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2021年6月23日 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会 第204回議事録

○日時

令和3年6月23日(水)総会中断後~

 

○場所

オンライン開催

○出席者

小塩隆士小委員長 秋山美紀委員 飯塚敏晃委員 関ふ佐子委員 永瀬伸子委員 中村洋委員 
安藤伸樹委員 幸野庄司委員 佐保昌一委員 眞田享委員 末松則子委員
松本吉郎委員 城守国斗委員 島弘志委員 林正純委員 有澤賢二委員
吉川久美子専門委員
<参考人>
入院医療等の調査・評価分科会 尾形分科会長
<事務局>
濵谷保険局長 井内医療課長 岡田医療技術評価推進室長
山田保険医療企画調査室長 紀平薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会からの報告について

○議事

 

○小塩小委員長
 それでは、ただいまより、第204回「中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会」を開催いたします。
 なお、本日もコロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。また、今回も会議の公開につきましては、前回に引き続き、試行的にユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
 まず、委員の出席状況について御報告いたします。本日は全員が御出席です。
 それでは、議事に入らせていただきます。本日は「診療報酬調査専門組織入院医療等の調査・評価分科会からの報告について」を議題といたします。
 本日は、入院料等の調査・評価分科会の尾形分科会長にお越しいただいておりますので、尾形分科会長より御報告をお願いいたします。
○尾形分科会長
 おはようございます。尾形でございます。本日は御報告事項が2点ございます。
 まず第1ですが、中医協審-1に基づきまして、令和2年度調査結果速報その2の概要について御説明をさせていただきます。資料は中医協審-1の4ページを御覧ください。ここには中医協のほうで御確認をいただいたとおり、令和2年度の調査として中段の色を塗った囲みのところにあります(1)から(4)の4つの項目について調査を行いました。
 続いて5~6ページが調査全体の概要でございます。
 7ページが回収結果でございます。回収率につきましては、次の8ページと比較いただければと思いますが、いずれの入院基本料等についても回収率は例年より高めであり、各医療機関の御協力がいただけているという状況でございます。
 続きまして、10ページには、令和2年度第3回入院医療等の調査評価分科会等における主な御指摘事項が取りまとめられてございます。
 続きまして、11ページ以降が調査結果の概要でございますが、以下非常に大部となりますので、要点につきましてかいつまんで御報告申し上げます。
 まず11ページから(1)としまして、一般病棟入院基本料等についてでございます。
 それでは、14ページにお進みください。急性期一般入院料の新型コロナウイルス感染症に係る臨時的な取扱いに該当する月数及び院内感染の該当月数の結果を示したものでございます。
 次いで17ページは、令和3年4月以降の病床数の増減及び入院料の意向を尋ねたところ、ここで赤く塗ってございます現状を維持する意向の医療機関が多かったという結果でございました。
 また、次の18ページでは、急性期一般入院料1に関連した届け出変更の意向の理由でございます。急性期一般入院料1から他の病棟へ転換する理由としては、地域のニーズに応えることができる、あるいは実際の患者の状態により即した入院料等が設定されている等が多くなっております。
 次いで19ページでは、重症度、医療・看護必要度2を届け出ている施設は、急性期一般入院料1では6割程度、2では7割程度という結果でございました。
21ページでは、重症度、医療・看護必要度1の該当患者割合は、令和元年と令和2年で大きな差はなかったという結果でございました。
 次に22ページでございますが、重症度、医療・看護必要度2の該当患者割合は、急性期一般入院料5を除き、令和元年より令和2年のほうが割合が高い傾向にあったという結果でございました。
 少し飛びまして27ページでは、重症度、医療・看護必要度1を届け出ている理由、次の28ページでは、重症度、医療・看護必要度2を届けて出ている理由をお示ししております。重症度、医療・看護必要度2を届け出ている理由としては、重症度、医療・看護必要度2の届け出に必要な診療実績情報データによる評価体制が整っているため、あるいは重症度、医療・看護必要度2を用いた場合、1よりも評価記入者の負担が軽減されるためが多かったという結果でございました。
 続いて、29ページではコロナ患者受入医療機関、それから、非受入医療機関の分析に用いた分類をお示ししております。今回の分析では、コロナ受入分析機関で、アの新型コロナウイルス感染症患者等を受け入れた保険医療機関に一度でも該当している医療機関について「コロナ受入あり」として、それ以外を「コロナ受入なし」としております。
 次の30ページですが、重症度・医療看護必要度1の患者割合において、改定前後、それから、コロナ受入あり・なしで比較をしておりますが、急性期一般入院料1、4、5、それから、専門病院入院基本料(7対1)において、令和2年度「コロナ受入あり」の施設の割合が低くなる傾向にあったという結果でございました。
次に31ページですが、ここでは重症度・医療看護必要度2の患者割合は、全体的に令和2年に割合が高くなる傾向があるが、中でも「コロナ受入あり」の施設のほうが「コロナ受入なし」の施設よりも患者割合が低くなっていたという結果でございます。
 次の32ページでございますが、ここでは重症度・医療看護必要度の各基準を満たす患者の割合を見ておりますが、基準3、C1点以上については、必要度1、2ともに「コロナ受入あり」のほうが基準を満たす患者の割合が低かったという結果でございました。
 次に、33ページから68ページまでは「コロナ受入あり」「コロナ受入なし」による影響を3月に御報告した結果について、同様に基準を満たさない医療機関を中心に分析した結果を示しております。
 71ページまで飛んでいただきたいと思います。71ページは急性期一般入院料1の病棟における患者の流れをお示しいたしております。
 続いて72ページからが(2)地域包括ケア病棟入院料・回復期リハビリテーション病棟入院料についてでございます。
 76ページにお進みください。76ページは新型コロナウイルス感染症患者の地域包括ケア病棟・病室での受け入れ状況をお示ししたものでございます。
 続いて、82ページは新型コロナウイルス感染症患者受入機関からの転院患者の受入有無の該当機関の分布を示したものでございます。
 続きまして、84ページは地域包括ケア病棟・病室を届け出ている理由でございます。地域包括ケア病棟・病室を届け出ている医療機関に届け出ている理由を聞きますと、地域包括ケア病棟を病室にすることで、より地域のニーズに合った医療を提供できるため、あるいは地域包括ケア病棟・病室のほうが経営が安定するためという回答が多かったという結果でございます。
 次に85ページでございますが、地域包括ケア病棟・病室を届け出ている医療機関に利用に係る趣旨を聞いたところ、自院の急性期病棟からの転棟先として利用しているが最も多かったということでございます。
 86ページは地域包括ケア病棟入院料、地域包括ケア入院医療管理料ともに、重症度医療看護必要度1を届け出ている施設が多く見られたという結果でございました。
 続いて88ページは地域包括ケア病棟・病室の自院の一般病棟からの転棟割合を示したものでございます。
 89ページは自宅等から入棟した患者割合を示したものでございます。なお、6月16日の入院分科会においては、この集計に誤りがございましたので、改めて確認を行い、正しいグラフに差し替えてございます。
 90ページは自宅等からの緊急患者の受入数を示したものでございます。
 さらに91ページは、地域包括ケア病棟・病室における患者の流れを示したものでございます。
 95ページにお進みください。95ページは令和元年10月及び令和2年10月の入院料別リハビリテーション実績指数であり、いずれも令和2年のほうが高い傾向にあったという結果でございました。
 96ページでございますが、回復期リハビリテーション病棟入院料を届け出ている医療機関における疾患別リハビリテーション料の届出状況を示したものでございます。
 99ページにお進みください。99ページは回復期リハビリテーション病棟における患者の流れを示したものでございます。
 以降100ページから118ページまでは先ほどと同様「コロナ受入あり」「コロナ受入なし」による影響を同様に分析したものでございます。
 119ページまでお進みください。119ページからが(3)療養病棟入院基本料についてでございます。
 122ページをお願いいたします。122ページは療養病棟でのコロナ回復後患者等の受入状況でございます。
 続いて124ページにお進みください。124ページは新型コロナウイルス感染症患者受入医療機関からの転院患者の受入有無の該当機関の分布を示したものでございます。
 次に128ページをお願いいたします。128ページは療養病棟における患者の流れを示したものでございます。療養病棟の入棟元を見ると他院の一般病床が最も多く44.5%であり、退棟先を見ると死亡退院が最も多く55.0%という結果でございました。
 続いて130ページからが(4)障害者施設等入院基本料等についてでございます。
 飛びまして、139ページからが(5)としまして医療資源の少ない地域についてヒアリングを実施いたしましたので、その結果を示しております。
 さらに144ページからが(6)としてその他の調査結果でございます。
 以上、簡単でございますけれども、令和2年度調査の御報告とさせていただきます。
 続きまして、中医協診-2に基づきまして「令和3年度特別調査(ヒアリング)の実施について(案)」について御説明をさせていただきます。
 まず「1.概要」のところでございます。平成30年度診療報酬改定に向けた「DPC評価分科会報告書」を踏まえ、令和2年度診療報酬改定に向けて分析を行いました。
 その上で、令和4年度診療報酬改定に向けては、既に中医協総会でも御了承いただいておりますけれども、引き続き適切なDPC制度の運用を図る観点から、医療資源投入量の少ない病院と在宅日数の短い病院に対し個別調査やヒアリングを実施することとなっており、その実施案について、今回御報告をさせていただきます。
 次の「2.調査の目的について(案)」でございますが(1)から(3)のそれぞれについてお示しした事項について明らかにするということでございます。
 まず(1)「医療資源投入量の少ない病院」については、同じ診断群分類の症例でも医療資源投入量が平均から外れている結果、コーディングに関する理解度について聴取をしたいと考えております。
 次に(2)「在院日数の短い病院」については、転棟割合が全体と比べて高くなっていることの背景、それから、調査対象施設内における転棟に関する考え方について聴取をしたいと考えております。
 そして(3)ですが、全てのDPC対象病院について、コーディングテキストやコーディングの方法に関し、DPC制度の運用に当たっての不明点等について調査をしたいと考えております。
 続きまして「3.調査の実施方法について(案)」でございます。次の2ページの中段の調査区分にお示ししております区分(A)(B)につきましては、DPCデータを活用して 医療資源投入量、平均在院日数の外れ値に該当する病院を最大10施設選定いたします。これらの病院に調査票を送付・回収した上で、ヒアリング対象となる病院を数施設程度選定し、DPC/PDPS等作業グループに招集をするということを考えております。
 それから、区分(C)については、コーディングに関する調査ということで、全てのDPC対象病院に対しまして調査票を配付し、回収をしたいと考えております。なお、令和2年度診療報酬改定に向けた入院料の調査評価分科会報告書に基づき、全てのDPC対象病院、DPC準備病院に対しお示ししている内容を通知したいと考えております。
 それから、主な調査項目の案につきましては、2ページの下のところから記載させていただいております。
 まず区分(A)につきましては、治療を行うための人員が配置されているか、あるいは治療を行うための機器等がそろっているか等の項目についてお伺いをしてはどうかということでございます。
 区分(B)につきましては、一般病棟からその他病棟への転棟はどのように決める手順となっているか、クリニカルパスを設けているか等の項目について調査をすることを考えております。
 区分(A)(B)の共通項目といたしまして、新型コロナウイルス感染症の診療への影響について確認をさせていただきたいと考えております。
 また、区分(C)につきましては、コーディングテキストの認知や活用等についてお伺いしてはどうかということでございます。
 私からの報告は以上でございます。
○小塩小委員長
 尾形先生、どうもありがとうございました。
 事務局から補足がありましたら、お願いいたします。
○井内医療課長
 特にございません。
○小塩小委員長
 ありがとうございます。
 それでは、ただいまの御説明につきまして何か御質問・御意見等がございましたらお願いいたします。
 松本委員、お願いいたします。
○松本委員
 松本です。ありがとうございます。
 尾形分科会長をはじめとする入院分科会におかれましては、今回、調査の概要をおまとめいただきまして、大変ありがとうございました。
 本日は、この御報告をお聞きすることとなっておりますので、次回改定に向けた議論は今後のスタートと認識しております。その際、この資料を基にしっかりと議論していきたいと考えております。ありがとうございました。
○小塩小委員長
 ありがとうございました。
 ほかに御意見・御質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 島委員、お願いいたします。
○島委員
 尾形先生、非常に分かりやすく説明いただきましてありがとうございました。
 令和3年度の特別調査のところでございますが、今回、クリニカルパスを使用しているかどうかというような内容が盛り込まれておると認識しておりますけれども、これに加えてクオリティ・インディケーターといったものをきちんと指標として見ているかどうかといったことも検討に加えていただけると、非常にありがたいと思っております。よろしくお願いいたします。
○小塩小委員長
 ありがとうございます。要望としてお聞きいたします。
 それでは、佐保委員、お願いいたします。
○佐保委員
 調査をおまとめいただきましてありがとうございました。これについての意見は、先ほど松本委員が今後ということだったと思いますので、そこは省略をしたいと思います。診-2の特別調査のヒアリングなのですが、DPC制度になじまない可能性があるといったところへのヒアリングと調査をされるということで、この結果を受けて例えば除外するルールをつくるとか、そういったことまで考えられているのか、質問です。
 以上です。
○小塩小委員長
 佐保委員の御質問についていかがでしょうか。
○井内医療課長
 事務局でございます。
 まずは今回の調査で実態を見ていくことが先決かと思っております。その結果を踏まえまして、今、佐保委員のほうからありましたような、何かしらの対応が必要かどうかということは、その時点でまた改めて検討させていただければと考えております。
○小塩小委員長
 佐保委員、お願いします。
○佐保委員
 ありがとうございました。いずれにしましても制度の根幹部分というところでありますので、しっかりと議論していきたいと考えております。
 以上です。
○小塩小委員長
 ありがとうございます。
 安藤委員、お願いします。
○安藤委員
 今回の調査、関係の皆様の御苦労をお察しいたします。本当にありがとうございました。その中で、一つ要望として言わせていただきたいのですが、今回の調査、回収率が前回よりも向上していることはすばらしいことだなと思いますが、それでもまだ50%を超えていないという事実もありますので、本当に大変であるとは思いますが、やはり大事なことを議論する大本の資料となりますので、できるだけこの回収率をより多くしていただく努力を今後も続けていただきたいと思います。
 以上でございます。
○小塩小委員長
 ありがとうございます。回収率の引き上げについて、よろしくお願いいたします。
 それでは、幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
 調査分析、ありがとうございました。
 皆さん意見を言われなかったのですが、次回以降の検討に資するため、この分析に対する私なりの意見とか、今後こういうことをやってほしいということを申し上げたいと思います。少し時間をいただきたいと思います。
 まず、急性期の入院医療なのですが、前回改定は重症度・医療看護必要度の判定基準を見直すとともに、対象患者の割合の引き上げの改定を行いました。A項目は救急搬送後の入院期間の延長とか、B項目では認知症・せん妄状態の基準の削除、C項目については手術後の日数が延長されるとともに検査とか手術が追加されるという改定が行われました。
 その結果、今回の分析で、例えば21ページを見れば、測定の必要度1では令和元年度と2年度で大きな差はなかったと思われます。22ページを見て、必要度2で測定すると、令和2年度のほうが患者割合が高いという分析結果が出ております。これがどのような要因でこういうトレンドになったかというのをしっかりと分析していく必要があると思います。判定基準の見直しが結果として対象患者を上振れする方向に動かしたのか、それとも、コロナの影響で急性期の患者像が変化したのか、さらに精緻な分析が必要であると思います。
 また29ページ以降68ページまで、コロナ受入のあり・なしで該当患者の比較を精緻に行っていただいているのですが、これをもってしても決定的な相違というのは見いだせないというのが結論だと思います。ただし、共通して言えることは「受入なし」の医療機関はばらつきが比較的少なくて「受入あり」の医療機関のばらつきが大きいということは言えるのではないかと思います。これは恐らく「受入あり」のほうは患者の受入規模によってばらつきが出たのではないかと考えています。この辺についてもさらなる分析が必要かと思います。
 今後の作業として必要なのは、さらに精緻化していくために、このABC項目の前回の見直しが、今回どのような影響として出てくるのか、あるいは判定基準1、2、3がそ れぞれ該当患者にどのように分布して配置されているのかというのを詳細に見ていく必要があると考えています。
 資料の32ページに基準1、2、3の該当割合が示されていますが、それぞれの基準の中でどの項目で該当しているのか。さらに精緻な分析をすることによって、コロナ受入の有無によって該当患者像がどう展開変化しているかについても深掘りして見えてくるのではないかと思いますので、この32ページの基準1、2、3のさらなる詳細なデータを提示していただきますようにお願いしたいと思います。
 また、ちょっと異なった視点なのですが、必要度測定1と測定2を比較すると、必要度測定2のほうが高い数値が出るような印象を受けております。2を届け出ている理由に、2で届け出たほうが高い入院料を届け出ることができるという回答があるのも気になっております。400床以上は2が義務づけられているのが要因なのかもしれませんが、測定方法1と2で、このトレンドに差が出ることについてはちょっと分析が必要なのではないかと思います。
 急性期については以上のコメントでございます。
 それから、地ケアについてもコメントをさせていただきます。地ケアに求められる機能というのは、ポストアキュート、サブアキュート、それから、在宅復帰という大きな3つの機能が適正に発揮されているということを検証する必要があるのですが、85ページを見てみますと、まだ自院の急性期からの転棟が圧倒的に多いというのは少し気になります。それ自体が問題だとは言い切れないと思いますが、在宅医療の後方支援の割合というものをもう少し高めていく必要があるのではないかと思います。次回改定ではサブアキュートをどうしていくかという実績要件を検討していく必要があると思います。
 以上、地ケアでございます。
 それから、回復期リハでございますが、95ページを見れば対象患者、かなり実績指数が高くなっているところを見ると、経過措置を置く必要があったのかと改めて疑問を呈すのが率直な感想でございます。
 それから、実績指数の要件づけられている入院料1、3、5と実績指数が要件づけられていない2、4、6の実績指数に格差があると、これは患者の視点から見れば、高い入院料を取られている回復期リハには、やはりそれなりのアウトカムを期待するということで、このようなでこぼこについては是正していく措置があるのではないかと思います。
 回復期リハについては、以上でございます。
 最後に、療養病棟につきましては127ページにありますように、患者割合について、それぞれ各入院料における医療区分3、2、1の患者像はどんな患者像なのかいうことを深掘りしていく必要があると思います。
 それから、128ページでちょっと印象になったところが、退棟先が死亡退院というのが半数以上を超えているというのは非常に気になりました。これからの医療というのは 病院完結型から地域完結型へ推進していくことが求められている中で、この療養病棟の死亡退院数が半数を占めるというのはデータが少し気になるところで、こういうところについても今後議論していく必要があるのではないかと思います。
 私からのコメントは以上ですが、何か御意見等がありましたらよろしくお願いします。時間をいただいてありがとうございます。
○小塩小委員長
 幸野委員、どうもありがとうございました。
 それでは、松本委員からもお手が挙がっていますので、御意見をいただいてから事務局からコメントしていただきます。
○松本委員
 幸野委員から早速御意見をいただきましたので、私のほうからも少しお返ししたいと思います。
 まず全体的なことですけれども、今回の調査ですが「受入あり」「受入なし」の両方ともやはりコロナによって平時の医療を制限したことによる影響とか、あるいは受療行動の変化による影響を受けているという見方ができるとかなと思います。したがって、やはり今回の調査結果だけで断定的な判断をするのは早計であると思いますし、前回改定の検証ができるかどうかは、やはり引き続きの検討が必要であると考えます。
 幸野委員から必要度1と2のことでお話がありましたけれども、必要度2のほうが高く出ているということを御指摘いただきましたが、片や30ページとか31ページの調査結果を比較すると、必ずしも必要度2のほうが高い割合になっているということは一概には言えないのではないかと思います。
 それから、繰り返しになりますけれども「受入なし」の医療機関であっても、コロナによる受療行動の変化によって、例えばですが平時であれば特定機能病院等で引き受ける患者を引き受けた医療機関においては、必要度が上昇したというケースも大いに考えられると思います。項目ごとの分析をする際も結論ありきでデータを見るのでなく、慎重な検討が必要かと思います。
 さらに回復リハの経過措置連長のことについて御意見がありましたけれども、115ページ目以降を見ますと「コロナ受入あり」「受入なし」の医療機関の両方で、やはり改定後の実績指数を満たせない医療機関が一定程度あったことからすると、非常時において医療機関を追い込むようなことはすべきではないと思います。やはり経過措置を延長したことは、この中医協として適切な判断だったと思います。
 幸野委員の御意見に対して反論させていただきました。以上です。
○小塩小委員長
 ありがとうございます。
 幸野委員、松本委員から御質問・御意見いただきました。
 ほかはよろしいでしょうか。
 それでは、事務局からコメントをお願いいたします。
○井内医療課長
 事務局でございます。
 ただいま幸野委員、松本委員からこの分析に関しまして種々御意見をいただいたと思っております。
 幸野委員から特に詳細な今後のデータ分析をという御指摘を受けましたので、事務局としてどこまでできるのかということで取り組んでまいりたいと思っております。ただ、その際にも分析を行うに当たりまして調査の限界であったりとか、また、事務局の人的なリソースも無限ではないということで、どのような分析をさせていただくかということは、今後、中医協の中で次期改定を目指しての議論を行っていただく中で、個別に相談をさせていただきながら進めさせていただきたいと思っております。
 以上です。
○小塩小委員長
 ありがとうございます。
 詳細な検討につきましては、これからということでよろしくお願いいたします。
 ほかに御意見・御質問はございますでしょうか。よろしいでしょうか。
 特にほかに御質問等はないようですので、本件に関する質疑はこのあたりといたしまして、ただいまいただいた御意見も含めて本日の総会に報告をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 (委員首肯)
○小塩小委員長 
 ありがとうございます。それではそのようにしたいと思います。
 本日の議題は以上です。
 なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、本日の基本問題小委員会はこれにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


 

 

(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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