ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会)> 中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会第193回議事録(2019年2月20日)

 
 

2019年2月20日 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会 第193回議事録

○日時

平成31年2月20日(水)9:30~9:45

 

○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)

○出席者

田辺国昭小委員長 松原由美委員 荒井耕委員 関ふ佐子委員 中村洋委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 宮近清文委員
松本吉郎委員 今村聡委員 島弘志委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
吉川久美子専門委員
<参考人>
医療技術評価分科会 福井分科会長
<事務局>
樽見保険局長 渡辺審議官 山本審議官 森光医療課長 古元医療課企画官
樋口保険医療企画調査室長 田宮薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○ 2020年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について(案)

○議事

 

○田辺小委員長
定刻より少し前ではございますけれども、皆様おそろいのようでございますので、ただいまより、第193回「中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会」を開催いたします。
まず、本日の委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、野口委員、榊原委員が御欠席でございます。
なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきます。
(カメラ退室)
○田辺小委員長
それでは、早速でございますけれども、議事に入らせていただきます。
本日は、「2020年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について(案)」を議題といたします。
医療技術評価分科会の福井分科会長にお越しいただいておりますので、福井分科会長より御報告をお願いいたします。
では、よろしくお願いいたします。
○福井分科会会長
どうぞよろしくお願いします。
それでは、お手元の資料の中医協診-1をごらんいただきたいと思います。「2020年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価方法等について(案)」を医療技術評価分科会としてまとめましたので、報告いたします。
まず、医療技術の評価について、「1.背景」のところでございます。(1)平成30年度診療報酬改定における評価の概要をごらんください。
最初の○のところに、新規医療技術の評価と既存技術の再評価については、学会などから提出された技術評価提案書をもとに分科会において検討を進め、中医協総会へ報告を行ってまいりました。
その図は、医療技術の評価を示したものです。左側、学会から提出された提案書を分科会で検討するもの、そして、先進医療として実施されている技術については先進医療会議の検討を経て分科会へ送られてくるものがございます。これらを分野横断的な幅広い観点から評価を行い、その結果を中医協へ報告してまいりました。
分科会における評価の対象は、基本診療料を除く医療技術であって、技術で用いる医薬品などの薬機法上の承認が確認されたものとしました。また、先進医療として実施されている技術についても、分科会において検討対象としました。
次に、提案書の様式は、効率性の観点から記載のとおり、一番下のところでございますが、2点について修正を行っております。
次のページをごらんいただきたいと思います。(2)平成30年度診療報酬改定における中医協答申書附帯意見から、医療技術に関する指摘事項についてでございます。枠内にお示ししましたような指摘事項がございました。それぞれについて簡単に説明させていただきます。
1つ目は、1)の先進医療として実施されている技術の保険適用の検討についてでございます。平成30年度の診療報酬改定からち、先進医療についてより分野横断的・網羅的に検討されることが必要であるとのことから、保険適用に関する検討は分科会で行うこととしました。
先進医療会議と分科会の2つの会議体の役割を踏まえながら、評価のあり方など、両会議体の連携や役割分担などについて、引き続き検討が必要とされたところです。
次に、附帯意見の2つ目、2)医療技術の体系的な分類についてでございます。診療報酬上の手術分類、いわゆるKコードについては、診療報酬改定ごとにさまざまな追加などが行われてまいりました。しかし、手術の多様化・高度化などが進む中で、一定の限界が指摘されているところでございます。一方で、臨床的な観点から、外保連によって整理されている手術・手技の分類として、外保連手術試案の手術の基幹コード、いわゆるSTEM7というものがございます。
平成30年度診療報酬改定においては、DPCのデータ提出において、KコードとSTEM7を併記し、データを収集することとしました。
次に、3ページに移っていただいて、(3)内視鏡手術用支援機器を用いた内視鏡手術に対する評価についてでございます。
平成30年度診療報酬改定においては、幾つかロボット支援下内視鏡手術を優先度が高い技術と評価しましたが、保険適用に当たってはその安全性の担保やデータの蓄積の観点から、関連学会によるレジストリに参加することなどの要件を設けました。
以上が、今回の検討の背景となる平成30年度改定の状況でございます。
続きまして、「2.今後の進め方(案)」について御説明いたします。
まず(1)2020年度の評価の進め方についてでございます。1)分科会の評価対象及び提案書様式等についてでございます。ア)の分科会における評価の対象となる技術です。まず1の医療技術評価分科会に提案書の提出された技術、つまり学会などから提案書が提出された場合でございます。分科会が医療技術の評価を行う場であることを踏まえまして、評価の対象は、医科及び歯科の報酬点数表の「医学管理等」から「病理診断」に該当する技術としています。さらに、医療技術としてアウトカムが改善するといった有効性をデータで示すことができる技術に限ることとしています。
また、提案技術を実際に行う際に、薬事承認されていない医薬品等を使用した技術は、原則として分科会での評価の対象外となります。ただし、今回より薬事の承認見込みの場合の基準を明確化いたしました。つまり、2019年8月末日までに確実に承認取得が可能な場合のみ評価の対象とすることとしています。
次に、2、先進医療において実施される技術についてでございます。先進医療の技術についても、前回の改定の同様、分科会での評価の対象とすることとしています。
次に、イ)提案書様式についてでございます。1、これまで提案が複数回行われている技術について、過去の提案との違いや改善点などをわかりやすくするために、提案書において「過去の提案実績」の欄に過去の提案年や技術名を記載する欄を設けることとしてはどうかというものでございます。つまり、繰り返し提出いただく技術を過去にさかのぼって確認しやすくなるように、欄を工夫するということでございます。
4ページに移っていただいて、2です。薬事承認の状況について正確に記載いただけるよう注意書きをつけたり、あるいは公知申請や承認見込みといった情報についても記載していただけるような欄を設けたりするといったことでございます。
提案書様式につきましては、7ページをごらんいただきたいと思います。過去の提案実績については、赤い枠で囲んでいますとおり、過去の提案についてその年度や技術名を書いていただけるような欄を設けております。
10ページをごらんいただきたいと思います。赤で囲っているところがございますが、薬事承認の状況や2019年8月までに承認見込みの場合などについて、情報を書いていただけるような欄でございます。
4ページにお戻りください。ウ)医療技術の評価等の進め方でございます。学会などからの医療技術の提案は、事務局において評価案を作成した上で、分科会で評価を行っております。この事務局の作業につきまして、透明性や公平性を保つ観点から、専門家から成るワーキンググループを分科会のもとに設置し、事務局により各技術の評価案を作成する際に、ワーキンググループの意見を求めることとしてはどうかという考え方でございます。
1ページの図をごらんいただきますと、【評価の方法】のところで、「関係学会から提案書を提出」というところの矢印の下に、「外部有識者の意見を踏まえ評価(案)を作成」と記載している部分がございますが、今回設置するワーキンググループに意見を求める、そういうポイントということになります。
4ページのウ)の2つ目の○にお戻りください。このワーキンググループの設置に当たりましては、ワーキンググループの運用のルールを整備することといたします。例えば、ワーキンググループの構成員の身分や秘密保持の規定、利益相反への適正な対応のため、例えば複数体制での検討等といったルールのもとで評価(案)を作成することとしてはどうかということでございます。
次に、(2)医療技術の体系的な分類についてでございます。先ほど御紹介しましたとおり、平成30年度診療報酬改定より、DPCにおいてKコードとSTEM7を併記して収集しておりますが、このデータを検証し、体系的な分類方法の検討、課題の抽出、試行的な導入などといったことについて検討することとしたいというものでございます。
(3)内視鏡手術用支援機器を用いた内視鏡手術等に対する評価についてでございます。レジストリに参加することを要件として保険適用された技術については、レジストリへの参加状況及び実績などについて、関連学会などを主体として検証を行います。そして、その検証の結果は分科会へ報告していただき、検討を行うとともに、引き続き有効性や安全性の評価を行います。
次に、「3.先進医療会議との連携及び役割分担等について」でございます。先進医療会議においては、先進医療の実績などを確認して、有効性や安全性等に係る科学的な検討及び評価を行っております。
5ページに進んでいただいて、また、分科会においては、平成30年度に引き続いて2020年度も先進医療の評価を行うこととしておりますが、先進医療会議における評価を踏まえながら、診療における位置づけ、保険適用の優先度等の観点を含めまして、保険収載の必要性・妥当性を評価することといたします。
今後、先進医療のあり方や医療技術の適切な評価のあり方などについて、先進医療会議の検討状況を踏まえつつ、さらに検討いたします。
最後に、大まかな今後のスケジュールを示しております。本日、中医協での了承をいただきましたら、2020年度診療報酬改定に向けまして、記載のようなスケジュールで評価のための手続を進めてまいります。
以上が、医療技術評価分科会からの報告でございます。
○田辺小委員長
どうもありがとうございました。
事務局から補足があればお願いいたします。
○古元医療課企画官
特にございません。
○田辺小委員長
では、ただいまの説明につきまして、何か御意見、御質問がございましたらよろしくお願いいたします。
では、松本委員、お願いします。
○松本委員
全体的な仕組みとしてはよくわかりましたけれども、1点だけ確認させていただきたいのですが、3ページ目の「今後の進め方(案)」の1)ア)の1のところですけれども、最後に「承認見込みの場合、2019年8月末日迄に確実に承認取得が可能な場合のみ」と記載がございますけれども、これは正確には薬事承認が取得できる可能性が非常に高い場合ということで、まず一つよろしいでしょうか。
○福井分科会長
先生がおっしゃるとおりだと思います。
○松本委員
そうしますと、この「確実に」という言葉はできれば削除していただいたほうがいいのかなと思いましたけれども、いかがでしょうか。
○福井分科会長
私も御意見に賛成いたします。
○田辺小委員長
ほかはいかがでしょうか。
よろしゅうございますか。では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件に関する質疑はこのあたりとして、ただいまいただいた御意見も含めまして、本日の総会に報告して了承を得たいと存じますが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)
○田辺小委員長
ありがとうございました。それでは、そのようにしたいと存じます。
本日の議題は以上でございます。
なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の診療報酬基本問題小委員会はこれにて閉会といたします。分科会長、御説明のほうをどうもありがとうございました。
では、散会いたします。
 

 

(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会)> 中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会第193回議事録(2019年2月20日)

ページの先頭へ戻る