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2021年8月19日 第121回先進医療技術審査部会 議事録

 
 


(1)日時:令和3年8月19日(木)16:00~

(2)場所:磯村ビル3階(オンライン)

(3)出席者
山口座長、一色座長代理、天野構成員、伊藤(澄)構成員、伊藤(陽)構成員、上村構成員、掛江構成員、神村構成員、後藤構成員、坂井構成員、佐藤構成員、真田構成員、飛田構成員、田島構成員、藤原構成員、松山構成員

(事務局)
医政局研究開発振興課 課長補佐
医政局研究開発振興課 先進医療係長
保険局医療課 先進・再生医療開発戦略専門官
医薬・生活衛生局医療機器審査管理課 先進医療機器審査調整官


【議題】

1.総括報告書の評価について
2.試験実施計画の変更について
3.協力医療機関の追加について
4.先進医療の取下げについて
5.その他
 

【議事録】

○山口座長
 定刻となりましたので、第121回先進医療技術審査部会を始めさせていただきます。御多忙の折、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日は、オンラインでの開催となります。
 本日の構成員の出欠状況ですが、本日は柴田大朗構成員より御欠席の御連絡をいただいております。したがいまして、本日は17名の構成員のうち、16名の構成員にお集まりいただいていることから、本会議が成立していることを申し添えます。
 それでは、事務局に異動があったということで、御説明をお願いいたします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 8月1日付で事務局に異動がありましたので、御紹介いたします。保険局医療課医療技術評価推進室長の中田勝巳です。なお、本日は都合により欠席しております。以上です。
 
○山口座長
 それでは、配付資料と本日の審査案件の確認を事務局からお願いします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 よろしくお願いいたします。傍聴者の方の撮影は、ここまでとさせていただきます。御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。配付資料につきまして確認させていただきます。議事次第から、座席表、開催要綱及び運営細則、構成員及び技術専門委員名簿と続きます。続きまして、総括報告書の評価については資料1-1~1-3、試験実施計画の変更については資料2~3、協力医療機関の追加については資料4-1及び4-2、先進医療の取下げについては資料5、先進医療合同会議の審議結果については資料6、会議資料の最終ページは137ページとなります。お手元の資料に乱丁、落丁等がございましたら事務局までお知らせください。
 続きまして、利益相反の確認です。申請医療機関との関係、対象となる企業または競合企業について、事務局から事前に確認させていただいております。今回、資料1の技術について、上村構成員、真田構成員におかれましては非常勤職員として御所属の医療機関、飛田構成員におかれましては御所属の医療機関ということですので、一時御退席いただければと思います。また、資料1の技術について、坂井構成員から御報告がありましたが、50万円以上500万円未満でしたので、議事の取りまとめのみ加わることができません。事前の届出以外に、もし何らかの利益相反がございましたら、この場で御報告をお願いいたします。それでは、該当なしということで承知いたしました。
 また、今回は資料を事前にメールでお送りしております。会議資料と区別して、構成員・事務局限りの届出書類等を「タブレット資料」と御案内します。なお、会議資料とタブレット資料の内容は異なっておりますので、発言者は会議資料の何ページ、またはタブレット資料の何ページとあらかじめ御発言いただけますと議事の進行上、助かります。
 本日はオンラインでの開催となり、構成員の先生方には大変御不便をおかけいたします。御発言いただく際には、初めにお名前をおっしゃっていただくようにお願いいたします。その他、途中で接続トラブル等がございましたら、お知らせいただきますようお願いいたします。また、Web会議ソフトには手挙げ機能がついておりますので、こちらも適宜御活用いただければと存じます。以上でございます。
 
○山口座長
 ありがとうございました。早速議事に入りたいと思います。総括報告書の評価結果について、事務局より説明をお願いします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 御説明いたします。資料1-1、15ページを御覧ください。先進医療Bの総括報告書に関する御評価をいただきますのは、告示番号旧18「コラーゲン半月板補填材を用いた半月板修復治療法」です。申請医療機関は、大阪大学医学部附属病院です。審査担当構成員は、主担当が伊藤澄信構成員、副担当が伊藤陽一構成員となっております。なお、冒頭に申し上げたとおりですが、上村構成員、真田構成員、飛田構成員におかれましては、御所属の医療機関との関係で、本議題の審議に際し、一時御退席いただきたく存じます。御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 
(上村構成員、真田構成員、飛田構成員一時退席)
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 試験の概要につきましては、資料1-1のほか、資料1-3、29ページの概要図も併せて御覧ください。
 本試験の目的ですが、これまでに有効な治療法がなかった欠損のある半月板損傷患者を対象に、コラーゲン半月板補填材を用いた治療法を実施し、重大な安全性の問題を生じないことを確認するとともに、有効性に関する情報を収集し、今後の試験における有効性評価指標を探索するとございます。
 主要評価項目は、1ポツ目が安全性の評価(有害事象の有無、種類、重症度、発現頻度及び発現期間)、2ポツ目はKnee Injury and Osteoarthritis Outcome Score(KOOS)による半月板欠損補填前後の自覚症状評価。副次評価項目はお示しするとおりでございます。
 目標症例数は35例で、登録症例数は11例となってございまして、※印として、目標登録症例数に未達ではありましたが、本試験物の開発計画において、医師主導治験で有効性に関する検証を行う方針へと変更となったため、研究実施計画書の記載に則り、研究責任医師の判断に基づき試験を終了しておりまして、こちらは第109回先進医療技術審査部会にて御報告させていただいております。以上でございます。
 
○山口座長
 ありがとうございました。では、本技術の評価につきまして、主担当の伊藤澄信構成員から御説明をお願いします。
 
○伊藤(澄)構成員
 ありがとうございます。この技術は、2015年3月12日の第27回の先進医療技術審査部会で、そのときは大門先生と田島先生と一緒に評価させていただいて、戸山先生に技術評価をしていただいた案件です。
 医療技術の概要ですが、重度の半月板損傷では、旧来の縫合術では本来の形状に修復できないほどの欠損がある場合、切除する以外に有効な治療法がなかったのですが、その半月板を一部切除してしまいますと、中長期的には変形性膝関節症が続発するという問題点があるということで、この技術はこのような欠損のある半月板損傷患者さんを対象にして、半月板と同等の強度を有するコラーゲンの半月板の補填材を用いて修復する治療法でした。
 試験そのものは関節鏡下で半月板の損傷を確認して、その人は適用になると確認したら、その場でこの試験に切り替えて治療するという形になっておりました。適応症例では、試験物のアテロコラーゲンを半月板の欠損に合う形に成型して欠損部に補填し、申請があった最初は半月板を縫合して24週間のリハビリテーションを実施するという試験が提案されていました。
 このアテロコラーゲンを足場にして修復反応が欠損部にできて、将来的に変形性膝関節症にならないことを目的にしたファースト・イン・ヒューマン試験という形で提出されたものです。それ以前は、非臨床試験の3か月のミニブタの試験の結果が提示されてこの試験が開始されたと理解しています。
 主要評価項目は、KOOS、Knee Injury and Osteoarthritis Outcome Scoreという比較的客観的なスコアが使われて評価されています。
 2015年当時、戸山先生からは荷重の問題があるので、当初24週間、半年の試験でしたが、1年やるべきであるということが条件として付いたのと、大門先生からは比較対照となるヒストリカルデータを事前に決めておくべきであるという意見をいただいた結果、現在の試験計画に変更になっています。
 そのときに言われた御意見から、研究者が提示したヒストリカルデータがタブレット資料の226ページ~234ページのHerrlinらの論文です。今回、私の独断でそのHerrlinらの論文をタブレット資料に載せていただいています。
 この論文と評価指標であるKOOSと本試験結果を比較して申請者とのやり取りをした結果が21ページ~25ページになっております。申請者からは、安全性に関しては、手術全体として、手術に伴うものしかありませんでしたということと、有効性に関しては前後の比較をすれば有効ですと結果のところで述べられているのですけれども、Herrlinらの論文から抽出したヒストリカルデータと本試験の結果を抽出した表を根拠にやり取りしましたが、研究者と多少議論がかみ合わない状況になっております。そういった中で評価表を作成しています。
 この領域は私の専門ではないので、この領域のガイドラインとして2020年に発行された外傷性の半月板損傷の管理についてのヨーロッパのコンセンサスリポートをタブレット資料の235ページ~252ページに載せていただいております。これは198本のレファレンスがついているかなりしっかりしたガイドラインなのですが、244ページにクリニカルクエスチョンとして、「What are the indication for partial meniscus substitution?」という本テーマにぴったりの評価が出ていて、そこにはある研究によると前十字靱帯の再建術と組み合わせたコラーゲンの半月板インプラントの移植は、半月板部分切除のみと比較して有効な結果が示されているのですが、これは異質な患者グループを含む後ろ向き研究であったので、解釈としてはなかなか難しいという記載がされています。昨年出たガイドラインでもこの領域については、評価として固定していないという状況なのだろうと思っています。
 その結果を踏まえて17ページに評価を書かせていただいておりますが、総合的なコメント欄には記載しておりますが、有効性として、本試験の術前・術後比較での改善の結果では従来の関節鏡下手術とかリハビリ単独と比較して有効か否かを判断するのは難しい。安全性に関しては、とにかく11例しかございませんので、ルール・オブ・スリーで計算すると高々、症例の25%ぐらいに発現する程度の有害事象しか検出できない点から見ると、安全なのだろうと思いつつも安全と評価できるものではないと考えますので、関節鏡の手術に慣れている方であれば本技術は実施できるのではないかという評価にしています。
 総合的なコメント欄については、今、縷々申し述べたことを書かせていただいておりますが、本試験と比較可能な術後6か月のKOOSスコアを比べると、本試験のほうがKOOSスコアが改善していないという事実があります。別の論文成績と比較してはいけないのかもしれませんが、今後、本技術の有効性を示すにあたっては、やはり比較試験にしない限りは評価が難しいのではないかというのが今のところの評価です。説明は以上です。
 
○山口座長
 ありがとうございました。続いて、副担当の伊藤陽一構成員より、試験実施計画書等の評価について御評価をお願いします。
 
○伊藤(陽)構成員
 私は大門先生の後で入ったものですから、詳しい経緯は分かりませんけれども、報告書を読ませていただいてできる範囲でいろいろとコメントさせていただきました。
 有効性に関しましては、先ほど伊藤澄信先生からもありましたように、比較対照が設定されていないところで、前後比較のみを行っているということで、かつ、症例数が目標症例数に達していない。症例数設計のところにおいては、主たる評価項目は安全性なのですけれども、有効性についても一定の症例数の設定の根拠を書いていましたので、11例に症例数が減った上でどのような検出力の変化が起こっているのかということを事後的に検討することをお願いしました。検討していただいた結果、当初の予定よりも患者間でのばらつきが少なかったということで、検出力については、前後比較をする上では70%を超える検出力がありましたことを回答いただいております。ただ、これは事後的な検出力の検討ですので、検証的な意味合いは特にないとは言うものの、11例の症例でどの程度有効性を検討することが可能であったのかということを後付けで検討する量的な指標にはなるのではないかと思って、評価におきましてはEのその他ということで、有効性については従来の医療技術と比較されていないので直接評価を行うことは困難です。一方で、症例数が目標症例数には達していないものの、事後的な検出力の検討をした結果、有効とは言いませんけれども、手術に伴う変化の検出については一定の検出力を有しているような試験のデータであったと評価いたしました。
 次に安全性についてですが、当初はその他ということにしていたのですが、症例数の設定の根拠は、もともと主たる評価項目は安全性ですので、本来発現する確率がどの程度の確率のものをどの程度の確率で検出することができるのかを検討していただいています。症例数が減ったために、本来は検出することができたであろう有害事象は検出できなくなっている可能性もあると思いますので、どの程度の確率になりますかということを検討していただいております。もともと20例以上で25、30、35の被験者数で、有害事象の発現確率、26ページの表の上のところにある0.05、0.1、0.15、0.2というのが、その有害事象がそのぐらいの確率があるものを、テーブルの中はどれぐらいの確率で今回のデータで発見することができるのかというものです。11例でやっていただいたときに、申請者の方に書いていただいたのは20%の発現確率を持つものであれば91.4%で見られますということなのですけれども、もともとの有害事象の設計をしていただいたときは、10%とか5%で左側の列のところの確率を見て目標症例数を設定されていたというところもありますので、発見したかった確率を上げてしまっているところがあります。本来、この試験を立ち上げたときに確認したかったであろう頻度の有害事象のものは、11例に減ったことによって半分ぐらいの確率でしか見られていない可能性があると評価いたしました。ということも踏まえまして、安全性については、問題となるような有害事象は現時点でデータの中では出ていないので、あまり問題なしということにしていますけれども、症例数が目標症例数に達していないので、10%未満の発現確率である有害事象を観察するには十分な症例数ではなかったのではないか。なので、頻度の低い有害事象については観測できなかった可能性があるという観点でBとしております。
 最後の技術的成熟度については、充填するだけですので、技術的に難しいものではないということでAと評価しております。以上です。
 
○山口座長
 ありがとうございました。それでは、伊藤澄信構成員からもし何か追加のコメントがございましたらお願いします。
 
○伊藤(澄)構成員
 ありがとうございます。薬事承認のことに関して、今まで申し述べたことを書かせていただいておりますが、この11例のオープン試験成績からは、残念ながら従来の関節鏡下手術に比べて有意に勝るとは思いません。対象者も違いますし、技術的な成熟度も違うということから考えれば、薬事承認申請のためには本技術が従来技術と同等以上であることを示すような試験デザインが必要なのではないか。これが最初のファースト・イン・ヒューマン試験としての役割は果たしたと思いますが、薬事承認まではもう少し距離があるのかなという評価でまとめさせていただいています。以上です。
 
○山口座長
 ありがとうございました。ただいまの御説明について何か御質問はありませんか。
 
○坂井構成員
 坂井です。お尋ねしたいのですけれども、これは目標症例数に達しなかった理由を先生方は確認されたのでしょうか。適格基準に何か問題があったのかとか、単施設でされているので、それが原因だったのかとか、6年間で11例しか登録されていない理由について、何か確認されたことがあったら教えてください。
 
○伊藤(澄)構成員
 事務局から先ほど御説明があったと思いますが、新しく医師主導治験としておやりになるということなので途中中断されたと認識しております。安全性の問題とか症例が集まらないからということではないと思っております。今後、より精緻な形で開発をしていくというのがその理由だと認識しています。
 
○坂井構成員
 承知いたしました。あとは、この対象になる患者さんなのですけれども、これは切除術を行うような患者さんが対象だったということなのでしょうか。特にそういう術式は呈せずに行っていたのでしょうか。その辺は御存じでしょうか。
 
○伊藤(澄)構成員
 そこら辺のことを説明しなければいけないと思ったので、冒頭の2015年のときの議事録から一部抜粋して説明させていただきました。
 関節鏡で手術して欠損が生じる人に対して、欠損部に対してこのアテロコラーゲンを充填して、欠損部を補填することで将来の変形性膝関節症を予防できるのではないかというのがこの試験の仮説だったと認識しております。
 2015年のときの評価では、異物を入れるので、半年の評価では不十分なので1年ぐらい結果を見た上で評価をしたほうがいいのではないかというのが整形外科の先生からの御意見で、試験デザインが6か月から1年に延長されたという認識をしています。
 冒頭に説明させていただいたとおり、その患者さんの適用になるかどうかは、関節鏡で見て、欠損が発生することがわかった段階でこの試験にインクルージョンするかどうかが決まる状況だったと認識しています。
 
○坂井構成員
 ありがとうございました。
 
○山口座長
 ありがとうございました。ほかにございませんか。
 お2人の意見は一致しておられて、35例が11例で終わってしまうということと、当初から予定していたヒストリカルのコントロールデータを参照してもあまり有望でないという結果から、あまり有効性を強調することはできないということかと思います。したがって、これは次の段階についてもなかなか難しい点が今後出てくるかもしれません。
 ほかにございませんか。それでは、今の御指摘いただいた問題点を含めて取りまとめまして、告示番号旧18につきましては、先進医療会議に御報告したいと思います。では、上村構成員、真田構成員、飛田構成員にお戻りいただくことといたします。
 
(上村構成員、真田構成員、飛田構成員着席)
 
○山口座長
 続きまして、試験実施計画の変更について、事務局から説明をお願いします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 それでは、御説明いたします。今回、試験計画等の変更申請が2件提出されております。資料2の31ページを御覧ください。
 1点目の変更申請ですが、静岡県立静岡がんセンターからの申請で、告示番号3「ペメトレキセド静脈内投与及びシスプラチン静脈内投与の併用療法」です。適応症は肺がん(扁平上皮肺がん及び小細胞肺がんを除き、病理学的見地から完全に切除されたと判断されるものに限る。)です。
 御審議いただく主な変更内容につきまして、32ページを御覧ください。1)解析期間の追加による総研究期間の延長。変更前は総研究期間10年でしたが、変更後は解析期間が1年追加で総研究期間が11年となってございます。2)人事異動等による研究組織の変更。研究統括者の追加、記載整備による研究代表者変更、参加研究グループのグループ代表者の変更、参加施設の施設研究責任医師及び研究に関する問合わせ先の変更とございます。
 変更申請を行う理由として、1)解析期間を設けていなかったため、追加で1年間設けることといたしました。それに伴い、総研究期間も1年間延長いたしました。2)研究統括者を追加し、研究代表者を記載整備のため変更いたしました。参加研究グループの代表者及び参加施設の研究者に異動がありましたため、変更いたしましたとございます。以上でございます。
 
○山口座長
 本変更内容につきまして、何か御意見はございませんか。よろしいでしょうか。特に問題ないと思います。それでは、告示番号3の変更について認めることといたします。続きまして、次の試験実施計画の変更について、事務局から御説明をお願いします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 御説明いたします。資料3の33ページを御覧ください。2件目の変更申請ですが、杏林大学医学部付属病院からの申請で、告示番号21「テモゾロミド用量強化療法」です。適応症は、膠芽腫(初発時の初期治療後に再発または増悪したものに限る。)です。
 御審議いただく主な変更内容につきまして、34ページを御覧ください。(マル1)インスリンに関する除外規準の変更、(マル2)研究者情報などの記載整備とございます。
 変更申請する理由として、(マル1)日常診療では、インスリンを使用することによりコントロールが良好になる糖尿病は見られますし、日常診療に即せばコントロールされている糖尿病であればインスリンの有無によらず化学療法を行っています。このため、インスリンを使用することにより、コントロールが良好になる糖尿病患者は適格にしたいと考え、除外規準7「インスリンの継続的使用により治療中またはコントロール不良の糖尿病を合併」について、「インスリンの継続的使用により治療中または」の記載を削除いたします。(マル2)研究者情報などの記載整備は、研究者情報の更新を今回の修正に合わせて行いましたとございます。以上でございます。
 
○山口座長
 ありがとうございました。本変更内容につきまして、何か御意見はございませんか。特にないようです。それでは、告示番号21の変更について認めることといたします。続きまして、先進医療Bの協力医療機関の追加につきまして、事務局から説明をお願いします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 それでは、資料4-1、35ページを御覧ください。告示番号63について、1件の協力医療機関の追加申請がありました。資料4-2、37ページを御覧ください。事務局において、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件、様式第9号を満たしていることを確認いたしました。協力医療機関の追加として、御了承いただきたく存じます。特に御意見がなければ、手続を進めさせていただきます。以上でございます。
 
○山口座長
 ありがとうございました。よろしいでしょうか。続きまして、先進医療Bの取下げについて事務局から御説明をお願いします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 御説明いたします。資料5、39ページを御覧ください。先進医療の取下げとして、告示番号6、告示番号32、告示番号47の計3件、協力医療機関の取下げとして告示番号24、告示番号33の計2件の申請がございました。
 取下げ理由の欄に記載がありますが、告示番号6につきましては、C型肝炎ウイルスに対する治療法が大きく変遷した等の社会的背景もあり、参加基準を満たす症例は少数に限られ、既に症例登録期間を一度延長していることも鑑み、予定した研究期間内に参加登録数が未達であったが、研究総括責任者の判断に基づき、先進医療に係る届出書を取り下げることとした。なお、総括報告書については提出準備中である。告示番号32につきましては、全ての症例についてプロトコル治療が終了し、データ収集及びデータ固定が終了したため。なお、総括報告書については、提出準備中である。告示番号47につきましては、本先進医療において、計画していた予定登録症例数の登録及び評価が終了し、試験終了となったためとございます。
 協力医療機関の取下げ理由として、告示番号24につきましては、本試験では目標症例数の登録が完了しているが、当該医療機関においては症例登録がなく、追跡調査を必要としないため。告示番号33につきましては、新型コロナウイルス感染症対策により、実施体制の再構築を余儀なくされ、本先進医療を実施する人員配置ができないため。なお、当該医療機関については、登録された症例について全てのプロトコル治療が終了していること、または症例登録がなかったことを確認済みであるとございます。
 以上について、特に御意見がなければ手続を進めさせていただきます。以上でございます。
 
○山口座長
 よろしいでしょうか。コロナがいろいろなところで影響しているのは大変よく分かりました。ありがとうございました。何か御意見はありますか。特にないようですので、続きまして、先進医療合同会議の審議結果について、事務局から説明をお願いします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 それでは、先進医療合同会議の審議結果について御説明いたします。資料6、41ページを御覧ください。令和3年8月5日に行われました先進医療合同会議におきまして、2件の先進医療B技術について審議が行われました。いずれも総評として「条件付き適」の評価でしたが、最終的に「適」の御評価をいただいております。
 整理番号151の技術名は「局所進行頭頸部扁平上皮癌に対する化学療法同時併用強度変調陽子線治療」で、申請医療機関は国立研究開発法人国立がん研究センター東病院です。審査の主担当は山口座長、副担当は後藤構成員、飛田構成員で、技術専門委員としまして本田委員に御評価いただきました。先進医療技術審査部会及び先進医療会議でともに「条件付き適」の評価でした。
 次に、整理番号152の「急性期脳梗塞へのテネクテプラーゼ投与」で、申請医療機関は国立循環器病研究センターです。審査の主担当が上村構成員、副担当を佐藤構成員、柴田構成員に御担当いただきました。先進医療技術審査部会は「条件付き適」、先進医療会議は「適」の評価でした。
 まず、「局所進行頭頸部扁平上皮癌に対する化学療法同時併用強度変調陽子線治療」につきましては、95ページ以降に会議での指摘事項を踏まえた改訂内容がございます。97ページにございますように、薬事承認申請までのロードマップに第Ⅲ相試験について記載いただきました。そのほか、条件に従って、試験実施計画書等が適切に改訂されたことを確認できたため、最終的にはいずれも「適」の評価をいただいております。
 続きまして、「急性期脳梗塞へのテネクテプラーゼ投与」につきまして、135ページ以降にお示しのとおり、条件に従って研究実施計画書が適切に改訂されたことを確認できたため、こちらも最終的にはいずれも「適」の評価をいただいております。
 今回、御評価いただき、先進医療合同会議に御出席いただいた先生方におかれましては、御協力いただき、大変ありがとうございました。御報告は以上でございます。
 
○山口座長
 ありがとうございました。ただいまの御説明で何か御質問、御意見はございませんか。
 陽子線治療は、97ページにあるようにロードマップが明確に変わりましたので「適」としたわけですが、何か御質問はございますか。よろしいでしょうか。
 本日の議題は以上でございます。構成員の皆様、何か御意見、御質問はございませんか。ないようでしたら、次回の日程を事務局からお願いいたします。
 
○医政局研究開発振興課長補佐
 次回は、令和3年9月16日木曜日の開催とさせていただきます。時間は16時から18時までの予定で、場所につきましては別途御連絡させていただきます。また、本日の議事録については、作成次第、先生方に御確認をお願いし、その後、公開させていただきますのでよろしくお願いいたします。
 
○山口座長
 それでは、第121回先進医療技術審査部会を終了いたします。どうも皆様、ありがとうございました。
 

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