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2024年1月26日 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会 第222回議事録

○日時

令和6年1月26日(金)8:30~

○場所

TKP新橋カンファレンスセンター 12F

○出席者

小塩隆士小委員長 飯塚敏晃委員 永瀬伸子委員 本田文子委員 安川文朗委員
鳥潟美夏子委員 松本真人委員 佐保昌一委員 眞田亨委員
長島公之委員 茂松茂人委員 太田圭洋委員 林正純委員 森昌平委員
木澤晃代専門委員
入院・外来医療等の調査・評価分科会 尾形分科会長
<事務局>
伊原保険局長 眞鍋医療課長 木下医療技術評価推進室長
荻原保険医療企画調査室長 安川薬剤管理官 小嶺歯科医療管理官 他


○議題

○入院・外来医療等の調査・評価分科会からの報告について

○議事

○小塩小委員長
 おはようございます。
 ただいまより第222回「中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会」を開催いたします。
 本日も対面を基本としつつ、オンラインも組み合わせての開催としております。
 また、会議の公開につきましては、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
 まず、委員の出席状況について御報告いたします。
 本日は、笠木委員、末松委員が御欠席です。
 それでは、議事に入らせていただきます。
 本日は「入院・外来医療等の調査・評価分科会からの報告について」を議題といたします。
 本日は、入院・外来医療等の調査・評価分科会の尾形分科会長にお越しいただいております。
 尾形分科会長より御報告をお願いいたします。
○尾形分科会長
 おはようございます。尾形でございます。
 入院・外来医療等の調査・評価分科会におきましては、昨年12月21日、本年1月4日及び17日に議論を行っておりまして、賃上げに係る技術的な課題を検討してまいりました。
 その取りまとめを診-1、別添資料編を診-1参考としてお示ししてございます。
 診-1の本文中に対応する診-1参考のページ数を記載しておりますので、適宜御参照いただければと思います。
 それでは、以下、診-1に基づきまして御説明させていただきます。
 まず、これまでの経緯及び背景でございます。
 経済財政運営と改革の基本方針2023、いわゆる骨太の方針や、今回改定の基本方針におきまして、賃上げに向けた取組について記載されているところでございます。
 医療機関等の従事者のうち、医師・歯科医師・薬剤師・看護師を除く医療関係職種の給与の平均は、全産業平均を下回っており、うち看護補助者については、全産業平均を大きく下回っております。
 また、令和5年春闘の結果では、全産業の平均賃上げ率が3.58%である一方で、医療分野の賃上げ率は1.9%にとどまっております。
 こうした背景を踏まえまして、12月8日の総会において、医療機関等の職員における処遇改善について、診療報酬において対応する場合を想定し、技術的検討を進めていく必要があることから、入院・外来医療等の調査・評価分科会において必要な分析を行い、検討を進めることとされたところでございます。
 当分科会では、令和6年度改定における大臣折衝事項中の主に※2にございます、看護職員、病院薬剤師その他の医療関係職種について、令和6年度にベアプラス2.5%、令和7年度にプラス2.0%を実施していくための特例的な対応、プラス0.61%について議論してきたところでございます。
 続きまして「2.分析について」でございます。
 こちらは、昨年12月21日及び本年1月4日における議論をまとめておりまして、先日、10日の当小委員会においても御報告させていただきました内容ですので、簡単に御説明させていただきます。
 まず、2-1にシミュレーションの方法についてまとめております。
 診療報酬で対応する賃上げ率は、対象職種の賃金の2.3%と想定し、診療所や病院の分析については、令和5年度医療経済実態調査、NDBデータを使用して、初再診料等、訪問診療料、入院基本料等の順に、賃上げ必要点数を設定いたしました。
 訪問看護ステーションの分析につきましては、令和5年度介護事業経営実態調査を使用しております。
 次に、2-2でございますが「無床の医科診療所及び歯科診療所について」の結果をまとめてございます。
 医科診療所における賃上げ必要点数の中央値は、初診料等については6点。
 再診料等については2点。
 同一建物居住者以外の場合における在宅患者訪問診療料については28点。
 同一建物居住者の場合における在宅患者訪問診療料については7点でございました。
 歯科についても、同様に算出いたしました。
 必要点数の中央値を初再診料等に上乗せした場合に、医科診療所及び歯科診療所における賃金増率は、施設ごとにばらつきが見られました。
 以上を踏まえ、外来については、簡素な制度設計が必要ではないかといった指摘。
 あるいは診療所については、透析や内視鏡といった初再診料による収益が多くない施設にはきめ細かな対応が必要ではないかといった指摘がございました。
 続きまして「2-3.病院・有床診療所について」でございます。
 こちらにつきましては、一律の点数、全体の中央値を設定する場合と、点数を複数に分け、病院・有床診療所ごとに点数を設定する場合の2つのパターンのシミュレーションを実施いたしました。
 点数を多くに分けるほど、賃金増率のばらつきは少なくなるという結果が出ております。
 それを踏まえまして、一律に設定することで、賃金の引上げが十分にできない施設があるのであれば、きめ細かな対応をするべきではないかといった指摘。
 あるいは点数を複数に分ける場合、多くの点数に分けることで、できるだけ多くの医療機関の実態に対応できることが望ましいのではないかといった指摘がございました。
 続いて「2-4.訪問看護ステーションについて」でございます。
 訪問看護は、医療保険と介護保険から給付されるものであるという特徴を踏まえてシミュレーションを行った結果、訪問看護基本療養費・精神科訪問看護基本療養費に上乗せする場合の賃上げ必要額の中央値は130円。
 訪問看護管理療養費に上乗せする場合の賃上げ必要額の中央値は780円でございました。
 いずれの場合におきましても、施設ごとの賃金増率にばらつきが見られております。
 それを踏まえまして、訪問看護ステーションは、医療保険と介護保険の両方から給付を受けていることを考慮する必要があるのではないか。
 あるいは利用者1人当たりの訪問日数に差があることから、訪問看護管理療養費(1月につき)に上乗せするほうが適切ではないかといった指摘がございました。
 最後に「3.追加的な分析について」でございます。
 こちらは、診療所について、透析や内視鏡といった初再診料による収益が多くない施設には対応が必要ではないかといった意見があったことを踏まえ、1月17日の分科会におきまして、追加的な分析を事務局より提示いただいて、その際の議論をまとめたものでございます。
 分析方法は、参考資料の49ページにまとめてございます。
 2のシミュレーションにおいて、賃金増率が1.2%に満たない施設が存在いたしました。
 その不足分をさらに診療所については初再診料等、在宅患者訪問診療料等。
 訪問看護ステーションにつきましては、訪問看護管理療養費に上乗せいたしまして、1.2%に達するよう評価を行うことを想定して、追加の評価に係るシミュレーションを行っております。
 続きまして、参考資料の52ページを御覧いただきたいと思います。
 初診料等と再診料の賃上げ必要点数を8対1としてシミュレーションを行ったところ、多くの医科診療所において、追加の評価1を選択する結果となりました。
 54ページに、歯科診療所についても、同様の結果となったことを示しております。
 続きまして、訪問看護ステーションにつきましては、参考資料の58ページを御覧いただきたいと思います。
 多くの施設におきまして、追加の評価12~14を選択する結果となりました。
 以上を踏まえまして、シミュレーションで示された賃金増率が特に小さい医療機関に対する追加的な評価が必要ではないかといった指摘。
 あるいは初再診の際の点数が高くなり過ぎると、患者の受療行動に影響を及ぼすことを考慮する必要があるのではないかといった指摘。
 さらには、賃金増率が特に小さい医療機関に対する追加的な評価を行うのであれば、賃金増率が高い医療機関に対する対応も考える必要があるのではないかといった指摘がございました。
 最後に、本分科会におきましては、技術的な検討のため、シミュレーションの結果をお示ししておりますが、評価の在り方につきましては、中央社会保険医療協議会総会において決定されるものであるということを申し添えさせていただきます。
 取りまとめにつきまして、私からの説明は以上でございます。
○小塩小委員長
 ありがとうございました。
 それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。
 それでは、長島委員、お願いいたします。
○長島委員
 入院・外来医療等の調査・評価分科会におかれましては、鋭意御検討いただきまして、ありがとうございました。
 本日の御報告を受けまして、この後の総会において議論したいと考えております。
 分科会の皆様のこれまでの御尽力に改めて感謝申し上げます。
 私からは以上です。
○小塩小委員長
 ありがとうございました。
 続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
 どうもありがとうございます。
 尾形分科会長におかれましては、丁寧な御説明をどうもありがとうございました。
 大変難しい案件でございますが、短期間に追加的な分析を実施していただいた事務局と、技術的な検討を進めていただきました分科会の皆様に改めて感謝申し上げたいと思います。
 御報告の内容、御指摘の内容を十分に尊重して、判断させていただきます。
 私からは以上でございます。
○小塩小委員長
 ありがとうございました。
 ほかによろしいでしょうか。
 ほかには特に御質問等はないようですので、本件に関する質疑は、この辺りといたします。
 本日の総会にその旨、報告させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩小委員長
 ありがとうございます。
 それでは、そのようにしたいと思います。
 尾形分科会長、どうもありがとうございました。
 本日の議題は、以上です。
 次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日の診療報酬基本問題小委員会は、これにて閉会といたします。
 どうもありがとうございました。

<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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