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2018年4月25日 厚生科学審議会疾病対策部会リウマチ等対策委員会(第2回)

健康局がん・疾病対策課

○日時

平成30年4月25日(水)14:00~16:00


○場所

三田共用会議所 3階 大会議室


○議事

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 定刻となりましたので、ただいまより「第2回厚生科学審議会疾病対策部会リウマチ等対策委員会」を開会いたします。委員の皆様方におかれましては、お忙しい中をお集まりいただきまして誠にありがとうございます。

 初めに、人事異動に伴う委員の交代がありましたので御紹介させていただきます。東京都福祉保健局技監の笹井委員の異動に伴い、後任の矢内真理子委員に交代となりました。矢内委員より一言御挨拶をお願いします。

○矢内委員 東京都福祉保健局の矢内でございます。前任の笹井に引き続き、全国衛生主管部長会からの委員として本回から参会させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 ありがとうございます。なお、本日は田中委員、中板委員、山中委員、山本委員から欠席の御連絡を頂いております。

 事務局にも人事異動がありましたので紹介させていただきます。課長補佐の川名です。なお、健康局長の福田につきましては、急な公務のために遅れておりますことを御容赦ください。

 ここからは宮坂委員長に議事をお願いいたします。

○宮坂委員長 まずは事務局より資料の確認をお願いいたします。

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 よろしくお願いいたします。資料ですが議事次第、座席表、委員名簿、そして資料1がリウマチ対策の全体像()、資料2が今後のリウマチ対策の方向性について、資料3が関節リウマチ診療ガイドラインJCR2014に基づく一般医向け診療ガイドライン、資料4が関節リウマチ診療ガイドライン2014治療アルゴリズムになっております。参考資料1として、リウマチ・アレルギー対策委員会報告書(平成238)を置かせていただきました。

 また、委員のお手元には第1回委員会の資料を配布させていただいております。こちらは会議終了後、机の上に置いたまま、お持ち帰りになりませぬようよろしくお願いいたします。資料に不足・落丁等がありましたら事務局までお申し出ください。

 それでは、カメラの撮影はここまでとさせていただきます。

○宮坂委員長 ありがとうございました。それでは議事を進めたいと思います。まず全ての資料を御説明いただき、その後、それぞれの議論のポイントにつきまして順次、委員の皆様から御意見を頂きたいと思います。事務局より資料の説明をお願いいたします。

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 皆様、お手元に資料1、資料2を御準備いただきますようお願いいたします。

 まず資料1を御覧ください。前回の委員会で委員の皆様から頂いた論点をまとめ、リウマチ対策の全体像()を作成いたしました。縦軸には報告書の見出しに沿った3つの場面、横軸には関節リウマチの時間経過を示しております。医療の提供等におきましては連携体制、標準化・均てん化、人材育成、また年代別の診療といった項目に分けさせていただきました。この全体像を念頭に、資料2の各論につき説明をさせていただきます。資料2をよろしくお願いします。

 まず、第1回の委員会における論点の整理ですが、医療の提供等につきましては、診療連携体制のあり方について、生物学的製剤の適正使用について、診療の標準化・均てん化について、メディカルスタッフの育成について、年代に応じた診療の充実についてとなります。2つ目の柱である情報提供・相談体制については、国民への正しい知識の普及について、研究開発等の推進という柱におきましては、疫学研究の必要性について、免疫学的な機序解明について、ライフステージ別の診療における現状と対策について、このように論点をまとめさせていただきました。

2ページ、まず診療連携体制のあり方についてです。こちらの図も横軸に時間経過、縦軸にリウマチ患者様の身体機能について示させていただきました。資料3、関節リウマチ診療ガイドラインJCR2014に基づく一般医向け診療ガイドラインもお手元に置いていただきたいと思います。こちらの裏面にありますシナリオという所にも書いてありますが、時間経過の中で※1、※3、※4のようなタイミングでは専門医療機関での対応が行われ、※2のように治療により安定した経過をたどっている患者さんの日常的な診療は、可能な限り一般医において行われると示されております。

 このように、発症直後や再燃による身体機能の悪化、合併症が生じた際などには、投薬内容の変更や外科的治療の検討など、治療方針を検討するために、内科や整形外科などが連携可能な専門機関に紹介する基準などを整備する必要があるのではないかという御意見を頂いております。

3ページ、このグラフは生物学的製剤の適正使用についてということで、平成27年度の国民医療費の概況より抜粋いたしました。「筋骨格系及び結合組織の疾患」に係る医療費は全体で3番目に多いものとなっており、また前回、山中委員からお示しいただきましたように、炎症性多発性関節障害については年間で約2,873億円の医療費が現在必要となっております。また前回、田中委員からの報告にもありましたように、生物学的製剤の使用については、資料4のガイドラインにも示すように、適正な使用について更なる検討が必要ではないかということを御意見として頂戴しております。

4ページ目は診療の標準化・均てん化についてです。このように診療ガイドライン、一般医向けガイドラインの周知などを通じて、診療の標準化・均てん化を推進する必要があるのではないかという御意見を頂きました。また、生物学的製剤については、その使用開始に関する検討がなされ、ガイドラインなどへも十分反映されておりますが、現状ではその減量や休薬、さらに中止といった点では検討がまだまだ不十分であり、こうした点について検討する必要があるのではないかと、山中委員より御指摘を頂きました。

 更に、診療の均てん化という点につきましては、右上の図にもありますように、日本リウマチ学会専門医の偏在等も指摘をされており、これら専門的に診療ができる医師の育成についても、引き続き取り組む必要があるのではないかという御指摘を頂いたところです。

5ページではメディカルスタッフの育成について示させていただきました。少し古いデータとなり恐縮ですが、平成22年国民生活基礎調査によりますと、介護が必要となった主たる原因として関節疾患は4番目に多い原因疾患と示されております。また、友の会様が作成されましたリウマチ白書におきましては、社会生活が健康な人と同じようにできるということや日常生活が送りやすくなるといったことなど、QOLADLに関しての期待が高いことが示されております。

 こうした中で、先ほどの専門的な医師の偏在・不足といった問題点も踏まえ、専門的なメディカルスタッフの育成がより重要となってくる。さらに、そうした育成を基に、早期のリハビリテーションや運動療法の導入により、治療と就労の両立を支援する方法などについて検討を進める必要があるのではないかとされました。

6ページ、7ページでは最後の項目、医療の提供等に関し年代に応じた診療の充実について示させていただきました。まず小児期・移行期についてですが、前回の委員会で森委員から示していただきましたように、関節リウマチへ移行する率の高い小児の若年性特発性関節炎を診療する小児のリウマチ専門医が不足し、厚生労働科学政策研究の中で森委員を主任研究者とし、小児期から成人期でのシームレスな診療連携体制の構築を目指す研究が行われているところです。

 また7ページですが、前回、田中委員の報告にありましたように、患者様の高齢化が進む中、多くの合併症を有するために治療選択に制限があり、かつ加齢に伴う様々な運動器の問題によってADLQOLが大きく損なわれているとの御指摘がありました。こうした高齢者リウマチ患者さんなど、各年代に応じた診療について検討いただく必要があるのではないかと御意見を頂いたところです。ここまでが医療の提供等です。

 次に情報提供・相談体制という柱についてです。国民への正しい知識の普及についてと項目をたてさせていただきました。現在、厚生労働省の事業、平成13年度よりリウマチ・アレルギー相談員養成事業として、地域における相談体制を整備するため、保健師等従事者を対象とした相談員の養成研修会を実施しております。表にございますように、例年300名から400名強の参加がございます。

 また、右の表ですが、前回の委員会で角田委員より御説明がありましたように、リウマチ友の会様に寄せられている相談の数について示しております。例年、全体で8,000件程度の相談が全国の友の会に寄せられ、そのうち本部に寄せられる相談件数が6,000件前後とのことです。この本部に寄せられる相談のうち会員、会員外の数を示しておりますが、例年4,000件程度の相談が会員外の方からなされているということを情報提供いただきました。さらに、相談の内容としては主に医療機関の紹介希望でしたり、様々な制度についてといったものが多いと伺っております。

 こうした現状を踏まえまして、早期診断や早期治療を推進するに当たり、国民の皆様に対して関節リウマチに関する適切な情報を今後も提供したり、患者さんへの相談体制のあり方についてなど検討を加えていく必要があるのではないか、と御指摘を頂いております。

 最後に研究開発等の推進です。現在の状況としては、標的分子の制御による治療手段や早期治療から始まる治療戦略については確立をしてきたところです。その上で、残された課題として疫学研究、免疫学的な機序解明、またライフステージ別の診療の現状と対策といったところが挙げられました。これらの課題に対しての取組が更に必要ではないかと御指摘を頂いているところです。私からは以上です。

○宮坂委員長 ありがとうございました。先ほども御紹介がありましたけれども、今の論点整理というのは前回、第1回委員会でお話いただいた結果を、貝沼課長補佐及び佐々木課長にまとめていただいた、それを順番に並べ直したということだと思いますので、今のスライドの順番でディスカッションを進めていきたいと思います。ですから2枚目から、医療の提供等ということで、診療連携体制のあり方、生物学的製剤の適正使用、それから診療の標準化・均てん化、メディカルスタッフの育成、年代に応じた診療の充実と、この5項目が医療の提供に関するものです。まず、この部分についてディスカッションを進めたいと思います。何か御発言はございますか。

1枚目の診療連携体制のあり方で、もともと関節リウマチの診療ガイドライン、2014年に日本リウマチ学会が作ったものは専門医向けのもので、systematic literature reviewをしてresearch questionを作って、それに対して答えて、専門家の診療のよすがにしようということだったわけです。それを更に一歩進めて、資料3に付いていますが、一般医向けの診療ガイドラインもできたということで、病気が発症して治療の導入であるとか、あるいは再発したところは専門医が診よう、そうでないところは役割分担をして一般医でも十分対応ができると。

 その連携をどうするか、というところが今実は問題で、病診連携が必ずしもうまくできているとは限らないと思います。その当たりも含めて何か、御発言はございますでしょうか。

○小嶋委員 なかなか口火を切るのは勇気が要るのですが、私が疫学調査や患者さんのインタビュー調査をしていて強く思いますのは、手術に関することです。整形外科医と内科医との連携というものが今、不十分ではないかと思います。まず関節が腫れて、患者さんが最初に掛かるのは整形外科である場合が多いと思います。ですので、最初に診た整形外科医が正しいリウマチの知識を十分持っていないと、初期の誘導を誤ってしまいます。一般の整形外科の先生にもう少しリウマチの診断および初期治療について勉強していただいて、適切に専門医に紹介していただく必要があると思います。

 一方、第1回のときも申し上げたのですが、リウマチを専門とする内科の先生が手術の適期というものを見逃してしまう。もっと言いますと、リウマチの治療の中で手術というもののオプションが頭に浮かばないという専門医の先生もいらっしゃる、というふうに聞いています。しかし、これには整形外科側の情報の発信不足もあるのではないか。今、薬物治療がこれだけ進みエビデンスがきっちりある中で、手術治療もどんどん進歩していると思うのですが、その手術治療のエビデンスが不十分です。患者さんを含め、どの方にも分かりやすい形でリウマチの手術治療の情報を分かりやすい形で示すことによって、連携が進むのではないかと思いました。

○宮坂委員長 ありがとうございました。ただ、手術というのは、リウマチ治療でいくと後のほうなのですよね。ですから、問題はまず、どうやって早期発見・早期治療をして寛解に導入するか、それから寛解を維持するのをどうするか、専門医と一般医との連携をどうするかということがまず先にくるだろうと思います。それでも介入の仕方によっては、あるいは病気の種類によっては進行してしまって、関節が壊れてしまって荷重ができなくなってしまう、あるいは痛みができなくなってADLが落ちてしまう。そのときには手術が必要になってくるので、内科医あるいは整形外科医も十分対応していく必要があって、正しいところで早期に手術に持っていかないと取り返しが付かなくなってしまう。ですので多分、今、先生がおっしゃった部分はリウマチ治療の後半の部分に入るのかなという気がします。

○小嶋委員 前半と後半と、2つあると思います。

○宮坂委員長 前半の部分も、専門医による専門医の間のリウマチ治療の標準化・均てん化ということと、あとは一般医の知識の充実がありますよね。ですので、そことのコミュニケーションがうまくできているかどうか。さらに、そこを過ぎた段階で、先ほど先生がおっしゃったような手術の必要性というところが出てくるのかなという気がしますので、ちょっと、時期を分けてディスカッションしたほうが多分いいかと思います。

○小嶋委員 そうですね、初期と後期とに分けてですね。

○角田委員 患者の立場から言いますと、今、宮坂委員長がおっしゃられましたように、20年前や30年前は治療的な、内科の治療薬が十分でなかったこともあり、悪化し手術するほど変形が進んだ患者は、整形外科医が先でした。ですが、今の時代というか、ここ10年、15年はやはり最初に内科医に掛かる方が多くなってきます。ですので今、はっきりした数値は分かりませんが、手術例も大分少なくなってきているかなと思っています。今おっしゃられたように、コントロールができなくなって関節に負担が掛かり、どうしてもというときには手術に移行してくるという患者さんが今は多いように思われます。ですので、まず早期診断・早期治療ということで薬物療法をし、それから何年かたって、どうしても関節がといったときには主治医と相談し手術に移行していくと思います。私たち患者は、前回、1回目にもお話したと思うのですが、連携していただきたい。内科医と整形医の連携をしていただきながら治療をしていかれれば一番いいのではないかと患者側の立場としてはそう思います。

○宮坂委員長 ありがとうございます。それはとても大切なことです。御存じのように、日本リウマチ学会は今は内科医と整形外科医が大体50%ずつになってきていて、同じ認定医を取ろうと。ただ、それとは別に、日本整形外科学会はリウマチの専門医制度を持っていますし、御存じのように日本リウマチ財団には登録医という別の制度もあって、少しその辺が混乱しているのは事実です。専門医の間でもいろいろな不均一性があるという点は確かだと思います。

 あとは一般医ですけれども、市川先生にお聞きしたいのですが、日本医師会では例えば医師会の会員の知識の充実・向上のために、いろいろな取組をされていると思います。例えばeラーニングとか研修会であるとか。そういったものに関して、関節リウマチというのは取り上げておられますか。

○市川委員 一応、日本医師会雑誌の中で特集を組んでおります。あと膠原病も含めてリウマチの特集号などを出しているという状況です。ただ、会員の先生方がきちんと読まれているかという保証はちょっとありません。日本医師会といたしましては会員の啓発・啓蒙には力を入れている状況です。

○宮坂委員長 それは日本医師会雑誌を通しての教育という形ですか。

○市川委員 はい、あと特集号ですね。

○宮坂委員長 特集号ですね。今の点について何か、ほかに御質問あるいはコメントはございますか。

○金子委員 一般医の先生から紹介を頂くときに、ちょっとこの方は紹介が遅れてしまったなと感じるときには理由が幾つかあって、1つはやはりリウマチ反応が陰性だったからリウマチではないと思われたというところ、それは多分一般医の先生の教育というところに結び付くと思います。もう1つは、このぐらい軽いのに専門の先生に送るのは迷惑ではないかと思って自分の所で抱えてしまったというケース。あるいは一般医の先生というのは患者さんをある程度診たいという面もあって、できれば戻してほしいけれども送ったら戻ってこないのではないかとか、多分いろいろな理由があると思います。そこのところをどういう形でしっかり、例えば半年に1回専門医がみて、あとはお願いしますという形の診療連携が取れたりということであれば、お互いがいい形でやっていけるのかなという感じがします。

○宮坂委員長 先生、そういうシステムを具体的に作るにはどうすればいいとお考えになりますか。

○金子委員 多分、病院ごとになってしまうところもあると思うのですが、うちで言うと今、少しそういう診療連携の会を持つようにしていて、半年に1回はうちで診ます、残りはお願いします、途中で具合が悪くなったらいつでもお願いしますという感じのものを、宣伝と言ったら変ですが、発信するようにして、できるだけ半年に1回、そういう会を持つような形で作っていっています。そういうことを全ての病院ができるかというとなかなか難しいかもしれませんが、草の根的にやっていくしかないのかなと思ったりはします。

○宮坂委員長 そうですね。大学病院ではむしろ、今、病診連携を進めていて、診断が付いて治療法が決まった患者さんはできるだけ紹介元に戻しなさいと、病診連携をやるようにということで、診療報酬請求的にもそういうことをきちんと奨励するようなやり方をしているのですが、それが必ずしも円滑にいっているとは限らない。我々も実は紹介をしようと思うと、どこに紹介をしたらいいか分からない。もう自分の所で落ち着いてしまって、メトトレキサート(MTX)さえ投与していれば寛解なのだけれども、その維持をどなたにお願いしたらいいか分からないというのがありますよね。患者さんに、もう寛解ですから御自分の所でも診てもらえますよと言うと、いや、紹介した所には戻りたくないとか、いろいろな問題があって、なかなか現実にはうまくいかない例のほうが多いかなという気がします。

○市川委員 我々、一般の診療所のほうも、疑いがあった場合、専門医の先生に診てもらいたいということはあるのですが、ある程度の規模以上の都市などはいいのですが、人口が非常に少ない所では、その中核になる病院に果たしてリウマチの専門医がいるかいないか、膠原病も含めているかどうか。ある部分、リウマチと膠原病というのは特殊な部分もあるものですから、そこのところ、どこにそういうような所があるかがなかなか情報としてつかみきれていない部分がありますね。一番いいのは、取りあえず中核の市民病院だとか、そこに紹介して内科なら内科、そこからまたということで、二重手間が起こり得ることはあります。

○宮坂委員長 本当は診療拠点病院のようなものがきちんとあって、一次、二次、三次という系列が分かっていればそこに送るという、一次が駄目なら二次、二次が駄目なら三次というようにいけるのですが、なかなかそこの仕組みは出来上がっていない。確かに、日本リウマチ学会の認定医の名簿を見ても、地域分布を考えると、今、先生がおっしゃったように専門医がゼロに近い所が結構多いのです。ですから、そこの方々をどうするか。膠原病の場合、かなりの部分は指定難病に入っていますので、各都道府県に難病相談支援センターというものがあって、そこに行くと専門医を紹介してくれるということがあるのですが、リウマチに関しては残念ながらそういう駆け込み寺的な所がないために、多分リウマチ友の会にたくさん問合せが行くのでしょう。専門医を教えてくれという問合せ、結構多いのではないですか。

○角田委員 あります。

○宮坂委員長 その場合、専門医の名簿を手にして御紹介されるのですか。

○角田委員 はい、そうです。専門医の名簿を基に、その地域の専門医を教えるというようになっています。

 先ほど、貝沼さんが話されましたように、本部だけでなく支部にも掛かってくる電話があります。そういうときはどうするかと言うと、やはり勉強が必要なので、友の会としては年に1回、相談事業の参考資料として、ピアの相談になりますので、こういうことは言ってはいけませんよとか、こういう教え方をしてくださいとか、一種のマニュアルを出し、それを基に相談の対応をさせていただいているということです。お薬のことについては、それぞれの相談窓口がありますので、そこの電話を教えるということで。

○宮坂委員長 その場合はドクターにもつながるということですか。

○角田委員 ドクターにはつながらないです。

○宮坂委員長 そうですよね。私、実は難病情報センターのほうもやっているのですが、そこもドクターがいませんので、どうしているかと言うと、ホームページ上でFAQ(frequently asked questions)、要するにみんなからよく聞かれる質問に対する答えをホームページ上に先に並べてしまうのです。あと、どうしても駄目なものだけ電話で受けて、その場合の多くは、指定難病ですから、担当の先生がいるので、そこに回すということをしています。でも、リウマチの場合はなかなか、医学専門家がそこに詰めていることもないですから。

○角田委員 いないですね、

○宮坂委員長 難しいですよね。

○角田委員 そうですね。難しいのですが、リウマチ友の会を頼りに電話が掛かってくることがありますので、最低限の情報提供ということでリウマチ専門の先生方を教えるとか、お薬のことはここにということで分けさせてもらいながら伝えます。

○宮坂委員長 多分、後の患者の啓発活動、患者さんに対する啓発ということによるのでしょうが、インターネットからアクセスできる人はそちらを充実させればいいのですが、まだそこも充実していないし、友の会は今、大分御高齢の方も多いですから、インターネットそのものに馴染みがなくて紙媒体でないと見られないと、そういう方は多分電話で相談に来るということになるのですかね。

○角田委員 はい。そして、支部の場合は交流会などのとき、情報提供ではないですが、話を聞く中で患者会ができる話しをする。専門医でもないし、医療関係者でもないので、やはりピアとして話をまず傾聴するということで、相談に乗っているのが現状です。

○宮坂委員長 そうですね。そこで、質問の内容によっては医療の専門家も必要なのですが、とてもそこまでは対応できないというのが1つの問題点ですよね。

○角田委員 はい、そうです。

○宮坂委員長 ちょっと話を進めたいと思います。その次のスライドが生物学的製剤の適正使用、このスライド自体は、筋骨格系の疾患がこれだけあって、そこに掛かっている医療費も多く、そのうちのかなりのものは生物学的製剤であろうからということでした。日本の場合には、患者さんが3割負担の中からお金を払うわけです。これがヨーロッパですと多くの場合は国が払うわけですけれども、日本の場合はそういうようにはいかないので、生物学的製剤の適正使用をどうするかが問題です。それと、次の診療の標準化・均てん化というのと多分、密接に関わっていると思います。この辺りのディスカッションをもう少し先に進めたいと思いますが、何かございますでしょうか。生物学的製剤が適正に使われているか、使われていないかというエビデンスというのは、なかなか難しいですよね。

○金子委員 難しいですね。

○宮坂委員長 臨床例では不適切に使われている例もあるのだけれども、それが本当にそうなのかというとよく分からない。ただ、診療の標準化・均てん化の中にも書いたように、寛解に入ったときに、その後、生物学的製剤を漫然と、ずっと後まで使っているという例はよくあって、今までは寛解に導入するのが第一目標で、維持するのが第二目標だったのですが、それが本当にうまく落ち着いたとき薬をどう減らすか、どう止めるか、ここにも書いてありますが、その検討を進める必要が十分あるのかなという気がします。

○金子委員 はい、それは非常に大きくて。盛んにいろいろなデータが出ていますけれども、多分全体としては中止というのはちょっと厳しくて、ただ減量はできるのではないかという方向に今、世界的には流れているのではないかと思います。ただ、恐らく、早期にきちんとやれば中止できると信じていらっしゃる先生もまだたくさんいらして、そこはまだ分かっていないところもある。そういう意味では、高額医療だからということで治療を遅らせることなく、初期にドンと入れてバッと引いたほうが、もしかしたら長い目で見たら医療費的には助かる部分もきっとあるので、研究レベルの話になってきますが、そこはたくさん議論をしなくてはいけないところだと思います。

○宮坂委員長 そこの部分は、後から出てくる研究開発の推進という中にも、生物学的製剤の減量、休薬、中止が入ってきてもいいと思います。

 もう1つ、先ほど言いそびれましたが、生物学的製剤を適正に使うためには本来、抗リウマチ薬を十分きちんと使った上で、そこに上乗せして使うのがベスト・ユースだと思うのですが、なかなかそこも十分できていない部分がある。その辺りをどうするか。結局、そこがうまくいかないと関節が壊れて手術になってしまうということになるわけです。

○小嶋委員 そこがうまくいかない原因というのは、どの辺りにあるのでしょうか。エビデンス的には早期治療というのは確立されたと思うのですが。

○宮坂委員長 いや、それがこの1回目の委員会に出ましたが、どこの医療機関も専門医的な医療機関は、寛解導入率は今6割を超えている。場合によっては7割近い。ところが、友の会は使っている物指しは違いますが、自分が寛解だと思っている方は10%以下。もちろん使っている物指しが同じでないから単純に比較はできにくいのだけれども、ただ、これだけの大きな差があるというのは、先進的な医療機関とそうでない医療機関とで、医療が標準化されていない、均てん化されていないということだろうと思うのです。それをどうするかということですよね。標準化・均てん化をどうするか。その辺で何か提案でもいいですし、コメントでもいいと思うのですが。

○小嶋委員 ツールはあるので使っていただくだけなのですが、それがなぜ進まないのでしょうか。

○宮坂委員長 だから、1つは病診連携ではうまくいっていないのと、それから、特に専門医がいない地域などは、最初に良い所に、少なくとも寛解導入が可能な治療に出会うことができなくて、そのまま過ぎてしまって関節が壊れてしまうという方も中にはいらっしゃると思うのです。その辺りでどう医療を標準化・均てん化するかが、今、我々の求められている課題だろうと。だから、先端的なレベルはもうグローバルに十分追い付いていると思うのだけれども、国総体として見たときには、必ずしもそうではない。そこをどうするかということなのでしょうね。

○金子委員 診療連携にも、標準化にも、生物学的製剤の適正使用にも、いろいろなことに全部絡んでしまうのですが、初期の治療が一番大事というのは今のリウマチのあれなので、とにかく発症のときに何としてでも専門医に送ってほしいというメッセージを、どんなに軽い人だろうと何だろうと、送ってほしいというメッセージをもう少し届けるのが一番大事な気がしてしまいます。

○宮坂委員長 その辺をもう少し。これは学会でも注意喚起は十分しているのですが、そのことがなかなか広まらないのはありますよね。ですから、今、金子委員からお話があったように、例えば同じ薬を使うのでも、最初の1年に使ったときの薬に対する感受性と、発症して5年、10年たってから使ったときの感受性は、全然違うわけですよね。早期から使ったほうがはるかに感受性が高くて、それでもなおかつ寛解に入らない人は、場合によっては必要とあらば生物学的製剤を使えば、極端に言えば7割の人が寛解に入るわけで、入らない人のほうが少ないですね。だから、それが必ずしも知識として共有されていないということでしょうね。

 だから、それは多分、次のスライドにあるメディカルスタッフの育成にも関わってくるのだろうと思います。ただ専門医が足りないかというと、少なくともリウマチの専門医と称している人は、日本はアメリカよりもはるかに多いのです。だけれども、専門医の標準化・均てん化という問題がある。あとは、一般医、先ほどの病診連携の問題です。あとは、コメディカルの人たち、看護師・薬剤師・理学療法士・メディカルソーシャルワーカー、その人たちの標準化・均てん化も必要ですよね。

○金子委員 リウマチ専門の所ではない、いろいろな所にいらっしゃるメディカルスタッフとか。あと、私はこの間産業医の先生方に講演をする機会があったのですが、産業医の先生にお話をしたら、「リウマチの治療は僕たちが勉強した頃と全然違うんだね」という話がいまだに出て、まだまだ情報提供不足はすごく大きいと思うのと、リウマチ専門ではない所にいらっしゃるスタッフの育成、そこから得る情報も本当にすごく大きいのではないかと思います。

○宮坂委員長 今のメディカルスタッフの育成も含めて、ほかに何か御意見はありますか。

○小嶋委員 病診連携と同じことかもしれないのですが、専門医の先生でも経験、知識に差があり、現在標準と言われる治療に不安を持っていらっしゃる方があります。リウマチ治療の中で、生物学的製剤、MTXは、現在の標準的治療であるはずですが、私の居ります愛知県でも名古屋市を外れて郊外で開業していらっしゃる少し年配の先生だと、生物学的製剤、MTXの使用について自信が持てないために、リウマチ専門医ではあるのだけれども、病院に送ってしまうというふうにお聞きします。そういう先生が自信を持ってリウマチを診られるようなサポート体制が必要かと思います。

○宮坂委員長 ですから、そのサポート体制として、何をするかですよね。

○小嶋委員 そうですね。

○宮坂委員長 1つのサポート体制としては、少なくとも関節リウマチ診療ガイドラインなるものは2014年にできて、それは最初は専門医の間で使われ、今は何とか一般医の間にも使えるような形になっているのですが、それにもかかわらず、標準化・均てん化がまだ十分されていないときに、それ以外のどういうサポート体制があるかということになります。

○小嶋委員 実際にガイドラインの普及・啓発をどう進めるかということですね。

○宮坂委員長 確かに、先ほど金子委員が言われたように、リウマチの場合には本当に治療革命に近い。20年前の治療と今の治療と全く変わってしまった。それが全部津々浦々に十分広がっているのか。それを早期介入したほうが予後が良いし、副作用も少ないんだよ、最終的にはADLQOLも良くなるんだよ、という事実そのものが必ずしも十分共有されていないところがありますね。その知識の啓発活動を、医師、コメディカル、患者さんにどのようにやっていくかということですよね。

○小嶋委員 ここまで劇的に変わったのに、どうして伝わらないのか不思議ですが。

○金子委員 一般医の先生方からすると、リウマチというのは全部の中ですごく小さな領域になってしまうのですかね。

○市川委員 初診で来るというのは、本当に珍しい。もう診断を受けた患者さんに薬を出すということはあっても、初診で来るというのは。地域の状況にもよるのでしょうが、私のいる所は人口40万人くらいの所で、800床くらいの中核病院が結構しっかりしているということで、そこに一番先に行かれる方が多いかもしれません。

○宮坂委員長 当然、地域によって、ある程度まだそういう専門の医療施設がある所は、そこに依存する。問題は、そういうものがない、あるいは専門医そのものがいない所に、どう治療の標準化・均てん化をしていくかということですね。なかなか結論は出ないわけですが。また、時間があれば戻ることにして、その先、年代に応じた診療の充実、これは森先生の分野で、その移行期の医療とか、AYA世代に対する医療は、ほかの疾患でもいろいろ言われているのですが、もう一度リウマチの現状をお話いただいて、それをどうすれば良くなるのかという点についてお話いただけますか。

○森委員 今までの成人の先生方の患者さんへのご対応はとても参考になりました。小児の場合はもっと最たる例になるわけですが、ここに記載してありますように、小児リウマチ専門医が本当に少ないということと、地域にかなり偏在しているということがありますので、実際には確固とした体制を小児科内で構築する場合には、ネットワークをしっかり組んでいくしかないというのが現状です。

 これは以前にもお話させていただきましたが、今、小児科の場合は中核施設として55施設が手を挙げてくれたのですが、偶然の産物ですが都道府県で凡そ1施設という具合に都合よくまとまって、情報を共有することが出来るようになっています。ただし、それを一時的で暫定的な体系としないためには、学会の関与がどうしても必要であると考えておりまして、小児リウマチ学会の中で、このネットワークを維持していこうという動きがようやく出てきたところです。

 そうしますと、次は恐らく小児リウマチ専門医が不在の県をどのようにカバーするかという標準化・均てん化の問題になるのですが、小児の場合は「手引き」という形でガイドラインに代替えできるものを作ったわけです。

○宮坂委員長 それは診療のですか。

○森委員 はい、「診療の手引き」を以前の厚労科学研究の中で作成することができました。それをどのように啓蒙していくかを考えたときに、学会で随時話題に取り上げたり、先程角田委員が仰っていたように、友の会に届いている類いの質問にどう回答していくかを、本当に真剣に考えてきています、小児リウマチ学会は比較的小規模な学会ですので、小児科内で団結すると割と統一化できるものもあると考えています。これをリウマチ学会にすべて適用できるとは思わないのですが、そういう窓口的業務が啓蒙化を促進させる1つの考えではないかと思っています。

○宮坂委員長 先生の所は、確か「あすなろ会」という患者さんの組織との連携も取れていますよね。

○森委員 はい。若年性特発性関節炎の患者会であります「あすなろ会」で年間23回の集会があるのですが、そちらに実際に足を運んで、医療相談を受け、もし質問が回答しきれない内容である場合は学会に一度戻して、学会全体で問題点を認識し解決していこうと考えています。漸くそのような両方向の関係性を築くことが出来てきました。

○宮坂委員長 これはもちろんアカデミア、学会側から持続する志を持ってこの状況を解決することも必要ですが、もう1つは、政策的に変えていかないと、そこをバックアップするのは政治とか行政ですから、そこのシステムも必要ですよね。アカデミック側だけがやろうと思っても、特に小児科の場合には守備範囲がものすごく広いから、なかなかリウマチだけというわけにはいかないですよね。

○森委員 はい、おっしゃるとおりだと思います。そちらに関しては、次の段階での仕組みを作れれば、アカデミア側では形が整ってきましたので、行政側の方々と連帯化できることで、様々なことが進んでいくでしょうし、それが少しでも形として整えば、社会にもうまく恩恵を授けられるのではと、今は考えています。

○宮坂委員長 今話したのは、多分小児の治療ですが、それを移行期あるいはAYA世代という観点からはどうですか。

○森委員 実はちょうど先生におっしゃっていただいたように、小児血液の分野でも、以前は白血病の患者さんが小児のうちに亡くなってしまうということも少なくなったのですが、今は治療が格段に進歩して、かなりの患者さんがAYA世代を迎えることができ、改めて様々な問題に直面しています、治療のため化学療法や放射線治療によりもたらされた副反応などで、これまでとは患者さんを取り巻く問題点が変わってきています。リウマチの分野でも、AYA世代での問題点は、小児科領域を超越して、成人科の先生方やリウマチ友の会の皆様とともに解決しないとなりませんし、と連携を取っていかないと、なかなか解決しない課題を孕んでおり、次のシステム作りはこの点だと思っています。実際にまだ具体的なことは決めていないのですが、次に進むべき方向であると考えています。

○宮坂委員長 ですから、これもサポート体制、どうやってサポートするかは、なかなか難しいところですね。

○森委員 まだ難しいと思います。特に、成人の先生方とようやく交流ができるようになってきましたので、お互いに同じテーブルの上で意見を出し合って、システムを作っていくしかないかと思っています。

○宮坂委員長 ただ、それと関係するかどうかは分かりませんが、従来、小児リウマチと呼ばれていた若年性特発性関節炎は、全身型と関節型が指定難病に入って、その移行期のものも、医療体制のほうではサポート体制を絶やさずにできるようにはなってきたわけですよね。

○森委員 はい、先生にも御尽力いただき大変感謝申し上げているのですが、漸くその体制ができましたので、これからは発症年齢が16歳までが対象までと区切らずに、それより年長者の方々および若い成人期の患者さんに対して、どのように最近導入されたシステムを反映・拡張できるかを、真剣に考えるべき時機になったと思っています。

○宮坂委員長 あとは、友の会から見たら、患者さん側から見た場合に、我々のサポート、私も声を掛けられたときは、できるだけ支部の会に行って話をしたり、いろいろするようにはしているのですが、そういう動きは決して必ずしもまだ大きな動きになっているとは思えないのです。患者組織から見たときに、我々専門医あるいは医療側に、何かお願いすることみたいな、何か希望することみたいなものはありますか。

○角田委員 特にお願いというほどではないですが、友の会では、医療講演会を各支部で年間34回、多い支部では10回近くさせていただいています。そのときに専門の先生たちに来ていただいて、講演していただき、また相談に乗っていただくと、いう活動の中でメディアを使い、新聞・広報で広く会員外の患者さんに講演会・相談会開催の情報提供などを、全国の支部は啓発活動として行っています。

 私は群馬ですが、この間もリウマチ専門医の先生に来ていただきまして、講演会を行いました。会員よりは会員外の方が23倍多く会場に入れないくらい来ました。そして話を真剣に聴いていました。ですから、友の会としても1つの反省ですが、もう少し上手に情報提供をしていくことが必要かと。それは先生方との連携ではないですが、各都道府県の、要するに自分の所の支部の専門医の先生方とのコミュニケーションを取って講演をしていただくと、そういうことをもっとしていかなくてはいけないのではないかと思います。先ほど金子先生が言っていた、どうやったら啓発ができるか、啓蒙ができるかと、それの1つを友の会が担っているのかもしれないとは思っています。

○宮坂委員長 この啓発活動ですが、言い方は語弊がありますが、医師会に行って、医師会の先生に話す機会もそれほどないですし、それだけではなかなか伝わらないので、私はむしろ患者さんの会に行って、できるだけ患者さんの教育をしてしまって、患者さん側から一般のドクターに、私の治療はどうしてこうなっているんですか、あるいはリウマチってこの治療でいいんでしょうかみたいな質問を、どんどんしなさいと言っているのです。ですから、そちらのほうが効率的にできる部分が多いのかという気はするのですが、少し言い方が難しいですが。

○市川委員 一般内科の先生がリウマチにどこまで対応できるかは、現状では非常に難しいと言ったほうがいいかもしれませんね、薬の使い方も専門性がかなり高くなってくるものですから。そうなってくると、専門医と我々のような一般内科医とかが、連携を取りながらということになると思うのです。その連携の懸け橋は、やはり患者さんたちが実際に常時は一般の内科で、年に何回かは行くと、そういう交通をすること、それによって我々も啓発されると思うのです。先生がおっしゃったように、患者さんにそういう懸け橋になっていただくのが一番いいかもしれませんね。

○宮坂委員長 発症して治療法が決まって寛解に入ってしまうと、そこからは大きな薬の副作用の心配とかリスクマネジメントは余り必要がなくなるのですね。だから、そこは必ずしも専門医が診なくても、一般医でも十分診られるはずです。ただ、一般医の方はまだそういう十分な知識がないこともあって、腰を引いてしまうのですね。

○市川委員 はい、当然です。

○宮坂委員長 だから、その状況をどう改善していくのかも考えなければいけないのかという気もします。

○市川委員 何か悪くなってということもあるのですが、その合間にですね、例えば半年とか、1年というのは極端でしょうが、時々、変わらなくても専門医に顔を出していただくとか、そういうことも必要かもしれませんね。

○宮坂委員長 もちろん、それは絶対必要なことで、そこで治療がうまくいっているかどうかを確認して、またホームグラウンドであるかかりつけ医に戻ってもらうということは絶対必要だと思うのです。あと、今出てきたもう1つの関連した課題は、7ページにありますような年代に応じた診療の充実です。明らかに日本が高齢化社会に向かっていて、もうじき65歳以上が30%以上になろうとしています。それだけではなくて、リウマチの発症もどんどん高齢化してきているのは明らかな事実で、特に男性は高齢発症が増えていますよね。そういう高齢者の場合には、リウマチになると比較的簡単にADLが悪くなってしまう、QOLが悪くなってしまう、だからこそ、早期発見、早期治療、早期介入が必要だということがあるわけですが、その辺の問題にどう対応するかですね。

○小嶋委員 疑問なのですが、高齢発症のリウマチ患者さんも、同じような標準的な早期治療でいいというのは、明らかなのですか。

○宮坂委員長 もちろん、高齢ですと肝機能も腎機能も落ちていますから、使う薬の量をある程度加減しなければいけないとか、リスクマネジメントを十分やらなければいけないということはありますが、基本的に違う治療をしているわけではないですよね。基本的には同じ治療をして、ただ少し注意深くきちんと見ていて、高齢の方は悪くなるのも早いですが、良くなったときには、非常に良くなるので、余計早期介入、早期治療が必要だと思うのです。

○小嶋委員 合併症があって薬が使えない方も、割合としては多くなりますよね。

○宮坂委員長 特に日本のリウマチは3割が呼吸器合併症を持っていますから、リウマチの死因の1位は感染症で肺炎ですから、欧米だと心血管合併症ですが、日本の場合は肺炎ですから、そういう意味では注意をして治療する必要はあるのですが、だからといって、使えない薬が多いわけではなくて、使う薬は、基本的に量は違うけれども種類は同じだろうと思います。

○小嶋委員 その辺について不安に思う先生もいるかもしれないので、啓発が必要ですね。

○宮坂委員長 それで、実は診療ガイドラインもそこまで含めて書かれているのですが、それが必ずしも共有はされていない。

 今、幾つか議論をしてまいりましたが、足りない点というか、今後改善しなければいけない点は出てきたと思うのですが、では、具体的にどうしたらブレークスルーになるかという点については、まだ余り話が出てないと思うのです。それは、時間があったら戻ることにして、少し早いですが、お互いに関連していることもありますので、先ほども友の会の相談が非常に多いということが出てきましたが、情報提供・相談体制も含めて議論をしたいと思います。先ほど、友の会には非常に電話が掛かってくると。ただ、専門医は紹介できるけれども、例えば診断は間違いないかとか、治療の良し悪しはどうかと当然よく聞かれますが、そのような個別の議論にはお答えできないと思うのです。

○角田委員 そうです。そういう場合は、まず今の主治医ともう少しよくお話してみてくださいと。それから、Doctor shoppingはもちろん勧めませんが、それは駄目ですよという話はきちんとさせてはいただいています。それから、次はやはり制度ですかね。医療費や介護認定の話が出て、それから友の会の自助具の説明や、購入方法はどうするかという話が結構多いかなと思っています。しかし何といっても、先生方の治療や薬の質問が一番多いと思います。

○宮坂委員長 制度よりは治療のほうが多いのですね。

○角田委員 はい、多いです。

○宮坂委員長 制度だけでしたら紙媒体、あるいは電子媒体でも、ある程度は知識を与えることは十分できると思うのですが、治療の内容ですとなかなか難しいですよね。

○角田委員 はい。例えば群馬の方から電話が来る場合は、群馬支部でやっている医療講演会がいついつあるから行ってみてくださいとか。それから、友の会の電話相談を利用してみてくださいと。

○宮坂委員長 その場合はドクターが関わるのですか。

○角田委員 ドクターが来て電話相談を受けます。会員外の場合は受けられないです。会員さんのみということです。ですので、まずは各支部で開催している医療講演会を勧めるというようなことだと思います。

○宮坂委員長 医療講演会は、確かに前半にドクターが講演をして、後半で地元のドクターも含めて我々も含めて、個別の質問に応じると。そうしないと、全体の前でこの治療が良いとか悪いとはなかなか言えませんし、言ってはいけないのだと思うのですが、個別に来られると確かにそういう話はできますね。

○角田委員 それを各支部はしています。

○森委員 会員外の患者さんからのお問い合わせが非常に多いように見受けられるのですが、今のお話ですと会員になられた方が、特典として個別相談に乗っていただけるという解釈で宜しいのでしょうか。ご相談。

○角田委員 特典というのはないのですが、ただ電話相談は会員さんのみに限定されていますが、医療講演会等はそういうものはなく公開講演会になっておりますので、来ていただければ個別相談にも対応していただけます。個別相談する患者さんの、多くは会員外です。

○宮坂委員長 そちらのほうがニーズが高い、知りたいのですね。

○角田委員 そうです。

○宮坂委員長 ですから、そういう人たちに対して、どう情報提供をするか、啓発活動をするかですよね。

○角田委員 そうです。その講演をやるというお知らせについても、私の場合は各市町村に全部配布して、講演会をやりますので知らせてくださいという形の中で、情報提供はさせてはいただいています。

○金子委員 そういう個別の御相談は、群馬ではそんなに減ってはいないのですか。私が東京の個別の相談に行って東京支部の方とお話すると、5年、10年前と比べると希望者が圧倒的に減っているみたいな話を聞きます。

○宮坂委員長 それは地方に行ったら、全然違います。

○金子委員 全然違うのですか。

○宮坂委員長 私はこの前、長野県でそれをやったのですが、たくさん来て受講できないぐらい来ます。

○金子委員 そうですか。やはり、そこも全然違うのですね。

○宮坂委員長 ですから、その地域に専門医がいないのですよね。その講演会のときに、他の地域からわざわざ来て自分の質問をする人たちがたくさんいますから、現場でニーズは多いですよね。

○金子委員 そうなのですね。では、まだまだニーズはたくさんあるのですね。

○角田委員 ですから、栃木県から来ましたがよろしいですかという話をしていた方も。

○宮坂委員長 ですから東京はやはり専門医が多くて、ちょっと特殊だと思うのですね。

○金子委員 そうですね、特殊なのですね。

○宮坂委員長 ですから、会員にしろ会員外にしろ、特に会員外の患者さん及び、その患者さんの御家族に、どう医療情報を提供するか、啓発活動をするかです。前から言っていますように、1つの方法は少なくとも若い人向けにはインターネットだと思うのです。例えば膠原病に関しては、難病情報センターがやっていて、そこは、何と月に250万件アクセスがあります。ですから、年間ではその12倍あるわけですから、ものすごいです。しかもその内容を分析すると、今までは普通のパソコンからアクセスしていたのが、7割はスマホで、どんどんスマホが増えてきています。例えばテレビのドラマで誰かがリウマチになったと言った途端に、ワーッとリウマチの所を見る人が増えるぐらいなのです。もちろん、そこにアクセスできない方たちもいますが、一部のかなりの人たちにはそういう啓発活動をすることは意味があるのかなと。むしろ今、患者さんがネットで個別に患者さん同士で交流していますが、あれは時には危険です。全然正しくない民間療法がどんどん増幅されていってしまうというようなことがあるので、本来の正しい治療はこうですよというようなものを、きちんと提示をする必要はありますよね。

○角田委員 そう思います。ですから、友の会としてはそういう話もきちんと、それぞれの支部がしていますし、きちんと専門医の先生の話を聞いてほしいという話はさせてはもらっています。

○金子委員 国民への正しい知識といったときに、患者さん向けへの知識と、リウマチは100人に1人いる病気で、まだ未発病だけどこれから発病するかもしれないという病気なので、リウマチというものが早期治療介入すれば本当にいい病気だということを、リウマチではない方たちにも知っておいていただくことも大事だと思うので、その相手をどこにするかも分けて議論しないといけないと思っています。

○宮坂委員長 多分それはかなり研究に関係してきています。1つは、リウマチのリスク因子ではっきりしているのは喫煙と歯周病で、これは明らかに挙がっていますよね。

○金子委員 はい。

○宮坂委員長 ですから、そういうものをうまくコントロールして、発症のリスクが高い人をどう抑えるかという予防の点と、あとは遺伝子、あるいはバイオマーカーがあればそれを調べて、先制医療。今は、そういう個人の体質を知ることで未発症のうちに終えてしまおうという先制医療というのがありますよね。ただ、それはなかなか臨床の現場では難しいので、そこの部分はこれからお話をする研究開発の部分に入ってくるのかなという気がします。

○森委員 もう1つ質問させていただいてもよろしいでしょうか。先ほどの会員外の方のことなのですが、例えば年代別に保証制度などが異なると思うのですが、ある世代の方々が多いということはあるのでしょうか。

○角田委員 やはり専門医の医療機関を教えてほしいというのは、若い方たちが多いと思います。情報が取れませんので、専門医がどこかという話かと思います。それから、高齢者になりますと、使える制度のことでしようか。人工関節を入れたいが、制度の中で何か使える制度はないかというような質問が多いかと思います。

○森委員 やはり、年代によって、ちょっとご質問の内容が違うということですね。

○角田委員 全然違うと思います。

○森委員 ありがとうございました。

○宮坂委員長 ほかには何かありますか。ちょっと話が飛ぶかもしれませんが、例えば東京都にはものすごい数の患者さんがいて、先ほど、東京は専門医が多いからいいのだというような話もありましたが、東京都としてリウマチに対して何かやっているような事業はありますか。

○矢内委員 東京都として、リウマチ対策で何かやっているかというと、やっていないというのが現状です。

○宮坂委員長 特にやっていないと。

○矢内委員 区市町村レベルですと、先ほどお話のあった、例えば保健所が開催する医療相談会などで、リウマチをテーマにすることはあるかもしれませんが、私が知っている範囲では、数としてはそれほどないのではないかと思います。

○宮坂委員長 そうですね。我々も頼まれることはあっても、保健所から頼まれることは、まずないです。一番多いのは、患者さんの組織、それからもっとはるかに減りますが医師会、まずないのは保健所のレベルです。

○矢内委員 恐らく行政のレベルですと、受ける相談の内容というのは、何か利用できる助成制度がないのかとか、あるいは介護保険サービスで何か使えないか、障害者福祉サービスで何か利用できるものはないでしょうかというような御質問は、確かにあると思います。

○宮坂委員長 ありがとうございます。では、最後に研究開発の推進がまだ残っていますが、これまでのところでもう少し議論を深めておいたほうがいい、その解決に当たってこういうことが求められる、あるいは国として、アカデミアとして、患者組織として何か必要であるというような御意見は何かありますか。

○市川委員 専門医にいくまでに、このような症状や検査など、糸口的な部分を特に医療機関にもう少し啓蒙していただくと。例えば痛みが高くなくても微熱が続く、体重減少が続くといったときに、こういう検査をしたらどうですかということでチェックをすれば、専門医に送りやすくなります。

○宮坂委員長 それを、是非我々から医師会にお願いをしたいのですが、医師会の教材にそういうものを我々に書かせていただければ、幾らでも書くと思います。今はeラーニングという方法もありますから。実は薬剤師のレベルのほうがeラーニングは進んでいる部分があります。この前も、薬剤師の会に頼まれて3時間のリウマチの講義をやりました。むしろ、今は薬が新しくなってきていて副作用があるものですから、薬剤師の人は非常に興味を持たれています。ですから、数ある病気の中でリウマチはほんの小さい部分しかないかもしれませんが、そういった教材をアップデートすることで、情報発信ができる部分もあるのかなという気はいたしますが。

○市川委員 また羽鳥先生に聞いていただければ。

○佐々木がん・疾病対策課長 今のことに関連して1点伺いたいのですが、確かに資料3の裏面を見ても、今の市川委員の指摘のような、ではどのようなものを疑えば専門医療機関にというところがないので、今の質問に対する宮坂委員長のお答えになったと思うのです。もう1つ、角田委員、患者の立場からすれば、専門医療機関、例えばイメージで言うとドア・ツー・ドアで2時間離れた大学病院に行くのは、つらい中でかなり大きい話ですよね。実際イメージで言うと、開業医の先生から専門医を紹介する際に、例えば患者さんに何回ぐらい行ってもらうものなのか、どういう検査・治療があるものなのか、どういう状態になれば、また自分の所に戻っておいでと言えるのか。多分このイメージも伝わることが、医師、患者関係では大変重要だと思うのです。その辺りは、大体定型的なものはあるのでしょうか。もちろん、紹介した段階でどれぐらい進行しているかで全然違うとは思うのですが。

○宮坂委員長 ただ一般論的に、例えば教材としてこういうものを準備できているかとか、そういう状況があるかどうかですよね。残念ながら、そこに関しては非常に少ないですね。

○金子委員 ないですね。ただ、いろいろな例外はあるにしろ、一般的なモデルはこんなものですみたいなものは、作ろうと思えば作れますか。

○宮坂委員長 ですから、2014年に作ったリウマチ診療ガイドラインを一般向けに作ったのは、そういう思いで作ったのです。ただそれは、リウマチという診断が付いたものに対してどう対応するかだけですから、今課長が言われたような、例えばどういう症状があったらリウマチを疑うのか、あるいはどういう検査異常があったら専門医に紹介しなければいけないのか、どのレベルで紹介が必要なのか、というようなことを十分書いたものに関しては、まだないのですね。

○金子委員 そうですね。

○市川委員 そういうものも出していけば、多分。

○宮坂委員長 ですから、それはリウマチ医療の標準化・均てん化の観点で、今は専門医向けにできた診療ガイドラインは冊子体できちんとできているのですが、一般医向けのものは1枚紙です。ですから、ここに関しては、今言われたような観点で、もう少しきちんと作り直すという必然性はあるかもしれないです。ただ、それは例えば1つは政策研究でそういう研究を奨励するとか、今は他の病気は診療ガイドライン、診断基準、重症度基準を作ってレジストリをしますが、こんなに多い病気の場合にはレジストリを使って患者さんを集めなくても、ある程度できてしまっていますので、そういう開業医が患者さんを診たときにどうすればいいかというようなマニュアルを、今後作っていく必要はありますね。

 それから1つ言い落としていましたが、1回目にも問題になりましたが、日本に何人リウマチの患者さんがいるかというので70万人というのは、あれはすごく腰だめの数値です。私も前任者の方から、その根拠は何ですかと何度も聞かれましたが、実はないのです。山中先生が少し前に出されたものがありますが。ですから、今はナショナルデータベース、主にレセプトデータベースは、問題といえば問題で、レセプトデータベースには全ての年齢が入っているわけではなくて、大体65歳までの人しか入っていなくて、65歳を超えた人は10%も入っていないのです。少なくとも、私がやったレセプトデータベースはそうでした。

 それから、レセプトデータベースのもう1つの問題点は、こういう所では言ってはいけないかもしれませんが、保険病名としては「なんちゃって病名」で日常診療をやるために保険病名を付けているのです。だから、あのレセプトデータからリウマチの患者さんを同定するためには、6か月間に2回以上リウマチの診断が付いている人をリウマチの患者として持って来ます。さらに、それを確認する意味で、抗リウマチ薬が使われている人だけを取り出すということをするので、本当の軽症者や抗リウマチ薬が使われていない人は、落ちてしまいます。それから、本当は違うのだけれども保険病名でリウマチと付いている人を落とすことができないという問題点はあります。しかし、ビッグデータであることは間違いないので、それをうまく使って、日本としての発症者数を割り出すことは少なくとも最近はやられています。

○小嶋委員 疫学研究については、語らなくてはいけないと思って来ました。リウマチの患者数の全国推計ができていないことは、前々から宮坂先生からお伺いしていました。1つ可能性としてあるのは、国民生活基礎調査がリウマチ患者さんの推計に使えるのではないかと思います。国民生活基礎調査とは、全国の世帯が対象で3年ごとに行われるものです。その中で通院の有無、どのような傷病で通院しているかを問う項目があり、関節リウマチも含まれています。問題があるといえば、患者さんの自己申告である点です。しかし、医療機関で「あなたは関節リウマチです」と言われていないのに、関節リウマチに○を付ける人は殆どいないと思いますし、残念ながらリウマチというのは完全に治ったということが言えないので、患者さんは寛解していても継続的に医療機関を受診されます。ですので、この国民生活基礎調査のデータは、リウマチの診断を受けた方の人数を把握するには、よいデータではないかと思います。ただ、患者さんの自己申告であることがどれだけ推計値に影響するかについはて、信頼性の検証が厳密には必要です。

 実はまだ論文化はしていないのですが、これを利用して推計しますと、大体756万人ぐらいになります。宮坂先生が言われた、リウマチ患者はざっと670万人だというのは、1995年に疫学調査がされたようなのですが、そこから見ると、少し増えています山中先生が推計されたレセプトデータも70万人ぐらいでしたので、大体合っているのではないかと思います。

○宮坂委員長 ただ、貝沼先生が言ったデータは、はるかに少ないですよね。

○小嶋委員 はい。それは患者調査のことですね。

○宮坂委員長 あれは、病院側、クリニックに受診している側から見るということですよね。

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 患者調査については1回目の委員会でもありましたように、10月のとある3日間だけを取っているものですので、経年的なものを見ていくという意味では有用だとは思いますが、患者さんの実数を示すものとしては、先生方の御議論で頂戴できたものがあれば、よい良いのかなとは思っています。

○小嶋委員 患者調査ではおよそ半分だったというのは、治療が奏功したリウマチ患者さんの受診間隔がすごく延びており、短い方と長い方とすごく幅があるためだと思われます。患者調査では受診率に受診間隔の平均値を掛けて出しているので大きなずれができてしまったのではないでしょうか。ただ患者調査自体は同じ方法で継続されてきているので、経年変化を見るにはよいデータだと思います。それから、この患者調査ですと、初診患者さんが正確に把握できるのではないかと思います。

 ただ今後は、レセプトデータが全体の95%以上を把握できているということですので、これを活用して患者数の推計ができると思います。

 ちなみに、国民生活基礎調査を使って集計してみますと、やはり患者数が男女とも一番多いのは60代後半でした。有病率は年齢とともに上がっていき、男女とも80代前半が一番多いです。そして、好発年齢は男性ですと60代前半、女性は60代後半でした。女性では30代から50代にかけて、発症率が増えていく傾向が見られました。

○宮坂委員長 それは、病気のピークとしては多分、産後ですよね。

○小嶋委員 はい、そうですね。

○宮坂委員長 ですから、多分閉経期で起きるピークのほうがずっと大きくて、だけど産後に起きるピークももう1つあってという、ダブルピークですよね。

○小嶋委員 先生のおっしゃることは、私の分析したデータと合致します。

○宮坂委員長 ですから、その発症のデータは友の会の白書とも比較的近いですよね。

○角田委員 そうですね。

○小嶋委員 ホルモンの関係なのでしょうか。

○宮坂委員長 いや、それがホルモンかどうかは分からないのですね。むしろ、後半のピーク、高いピークは閉経期になってから発症しますから、ホルモンが関係しているとすればホルモンの多い間になってもいいはずなのですが、閉経期になってから発症していますから。

○小嶋委員 女性ホルモンの分泌量が変化することが影響しているのでしょうか。

○宮坂委員長 ただ女性の場合には、疫学調査では、先ほど言いました喫煙と歯周病以外のリスクファクターは見付からないですよね。

○小嶋委員 発症要因の特定は難しいのですね。

○宮坂委員長 ということで、今まで話をしてきました。あと残っているのは研究開発、先ほどの予防や先制医療も含めて、今の病因、病態が解析できれば新たな治療法が出てくるであろうと。もう1つは、今、小嶋先生がおっしゃった疫学研究の必要性です。それから、免疫学的な機序解明、これは、病因、病態と関わってくると思うのです。それと、ライフステージ別の診療の現状と対策についてです。これは残された課題で、現状やられているのは標的分子を同定しよう、原因が分からなくても標的分子が分かれば、それを制御することで寛解導入が可能であるということと、あとは早期治療から始まる治療戦略です。

 資料4の説明を少しいたします。これは、日本リウマチ学会が作ったリウマチ診療ガイドラインの中に取り入れているものです。実は、これは日本リウマチ学会、我々が考えたものではなくて、世界的にヨーロッパリウマチ学会とアメリカリウマチ学会が作ったガイドラインをそのまま使っているのです。ほとんどグローバルと日本とで承認されている薬剤は同じであるということを踏まえて、もちろん副作用や有効性で人種差がないとは言いませんが、医療環境はほぼ同等であろうということで、それをそのまま載せています。ただ欧米にはあるけれども日本にはない薬というのもまれにはありますので、そういった日本の状況を合わせて書き直したと。基本的なアルゴリズムは、ヨーロッパ、アメリカで今、専門医が行っているものをそのまま採用して、日本の医療環境に合わせた図が2014年の診療ガイドラインです。ですから、ここはどう寛解を導入するか、あるいは寛解を維持するかという点です。今度は治療を撤退していくときにどうすればいいかということは、ここには書かれていません。

 ですから、研究開発の促進、推進も含めて、残った時間で議論をしたいと思います。現在の研究の方向性、標的分子の制御と早期治療で、果たしてこれはいいのかどうかです。ただ、今はなかなか政策研究でできることは限られているので、あとはもちろん実用化研究はAMEDでやっていて、リウマチの研究も実はあります。この間まで採択をされていたのは、ドラッグホリデーの話です。もしも厚労省関連で考えれば、政策事業はがん・疾病対策がやっていますし、更に先進的な研究ということになると、AMEDの実用化事業がやっているということになります。ですから、現在の状況、あるいは今後の残された課題が果たしてきちんと網羅されているのか、何かもっと重要な課題はないのかも含めて、ディスカッションをしたいと思います。

○森委員 やはり私が最大に関心があるのは、このライフステージ別の診療の現状と対策についてです。専門が小児科ということがありましたし、今は移行医療にも携わっているのですが、特に老年期をご覧になっている先生方の研究内容を拝見していますと、どちらかというと事情が小児に近いなと考えることもあります。

○宮坂委員長 それはどういう意味で。

○森委員 治療による薬の効き方や処方など、先生方の治療ストラテジーが小児例と似ていると思うことも少なくありません。子どもだからそんなに多くの効果の強い薬をいかないでという観点でいると、後で痛い目に遭ったりしますし。

○宮坂委員長 子供の場合はメトトレキサートの副作用は本当に出にくいですよね。

○森委員 はい、出にくいです。

○宮坂委員長 むしろ高齢者のほうが出やすいですよね。

○森委員 はい、メトトレキサートによる間質性肺炎は私は見た経験がありません。

○宮坂委員長 ないですよね。白血球減少も少ないですよね。

○森委員 ええ、もうほとんど、10mg/m/週で飲んでも全く何も起こらない症例も多く存在します。

○宮坂委員長 全然もう。

○森委員 はい。なぜそのように違いが生じるのかは分からないのですが。ですから実際にどういう薬が、どの世代で、どういう問題を起こすのかをライフステージで見ていくのは、そこで見ている事象を明確に把握する1つの手段かもしれないなと最近思っています。

○宮坂委員長 確かにこの関節リウマチ診療ガイドライン2014というのは、一応15歳~65歳の患者さんが主たる対象ですよね。だからそれより前の若い段階とか。

○森委員 そうですね、小児期は含まれておりません。

○宮坂委員長 高齢者のものは多少は書いてはありますけれども、合併症に注意して治療をしなさいということなど多少は触れてありますけれども、主たる対象ではないですね。研究開発も含めてほかに何か御意見はありますか。

○佐々木がん・疾病対策課長 今のライフステージ別の診療の現状と対策についてに関して、先ほど資料2のスライド7の高齢者の所でも議論いただいたところですが、御指摘のとおり年齢によって治療法を変えるというよりは、その年齢に伴って例えばほかの病気も伴っている場合もあるでしょうし、またそもそもの予備能が低下したりというのもあるので、そういう年齢というよりは、ほかの病気を伴った場合、またほかの機能が低下している場合にどういう治療の選択肢の変化があるのかという趣旨であるということを、ちょっと補足的に申し上げたいのが1点。

 あと先ほどのスライド6の所で森委員からも御指摘いただいたAYA世代のところですけれども、「ライフステージ別の診療における」となっていますけれども、恐らく現実的には先ほど森委員がおっしゃったようなこと、診療に伴う周辺部分という言い方がいいのか分かりませんが。例えば妊娠できるか、忍容性の話とかもありましたけれども、また例えば就学、就労との関係のサク社会的支援、ソーシャルサポートもあるかと思うのです。先ほど御指摘いただいた白血病、小児がんでも今同様の議論をしているところなのですが、関節リウマチに特化したAYA世代の特有の問題がもしあれば、御指摘いただきたいと思うのですがいかがですか。

○宮坂委員長 それはありますかね。

○森委員 私も、最近になってやっと関心をもった分野でもあり、ここで明確な回答をお示しできません。「若年成人」の問題点を、私も具体的に教えていただければ、同じような支援体制が取れるのではないかということを考えてはいるのですけれども。

○宮坂委員長 多分そういう意味では、長いスパンで生命予防、関節予防、あるいは合併症がどうなるのか、どういう問題を抱えているのかは、まだ完全には調査されていないですよね。

○森委員 そうですね。長い期間継続して一人の患者さんをみていく研究をやり始めたばかりですし、これまで「小児」と「成人」と仕分けされていたので、長いスパンでの調査はほぼされていないというのが現実です。このAYA世代についても、小児期に発症した方が大人になったところでどういう問題に直面しているのかを、まだ実際には全く把握できていないといっても過言ではありません。

○宮坂委員長 白血病もないとは言いませんけれども、成長障害は明らかにありますね。

○森委員 はい、成長障害はありますね。他にはやはり小児期に発症しますと、変形が割と強いという症例があったり、あとは、顎が比較的小さいという事実はあります。

○宮坂委員長 そうですね。

○森委員 残念ながら、そういう方が、どういう問題があって、どのような所で治療されているかは全然つかみ切れていません。

○宮坂委員長 今後の研究課題ですね。

○森委員 はい、その通りだと思います。

○小嶋委員 名古屋でリウマチ患者さんのフォーカスグループをしたときに、何人か若い患者さんもいらっしゃって、今後の結婚、妊娠、出産について大きな不安を抱えていらっしゃることが分かりました。一方、一世代、二世代前の方からは、リウマチ患者の妊娠、出産は考えてはいけないこと、タブーとされていて、主治医の先生に隠れて妊娠、出産して怒られたというお話を聞いたりして。また、その中間の患者さんからは、「随分リウマチ治療は変わりました、先生の方から妊娠・出産の時期について聞いて下さるようになりました」と医師の対応が変化してきたというお話を聞きました。現在はリウマチ患者さんもきちんと治療を受けることによって、心配なく妊娠、出産できる時代になったということをきちんと伝える必要があると思います。

○宮坂委員長 それは情報の共有が必要で、啓発が必要なのですよね。昔はいい薬がなかったので、妊娠して出産した後にリウマチは一般的に増悪する、その増悪したときに対処ができなかったので、患者さんには、産むと悪くなってしまうかもしれないということがあって、余り積極的に勧められなかったのです。だけれど、今みたいにいい薬が出てくると、まず寛解に入れてから、それで薬をある程度減らすなり、止めるなりして産むことも可能ですし、今は少なくとも私などは自分の患者さんで子供が生まれる人であれば、産む方向でみんな話します。だから、その辺の知識の共有がまだ十分出てないというのはあるかもしれません。

○小嶋委員 リウマチ患者さんの妊娠・出産について、国によってはガイドラインが示されていて、患者さんはどなたでも見られるような形になっているようなので、是非日本でも実現されればと思います。若い方たちはインターネットですぐ情報を見ることができますので、分かりやすい形で示されるとよいと思います。

 あと必要だと思うことは、患者さん同士の互助活動を支援する体制です。患者さんがリウマチの診断を受け入れ、治療を円滑に進める上で、ピアサポートは大変に有効です。また、リウマチでは診療ガイドラインの作成分科会にも患者さんの代表の方に入っていただいていますし、今日の委員会にも患者さんに参加していただいているわけですが、このようにより良いリウマチ治療について考える場に患者さんに参加していただくことはとても大切だと思います。今後はより積極的に、こうした場でものを言える患者さんを育てる体制作りが必要なのではないかと思うのです。患者さんの互助活動をみんなで支える体制作りが必要ではないかと思います。

○宮坂委員長 ヨーロッパのリウマチ学会などでこういう提言を作るときは、必ず患者さんが入って、しかもそれを例えば日本だったら厚労大臣クラスに陳情や答申に行くときに、患者代表も一緒に行ってやるのですね。だからそのぐらい患者さんの参画は非常に考えられているので。

○角田委員 そうですね、有り難いことです。

○宮坂委員長 そういったものは非常に重要ですよね。

○小嶋委員 各地で患者さん同士が集まって活発に意見交換できる場があり、医療者が支援できると良いと思うのですが。今までリウマチ友の会が脈々と全国各地で活動してきていらっしゃるわけですが更に広い形で患者さんの医療への参画を支援する体制が必要なのではないかと思っています。

○宮坂委員長 そうですね。今日は余り出てこなかったのですが、早期から寛解に向けて治療するやり方、Treat to Targetと言うのですけれども、あのTreat to Targetの概念を作るときも患者さんも入っていて、Treat to Targetの大前提は医師と患者が同じ土俵で治療をすると、これが最初に書いてあるのですね。ですからそういう意味では、患者さんの参画であるとか、患者さんのことをもう少しきちんと考えることを日本でもやっていかなければいけないかもしれません。

○角田委員 それで患者側としても賢い患者になろうということで、ただ痛い、痛いだけではなくて、どこがどう痛くて、どうなのかをきちんと短い診療時間の中で先生に伝えられる患者力をつけましょうということを、全国の支部で患者に向けてやってはいるのですけれども。

○宮坂委員長 大体網羅的にはディスカッションをしてきましたけれども、何か抜けているような点はありますか。

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 1点ですが、メディカルスタッフの育成に関連しまして、田中委員からの御指摘にもありましたリハビリテーションの重要性というか、早期からのリハビリテーション導入や、リウマチ患者さんの身体機能が健常な方に比べて約20歳ほど早く落ちているというようなことをおっしゃられていましたので、そうしたことを含めて、少し運動療法というか、そのようなものの取組について御議論いただければと思います。

○宮坂委員長 はい、分かりました。臨床の現場ではリウマチ体操の重要性がうたわれていて、これは患者さんが自分でやるために、パンフレットも配ってそれを積極的にやるようにしているのですけれども、今のお話はそうではなくて、今度は病院とかクリニックで理学療法士を置いて、リウマチ用のリハビリテーションをするということですよね。ただ、なかなか難しいのは、大学病院などはそもそもリウマチを入院させないですよね。できるだけ外来で治療をしてしまいます。それから外来のリハの対象はもっとずっと重い方が多くて、なかなかリウマチのリハを専門的にはやってくれない。だからリウマチのリハができるとなると、リウマチクリニックということになってしまいますよね。

○金子委員 なりますね。

○宮坂委員長 だからそこで、そういう医療環境の中でどう人を育てていくかは、なかなか難しいです。

○金子委員 リハビリの対象はやはりどうしても脳血管障害とか、そっちにかなりいってしまって、リウマチはリハビリの対象に今はなっていないのが正直現状ではないかと思うので。分からないですけれども、何か点数とか付くのですか。

○宮坂委員長 いやいや。

○金子委員 そういうのが付かないと、多分クリニックでやってくれる方向にはきっといかないし、すごく難しい。運動療法をどう進めていくかはすごく難しいかなと本当に思います。

○角田委員 よろしいですか。今のリハですけれども、診療報酬が下げられたということで、リハビリも切られているのですね。それが1つ。

 それと今、金子先生がおっしゃられたように、脳血管とはちょっと違ってリウマチの場合の、きちんとしたリウマチに特化した理学療法士、作業療法士の、質とは言いませんけれども、そこのところ。患者を分かってリハをしてくださる先生方が、理学療法士、作業療法士が欲しいかなと思っています。なかなか難しいですかね。

○宮坂委員長 それはなかなか、リウマチ専門のクリニックになってしまうのですよね。一般の病院ですと、そんなに点数も付いてなくて、患者さんもたくさんいる中で、リウマチに特化してリハビリができる人を育てるのは、実際にはこれだけ経営状態が厳しくなってくると、そういう人を育てるのはなかなか難しいのです。

○角田委員 だから、的がちょっとずれているかもしれないのですが、学校で勉強するときにリウマチのリハに必要なそういうものを少し勉強していただいてほしい。

○宮坂委員長 それは多分、現場に出てからではないですか。

○角田委員 そうなんですね。

○宮坂委員長 もう在学中に覚えなければいけない量は飛躍的に増えていて、看護師の医師国家試験を見ても分かりますけれども、リウマチのリハの知識を必須とすることはとてもちょっと無理ですよね。だから、それよりはむしろ理学療法士になって更に上級のものになるときに、そういう専門的な知識を取得するようなことをしないと、在学中にそれを教えることはできないことはないですけれども、あれもあったり、これもあったり、ちょっと無理な感じがします。

○角田委員 患者の立場から言ったら、さっきの脳血管ではなくて、リウマチの患者を知っている、理学療法士にリハをしていただきたいかなと。と言いますのも私も人工関節を入れたときに、リハのやり方が原因か分かりませんが、ひびが入ったので、それなので、これはどこまでどうやったらいいかという、そのさじ加減と言うのですか、それを分かっていてくださったら有り難かったかなとちょっと思ったものですから。やればいいという問題ではないかなと思います。難しいですよね。

○宮坂委員長 ただそれは医師からの適切な指示も必要ですものね。だからどこまでが理学療法士の責任かというと、それはなかなか難しいかもしれないですね。

○佐々木がん・疾病対策課長 ちょうど議論のあった、卒前の段階の理学療法士の養成の指定規則に、一昨年から昨年にかけて改定がありましたので、まずその状況を確認するのと、あと理学療法士の団体に今現場でどのようなリウマチに特化した、若しくはリウマチに対応できる人がいるかという状況を聞くのと、もしよろしければ、この2つを用意しておきましょうか。

○宮坂委員長 はい、そうですね。これは多分、本当は薬剤師も看護師もあれば一番いいのだと思いますけれども、でもここでは、田中先生がおっしゃっているのは理学療法士が主体ですか、コメディカルとしては。だからフレイルとかを防ぐ意味では、特に高齢化社会で筋肉の萎縮とか骨粗鬆症とか骨折などを防ぐ意味では、理学療法のほうが意味があるのかもしれません。そういう意味では現状を確認するということは、まず。ほかには何か落した点。先ほど一番最初に小嶋先生から出た外科医の問題を余り話していませんけれども。

○小嶋委員 整形外科医に関わる問題では2つあって、まず、初期の関わりで、市川先生のお話で初診は内科が多いのではないかということでしたけれども、関節が痛いわけなので、整形外科医に掛かる場合も多いのではないかと思うのですが、そのときに適切な薬物治療ができなくて。

○宮坂委員長 自分で抱えてしまうとその間に悪くなってしまうということですね。

○小嶋委員 はい。リウマチの早期診断・治療について整形外科医に対する啓発が大事だろうというお話が1つ。あと。

○宮坂委員長 手術の適応。

○小嶋委員 はい。手術の適期を見逃さないように、リウマチに関する手術のメニューをきちんと提示できるようなエビデンス化が必要ではないかということです。

○宮坂委員長 それはリウマチ専門医と手術をする整形外科医との病診連携、相互連携もありますし、それから手術をする人の中のクオリティコントロールの問題もありますよね。両方ありますよ。

○小嶋委員 そうですね、両方ですね。

○宮坂委員長 では、それをどうするか、どう良くするかというと、これはなかなか。それこそ専門学会が、日本整形外科学会なり、日本リウマチ学会が、医療の標準化・均てん化、関節リウマチ治療の標準化・均てん化のためにやらなければいけないことですよね。

○小嶋委員 これは急務であるというように私は思っております。

 また、先ほどのリハビリの話なのですが、これからリウマチ患者さんはどんどん高齢になっていかれるので、長い先を考えて関節を守る、リハビリ以前の筋力強化を早期からしていかなくてはいけないと思うのです。「リウマチ体操」は高齢化を踏まえたものではなかったと思うので、高齢化するリウマチ患者さんがずっと元気でいられるように、若いうちからどんな運動をしていけばいいのか、メニューを考える必要があるのではないかと思います。

○宮坂委員長 それが、さっきの治療の共通点もそうですけれども、高齢者に特有のリハビリ、理学療法があるかどうかですよね。余り私はないような気がするのですけれども。

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 田中先生からの御指摘、御意見ですけれども、今おっしゃられました高齢者における運動も大事な観点ですが、先ほど小嶋先生がおっしゃられましたように、発症する年齢が50代から60代といったときに、まだ動けるタイミングできちんと早期から運動を始めていくことの重要性を啓発してほしいということは、おっしゃられておりました。ですので、そういったところで現在どのようなことがなされたり、今後どのようなことができるのかを少し御議論いただければと思うのです。

○宮坂委員長 学会も財団も製薬会社もパンフレットを作って、薬物介入だけではなくて、理学療法の必要性はかなり強調はしているように思いますけれども。

○小嶋委員 実際、患者さんはどのぐらい運動をされているのでしょうか。

○角田委員 どのくらい運動しているかですか。

○小嶋委員 どのぐらい、そういった予防のための。

○宮坂委員長 それは主治医が誰によってかで違いますよね。

○角田委員 そうですね。私の場合は普段の生活の中で動いているというか、手術してくださった先生が、きちんとしたリハビリももちろん必要だと、だけど家庭の中で普段の生活する中で動かすこと、それも必要だよという話をおっしゃられていたのです。というのは、東京と違いまして田舎ですので、リハを受けに行く間の時間的な交通手段なり、そういうのが違いますので、多分そうおっしゃられたのかなと思います。まず、少しでも座っていても足首を動かせとか、何かしたら手を動かせとかと、それがまずリハの基本だよみたいなことはおっしゃられていました。

○宮坂委員長 私も患者さんによく言うのですが、リハビリは人にやってもらうものではないと、患者さんが自分でやらないと、ちょうど障子や襖が開け閉めしていないと開かなくなってしまうのと同じことで、自分で動かさないと駄目なのですよと。関節を支えているのは筋肉、腱だから、関節だけを保護するのが大切ではなくて、周りの筋肉や関節を強化しないとできない。それは日常の生活の中でできるのだという話をいつもしているのです。だから、わざわざ機会を作ってクリニックに行って本当にリハビリテーションをすることに意味があるのか、もちろんそれができる、許される環境のときはそうすればいいのですけれども、それができる環境は多分非常に少ない。

○小嶋委員 患者さんのお話を聞いていますと、少なからずの患者さんの要望というのが、リハビリの専門の先生に診ていただいて、実際に施設内で直接指導を受けたいというように受け取れます。

○角田委員 そうですね、友の会の白書からはそういう意見ももちろんたくさんあります。だから必要なときに必要なリハをしてほしいということもあるのですが、またその一方で、私が言ったように、できない、そこまで通えない、では、患者はどうするのかという中で、やはり自分でも体を動かすという、それもリハの1つだろうというように、考え方は必ずそこへ行ってしなければいけないということだけではないよという。やはり啓発の中でそういう話を、友の会としてもしていかなければいけないのかなとは思っています。

○宮坂委員長 ありがとうございました。そんなところですかね。あと何かありますか。特になければ今日の議論をまとめていただくことになります。先ほど頂いた御意見を報告書の骨子案として事務局から提示をするということになると思いますけれども、何かそちらからありますか。

○小嶋委員 疫学調査について、今後はビックデータの活用が推進されるべきです。そこから新しい色々なことが分かり発展していくことが期待されます。しかし、リウマチ治療のマネージメントにどんな情報が必要かは、ビックデータの構築が進む今こそ考えねばならないことだと思います。また、ビックデータの活用が進めば、従来の疫学調査が不要になるかというと、それはそうではないということは強く主張したいと思います。ビックデータは今の現状から近い将来の状況を推測することはできますが、その先の将来ニーズを知るためには、やはり医療者、患者さんの思いを含めて調査できる従来の形の疫学調査が必要だと思います。医療者と患者のコミュニケーションツールとしての役割も疫学調査にはあります。ビッグデータ時代における有用な疫学調査のあり方については、引き続き検討が必要かと思います。

○貝沼がん・疾病対策課長補佐 委員の先生方、長時間にわたりまして活発な御議論、本当にありがとうございました。次回第3回の検討会の日程につきましては、今後、日程調整等をさせていただきまして御報告させていただきます。

 また、宮坂委員長が言われましたように、今回の議論を基に私ども骨子案を作成し、次回の委員会に臨みたいと思いますが、今後、追加の御意見がございましたら遠慮なく私どもに御連絡を頂ければと思います。併せまして、また本日御欠席の先生方からも御意見を更に聴取しまして、それらを基に骨子案を作っていきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。連絡は連休明けの59日までに頂戴できればと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。事務局からは以上です。

○宮坂委員長 本日の委員会を終わります。どうもありがとうございました。


(了)

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