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2021年3月12日 臨床工学技士学校養成所カリキュラム等改善検討会(第5回)議事録
医政局医事課
○日時
令和3年3月12日(金)10:30~
○場所
中央合同庁舎5号館 仮設第4会議室
東京都千代田区霞が関1-2-2
○出席者
泉田 洋志 (京都保健衛生専門学校臨床工学技士専攻科 教務主任(日本臨床工学技士教育施設協議会副代表理事)) |
神村 裕子 (公益社団法人日本医師会 常任理事) |
北村 聖 (東京大学 名誉教授) |
工藤 元嗣 (吉田学園医療歯科専門学校臨床工学科 学科長(日本臨床工学技士教育施設協議会 理事)) |
中島 章夫 (杏林大学保健学部臨床工学科 教授(日本臨床工学技士教育施設協議会 副代表理事)) |
馬場 秀夫 (熊本大学大学院消化器外科学 教授) |
本間 崇(善仁会グループ 安全管理本部 本部長(日本臨床工学技士会 理事長)) |
百瀬 直樹(自治医科大学附属さいたま医療センター臨床工学部 技師長) |
○議事
○太田医事専門官 定刻になりましたので、ただいまから第5回「臨床工学技士学校養成所カリキュラム等改善検討会」を開催いたします。
本日は、先生方には、年度末で御多忙のところ御出席を賜り誠にありがとうございます。
構成員の出欠等についてでございますけれども、本日は磨田構成員、江頭構成員、南学構成員より、所用のため御欠席との御連絡をいただいております。
また、工藤構成員におかれては途中退室と伺っております。
北村座長以外の構成員の先生方には、オンラインでの御参加をいただいております。
それでは、資料の確認をお願いいたします。
本日の資料は、資料1-1、資料1-2、参考資料1から8ということになっております。
不足する資料がございましたら、事務局宛てに御連絡をお願いします。
また、オンラインで御参加の構成員の皆様へのお願いでございますけれども、御発言の際は挙手の上、座長の指名を受けた後にマイクのミュートを解除の上、御発言いただきますようよろしくお願いいたします。御発言終了後は、マイクを再度ミュートにしていただくようお願いいたします。
それでは、座長、お願いいたします。
○北村座長 皆さん、おはようございます。
関東はまだ緊急事態宣言の下ですので、取りまとめの会ではありますが、こういうウェブ会議になりまして大変恐縮ですが、今日はよろしくお願いいたします。
本日の議題は、検討会の取りまとめ報告書(案)についてです。
できれば、今日で取りまとめたいと思いますが、忌憚のない御意見をお願いしたいと思います。
まず初めに、事務局から資料1-1、1-2の説明をいただき、次いで磨田構成員から御意見と技士会、教育施設協議会の両団体からの御意見書が届いておりますため、参考資料6から8として続けて御説明をいただきます。
その後に、また議論をしたいと思います。
磨田先生からの御意見書は、磨田先生が御欠席となっていらっしゃいますので、代わりに事務局から御説明をお願いします。
それから、関係団体の御意見については、工藤先生、本間先生に御説明をいただければと思っております。
それでは、事務局から資料1-1、1-2、参考資料6について説明をお願いします。
○医事課(板橋) 事務局です。
資料1-1、資料1-2について御説明をさせていただきます。資料1-2については、概要として1-1を準備させていただいておりますので、簡単な説明とさせていただければと思います。
まず、資料1-2を開いていただけますでしょうか。
2ページ目に「目次」をつくらせていただいており、御説明はこれに沿ってさせていただきます。
第1章「はじめに」、第2章「指定規則及び指導ガイドラインの教育内容と単位数の見直しについて」、第3章「告示99号で指定する科目の見直しとその審査基準の新設について」、第4章「臨床実習の在り方について」、第5章「その他」で、備品関係の見直しについて載せさせていただいています。そして、第6章「適用時期について」、第7章「今後の課題」、第8章「おわりに」とさせていただいております。
資料1-1概要、1ページ目を御覧ください。
第2章の「指定規則及び指導ガイドラインの教育内容と単位数の見直しについて」、総単位数に関しては、93単位以上から101単位以上に引上げをさせていただいています。
カリキュラムの主な見直しの内容は、基礎分野では「社会の理解」を既存単位の中で新設、専門基礎分野では「臨床工学に必要な医学的基礎」、「人体との構造と機能」、「臨床工学に必要な理学的基礎」、「臨床工学に必要な医療情報技術とシステム工学の基礎」、これらで教育内容の変更及び単位増を行わせていただいております。
専門の分野としましては、「医療機器学及び臨床支援技術学」、「医療安全管理学」、「関連臨床医学」、「臨床実習」、「医用生体工学」、「生体機能代行技術学」、これらで名称の変更、教育内容の変更、単位数増を行っております。
臨床実習では、1単位の時間数について改めさせていただきました。1単位45時間と今まで定めていたところが30~45時間の範囲に見直すこととさせていただきます。
2ページ目に移ります。
「法第14条4号の規定に基づき告示で指定する科目とその審査基準の新設について」、現状の告示で定める科目としては25科目ありましたが、今回の見直しにおいて、1科目増やし26科目とさせていただきます。
また、例えば9番の「看護学概論」が「チーム医療概論」として、看護のみならずチーム医療としての情報を教えることで名称とともに、内容の追加をさせていただいています。
同様に教育の内容を幾つかで修正させていただきました。
また、教育の内容と時間数の審査基準については、「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」の中で話し合われていた内容を加味させていただき、ここに追加させていただいております。
3ページ目に移ります。
「臨床実習の在り方について」、臨床実習の中で実施する教育の内容に関して、臨床実習自体を7単位と定め、1単位を血液浄化療法関連実習、2単位を呼吸療法関連実習及び循環器関連実習、2単位を治療機器関連実習及び医療機器管理業務実習として、実習の内容を決め、残りの単位数の中で学生が経験すべき行為として必ず実施させる行為、必ず見学させる行為として、幾つかの行為を定めさせていただいております。
それらが4ページ目、5ページ目、6ページ目まで続きます。
そして、これらの行為を学生が行うに当たって、備考として、患者の安全確保がされることが前提となりますので、学生が点検や組立て、準備などを行った医療機器をそのまま臨床へ提供することはせず、必ず指導に当たる者が自らの責任の下で確認、または再度実施することとさせていただいております。
また、学生自らが患者に行う場合には、実習指導者が同意を得た上で実施することと定めております。
7ページ目に移ります。
臨床実習の在り方として、臨床実習の前後の技術・知識の到達度評価、また実習中後の振り返りについても行うこととして定めました。
検討会の中では実習前後の技術・知識の到達度評価を必須として行うこととし、実習中後の振り返りは実施することが望ましいと定めさせていただいております。
そして、臨床実習指導者の要件に関して、これまで要件として指導者講習を受けることという要件はありませんでしたが、必須として定めることといたしております。
また、その他として、教育の内容が追加されることに伴い、備品に関しても見直しを行っております。
適用時期、経過措置としては、令和5年4月の学生から適用とさせていただきました。
資料1-2の説明に関しては以上となります。
次に参考資料の6を開いていただけますでしょうか。磨田構成員よりいただきました御意見書となります。
前回の検討会の中で、資料3-2で告示の具体的な内容について記載をさせていただいていたものがあります。これについて、用語などの修正が必要と考えられる箇所として列記していただきました。
ご確認いただくにあたり、ページ数が飛び飛びになってしまいますので、このページのみで御説明させていただければと思います。
4ページ目に記載させていただいている内容として、薬理学の中で、「抗生物質」と記載されている部分があります。この文言を「抗菌薬」と変えてはどうかというものになります。
次に11ページ、臨床医学総論で呼吸不全の部分に関して、3番目「成人急性呼吸不全症候群」と記載されておりました部分について、「急性呼吸促迫(窮迫)症候群」と修正できればという御提案になっております。
さらに11ページ目では、感染症としまして、病原微生物の特徴として「細菌の種類」を「細菌の性質」と変更してはどうかという御意見になっています。
12ページ目、腎臓・泌尿器・生殖器系に関して、腎不全の治療のところでは、「急性腎臓病」の記載を「急性腎障害」にしてはどうかとなっています。
続けて10で、「消化器系」と今まで書かれていた部分を「消化器系の疾患」と改めてはどうかという御意見です。
最後に、12ページ目の麻酔科学のところ、手術室での麻酔で2)「脊椎麻酔」を「脊髄くも膜下麻酔」に変更してはどうかとなっています。
また4)に関して、「局所、伝達麻酔」から「局所麻酔、伝達麻酔」に変えてはどうかとなります。
最後に、(3)の1)ペインクリニックのところの「各種ブロック」から「各種神経ブロック」に修正してはどうかという御意見になっています。
御意見については以上になります。
資料説明は以上になります。
○北村座長 ありがとうございます。
それでは、続いて参考資料の7と8について、工藤先生、本間先生からお願いしたいと思います。
○工藤構成員 吉田学園の工藤です。よろしくお願いいたします。
画面を共有してもよろしいでしょうか。ありがとうございます。
それでは、参考資料7を御説明させていただきたいと思います。
こちらでは、臨床工学技士養成校における臨床実習施設数に関するアンケート調査の結果といたしまして報告させていただきます。
まず、アンケートの目的なのですが、今回、臨床実習指導者講習会の必須化を行う上で、それに対してどの程度の猶予期間が必要かということに対しての、今回基礎データの収集となっております。
方法はウェブアンケートを用いまして、調査対象としましては臨床工学技士の教育施設協議会に加入している会員校83課程のうち、69課程、回収率83.1%となっております。
調査結果になります。
まず、臨床実習を依頼している総施設数を調査したところ、直近の3年間、去年がコロナの影響でできておりませんでしたので、2019年度以前の3年間で実習を依頼した施設を調査したところ、合計でおよそ1年間に1,000施設前後となっておりました。
さらに、こちらにつきまして、大学病院なのか総合病院なのか、もしくは専門の単科の病院なのかということで調査をさせていただいたところ、関東・関西地区の中心部とそれ以外の地方の部分で大きな差が見られております。
それぞれの年度ごとに差はないのですが、例えば2017年度を見てみますと、関東・関西では大学病院、大きな特定機能病院のような施設の割合が非常に多くなっている一方で、関東・関西以外の地方の施設では、大きな病院の施設の割合が少なくなっており、総合病院や単科の専門病院の割合が多くなっております。また、その分、関東・関西地区の中心部よりも、それ以外の地方のほうが総施設数もかなり多くなっておりました。
また、ここからは実際に実習、指導者講習会の配置義務を行った場合に、どのようなことが想定されるかという質問に対しまして、臨床実習の受入れを断られることが想定されると答えた割合の中で、やはりこの青で示された地方の施設のほうが断られる割合が多いという結果になっておりました。
次に、その断られると感じた理由に関しましては、まずは受講者が配置されるまで時間がかかること。さらには、地域性がこの辺はあるのですが、交通費も含めた受講費用がかかるといった意見が多く上がっておりました。
次に、どれぐらいの期間があれば実習指導者をそれぞれの対象となる施設に配置されると予測されるかという質問に関しましては、こちらも関東・関西ですと半分以上が3年と回答しておりまして、地方の施設ですと半数以上が5年以上と回答しておりました。
これらの結果から内容をまとめますと、延べで大体1,000施設を超える施設に全国で依頼されており、その教育環境の整った施設の割合はそこまで多くない大体25%弱で、複数の診療科を要する病院が多く60%強となっておりました。
また、地域差がかなり多くなっておりまして、都市部の施設よりも地方の施設のほうが割合小さい病院にたくさん行っているというような環境になっていると推測されました。
受講者配置の義務化に対する懸念といたしましては、やはり断られることを想定している施設が多かったこと。また、それが中心部の施設よりも地方の施設で非常に多くなっていたこと。
その理由としましては、研修会に参加しづらい、移動などに時間がかかったり参加費用の問題、または受講者が確保されるまでに時間がかかるといった理由が非常に多く上がっておりました。
これらの理由から、実際に必修義務化に関しましては、やはり執行の猶予が必要であると考えます。
今回のタスク・シフト/シェアの推進に関する法令に盛り込まれております業務の施行時期が令和3年10月となっておりまして、臨床実習指導者の要件の見直しについては、この法令に関する業務の研修の時期とも重なることから、この法令開始となる令和3年10月から3年半の猶予をいただき、令和7年4月から適用することが妥当であると考えました。
これで報告を終わります。
○北村座長 ありがとうございました。
引き続いて、本間先生、よろしくお願いします。
○本間構成員 それでは、参考資料8のところについて、御説明させていただきます。
これは、臨床実習のことなのですけれども、臨床工学技士養成の観点から、学生が臨床実習において実施すべき行為に対する習得目標が北村班の研究報告の反映をすることにしましたので、以下のものについて検討させていただきます。
現行において、鏡視下手術における視野確保においては、2つ目の項目ですけれども、鏡視下手術に用いる内視鏡システムの原理、操作及び保守点検について理解できると当初はしていましたけれども、下段のところに医療器の保守管理、点検については実施の必須といたしましたので、今回、この鏡視下手術における視野確保については、保守点検については指導者の下に実施するということに変更させていただきます。
これは、変更理由の参考に書いてありますけれども、内視鏡システムについても、各種の生命維持管理装置の点検と同様の目標として考えますので、よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○北村座長 ありがとうございました。
内視鏡下手術のことで、積極的に参加するということです。
これらのことについても報告書に入っておりますので、今から報告書を、先ほど板橋さんがおっしゃった目次の1から8にのっとって順次、御意見をいただいていきたいと思います。
それでは、資料1-2の報告書(案)に基づいて進めたいと思います。
まず、4ページ目、「第1 はじめに」について、4ページから5ページ目の真ん中辺りまでですが、何か御意見ございますでしょうか。
どうぞ、御発言してください。なければ、行ってしまいます。
取りあえず御意見がないようですので、その次、本文の「第2 指定規則及び指導ガイドラインの教育内容と単位数の見直しについて」、何か御意見ございますでしょうか。
単位数が101単位に増えるということです。内容も、先ほど御説明があったようにいろいろ増えております。それから、実習の1単位が30~45時間と幅があるものに変わるという辺りが主なところですが、よろしいでしょうか。
それでは、次へ行きます。
「第3 告示99号で指定する科目の見直しとその審査基準の新設について」というところです。
「看護学概論」が「チーム医療概論」に変わるなど、25科目が26科目になって、名前も多少変わっています。それから、今国会で審議されているタスク・シフトあるいはタスク・シェアのことも含まれておりますが、含まれているというよりもそれも視野に入れた形で新設されているものがあります。
お願いします。
○医事課(板橋) 事務局です。
先ほど説明の中で漏れてしまったところがありますので、追加で説明させていただければと思います。
告示の具体的な内容について、資料1-2の25ページ目を開いていただけますでしょうか。
今、画面に映させていただいている赤字の個所が、「医師の働き方改革を進めるためのタスク・シフト/シェアの推進に関する検討会」で決められた内容の追加教育として、北村班から前回の検討会において、資料上で示された個所となりますが、前回から資料の中で漏れてしまったため、今回改めて赤字で追記させていただいております。
以上になります。
○北村座長 ありがとうございました。
「臨床実習において学生に見学させることが望ましい行為」にこの赤字の部分が漏れていたということで、先ほど御説明があった鏡視下手術における視野確保関連、それから心・血管カテーテル治療関連で4つ、静脈路確保関連行為関連で3つ、赤字になっております。御確認ください。
お願いします。
○馬場構成員 馬場です。
ここの「鏡視下手術における視野確保関連」という項目がございますが、これは正式名称は忘れましたが、内視鏡外科学会の専門用語に関する取決めで、一般的にはよく使われる言葉でありますが、「鏡視下手術」という言葉ではなくて「内視鏡外科手術」という用語に変えているかと思います。ここは確認いただいたほうがいいかと思います。
○北村座長 「内視鏡下手術」ですか。
○馬場構成員 「鏡視下手術」という用語を使わないようになってきている。
「内視鏡外科手術」という用語に変えていると思いますので、そこを御確認いただいたらいいかと思います。
○北村座長 確認させていただきます。
学会によって違うということはないですか。
○馬場構成員 内視鏡外科学会の用語を規定する委員会がありまして、そこでそのような取決めをしたと思いますが、内視鏡外科学会は臓協なのでいろんな外科系の、いわゆる一般外科、胸部外科、産婦人科、泌尿器科、大体全部入っておりますので、共通の用語と認識しております。
以上です。
○北村座長 分かりました。
それも含めて確認させていただきます。
往々にして内視鏡外科学会と外科学会で違う用語集を使っていたりすることもあり、日本医学会というものがありますよね。日本医学会の用語委員会で最終的に取りまとめるということも聞いておりますので、確認して一番正しいというか、今後、使われるものを採用したいと思います。ありがとうございました。
ほかに、御意見ございますでしょうか。
板橋さん、大丈夫ですか。
○医事課(板橋) 大丈夫です。
ありがとうございます。
○北村座長 そうしますと、ここだけではないですね。
「鏡視下手術」が「内視鏡外科手術」になると、本文のところも幾つかあったと思いますし、場合によっては科目名に近いところ、教育内容のところもあると思いますので、探して、正しいというか、一番正当なものに変えさせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
ほか、御意見はございますでしょうか。
そうしましたら、次へ行ってよろしいでしょうか。
「第4 臨床実習の在り方について」、この報告書でもかなりメインのところになります。12ページ、13ページ辺りに書かれています。
いろいろ現場では大変だと思いますが、よろしいでしょうか。
今、御説明もありましたし、指導者講習会に関しては、ぜひ2つの団体で積極的にやっていただいて、実施というか臨床実習が講習会を受けた指導者の下で行われるようになるといいと思います。
アンケート調査をいただきましたけれども、今後、どこの病院でも、大学病院はもとより、総合病院であれば臨床工学技士の方々に働いてほしい場所がたくさんあって、むしろ人手不足になるかもしれないので、学生実習を引き受けていれば臨床工学技士の人が新しく入職する確率が高いですよと、根拠はないですけれどもおっしゃっていただいて、実習を引き受けてもらう。ウィン・ウィンの関係になりますくらいにおっしゃっていただいて、ぜひ積極的に実習を引き受けていただけるとありがたいなと思っております。
それから、単位のこともありました。7単位、かなりの多い単位数で、2単位、1単位、2単位という割り振りで、残り2つも振り返りとかそういうものをしっかりやっていただきたいということです。
時間があるか、ないか、難しいですが、ぜひこの考えを学校に浸透させていただいて、実習中の振り返り、そして実習後の振り返りを実質的なものにしていただきたいと思います。
臨床教育の目標は、臨床実習です。実習がちゃんとやられなければ、やはり卒業して使える工学技士にはならないと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
第4はこれでよろしいでしょうか。
次に参ります。
第5その他の「養成施設に備えるべき備品等の見直しについて」、何か御意見ございますでしょうか。
それから、本間先生から御説明いただいた鏡視下手術における視野確保関連における記載の変更についても、「鏡視下手術」という言葉の変更も含めて、13ページ辺りはよろしいでしょうか。
そうしましたら、「第6 適用時期について」、令和5年度4月入学の学生からということ。
それから「第7 今後の課題」、4つくらい書いてあります。
「カリキュラムとして定める総単位数」、この101単位でいいのかどうかも将来また考えていただきたいですし、14ページ「(2)臨床実習前後の技術・知識の到達度評価の内容統一化」、「(3)臨床実習時に学生が経験すべき行為」、こういうものも今後やりながら精緻化あるいは発展していっていただきたいと思います。
(4)臨床実習施設のマッチング機能ということで、先ほどアンケートを見せていただきました。ありがとうございます。
確かに、一つの学校で平均で10校以上のところに行くということで、デザインする先生は大変だと思います。マッチングという言葉がここに使われています。南学構成員からマッチングという言葉が、医師の初期研修員の行き先を決めるときにコンピューターを使って、えいやと決めているのですが、そのマッチングとイメージが重なってしまって、これはコンピューターを使って実習病院を決めるのですかという御質問をいただいてお話をしたところ、やはりマッチングという言葉は使わないほうがいいのではないかと御提案をいただきました。それで、ここにも書いてありますが、「臨床実習施設の調整機能」とさせていただきたいと思います。
マッチングは片仮名でちょっとかっこいいのですけれども、意味不明と言えば意味不明なので、学校から総合病院、大学病院あるいは専門病院にどういうふうに行くかというところの調整機能ということにさせていただきたいと思います。
そして最後、「第8 おわりに」ということで、非常に短い文章ですが、将来に関して期待すると示させていただきました。
6、7、8まとめて何か御意見ございますでしょうか。それから、訂正の提案についてもよろしいでしょうか。
馬場先生、どうぞ。
○馬場構成員 ありがとうございます。
おおむね、私は妥当な内容になっているとは思うのですが、14ページの「適用時期について」という最後の一文です。臨床実習指導者の要件の見直しについては、「令和7年4月から適用することが妥当と考える」という説明で、先ほど参考資料6に基づいて現状分析からすると、3年半の猶予期間を設けることが妥当であるということになったと思いますが、このカリキュラムそのものは令和5年4月から始まりますし、このタスク・シフト/シェアの推進が今年の10月から始まるということで、「令和7年4月から適用することが妥当」という表現がいいのか。原則的には令和7年4月から適用とするが、可能な限り臨床実習指導者の要件を満たすことを求めるような書きぶりのほうがいいのではないかと思います。
先ほど、指導者講習そのものを受けることも、病院を離れてそこに行ったりすることの物理的あるいは経済的な負担があるという説明がございましたが、今、非常にコロナ禍において、こういうウェブを用いたいろいろな教育システムが非常に整っておりまして、学会もほとんど今、現地参加ではなくて完全オンライン、ウェブ参加とかが増えてきておりますので、指導者講習の在り方を見直せば、かなり早くからそういう指導者の講習会が実施できるのではないかと思いますので、時間的に猶予を設けることはいいとは思うのですが、一方でできるだけ早くそれを満たしていただくような書きぶりのほうがいいかと感じております。診療実習は大変大事だと思います。
以上です。
○北村座長 ありがとうございます。
私もそう思います。
令和7年までゆっくり待てばいいのではなくて、令和7年が最長であって、できるだけ速やかに指導者の下で実習が始まるようなニュアンスに事務局と相談して変えさせていただきたいと思います。
指導者講習会ですが、医師の初期臨床研修の指導者講習会もこのコロナ禍でかなりウェブのものに移行しています。最近のソフトが非常によくて、グループワークもウェブ上でできるのです。30人を6グループに分けてディスカッションしましょうみたいなものができますし、ロールプレイもウェブでできるのです。
そういうことで、今、馬場先生がおっしゃるような形で遠隔でもできれば、従来よりも交通費や時間とかそういうものも節約してできそうですので、ぜひ技士会、それから協議会、よろしくお願いしたいと思います。
そうすればあっという間に、令和7年を待たずに行けるような気もします。よろしくお願いします。
ほかに、御意見はございますでしょうか。
中島先生、どうぞ。
○中島構成員 中島です。
今、馬場先生、それから北村先生が御指摘のように、こちらの臨床実習指導者講習会に関しましては、技士会さんとも協力して、できるだけ教育的な内容が非常に濃い内容をつくって、時期的にも早めに行っていきたいと思います。
この報告書の文言に関しましては、ここに書かれております「適用することが妥当と考える」というところで、我々協議会、それから技士会としてはこちらでお願いしたいと考えております。
というのは、もちろんプログラム等は早めに立てていきますけれども、先ほど工藤先生から話がありましたように、まず、タスク・シフトの業務が入ってきますので、そちらのほうの講習会が先に始まって、きちんと内容を研修していただくということがあります。
それと、もちろん令和7年4月よりも早めに始めるということになりますけれども、臨床実習指導者が、最初のグループというか、我々の試算では最低でも1,000人から2,000人ぐらい全国で出した段階で、その方々が今度はファシリテーターとして対応しなければいけませんので、そういったことを鑑みて御考慮いただければと考えております。
以上です。
○北村座長 ありがとうございます。
そうしましたら、「できるだけ速やかに」というのはどこかに入れていいですか。
「これより、臨床実習指導者の要件の見直しについては、令和7年4月から適用することが妥当と考える」という1行半くらいはそのまま残すとして、その前辺りに「可能であれば速やかに」みたいな言葉をどこかに入れたいのですが、無理ですか。
○本間構成員 本間です。事務局にお伺いしたいのですけれども、ほかの検査技師会さんとか放射線技師会さんもカリキュラムが変更になっていると思うのですけれども、この辺のところの猶予期間というのはどのぐらい設けたのでしょうか。
○医事課(板橋) 事務局です。
猶予期間として設けさせていただいているのは、放射線技師に関しては、今回は必須ではなく望ましいという形に収まる結果となりましたので、設けてはおりません。臨床検査技師に関しましては、猶予期間は2年としております。
以上です。
○本間構成員 ありがとうございます。
○北村座長 あんまり記録には残せないのですが、こういうカリキュラムというのは、5年ぐらいごとに変えていかなければいけないものだと個人的には思っています。
医学も進歩し、社会も変わりますので、そう考えると3年半くらいの猶予が限界だと思います。
馬場先生、どうぞ。
○馬場構成員 ありがとうございます。
いろいろな立場で発言いただいた内容は、十分私も理解しているところでございますが、一方で私もタスク・シフト/シェアを推進するこの委員会の構成員を務めまして、各団体からの意見も十分確認させていただいたところであります。
臨床工学技士会からもぜひ腹腔鏡手術、胸腔鏡手術等のカメラを持つような業務に関しても、臨床工学技士として参画したいという強い要望がありまして、そういうことを可能にする形で取りまとめたという経緯がございます。
であれば、そういう臨床工学技士を育てる立場の学会等も、できるだけそれをはやく実現するという意識を持って取り組まれることが望ましいのではないかと個人的には考えております。
○北村座長 ありがとうございます。
ほかに御意見はありますでしょうか。
それでは、この件に関して私と事務局でニュアンスがうまく入り込めれば何か書きますけれども、もし無理だったらこのままになるかもしれませんが、決して令和7年までゆっくり待つのではなくて、できるだけ速やかに指導者になっていただいて、臨床実習が実質化するように求めるという言葉ですが、同意していただいたということを議事録に残しておきたいと思います。
それでは、ほかの点、何か御意見はありますか。
なければ、この報告書案をおおむね御了解いただいたとしたいと思いますが、神村先生、今日の議論を聞かれて、御感想を一言いただけますか。
○神村構成員 ありがとうございます。
医師会としても臨床工学技士さんの今後の活躍に非常に期待をしておりますが、ただいまの指導者の養成などにつきましては、今、勤務されている医療施設の御協力が必要ということもあると思いますので、技士会さんの努力だけでは到底無理な話ですから、そういう意味ではある程度、望ましいとかそういうことが分かるように、本当にいろいろなところが協力するほうがいいということが分かるような書きぶりをお願いしたいなと思っておりました。
○北村座長 ありがとうございます。
また、日本医師会のときにでも、ぜひ教育に協力するように、先生からも働きかけていただければ幸いです。
○神村構成員 はい。医師会にそのように報告させていただきます。
○北村座長 ありがとうございます。
技士会の本間先生、何かコメントはございますか。
○本間構成員 各先生方、ありがとうございます。
我々もできる限り令和7年以前にはそういったことができるような形で、進めていきたいと考えております。
以上です。
○北村座長 ありがとうございます。
やはり、技士会が中心になって、タスク・シフトと新人の要請と両方をぜひお願いしたいと思います。
泉田先生、教育施設協議会を代表してお言葉はありますでしょうか。
○泉田構成員 ありがとうございます。
今回の改定が令和5年4月からの入学生から始まるということで、その方々が3年生になるのが令和7年4月。今回の臨床実習指導者の育成をして臨床工学技士会とともにやっていきたいなと思っておりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
以上です。
○北村座長 ありがとうございます。
あと、御発言がないのは誰でしょう。順不同ですが、百瀬先生、何かお言葉はありますでしょうか。
○百瀬構成員 ありがとうございます。
私は実習を受けるほうの立場なのですけれども、改定の趣旨を理解して、教育をする立場として実施していきたいと思いますので、よろしくお願いします。
○北村座長 ぜひ、御協力をお願いいたします。
あと御発言されていない先生はいらっしゃいますか。大丈夫ですか。
どうもありがとうございました。
2時間用意いたしましたけれども、おかげさまでほぼこれでまとまったと理解させていただきます。
細かい点、用語の改訂等については、私と事務局で最後にしっかりと精査した上で報告書をつくり、厚生労働省へ提出したいと思います。
最後に、山本課長から御挨拶をいただき、最後の最後に私が一言御挨拶して終わりにしたいと思います。
では、山本課長、お願いします。
○山本医事課長 医事課長の山本でございます。
本来であれば局長の迫井が出席をしてお礼を申し上げないといけないところですけれども、公務により出席することがかないませんので、私のほうから挨拶を代読させていただければと思います。
構成員の皆様方におかれましては、令和2年11月5日の第1回以降、5回にわたりまして本検討会での議論に精力的に御参加いただきましたことを改めて厚く御礼申し上げます。
本検討会におきまして、臨床工学技士の質の向上、特に臨床能力の向上という観点から、今国会に提出されている「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律案」に盛り込まれている臨床工学技士の業務を行うに当たって、必要とされる教育も踏まえて、養成に必要な教育内容、臨床実習の在り方など、皆様方の御見識に基づきまして幅広く詳細な御議論をいただきました。
この検討会で御議論いただきましたことが、国民の信頼と期待に応える臨床工学技士の養成につながると強く思っているところでございます。
厚生労働省といたしましては、報告書が取りまとまりましたら、文部科学省と連携しながら指定規則の改正等を進めていきたいと考えているところでございます。
皆様方におかれましては、今後とも医療行政の推進、特に臨床工学技士の養成等にさらなるお力添えを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
○北村座長 ありがとうございます。
最後に、座長の私からお礼を申し上げたいと思います。
5回にわたって、このコロナ禍の中、なかなか難しい形でしたけれども、御議論いただきましてありがとうございました。
この間、私自身も臨床工学技士という職業について勉強させていただきました。透析や点滴装置、呼吸器の整備・点検のみならず、ちょうどコロナでECMOなども出てまいりましたし、AIがあって、AIの管理とかそういうことも必要になってくるでしょうし、「da Vinci」のような手術の機械も出てまいります。さらには勉強していけばどんどん広がっていって、在宅で人工呼吸器や中心静脈なども当然やっていますので、その管理が困っているという話なども聞き、今後、医療を考える上で、臨床工学技士の皆さんの協力がなければ普通の医療すらできなくなると思います。
そういう意味で、これからしっかりした若い臨床工学技士をつくる仕掛けをぜひ我々の世代からつくっていかないといけないと思います。
本当にこの5回、多かったか少なかったかは難しいですけれども、報告書がまとまって本当によかったと思っております。
御協力、どうもありがとうございました。本当に感謝を申し上げます。ありがとうございました。
では、事務局、お願いします。
○太田医事専門官 報告書が取りまとまりましたら構成員の先生方にお伝えしたいと思います。ホームページにもアップしたいと思います。
○北村座長 以上で終了させていただきます。
お忙しい中、どうもありがとうございました。
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