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2021年2月10日 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会 第201回議事録

○日時

令和3年2月10日(水)9:30~9:47

 

○場所

オンライン開催

○出席者

小塩隆士小委員長 荒井耕委員 関ふ佐子委員 中村洋委員 秋山美紀委員 永瀬伸子委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 佐保昌一委員 眞田享委員 
松本吉郎委員 今村聡委員 島弘志委員 林正純委員 有澤賢二委員
吉川久美子専門委員
<参考人>
医療技術評価分科会 岩中分科会長代理
<事務局>
濵谷保険局長 井内医療課長 岡田医療技術評価推進室長
山田保険医療企画調査室長 紀平薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○令和4年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について(案)

○議事

 

○小塩小委員長
おはようございます。
ただいまより、第201回「中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会」を開催いたします。
なお、本日もコロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。
また、今回も会議の公開につきましては、前回に引き続き、試行的にユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、染谷委員が御欠席です。
それでは、議事に入らせていただきます。
本日は、「令和4年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について(案)」を議題といたします。
医療技術評価分科会の岩中分科会長代理にお越しいただいておりますので、岩中分科会長代理より御報告をお願いいたします。
よろしくお願いします。
○医療技術評価分科会岩中分科会長代理
おはようございます。
それでは、「令和4年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について(案)」を、医療技術評価分科会として取りまとめましたので、報告いたします。
まず、医療技術の評価について、その背景を説明いたします。
「(1)令和2年度診療報酬改定における評価の概要」を御覧ください。
新規医療技術の評価と既存技術の再評価については、学会等から提出された医療技術評価提案書を基に分科会において検討を進め、中医協総会へ報告を行ってきました。
医療技術の評価は、図に示したような流れとなります。
左上のほうにあります学会等から提出された提案書を分科会で検討するものと、右側、先進医療として実施され、先進医療会議の検討を経て分科会へ送られてくるものがあります。これらを分野横断的な幅広い観点から分科会において評価を実施し、その経過を中医協総会へ報告いたしました。
分科会における評価の対象は、基本診療料を除く医療技術であって、技術で用いる医薬品などの薬機法上の承認が確認されたものとしました。また、先進医療として実施されている技術についても、分科会における評価の対象としました。
次に、提案書の様式は効率性の観点から記載のとおり2点について修正を行いました。
1、提案が複数回行われている医療技術について、過去の提案との差異や改善点等を明確化するために、当該医療技術に係る過去の提案年や名称等を記載する欄を新設し、2、また薬事承認に係る状況を記載する欄について、正確に記載されるよう修正しました。
その下の○印になりますが、令和2年度改定においては学会などからの医療技術の提案に対する評価(案)を作成するに当たり、その透明性や公平性を確保する観点から、専門家から成るワーキンググループを分科会の下に設置し、意見を求めることとしました。
次に、「(2)令和2年度診療報酬改定における主な論点」を御覧ください。
まず、先進医療についてですが、1の2つ目の段落になりますが、平成30年度改定から、より分野横断的・網羅的に検討されることが必要であることから、保険適用に関する検討は分科会で行うこととしました。
令和2年度改定においても、先進医療として実施されている医療技術について、先進医療会議で評価された科学的根拠等を踏まえつつ、当該医療技術の保険適用の必要性、妥当性について評価することとしました。
また、今後の対応として、枠内に記載のとおりといたしましたので、御参照いただければ幸いでございます。枠内は省略させていただきます。
このページの一番下になりますが、2「医療技術の体系的な分類について」です。
診療報酬上の手術分類、いわゆるKコードについては診療報酬改定ごとに様々な追加などが行われてきました。しかし、手術の多様化・高度化などが進む中で、一定の限界が指摘されているところです。
平成30年度改定より、DPCのデータ提出において、Kコードと外保連手術試案の手術の基幹コード、いわゆるSTEM7を併記し、データを収集することとしています。
令和2年度改定においては、体系的な分類方法の検討や課題の抽出等について検討することとされました。
次に3「科学的な根拠に基づく医療技術の評価の在り方について」です。
令和2年度改定において学会等が作成する診療ガイドライン等に基づく質の高い医療を進める観点から、診療報酬上の評価の充実や要件の見直しを行いました。
なお、令和2年度改定における中医協答申書附帯意見として、医療技術の評価について枠内にお示ししたような、医療技術の高度化や専門家に対応して費用対効果の観点を踏まえつつ、イノベーションの評価等がより適切となるよう引き続き検討することとの指摘事項がございました。
以上が、今回の検討の背景となる令和2年度改定の状況です。
次に、「2.今後の進め方(案)」について御説明をいたします。
まず、「(1)令和4年度の評価の具体的な進め方について」です。
「(ア)分科会における評価の対象となる医療技術」についてですが、分科会での評価の対象について、分科会が医療技術の評価を行う場であることを踏まえ、医科及び歯科の報酬点数表の医学管理等から病理診断に該当する技術としています。さらに、アウトカムが改善するといった有効性をデータ等で示すことができる技術に限ることとしています。
また、提案される技術は実際に行う際に、薬事承認されていない医薬品等を使用する場合は、原則として分科会での評価の対象外となります。ただし、令和2年度改定と同様、令和3年8月末日までに確実に承認取得が可能な場合のみ評価の対象とすることとしています。
また、2「先進医療として実施されている医療技術について」も、令和2年度改定と同様、分科会での評価の対象とすることとしています。
次に、「(イ)提案書の様式」についてです。
令和2年度改定で用いた様式について、評価項目の明確化や事務作業の効率化等の観点から、1から5までの5点を修正いたします。この部分に関しましては、今から資料を基に御説明をさせていただきます。
この1から5までの提案書にのっとって、少し具体的に御説明します。
まず、提案書の様式でございますが、7ページを御覧ください。
7ページから11ページは保険未収載用の提案書、12ページから16ページは保険既収載用の提案書です。
提案書の様式の説明に当たっては、7ページから11ページの保険未収載用の提案書を基に説明させていただきます。
まず、先ほどの1から5までのうちの1、関連診療科の記載についてですが、8ページ目の赤枠のとおり、「提案される医療技術が関係する診療科」について、主たる診療科を1つ、関連する診療科を2つまで、それぞれリストから選択していただくこととしています。
2の診療ガイドラインについては、9ページ目の赤枠のとおり、評価項目5、4の有効性効率性の根拠となる研究結果等において、「ガイドライン等での位置づけ」の欄を設け、提案される医療技術がガイドライン等に記載されているかの有無をリストから選択していただくこととしています。
次に3、影響額についてですが、10ページ目の2つ目の赤枠のとおり、社会医療診療行為別統計以外のデータを用いて予想影響額を算出した場合、備考欄に根拠等を記載していただくこととしています。
4、減点や削除の可能性については10ページ目の1つ目の赤枠のとおりです。
5、参考文献については10ページ目下段の赤枠のとおり、提案される医療技術に関連する文献の雑誌名等を記載していただく欄を設けました。
4ページにお戻りいただけますでしょうか。
「(ウ)医療技術の評価等の進め方」についてです。
令和4年度改定においても、令和2年度改定と同様、学会等からの医療技術の提案に対する評価(案)の作成に当たり、ワーキンググループを設置し意見を求めることとします。
5ページを御覧ください。
「(2)医療技術の体系的な分類について」です。
先ほど御紹介したとおり、平成30年度改定よりDPCのデータ提出に際し、KコードとSTEM7を併記することとしていますが、診療報酬に係る情報の利活用の観点から、このデータの検証、課題の抽出等について厚生労働行政推進調査事業研究班において行い、分科会への報告を求めることとします。
次に、「(3)科学的根拠に基づく医療技術の評価について」です。
「(ア)既に保険収載されている医療技術の評価について」ですが、先ほど御紹介したとおり、診療ガイドライン等に基づく質の高い医療を進める観点から、診療報酬上の評価や要件の見直し等を行うため、提案書において診療ガイドライン等における当該医療技術の位置づけ等を明記する欄を新設し、当該医療技術の評価の参考とします。
また、当該医療技術に関連して、評価の見直しや削除等が可能と考えられる医療技術について、現在行われている医療技術も含まれることを明確化し、知見の提出を求めることとします。
次に、「(イ)レジストリに登録され、実施された医療技術の評価について」です。
レジストリに登録することを要件として保険適用された医療技術については、令和4年度改定においても、レジストリへの登録状況及び実績等について、関連学会等において検証していただいた上で、分科会への報告等を行っていただくこととします。
また、引き続き分科会において有効性・安全性等に係る評価を行います。
最後に6ページに、大まかな今後のスケジュールをお示しします。
以上が、医療技術評価分科会からの御報告でございます。
本日、中医協での御了解をいただけましたら、令和4年度診療報酬改定に向けまして、記載のとおり医療技術の評価のための手続を進めてまいります。
以上です。
○小塩小委員長
どうもありがとうございました。
事務局から補足があればお願いいたします。
○岡田医療技術評価推進室長
特にございません。
○小塩小委員長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして何か御意見、御質問等ございますでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。松本です。
岩中分科会長代理、医療技術評価分科会での御検討と御報告、大変ありがとうございました。
コロナ禍でありましても、医療技術の進歩に対応していく必要がありますので、これらの検討はある意味淡々と対応していくべきと考えます。
御検討いただいたような進め方に診療側として賛成いたしますので、分科会におかれましては引き続きよろしくお願いいたします。
以上です。
○小塩小委員長
ありがとうございます。
ほかに御意見、御質問等ございますでしょうか。
幸野委員、お願いいたします。
○幸野委員
医療技術などの評価について異論はありませんが、1つ確認したいことがあります。この技術評価の在り方について、医療技術評価分科会を活用するということは資料のとおりなのですが、令和2年度診療報酬改定の議論において、一昨年11月に、中立的かつ専門的な立場から費用対効果を含めて評価を行うために研究班を設置して、新規収載時の評価との整合を図りつつ、再評価の課題の整理や、海外情報の収集、具体的な評価方法の設定などについて検討を行うことにしてはどうかという提案がありました。各側とも研究班を設置することについて特に異論はなかったという記憶があるのですが、研究班設置の進捗状況についてお聞きしたいと思います。
○小塩小委員長
では、事務局、お願いいたします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。御質問ありがとうございます。
今、幸野委員がおっしゃられましたとおり、前回改定の中での議論におきまして、医療技術の評価について、どのような方法があるのかなどについての研究を行っていくということで御了承いただきました。
先ほど、岩中先生から御説明をいただきました中医協の附帯意見においても、医療技術の高度化、専門化に対応して、費用対効果の観点を踏まえつつイノベーションの評価等がより適切となるよう引き続き検討するとされたところでございます。
現在、研究班の設置に向けて、具体的なメンバーとか研究の方法論などについて、事務局内で検討を進めているところでございます。
研究の成果がまとまり、御報告できるようになった段階で、中医協に御報告させていただきたいと思います。
以上でございます。
○小塩小委員長
幸野委員、よろしいでしょうか。
○幸野委員
具体的に、この研究班というのは医療技術評価分科会の中に設置されると認識しているのですが、どのような役割を果たしていくのかについてお聞きします。
○小塩小委員長
お願いします。
○岡田医療技術評価推進室長
事務局でございます。
研究班を分科会の中にという形となるかどうかも含めて、まだ現段階では検討しているところでございます。
いずれにしましても、医療技術は非常に広い分野にわたりますので、そうした専門家の方々の参画を得て方法論を検討し、分科会にも御報告をしていくということになろうかと思っております。
○小塩小委員長
よろしいでしょうか。
○幸野委員
了解しました。
○小塩小委員長
ほかに、御質問、御意見ございますでしょうか。
それでは、特にほかに御質問等ないようですので、本件に係る質疑はこの辺りといたしまして、ただいまいただいた御意見を含めて本日の総会に報告して、了承を得たいと思いますがよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○小塩小委員長
ありがとうございます。
それでは、そのようにしたいと思います。
本日の議題は以上です。
なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の診療報酬基本問題小委員会はこれにて閉会といたします。
どうもありがとうございました。



 

 

(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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