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2020年12月2日 臨床工学技士学校養成所カリキュラム等改善検討会(第2回)議事録

医政局医事課

○日時

令和2年12月5日(木)10:00~

 

○場所

主婦会館プラザエフ  スズラン
東京都千代田区六番町15  9F
 

○出席者

泉田 洋志 (京都保健衛生専門学校臨床工学技士専攻科 教務主任(日本臨床工学技士教育施設協議会副代表理事))
磨田 裕 (横須賀共済病院 集中治療科 部長)
江頭 正人 (東京大学医学部附属病院  総合研修センター センター長)
神村 裕子 (公益社団法人日本医師会 常任理事)
北村 聖 (東京大学 名誉教授)
工藤 元嗣 (吉田学園医療歯科専門学校臨床工学科 学科長(日本臨床工学技士教育施設協議会 理事))
中島 章夫 (杏林大学保健学部臨床工学科 教授(日本臨床工学技士教育施設協議会 副代表理事))
馬場 秀夫 (熊本大学大学院消化器外科学 教授)
本間 崇(善仁会グループ 安全管理本部 本部長(日本臨床工学技士会 理事長))
百瀬 直樹(自治医科大学附属さいたま医療センター臨床工学部 技師長)

○議事

○峰岸課長補佐 では、定刻となりましたので、ただいまから第2回「臨床工学技士学校養成所カリキュラム等改善検討会」を開催いたします。
本日は、構成員の皆様方には、御多忙のところ御出席を賜り、誠にありがとうございます。
本日の構成員の出欠につきましてですが、南学構成員が御用務のため御欠席となっております。
工藤構成員と馬場構成員は、オンラインでの御参加となっております。
では、マスコミの方の頭撮りは、ここまでとさせていただきます。
それでは、お手元の資料の確認をさせていただきます。
まず、議事次第と座席表がございまして、資料が1から3まで、続きまして、参考資料1が1-1から1-4までございます。その後ろの参考資料2が2-1から2-4までございます。参考資料3と参考資料4は1枚紙でございます。もう一つ、参考資料5がございまして、資料のほうは以上でございます。
もし不足する資料等ございましたら、事務局のほうへお申しつけください。
なお、オンラインで御参加の構成員の皆様へのお願いになりますけれども、発言されます際には、Zoomサービス内の「手を挙げる」というボタンをクリックしていただきまして、座長の指名を受けた後に、マイクのミュートを解除の上、御発言をいただきますよう、よろしくお願いいたします。御発言終了後は、マイクを再度ミュートにお願いいたします。
では、座長、よろしくお願いいたします。
○北村座長 おはようございます。北村です。
では、第2回になりますが、よろしくお願いしたいと思います。もう12月になってしまって、慌ただしいのですが、今日、実質的な審議もありますので、よろしくお願いいたします。
それでは、議題にのっとってお願いします。議題1「第1回改善検討会の主な意見と事務局提案について」、事務局から資料1の御説明をお願いします。
○医事課(板橋) 事務局です。おはようございます。よろしくお願いいたします。
資料1を御確認いただければと思います。
ページをめくっていただきまして、2ページ目をお開きください。2ページ目では、要望書の全体像を載せさせていただいています。
第1回で教育の内容とその単位数の見直しに関して一部御意見をいただきました。
また、臨床実習の在り方に関するところで、臨床実習1単位の時間数についても御意見をいただいたことになります。
本日は、それら以外の部分の御意見を先生方からお伺いさせていただければと思っております。
3ページ目、4ページ目では、第1回で先生方にいただいた御意見をまとめています。
主に、5つの要点にまとめさせていただいていまして、1つ目としましては、教育の内容に関してまとめています。医療施設では低侵襲手術や内視鏡外科関連、ロボット支援手術などが増加傾向にあることから、それらに関連する機器の保守点検についてもカリキュラムに追加するべきではないか。また、臨床工学の医療機器を扱う上で、物性工学、材料工学を、名称として「生体物性工学」「医療材料工学や生体材料工学」といった名前の変更も行ってはどうかというご意見をいただきました。
また、2つ目としまして、臨床実習に送り出す前の準備教育に関してです。臨床実習を見学型のみにとどまらず、参加型も取り入れていくべきであり、その分の訓練を臨床実習に送り出す前の準備として、十分に行っていただきたいなどの御意見をいただいています。
4ページ目に移ります。
臨床実習1単位の時間数見直しに関しても御意見をいただきました。こちらでは、ある程度フレキシブルに行うことについてというものでした。
4つ目としましては、臨床実習に関して、臨床工学技士の臨床実習は施設により様々であり、見学のみで終える場合もあるが、例えば機器の準備や保守点検などといった実践に近い半参加型の実習教育を、臨床実習に取り入れていくべきではないかという御意見をいただいています。
また、5つ目としまして、臨床実習の指導者負担に関しても御意見をいただきました。こちらについては、臨床実習の指導者の負担が今後増大するということから、指導者の数などを確保することの対策も併せて検討すべきではないか。現場指導者負担に関して、大きな問題となっているということもありますので、ここの課題について検討を行ってほしいという御意見を賜っております。
ここについては、後ほど資料3でご意見に対する対策として事務局の提案として資料説明させていただきご意見をいただければと思います。
5ページ目に移ります。臨床実習1単位の時間数見直しに関する事項について、構成員の先生方からフレキシブルにできるよう見直しを図ってはどうかという御意見をいただきましたので、これを踏まえ、事務局の提案を作らせていただきました。
事務局の提案としましては、臨床実習1単位の計算方法について、45時間の実習をもって計算することを見直し、その他の実習と同様に30から45時間の範囲で定めることとする提案をさせていただきます。先生方には、この提案について御意見を伺えればと思っています。
資料1については以上となります。
○北村座長 ありがとうございます。
前回、幅広く御意見をいただきました。それを事務局のほうで加味して、方向性というか、こういう議論を進めるという方向に沿ったものになっていると思います。今、最後にありました臨床実習1単位の時間数を見直すことに関して、まずまとめていきたいと思います。5ページですが、これに関して何か御意見ございますでしょうか。
具体的には、現在は左側の一番下に、1単位を45時間の実習をもって計算すると明記されていますが、御提案は、この(3)を削除して、30から45時間の範囲で定めるというフレキシブルなものになっております。いかがでしょうか。よろしいですか。自由度が増すということでよろしいかと思いますが、手抜きにつながらなければいいと思うのですけれども、そこは大丈夫ですかね。
お願いします。
○本間構成員 自由度を増すということは非常にありがたいのですけれども、実習に伴うような事前の学習等もありますので、ぜひこの内容で進めていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○北村座長 ありがとうございます。
実習が少なければ、それが学校の評判にもなるわけで、ひいては、出てきた臨床工学技士の質の問題にも直結しますから、手抜きという言葉は悪くてすみませんが、そういうことは起こらないと思います。
それでは、この事務局の御提案で進めたいと思います。よろしくお願いします。
次に行く前に、言葉で気になったところがありまして、馬場先生、3ページの上から3行目くらいに「低侵襲手術や内視鏡外科関連、ロボット支援手術など」と書いてあるのですが、腹腔鏡手術などは、これに含まれますか。
○馬場構成員 馬場でございます。発言よろしいでしょうか。
○北村座長 お願いいたします。
○馬場構成員 今、御指摘いただきました文言ですが、「低侵襲手術や内視鏡外科関連、ロボット支援手術」。この低侵襲手術の中に内視鏡外科関連。内視鏡外科というのは、胸腔鏡、腹腔鏡下の手術が入りますので、表現としては少しオーバーラップした表現になっております。「低侵襲手術(内視鏡外科関連、ロボット支援手術など)」としたほうが適切かもしれません。低侵襲手術ということの中に、今、言いました腹腔鏡、胸腔鏡、ロボット、全部含まれる形になろうかと思いますので、可能でしたらそのような修正いただければと思います。
○北村座長 ありがとうございました。
それでは、「低侵襲手術(内視鏡外科関連、ロボット支援手術など)」が増加と。よろしいでしょうか。
お願いします。
○百瀬構成員 心臓血管外科の低侵襲手術というのは、内視鏡やロボットを使わなくても、骨を短く切るとか、骨を切らずに肋骨の間からやるという手術が行われているので、心臓血管外科の低侵襲手術というのは、割と内視鏡もロボットを使わないでも行っているのが現状なのですけれども、その辺はいかがですか。全然含まれないというか。
○北村座長 低侵襲には、この2つが含まれて、胸部外科は「など」に含むことにして括弧を閉じてしまうか。何か適切な名前はありますか。
○百瀬構成員 いや、ないです。内視鏡やロボットを使うものを低侵襲手術と言うわけではなくて、これも使わない低侵襲手術もあるということですが、いかがなものかと思います。むしろ、この文面でもいいのではないかとちょっと思ったのですが。
○北村座長 そうすると、内視鏡外科関連とかロボットが低侵襲でないように思われるので。
○馬場構成員 馬場ですが、発言してよろしいでしょうか。
○北村座長 お願いします。
○馬場構成員 ありがとうございます。
今、御指摘になりました点、確かにそうでございますが、いわゆる低侵襲手術という表現の中に含まれる概念としては、従来型の大きな手術切開創ではなくて、手術侵襲を小さくするために傷を小さくするような手術が含まれてきますので、確かに胸腔鏡、腹腔鏡、ロボットを使わないでも低侵襲手術という意味合いでの手術も、傷を小さくして、患者さんにとって優しい、QOLを保つための手術というのが出ております。
したがいまして、もしそこを全部含む内容とするとすれば、「低侵襲手術(内視鏡外科関連、ロボット手術、その他)」ということにするか、「など」ということで、そこに包含させるような意味合いで書くかということでいいかと思いますが、そこは適切な文言で検討いただければいいなと思います。低侵襲という言葉の中に、そういう異なる手術手技が含まれてまいりますので、ここでは少しオーバーラップした内容になるかと思いまして、先ほどのような発言をさせていただきました。
以上でございます。
○北村座長 ありがとうございます。
それでは、「など」に含まれるということで、括弧閉じる。
はい。
○江頭構成員 今、言われたような低侵襲、心臓外科は、今回の臨床工学技士には余り関係ない話なので、むしろ低侵襲手術を削ってしまって、内視鏡外科とかロボットが増えているのに対応するというほうがすっきりするのではないでしょうか。それ以外の低侵襲手術は、今、増えているでしょうけれども、カリキュラムには関係ない話なので。
○北村座長 胸部外科は、道具が変わっていなくても時間が短くなってきたので、臨床工学技士の人がもうちょっと頑張ってというところがあるのではないかと想像するけれども、どうですか。
○百瀬構成員 確かに、心臓血管外科の低侵襲手術には、大体人工心肺が伴うので、人工心肺の操作の仕方もかなり変わってくるのです。我々もかなり工夫が必要です。だから、内視鏡とかロボットという新しい機械は使わないのですけれども、従来の機械をさらに工夫して使わなければいけないということはあります。だから、低侵襲という言い方よりも、小切開手術という表現のほうがいいかもしれないですけれども、そういう手術でも臨床工学技士が出てくるし。
あと、ここには書いていないですけれども、ナビゲーションシステムみたいなものも最近出てきて、小切開の中で非常に視野が取りにくいので、コンピュータのナビゲーションを使ってということもあるのですが、そういうナビゲーションシステムも臨床工学技士が扱わなければいけなくなってきているので、「など」があるのでよろしいかと思いますけれどもね。
○北村座長 では、これはかたい文章ではないので、さっき言った低侵襲手術、括弧開くで、など、括弧閉じで、とりあえず言っていきましょう。
それでは、今日、時間がかなりタイトなので、すみません、次の議題2「教育内容とその単位数及び教育に必要な備品に関する論点について」のほうに進ませていただきます。
まず、資料2を事務局から、引き続いて参考資料4を中島先生からお願いしたいと思います。
○医事課(板橋) 事務局です。
それでは、資料2を御覧ください。「教育の内容とその単位数及び教育に必要な備品等に関する論点」についてまとめています。
2ページ目、3ページ目では、関係団体より要望ありました教育内容、教育目標及びその単位数の見直し提案内容について、先生方からページごとに御意見をいただければと思い基礎分野、専門基礎分野、専門分野で分けてまとめさせていただきました。
4ページ目に移りますが、これら単位数、教育の内容の追加に伴って必要となる備品の団体要望を、ここにまとめています。今回、要望の中では、教育の追加に伴う備品関係の追加は特にないとのことです。別として、電動機を5人に1台となっていますが、これは数が多いということもありますため、一式として見直しが必要なのではないかという御意見をいただいています。これについても、また御意見をいただければと思っています。
また、第1回の検討会のときに、法第14条4号の受験条件についても触れさせていただきました。この告示及び告示の具体的教育内容と必要単位数については、現在、構成員等から御助言をいただきながら、事務局案を作成しておりますので、でき次第、この検討会に出させていただきます。
資料2については、以上となります。
○北村座長 それでは、参考資料のほうをお願いします。
○中島構成員 それでは、教育施設協議会の中島です。よろしくお願いいたします。
参考資料4を、後ろのほう、1枚ペラになります。両面でコピーしてあるものになります。こちらは、前回の会議でも事務局のほうから、臨床工学技士の教育内容に関して、少し複雑な体系を取っているということで、今の資料2に関しても、14条の1号、2号、3号という枠が切ってあるかと思うのですけれども、1号は通常の3年制あるいは4年制の専門学校、大学という形になりますが、この2号、3号というのが、例えばほかの職種、看護師さんとか検査技師さん、あるいは大学課程で所定の単位を満たした方が入れる養成課程になっております。
この臨床工学技士法ができたときのことを御存じの方は、こちらにも数少ないかと思うのですけれども、当時、臨床工学技士法を実際に中心的に書かれた、厚生労働省にもおられて大臣官房参事官もやられた瀬上先生と、以前、何度かお話しする機会がありまして、お話を伺ったこともあるのですけれどもね。
このいわゆる2号、3号は、臨床工学技士法ができたときに、当時、臨床工学技士が少ないということで、通常の養成課程を経るだけではなくて、何かしら経験を積んだ、いわゆるアメリカ的な医師のような形。ほかの資格ないしは経験を積んだ人たちを短期間で養成して、実際の実務に立ってもらおうという趣旨の下で、こういった2号、3号というものを作ったということをお聞きしたことがあります。そういった法的な設立趣意の下に、すぐにはできなかったのですけれども、こちらにありますように、94年、平成6年から幾つかの学校が2号、3号として開校して現在に至っている次第でございます。
それぞれの特徴というのは、そちらのほうに書かせていただいているのですけれども、2号というのは、法律的には1年課程以上ということで、現在ですと、昼間で1年課程でやられている学校と、夜間の場合は、例えば昼間の4こまとか5こまの授業時間数が取れませんので、約半分の2こまから3こまになりますから、2年課程ということで開校しているというところがあります。3号に関しましては、これは東京で現在のところ1校しかないのですけれども、もともと法律的に2年課程以上ということで、夜間で2年課程ということでやられております。
今、申し上げたように、それぞれの特徴というのはこちらに掲げてあるところですけれども、裏を見ていただきまして、全部の2号、3号の養成校の調査は難しかったのですけれども、主立った、古くからやられている幾つかの養成校に聞きました。
例えば、表の真ん中にありますように、2号の学校さんですと、ここは昼間部で3年制の専門学校、養成されている学校ですけれども、こういった医療系の出身者と工学系出身者、それぞれが入学されて、こちらの2号で1年課程で卒業していく。
あるいは、右下のほうの夜間部の2年の専攻科のCは、先ほど言った14条の3号に当たるところですけれども、医療系出身者よりも工学系出身者が多いという形を取っております。
この2号、3号に関しては、現場の臨床工学技士さんからも、教育年数が少ないと十分な教育ができないのではないかと、当時からも御意見をいただいておりましたが、基本的に2号、3号をやられている学校さん、もともと昼間の3年制課程とか、そういった十分な臨床工学技士の教育の経験をされている学校さんが、また別の目的のために、この夜間課程とか1年制課程の学校を作っている。
あるいは、ほかの資格、臨床検査技師の養成課程を持たれている学校さんが14条の2号の学校を作られているということで、臨床工学の教育あるいは現場に十分精通されている学校さんが、きちんと教育体制が整われている下で、逆にそれが整っていないと短期間で十分な教育ができないということもあります。そういった学校さんが現在開校されて教育を行ってきているという状況になっております。
数は少ないですが、残念ながら、いわゆる学校の経営的な事情で2号の学校さんを作る学校さんは、逆に教育課程で占められているということで、現在、きちんと教育をされている学校さんは、当初の目的にのっとって、先ほど申し上げた教育のカリキュラムとか経験の経緯を踏まえた上で、現在でもきちんと教育を行っております。
最後、3番に書かせていただきましたように、今後ということですけれども、昨今、この会議でも言われておりますように、医師のタスク・シフトということで、タスク・シフトを行うと、ほかの医療従事者にタスク・シフトされるということで、当然、臨床工学技士さんの業務も増えてくる。かつ、世の中、医療技術も進歩して、医療機器を使った技術操作も増えてくるということで、純粋に3年課程、4年課程を卒業した学生さんだけではなくて、何かしらほかの医療系の知識、あるいは工学系の大学等を出た方々が、この2号、3号で学んで卒業して、現場で臨床工学技士として活躍するというのは、少子化のこともありますし、今お話ししたタスク・シフトのこともあります。
なので、さらに今までとまた違った意味で、すごく大きく爆発的な割合として、ニーズとしては出てこないと思うのですけれども、きちんとした教育がなされておれば、需要と供給は見込まれるのではないかということでまとめさせていただきました。
以上となります。
○北村座長 ありがとうございます。
資料2に基づいて議論を深めますが、今、中島先生から御説明あったように、2号、3号というのは、非常に少ないのですけれども、存在します。資料2の表にも、2号、3号が書かれています。ただ、この会議では、今後2号、3号の教育課程をどうしようかというのは議題ではないので、そこはそれで、2号、3号を見ていただくと、単位数が少ないですが、そのようなところから見ていただいて、お願いしたいと思います。
では最初に、資料2の2ページの基礎分野及び専門基礎分野の教育内容と、教育目標、単位数について御意見をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。基礎分野は、今言った2号、3号はゼロになっています。既に学んだということです。もちろん、単位数は大体増えています。この表、全部合計すると101になります。それで、101は3年でも結構きついでしょう。1年でどれぐらい教えられるのですか。
○中島構成員 1年で多くて50単位ぐらい。
○北村座長 101は、詰めれば、ほかのことを何も教えなければ、2年でほぼというぐらいですが、3年だと少しは余裕ができるというイメージです。よろしいですか。
また戻っていただくとして、今度は3ページ、専門分野と教育内容、教育目標、単位数について見ていただいて、これでよいか。ちみなに、教育内容に赤字でいろいろ入っていますが、これが法、省令で決まったものですね。
○医事課(板橋) 教育の目標については、指導ガイドラインに書かれるものになります。
○北村座長 教育内容の言葉は。
○医事課(板橋) これは省令に書かれています。
○北村座長 随分増えます。看護師とほぼ同じぐらいになりますね。看護師は九十何単位。
○医事課(板橋) 看護師の全体の単位数は102単位です。
○北村座長 ということで、1単位少ない。だから、かなりの量の教育が必要になります。大丈夫ですか。特に学校の先生方、大丈夫ですか。神村先生。
○神村構成員 今、先に2号、3号のお話を伺ったばかりなので、どうしてもその議論に引きずられるところがあるのですけれども、2号、3号、医療系、工学系、それぞれの出身のベースがちょっと違いますので、それが一律の教育内容で、例えば基礎分野が2号、3号はゼロとか。ゼロになってしまっているところが、それでもよろしいのか、工学系出身、医療出身で、多少の教育内容の何かをつけていただくことは、この中ではできないのか、ちょっとその辺のお考えを御説明ください。
○中島構成員 中島です。
この基礎分野は、普通の昔の大学で言われている一般教養課程になります。そうしますと、専門学校としても同じようになりますので、ここの部分は基本的に卒業している、資格を取っていたりしている人であれば、ここを網羅しているという観点から、ここはゼロという形になっています。むしろ、工学系と医学系で、今、神村先生がおっしゃられた特色を出すというか、きっちりやらなければいけないのは、その下の専門基礎分野のところで、医学系をやってきた人、工学系をやってきた人で、それぞれ入学時に免除できたりする科目がありますので、そこの配分で教育をきちんとやっていくという形になると思います。
○神村構成員 今おっしゃった免除の科目ということですか。
○中島構成員 そうです。
○神村構成員 了解いたしました。
○泉田構成員 泉田ですけれども、参考資料2-1をちょっと確認していただきたいのですけれども、本校、専攻科をやっているのですけれども、14条の第2号もしくは第3号の入学するための受験資格というものがございまして、それが参考資料2-1に載っております。14条第2号に基づき、厚生労働大臣の指定する科目ということで、この科目を取っていないと、本校等、2号、3号の学校には入学できないことになっております。
その中で、中島先生が述べられました基礎分野の人文科学、社会科学、自然科学、外国語、保健体育というものがございます。その下の6番のところ、公衆衛生学からかなりの科目があるのですけれども、このうち8科目がないと2号は入れませんし、3号の場合は4科目を持っていないと入れないという形になっております。先ほど中島先生のほうで免除ということがございましたのは、その6番のところです。公衆衛生学からあります8科目ですけれども、このような科目があれば、その分野は履修の既修得という形で対応できますので、免除という形になっております。
実際に私どもの学校でどれぐらい免除しているかといいますと、医療系の学校の卒業生様は、大体15単位から16単位ぐらいを免除しております。工学系の学生さんに関しましては、大体12単位から13単位ぐらいの免除をしておりますので、1年間に医療系ですと65単位ぐらいの履修になります。工学系ですと68から70ぐらいの履修をさせていただいております。
その分、どこまでできているのかと言われますと非常に困るのですけれども、一応そんな形で1年間を、うちの場合で言いますと、月曜から土曜まで休みはなく、ずっと朝9時10分から6時10分まで授業があるという形でやらせてもらっていますので、その分、今回、協議会と技士会様のほうと一緒に出した要望で、これであれば何とか行けるかなという形で検討させていただいて出させていただいた資料でございます。
以上です。
○北村座長 ありがとうございます。
何とか行けそうということです。若い人ならいいのですけれども、臨床検査技師を取るときに習った免疫学と、それが20年も昔だと、20年前の免疫学と今の免疫学は随分違っているのでということが出てきますけれども、人数もそんなに多いわけじゃないですし。
1号で101単位というのは、イメージとしてはそれぐらいですね。看護師が102単位。業務量との比較でいえば、幅広さで言うと、かなり濃密な教育になります。ただ、これをこのままどんどん増やしていくと大変なことになるので、今後はそこそこ、101単位ぐらいで抑えておかないといけないかなと個人的には思っていますが。今後はどうするのですか。大学だけになっていくのですか。そんなことはあり得ないですね。今、専門学校と大学はどれぐらいの比率ですか。
○本間構成員 専門学校がちょっと多いぐらいですか。
○中島構成員 いや、大学のほうが多いです。
○本間構成員 大学ですか。4号が圧倒的に今、多いので。次、1号ですか。専門学校が一番数が多いですけれども、先生が言われる単位数が増えればいいのではなくて、内容をどうしていくかということが問題になってくると思いますので、それは学校の教育の中で考えていくことだと思います。
ありがとうございます。
○北村座長 さっきのイメージ手術もそうですし、AIがどんどん医療に入ってきたときに、それからITもネットでやっていますから、遠隔手術も近い将来できてきたりすると思いますので、そういうことを含めて。それを全部単位に入れていったらとんでもないことになりますが、しっかり学ぶ癖をつける。単位が余り増えないといいですね。雑談みたいになりましたけれども、お願いします。
○磨田構成員 文言のことですけれども、3ページ目、「医用機器学」の変更が「医用機器学及び臨床支援技術」のところで、右側の赤字で「在宅医療等で用いられる」というのが追加になっていますけれども、「臨床で利用される計測機器」が、今度は「臨床や在宅医療等で用いられる」となっていますけれども、臨床と在宅と並んでいるのが、ちょっと変だなという感じがします。例えば、病院、クリニックあるいは在宅医療というような文言かなと思いました。いかがでしょうか。
もう一つは、4ページ目の左側のガイドラインは、臨床検査技師のガイドラインですか。「標本及び模型」とある。
○中島構成員 間違っていますね。
○磨田構成員 これは全くのミスプリ。タイトルが臨床検査技師学校養成所指導ガイドライン。
○北村座長 ありがとうございました。ここはすぐに直していただきます。
その前の3ページはどうしましょうか。
○中島構成員 医療施設ですかね。医療施設のことを臨床という言葉で置き換えて、ずっと今まで臨床で来ていたので、それに先生がおっしゃるように在宅というのを追加しただけですけれども、そうするとA、Aダッシュじゃない並びになってしまうので。
○北村座長 でも、在宅というのは入れたほうが。
○中島構成員 在宅はいいのですけれどもね。
○北村座長 そうしたら、臨床の代わりは医療施設。
○磨田構成員 医療施設で。
○北村座長 医療施設や在宅医療等で用いられるということで、ありがとうございます。
細かい言葉に関しては、また適時、事務局に御連絡ください。いろいろ間違いがあっても、こっちのほうは公式の文書になりますので、二度三度、細かく見ていただければいいと思います。
全体の枠組みのところではよろしいでしょうか。ちなみに、電動機というのは何ですか。
○中島構成員 モーターのことです。発電機とか。それを使ってというのは、今ほとんど行われていないので、それで「一式」でいいのではないか。
○北村座長 5人に1台というのはほかもありますね。
○中島構成員 これは最低ラインですので、5人に1台と書かれているところは、もっと通常は多く設備されているかと思います。
○北村座長 パーソナルコンピュータ、5人に1台なんて。
○中島構成員 今、自分で持っていますからね。ただ、学校の中で共用で使えるものという認識に今はなっているのではないかと思います。
○北村座長 うかつに変えると学校が困ったりするので、とりあえず電動機だけ「一式」に変えるということで、できれば現実に合うのがいいですね。また学校のほうと相談していただいて、もし変えるところがあれば見ていただければ。
今、直していただいたところは、もちろんメモされたと思うので、これでよろしいでしょうか。機器のほうも終わりでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)

 

医療系のこういう国家試験のある資格の場合、医者がそうなのですけれども、教育課程に臨床実習がメインと位置づけて、臨床実習にちゃんと出てもいいかというような、臨床実習をちゃんと行えるだけの知識・技能を教えるという位置づけで考えている面があります。そのために、医学部ですと、臨床実習前に知識の試験であるCBTや、技能のOSCEをやって、それでオーケーが出るとスチューデントドクターという、実態はないのですが、そういう名称を頂いて病院に出て、そこで今まで学んで鍛えてきたことを全部発揮して勉強する。国家試験を通ったら、もちろん一人前ではないですが、研修医としては使い物になる。新人教育の質も変わってくるのですけれども、そういう流れで行っています。
なので、臨床実習、今の提案は5単位で少ないですが、教育カリキュラムの中心的なものになると思います。幅広いから、実際には全部教えることは難しいと思うのですね。だから、物の考え方、患者さんへの接し方、あるいはどんな機械を見ても、点検・整備をしてからしっかり使う。そして、使うときは患者の安全が第1だと、そういう基本的な、生涯にわたってどの分野に行っても使えることをしっかりとある意味たたき込む時期であると思います。そういう位置づけから見て、いかがでしょうか。
○医事課(板橋) 1点補足でよろしいですか。
○北村座長 お願いします。
○医事課(板橋) 似ているといいますか、医療関係職種の臨床実習の時間、単位数の情報として理学療法士、作業療法士に関しましては、前回の見直しで臨床実習を22単位と定められました。今、調整中の診療放射線技師は12単位、臨床検査技師も12単位となります。時間数が多ければいいわけではありませんが、これに対し臨床工学は5単位を目指してとなります。
○北村座長 看護師はどれくらい。
○医事課(板橋) 看護師は、確認します。
○北村座長 多分、もっと多そうなイメージですね。ということで、少ない5単位の中でしっかりと基本のキの字を学んでもらう時期です。
お願いします。
○江頭構成員 江頭ですけれども、今回、4から5単位に1単位増えたということで、項目もちょっと変わっていますけれども、基本的には4単位は従来のものをちょっと読み替えた形だと思っているのですけれども、最後の増えた1単位が振り返りみたいなところに充てられていて、それは現場ではないということなのかなと理解しているのですが。臨床実習の振り返りは大事だと思うのですけれども、必ずしも現場の経験が増えるわけではないという形になっているということですね。
それと、今、御紹介いただいたところだと、臨床実習の前後にかなりいろいろな補習という形で時間をかけておられるということで、それは単位数には反映されないということで、報告会を振り返りというところに入れていくのかなと思うのですが。とりあえず、そういう理解でよろしいのでしょうか。
○北村座長 どうですか。工藤先生が御説明になったのは補習なのですか、それとも今後は臨床実習の1単位の中に入るのでしょうか。
○工藤構成員 ありがとうございます。吉田学園の工藤です。
先生、今、御発言いただいたとおり、今までは各学校で個別にやっていた、もしくはやっていない学校もあったというところを単位の中に入れていただけることで、実習自体も、同じ単位でも2単位、3単位分により効果的に活用できるようになるということで、今後はそういった実習前の指導とか振り返りを単位の中に入れて、各学校でしっかりやっていくという形にさせていただければと思います。
○北村座長 ありがとうございます。
そうすると、実習前の教育と実習後の学校での振り返りも実習に入ってくるので、医学部とかほかの職種は、そこは実習そのものに入れていなくて、実習施設の時間で何単位と言っているところが多いように思うので、江頭先生、どうでしょうか。
○江頭構成員 現実的に一つの論点として、指導者の負担を減らすということがあるというのも分かりますので、現状と負担としては変わらない形で、1単位分はそういった形でより正式なものとして認定するという理解なのかなと、ちょっと思いました。それはそれで。
○百瀬構成員 受ける立場として、よろしいですか。
○北村座長 はい。
○百瀬構成員 百瀬です。
実習を受ける立場ですけれども、振り返りというのを実際、臨床現場でやっているのですけれども、この振り返りに時間が取られてしまって、臨床の実習ができていないということもあると思います。だから、その振り返りを学校側で負担していただければ、臨床実習のところでより有意義な時間を作れるという意味で、この単位を外しても臨床を実際に経験できる時間を延ばすことができると思うので、そのやり方はいいのではないかと思っております。
○北村座長 ただ、振り返り、リフレクションというのは実習にはすごい大事なのですね。その場の振り返りが一番効果的なのです。学校に帰ってきて、昨日やった、先生にこうやってしかられたというのが、1日たってしまうとインパクトが。
○百瀬構成員 実際、今日言ったことが頭に入ったかという振り返りは短時間でできるので、それはやっていこうと思います。ただ、レポートを書かせて、そのレポートを評価してやるというのは、学校側にやっていただいたほうがいいという理解です。
○北村座長 ぜひ、必ずその場の短い振り返りをお願いしたいと思います。
馬場先生、お願いします。
○馬場構成員 ありがとうございます。
3ページに示された臨床実習を4単位から5単位という内容についてでございますが、先ほど工藤構成員からの説明でありましたが、参考資料5の6ページ。最近、手術室業務が増えてきている。そして、臨床工学技士会としても、できるだけ手術に関連するような業務に今後も携わっていきたいという御希望があるように私、聞き及んでおりますが、そうしますと、この5単位の中の内容として、従来割と力を入れてこられてきたような血液浄化関連等々に加えて、もう少し手術室関連の臨床実習を増やす内容に踏み込んでもいいのかなと感じましたので、ちょっと発言させていただきました。
以上でございます。
○北村座長 ありがとうございました。
5単位のうちの2単位は、呼吸療法関連、循環器関連実習は、私はオペ室かと思ったのですが、集中治療が多いのですか。お願いします。
○中島構成員 馬場先生、中島です。
今、馬場先生の御指摘、ごもっともでございまして、3ページの現行の指定規則、大綱化したときの指定規則のときには、血液浄化・透析が1単位、いわゆるICUと手術室で1単位。ここが合わせて1単位になったというのは、いわゆる人工心肺症例もできているということもありましたので、こういった内容に当時変更されたと聞いております。
ただ、現況、先ほどの低侵襲というお話もありましたように、人工心肺を使った手術だけではなくて、いろいろな体外循環の技術も発達してきておりますので、先ほど申し上げたように、お部屋で区切るのではなくて、呼吸療法と循環器関連ということで、このところを1+1ということで2単位ということになりますので、先生がおっしゃられたように、さらに増やすということは、実質この見直しで、より手術室業務等の中身をこれからも発展していくということも踏まえて、こういう体制を考えて徹底したという次第でございます。
○北村座長 ありがとうございます。
恐らく、これに基づいたガイドラインとか教科書等ができると思うので、そのときに手術室にほぼ1単位分は行くようなひな形というか、そういうものができるといいと思います。手術室に全く行かないというわけにもいかないですから、馬場先生、ありがとうございました。よろしいですか。
○馬場構成員 馬場でございます。
すみません、何度も発言させていただいて申し訳ありませんが、先ほど御説明がありました呼吸・循環ということはよく理解できるのでありますが、先ほど来、低侵襲手術の中に含まれてくるものとして、腹腔鏡手術、胸腔鏡手術やロボットというところが随分増えてきましたし、ロボット手術に関しましても、診療報酬の中に含まれる術式が随分増えてまいりました。したがいまして、そこの準備等に関しましては、MEの方々に私どもの施設でもやっていただいておりまして、そういう業務が今後増えてくることを考えますと、ここで掲げられた呼吸・循環という文言だけでいいのかどうかということで質問させていただいた次第でございます。以上です。
○北村座長 ありがとうございました。
本当に先生と同じ意見が随分あって、ダヴィンチがこれだけ普及してきたので、それを書き込まなくていいのかみたいな議論はあったのですけれども、逆にダヴィンチと書いてしまうと、ダヴィンチがないところでは学生が育たないことになってしまって困るなというところで終わったのですが。ガイドラインレベルでは、ダヴィンチとか内視鏡・腹腔鏡手術などを経験するようなものにしていただけますか。
お願いします。
○医事課(板橋) 今回、ロボット関係のものを加えようとしたときに、実習先の確保に関わってくると思うのですが、学校の先生方もしくは技士会の先生方で、どれぐらいの施設がロボット関係を実習先に取り入れられているのか、その状況を教えていただきたいのですが。
○北村座長 はい。
○中島構成員 先によろしいですか。中島です。
馬場先生、座長がおっしゃられたようなことは非常に必要だと思うのですけれども、そこをマストにしてしまいますと、今、事務局のほうからも御提案いただいたように、実習先の確保というのが非常に厳しくなります。実際にロボット手術等を行われているのは、いわゆる大学病院クラスになりますので、もちろんダヴィンチとかは民間の病院でも置いてありますけれども、日本で一番多い300床クラスあるいは500床ぐらいまでの病院での実習ということを考えますと、もうちょっと将来的に次の改定とかも踏まえて考えていただければと希望しております。
本間先生、いかがでしょうか。
○北村座長 お願いします。
○本間構成員 中島先生が言われたとおり、基本的に実習病院としては300床規模のものが多いと思いますけれども、大学病院附属の学校だと大学で受けられるので、そういう高度な医療機器を見ることができたり、何人かで操作できたりすると思うのですけれども、その中で、そういう先端医療機器が使われている施設はまだ少ないのです。
そうすると実習にばらつきが出てきてしまうので、次の改定のときにはそういう文言、それが馬場先生が言われるように、標準化にするのがいいのか、文言を入れるのがいいのかというのは別問題ですけれども、そういったところに来た時点で実習の中に入れたほうがいいかな。現状では、ほとんどの学校がそういう施設を選択できない状況があるので、循環と代謝と呼吸という3つの中での実習ということを考えたほうがいいかなと思っております。
以上でございます。
○北村座長 ありがとうございます。
○医事課(板橋) よろしいでしょうか。
○北村座長 お願いします。
○医事課(板橋) もう一度確認になってしまうのですけれども、そうしますと、大学病院クラスでの臨床実習では、ロボット関連は行っているという状況でよろしいですか。
○本間構成員 中島先生、どうですか。
○中島構成員 それはケース・バイ・ケースだと思います。例えば、内視鏡下、胸腔鏡関連の手術が症例的にあってというところであれば見学させていただくということは数多く聞いておりますが。
○医事課(板橋) あくまで見学実習であるとのこと、承知いたしました。
○北村座長 将来の問題と言われたらそうなのですけれども、国家試験には出ないのですか。
○本間構成員 先生、出ているのですか。
○中島構成員 ダヴィンチは出ていないですね。
○百瀬構成員 実際、臨床のところで、うちもダヴィンチがあるのですけれども、施設によって、臨床工学技士がダヴィンチの機械にどのぐらい関わるかもばらばらなのですね。ですから、うちは機械を持ってくらいしかやらないですけれども、もっと細かく器具の付け替えまでやる施設もあるでしょうけれども、まだまだどこまで関与するかも分かっていない状態で、マンパワーに合わせて施設ごとに違っているところがあるので、実習でどこまで教えるかも難しいところです。
○北村座長 馬場先生、そんなところで、学生ではまだ見学レベルで、ダヴィンチに至っては、新人教育というか、免許を取った後、各施設で大学病院に入職した人は、そこでダヴィンチを見るというのが今のところの現状のようですが。
○馬場構成員 承知いたしました。ただいま各構成員の先生方が御発言なさった内容はもっともでありますので、次期の改定ぐらいをめどに、今後も御検討を進めていただければと考えております。
以上でございます。
○北村座長 ありがとうございます。記録としてしっかり残させていただきたいと思います。
では、この3ページはよろしいですか。お願いします。
○百瀬構成員 4)の新しいところですけれども、「人工心肺装置または補助循環装置の実習を含むこと」とあるのですけれども、この場合、人工心肺じゃなくて補助循環だけということもあり得ると、人工心肺の実習を全くしないでということも可能になってしまうので、ここは「及び」にしていただいたほうがよろしいかと思いますけれども、いかがでしょうか。
○北村座長 学校の先生、よろしいですか。
○中島構成員 基本的にやられていると思うのですけれどもね。
○北村座長 前は必ず人工心肺が入っていたので。ただ、手術症例の数にもよりますけれども、「及び」でないと減ったみたいですね。
○中島構成員 「及び」というと、補助循環もやらなければいけないことになってしまいますね。
○百瀬構成員 補助循環はやると思います。人工心肺を回している施設で補助循環の実習ができないことはあり得ないと思うので、人工心肺を離脱できなければ必ず補助循環ということがあるので、補助循環装置を持っていなくて、人工心肺だけ持っていて、人工心肺しかうちはやりませんという施設はないはずなので、補助循環の実習はできると思います。ただ、補助循環の装置しか持っていなくて、人工心肺は持っていません、人工心肺はやっていませんという施設はあるので、そこで実習を受けて人工心肺は全くということもある。
○中島構成員 それはないと思います。
○百瀬構成員 だから、そのために、ここは「及び」にしていただかないと、人工心肺を全くやらなくてもいいということになってしまいます。
○北村座長 では、これは「及び」にする方向で、また検討するということで預からせていただきます。
○福島薬学教育専門官 北村先生、よろしいでしょうか。
○北村座長 お願いします。
○福島薬学教育専門官 文部科学省でございます。念のための確認をさせていただきたいのですが、臨床実習の時間数・単位の考え方については、前回の会議でも申し上げさせていただいたのですけれども、あくまでも現場での臨床の時間をどう考えるかというところで、現場で臨床をやっていただくというのが臨床実習の単位の考え方の基本ですので、例えばそれが45時間を現場でやるという考え方もあれば、現場を30時間にして、残りは自主学習という考え方もあるのですけれども、現場で実際にやる実習以外の時間を単位に換算する場合には、当然、現場での実習の内容と密接にリンクした形での学習が求められます。
そこで、例えば2ページ目の事務局提案の1)にあるような形での、実習の前後の学習を単位に換算するということであるならば、実際の実習の現場とはかけ離れた形での課題の確認とか指導ではなくて、そこは実習の実際の現場であったことと密接にリンクしている形での予習・復習ということにしていただきたいということでございます。
その際には、大学とか専門学校とか、そういう養成施設の先生だけではなくて、そこには実習の現場の技士の先生とか、そういった方々が指導に加わるとか、直接現場にいなくても、そこの指導が密接に関係するような予習・復習でないと、臨床実習というものの単位としては適切ではないと考えますので、そこをしっかり担保した上で、単位に関わる実習時間を決めていただきたいと考えております。
○北村座長 ありがとうございます。
これ、預かって、もう一回考え直しますが、この5単位の5つ目の実習前の座学であったり、学校の演習室でやることが実習ではないのではないか。関連臨床医学か医療安全学の中で教えるべきものではないか。臨床実習と言われたら、病院なりクリニックなり、施設でやる。もちろん、手で機械を動かしている時間全てとは言いませんけれども、今日はこの機械を動かすから、この機械の構造と安全について、いま一度確認しますと、そのクリニックでやればいいと思いますが、実習前に何週間かを、工藤先生がおっしゃられたようなものを実習とするのはちょっと無理があるかなという気がします。
江頭先生、よろしいですか。
○江頭構成員 私もどちらかというとそういう感覚でいたのですが、負担の問題も出ていたので、その辺、また御検討いただければと思います。
○北村座長 はい。
○福島薬学教育専門官 1点だけ補足させていただきます。文科省です。
全てが現場でなければ駄目ということは言っておりませんが、実際に実習として現場でやらない部分については、現場でやっていることの密接度という意味では、大学とか専門学校の座学に近いような形にはできないと考えます。そういうことでの意見ですので、そのあたりをちょっと考えていただいて、時間を組み立てていただければと思います。
○北村座長 では、これも預かりということで、また検討していただけたらと思います。
工藤先生、どうぞ。
○工藤構成員 ありがとうございます。
先生方からいただいた御意見、もっともで、検討が必要だと感じていますが、専門官からも御意見いただいた部分で、実際に先ほど申し上げたような教育というのが、臨床実習前後で、後のほうの報告会に先生方に来ていただいて御意見をいただいたりとか、実習中も実習施設に我々も行って、臨床現場の先生方に会わせていただいたり、実習の前にも、我々がただやっているだけではなくて、臨床現場の方が来ていただいて、そういった行為を修得していただいて実技指導とか知識の指導、学生の対応に関しても御意見をいただいたりしてやっている施設もありますので、そういったところをもう少しずつブラッシュアップして、もう一度検討に載せていただければと思います。
臨床現場の先生方に来ていただくことも、もちろん負担にはなるかもしれないですが、そういうことをやることで教育効果も上がっているところですので、ぜひもう一度検討していただければと思います。
○北村座長 ありがとうございます。
先生が御発表いただいた臨床前の教育はすばらしいと思うのですが、全ての科目、言ってみれば基礎分野とか基礎専門分野も、臨床実習を到達目標にして組み立てると、もっと目的がはっきりして集中できるようになりますし、実習前にやる医療安全管理学や関連臨床医学も、実習に行くということを言いつつやると、もうちょっと緊張感があって、先生のおっしゃった臨床前実習と本当にシームレスにつながると思いますので、よろしく御検討をお願いします。よろしいでしょうか。
そうしたら、この資料の4ページ、機器の話と、指導者の話をあと30分でやりたいと思います。
まず、4ページの機器で、高気圧治療装置削除はもっともだと思います。
そのほか、血液浄化装置、輸液ポンプ、手術用エネルギーデバイスなどですが、これに関して御意見ございますでしょうか。
○中島構成員 中島ですが、よろしいでしょうか。
○北村座長 お願いします。
○中島構成員 こちらの実習用設備に関する事項ということで、現行のものを実際面と将来面ということを踏まえて、右側の教育施設と臨床工学技士会さん側とで見直しを提案させていただいたのですが、事務局から上の再掲ということで御提案いただいたように、30年前は臨床工学技士さんはどういう業務をやるのかということで、透析装置がないとできない、人工心肺装置がないとできないというところから始まっているのですけれども、現在は、先ほどの議論にありましたように、手術室の中の体外循環の人工心肺装置がなければ、それは実習にならないというのも当たり前の話になってきております。
もちろん、当たり前だから書かなくていいということではないのですけれども、実際に患者さんと医療従事者がいれば、その実習はできるという臨床工学技士の実習ではなくて、必ず医療機器を介しての実習ということになりますので、これとこれがある施設でないと実習できないと、逆に今までのように区切ってしまいますと、透析で非常に先進的なことをやっている病院さんがある。でも、そこは体外循環の人工心肺のほうはやっていない。ここで実習をやらせたいけれども、この縛りがあると、そこでは実習はできないということで、事務局側から提案ありましたように、拡大ということを、学生の実習をより質の高いものに持っていくという観点から考えると、今までの人工呼吸器といった装置がなくても、そういった施設で十分実習ができる。
かつ、そういう先進的な透析施設をやられているところは透析で実習をしていただいて、大きな大学病院とかで循環器関連の実習をしてという形で、フレキシブルに実習ができるという観点から、改めて我々、あるいは臨床工学技士会さんのほうも、こちらの事務局から提案させていただいた設備基準を取り外してやっていただくというのは、非常に理にかなっているかなと考えている次第です。
○北村座長 ありがとうございます。
まさにそのとおりだと思います。透析センター、それから心臓で言えば何とかハートクリニックとかハートセンターというところで、かなり高度なことを、大学病院よりもっと上を行くようなこともされているので、それら個々の機械というか、手技について実習できるということはすばらしいことなので、この方向でまとめていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
それでは、5ページ目、今度は指導者です。指導者講習会に参加した人を臨床実習の指導者ということで、これは各職種、今、準備しているのもそうですが、医政局長の判こがついた修了証みたいなものが出るのですね。そういうものを頂けば、生涯の資格ですので、臨床指導者という資格が頂けるので、しっかり研修していただければと思いますが、これは異論ないでしょうか。
一般的に時間的には2日くらいですか。18時間ぐらいかな。ほかの職種だと何時間ですか。
○医事課(板橋) 事務局です。
ほかの職種で言いますと、既に実習指導者講習会の指針を定めて行っているものについては、医師で行われているプログラム責任者講習の指針を見本に作られています。
時間数も6時間以上の講習開催期間として同様となっています。今回の関係団体から出されている要望も16時間以上となっています。
○北村座長 ということで、16時間の講習会を本間先生のところでどんどんやっていただきますか。
○本間構成員 ありがとうございます。
実際、指導者の講習会は、日本臨床工学技士会でやっております。今、お示ししましたように10.5時間ということで、先ほど事務局のほうからお話がありました16時間に全然足りない状況にあるということで、今後、いろいろなことを検討しながら、プログラムに合わせた中で検討し、また充実した研修会にしていくことで御了解願いたいと思います。
○北村座長 それと、さっき言った透析クリニック、透析しかやっていないところの工学士の人にもこれを受けてもらう。ハートクリニックの工学士の人にも受けてもらわないと学生が行けないので。
○本間構成員 基本的に5年以上という縛りがありますので、透析の施設で専門的にやっている技士が多いわけですけれども、そういう方にも実習指導者として受けてもらうような形に取り組む方向で動いています。
○北村座長 よろしくお願いします。
全部関連してきますので、何か御質問とか御意見ありますか。5ページ、6ページ、7ページ、分量が多いし、中身に関しては横並びのものもあるので、いろいろあるとは思いますが、よろしいですか。
先生、お願いします。
○江頭構成員 この方向で当然行くと思うのですけれども、今回は努力目標ということでよろしいでしょうか。
○医事課(板橋) 事務局です。
今、要望で挙げられているものは努力目標となりますので、5年以上従事されている臨床工学技士が必ず受けなければいけないというものではありません。ほかの職種で努力目標ではなく、必須とやっている職種もあるのですが、そこは研修を整備できるか関係団体の意見を伺いつつ、今回の先生方の御意見を伺えればと思っている状況です。
○江頭構成員 段階的に必須の方向に持っていくための暫定的なという理解でいいですね。
もう一つは、インセンティブというのですか、結局、これを取ると指導しなければいけなくなるみたいな感じになるのですが、その辺、負担軽減ということと質を担保するという、常に相反することが出てくるのですけれども、その辺はカリキュラムに入れるような話ではないのかもしれませんけれども、実際はどうですか。
○北村座長 どうですか。指導者資格を持っている人が指導した場合、それなりのお手当がちょっとでもつくといいと思いますけれどもね。
○百瀬構成員 うちは、臨床実習指導者研修会に実際出ている者が3人いますけれども、そこでインセンティブは発生していないですけれども、正式に臨床実習を学校から受けたいというところで、施設としてもなるべく受けなさいというところ。また、受講料については病院負担という方法でしています。それ以上のことはできていませんけれども、割と積極的に受けてくれています。
○北村座長 施設認定のときに臨床工学技士、何名と書いたりしますね。そこに括弧して、括弧内は指導者資格がある者みたいな調査をするようになると、病院のほうもそこがゼロだとみっともないというか、積極的に取りましょうみたいなことになるのではないかと思うのです。
○医事課(板橋) 現時点で要望として挙げていただいているものについては、努力目標になりますので、講習の修了者が実習先にいるかは、施設によって異なってきます。もし必須とした場合には、講習の修了者が実習先にいる施設でなければなりませんので、把握は技士会等の御助力をいただきながらとなってくるかと思っております。
○北村座長 病院も、若い人が入ってこないと手術場が回らない、透析が回らないわけで、教育施設になりたいと思いますね。実習に行ったところに入職しやすいと思います。お金が絡んでくると、お金という意味のインセンティブは難しいかもしれないですけれども、そういうステータスの意味でお願いしたいですね。
一応議論していただく内容はこういうことで、今の議題では、実習の5単位に関して、もうちょっと考えましょうというところがあったと思うので、また打合せ会等を開いて考えたいと思います。
それ以外では、ほぼお認めいただいたように思います。
ということで、ほかに御意見ございますでしょうか。
磨田先生、大丈夫ですか。
○磨田構成員 大丈夫です。
○北村座長 ダヴィンチは、国家試験に出ていないですか。
○磨田構成員 でも、出題の範囲にはなりますね。
○北村座長 なりますか。
○磨田構成員 ロボット支援装置ということで、ダヴィンチという名前は。
○北村座長 もちろん。
○磨田構成員 ただ、国産は出ますね。
○北村座長 そうすると、また教育も変わってきますね。試験が教育を誘導するというのもありますから。
神村先生、よろしいですか。
○神村構成員 はい。
○北村座長 よろしいでしょうか。
それでは、お願いします。
○峰岸課長補佐 ありがとうございました。事務局でございます。
では、次回検討会の日程でございますが、1月15日金曜日を予定しておりますが、詳細につきましては改めて御連絡させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○北村座長 本日は長時間にわたり御意見賜り、ありがとうございました。
それでは、これで本日の「臨床工学技士学校養成所カリキュラム等改善検討会」を終了させていただきます。
本当に大変なときですが、先生方、よいお年をお迎えください。
馬場先生、工藤先生、どうもありがとうございました。
 

                                              (了) 

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