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2017年11月24日 中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会 第188回議事録

○日時

平成29年11月24日(金)9:00~9:12

 

○場所

厚生労働省講堂(低層棟2階)

○出席者

田辺国昭小委員長 野口晴子委員 松原由美委員 荒井耕委員 関ふ佐子委員 中村洋委員
吉森俊和委員 幸野庄司委員 平川則男委員 宮近清文委員
松本純一委員 今村聡委員 島弘志委員 遠藤秀樹委員 安部好弘委員
菊池令子専門委員
<参考人>
医療技術評価分科会 福井分科会長
<事務局>
鈴木保険局長 伊原審議官 渡辺審議官 迫井医療課長 古元医療課企画官
矢田貝保険医療企画調査室長 中山薬剤管理官 小椋歯科医療管理官 他

○議題

○医療技術評価分科会からの報告について

○議事

 

○田辺小委員長
それでは、定刻でございますので、ただいまより、第188回「中央社会保険医療協議会 診療報酬基本問題小委員会」を開催いたします。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、榊原委員が御欠席でございます。
なお、会議冒頭のカメラの頭撮りはここまでとさせていただきますので、御協力をお願いいたします。
(カメラ退室)
○田辺小委員長
それでは、早速、議事に入らせていただきます。
本日は「医療技術評価分科会からの報告について」を議題といたします。
医療技術評価分科会の福井分科会長にお越しいただいておりますので、福井分科会長より御報告をお願いいたします。
では、よろしくお願いいたします。
○福井分科会長
分科会長の福井です。
平成30年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価について、10月23日に医療技術評価分科会を開催いたしました。そこで検討された内容を報告申し上げます。
お手元の資料の中医協診-1をごらんください。
1ページ目の「1.経緯」に、これまでの経緯がまとめられております。
ことしの1月に、平成30年度診療報酬改定に向けて、医療技術評価分科会において、学会等から提出されました提案書に基づいて、新規医療技術の評価及び既存技術の再評価を行うことについて、本委員会に報告したところでございます。
その後、手続を進めまして、提案書のうち評価対象とするものについて検討を行いました。
また、学会等からの提案書の受け付けに当たっては、先進医療として実施されている技術についても受け付けることとされていましたが、その評価の手続については、今般の医療技術評価分科会にて検討を行ったところでありまして、これも含めて個別の提案の評価の進め方を「2.平成30年度診療報酬改定に向けた医療技術の評価に関する対応について」にまとめております。
まず「(1)先進医療として実施されている技術の評価について」でございます。
これまで先進医療で扱われた技術の保険導入に関する検討は、先進医療会議で行われてまいりました。つまり、新規医療技術の保険導入等に係る検討が、医療技術評価分科会と先進医療会議の両者でそれぞれ実施されてまいりました。
2つ目の○あたりからですが、一方で近年、分野をまたがったり、複数の臓器の治療に用いられるような新規医療技術もあり、新規医療技術の保険適用について、より分野横断的かつ幅広い視点からの評価が望ましいと考えられます。
今後の対応としましては、先進医療として実施されている技術につきましても、先進医療会議における科学的根拠等に基づく評価結果を踏まえた上で、その保険導入については、医療技術評価分科会で検討することといたしました。
これにつきましては、中医協診-1参考2と書いたカラフルな資料に評価の流れを示しております。ごらんいただければと思います。
続きまして、診-1の裏面になりますが「(2)内視鏡手術用支援機器を用いた内視鏡手術に対する評価について」でございます。
ロボット支援下内視鏡手術、da Vinciなどは現在、一部の手術のみに保険が適用されていますが、今回、各領域の学会等から15のロボット手術に関する提案がなされております。従来、新規の医療技術の評価におきましては、主に既存の技術と比較して、有効性・安全性があるかという観点から評価されてまいりましたが、今後、これらのロボット手術の評価におきましては、既存の技術と同等程度の有効性や安全性があると考えられるものの、現在までの評価結果では優越性があるとまでは言えない、そのようなものを診療報酬上、どのように評価するかといった観点も踏まえて評価を行いたいと考えております。
最後に「3.スケジュール」のところに今後のスケジュールを示しております。
来年1月に医療技術評価分科会としての評価結果を取りまとめ、中医協総会に報告申し上げる予定です。
私からの報告は以上でございます。
○田辺小委員長
どうもありがとうございました。
事務局から補足があればお願いいたします。
では、医療課長、よろしくお願いいたします。
○迫井医療課長
医療課長でございます。
特にございません。
○田辺小委員長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明に関しまして、何か御質問・御意見等がございましたら、よろしくお願いいたします。
平川委員、どうぞ。
○平川委員
質問なのですけれども、診-1の2ページ目の、主にda Vinci等のロボットによる手術の観点で、症例数は余りなくて、優越性等を含めて科学的根拠の確立が困難ということで指摘がされていて(今後の対応)の2つ目の○で、科学的根拠が確立されていないけれども、どう評価するかという観点を踏まえ、評価を行うと書いてあるのですが、具体的にどのように評価を行うかが、方向性がよくわからないので、少し教えていただければと思います。
○田辺小委員長
では、医療課長、よろしくお願いいたします。
○迫井医療課長
医療課長でございます。
もし分科会長のほうから補足があればお願いしたいと思いますけれども、全体として、資料を提示しております私どもの受けとめは、これから評価をしていただきますが、ここで記載しておりますda Vinciにつきましては少し特殊な位置づけがありますので、あえてこういう形で分科会で御審議をいただいております。
その背景を御説明いたしますと、このロボット手術のda Vinciはそもそも薬事法の承認を得ておりますので、既に治験の段階で一定の安全性・有効性は示されているという前提であります。
その上で、評価療養、具体的に申し上げますと、先進医療の中で幾つかの適用につきまして評価をいただいております。少なからぬものがそういった評価は行われており、一定のエビデンスがなされておりますが、そのエビデンスの中には優位性が示されているものもありますけれども、優位性が示されていないものもあるということでございます。
ここで診-1の、今、平川委員から御指摘をいただきました、症例数の数、有効性の記載の部分につきましては、既存の技術よりもすぐれている、診療報酬なり医療技術の評価としてすぐれているというエビデンスについて、一定程度、先進医療で行ったけれども、出ていないという説明をさせていただいておるものでありまして、そのような中で、これから医療技術評価分科会で評価をしていただくということを記載しておりますので、その方向性はまさに今から医療技術評価分科会で御審議いただいた結果として、この中医協にお持ちをいただくことになるのが事務局の認識でございます。
○田辺小委員長
福井分科会長、補足はございますでしょうか。
○福井分科会長
はい。
私も、この時点では総論的なことしか申し上げられませんが、科学的根拠をどういう指標でもって評価するかということがまず第1段階だと思います。患者さんの健康面のアウトカムだけを指標として評価する場合には、従来の手術法との差が比較的小さい場合にはかなり症例数をふやさないと統計学的な有意差は出ませんので、かなりの症例数が必要になります。
もう一つのポイントは、私の個人的な意見ですけれども、患者さんのアウトカムだけではなくて、例えばですが、他国の医療との競争力を今後どうするかということも、このロボット支援下内視鏡手術を広めるかどうかという面では必要な視点になるかもしれませんし、術者の手技の修得の速さが従来の内視鏡手術に比べて随分違うということも指摘されておりますので、そのことが時間とともに患者さんのアウトカムにどういう影響を与えるかということも評価するべきではないかと思っています。
また、時間と評価の関係では、タイムホライズンといいますけれども、すぐ目の前の結果だけではなくて、どれぐらい先まで将来のベネフィットを考えるのかということなども組み合わせて相対的な評価を私はするべきだと私は思っております。これまで評価されてきた手法・方法に加えて、どういう視点で評価が可能かということもさらに検討すべきだと思います。
○田辺小委員長
では、平川委員、どうぞ。
○平川委員
ありがとうございました。大体わかりました。
いずれにしても、有効性・安全性というものを確保しつつ、より適切な評価方法をということでお願いしたいと思います。
以上です。
○田辺小委員長
ほかはいかがでございましょう。よろしゅうございますでしょうか。
では、ほかに御質問等もないようでございますので、本件にかかわる質疑はこのあたりとして、本日の総会のほうに報告させていただきたいと思いますが、よろしゅうございますでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○田辺小委員長
ありがとうございます。それでは、そのようにしたいと存じます。
本日の議題は以上でございます。
なお、次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、本日の基本問題小委員会は、これにて閉会といたします。
福井分科会長、どうもありがとうございました。

 

(了)
<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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