄養素の後に、2番目として「対象特性」、それから、3番目として「生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連」とございます。これ全てで「各論」をなすということで、これまでの御議論の中でおおむね合意を頂戴しているところでございますけれども、本日、2番と3番につきましては、主に各成分の該当内容の再掲により構成されるということで、今回は資料としては省略させていただき、各成分の内容について御議論を頂戴できればと考えております。
では、内容について、非常に限られた時間でございますので、簡単に御説明させていただきます。「総論」のファイルをお開きいただけますでしょうか。前回も「総論」がどう変わるのかをお示ししていて、そんなに大きい変更点はございませんが、ポイントとなるところについて簡単に御紹介をさせていただきたいと思います。「総論」について、全体的にいろいろ書き加えたりしたりしていただいているところではございますけれども、まずは14ページに飛んでいただけますでしょうか。2-6として「策定した食事摂取基準」ということで、各指標、栄養素、栄養素ごとにどういう指標が設定されているかという表、これも前回お示ししたと思いますけれども、注のところをごらんいただくと、各値がどういう根拠、どういう考えのもと設定されているのかが記載されております。具体的には、a、b、c、xとなっておりますけれども、例えば、同じ推定平均必要量という名称であっても、いろいろな考えのもと設定されているので、専門職の方を中心に、これをどう使えばいいのかが考えられるように作られているということでございます。
その後、いろいろ書き加えをしていただいているところでございますけれども、例えば、16ページのライフステージのところで、妊婦、授乳婦、乳児というところがありますが、「妊婦・授乳婦」の最後の段落ですとか、「乳児」の最後の段落、「しかし、」で始まるあたりとか、書き加えていただいております。これは検討会での御議論も踏まえた追記の内容になっております。
あとは、「総論」の部分は後ほどのパートで御議論いただく活用のお話になってまいりますので、今は割愛させていただきます。続いてファイルを「エネルギー」に切りかえていただけますでしょうか。「エネルギー」からポイントの部分をお話しさせていただきたいと思います。「エネルギー」は、全体的に、最新の知見に基づいて、かなり更新をしていただいているところでございます。51ページからでございます。かなり拡充していただいているところでございまして、例えば、資料の54ページの中段に3-2-2として「総脂肪率を指標とする方法(歴史的経緯)」がございます。この検討会でも、かなり初めのほうから、BMIの22について、いろいろな御議論があったと思います。そして、22の経緯のようなお話などもあったかと思うのですけれども、歴史的経緯そのものを記載いただいております。
その後、ずっとアップデートされている情報が続きますけれども、中でも、例えば、55ページの下のほう、37行目あたりから、肥満に関するお話なども書き加えていただいておりまして、「エネルギー」は全体的にも肥満の記載をかなりしていただいている状況になっております。
それと、「エネルギー」に関しては、特にアジアのデータですとか、日本人のデータ、こういった詳しいものをお示しいただいておりまして、例えば、58ページにも図5というのが下のほうにありますけれども、東アジアの61のコホート研究をまとめたような図ですとか、あとは、ちょっと飛びますけれども、65ページあたりから、日本人の女性のやせの状況ですとか、出生のコホート別に見た情報ということで、かなり日本人のデータなども載せていただいております。このほか、ちょっとページは前に戻ってしまいますけれども、63ページには高齢者ということで追記いただいていたり、肥満、高齢者、若年女性、そしてアジア人、日本人のデータ、こういったものを中心に、かなり拡充をいただいていたりするところでございます。
また、ページがちょっと飛びますけれども、74ページをごらんいただくと、ここも日本人のデータとして図13という散布図がございますけれども、こういったことも新しい情報として入れていただいております。
また、76ページは4-3-2ということで、高齢者のお話がありますけれども、このあたりですとか、次の77ページにある表7も、高齢者に二重標識水法を用いて身体活動レベルを報告した例ということで、これもかなりの拡充をいただいておりますので、大変参考になるものになっているのではないかと思います。
あと、この「エネルギー」に関しては、ほかにもいろいろあるのですけれども、特筆する点といたしましては、83ページでございますけれども、6行目、4-4-7の「疾患を有する者について」という情報で、文字どおり疾患関係の情報も記載いただいているという状況でございます。
それでは、次に「たんぱく質」「脂質」についてでございます。「たんぱく質」は、電子媒体は「たんぱく質」というファイルでございまして、紙では106ページからでございます。基本的に今回の食事摂取基準は、際限なく量がふえていってしまうのを避ける観点から、必要なものをできるだけコンパクトに、可能なところはスリムにしましょうという方針があったと思うのですけれども、「たんぱく質」と「脂質」につきましては、両方とも、そうした観点から、必要な部分を書いていただきつつも、かなりアップデートしていただいており、内容がほぼほぼ一新されているような状態でございます。
ということですので、全てを説明させていただくのはちょっと難しいところでございますけれども、例えば、「たんぱく質」の場合、113ページをごらんいただきますと、中段に「3-3 生活習慣病等の発症予防」ということで、「生活習慣病及びフレイルとの関連」というところがございますが、このあたりも本当に新しい情報でおまとめいただいております。今回の食事摂取基準の改定については、フレイル予防も視野に入れてということがございましたが、まさにそういう観点から、かなり拡充をいただいているという状況でございます。
具体的な値に関するものでございますけれども、125ページの表をごらんいただけますでしょうか。たんぱく質については前回の検討会でもいろいろ御議論いただいたところでございますけれども、現時点としては、目標量がおおむね13~20%の幅であるところを、50~64歳については下限を14%、65~74歳と75歳以上は15%を下限とするという形で、今のところ、御検討いただいております。
それから、表の下に注がありますけれども、3番は、前回も必要量と目標量との関係でいろいろ御議論があったところでございますけれども、参考になる情報として、エネルギーが低い人であったとしても、下限は推奨量以上とすることが望ましいということを注としてお示ししております。
続きまして、電子ファイルですと「脂質」でございます。紙ですと126ページでございますが、これも先ほど「たんぱく質」の冒頭で申し上げたとおりの方向で御検討を進めていただいているところでありまして、かなり情報をアップデートいただいております。こちらも前回までにもお示しされておりますが、146ページをごらんいただくと、飽和脂肪酸の表がございます。この飽和脂肪酸につきまして、今回アップデートされている内容といたしましては、3~5歳の区分から15歳~17歳の区分に新たに数値が入ったことがまず1点、それから、飽和脂肪酸の表の下のところに注が2つございますけれども、重症化予防の観点からコレステロールの値が示されており、また、飽和脂肪酸の摂取に関する参考情報という形で、注2にトランス脂肪酸に関しての記載がございます。このあたりが特に新しい情報となっております。
続きまして、「炭水化物」のファイルでございます。紙媒体でいきますと149ページからでございます。これも全体的にスリム化しつつもアップデートしていただいているという意味で大変拡充いただいているところでございます。例えば、最初の149ページのあたりに「定義と分類」とありますけれども、ここは非常にわかりやすく、表1という形で新たに整理いただいていたり、特に炭水化物については、今まで少し脆弱だった糖類の摂取実態などの情報もアップデートいただいておりまして、具体的には151ページの12行目から「2-2 糖類」とありましたけれども、先ほど申し上げたとおり、直近のデータなどをいろいろ補充していただいているところでございます。
以上が「炭水化物」でございますけれども、少し時間をいただきまして、他の栄養素について御説明をさせていただきたく思います。
まず、「脂溶性ビタミン」のファイルをお開きいただけますでしょうか。紙媒体でいきますと166ページからが「脂溶性ビタミン」でございます。「脂溶性ビタミン」は全体的には大きな変更はないのですけれども、ただ1つ変更があるものとして、今、御検討いただいているのが、173ページからの「ビタミンD」でございます。ビタミンDにつきましては、今回、いろいろなデータなどを踏まえて、値についていろいろ御議論いただいているところですけれども、ここについては、前回の12月の検討会でお示しさせていただいた値と若干異なる値になっておりまして、そのあたりの考え方が、176ページあたりに記載がされております。ビタミンDについては非常に日間変動が大きいことや、特殊性、実現可能性に鑑みて、目安量として設定したということが書かれておりますが、今日、数値が若干変更されております。このほか、先ほど資料1の説明でも触れましたけれども、177ページあたりに必要な日照曝露時間という表や図などがお示しされておりますので、こちらも適宜ごらんいただければと思います。
次に「水溶性ビタミン」についてでございます。ファイル名は「水溶性ビタミン」でございまして、紙媒体ですと204ページからでございます。「水溶性ビタミン」については、全体的に大きな変更は特にございません。ただ、前回までの検討会でも、また、先ほどもお話ししましたが、推定平均必要量などが、水溶性ビタミンならではの設定となっているものも幾つかございます。これに関連して、例えば、ページでいきますと207ページ、ここは「ビタミンB1」の最後のパートでございますけれども、「活用に当たっての留意事項」がございます。17行目から書かれておりますけれども、体内飽和を意味すると考えられる尿中排せつ量が増大する最小摂取量から算定しているということで、災害時等の避難所における食事提供の計画評価のために当面の目標とする栄養の参照量として活用する際には留意が必要という記載が留意事項としてございます。同様の記載が「ビタミンB2」、そして「ビタミンC」にもございますので、こうした成分の値については適切に活用いただきたいと考えている次第でございます。
続きましては、「多量ミネラル」でございます。紙媒体でいきますと251ページでございます。この「多量ミネラル」につきましても、特段大きな変更があるわけではございませんけれども、こちらも最新の情報などをかなり入れていただいて、特に生活習慣病の重症化予防の観点から、いろいろ書き加えをいただいているところでございます。
まず、「ナトリウム」でございます。256ページに「生活習慣病の重症化予防」という記載がありますけれども、このあたりですとか、「活用に当たっての留意事項」では、ナトリウム/カリウム比の言及についてもいただいているところでございます。
全体的には、今、申し上げたとおり、最新の情報、それから、高齢者、疾患との関係、このあたりについてを中心にお書きいただいているところでございますが、実際の値に関係する部分といたしまして、291ページにナトリウムの表がございます。これも資料1で申し上げたところでありますが、女性の目標量のうち、50歳以上の部分は、前回、12月の資料では7.0未満という記載をさせていただいておりましたが、成人で統一した値として6.5と変更されております。
また、注1がありますけれども、ナトリウムについては重症化予防の観点から6.g/日未満という値もお示しさせていただいているものでございます。
それから、次の292ページにカリウムの表がありますが、これもこれまで申し上げているとおり、値として3~5歳の値が追加されているという状況でございます。
続きまして、最後になりますが、「微量ミネラル」でございます。これも若干数値の変更などございますけれども、安全性の観点から、例えば、360ページ、「クロム」については、これも前回の検討会でお話ありましたけれども、成人について、耐容上限量が新たに設定されているということもございます。また、361ページにモリブデンの表がございますけれども、1~2歳から15~17歳のところについて、推定平均必要量、推奨量が追加されているという点で更新がされております。
以上、非常に限られた時間でございまして、駆け足でありましたが、資料3の説明をさせていただきました。ありがとうございました。
○伊藤座長 ありがとうございました。
それでは、まず、資料1で御説明いただいたことにつきまして、先生方から御意見等をいただきたいと思いますが、一つ一つやっていきますかね。1、2、3の「総論」について、どなたか御意見ございますか。よろしいですかね。重症化予防の観点からというところで3ページに書かれておりますし、やせについても、ちゃんと表もつくっておりますので、これはよろしいですか。
先生、どうぞ。
○横手構成員 資料1、ありがとうございました。非常によくまとめていただきまして、肥満症という2番目のところを「総論」に加えていただいたこと、心より御礼申し上げます。
そこで、「総論」の46ページに書かれている表記を御検討いただければと思うのですけれども、46ページの第2段落、「今回の改定では、」というところなのですけれども、「しかし、食事が関連する生活習慣病は」、病気というと肥満症になるものですから、肥満に症をつけていただきたい。「肥満症、がん、」ずっといきます。そして、その次の行ですね。「特に肥満は高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病のリスク因子であるが」というところを、できれば以下のような文章にしていただきたいと思うのですけれども、「リスク因子であるとともに、健康障害を合併するなど、医学的に減量を要する場合は、それ自体を肥満症という疾患として扱う。」という表現、これが肥満症診療ガイドラインで定義している内容なものですから、もし可能であれば、そのように記述していただいて、日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2016」を引用文献に加えていただけると大変ありがたいと思います。
以上でございます。
○伊藤座長 よろしいですか。
それでは、資料1については終わりまして、資料3については、佐々木先生からまた改めて補足いただくことにしたいと思います。
「エネルギー・栄養素」の「各論」についてはいかがでしょうか。資料1については、前回の御意見についてということですが、よろしいですか。たんぱく質とか、不可欠アミノ酸、これも追加していただきましたね。前回いろいろ議論になりましたけれども、参考資料ということで追加いただきました。
木戸先生、何かございますか。
○木戸構成員 たんぱく質のところで発言させてもらってよろしいですか。今回、システミックレビューをもとに策定されているところですが、しっかり読ませていただきましたが、残念ながらシステミックレビューの質というのですかね、余りにもこれにウエートを置き過ぎると、少し問題になるのではないかと考えております。そのあたりの食事摂取基準における位置づけを少し議論しておいたほうがいいのかなと思いました。
○伊藤座長 これはどうしましょう。たんぱく質も3のところでもう一度やりますかね。資料3の説明をもう一度、佐々木先生に補足していただきますけれども、そのときにたんぱく質の項のところで、今の木戸先生のお話について、もうちょっと具体的に突っ込んでお話ししたいと思います。
次は、ビタミンDについてはいかがでしょうか。日本の3カ所で、日照時間がわかっているということですが、これも佐々木先生に補足いただいてからにいたしますかね。
18歳以上のナトリウム摂取量についてはいかがでしょうかね。
土橋先生、よろしいですか。
○土橋構成員 はい。
○伊藤座長 よろしいですね。
それから、マンガンについてはいかがでしょうか。よろしいですか、これも。
それでは、今回、集中的に議論しなければいけないところが特にたんぱく質ですが、佐々木先生、先ほど事務局から説明いただきましたところにつきまして、ちょっと補足をお願いいたします。
○佐々木(敏)構成員 ありがとうございます。済みません、私はこの1週間ぐらい、かなりひどい風邪をひいてしまいましてダウンしておりまして、そのために事務局にかなり御迷惑をおかけしてしまいました。一方で、ワーキンググループの先生方は非常に早く対応していただいて、リバイズのバージョンをつくってくださいました。きょうはそれに基づいて御議論をお願いしているところでございます。
今、事務局より丁寧に御説明いただきましたので、私はポイントとなるところ、それから、議論をすべきところ、そしてその背景について、少しだけ補足をさせていただきます。
「総論」の対応方針3つに関しては、今、お話があったとおりでありまして、かつ肥満症に関しても、肥満と肥満症をきちんと区別し、そして引用文献を用い、将来の方向性を示すという意味で、横手先生の御意見はごもっともであると、私も賛同いたしました。
それから、女性のやせのところは、世界的に見ても日本で特異的とも言うべきくらいの大きな健康問題でございまして、エネルギーのところで勝川先生が相当広範なレビューをしていただいたことに感謝申し上げます。
それから、最初に戻りまして、脳血管疾患と虚血性疾患のところは、重症化のところで扱うことと、高血圧症との絡みをどう書くかというところで、「総論」の冒頭のところで触れることにとどめましたが、これはそれらの疾患を相対的に他の疾患よりも軽く扱っているという意味では全くございませんので、そのようなものではないことを申し添えます。
その次が、エネルギー・各栄養素の4のたんぱく質のところでございます。木戸先生の御懸念と全く同じ懸念と問題点を私も共有しております。基本として、今回の食事摂取基準が前回にも増して研究論文をきちんと精査することによってエビデンスベースドでつくること、さらにメタ・アナリシスが各栄養素、非常にふえてきたという世界的な趨勢をきちんと読み取り、それに基づいて科学的につくることになります。恐らく、それによって登場した問題だろうと私は考えます。すなわち、メタ・アナリシスがある、出てきた、よかった、使えるねという時代はもう過去でございまして、そのメタ・アナリシスを使ってよいのかという時代、恐らくそういう時代だろうと。すなわち、ひょっとすると、メタ・アナリシスがあったとしても、そのメタ・アナリシスの質がそれぞれのペーパーのどれかより低かった場合に、そのメタ・アナリシスをどう扱うのかという問題に、私たちは食事摂取基準でも直面したのだということだろうと私は理解しております。
その意味で、木戸先生おっしゃるように、メタ・アナリシス一つだけなのですね。そして、インクルージョンクライテリアやエクスクルージョンクライテリアが明記されておりません。しかし、パブリッシュされているものですから、無視するわけにもいきません。そして代替となる別のメタ・アナリシスも現在のところ発見できておりません。そうしますと、これはやはり記述すべきであると私は考えます。その一方で、ここに書かれている数値を細かく引用し、食事摂取基準の値の算定に活用するまでの質は担保できないだろうと。
では、何に基づくかというと、こういうメタ・アナリシスも参照した上で、このあたり修文が必要かもしれませんが、世界各国の食事摂取基準、また類似の代替ガイドラインのたんぱく質の項を読んでみますと、どの国もかなり困っておりまして、コンサバティブにやろうとしている国が、今回、日本が用いようとしている0.66という数字を成人全体に適用しているという現状がございます。それ以外は、新たなほかの方法を用いた数字を採用しているところもございます。そうすると、日本としましては、目標量という日本独自の別指標を持っているという利点を使いまして、推定平均必要量はコンサバティブに、このメタ・アナリシスの結果を用いてというよりも、世界の他のガイドラインを横目に見つつ、少しだけこのメタ・アナリシスも参照しつつ値をつくったと書くのが穏当なところではないかなと考えました。
その一方でといいますか、それとは別に、前回、葛谷先生から、高齢者の必要量が実際よりも低く出ているのではないか、これは診療上、高齢者の方々のフレイルやサルコペニアの予防対策に好ましからざる影響を及ぼすのではないかという御懸念をいただいたと記憶しております。確かにそのとおりでございまして、考えました。たんぱく質の推定平均必要量は、体に入れた窒素が体から出てくるかどうかということで現在の出納法は決められております。その一方で、サルコペニアやフレイルというものは、そういう病態を示すものでありまして、推定平均必要量の求めるものとは異なる。むしろ、これは目標量に当たるものであると、そういう理論整理をしたほうがよかろうと。この理論整理は既に前回の原稿でもほぼされておりましたので、それでよかろうと考えまして、サルコペニアやフレイルをアウトカムとした、また、それの代理指標を用いた研究、その研究の結果を用いて目標量を定めることにしたわけでございます。
ところが、次が難しいのです。推定平均必要量はグラム数パー・デー、1日当たりの重量で出します。推奨量も同じですね。一方で目標量はパーセント・オブ・エネルギーで出します。そのために、お互いがどういう量関係になっているのか、はっきりわからないのです。そこで、資料のたんぱく質の116ページ、表8をつけてみました。これを見ていただきたいのです。この表8が、たんぱく質の目標量のパーセントエネルギーを、推定エネルギー必要量をベースとして計算して、重量、グラム数/1日当たりに換算した表です。だから、パーセントエネルギーで書いてある目標量を重量で書いたらこうなるよという表でございます。この表をどうぞごらんください。かなりの量になっていることがわかると思うのです。すなわち、これがサルコペニア、フレイルの予防に資すると、たくさんの研究論文が主張している摂取量であると御理解いただき、活用していただくということであると私は考えます。この単位問題は、栄養学の理論を考えると単位が異なるのは当然なのですけれども、活用の面から見ると、かなり厄介なところがございます。今回は前回の御議論を受けまして、このようなものをつけて理解の便を図ろうと考えたところもあります。
たんぱく質は以上でございます。
次に、もう一つのビタミンDです。ビタミンDは、御存じのように、唯一特殊な栄養素でございまして、体内で合成されてしまいます。したがって、何マイクログラム食べましょうということを本来は言えない栄養素です。足りなかったら体でつくればいいからです。ということは、本来、ビタミンDの目安量なり必要量なりを記述するのであれば、同時に、どれだけ体内から合成するのか、すなわち体内で合成すべき推奨量みたいなもの、または必要量を同時に提供しなければいけないことに、理論的にはなります。しかし、それは現在の科学の成果を超えております。といいますのは、ビタミンDの研究が進んできたのは、当然ビタミンDが足りない国でございまして、緯度の高い国ばかりでございました。日本のような比較的低・中緯度の国におけるビタミンDの研究は今まで余り注目されず、進んでまいりませんでした。したがって、研究論文が少ないということがございます。
もう一つ、日照量がわからないのではなくて、日照曝露量がわからないのです。これは非常に大きな違いなのです。日照量は、非常にはかりにくいですけれども、気象学的にはかれる。ところが、曝露量がはかりにくいのです。すなわち、私たちが一定面積の皮膚を日照に何分さらしているか、そしてそのときの日照の強さを掛け算するという研究を1年間にわたってする、また1年からサンプリングをしてやるという研究が必要になってきます。そのような研究で私たち日本人全体に適用できるエビデンスがあるかというと、残念ながら、まだそこまでは蓄積されておりません。したがいまして、緯度の高い国の結果に関しても、なかなかない。そして、日本の日照曝露量に関する研究もなかなかない。その一方で、現在、血清ビタミンD量が低い人たちが、日本人も含め、世界でかなりふえてきている、また多いという研究論文が多数あります。その意味で、ビタミンDの目安量をきちんと定めることは非常に大切なことではございますが、この日照曝露をどのくらいに見積もるか、また、どのくらいをもってよしとするかによって目安量が変わってしまうという、非常に難しい栄養素でございます。
そして、ビタミンDはもう一つ、実は大変な難しい栄養素でございます。私たちが食事摂取基準で使っている栄養素の中で1番、2番に日間変動の大きい栄養素であります。したがって、週間適正指標を捉えることがほぼ不可能ですという論文が幾つかあります。それから、摂取量の分布が正規分布からかなりずれるという特徴を持った栄養素でもあります。そのために集団の中央値がどこにあるかも見つけにくい栄養素です。幾つかの研究論文、また報告書におけるビタミンDの摂取量の中央値を探ってみても、調査、研究によって、日本人国内においてすら相当のばらつきがございます。他の栄養素よりもかなり大きなばらつきがあることが、今回の私たちの作業の途中で、これは作業資料なのですけれども、わかってまいりました。
このように、合成のほうもまだ研究途上であり、かつ摂取量調査の方法論、技術も、このビタミンDはまだ発展途上であるということで、かなり難しいということであります。しかしながら、値を出さないことはできませんので、現在ある知見を使い、注意深く文章をつくることを、御担当の田中清先生にしていただき、私としては、かなり注意深い文章をつくっていただけたのではないかと考えております。
以上を予定していたのですが、1つ忘れていたそうです。「総論」に戻っていただけますか。あと3分ぐらいお時間をください。「総論」に戻っていただいて、9ページの表1をごらんください。目標量にエビデンスレベルを付そうという試みをいたしました。言ってみたはいいものの、やろうとしたら非常に難しゅうございまして、メタ・アナリシスが幾つあるのか、そのメタ・アナリシスはクオリティがしっかりしていて、勘案してよいのかということを、それぞれの先生が書いていただいた文章をもとに、主に私が数え上げました。そして、表に出てこなくても、それをもとにしたガイドラインがあり、それが参照されている、または引用されていると、かなり複雑なことが起こっていました。そのために、少しだけ構造を簡単にさせていただきました。
表1のエビデンスレベルを、前回、D1がD1aとbで、エビデンスレベルの量で分けてあったのですけれども、そこまで分けるのは自信がないといいますか、数え方によって異なるなと考えまして、そこを1つにまとめさせていただく案をつくってまいりました。そして、各先生がつくっていただいた原稿、そしてその参考文献並びに参考文献の参考文献をもとにつくったのが、この表でございます。
結果といたしまして、D1、すなわち介入研究やコホート研究のメタ・アナリシスがあり、並びにこれは当然くっついてくるのですけれども、その他のそれぞれの介入研究やコホート研究の結果があり、それらに基づくもの。これがたんぱく質の目標量、そして飽和脂肪酸の目標量、そして食物繊維、ナトリウム、カリウムでございます。これは食事摂取基準の掲載ページ順であります。エビデンスの強さの順ではございません。
そして、その次が該当栄養素がございませんでした。
そして、その次のD3のところが、日本人の摂取量分布に基づく観察研究ですが、これが脂質になりました。といいますのは、総脂質は直接に何らかの研究論文に基づくものではございません。飽和脂肪酸の目標量からの援用という形で、日本人の飽和脂肪酸と総脂質の摂取量分布を見まして、そこから総脂質の好ましい、目標量とすべき量を計算しております。したがって、D3といたしました。
そしてD4に該当する栄養素はなく、悩んだのですけれども、最後のその他のところに炭水化物といたしました。この理由は、食事摂取基準におきましては、炭水化物の目標量は総エネルギー量100パーセントから、たんぱく質、そして総脂質を引き算することによってつくられております。したがって、根拠の書き方のどれにも該当するものがないということで、炭水化物はここにとどめました。しかしながら、これは、今回はこう判断されたというものであり、今後これが続いていく保証とは全く独立でございます。
以上、補足といたしまして、目標量の算定に付したエビデンスレベルでございました。お時間いただきました。以上です。
○伊藤座長 ありがとうございます。
まず、一番初めに、「総論」のエビデンスのことについて、まず御意見をお伺いしたいと思います。9ページにあります。これはよろしいですか。その他というのは、総エネルギーからたんぱく質と脂質を引く、その旨であると、どこかに記載されてありますか。
○佐々木(敏)構成員 「各論」の中に書いてあるので、その中には書き込む必要はないと私は考えます。
1つ教えていただきたいのは、宇都宮先生、糖尿病のほうから見て、これで大丈夫かどうかというところの御意見をいただきたいのです。ただし、食事摂取基準は糖尿病だけのためにつくっているものではもちろんございませんので、御意見をいただきたいということでございます。
○宇都宮構成員 おおむね、これでよろしいのではないかと思います。炭水化物に注目するグループはおりますので、そういった方がD5に炭水化物を分けることについて異議を唱える方もいらっしゃるかもしれませんが、今の先生のお話のとおり、炭水化物は他の栄養素とのバランスで計算されていくものですので、炭水化物だけを取り上げてD1、あるいはD3といった形で研究した例は極めてまれであろうと考えています。ですから、D5その他ということが、炭水化物の基準に基づいた論文、研究として、非常に不確かであるという印象を与えるのではなくて、今の先生のお話のように、ある意味でのリミテーションもあり、そういったことも踏まえてこう考えたということをしっかりと発信できれば、D5はいい加減に分けているということでなければ、これでいいのではないかと。糖尿病のガイドラインでも似たようなことを私は書いております。
○伊藤座長 先生、表は文章を読む前に見るものなので、この場合にはこのようにしましたと付記をしておくといいのではないでしょうかね。
○佐々木(敏)構成員 どのあたりに付記しましょうね。
○伊藤座長 炭水化物というところに星印をつけて、また、何か下のほうにですね。
○佐々木(敏)構成員 脚注使いましょうか。
○伊藤座長 そうそう、脚注。炭水化物のところに星印をつけて、下のほうに、これについてはこのようにしてやった、その他の中にこういうものがあったことがわかるようになさったらいいのではないでしょうかね。
○佐々木(敏)構成員 わかりました。そのようにいたしましょう。
○伊藤座長 ほかにはよろしいですか。エビデンスのことにつきまして。どうぞ。
○柴田構成員 今度、糖類というのを新しく加えていただきました。糖類はどちらかというととり過ぎている栄養素の一つだと思います。このエビデンスと、総エネルギーの10%未満、望ましくは5%未満にとどめることを推奨しています。このデータを栄養教育に利用していくことになるのでしょうか。
○佐々木(敏)構成員 先生方、場所をおわかりになっておりますか。
○柴田構成員 場所は「炭水化物」の151ページです。これが出たのは非常にいいことだなという感想は強く持っています。
○佐々木(敏)構成員 食事摂取基準としては、もちろん糖類の基準は今回は定めません。けれども、脂質の中に脂肪酸があり、たんぱく質の中にアミノ酸があるように、炭水化物の中に糖類があるわけです。したがって、糖類に関して摂取基準が出せるのであれば、それは出すべきである。特に糖類に関しては、柴田先生おっしゃったように、過剰摂取の健康被害というものは世界的には大きなものがございます。したがって、日本においても考えるべきということで、ここに加筆をいたしました。
そして、その中で、世界で最もたくさんの議論がされ、かつリバイズも重ねてきたのがWHOのフリーシュガーのガイドラインでした。そこで、ここは、それを基準する、紹介する形で書いたまででございます。したがって、この数字自体に、食事摂取基準としましては、何らの意図も思いもないとあえてしておくほうがよろしいのではないかと考えます。少なくとも糖類というものを、食事摂取基準としては、検討する栄養素の中に挙げておくべきだと。そして、世界の動向はどのようになっていて、日本人の摂取状況はどのようになっているのかを2020年版の中に書き込んでおくことが、将来の糖類を、この健康課題の中でどう扱っていくかの基本となると考えて書いたという状況でございます。
○伊藤座長 それを細かくやるだけの研究にはまだなっていないということですね。
○佐々木(敏)構成員 世界的には研究は相当数あるのですけれども、これは炭水化物の章ですので、糖類のガイドラインや、リコメンデーションや、健康関係の研究論文を細かくレビューをするところではないと考えて、WHOの代表的なものを一つ引用するにとどめました。
それから、もう一つは、この項の後段に書いてございますように、日本人の糖類の摂取量がわかったのはつい最近のことでございます。それがわかっていなかった。数はごくわずかですけれども、明らかになってきましたので、それで糖類というのは段落を2つ設けて、世界のガイドラインの状況と日本の摂取量の状況という構成にしたというところでございます。
○伊藤座長 柴田先生、よろしいですか。
○柴田構成員 はい。
○伊藤座長 ほかによろしいですか。エビデンスにつきまして、これでよろしいですね。
それでは、たんぱく質のところにまいりましょう。たんぱく質は、木戸先生、ぜひ具体的な、170ページから10ページぐらいのところですね。
○木戸構成員 たんぱく質、106ページからになりますが、先ほど佐々木先生から、メタ・アナリシスにおいても、メタ・アナリシスのクオリティについては十分に考慮が必要だという御発言をいただきまして、安心いたしました。実は、2015年版のときの基準としては幾つかありましたが、その研究は、良質たんぱく質を用いた研究であること。つまり、植物性ではなくて、主に動物性を用いる。例外として大豆たんぱく質は良質と言われていますので、それは入れておりました。
2つ目が、107ページに書かれていますように、窒素出納法では、同時に摂取するエネルギーによって窒素出納値は大きく変化いたします。したがって、その研究が維持エネルギー量で行われている研究である。つまり、体重をきちっとはかり、体重に大きな変化がないものを採用する。
それから、3つ目が、摂取量が3容量以上で、回帰式で出納値ゼロを求められるものというような幾つかの基準を設けて論文を精査いたしました。それが2015年版に載っているわけですが、今回のメタ・アナリシスの対象となった論文を見てみますと、随分それと異なっております。日本人のデータも随分削除されているような状況であります。そういった中で、この論文についてどのような評価をするかは少し考える必要があるのではないかと思って、最初に発言させていただきましたが、佐々木先生からもクオリティについては十分に考慮する必要があるという御発言をいただきましたので、少し文言も、この報告書の内容も変わるのではないかと期待しております。
○伊藤座長 具体的には、107ページの1段落目の一番下のところですね。「ただし、これらの実験は全て良質のたんぱく質を用いて行われている。したがって、この値をそのまま食事摂取基準の推定平均必要量とすることはできない。そこで、ここではこの種の研究で得られた数値をたんぱく質維持必要量と呼ぶことにする。」と記載されているのですね。
○木戸構成員 済みません、私の説明が不十分で失礼しました。2015年版はそのようにしたために、日常に食べているたんぱく質の利用効率を90%とし、それを補正したものを推定平均必要量としたというのが2015年であります。今回の、例えば、0.6という数値の中には、植物性のもの、小麦とか、そういったものも含まれております。そういった中で0.66と出ておるわけであります。その後、どのようにこの数値を修正というか、補足していくかという考え方のところになると思います。
それと、もう一つ、具体的な話をしますと、107ページの20行目からでございます。「窒素出納法を用いて高齢者を対象としてたんぱく質の維持必要量を測定した研究の中には0.83g/kg体重/日、0.91g/kg体重/日といった高い値の維持必要量を報告した研究もあるが、この理由についてはまだ十分明らかになっていない。」という記載がございますが、これは結果でありまして、窒素出納値、2015年のときにもそうですが、幅がすごくございます。研究によって、例えば、0.64から0.96という幅の中に論文の報告値がございます。それを平均すると、0.66とか0.65になっているわけです。それはいずれも良質たんぱく質ですから、それを日常の食事に置きかえる場合に、利用効率を加味して0.72とか、そういう値を推定平均必要量としたという考え方でございます。
○伊藤座長 佐々木先生、何かございますか。
○佐々木(敏)構成員 数字の問題というよりも、メタ・アナリシス、またはこういうガイドラインにおける参考文献のどれを選ぶかという作業は、結果を見てはならないというのが原則ですね。方法を読めと、それに尽きると。そうすると、今回のメタ・アナリシスは、木戸先生が繰り返しおっしゃったように、選択基準、そしてそれぞれの論文の特徴が十分に記述されておりません。したがって、私として考えるのは、既に申し上げましたように、良質のたんぱく質か、良質のたんぱく質でないかというものではなくて、良質の論文か、良質の論文ではないかという話であります。しかし、存在するのです、論文として。だから、無視するわけにはいかないのですね。ですから、こういうメタ・アナリシスがあり、数値としては0.66という数値が出ているというのは記述をする。けれども、どの論文が選ばれたかということを含めて、メタ・アナリシス全体の質の保証が十分ではないと、読んだ側は、使う側は考えるというところを記述し、そうなると、先ほど私が申し上げましたように、他の国が用いている方法と数字を用いるのが、今の日本がとれる、またはとるべき姿勢であろうと考えます。今のエビデンスのレベルと、日本国内、それから、世界全体における研究論文を読んで、日本が他の国と異なる方針をとるのはやや難しいだろうというのが私の結論です。
○伊藤座長 どうぞ。
○木戸構成員 そのことについては私も異論はございません。もちろん、このことに関しては国際的にも議論されてきましたし、その議論の中で問題点も指摘されているところです。そういったところについて疑問を払拭できるような研究がこれからますます進んでいくことを期待してやまないわけで、基本的な考え方のところは同じであります。
○伊藤座長 具体的に、例えば、文章をちょっとニュアンスを変えるとか、そういうことが必要ということですか。
○木戸構成員 私が思いますのは、メタ・アナリシスがこうだからこうしたという根拠をそこに持っていくべきではないと考えています。それは先ほど佐々木先生もおっしゃられたとおりです。各国の方針であり、あるいはそのほかの研究論文も含めて、総合的に今回このように判断したという形にしないと、メタ・アナリシスのエビデンスレベルが一番高いから、それがあれば、それをもとにこうしたということでは問題が起こるのではないかと思っている次第です。
○伊藤座長 よろしいですか。
○佐々木(敏)構成員 わかりました。そのように修文いたします。ありがとうございます。
○伊藤座長 それに、表3ですか、125ページのものをわかりやすいような形で、目標量を書いていただいたのは非常にわかりやすいかなと思います。
私は素人ですけれども、いろいろなことを考えてみると、必要量と目標量とやったときに、必要量を満たせばいいのではないかという意識にならないような、やはり目標量だから、最低これは必要だけれども、ちゃんと目標量に達成するようにやってくださいみたいなことを、いろいろな業界があるので、そういうことがきちんとわかるように書いていただくといいのかなと思いますが、木戸先生、どうですか。
○木戸構成員 先生のおっしゃるとおりで、こういう数値が出ますと、数値がひとり歩きしたり、数値だけが着目される、注目されることが多いわけですが、栄養士会、あるいは栄養士・管理栄養士を養成している栄養士養成施設協会等とも連携しながら、養成校の教員、あるいは学生、そして現場で働いている栄養士・管理栄養士が、そういった意味を十分に理解して活用されるように、活用のところでお話ししないといけないわけですが、進めていく必要があると思います。
○葛谷構成員 ちょっと違う議論なのですけれども、私は前の2015年のときからどうしてかなと思っていたことがあって、例えば、推奨量、または今回加えていただいた表8の目標量、1日当たり何グラムのたんぱく質をとらなければいけないかですけれども、これは基本的には参照体格に基づいた表記だと思います。しかし、これはこの食事摂取基準を初めからずっと読んでいかないとわからないですね。例えば、推奨量のところでも、125ページ、75歳以上、推定平均必要量50、推奨量60と書いてあるのですけれども、これは参照体格の人を想定したときの値だと思いますが、これをぱっと見たときに、ああ、この年代だったらこれだけでいいのだという形で捉えかねない。大げさに書く必要はないと思うのですが、フットノートのところでもいいから、これは参照体格を想定した値だということを一言書いて上げたほうが丁寧かなと思います。実際、体格が違う人はいっぱいいるわけで、その年代が全部これでいいと思われては大変な間違いが起こるもと感じました。
○伊藤座長 木戸先生、どうぞ。
○木戸構成員 現場では、体重と推奨量をもとに一人一人計算するのが基本になっております。これはあくまでも食事摂取基準の報告書として、基準となる体位をもとに数値を例示しているにすぎないことは徹底して教育する必要があると思います。それから、今回、目標量の幅として示していただいておりますが、ここについても基本的な考え方は同じです。ただ、こういう形で例示をしていただくことによって、よりイメージというのですか、その考え方が深まるのではないかと思って、今回、すごくいい例示をしていただいたのではないかと思います。
○葛谷構成員 使い慣れている人はそういう捉え方ができると思います。ただ、お医者さんみたいに使い慣れていない人たちも参照してしまうので、間違えたメッセージは入りかねないと思います。大げさな記載でなくてもいいと思いますが、しっかり、これは参照体格を基準にしたものだということは入れていただいたほうが誤解がないと思います。
○伊藤座長 どうぞ、佐々木先生。
○佐々木(雅)構成員 今のことに関連してなのですけれども、例えば、表8を見ますと、75歳以上、特に男性は数値が下がっていますね。そうすると、75歳を超えるとたんぱく質を減らすのだというイメージにならないのかという点がちょっと私は気になるのです。仰ったように、誤解を生じないためには、注釈などを入れていただいた方がいいのではないかと思いました。
○伊藤座長 柴田先生、どうぞ。
○柴田構成員 必要量と目標量は明確に違うものだと思います。目標量はあくまでも生活習慣病発症の予防。たんぱく質の目標量は悩ましい雰囲気がある目標量ですね。これぐらいとったほうが筋肉隆々で健康になるよというようなイメージを与えてしまう方向に、今はなっていないかなと思いました。単なる感想です。
○木戸構成員 この目標量は、従来のエネルギー産生栄養素のエネルギー比率の、例えば、15%エネルギーから20%エネルギーを、それぞれのカットレベルに合わせて、エネルギーにおけるたんぱく質とすれば、パーセントではなくて、具体的に何グラムに相当するかを例示していただいたと、そう私は思っています。ですから、そこはあくまでも目標量の表示の仕方と。
○伊藤座長 佐々木先生。
○佐々木(敏)構成員 佐々木雅也先生に関しては、パーセントエネルギーのほうの数字を見たら、かぶっていないのがわかりますので。グラムを見るか、パーセントエネルギーを見るか、それ自体も、表だけ見ていたら誤解を生じますね。だから簡単にというのは実は無理ですね。だからこそ総論がありますね。やはり総論を読んでいただくことが基本ですね。
○伊藤座長 佐々木先生、それはそのとおりなのですけれども、これはあくまでも体格とか、パーセントのエネルギーの摂取量から計算した例であるということははっきりと明示しておかれたほうが誤解は生じないと思うのですね。ですから、ここに出ている数値が、体格とか、そういうことに基づいた例であるとをきちんと書いておかれたほうが親切ではないか。総論はちゃんと読んでくださいというのはもちろんそのとおりなのですけれども、そのほうが読む側にとっては親切かなと私は思うのですけれども、先生、その辺、やっていただけますかね。
○佐々木(敏)構成員 おっしゃるとおりで、私、やりたいのですけれども、これが難しいのは、それぞれの表にそれを付すことがよろしいのか、それとも何か表だけまとめるような場合の表紙にそれを付していただくのがよいのか、どちらの方法がよろしいのかというところはいかがでしょうか。一つ一つの表に付すと、先生方が御懸念のひとり歩きを助長せざるを得ない、そういう懸念もあるということです。うまくそれを理解していただく方向に働けばよいのですけれども、今回、いろいろなところで脚注をうまく使うという方法を御提案していただいて、またワーキンググループの先生方がやってくださっていて、非常によい方向だなと思っている例なのですけれども、どうなのでしょう、このあたりは。
○伊藤座長 例えば、125ページで見ると、たんぱく質の食事摂取基準、その後ろに、これでは各年齢層における標準体重、平均体重でしょうか、標準体重をもとに計算された例と一言入れるだけでいいと思うのです。
○佐々木(敏)構成員 全ての表にということですか。
○伊藤座長 そうです。
○佐々木(敏)構成員 そこなのですよ。たんぱく質に入れて、ほかのに入れないと、恐らくほかの先生方から何か出てくるので。
○柴田構成員 私も佐々木先生と同感で、むしろ表8はここでは不要ではないかと思っています。表8のようなものを書き出すと、例えば、ビタミンですと、ビタミンB1,ビタミンB2, ナイアシンは、まずエネルギー当たりで必要量を算定します。そして、参照エネルギーをもとにして、1日量を算定しています。この表8は極めて危険だなと思いました。
○伊藤座長 勝川先生。
○勝川構成員 食事摂取基準が生活習慣病への対応を含むようになり、管理栄養士だけではなく、医師も含めた非常に広いバックグラウンドの方が読まれるようになってきています。栄養士の方は、大学教育の中で栄養学の講義を受けられており、食事摂取基準の構造もよく理解しておられるので、総論から読むべきという、佐々木先生のおっしゃる原則を共有しておられるだろうと思うのですけれども、幅広い読者が読むようになってくると、表だけがひとり歩きする可能性には注意しなければいけないと思います。ただ、食事摂取基準自体の構造としては、総論がきちんとついておりますので、私はこのままでいいのではないかと思います。むしろ、活用資料を今後つくられると思うのですけれども、その中で総論から読むという流れをつけて、参照体位があってこの表があるのだということを、わかりやすい形で活用のところで明記して、それを報告書と同時に、PDFのような形で、誰でもすぐアクセスできるところに置いておくというのが良いのではないかと思います。
○柴田構成員 そのことは資料2のその他にきちんと書いてありますね。だから、そこで計算し直した、使いやすいものを入れ込んだらいいのではないかと思います。これを読むと、2019年度中に食事摂取基準の利用者、主に行政、医療、介護領域云々を対象とした活用資料を策定すると、ここに書き込めばいいのではないかと思いました。
○佐々木(敏)構成員 私も賛成です。
○伊藤座長 どうでしょう。
○葛谷構成員 いや、ごもっとも。私が食事摂取基準を初めに見たときに、初めから読めば解決できたのでしょうけれども、あるセッションから読み出したときに、何を基準にして出しているのかがわからなかったものですから、親切心で発言させていただきました。
○伊藤座長 でも、これはどこかで必ず誰かの目に触れるように、例えば、これを読んだとしても、どのチャプターを読んだとしても、それが目に触れるようにするのがいいのかなと。私みたいに勉強不足の人がありますから。
○横手構成員 非常に重要な議論だと思うのですけれども、今はこういう資料がインターネットでも自由に出回りますし、管理栄養士、医師だけではなくてマスメディアの方もごらんになる。例えば、前回、コレステロールの上限が撤廃されたとか、そういう話があると、そこだけ飛びついてくるような場合も中にはあると思うのですね。我々の中では、こういう書き方をしていて、ここに記述があるので、この表が出ても大丈夫という意思統一があったとしても、表はそれだけで活用されるという覚悟が、私はガイドラインなどでは必要だと思っております。そして、きょうの議論の中でも、この委員の中でも100%統一見解でないところもまだあるように思いますので、表が出たときに、自分たちの思うとおりに使ってくださいということは絶対言えないと思うのですね。ですので、この本が出たら、条件つきではなくて、その表一つ一つを見て、間違いのないような、細心の配慮が必要だと思いますので、疑念のある表を除くかどうかはまた別として、拝見したところ、全ての表に記載する必要はなくて、目標量とか推奨量とかが一部書かれている、特に議論の分かれそうなところにだけ、そういう脚注なり付記をしておいたほうが安全なのではないかというのが、幾つかの学会で携わらせていただいた者としての意見でございます。
○伊藤座長 私も実にそう思うのですね。できれば、タイトルのところに、どういう形にして算定した値とか入れていただく。脚注よりも、タイトルのようなところにはっきりと、これこれ、こういうものを基準に算定した例とか、または算定したと入れていただくと、誰も見逃さないのではないかと思うのですけれども、どうなのでしょうかね。
柏原先生、どうですか。ガイドラインを今までたくさんつくって。
○柏原構成員 いえいえ、そういうこともないのですけれども、目標量が生活習慣病の重症化抑制で定められたのはよくわかるのですが、このもとのエビデンスがフレイルを相当重視していて、高齢者の場合、75歳を超えると40%ぐらいはeGFRが60未満、CKDのステージ3以降ぐらいになります。フレイル予防では確かに表8のたんぱく摂取量がメタ・アナリシス・エビデンスにもあるということなのでしょうけれども、実際はその年齢層はeGFRが60未満の方が40%ぐらいいるということで、表がひとり歩きした場合に、そこがどうなるのかなと。
○伊藤座長 それは重要なポイントですね。そこは明確に、表を見てもわかるようにしておいたほうがいいかもしれない。CKDのある場合にはちゃんとガイドラインに沿うとかね。
○柏原構成員 疾患のことを付記すると切りがないと思うのですが。
○伊藤座長 CKDではなくて、腎機能が低下した場合ですね。
○柏原構成員 生理的に、私もそうですけれども、75歳以上になるとみんな白髪がふえるのと同じように、腎機能が悪いというのが織り込み済みぐらいでないと、フレイル予防には確かにエビデンスがあるということなのでしょうけれどもと思いましたので、どこかにフレイル予防ということでエビデンスがあるという付記があれば、困難を招かないのかなと思ったりしました。
○佐々木(敏)構成員 やはりユーザーフレンドリーであって、たくさんのユーザーの方が誤りなく、ストレスなく用いられるものが求められるものですね。誤りのないようにとすると、注記・付記がふえる。注記・付記がふえると文字がふえて読みづらくなる。どこまでコンサイスなもので、そして、ターゲットとするというか、本来、使ってほしい人がうまくそれを用いていただけるか、それがひとりで歩き出しても、ちゃんとその方々に届くかというところをぎりぎりにまで考えて、ぎりぎりに少ない文字数で、かつ、伊藤座長がおっしゃるように、開いたら目に触れるところにその文言を置いておくということに注意しつつ、事務局と相談させていただいて、どのような体裁をとるかを宿題とさせていただきたいと考えます。
○伊藤座長 ぜひ、大切な栄養素に関しては、たんぱく質は特にその例になると思いますけれども、その辺のところは誤解がないように、私はタイトルに入れてもらうのが一番いいかなと思うのですね。脚注も読まなくなってしまう、そんなことはないでしょうけれども、絶対に間違わないというのが一番いいのかなと思うので、ぜひその辺は検討していただきたいと思います。読めば、内容的には大変すばらしく、きちんとなっているのですけれども、一番心配しているのは、どのガイドラインでもそうですけれども、表だけが取り上げられた資料ができるのですね。それがみんなに配られる。ほとんど説明なしにね。そういうのが頻繁に起こっているのですよ。僕らが実際に、これはこうだから、こういうことが正しいのだと言っても、そこまでいくまでに非常に苦労するのですね。ですから、ぜひ、全く誤解がないという、特に重要なものについては、必ず目に触れるような形で入れていただきたいなと、これは私からのお願いです。
どうぞ。
○佐々木(雅)構成員 今回、たんぱく質のところで不可欠アミノ酸を入れていただいたのはよかったと思うのは、食事だけではなくて流動食とかにも活用されるので、そうすると大豆たんぱくとか、ホエイペプチドとか、本当に決まったものしか入っていませんから、これがあったのはよかったと思います。
○伊藤座長 大変ありがとうございます。
どうぞ。
○雨海構成員 今までの御議論には全く同感で、国民としても納得のいく内容だと思います。さらに例えば、表がひとり歩きする危険性に関するお話がありましたがけれども、もし今回の摂取基準の本をつくるようなことがあれば、摂取基準から引用する表に関しては、タイトルと脚注は必ず一緒に引用するという暗黙の了解があります。したがって摂取基準に掲載の図や表の引用に際しては、タイトル、脚注の同時引用を必須とする旨などを明記していただければいいか、と思います。
あとは、2015年から言われていることですけれども、必ず総論がメーンであって、その後に各論というのは、一部の人たちには常識なのですけれども、必ずしもそうではないことがあるので、例えば、今回のこれがブックレットで出たとしても、表紙に、各論は必ず必要であるとか、各論の表紙にも必ず総論は必要であるとか、そういう文言があれば、少しずつひとり歩きがなくなっていくのではないかと思いました。
○伊藤座長 ありがとうございます。できるだけ誤解がないような形で、表等には配慮していただくということで、活用の段階で、先生がおっしゃったような形をつくっていただくということですね。
たんぱくそのものについてはよろしいでしょうか。体裁等は別として。
では、ビタミンDについて、ちょっとだけ。これについては日照時間等のいろいろな問題があるので、ちょっと数値は変わっておりますけれども、そんなことを考慮してつくってあるのだということを明確に示していると。日本の3つの日照時間のね。でも、曝露時間とは違うということも御記載いただいているということですが、ビタミンDはよろしいですか。
ほかに、残りのところ等で。
○雨海構成員 私の記憶違いかもしれませんが、今回の一連の会議のどこかで、例えば、標準体重や目標体重、適正体重など、さまざまな表現での体重の概念に対し、それぞれの定義を摂取基準に入れるか、入れないか、との議論があった気がいたします。しかしその旨の文言の記述を探したのですがみつかりません。そこでこの議論の有無を確認したいのですが、どなたに伺えばよろしいでしょうか。佐々木 敏先生あるいは、勝川先生でしょうか。「エネルギー」か「総論」のところかな、と思います。教えください。例えば、脂質異常症かどこかのガイドラインで、巻末かどこかに、体重の定義が表か何かであって、非常にわかりやすいさまざまな体重に関するそれぞれの定義の一覧表があり,体重の概念の共有に有用と思い、できれば本稿への追記をお願いしたい、と希望いたします。
○佐々木(敏)構成員 慢性腎臓病、CKDです。ガイドラインに掲載されています。
○雨海構成員 そうでしたか、ありがとうございます。「総論」でも「エネルギー」でも、体重の概念は非常に大切なコンセプトですので、今回、「総論」あるいは「エネルギー」などに、入れるべきか否かの議論があったようにも記憶しています。いかがなのでしょうか私は、標準体重、適正体重、など一連の体重関連の概念の定義の一覧表があると、使う側の体重の概念が統一され、概念を共有しやすい気がいたします。
○伊藤座長 にわかに出てこないので、事務局で検討してください。その前後のことも含めて、何か。
○塩澤栄養指導室長補佐 BMIについては、たくさん御意見、御議論あったように思うのですが、体重の定義をどうするというのは、我々も記憶にはないのですけれども。
○佐々木(敏)構成員 雨海先生がおっしゃっているのは、望ましいBMIは幾つかという考え方が幾つかあって、それの文献的比較という意味ではないのですか。
○雨海構成員 単に体重の定義ではなくて、ちまたで使われている標準体重や、適正体重、目標体重、現体重など、設定される複数の体重に関して、です。
○佐々木(敏)構成員 それです。
○雨海構成員 それはBMIに関する議論の中で、触れられたのだったでしょうか。
○佐々木(敏)構成員 いろいろな、何々体重という言葉がありますね。その言葉のエビデンスとヒストリーですね。それは、先生方がこれが必要だとおっしゃるのであれば、挿入することは可能かと思います。勝川先生と事務局と相談した上のことでありますが、私としては、技術的には可能だと思います。
○勝川構成員 標準体重、および最低死亡率に関連するBMIに関して今回、歴史的経緯を示しております。また、食事摂取基準の対象は生活習慣病の保健指導レベルまでですが、各種疾患の治療ガイドラインとも関連して減量目標についても簡単に触れておりますので、その点に関しても、追加記述が必要であれば考えたいと思います。
○宇都宮構成員 もしかすると、標準体重と実体重の問題で、以前私が発言したことが関係しているのもしれません。これは摂取基準なので、もちろん学会のガイドラインとは意を異にしておりますけれども、そうは言いながら、各学会のガイドラインをつくるとき、必ず摂取基準を参照しています。そうした中で、今、問題になっておりますのは、たんぱく摂取量にしても、エネルギー摂取量にしても、標準体重当たりで各ガイドラインが書かれているということなのです。これは標準体重が持つもう一面の大きな問題です。標準体重には歴史的な経緯があることは今回の基準でも言及されていますが、摂取量の表記にも使われていて、例えばCKD予防のためのたんぱく摂取量、それから老年学会や肥満学会が出しているエネルギー摂取量も標準体重当たりで表記されています。この標準体重当たりとした表記は、日本でしかしていないのです。外国論文は、みな実体重当たりで出しています。考え方の差といえばそうなるのですが、海外のデータをそのまま使えないといった齟齬を生じているところがことに気付いてない。食事摂取基準で、そこまでカバーするかどうかということはあると思いますが、体重当たりの表記について、ある程度示唆的なことが出せればと思います。今、標準体重の考え方を変えようとする動きがありますので、検討してよいかもしれません。
○伊藤座長 勝川先生、何かありますか。
○勝川構成員 標準体重のBMI22が日本ではよく使われますので、その根拠に関しては、今回、記述しております。減量の目標体重についての記述は、2015年版から簡単に触れておりますが、疾患のガイドラインによっては目標体重が必ずしも一致していないものですから、明確には記載しにくい状況ではあります。しかし、これらを考慮した記述は可能かと考えております。
○伊藤座長 では、ちょっと検討していただいて、お願いします。
○雨海構成員 考え方を整理することはできると思います。ただし、摂取基準の記載された体重関連の表記すべてを変えることは現実的ではありません。それであれば、たとえば今後の検討課題として挙げていただくだけでも今回は意味があるかなとのではないか、と考えます。
○伊藤座長 表記を変えたり、表を変えたりはできませんので、その考え方ですね。今後の検討課題の一つとしても、そこをちゃんと考えてもらうという形にしたいと思います。
それでは、塩澤さんに、ちょっと遅くなって申しわけないですけれども、資料2の今後の活用について。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、資料2について御説明させていただきます。お開きいただけますでしょうか。先ほど飛ばさせていただきましたけれども、「総論」の中に活用に関するところもありますので、そちらの基本的な方向性について御説明さしあげたく思います。
資料2の初めに「1 基本方針」とございますけれども、「総論」の「活用に関する基本的事項」につきましては、基本構成、そしてその内容、これは原則として現行の2015年版を踏襲することとし、最新の知見等があるものにつきましては更新していくことを、基本方針として考えております。
具体的な内容が2番に表として整理してございます。4つほど項立てがありますけれども、初めがマル1「活用の基本的考え方」でございますが、これは現行版でも記載がございますけれども、食事摂取状況のアセスメントから始まるPDCAサイクルであるといったことを記載していただいております。
次に、マル2「食事摂取状況のアセスメントの方法と留意点」であります。アセスメントの方法についても、具体的な方法を整理していただいているところでございます。
次に、留意点でありますけれども、大きく2つ書かせていただいております。まず1つ目でありますけれども、エネルギーの摂取量と各栄養素の摂取量との間には強い正の相関が認められることが多いということがございます。したがいまして、各栄養素の摂取量を評価するに当たっては、エネルギー摂取量の過小・過大の申告、そして日間変動、こういった影響を可能な限り小さくしていくことが重要になることと、そうした影響を小さくしていくための方法をかなりにわたって記載していただいておりまして、留意点の1つ目としてお示しいただいているところでございます。
2つ目でございますけれども、エネルギー、各栄養素の摂取量における日間変動について、具体的にグラフも含めて、実際、このように違ってくるというのをお示しいただいているところでございます。
それから、3番目、「指標別に見た活用上の留意点」ということで、これは先ほど少し御紹介したと思いますけれども、特に推定平均必要量につきましては、栄養素によって策定方法が異なりますので、各栄養素の摂取量の評価に当たっては留意が必要になることを追記いただいているところであります。
それから、マル4「目的に応じた活用上の留意点」ということで、これは食事改善を目的として、食事摂取基準を活用いただくに当たっては、個人へのアプローチ、それから、集団へのアプローチで、当然、方法が異なるということがありますので、それぞれの留意点について書いていただいております。
それから、活用上の留意点ということで、目的に応じた活用の基本的概念を示していただいているとともに、食事摂取状況のアセスメント、また、食事改善の計画と実施に関する留意点を書いていただいているということで、基本的には4つの項立てでまとめていただいているところでございます。
以上の内容に加えまして、今回、活用のところでは、今後の課題をかなり厚目に書いていただいております。詳しくは活用の最後のページをお読みいただければと思いますけれども、更なる研究、研究者が必要だといったことも含めてお書きいただいているところでございます。
それから、資料2の「3 その他」でございます。先ほど一部御議論ありましたけれども、これは直接、本検討会そのものではなく、検討会が終わった後に、来年度、私どもで進めていく作業になりますけれども、2019年度中に食事摂取基準の利用者、すなわち主に行政、医療、介護領域の管理栄養士等の専門職の方々を対象に、今回の食事摂取基準をより使いやすくなるような活用資料も作っていくつもりでおりますので、今回御議論いただいた内容が広がっていくような、何かいい方策があれば、今回、いろいろお知恵を頂戴したく思っております。
以上です。
○伊藤座長 ありがとうございます。
今後の活用ということでございますが、これはこの方針でやっていただく。何か御意見ございますか。よろしいでしょうか。
雨海先生、どうぞ。
○雨海構成員 活用の基本構成と内容に関しては、非常によくまとめていただいて、納得がいきます。ただ、その他のところの基準の利用者の対象なのですけれども、3業種、すなわち行政、臨床、福祉、これらの順番に優先順位の重みづけがあるのかどうかわかりませんけれども、先ほどもご議論がございましたように、今回の構成メンバーの中には複数、管理栄養士の教育施設のメンバーがおられます。今後何十年にもわたりわが国の栄養教育、栄養行政などに影響をおよぼす若者たちに対し、彼らに教育する教育者の教育の重要性に鑑みましても、教育のお立場におられる職種の方々も、摂取基準のなかでも総論を正しく理解されている必要がございます。したがって今回の摂取基準の確かな理解者の対象として教育者が必ず含まれるべきだ、と考えます。この点も、ぜひ御検討いただければ、と思います。
もう一点は、今回の摂取基準の性格を考えた場合、ガイドラインであると同時に政策であり、政策は評価されるべき、という点です。策定された政策の評価はさまざまな国でされております。今回のガイドラインそのもの自体は、非常によいものがつくられていると思います。だからこそ、政策の評価という観点から、このガイドラインがどのように利用され、政策として実施されているのか、さらに国民の健康がこの政策によってどれだけ改善されたのか、されなかったのか。この政策を多角的、客観的に、なるべく第三者が評価する。必要であれば政策評価のためのツールさえも、新たに開発されるべきではないか、と感じております。以上、今回の摂取基準の学ぶべき対象の追加、および政策としての評価の2点です。
○伊藤座長 貴重な御意見ありがとうございます。そのとおりだと思いますね。
全体を通じて、何か御意見ございますか。
○木戸構成員 今の雨海先生の利用者という視点から考えますと、食事摂取基準というのはいろいろなところで利用されております。その中の一つなのですが、学校給食においても、学校給食の摂取基準が文部科学省から発表されておりますが、例年、食事摂取基準が公開されて、大体3年後に文部科学省から新しい基準が公開される。現場の栄養士・管理栄養士からすると、その間、旧の食事摂取基準でしないといけないという、活用面では非常に困ったりしているところがあります。そういう意味で、厚生労働省にお願いなのですが、文部科学省とも連携をとりながら、こういう形で食事摂取基準が公開された後、速やかに学校給食の面にも反映されるようにお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○伊藤座長 よろしくお願いします。
斎藤先生。
○斎藤構成員 活用資料、これから現場の栄養士の方たちにどうやって活用していただくかを私たち栄養士会としても精いっぱいやっていかなければいけないと考えております。その中で、こんなものがあったらいいのかなと、今、何となく漠然と考えているものといたしましては、国民健康栄養調査の結果が出ておりますので、できる栄養素とできない栄養素はあると思うのですが、国民健康栄養調査結果と食事摂取基準の関係性がわかるような図のようなもので、不足を補っていかなければいけない状況なのか、過剰を心配しているのか、今、国民が大体どの辺にいるのかというあたりの、国民健康栄養調査とのすり合わせといいますか、それとの整合性というか、それがわかるような活用資料みたいなものがつくれればいいのかなとは漠然と考えているので、今後、厚生労働省との相談の中でやっていけたらいいのかと思っております。
○佐々木(敏)構成員 まさしく、とても大切なところを今おっしゃっていただいたと思うのです。アメリカの食事摂取基準の中にアプリケーションというものがございまして、その中で実態の分布と指標との関連を示し、それを見て現場は行動しなさいというものがつけられているのですね。諸外国でもそのようなものを中に置いているのもあるし、外に置いているのもある。日本においても私はそれは必要であると考えております。今回の数値が固まりましたら、直近の国民健康栄養調査のデータを用いて、大急ぎで、誰がいつするかは後で考えることにして、もしも可能であれば、この中に入れ込んでしまうことができれば、どのような状態にあるかがわかるだろう。それが難しい場合は、別資料として公開し、活用の便を図ることが望ましいのではないか。いずれにしても、そのようなものは必要であるし、大切なものであると私も思います。
○伊藤座長 それは大変重要なことですね。
どうぞ。
○柏原構成員 今のこととも関係あるのですが、先ほどのガイドラインの評価のことで、最終的には健康アウトカムがどう変わっていくかということで評価すべきだと思うのですが、それは大変な時間がかかるということで、その一つ手前のが、今おっしゃっていただいた国民栄養調査の結果だと思います。それがガイドラインの改定のたびにどう動いていたかということで、その遵守率とか、普及率が評価できるということで、基準の改定の評価という中で捉えたらいいではないかと思いました。
○伊藤座長 ありがとうございました。
ほかには。どうぞ。
○土橋構成員 先ほどのたんぱく質のところの議論と同じことがナトリウム、食塩のところで前回言われたと思いますけれども、高齢者で言うと7割から8割ぐらいが高血圧の基準を満たしますね。高血圧だと、食塩は6グラムである。先ほどの摂取基準のお話から言っても、CKDの方ではたんぱく制限に向かうとなると、一方でフレイルの方はそれを考慮して弾力的に運用するとなったときに、エネルギー、たんぱく、塩分、脂質をどういう優先順位で決めていくのか、現場の管理栄養士はとても気をつけていると思います。腎臓、透析をやっていらっしゃる方から言うと、塩を先に決めると、あとのエネルギーが非常に難しいと言われているので、弾力的にという言葉にはなっているのですけれども、そうなったときに、何を優先順位として上に置くかという考え方はないのかなと思いながら聞いていたのですけれども、いかがでしょうか。
○伊藤座長 どうぞ。
○佐々木(敏)構成員 それは個人であれば個人の病態を見て、どの改善が優先されるかということですね。それは個に対して対応すべき問題で、その判断ができるような資料を渡しておくこと。同時に、総論の活用で強調しましたことは、食事アセスメントをきちんとやりましょうということです。この人が食塩をどれぐらい食べているのかがわからないと、どのぐらい食べ変えさせたらよいかがわからない。たんぱく質を何グラム食べているかわからないときに、何グラムにふやせばいいかわからない。したがって、アセスメントをきちんとしましょうということが書いてあります。同様に、集団の場合も、やはり集団全体のアセスメントをして、集団全体の疾病特性や健康特性を見て、優先順位を定めるという基本的な考え方にのっとるのかなと思います。
○伊藤座長 土橋先生が言われたのは、例えば、70歳で血圧が高くて、CKDがあってというときがあれば、医療機関との関連が出てくるケースが多いので、それはちゃんと医療機関とガイドラインと合わせて、個々に対応してもらう。
あと、先生が言われるように、このようなまちの集団の特性があったときには、こういう形で介入する、また指導するという運用の仕方ということになるのだと思いますね。ですから、今回は一般的な食事基準という形で捉えてもらっていいのではないかと思いますけれどもね。
○土橋構成員 もう一つ、小さいことなのですけれども、ナトリウムのところで、佐々木先生は2014年版を引いていただいているのですけれども、同じ6グラムなのですけれども、4月に発刊されるガイドラインがもし引用できるなら2019年版にアップデートしていたければと思うのと、参考文献は2009年を引いていらっしゃるので、2019年にアップデートしていただければありがたいです。
○伊藤座長 それは最終段階でね。パブリックコメントも得て、大臣から出てくるまでのところに時間がありますので、最終印刷の段階ではそういうことができると思います。
櫻井先生、何か。
○櫻井構成員 ありがとうございます。日本人の栄養摂取基準にそぐうかどうかわかりませんが、高齢者における体重減少をどう捉えていくかということの言及があってもいいのではないかと思います。たとえBMIが適切な範囲であったとしても、体重減少が様々な障害の前触れになることがございます。そこで、体重減少の考え方について記載が入っているといいかなと考えていますが、いかがでしょうか。
○勝川構成員 おっしゃるとおり、高齢者の体重減少については明確な記載がございませんので、修正加筆を検討させていただきます。
○伊藤座長 体重減少に対する考え方ですね。
木戸先生。
○木戸構成員 今の活用ですが、これをどうするかという視点から考えて、私たちが講演会とか、あるいは説明会で一枚スライドをつくって、厚生労働省もつくられて、活用として利用されているわけですが、そういうものを各栄養素のトップページにキーワードというか、キーポイントという形で、箇条書きでいいと思うのですけれども、そういうのを入れると、どういう見方か、先ほどの表の見方なども、参照体重で求めた表を何とかに示しているという一文が常に入ることになるわけですが、そういうものを考えることは可能でしょうか。
○伊藤座長 活用の種類ですね。この中で。
○木戸構成員 はい。もちろん、これを全部読むのが最も重要なことなのですけれども。
○伊藤座長 結局、サマリーですね。各項目のサマリーですね。
○木戸構成員 たんぱく質の扉のところにサマリーを入れる。
○伊藤座長 それは、あると非常にいいでしょうね。多くのガイドラインはみんなそうですね。初めのところにチャプターのポイントが5~6文章ぐらいで書いてあったり、サマリーが一言で書いてあったりするのですけれども、栄養素の場合にはポイントが多岐にわたりますね。そうでもないですか。3文とか4文ぐらいで。
○木戸構成員 スライド2枚ぐらいですね。説明会とかで使っていたのは。ですから、1ページにはおさまるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○柴田構成員 やはりそれは活用でいいのではないですか。
○佐々木(敏)構成員 でも、伊藤先生がおっしゃったように、ガイドラインとしては、一番上に四角で囲んで、ステートメントをばちっと書いておくというのは必要なことかなと私は考えます。今、人事として言っていますけれども。
○伊藤座長 このチャプターを見るときに、ここがポイントだよということを初めに四角で囲んでおくのはあったほうがいいですね。
○柴田構成員 たんぱく質、脂質とか炭水化物は、ご意見の通りで可能かとも思います。しかし、ビタミン13種類全部違う、ミネラル13種類全部違う。多分、不可能だと思います。
○伊藤座長 私は、今のような、できるところだけでもとにかくやっておくことが、読む人にとっては非常にわかりやすいかなと思うのですね。
○佐々木(敏)構成員 具体的な例を申しますと、脂質も脂肪酸が幾つかありますので、それを全部書くのは無理です。したがって、その中で優先順位を決めて書く。それから、数値にたどり着く文章ではなく、栄養素を読んで理解する上で最も必要なキーワードを頭に入れていただくという目的で書くということだと理解しています。
○木戸構成員 数字は動くものですが、考え方とか、出てきている数字をどう読み解くかがわかるようなキーワード、キーポイントがあればいいのではないか。例えば、たんぱく質で言うと、その根拠になっているのは窒素出納試験であるとか、そういうことなのではないかと思います。
○伊藤座長 あとは、実際に運用に当たって、ここは大切、フレイル予防とか、そういうことも、どこまで入れるかは別ですけれども、ただ、ポイントとなるところは、箇条書きに3個か4個ぐらいの、せいぜい5個ぐらいの文章でまとめておかれると、読む人はとてもわかりやすいかなと思うのです。つくる側ではなくて、読んでもらわないといけませんから。よろしいですかね。ぜひ頑張りましょう。
ほかにはございませんか。ちょうど時間ですね。
本日は大変活発な御意見、御議論いただきまして、ありがとうございました。既にかなり完成度が高いのですが、さらに完成度といいますか、よくなる基準の報告書だと思います。
ということで、今後の予定等を事務局から。
○清野栄養指導室長 きょうも有意義な御議論をいただきましてありがとうございます。
今後のスケジュールですけれども、きょうの検討会終了後に、関連する学会として、日本高血圧学会、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会、日本腎臓病学会、日本老年医学会の方々に御意見を伺いたいと考えております。本日の議論と学会の御意見も踏まえまして、次回の第6回の検討会で報告書の案として取りまとめをしていただければと考えております。その後に「食事による栄養摂取量の基準」として、健康増進法に基づく大臣告知を行う前にパブリックコメントを行う予定となっております。
なお、次回の検討会につきましては、3月22日金曜日の15時から17時に開催いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日もありがとうございました。
○伊藤座長 ありがとうございました。
(了)
先生方には、御多忙ところ御出席いただきましてありがとうございます。
本日は、横山構成員におかれましては、御都合により御欠席です。
カメラの撮影につきましては、ここまでとさせていただきます。
それでは、以降の進行は伊藤座長にお願いいたします。
○伊藤座長 先生方、大変お忙しいところ、お集まりいただきましてありがとうございます。
最終段階に近くなってまいりまして、先生方の今までのいろいろなディスカッションなど、お仕事に本当に敬意を表します。
それでは、検討報告書(案)について御議論いただきますけれども、まず初めに、総論の「活用に関する基本的事項」以外について話を進めたいと思います。
前回の検討会での議論を踏まえまして、事務局から資料1について、まず御説明をお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、御説明さしあげたく思います。資料1をお開きいただけますでしょうか。
資料1でございますけれども、第4回検討会、つまり前回の検討会でいただきました主な御意見、そして、それへの対応方針(案)ということで整理させていただいております。順に御説明をさせていただきたく思います。
まず、1、2、3番目までが「総論」に関する内容であります。
1つ目でございますけれども、食事摂取基準における脳血管疾患及び虚血性心疾患の位置づけが不明瞭なので、補足できないかというお話でございました。これは疾病の発症予算、それから、重症化予防と関連することでございますけれども、一口に発症予防と言っても、いろいろな疾病によって意味合いが異なる、程度が異なるということで、脳血管疾患、虚血性心疾患の位置づけをどうするのかというお話でございました。
これにつきまして、右の対応方針(案)でございますが、これらの疾患については、生活習慣病の重症化に伴って生じるという考えから、重症化予防の観点から扱う旨を記載することとしてはどうかと思っておりまして、それを総論の3ページに書かせていただいているということでございます。
それから、2点目であります。食事摂取基準で扱う生活習慣病の中に肥満症も入れられないかどうかという御指摘がございました。
こちらについては、エネルギー、各栄養素、各疾患の中で扱っていないことから、食事摂取基準で扱う生活習慣病には今回の2020年版では加えないかわりに、今後の課題とする旨を総論に記載することとしてはどうかと書かせていただいております。
同様に女性のやせについても言及がございました。こちらについても、今後の課題とする旨を総論に記載することと、エネルギーの章で、若年女性のやせの者の割合の動向を示して、健康影響等についても記載するという対応でさせていただければと考えております。
続きまして、4番、5番が、たんぱく質に関係する内容でございます。
4番でございますけれども、たんぱく質の推定平均必要量の算定方法につきまして、全年齢区分で同じ値、また同じ利用効率を用いて算定するのは適切なのかという御指摘がございました。
こちらについては、まず、たんぱく質の推定平均必要量の算定については、最新のメタ・アナリシスに基づくことといたしますと、全年齢区分で同じ値を用いることで差し支えないのではないかという考えのもと、全年齢区分で同一の値を用いてはどうかというのが1点目でございます。
一方、上は推定平均必要量のお話でございましたけれども、フレイル予防も視野に入れた、実践面、実用面の観点からの策定ということでは、目標量の設定により、実用面にも対応するような構えにしたいという考えでございます。
続きまして、5番目が、不可欠アミノ酸の必要量を追加できないかという御指摘がございました。
たんぱく質につきましては、確かにアミノ酸による質の視点も重要だとは思いますけれども、食事摂取基準を策定するだけの十分な科学的根拠が現時点ではないのではないかということ、また食事改善の計画及び実施を伴う現場での活用に当たっての優先度といった観点から、これらの必要量の情報は参考情報という形で紹介することにしてはどうかということで考えております。
続きまして、表の6番以降について御説明さしあげます。まず、6番目はビタミンDでございます。今回、日照時間を考慮に入れる必要があると記載されておりますけれども、活用のしやすさという観点から、具体的な日照時間について示せないのかという御指摘がございました。
こちらについては、日本人での研究、データは非常に少ない状況ではございますけれども、一定量のビタミンDを産生するために必要な日照曝露時間についてお示しするということで、表や図といったものを、こちらにあるページの箇所におつけしているということでございます。
続きまして、7番、8番がナトリウム関連の内容でございます。
7番でありますけれども、18歳以上の成人のナトリウム(食塩相当量)の値について、前回の検討会では、一部の女性の年齢区分で違う値を出しておりましたけれども、これを一律にしてもいいのではないかという御意見でありました。具体的には、50歳以上の女性でございましたけれども、これらの方々では閉経後の高血圧が懸念されるということもありますので、49歳までの基準よりも高く設定されているのは問題ではないかという御意見でございました。
こちらについては、男女の基準を一律にするのは難しい状況ではございますけれども、同じ成人女性という中では、平滑化の考えを用いれば一律にできるのではないかということで、今回お示ししている資料3の中には同じ値としてお示ししているという状況でございます。
それから、8番でありますけれども、ナトリウム(食塩相当量)の目標量について、高齢の方では食欲低下が見られることもありますので、そういった方々には弾力的に運用することを記載してはどうかという御意見がございました。
こちらについては、活用に当たっての留意事項として、弾力的に運用すべき旨を記載するという方向で考えてございます。
そして、9番目はマンガンの耐容上限量についてでございますけれども、完全静脈栄養の症例に基づいた値で、このマンガンの耐容上限量を設定するのは問題があるのではないかといった御指摘でございました。
こちらは、耐容上限量の設定に当たって、完全静脈栄養の報告も参照はしたのですけれども、実際の数値を策定するに当たっては、アメリカ・カナダの食事摂取基準で根拠とされました経口摂取の値を用いておりますので、案どおりにさせていただきたいことをお示ししております。
続きまして、資料3の主要な部分の御説明をさしあげてもよろしいでしょうか。
○伊藤座長 どうぞ。
○塩澤栄養指導室長補佐 では、お手元のパネルで資料3について主要な部分の御説明を続けさせていただきたく思いますが、まず、お断りの内容がございます。表紙、目次のページをごらんいただきたいのですけれども、こちらに「総論」「各論」とありまして、「各論」の各栄養素の後に、2番目として「対象特性」、それから、3番目として「生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連」とございます。これ全てで「各論」をなすということで、これまでの御議論の中でおおむね合意を頂戴しているところでございますけれども、本日、2番と3番につきましては、主に各成分の該当内容の再掲により構成されるということで、今回は資料としては省略させていただき、各成分の内容について御議論を頂戴できればと考えております。
では、内容について、非常に限られた時間でございますので、簡単に御説明させていただきます。「総論」のファイルをお開きいただけますでしょうか。前回も「総論」がどう変わるのかをお示ししていて、そんなに大きい変更点はございませんが、ポイントとなるところについて簡単に御紹介をさせていただきたいと思います。「総論」について、全体的にいろいろ書き加えたりしたりしていただいているところではございますけれども、まずは14ページに飛んでいただけますでしょうか。2-6として「策定した食事摂取基準」ということで、各指標、栄養素、栄養素ごとにどういう指標が設定されているかという表、これも前回お示ししたと思いますけれども、注のところをごらんいただくと、各値がどういう根拠、どういう考えのもと設定されているのかが記載されております。具体的には、a、b、c、xとなっておりますけれども、例えば、同じ推定平均必要量という名称であっても、いろいろな考えのもと設定されているので、専門職の方を中心に、これをどう使えばいいのかが考えられるように作られているということでございます。
その後、いろいろ書き加えをしていただいているところでございますけれども、例えば、16ページのライフステージのところで、妊婦、授乳婦、乳児というところがありますが、「妊婦・授乳婦」の最後の段落ですとか、「乳児」の最後の段落、「しかし、」で始まるあたりとか、書き加えていただいております。これは検討会での御議論も踏まえた追記の内容になっております。
あとは、「総論」の部分は後ほどのパートで御議論いただく活用のお話になってまいりますので、今は割愛させていただきます。続いてファイルを「エネルギー」に切りかえていただけますでしょうか。「エネルギー」からポイントの部分をお話しさせていただきたいと思います。「エネルギー」は、全体的に、最新の知見に基づいて、かなり更新をしていただいているところでございます。51ページからでございます。かなり拡充していただいているところでございまして、例えば、資料の54ページの中段に3-2-2として「総脂肪率を指標とする方法(歴史的経緯)」がございます。この検討会でも、かなり初めのほうから、BMIの22について、いろいろな御議論があったと思います。そして、22の経緯のようなお話などもあったかと思うのですけれども、歴史的経緯そのものを記載いただいております。
その後、ずっとアップデートされている情報が続きますけれども、中でも、例えば、55ページの下のほう、37行目あたりから、肥満に関するお話なども書き加えていただいておりまして、「エネルギー」は全体的にも肥満の記載をかなりしていただいている状況になっております。
それと、「エネルギー」に関しては、特にアジアのデータですとか、日本人のデータ、こういった詳しいものをお示しいただいておりまして、例えば、58ページにも図5というのが下のほうにありますけれども、東アジアの61のコホート研究をまとめたような図ですとか、あとは、ちょっと飛びますけれども、65ページあたりから、日本人の女性のやせの状況ですとか、出生のコホート別に見た情報ということで、かなり日本人のデータなども載せていただいております。このほか、ちょっとページは前に戻ってしまいますけれども、63ページには高齢者ということで追記いただいていたり、肥満、高齢者、若年女性、そしてアジア人、日本人のデータ、こういったものを中心に、かなり拡充をいただいていたりするところでございます。
また、ページがちょっと飛びますけれども、74ページをごらんいただくと、ここも日本人のデータとして図13という散布図がございますけれども、こういったことも新しい情報として入れていただいております。
また、76ページは4-3-2ということで、高齢者のお話がありますけれども、このあたりですとか、次の77ページにある表7も、高齢者に二重標識水法を用いて身体活動レベルを報告した例ということで、これもかなりの拡充をいただいておりますので、大変参考になるものになっているのではないかと思います。
あと、この「エネルギー」に関しては、ほかにもいろいろあるのですけれども、特筆する点といたしましては、83ページでございますけれども、6行目、4-4-7の「疾患を有する者について」という情報で、文字どおり疾患関係の情報も記載いただいているという状況でございます。
それでは、次に「たんぱく質」「脂質」についてでございます。「たんぱく質」は、電子媒体は「たんぱく質」というファイルでございまして、紙では106ページからでございます。基本的に今回の食事摂取基準は、際限なく量がふえていってしまうのを避ける観点から、必要なものをできるだけコンパクトに、可能なところはスリムにしましょうという方針があったと思うのですけれども、「たんぱく質」と「脂質」につきましては、両方とも、そうした観点から、必要な部分を書いていただきつつも、かなりアップデートしていただいており、内容がほぼほぼ一新されているような状態でございます。
ということですので、全てを説明させていただくのはちょっと難しいところでございますけれども、例えば、「たんぱく質」の場合、113ページをごらんいただきますと、中段に「3-3 生活習慣病等の発症予防」ということで、「生活習慣病及びフレイルとの関連」というところがございますが、このあたりも本当に新しい情報でおまとめいただいております。今回の食事摂取基準の改定については、フレイル予防も視野に入れてということがございましたが、まさにそういう観点から、かなり拡充をいただいているという状況でございます。
具体的な値に関するものでございますけれども、125ページの表をごらんいただけますでしょうか。たんぱく質については前回の検討会でもいろいろ御議論いただいたところでございますけれども、現時点としては、目標量がおおむね13~20%の幅であるところを、50~64歳については下限を14%、65~74歳と75歳以上は15%を下限とするという形で、今のところ、御検討いただいております。
それから、表の下に注がありますけれども、3番は、前回も必要量と目標量との関係でいろいろ御議論があったところでございますけれども、参考になる情報として、エネルギーが低い人であったとしても、下限は推奨量以上とすることが望ましいということを注としてお示ししております。
続きまして、電子ファイルですと「脂質」でございます。紙ですと126ページでございますが、これも先ほど「たんぱく質」の冒頭で申し上げたとおりの方向で御検討を進めていただいているところでありまして、かなり情報をアップデートいただいております。こちらも前回までにもお示しされておりますが、146ページをごらんいただくと、飽和脂肪酸の表がございます。この飽和脂肪酸につきまして、今回アップデートされている内容といたしましては、3~5歳の区分から15歳~17歳の区分に新たに数値が入ったことがまず1点、それから、飽和脂肪酸の表の下のところに注が2つございますけれども、重症化予防の観点からコレステロールの値が示されており、また、飽和脂肪酸の摂取に関する参考情報という形で、注2にトランス脂肪酸に関しての記載がございます。このあたりが特に新しい情報となっております。
続きまして、「炭水化物」のファイルでございます。紙媒体でいきますと149ページからでございます。これも全体的にスリム化しつつもアップデートしていただいているという意味で大変拡充いただいているところでございます。例えば、最初の149ページのあたりに「定義と分類」とありますけれども、ここは非常にわかりやすく、表1という形で新たに整理いただいていたり、特に炭水化物については、今まで少し脆弱だった糖類の摂取実態などの情報もアップデートいただいておりまして、具体的には151ページの12行目から「2-2 糖類」とありましたけれども、先ほど申し上げたとおり、直近のデータなどをいろいろ補充していただいているところでございます。
以上が「炭水化物」でございますけれども、少し時間をいただきまして、他の栄養素について御説明をさせていただきたく思います。
まず、「脂溶性ビタミン」のファイルをお開きいただけますでしょうか。紙媒体でいきますと166ページからが「脂溶性ビタミン」でございます。「脂溶性ビタミン」は全体的には大きな変更はないのですけれども、ただ1つ変更があるものとして、今、御検討いただいているのが、173ページからの「ビタミンD」でございます。ビタミンDにつきましては、今回、いろいろなデータなどを踏まえて、値についていろいろ御議論いただいているところですけれども、ここについては、前回の12月の検討会でお示しさせていただいた値と若干異なる値になっておりまして、そのあたりの考え方が、176ページあたりに記載がされております。ビタミンDについては非常に日間変動が大きいことや、特殊性、実現可能性に鑑みて、目安量として設定したということが書かれておりますが、今日、数値が若干変更されております。このほか、先ほど資料1の説明でも触れましたけれども、177ページあたりに必要な日照曝露時間という表や図などがお示しされておりますので、こちらも適宜ごらんいただければと思います。
次に「水溶性ビタミン」についてでございます。ファイル名は「水溶性ビタミン」でございまして、紙媒体ですと204ページからでございます。「水溶性ビタミン」については、全体的に大きな変更は特にございません。ただ、前回までの検討会でも、また、先ほどもお話ししましたが、推定平均必要量などが、水溶性ビタミンならではの設定となっているものも幾つかございます。これに関連して、例えば、ページでいきますと207ページ、ここは「ビタミンB1」の最後のパートでございますけれども、「活用に当たっての留意事項」がございます。17行目から書かれておりますけれども、体内飽和を意味すると考えられる尿中排せつ量が増大する最小摂取量から算定しているということで、災害時等の避難所における食事提供の計画評価のために当面の目標とする栄養の参照量として活用する際には留意が必要という記載が留意事項としてございます。同様の記載が「ビタミンB2」、そして「ビタミンC」にもございますので、こうした成分の値については適切に活用いただきたいと考えている次第でございます。
続きましては、「多量ミネラル」でございます。紙媒体でいきますと251ページでございます。この「多量ミネラル」につきましても、特段大きな変更があるわけではございませんけれども、こちらも最新の情報などをかなり入れていただいて、特に生活習慣病の重症化予防の観点から、いろいろ書き加えをいただいているところでございます。
まず、「ナトリウム」でございます。256ページに「生活習慣病の重症化予防」という記載がありますけれども、このあたりですとか、「活用に当たっての留意事項」では、ナトリウム/カリウム比の言及についてもいただいているところでございます。
全体的には、今、申し上げたとおり、最新の情報、それから、高齢者、疾患との関係、このあたりについてを中心にお書きいただいているところでございますが、実際の値に関係する部分といたしまして、291ページにナトリウムの表がございます。これも資料1で申し上げたところでありますが、女性の目標量のうち、50歳以上の部分は、前回、12月の資料では7.0未満という記載をさせていただいておりましたが、成人で統一した値として6.5と変更されております。
また、注1がありますけれども、ナトリウムについては重症化予防の観点から6.g/日未満という値もお示しさせていただいているものでございます。
それから、次の292ページにカリウムの表がありますが、これもこれまで申し上げているとおり、値として3~5歳の値が追加されているという状況でございます。
続きまして、最後になりますが、「微量ミネラル」でございます。これも若干数値の変更などございますけれども、安全性の観点から、例えば、360ページ、「クロム」については、これも前回の検討会でお話ありましたけれども、成人について、耐容上限量が新たに設定されているということもございます。また、361ページにモリブデンの表がございますけれども、1~2歳から15~17歳のところについて、推定平均必要量、推奨量が追加されているという点で更新がされております。
以上、非常に限られた時間でございまして、駆け足でありましたが、資料3の説明をさせていただきました。ありがとうございました。
○伊藤座長 ありがとうございました。
それでは、まず、資料1で御説明いただいたことにつきまして、先生方から御意見等をいただきたいと思いますが、一つ一つやっていきますかね。1、2、3の「総論」について、どなたか御意見ございますか。よろしいですかね。重症化予防の観点からというところで3ページに書かれておりますし、やせについても、ちゃんと表もつくっておりますので、これはよろしいですか。
先生、どうぞ。
○横手構成員 資料1、ありがとうございました。非常によくまとめていただきまして、肥満症という2番目のところを「総論」に加えていただいたこと、心より御礼申し上げます。
そこで、「総論」の46ページに書かれている表記を御検討いただければと思うのですけれども、46ページの第2段落、「今回の改定では、」というところなのですけれども、「しかし、食事が関連する生活習慣病は」、病気というと肥満症になるものですから、肥満に症をつけていただきたい。「肥満症、がん、」ずっといきます。そして、その次の行ですね。「特に肥満は高血圧、脂質異常症、糖尿病、慢性腎臓病のリスク因子であるが」というところを、できれば以下のような文章にしていただきたいと思うのですけれども、「リスク因子であるとともに、健康障害を合併するなど、医学的に減量を要する場合は、それ自体を肥満症という疾患として扱う。」という表現、これが肥満症診療ガイドラインで定義している内容なものですから、もし可能であれば、そのように記述していただいて、日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2016」を引用文献に加えていただけると大変ありがたいと思います。
以上でございます。
○伊藤座長 よろしいですか。
それでは、資料1については終わりまして、資料3については、佐々木先生からまた改めて補足いただくことにしたいと思います。
「エネルギー・栄養素」の「各論」についてはいかがでしょうか。資料1については、前回の御意見についてということですが、よろしいですか。たんぱく質とか、不可欠アミノ酸、これも追加していただきましたね。前回いろいろ議論になりましたけれども、参考資料ということで追加いただきました。
木戸先生、何かございますか。
○木戸構成員 たんぱく質のところで発言させてもらってよろしいですか。今回、システミックレビューをもとに策定されているところですが、しっかり読ませていただきましたが、残念ながらシステミックレビューの質というのですかね、余りにもこれにウエートを置き過ぎると、少し問題になるのではないかと考えております。そのあたりの食事摂取基準における位置づけを少し議論しておいたほうがいいのかなと思いました。
○伊藤座長 これはどうしましょう。たんぱく質も3のところでもう一度やりますかね。資料3の説明をもう一度、佐々木先生に補足していただきますけれども、そのときにたんぱく質の項のところで、今の木戸先生のお話について、もうちょっと具体的に突っ込んでお話ししたいと思います。
次は、ビタミンDについてはいかがでしょうか。日本の3カ所で、日照時間がわかっているということですが、これも佐々木先生に補足いただいてからにいたしますかね。
18歳以上のナトリウム摂取量についてはいかがでしょうかね。
土橋先生、よろしいですか。
○土橋構成員 はい。
○伊藤座長 よろしいですね。
それから、マンガンについてはいかがでしょうか。よろしいですか、これも。
それでは、今回、集中的に議論しなければいけないところが特にたんぱく質ですが、佐々木先生、先ほど事務局から説明いただきましたところにつきまして、ちょっと補足をお願いいたします。
○佐々木(敏)構成員 ありがとうございます。済みません、私はこの1週間ぐらい、かなりひどい風邪をひいてしまいましてダウンしておりまして、そのために事務局にかなり御迷惑をおかけしてしまいました。一方で、ワーキンググループの先生方は非常に早く対応していただいて、リバイズのバージョンをつくってくださいました。きょうはそれに基づいて御議論をお願いしているところでございます。
今、事務局より丁寧に御説明いただきましたので、私はポイントとなるところ、それから、議論をすべきところ、そしてその背景について、少しだけ補足をさせていただきます。
「総論」の対応方針3つに関しては、今、お話があったとおりでありまして、かつ肥満症に関しても、肥満と肥満症をきちんと区別し、そして引用文献を用い、将来の方向性を示すという意味で、横手先生の御意見はごもっともであると、私も賛同いたしました。
それから、女性のやせのところは、世界的に見ても日本で特異的とも言うべきくらいの大きな健康問題でございまして、エネルギーのところで勝川先生が相当広範なレビューをしていただいたことに感謝申し上げます。
それから、最初に戻りまして、脳血管疾患と虚血性疾患のところは、重症化のところで扱うことと、高血圧症との絡みをどう書くかというところで、「総論」の冒頭のところで触れることにとどめましたが、これはそれらの疾患を相対的に他の疾患よりも軽く扱っているという意味では全くございませんので、そのようなものではないことを申し添えます。
その次が、エネルギー・各栄養素の4のたんぱく質のところでございます。木戸先生の御懸念と全く同じ懸念と問題点を私も共有しております。基本として、今回の食事摂取基準が前回にも増して研究論文をきちんと精査することによってエビデンスベースドでつくること、さらにメタ・アナリシスが各栄養素、非常にふえてきたという世界的な趨勢をきちんと読み取り、それに基づいて科学的につくることになります。恐らく、それによって登場した問題だろうと私は考えます。すなわち、メタ・アナリシスがある、出てきた、よかった、使えるねという時代はもう過去でございまして、そのメタ・アナリシスを使ってよいのかという時代、恐らくそういう時代だろうと。すなわち、ひょっとすると、メタ・アナリシスがあったとしても、そのメタ・アナリシスの質がそれぞれのペーパーのどれかより低かった場合に、そのメタ・アナリシスをどう扱うのかという問題に、私たちは食事摂取基準でも直面したのだということだろうと私は理解しております。
その意味で、木戸先生おっしゃるように、メタ・アナリシス一つだけなのですね。そして、インクルージョンクライテリアやエクスクルージョンクライテリアが明記されておりません。しかし、パブリッシュされているものですから、無視するわけにもいきません。そして代替となる別のメタ・アナリシスも現在のところ発見できておりません。そうしますと、これはやはり記述すべきであると私は考えます。その一方で、ここに書かれている数値を細かく引用し、食事摂取基準の値の算定に活用するまでの質は担保できないだろうと。
では、何に基づくかというと、こういうメタ・アナリシスも参照した上で、このあたり修文が必要かもしれませんが、世界各国の食事摂取基準、また類似の代替ガイドラインのたんぱく質の項を読んでみますと、どの国もかなり困っておりまして、コンサバティブにやろうとしている国が、今回、日本が用いようとしている0.66という数字を成人全体に適用しているという現状がございます。それ以外は、新たなほかの方法を用いた数字を採用しているところもございます。そうすると、日本としましては、目標量という日本独自の別指標を持っているという利点を使いまして、推定平均必要量はコンサバティブに、このメタ・アナリシスの結果を用いてというよりも、世界の他のガイドラインを横目に見つつ、少しだけこのメタ・アナリシスも参照しつつ値をつくったと書くのが穏当なところではないかなと考えました。
その一方でといいますか、それとは別に、前回、葛谷先生から、高齢者の必要量が実際よりも低く出ているのではないか、これは診療上、高齢者の方々のフレイルやサルコペニアの予防対策に好ましからざる影響を及ぼすのではないかという御懸念をいただいたと記憶しております。確かにそのとおりでございまして、考えました。たんぱく質の推定平均必要量は、体に入れた窒素が体から出てくるかどうかということで現在の出納法は決められております。その一方で、サルコペニアやフレイルというものは、そういう病態を示すものでありまして、推定平均必要量の求めるものとは異なる。むしろ、これは目標量に当たるものであると、そういう理論整理をしたほうがよかろうと。この理論整理は既に前回の原稿でもほぼされておりましたので、それでよかろうと考えまして、サルコペニアやフレイルをアウトカムとした、また、それの代理指標を用いた研究、その研究の結果を用いて目標量を定めることにしたわけでございます。
ところが、次が難しいのです。推定平均必要量はグラム数パー・デー、1日当たりの重量で出します。推奨量も同じですね。一方で目標量はパーセント・オブ・エネルギーで出します。そのために、お互いがどういう量関係になっているのか、はっきりわからないのです。そこで、資料のたんぱく質の116ページ、表8をつけてみました。これを見ていただきたいのです。この表8が、たんぱく質の目標量のパーセントエネルギーを、推定エネルギー必要量をベースとして計算して、重量、グラム数/1日当たりに換算した表です。だから、パーセントエネルギーで書いてある目標量を重量で書いたらこうなるよという表でございます。この表をどうぞごらんください。かなりの量になっていることがわかると思うのです。すなわち、これがサルコペニア、フレイルの予防に資すると、たくさんの研究論文が主張している摂取量であると御理解いただき、活用していただくということであると私は考えます。この単位問題は、栄養学の理論を考えると単位が異なるのは当然なのですけれども、活用の面から見ると、かなり厄介なところがございます。今回は前回の御議論を受けまして、このようなものをつけて理解の便を図ろうと考えたところもあります。
たんぱく質は以上でございます。
次に、もう一つのビタミンDです。ビタミンDは、御存じのように、唯一特殊な栄養素でございまして、体内で合成されてしまいます。したがって、何マイクログラム食べましょうということを本来は言えない栄養素です。足りなかったら体でつくればいいからです。ということは、本来、ビタミンDの目安量なり必要量なりを記述するのであれば、同時に、どれだけ体内から合成するのか、すなわち体内で合成すべき推奨量みたいなもの、または必要量を同時に提供しなければいけないことに、理論的にはなります。しかし、それは現在の科学の成果を超えております。といいますのは、ビタミンDの研究が進んできたのは、当然ビタミンDが足りない国でございまして、緯度の高い国ばかりでございました。日本のような比較的低・中緯度の国におけるビタミンDの研究は今まで余り注目されず、進んでまいりませんでした。したがって、研究論文が少ないということがございます。
もう一つ、日照量がわからないのではなくて、日照曝露量がわからないのです。これは非常に大きな違いなのです。日照量は、非常にはかりにくいですけれども、気象学的にはかれる。ところが、曝露量がはかりにくいのです。すなわち、私たちが一定面積の皮膚を日照に何分さらしているか、そしてそのときの日照の強さを掛け算するという研究を1年間にわたってする、また1年からサンプリングをしてやるという研究が必要になってきます。そのような研究で私たち日本人全体に適用できるエビデンスがあるかというと、残念ながら、まだそこまでは蓄積されておりません。したがいまして、緯度の高い国の結果に関しても、なかなかない。そして、日本の日照曝露量に関する研究もなかなかない。その一方で、現在、血清ビタミンD量が低い人たちが、日本人も含め、世界でかなりふえてきている、また多いという研究論文が多数あります。その意味で、ビタミンDの目安量をきちんと定めることは非常に大切なことではございますが、この日照曝露をどのくらいに見積もるか、また、どのくらいをもってよしとするかによって目安量が変わってしまうという、非常に難しい栄養素でございます。
そして、ビタミンDはもう一つ、実は大変な難しい栄養素でございます。私たちが食事摂取基準で使っている栄養素の中で1番、2番に日間変動の大きい栄養素であります。したがって、週間適正指標を捉えることがほぼ不可能ですという論文が幾つかあります。それから、摂取量の分布が正規分布からかなりずれるという特徴を持った栄養素でもあります。そのために集団の中央値がどこにあるかも見つけにくい栄養素です。幾つかの研究論文、また報告書におけるビタミンDの摂取量の中央値を探ってみても、調査、研究によって、日本人国内においてすら相当のばらつきがございます。他の栄養素よりもかなり大きなばらつきがあることが、今回の私たちの作業の途中で、これは作業資料なのですけれども、わかってまいりました。
このように、合成のほうもまだ研究途上であり、かつ摂取量調査の方法論、技術も、このビタミンDはまだ発展途上であるということで、かなり難しいということであります。しかしながら、値を出さないことはできませんので、現在ある知見を使い、注意深く文章をつくることを、御担当の田中清先生にしていただき、私としては、かなり注意深い文章をつくっていただけたのではないかと考えております。
以上を予定していたのですが、1つ忘れていたそうです。「総論」に戻っていただけますか。あと3分ぐらいお時間をください。「総論」に戻っていただいて、9ページの表1をごらんください。目標量にエビデンスレベルを付そうという試みをいたしました。言ってみたはいいものの、やろうとしたら非常に難しゅうございまして、メタ・アナリシスが幾つあるのか、そのメタ・アナリシスはクオリティがしっかりしていて、勘案してよいのかということを、それぞれの先生が書いていただいた文章をもとに、主に私が数え上げました。そして、表に出てこなくても、それをもとにしたガイドラインがあり、それが参照されている、または引用されていると、かなり複雑なことが起こっていました。そのために、少しだけ構造を簡単にさせていただきました。
表1のエビデンスレベルを、前回、D1がD1aとbで、エビデンスレベルの量で分けてあったのですけれども、そこまで分けるのは自信がないといいますか、数え方によって異なるなと考えまして、そこを1つにまとめさせていただく案をつくってまいりました。そして、各先生がつくっていただいた原稿、そしてその参考文献並びに参考文献の参考文献をもとにつくったのが、この表でございます。
結果といたしまして、D1、すなわち介入研究やコホート研究のメタ・アナリシスがあり、並びにこれは当然くっついてくるのですけれども、その他のそれぞれの介入研究やコホート研究の結果があり、それらに基づくもの。これがたんぱく質の目標量、そして飽和脂肪酸の目標量、そして食物繊維、ナトリウム、カリウムでございます。これは食事摂取基準の掲載ページ順であります。エビデンスの強さの順ではございません。
そして、その次が該当栄養素がございませんでした。
そして、その次のD3のところが、日本人の摂取量分布に基づく観察研究ですが、これが脂質になりました。といいますのは、総脂質は直接に何らかの研究論文に基づくものではございません。飽和脂肪酸の目標量からの援用という形で、日本人の飽和脂肪酸と総脂質の摂取量分布を見まして、そこから総脂質の好ましい、目標量とすべき量を計算しております。したがって、D3といたしました。
そしてD4に該当する栄養素はなく、悩んだのですけれども、最後のその他のところに炭水化物といたしました。この理由は、食事摂取基準におきましては、炭水化物の目標量は総エネルギー量100パーセントから、たんぱく質、そして総脂質を引き算することによってつくられております。したがって、根拠の書き方のどれにも該当するものがないということで、炭水化物はここにとどめました。しかしながら、これは、今回はこう判断されたというものであり、今後これが続いていく保証とは全く独立でございます。
以上、補足といたしまして、目標量の算定に付したエビデンスレベルでございました。お時間いただきました。以上です。
○伊藤座長 ありがとうございます。
まず、一番初めに、「総論」のエビデンスのことについて、まず御意見をお伺いしたいと思います。9ページにあります。これはよろしいですか。その他というのは、総エネルギーからたんぱく質と脂質を引く、その旨であると、どこかに記載されてありますか。
○佐々木(敏)構成員 「各論」の中に書いてあるので、その中には書き込む必要はないと私は考えます。
1つ教えていただきたいのは、宇都宮先生、糖尿病のほうから見て、これで大丈夫かどうかというところの御意見をいただきたいのです。ただし、食事摂取基準は糖尿病だけのためにつくっているものではもちろんございませんので、御意見をいただきたいということでございます。
○宇都宮構成員 おおむね、これでよろしいのではないかと思います。炭水化物に注目するグループはおりますので、そういった方がD5に炭水化物を分けることについて異議を唱える方もいらっしゃるかもしれませんが、今の先生のお話のとおり、炭水化物は他の栄養素とのバランスで計算されていくものですので、炭水化物だけを取り上げてD1、あるいはD3といった形で研究した例は極めてまれであろうと考えています。ですから、D5その他ということが、炭水化物の基準に基づいた論文、研究として、非常に不確かであるという印象を与えるのではなくて、今の先生のお話のように、ある意味でのリミテーションもあり、そういったことも踏まえてこう考えたということをしっかりと発信できれば、D5はいい加減に分けているということでなければ、これでいいのではないかと。糖尿病のガイドラインでも似たようなことを私は書いております。
○伊藤座長 先生、表は文章を読む前に見るものなので、この場合にはこのようにしましたと付記をしておくといいのではないでしょうかね。
○佐々木(敏)構成員 どのあたりに付記しましょうね。
○伊藤座長 炭水化物というところに星印をつけて、また、何か下のほうにですね。
○佐々木(敏)構成員 脚注使いましょうか。
○伊藤座長 そうそう、脚注。炭水化物のところに星印をつけて、下のほうに、これについてはこのようにしてやった、その他の中にこういうものがあったことがわかるようになさったらいいのではないでしょうかね。
○佐々木(敏)構成員 わかりました。そのようにいたしましょう。
○伊藤座長 ほかにはよろしいですか。エビデンスのことにつきまして。どうぞ。
○柴田構成員 今度、糖類というのを新しく加えていただきました。糖類はどちらかというととり過ぎている栄養素の一つだと思います。このエビデンスと、総エネルギーの10%未満、望ましくは5%未満にとどめることを推奨しています。このデータを栄養教育に利用していくことになるのでしょうか。
○佐々木(敏)構成員 先生方、場所をおわかりになっておりますか。
○柴田構成員 場所は「炭水化物」の151ページです。これが出たのは非常にいいことだなという感想は強く持っています。
○佐々木(敏)構成員 食事摂取基準としては、もちろん糖類の基準は今回は定めません。けれども、脂質の中に脂肪酸があり、たんぱく質の中にアミノ酸があるように、炭水化物の中に糖類があるわけです。したがって、糖類に関して摂取基準が出せるのであれば、それは出すべきである。特に糖類に関しては、柴田先生おっしゃったように、過剰摂取の健康被害というものは世界的には大きなものがございます。したがって、日本においても考えるべきということで、ここに加筆をいたしました。
そして、その中で、世界で最もたくさんの議論がされ、かつリバイズも重ねてきたのがWHOのフリーシュガーのガイドラインでした。そこで、ここは、それを基準する、紹介する形で書いたまででございます。したがって、この数字自体に、食事摂取基準としましては、何らの意図も思いもないとあえてしておくほうがよろしいのではないかと考えます。少なくとも糖類というものを、食事摂取基準としては、検討する栄養素の中に挙げておくべきだと。そして、世界の動向はどのようになっていて、日本人の摂取状況はどのようになっているのかを2020年版の中に書き込んでおくことが、将来の糖類を、この健康課題の中でどう扱っていくかの基本となると考えて書いたという状況でございます。
○伊藤座長 それを細かくやるだけの研究にはまだなっていないということですね。
○佐々木(敏)構成員 世界的には研究は相当数あるのですけれども、これは炭水化物の章ですので、糖類のガイドラインや、リコメンデーションや、健康関係の研究論文を細かくレビューをするところではないと考えて、WHOの代表的なものを一つ引用するにとどめました。
それから、もう一つは、この項の後段に書いてございますように、日本人の糖類の摂取量がわかったのはつい最近のことでございます。それがわかっていなかった。数はごくわずかですけれども、明らかになってきましたので、それで糖類というのは段落を2つ設けて、世界のガイドラインの状況と日本の摂取量の状況という構成にしたというところでございます。
○伊藤座長 柴田先生、よろしいですか。
○柴田構成員 はい。
○伊藤座長 ほかによろしいですか。エビデンスにつきまして、これでよろしいですね。
それでは、たんぱく質のところにまいりましょう。たんぱく質は、木戸先生、ぜひ具体的な、170ページから10ページぐらいのところですね。
○木戸構成員 たんぱく質、106ページからになりますが、先ほど佐々木先生から、メタ・アナリシスにおいても、メタ・アナリシスのクオリティについては十分に考慮が必要だという御発言をいただきまして、安心いたしました。実は、2015年版のときの基準としては幾つかありましたが、その研究は、良質たんぱく質を用いた研究であること。つまり、植物性ではなくて、主に動物性を用いる。例外として大豆たんぱく質は良質と言われていますので、それは入れておりました。
2つ目が、107ページに書かれていますように、窒素出納法では、同時に摂取するエネルギーによって窒素出納値は大きく変化いたします。したがって、その研究が維持エネルギー量で行われている研究である。つまり、体重をきちっとはかり、体重に大きな変化がないものを採用する。
それから、3つ目が、摂取量が3容量以上で、回帰式で出納値ゼロを求められるものというような幾つかの基準を設けて論文を精査いたしました。それが2015年版に載っているわけですが、今回のメタ・アナリシスの対象となった論文を見てみますと、随分それと異なっております。日本人のデータも随分削除されているような状況であります。そういった中で、この論文についてどのような評価をするかは少し考える必要があるのではないかと思って、最初に発言させていただきましたが、佐々木先生からもクオリティについては十分に考慮する必要があるという御発言をいただきましたので、少し文言も、この報告書の内容も変わるのではないかと期待しております。
○伊藤座長 具体的には、107ページの1段落目の一番下のところですね。「ただし、これらの実験は全て良質のたんぱく質を用いて行われている。したがって、この値をそのまま食事摂取基準の推定平均必要量とすることはできない。そこで、ここではこの種の研究で得られた数値をたんぱく質維持必要量と呼ぶことにする。」と記載されているのですね。
○木戸構成員 済みません、私の説明が不十分で失礼しました。2015年版はそのようにしたために、日常に食べているたんぱく質の利用効率を90%とし、それを補正したものを推定平均必要量としたというのが2015年であります。今回の、例えば、0.6という数値の中には、植物性のもの、小麦とか、そういったものも含まれております。そういった中で0.66と出ておるわけであります。その後、どのようにこの数値を修正というか、補足していくかという考え方のところになると思います。
それと、もう一つ、具体的な話をしますと、107ページの20行目からでございます。「窒素出納法を用いて高齢者を対象としてたんぱく質の維持必要量を測定した研究の中には0.83g/kg体重/日、0.91g/kg体重/日といった高い値の維持必要量を報告した研究もあるが、この理由についてはまだ十分明らかになっていない。」という記載がございますが、これは結果でありまして、窒素出納値、2015年のときにもそうですが、幅がすごくございます。研究によって、例えば、0.64から0.96という幅の中に論文の報告値がございます。それを平均すると、0.66とか0.65になっているわけです。それはいずれも良質たんぱく質ですから、それを日常の食事に置きかえる場合に、利用効率を加味して0.72とか、そういう値を推定平均必要量としたという考え方でございます。
○伊藤座長 佐々木先生、何かございますか。
○佐々木(敏)構成員 数字の問題というよりも、メタ・アナリシス、またはこういうガイドラインにおける参考文献のどれを選ぶかという作業は、結果を見てはならないというのが原則ですね。方法を読めと、それに尽きると。そうすると、今回のメタ・アナリシスは、木戸先生が繰り返しおっしゃったように、選択基準、そしてそれぞれの論文の特徴が十分に記述されておりません。したがって、私として考えるのは、既に申し上げましたように、良質のたんぱく質か、良質のたんぱく質でないかというものではなくて、良質の論文か、良質の論文ではないかという話であります。しかし、存在するのです、論文として。だから、無視するわけにはいかないのですね。ですから、こういうメタ・アナリシスがあり、数値としては0.66という数値が出ているというのは記述をする。けれども、どの論文が選ばれたかということを含めて、メタ・アナリシス全体の質の保証が十分ではないと、読んだ側は、使う側は考えるというところを記述し、そうなると、先ほど私が申し上げましたように、他の国が用いている方法と数字を用いるのが、今の日本がとれる、またはとるべき姿勢であろうと考えます。今のエビデンスのレベルと、日本国内、それから、世界全体における研究論文を読んで、日本が他の国と異なる方針をとるのはやや難しいだろうというのが私の結論です。
○伊藤座長 どうぞ。
○木戸構成員 そのことについては私も異論はございません。もちろん、このことに関しては国際的にも議論されてきましたし、その議論の中で問題点も指摘されているところです。そういったところについて疑問を払拭できるような研究がこれからますます進んでいくことを期待してやまないわけで、基本的な考え方のところは同じであります。
○伊藤座長 具体的に、例えば、文章をちょっとニュアンスを変えるとか、そういうことが必要ということですか。
○木戸構成員 私が思いますのは、メタ・アナリシスがこうだからこうしたという根拠をそこに持っていくべきではないと考えています。それは先ほど佐々木先生もおっしゃられたとおりです。各国の方針であり、あるいはそのほかの研究論文も含めて、総合的に今回このように判断したという形にしないと、メタ・アナリシスのエビデンスレベルが一番高いから、それがあれば、それをもとにこうしたということでは問題が起こるのではないかと思っている次第です。
○伊藤座長 よろしいですか。
○佐々木(敏)構成員 わかりました。そのように修文いたします。ありがとうございます。
○伊藤座長 それに、表3ですか、125ページのものをわかりやすいような形で、目標量を書いていただいたのは非常にわかりやすいかなと思います。
私は素人ですけれども、いろいろなことを考えてみると、必要量と目標量とやったときに、必要量を満たせばいいのではないかという意識にならないような、やはり目標量だから、最低これは必要だけれども、ちゃんと目標量に達成するようにやってくださいみたいなことを、いろいろな業界があるので、そういうことがきちんとわかるように書いていただくといいのかなと思いますが、木戸先生、どうですか。
○木戸構成員 先生のおっしゃるとおりで、こういう数値が出ますと、数値がひとり歩きしたり、数値だけが着目される、注目されることが多いわけですが、栄養士会、あるいは栄養士・管理栄養士を養成している栄養士養成施設協会等とも連携しながら、養成校の教員、あるいは学生、そして現場で働いている栄養士・管理栄養士が、そういった意味を十分に理解して活用されるように、活用のところでお話ししないといけないわけですが、進めていく必要があると思います。
○葛谷構成員 ちょっと違う議論なのですけれども、私は前の2015年のときからどうしてかなと思っていたことがあって、例えば、推奨量、または今回加えていただいた表8の目標量、1日当たり何グラムのたんぱく質をとらなければいけないかですけれども、これは基本的には参照体格に基づいた表記だと思います。しかし、これはこの食事摂取基準を初めからずっと読んでいかないとわからないですね。例えば、推奨量のところでも、125ページ、75歳以上、推定平均必要量50、推奨量60と書いてあるのですけれども、これは参照体格の人を想定したときの値だと思いますが、これをぱっと見たときに、ああ、この年代だったらこれだけでいいのだという形で捉えかねない。大げさに書く必要はないと思うのですが、フットノートのところでもいいから、これは参照体格を想定した値だということを一言書いて上げたほうが丁寧かなと思います。実際、体格が違う人はいっぱいいるわけで、その年代が全部これでいいと思われては大変な間違いが起こるもと感じました。
○伊藤座長 木戸先生、どうぞ。
○木戸構成員 現場では、体重と推奨量をもとに一人一人計算するのが基本になっております。これはあくまでも食事摂取基準の報告書として、基準となる体位をもとに数値を例示しているにすぎないことは徹底して教育する必要があると思います。それから、今回、目標量の幅として示していただいておりますが、ここについても基本的な考え方は同じです。ただ、こういう形で例示をしていただくことによって、よりイメージというのですか、その考え方が深まるのではないかと思って、今回、すごくいい例示をしていただいたのではないかと思います。
○葛谷構成員 使い慣れている人はそういう捉え方ができると思います。ただ、お医者さんみたいに使い慣れていない人たちも参照してしまうので、間違えたメッセージは入りかねないと思います。大げさな記載でなくてもいいと思いますが、しっかり、これは参照体格を基準にしたものだということは入れていただいたほうが誤解がないと思います。
○伊藤座長 どうぞ、佐々木先生。
○佐々木(雅)構成員 今のことに関連してなのですけれども、例えば、表8を見ますと、75歳以上、特に男性は数値が下がっていますね。そうすると、75歳を超えるとたんぱく質を減らすのだというイメージにならないのかという点がちょっと私は気になるのです。仰ったように、誤解を生じないためには、注釈などを入れていただいた方がいいのではないかと思いました。
○伊藤座長 柴田先生、どうぞ。
○柴田構成員 必要量と目標量は明確に違うものだと思います。目標量はあくまでも生活習慣病発症の予防。たんぱく質の目標量は悩ましい雰囲気がある目標量ですね。これぐらいとったほうが筋肉隆々で健康になるよというようなイメージを与えてしまう方向に、今はなっていないかなと思いました。単なる感想です。
○木戸構成員 この目標量は、従来のエネルギー産生栄養素のエネルギー比率の、例えば、15%エネルギーから20%エネルギーを、それぞれのカットレベルに合わせて、エネルギーにおけるたんぱく質とすれば、パーセントではなくて、具体的に何グラムに相当するかを例示していただいたと、そう私は思っています。ですから、そこはあくまでも目標量の表示の仕方と。
○伊藤座長 佐々木先生。
○佐々木(敏)構成員 佐々木雅也先生に関しては、パーセントエネルギーのほうの数字を見たら、かぶっていないのがわかりますので。グラムを見るか、パーセントエネルギーを見るか、それ自体も、表だけ見ていたら誤解を生じますね。だから簡単にというのは実は無理ですね。だからこそ総論がありますね。やはり総論を読んでいただくことが基本ですね。
○伊藤座長 佐々木先生、それはそのとおりなのですけれども、これはあくまでも体格とか、パーセントのエネルギーの摂取量から計算した例であるということははっきりと明示しておかれたほうが誤解は生じないと思うのですね。ですから、ここに出ている数値が、体格とか、そういうことに基づいた例であるとをきちんと書いておかれたほうが親切ではないか。総論はちゃんと読んでくださいというのはもちろんそのとおりなのですけれども、そのほうが読む側にとっては親切かなと私は思うのですけれども、先生、その辺、やっていただけますかね。
○佐々木(敏)構成員 おっしゃるとおりで、私、やりたいのですけれども、これが難しいのは、それぞれの表にそれを付すことがよろしいのか、それとも何か表だけまとめるような場合の表紙にそれを付していただくのがよいのか、どちらの方法がよろしいのかというところはいかがでしょうか。一つ一つの表に付すと、先生方が御懸念のひとり歩きを助長せざるを得ない、そういう懸念もあるということです。うまくそれを理解していただく方向に働けばよいのですけれども、今回、いろいろなところで脚注をうまく使うという方法を御提案していただいて、またワーキンググループの先生方がやってくださっていて、非常によい方向だなと思っている例なのですけれども、どうなのでしょう、このあたりは。
○伊藤座長 例えば、125ページで見ると、たんぱく質の食事摂取基準、その後ろに、これでは各年齢層における標準体重、平均体重でしょうか、標準体重をもとに計算された例と一言入れるだけでいいと思うのです。
○佐々木(敏)構成員 全ての表にということですか。
○伊藤座長 そうです。
○佐々木(敏)構成員 そこなのですよ。たんぱく質に入れて、ほかのに入れないと、恐らくほかの先生方から何か出てくるので。
○柴田構成員 私も佐々木先生と同感で、むしろ表8はここでは不要ではないかと思っています。表8のようなものを書き出すと、例えば、ビタミンですと、ビタミンB1,ビタミンB2, ナイアシンは、まずエネルギー当たりで必要量を算定します。そして、参照エネルギーをもとにして、1日量を算定しています。この表8は極めて危険だなと思いました。
○伊藤座長 勝川先生。
○勝川構成員 食事摂取基準が生活習慣病への対応を含むようになり、管理栄養士だけではなく、医師も含めた非常に広いバックグラウンドの方が読まれるようになってきています。栄養士の方は、大学教育の中で栄養学の講義を受けられており、食事摂取基準の構造もよく理解しておられるので、総論から読むべきという、佐々木先生のおっしゃる原則を共有しておられるだろうと思うのですけれども、幅広い読者が読むようになってくると、表だけがひとり歩きする可能性には注意しなければいけないと思います。ただ、食事摂取基準自体の構造としては、総論がきちんとついておりますので、私はこのままでいいのではないかと思います。むしろ、活用資料を今後つくられると思うのですけれども、その中で総論から読むという流れをつけて、参照体位があってこの表があるのだということを、わかりやすい形で活用のところで明記して、それを報告書と同時に、PDFのような形で、誰でもすぐアクセスできるところに置いておくというのが良いのではないかと思います。
○柴田構成員 そのことは資料2のその他にきちんと書いてありますね。だから、そこで計算し直した、使いやすいものを入れ込んだらいいのではないかと思います。これを読むと、2019年度中に食事摂取基準の利用者、主に行政、医療、介護領域云々を対象とした活用資料を策定すると、ここに書き込めばいいのではないかと思いました。
○佐々木(敏)構成員 私も賛成です。
○伊藤座長 どうでしょう。
○葛谷構成員 いや、ごもっとも。私が食事摂取基準を初めに見たときに、初めから読めば解決できたのでしょうけれども、あるセッションから読み出したときに、何を基準にして出しているのかがわからなかったものですから、親切心で発言させていただきました。
○伊藤座長 でも、これはどこかで必ず誰かの目に触れるように、例えば、これを読んだとしても、どのチャプターを読んだとしても、それが目に触れるようにするのがいいのかなと。私みたいに勉強不足の人がありますから。
○横手構成員 非常に重要な議論だと思うのですけれども、今はこういう資料がインターネットでも自由に出回りますし、管理栄養士、医師だけではなくてマスメディアの方もごらんになる。例えば、前回、コレステロールの上限が撤廃されたとか、そういう話があると、そこだけ飛びついてくるような場合も中にはあると思うのですね。我々の中では、こういう書き方をしていて、ここに記述があるので、この表が出ても大丈夫という意思統一があったとしても、表はそれだけで活用されるという覚悟が、私はガイドラインなどでは必要だと思っております。そして、きょうの議論の中でも、この委員の中でも100%統一見解でないところもまだあるように思いますので、表が出たときに、自分たちの思うとおりに使ってくださいということは絶対言えないと思うのですね。ですので、この本が出たら、条件つきではなくて、その表一つ一つを見て、間違いのないような、細心の配慮が必要だと思いますので、疑念のある表を除くかどうかはまた別として、拝見したところ、全ての表に記載する必要はなくて、目標量とか推奨量とかが一部書かれている、特に議論の分かれそうなところにだけ、そういう脚注なり付記をしておいたほうが安全なのではないかというのが、幾つかの学会で携わらせていただいた者としての意見でございます。
○伊藤座長 私も実にそう思うのですね。できれば、タイトルのところに、どういう形にして算定した値とか入れていただく。脚注よりも、タイトルのようなところにはっきりと、これこれ、こういうものを基準に算定した例とか、または算定したと入れていただくと、誰も見逃さないのではないかと思うのですけれども、どうなのでしょうかね。
柏原先生、どうですか。ガイドラインを今までたくさんつくって。
○柏原構成員 いえいえ、そういうこともないのですけれども、目標量が生活習慣病の重症化抑制で定められたのはよくわかるのですが、このもとのエビデンスがフレイルを相当重視していて、高齢者の場合、75歳を超えると40%ぐらいはeGFRが60未満、CKDのステージ3以降ぐらいになります。フレイル予防では確かに表8のたんぱく摂取量がメタ・アナリシス・エビデンスにもあるということなのでしょうけれども、実際はその年齢層はeGFRが60未満の方が40%ぐらいいるということで、表がひとり歩きした場合に、そこがどうなるのかなと。
○伊藤座長 それは重要なポイントですね。そこは明確に、表を見てもわかるようにしておいたほうがいいかもしれない。CKDのある場合にはちゃんとガイドラインに沿うとかね。
○柏原構成員 疾患のことを付記すると切りがないと思うのですが。
○伊藤座長 CKDではなくて、腎機能が低下した場合ですね。
○柏原構成員 生理的に、私もそうですけれども、75歳以上になるとみんな白髪がふえるのと同じように、腎機能が悪いというのが織り込み済みぐらいでないと、フレイル予防には確かにエビデンスがあるということなのでしょうけれどもと思いましたので、どこかにフレイル予防ということでエビデンスがあるという付記があれば、困難を招かないのかなと思ったりしました。
○佐々木(敏)構成員 やはりユーザーフレンドリーであって、たくさんのユーザーの方が誤りなく、ストレスなく用いられるものが求められるものですね。誤りのないようにとすると、注記・付記がふえる。注記・付記がふえると文字がふえて読みづらくなる。どこまでコンサイスなもので、そして、ターゲットとするというか、本来、使ってほしい人がうまくそれを用いていただけるか、それがひとりで歩き出しても、ちゃんとその方々に届くかというところをぎりぎりにまで考えて、ぎりぎりに少ない文字数で、かつ、伊藤座長がおっしゃるように、開いたら目に触れるところにその文言を置いておくということに注意しつつ、事務局と相談させていただいて、どのような体裁をとるかを宿題とさせていただきたいと考えます。
○伊藤座長 ぜひ、大切な栄養素に関しては、たんぱく質は特にその例になると思いますけれども、その辺のところは誤解がないように、私はタイトルに入れてもらうのが一番いいかなと思うのですね。脚注も読まなくなってしまう、そんなことはないでしょうけれども、絶対に間違わないというのが一番いいのかなと思うので、ぜひその辺は検討していただきたいと思います。読めば、内容的には大変すばらしく、きちんとなっているのですけれども、一番心配しているのは、どのガイドラインでもそうですけれども、表だけが取り上げられた資料ができるのですね。それがみんなに配られる。ほとんど説明なしにね。そういうのが頻繁に起こっているのですよ。僕らが実際に、これはこうだから、こういうことが正しいのだと言っても、そこまでいくまでに非常に苦労するのですね。ですから、ぜひ、全く誤解がないという、特に重要なものについては、必ず目に触れるような形で入れていただきたいなと、これは私からのお願いです。
どうぞ。
○佐々木(雅)構成員 今回、たんぱく質のところで不可欠アミノ酸を入れていただいたのはよかったと思うのは、食事だけではなくて流動食とかにも活用されるので、そうすると大豆たんぱくとか、ホエイペプチドとか、本当に決まったものしか入っていませんから、これがあったのはよかったと思います。
○伊藤座長 大変ありがとうございます。
どうぞ。
○雨海構成員 今までの御議論には全く同感で、国民としても納得のいく内容だと思います。さらに例えば、表がひとり歩きする危険性に関するお話がありましたがけれども、もし今回の摂取基準の本をつくるようなことがあれば、摂取基準から引用する表に関しては、タイトルと脚注は必ず一緒に引用するという暗黙の了解があります。したがって摂取基準に掲載の図や表の引用に際しては、タイトル、脚注の同時引用を必須とする旨などを明記していただければいいか、と思います。
あとは、2015年から言われていることですけれども、必ず総論がメーンであって、その後に各論というのは、一部の人たちには常識なのですけれども、必ずしもそうではないことがあるので、例えば、今回のこれがブックレットで出たとしても、表紙に、各論は必ず必要であるとか、各論の表紙にも必ず総論は必要であるとか、そういう文言があれば、少しずつひとり歩きがなくなっていくのではないかと思いました。
○伊藤座長 ありがとうございます。できるだけ誤解がないような形で、表等には配慮していただくということで、活用の段階で、先生がおっしゃったような形をつくっていただくということですね。
たんぱくそのものについてはよろしいでしょうか。体裁等は別として。
では、ビタミンDについて、ちょっとだけ。これについては日照時間等のいろいろな問題があるので、ちょっと数値は変わっておりますけれども、そんなことを考慮してつくってあるのだということを明確に示していると。日本の3つの日照時間のね。でも、曝露時間とは違うということも御記載いただいているということですが、ビタミンDはよろしいですか。
ほかに、残りのところ等で。
○雨海構成員 私の記憶違いかもしれませんが、今回の一連の会議のどこかで、例えば、標準体重や目標体重、適正体重など、さまざまな表現での体重の概念に対し、それぞれの定義を摂取基準に入れるか、入れないか、との議論があった気がいたします。しかしその旨の文言の記述を探したのですがみつかりません。そこでこの議論の有無を確認したいのですが、どなたに伺えばよろしいでしょうか。佐々木 敏先生あるいは、勝川先生でしょうか。「エネルギー」か「総論」のところかな、と思います。教えください。例えば、脂質異常症かどこかのガイドラインで、巻末かどこかに、体重の定義が表か何かであって、非常にわかりやすいさまざまな体重に関するそれぞれの定義の一覧表があり,体重の概念の共有に有用と思い、できれば本稿への追記をお願いしたい、と希望いたします。
○佐々木(敏)構成員 慢性腎臓病、CKDです。ガイドラインに掲載されています。
○雨海構成員 そうでしたか、ありがとうございます。「総論」でも「エネルギー」でも、体重の概念は非常に大切なコンセプトですので、今回、「総論」あるいは「エネルギー」などに、入れるべきか否かの議論があったようにも記憶しています。いかがなのでしょうか私は、標準体重、適正体重、など一連の体重関連の概念の定義の一覧表があると、使う側の体重の概念が統一され、概念を共有しやすい気がいたします。
○伊藤座長 にわかに出てこないので、事務局で検討してください。その前後のことも含めて、何か。
○塩澤栄養指導室長補佐 BMIについては、たくさん御意見、御議論あったように思うのですが、体重の定義をどうするというのは、我々も記憶にはないのですけれども。
○佐々木(敏)構成員 雨海先生がおっしゃっているのは、望ましいBMIは幾つかという考え方が幾つかあって、それの文献的比較という意味ではないのですか。
○雨海構成員 単に体重の定義ではなくて、ちまたで使われている標準体重や、適正体重、目標体重、現体重など、設定される複数の体重に関して、です。
○佐々木(敏)構成員 それです。
○雨海構成員 それはBMIに関する議論の中で、触れられたのだったでしょうか。
○佐々木(敏)構成員 いろいろな、何々体重という言葉がありますね。その言葉のエビデンスとヒストリーですね。それは、先生方がこれが必要だとおっしゃるのであれば、挿入することは可能かと思います。勝川先生と事務局と相談した上のことでありますが、私としては、技術的には可能だと思います。
○勝川構成員 標準体重、および最低死亡率に関連するBMIに関して今回、歴史的経緯を示しております。また、食事摂取基準の対象は生活習慣病の保健指導レベルまでですが、各種疾患の治療ガイドラインとも関連して減量目標についても簡単に触れておりますので、その点に関しても、追加記述が必要であれば考えたいと思います。
○宇都宮構成員 もしかすると、標準体重と実体重の問題で、以前私が発言したことが関係しているのもしれません。これは摂取基準なので、もちろん学会のガイドラインとは意を異にしておりますけれども、そうは言いながら、各学会のガイドラインをつくるとき、必ず摂取基準を参照しています。そうした中で、今、問題になっておりますのは、たんぱく摂取量にしても、エネルギー摂取量にしても、標準体重当たりで各ガイドラインが書かれているということなのです。これは標準体重が持つもう一面の大きな問題です。標準体重には歴史的な経緯があることは今回の基準でも言及されていますが、摂取量の表記にも使われていて、例えばCKD予防のためのたんぱく摂取量、それから老年学会や肥満学会が出しているエネルギー摂取量も標準体重当たりで表記されています。この標準体重当たりとした表記は、日本でしかしていないのです。外国論文は、みな実体重当たりで出しています。考え方の差といえばそうなるのですが、海外のデータをそのまま使えないといった齟齬を生じているところがことに気付いてない。食事摂取基準で、そこまでカバーするかどうかということはあると思いますが、体重当たりの表記について、ある程度示唆的なことが出せればと思います。今、標準体重の考え方を変えようとする動きがありますので、検討してよいかもしれません。
○伊藤座長 勝川先生、何かありますか。
○勝川構成員 標準体重のBMI22が日本ではよく使われますので、その根拠に関しては、今回、記述しております。減量の目標体重についての記述は、2015年版から簡単に触れておりますが、疾患のガイドラインによっては目標体重が必ずしも一致していないものですから、明確には記載しにくい状況ではあります。しかし、これらを考慮した記述は可能かと考えております。
○伊藤座長 では、ちょっと検討していただいて、お願いします。
○雨海構成員 考え方を整理することはできると思います。ただし、摂取基準の記載された体重関連の表記すべてを変えることは現実的ではありません。それであれば、たとえば今後の検討課題として挙げていただくだけでも今回は意味があるかなとのではないか、と考えます。
○伊藤座長 表記を変えたり、表を変えたりはできませんので、その考え方ですね。今後の検討課題の一つとしても、そこをちゃんと考えてもらうという形にしたいと思います。
それでは、塩澤さんに、ちょっと遅くなって申しわけないですけれども、資料2の今後の活用について。
○塩澤栄養指導室長補佐 それでは、資料2について御説明させていただきます。お開きいただけますでしょうか。先ほど飛ばさせていただきましたけれども、「総論」の中に活用に関するところもありますので、そちらの基本的な方向性について御説明さしあげたく思います。
資料2の初めに「1 基本方針」とございますけれども、「総論」の「活用に関する基本的事項」につきましては、基本構成、そしてその内容、これは原則として現行の2015年版を踏襲することとし、最新の知見等があるものにつきましては更新していくことを、基本方針として考えております。
具体的な内容が2番に表として整理してございます。4つほど項立てがありますけれども、初めがマル1「活用の基本的考え方」でございますが、これは現行版でも記載がございますけれども、食事摂取状況のアセスメントから始まるPDCAサイクルであるといったことを記載していただいております。
次に、マル2「食事摂取状況のアセスメントの方法と留意点」であります。アセスメントの方法についても、具体的な方法を整理していただいているところでございます。
次に、留意点でありますけれども、大きく2つ書かせていただいております。まず1つ目でありますけれども、エネルギーの摂取量と各栄養素の摂取量との間には強い正の相関が認められることが多いということがございます。したがいまして、各栄養素の摂取量を評価するに当たっては、エネルギー摂取量の過小・過大の申告、そして日間変動、こういった影響を可能な限り小さくしていくことが重要になることと、そうした影響を小さくしていくための方法をかなりにわたって記載していただいておりまして、留意点の1つ目としてお示しいただいているところでございます。
2つ目でございますけれども、エネルギー、各栄養素の摂取量における日間変動について、具体的にグラフも含めて、実際、このように違ってくるというのをお示しいただいているところでございます。
それから、3番目、「指標別に見た活用上の留意点」ということで、これは先ほど少し御紹介したと思いますけれども、特に推定平均必要量につきましては、栄養素によって策定方法が異なりますので、各栄養素の摂取量の評価に当たっては留意が必要になることを追記いただいているところであります。
それから、マル4「目的に応じた活用上の留意点」ということで、これは食事改善を目的として、食事摂取基準を活用いただくに当たっては、個人へのアプローチ、それから、集団へのアプローチで、当然、方法が異なるということがありますので、それぞれの留意点について書いていただいております。
それから、活用上の留意点ということで、目的に応じた活用の基本的概念を示していただいているとともに、食事摂取状況のアセスメント、また、食事改善の計画と実施に関する留意点を書いていただいているということで、基本的には4つの項立てでまとめていただいているところでございます。
以上の内容に加えまして、今回、活用のところでは、今後の課題をかなり厚目に書いていただいております。詳しくは活用の最後のページをお読みいただければと思いますけれども、更なる研究、研究者が必要だといったことも含めてお書きいただいているところでございます。
それから、資料2の「3 その他」でございます。先ほど一部御議論ありましたけれども、これは直接、本検討会そのものではなく、検討会が終わった後に、来年度、私どもで進めていく作業になりますけれども、2019年度中に食事摂取基準の利用者、すなわち主に行政、医療、介護領域の管理栄養士等の専門職の方々を対象に、今回の食事摂取基準をより使いやすくなるような活用資料も作っていくつもりでおりますので、今回御議論いただいた内容が広がっていくような、何かいい方策があれば、今回、いろいろお知恵を頂戴したく思っております。
以上です。
○伊藤座長 ありがとうございます。
今後の活用ということでございますが、これはこの方針でやっていただく。何か御意見ございますか。よろしいでしょうか。
雨海先生、どうぞ。
○雨海構成員 活用の基本構成と内容に関しては、非常によくまとめていただいて、納得がいきます。ただ、その他のところの基準の利用者の対象なのですけれども、3業種、すなわち行政、臨床、福祉、これらの順番に優先順位の重みづけがあるのかどうかわかりませんけれども、先ほどもご議論がございましたように、今回の構成メンバーの中には複数、管理栄養士の教育施設のメンバーがおられます。今後何十年にもわたりわが国の栄養教育、栄養行政などに影響をおよぼす若者たちに対し、彼らに教育する教育者の教育の重要性に鑑みましても、教育のお立場におられる職種の方々も、摂取基準のなかでも総論を正しく理解されている必要がございます。したがって今回の摂取基準の確かな理解者の対象として教育者が必ず含まれるべきだ、と考えます。この点も、ぜひ御検討いただければ、と思います。
もう一点は、今回の摂取基準の性格を考えた場合、ガイドラインであると同時に政策であり、政策は評価されるべき、という点です。策定された政策の評価はさまざまな国でされております。今回のガイドラインそのもの自体は、非常によいものがつくられていると思います。だからこそ、政策の評価という観点から、このガイドラインがどのように利用され、政策として実施されているのか、さらに国民の健康がこの政策によってどれだけ改善されたのか、されなかったのか。この政策を多角的、客観的に、なるべく第三者が評価する。必要であれば政策評価のためのツールさえも、新たに開発されるべきではないか、と感じております。以上、今回の摂取基準の学ぶべき対象の追加、および政策としての評価の2点です。
○伊藤座長 貴重な御意見ありがとうございます。そのとおりだと思いますね。
全体を通じて、何か御意見ございますか。
○木戸構成員 今の雨海先生の利用者という視点から考えますと、食事摂取基準というのはいろいろなところで利用されております。その中の一つなのですが、学校給食においても、学校給食の摂取基準が文部科学省から発表されておりますが、例年、食事摂取基準が公開されて、大体3年後に文部科学省から新しい基準が公開される。現場の栄養士・管理栄養士からすると、その間、旧の食事摂取基準でしないといけないという、活用面では非常に困ったりしているところがあります。そういう意味で、厚生労働省にお願いなのですが、文部科学省とも連携をとりながら、こういう形で食事摂取基準が公開された後、速やかに学校給食の面にも反映されるようにお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
○伊藤座長 よろしくお願いします。
斎藤先生。
○斎藤構成員 活用資料、これから現場の栄養士の方たちにどうやって活用していただくかを私たち栄養士会としても精いっぱいやっていかなければいけないと考えております。その中で、こんなものがあったらいいのかなと、今、何となく漠然と考えているものといたしましては、国民健康栄養調査の結果が出ておりますので、できる栄養素とできない栄養素はあると思うのですが、国民健康栄養調査結果と食事摂取基準の関係性がわかるような図のようなもので、不足を補っていかなければいけない状況なのか、過剰を心配しているのか、今、国民が大体どの辺にいるのかというあたりの、国民健康栄養調査とのすり合わせといいますか、それとの整合性というか、それがわかるような活用資料みたいなものがつくれればいいのかなとは漠然と考えているので、今後、厚生労働省との相談の中でやっていけたらいいのかと思っております。
○佐々木(敏)構成員 まさしく、とても大切なところを今おっしゃっていただいたと思うのです。アメリカの食事摂取基準の中にアプリケーションというものがございまして、その中で実態の分布と指標との関連を示し、それを見て現場は行動しなさいというものがつけられているのですね。諸外国でもそのようなものを中に置いているのもあるし、外に置いているのもある。日本においても私はそれは必要であると考えております。今回の数値が固まりましたら、直近の国民健康栄養調査のデータを用いて、大急ぎで、誰がいつするかは後で考えることにして、もしも可能であれば、この中に入れ込んでしまうことができれば、どのような状態にあるかがわかるだろう。それが難しい場合は、別資料として公開し、活用の便を図ることが望ましいのではないか。いずれにしても、そのようなものは必要であるし、大切なものであると私も思います。
○伊藤座長 それは大変重要なことですね。
どうぞ。
○柏原構成員 今のこととも関係あるのですが、先ほどのガイドラインの評価のことで、最終的には健康アウトカムがどう変わっていくかということで評価すべきだと思うのですが、それは大変な時間がかかるということで、その一つ手前のが、今おっしゃっていただいた国民栄養調査の結果だと思います。それがガイドラインの改定のたびにどう動いていたかということで、その遵守率とか、普及率が評価できるということで、基準の改定の評価という中で捉えたらいいではないかと思いました。
○伊藤座長 ありがとうございました。
ほかには。どうぞ。
○土橋構成員 先ほどのたんぱく質のところの議論と同じことがナトリウム、食塩のところで前回言われたと思いますけれども、高齢者で言うと7割から8割ぐらいが高血圧の基準を満たしますね。高血圧だと、食塩は6グラムである。先ほどの摂取基準のお話から言っても、CKDの方ではたんぱく制限に向かうとなると、一方でフレイルの方はそれを考慮して弾力的に運用するとなったときに、エネルギー、たんぱく、塩分、脂質をどういう優先順位で決めていくのか、現場の管理栄養士はとても気をつけていると思います。腎臓、透析をやっていらっしゃる方から言うと、塩を先に決めると、あとのエネルギーが非常に難しいと言われているので、弾力的にという言葉にはなっているのですけれども、そうなったときに、何を優先順位として上に置くかという考え方はないのかなと思いながら聞いていたのですけれども、いかがでしょうか。
○伊藤座長 どうぞ。
○佐々木(敏)構成員 それは個人であれば個人の病態を見て、どの改善が優先されるかということですね。それは個に対して対応すべき問題で、その判断ができるような資料を渡しておくこと。同時に、総論の活用で強調しましたことは、食事アセスメントをきちんとやりましょうということです。この人が食塩をどれぐらい食べているのかがわからないと、どのぐらい食べ変えさせたらよいかがわからない。たんぱく質を何グラム食べているかわからないときに、何グラムにふやせばいいかわからない。したがって、アセスメントをきちんとしましょうということが書いてあります。同様に、集団の場合も、やはり集団全体のアセスメントをして、集団全体の疾病特性や健康特性を見て、優先順位を定めるという基本的な考え方にのっとるのかなと思います。
○伊藤座長 土橋先生が言われたのは、例えば、70歳で血圧が高くて、CKDがあってというときがあれば、医療機関との関連が出てくるケースが多いので、それはちゃんと医療機関とガイドラインと合わせて、個々に対応してもらう。
あと、先生が言われるように、このようなまちの集団の特性があったときには、こういう形で介入する、また指導するという運用の仕方ということになるのだと思いますね。ですから、今回は一般的な食事基準という形で捉えてもらっていいのではないかと思いますけれどもね。
○土橋構成員 もう一つ、小さいことなのですけれども、ナトリウムのところで、佐々木先生は2014年版を引いていただいているのですけれども、同じ6グラムなのですけれども、4月に発刊されるガイドラインがもし引用できるなら2019年版にアップデートしていたければと思うのと、参考文献は2009年を引いていらっしゃるので、2019年にアップデートしていただければありがたいです。
○伊藤座長 それは最終段階でね。パブリックコメントも得て、大臣から出てくるまでのところに時間がありますので、最終印刷の段階ではそういうことができると思います。
櫻井先生、何か。
○櫻井構成員 ありがとうございます。日本人の栄養摂取基準にそぐうかどうかわかりませんが、高齢者における体重減少をどう捉えていくかということの言及があってもいいのではないかと思います。たとえBMIが適切な範囲であったとしても、体重減少が様々な障害の前触れになることがございます。そこで、体重減少の考え方について記載が入っているといいかなと考えていますが、いかがでしょうか。
○勝川構成員 おっしゃるとおり、高齢者の体重減少については明確な記載がございませんので、修正加筆を検討させていただきます。
○伊藤座長 体重減少に対する考え方ですね。
木戸先生。
○木戸構成員 今の活用ですが、これをどうするかという視点から考えて、私たちが講演会とか、あるいは説明会で一枚スライドをつくって、厚生労働省もつくられて、活用として利用されているわけですが、そういうものを各栄養素のトップページにキーワードというか、キーポイントという形で、箇条書きでいいと思うのですけれども、そういうのを入れると、どういう見方か、先ほどの表の見方なども、参照体重で求めた表を何とかに示しているという一文が常に入ることになるわけですが、そういうものを考えることは可能でしょうか。
○伊藤座長 活用の種類ですね。この中で。
○木戸構成員 はい。もちろん、これを全部読むのが最も重要なことなのですけれども。
○伊藤座長 結局、サマリーですね。各項目のサマリーですね。
○木戸構成員 たんぱく質の扉のところにサマリーを入れる。
○伊藤座長 それは、あると非常にいいでしょうね。多くのガイドラインはみんなそうですね。初めのところにチャプターのポイントが5~6文章ぐらいで書いてあったり、サマリーが一言で書いてあったりするのですけれども、栄養素の場合にはポイントが多岐にわたりますね。そうでもないですか。3文とか4文ぐらいで。
○木戸構成員 スライド2枚ぐらいですね。説明会とかで使っていたのは。ですから、1ページにはおさまるのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
○柴田構成員 やはりそれは活用でいいのではないですか。
○佐々木(敏)構成員 でも、伊藤先生がおっしゃったように、ガイドラインとしては、一番上に四角で囲んで、ステートメントをばちっと書いておくというのは必要なことかなと私は考えます。今、人事として言っていますけれども。
○伊藤座長 このチャプターを見るときに、ここがポイントだよということを初めに四角で囲んでおくのはあったほうがいいですね。
○柴田構成員 たんぱく質、脂質とか炭水化物は、ご意見の通りで可能かとも思います。しかし、ビタミン13種類全部違う、ミネラル13種類全部違う。多分、不可能だと思います。
○伊藤座長 私は、今のような、できるところだけでもとにかくやっておくことが、読む人にとっては非常にわかりやすいかなと思うのですね。
○佐々木(敏)構成員 具体的な例を申しますと、脂質も脂肪酸が幾つかありますので、それを全部書くのは無理です。したがって、その中で優先順位を決めて書く。それから、数値にたどり着く文章ではなく、栄養素を読んで理解する上で最も必要なキーワードを頭に入れていただくという目的で書くということだと理解しています。
○木戸構成員 数字は動くものですが、考え方とか、出てきている数字をどう読み解くかがわかるようなキーワード、キーポイントがあればいいのではないか。例えば、たんぱく質で言うと、その根拠になっているのは窒素出納試験であるとか、そういうことなのではないかと思います。
○伊藤座長 あとは、実際に運用に当たって、ここは大切、フレイル予防とか、そういうことも、どこまで入れるかは別ですけれども、ただ、ポイントとなるところは、箇条書きに3個か4個ぐらいの、せいぜい5個ぐらいの文章でまとめておかれると、読む人はとてもわかりやすいかなと思うのです。つくる側ではなくて、読んでもらわないといけませんから。よろしいですかね。ぜひ頑張りましょう。
ほかにはございませんか。ちょうど時間ですね。
本日は大変活発な御意見、御議論いただきまして、ありがとうございました。既にかなり完成度が高いのですが、さらに完成度といいますか、よくなる基準の報告書だと思います。
ということで、今後の予定等を事務局から。
○清野栄養指導室長 きょうも有意義な御議論をいただきましてありがとうございます。
今後のスケジュールですけれども、きょうの検討会終了後に、関連する学会として、日本高血圧学会、日本動脈硬化学会、日本糖尿病学会、日本腎臓病学会、日本老年医学会の方々に御意見を伺いたいと考えております。本日の議論と学会の御意見も踏まえまして、次回の第6回の検討会で報告書の案として取りまとめをしていただければと考えております。その後に「食事による栄養摂取量の基準」として、健康増進法に基づく大臣告知を行う前にパブリックコメントを行う予定となっております。
なお、次回の検討会につきましては、3月22日金曜日の15時から17時に開催いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。
本日もありがとうございました。
○伊藤座長 ありがとうございました。
(了)

