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2018年7月12日 第73回先進医療技術審査部会

 
(了)


(1)日時:平成30年7月12日(木)16:00~17:00

(2)場所:厚生労働省 省議室

(3)出席者
山口座長、一色座長代理、石川構成員、伊藤構成員、上村構成員、掛江構成員、真田構成員、田島構成員、田代構成員、藤原構成員、山中構成員、山本構成員

(事務局)
医政局研究開発振興課 課長
医政局研究開発振興課 治験推進室長
医政局研究開発振興課 先進医療専門官
医政局研究開発振興課 先進医療係長
保険局医療課 企画官
保険局医療課 先進・再生医療迅速評価専門官
保険局医療課 課長補佐
医薬・生活衛生局医薬品審査管理課 課長補佐

議題
1.新規申請技術の評価結果について
2.試験実施計画の変更について
3.協力医療機関の追加について
4.先進医療の取下げについて
5.臨床研究法の対象となる先進医療B試験について
6.その他

議事録

○山口座長 それでは定刻となりましたので、第73回先進医療技術審査部会を始めさせていただきたいと思います。御多忙の折、また大変暑いところをお集まりいただきましてありがとうございます。本日は、柴田構成員、関原構成員、大門構成員、手良向構成員、松山構成員より御欠席の連絡を頂いております。掛江構成員は少し遅れるのですか。現在は17名の構成員のうち11名の構成員がお集まりいただいておりますので、本会議は成立していることを申し添えます。それでは、配布資料と本日の審査案件の確認を事務局からお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 事務局です。よろしくお願いいたします。傍聴者の方の撮影はここまでとさせていただきます。御協力のほど、よろしくお願いいたします。配布資料につきまして確認させていただきます。議事次第から座席表、開催要綱及び運営細則、構成員及び技術専門員名簿と続きます。

 次に、新規申請技術の評価結果について、資料1-1から1-4でございます。本来資料1-5とするものが事務処理の過程で落ちてしまいまして、申し訳ありませんが別添の配布資料とさせていただいております。事前に御評価いただいたものから内容は変わっておりません。

 続いて、試験実施計画の変更について、資料234。協力医療機関の追加について、資料5-15-2。先進医療B試験の取下げについて、資料6。臨床研究法の対象となる先進医療B試験について その2()、資料7。会議資料の最終ページは64ページとなります。本資料につきましては会議終了後、厚生労働省ホームページにて閲覧可能となりますことを申し添えます。本日の資料は以上です。乱丁・落丁等ありましたら事務局までお知らせください。

 続いて、利益相反の御確認です。申請医療機関との関係や、対象となる医薬品・医療機器及び再生医療等製品の企業等について、15ページにある資料1-1に記載の申請医療機関、医薬品・医療機器・再生医療等製品情報を御覧ください。申請医療機関との関係、対象となる企業又は競合企業について、事務局から事前確認をしております。

 今回、整理番号86の技術、大阪大学医学部附属病院からの申請につきましては、真田構成員は御所属の医療機関です。また藤原構成員より、競合する品目の開発に関与している旨の御申告がありましたので、お二人の構成員におかれましては、当該技術の審議に際し一時御退席いただきたく存じます。事前の届出以外に、もし何らかの利益相反がありましたら、この場で御報告をお願いいたします。該当なしということで承知いたしました。

 また、今回もタブレットを使用いたします。届出書類等についてはタブレットより閲覧をお願いいたします。なお、会議資料とタブレットの内容が異なっておりますので、発言者は会議資料の何ページ、又はタブレット資料の何番の何ページと、あらかじめ御発言を頂けますと議事の進行上助かりますので、よろしくお願いいたします。以上です。

○山口座長 では議事に入りたいと思います。新規申請技術の評価結果について、事務局から御説明をお願いいたします。

○医政局研究開発振興課専門官 御説明いたします。15ページの資料1-1を御覧ください。真田構成員、藤原構成員におかれましては、本技術の審議に際し、一時御退席いただきたく存じます。誠に恐縮ながら御協力のほど、よろしくお願いいたします。

(真田構成員、藤原構成員退出)

○医政局研究開発振興課専門官 今回、先進医療Bとして新規に御評価を頂く技術は、整理番号86、進行・再発の難治性固形癌患者に対するOncomine Target Testを用いたがん遺伝子パネル検査です。申請医療機関は大阪大学医学部附属病院です。審査担当構成員は、主担当が山本構成員、副担当が田島構成員、大門構成員、以上となっております。

 別添の机上に配布しております資料を御覧ください。審議に先立ち、先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件について、事務局より御説明いたします。まず、実施責任医師の要件ですが、診療科の要件が内科系診療科、外科系診療科又は病理診断科で、眼科や耳鼻咽喉科、整形外科、皮膚科、産科及び婦人科、小児科、泌尿器科、放射線科を含むとあります。ほかに要件はありません。

 続いて医療機関の要件で診療科の要件は、同じく内科系診療科、外科系診療科又は病理診断科で、眼科、耳鼻咽喉科、整形外科、皮膚科、産科及び婦人科、小児科、泌尿器科、放射線科を含むとあります。実施診療科の医師数の要件は必要で、治験や臨床研究を含むがん薬物療法の実務経験を5年以上有する常勤医師1名以上が必要、また、病理診断の実務経験を5年以上有する病理専門医1名以上が必要です。診療科の医師数は要件がありません。

 その他の医療従事者の配置は、臨床検査技師が必要です。病床数は100床以上、看護配置は101看護以上、当直体制は内科系又は外科系医師1名以上が必要です。緊急手術の実施体制が必要、院内検査の24時間体制が必要、他の医療機関との連携体制は要件がありません。医療機器の保守・管理体制が必要、倫理審査委員会による審査体制は2か月に1回以上の開催が必要です。医療安全管理委員会の設置が必要、医療機関としての当該技術の実施症例数は要件がありません。

 その他の要件として、遺伝カウンセリング等を行う部門を設置し、遺伝医学の専門的知識を有する常勤医師1名以上及び遺伝カウンセリングの技術を有する者1名以上が所属することです。また、厚生労働大臣が指定するがんゲノム医療中核拠点病院又はがんゲノム医療連携病院に指定を受けている施設である。また、厚生労働大臣が指定するがん診療連携拠点病院等又は小児がん拠点病院である。その他の要件は特にありません。以上です。

○山口座長 これらの要件について、御意見ありますでしょうか。それでは、ないようですので、様式9号についてはお認めすることといたします。次に主担当の山本構成員より概要の説明と実施体制の評価について、御説明をお願いいたします。

○山本構成員 資料1-2を御覧ください。こちらが今回の評価表です。先進医療の名称は、進行・再発の難治性系癌患者に対するOncomine Target Testを用いたがん遺伝子パネル検査です。申請医療機関の名称は、大阪大学医学部附属病院です。医療技術の概要をここにいろいろ書いておりますけれども、こちらは資料1-4にシェームがありますので、そちらを見ていただくほうがいいかと思います。

 資料1-4Oncomine Target Testシステムを用いたがん遺伝子パネル検査というものがありまして、がん遺伝子パネルと次世代シーケンサー、それから解析プログラム、この3つのコンビネーションなのですけれども、薬事承認申請範囲がこれであるということです。それで患者腫瘍検体からDNARNAを抽出して、こちらで体外診断を行うということです。結果は解析プログラムでレポートは出ますけれども、今までの国がん、それから東大のオンコパネルと同様に、エキスパートパネルで専門家の議論に基づいた返却レポートを作成するということになっております。エキスパートパネルで意義付けされたレポートが最終的に変えるということは、以前から出てきているものとほぼ同じですが、ちょっと違う所は、国がんと東大の遺伝子パネルは、どちらも国内生産といいますか、国内で開発されたもので、まだどこにも確か承認は取られていなかったと思いますけれども、こちらは一部が米国FDAで承認が取られているものと書かれておりました。

 資料1-4の裏を見ていただきますと、薬事承認申請までのロードマップが記載されております。一応、先行研究が阪大病院で行われておりまして、24例の検討でアクショナブル遺伝子異常を有する患者の割合は10例であったということです。ただ、もう少し低いだろうということで、約3割が出るのではないかということが推測されておりまして、この先進医療をやると。

 海外での現状がここにありますように、一部の遺伝子の診断に関してはコンパニオン診断薬として、承認を米国で取られているようです。国内では、一応この先進医療につきましては、参考資料として薬事承認申請の際に使うといわれておりますけれども、こちらについてはちょっとやり取りをして、内容の確認はしております。PMDAとの申請に至った詳細な相談は、まだされていないようでした。

 では、資料1-2に戻ります。まず評価の内容ですけれども、18ページのほうの評価者山本が実施体制の評価を行いました。実施体制につきましては、いずれも照会事項を幾つか出しましたけれども、その照会事項において疑問が解決したため、この3点に関しては「適」と判断しております。

 倫理的観点のほうは田島先生からお願いいたします。

○山口座長 田島先生、それでは倫理的観点からの評価の御説明をお願いします。

○田島構成員 同意に掛かる手続と同意文書につきましては、事前指摘に即して所要の修正がなされまして、おおむね問題点が解決しましたので「適」と評価しております。具体的な指摘の内容は会議資料の30ページから32ページまでにあります8項目ですが、主な内容は、民間から提供される試験の内容の説明、それから試料・情報の二次利用が任意であることの説明、それから費用の説明、補償についてのコメント、同意撤回書に加えて研究への協力内容への変更書を作成いただいたことです。この試験について補償はありませんが、既に採取済みの検体を用いますことと、血液を採取します場合にも、一般の検査における血液の採取に加えて、5mLの試験用の血液を採取するということで、本検査によって健康被害が生じる可能性は極めて軽微なために、「適」と判断いたしました。患者相談の対応は整備されております。以上です。

○山口座長 ありがとうございました。続いて本日御欠席の副担当の大門構成員の試験実施計画等の評価について、事務局から御説明をお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 お手元の資料1-218ページから19ページを御覧ください。大門先生からの御評価は、この全ての項目に対し「適」で頂いております。コメントですが、「試験実施計画書に関する事前の照会事項に対して必要な回答及び修正がなされたと判断し、上記のとおり評価しました」とのことです。以上です。

○山口座長 それでは主担当の山本構成員より、事前のまとめと総合評価について御説明をお願いいたします。

○山本構成員 実施体制、それから倫理的観点からの評価、計画書等の評価、全て「適」ということですので、我々事前評価者としては、総合評価は「適」といたしております。ただ、コメント欄にも書いておりますけれども、患者選択基準が、今まで審査されましたオンコパネルとは大分違いまして、17ページの所に書いておりますけれども、医療技術の概要の2段落目の所、「本研究は、16歳以上で全身状態良好(ECOG performance status:0-1)の治癒切除不能の進行・再発の難治性固形癌を有し、(1)標準治療SD(Stable Disease)又はPD(Progressive Disease)、若しくは、(2)標準治療と比較する分子標的薬剤等の治験が国内において実施中で本がん遺伝子パネル検査の結果次第で組み入れ基準に該当する可能性があり当該治験への参加を希望している患者で、説明・同意文書で同意を得た者を対象とする」という、ここはかなり今までのものとは異質というか、今まで恐らくこの技術部会に掛かった課題でも、ちょっと見たことがない基準になっております。

 私も実施体制のほうから、ここについては照会を出しまして、大門先生からも計画書の記載という所で、その観点から照会を掛けております。結果、得られた回答としましては、「キュレーター医師を置いて、そういう治験の実施状況等をきちんと把握して、それを適時的に見ていくという体制を敷きます」ということを御回答いただいております。ですので、かなり操作的な基準ですけれども、均整を保つための実施体制整備を行われるということでしたので、一応できるのであれば、実施可能性としては実施可能ということで判断いたしまして「適」としております。ですが、そもそもこれをいいのかなというところは、できたらこちらで皆様の御意見を聞きたいなと思っております。以上です。

○山口座長 ありがとうございました。それでは御討議をお願いいたします。

○伊藤構成員 過去に東京大学の同様な試験の評価をさせていただきました。がんセンターの同様の試験を見ても、かなり限定した対象者から始めていると思います。この(1)に関しても、例えば標準治療でSDまたはPDと書いてあって、これは過去の治療ともいっていないので、受診された化療中の患者さんがPDで手術ができない状態の患者さん。一方で治験が動いているという状況という条件は、治験も最近の新薬ではなくて、ゾロ新のようなものも含めて治験が実施されていると、被験者の制限がない形でこの試験が実施されるというのもどうかなと気にはなります。

 患者側にしてみると、自分が悪性腫瘍で手術ができないといった段階で、何らかのいい手立てがないかという希望に対して、こういうチャンスを差し上げるというのは、大変いいことだと思う半面、余りにも制限のない形で広がるのはどうかなという気がします。

○山口座長 ありがとうございました。ほかに何か御意見ありますか。今までの2つの試験と今回は大きく違うので、これは確かに山本先生が御指摘されたとおりなのですけれども、いかがでしょうか。

○山本構成員 これを是とするか非とするかというのは、科学的な意味というよりも実施体制として良いのかどうかということと、確かに患者さんの選択範囲が今までのものと大分違うということと、似たような技術をここで横並びで審議しているので、同じような形でやっていただくほうがいいという言い方もあるとは思います。ただ一方で、診断薬ですので、ある程度その次につながる可能性のある方を入れるという考え方は、どちらかというと患者目線から言うと有り得るかなという気はしました。どちらがいいというのがなかなか難しいなと思いまして、これはここでの議論で決めるべきかなと思っております。

○山口座長 ありがとうございます。あと、このキュレーターを置くとか、21ページから22ページの所に書いてありますが、こうなるとキュレーターがどういう判断基準で、どのように判定するのかということが任せっぱなしということにもなりかねません。

 多分これは、せっかく出てきた治験をすぐに動かして、すぐにリンクさせようということで、非常に患者さんの最後から見たら確かにそうあるべきだとは思います。けれども、適応に関してやはり文章として出てきたときに、違いのないように、こういうものについてきちんとされるのだということを、明確にしていただいた後のほうがいいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。何かほかに御意見ありますか。

○石川構成員 私も同じようなことなのですけれども、患者さん目線でいったときに、それぞれの3つの施設のパネル検査で、何かよく出てくる強いがん腫みたいなものがあるようなことを聞いたのです。例えば患者さんが希少がんで阪大に行って、そういう場合にちゃんとほかの強い所を紹介したり、患者さんの利益になるような形で研究施設ということではなくて、患者さん利益になるように移動できるとか、それからもう1つは、前にも出ましたが、エキスパートパネルの人たちですよね。これは習熟している人たちが、それぞれの施設で習熟している人だけではなくて、いろいろ日本の中で交流があるのかとか、そういったところについても、これから先にもっといっぱい出てくるのではないかと思うのです。そういうことも含めて、このパネル遺伝子検査については一定のやり方といいますか、相互交流なども含めて、きちんとしておいたほうがいいのではないかという感想があります。

○山中構成員 今、石川先生がおっしゃったことに関連するのですけれども、おっしゃるとおりだと思います。エキスパートパネルの人員を見ると、助教の先生とかが結構多いのですね。乳がんとか消化器がんとか限られたがん腫の助教の先生たちが多いです。ということは、アクショナブルな遺伝子が見付かった後に治療できるような道筋を残しておく、そういう担保をしておくというのはあってもいいと思うのですが、そもそもその人たちが日本中で行われているような治験の情報を本当に集められるのかなと思うのです。

 がんセンターですとやはり情報は集まると思うのです。ただ、大学はどうしても相対的にがんセンター系に比べると、治験の情報は遅れます。それは事実だと思います。なので、本当にこの限られたがん腫の、かつ助教の立場の先生たちが、きちんと治験の情報を集められるのかというところは、疑わしく思っています。

○山口座長 ありがとうございました。ほかに何か御意見ありませんか。

○田代構成員 私が指摘するのが適切か迷いますが、今回阪大の説明文書を見ると、がんゲノム情報管理センターへの情報提供が任意になっています。先進医療で最初に同意説明文書作成の留意点を作成したときには、基本的に先進医療では、がんゲノム情報管理センターにデータを登録して、日本全体でどういうデータがあるのかを一元的に把握しようという、そういう話になっていたと思います。

 それで、結局このパネルのように任意のものがあると、今まで承認したもののように、基本的には登録しますという約束で、患者さんに説明してあるものと任意のものとが混在するのを認めるということなのかどうかというのが気になるのですけれども。

○山口座長 いかがでしょうか。何か今のことについて。

○医政局研究開発振興課長 こちらのiPadのほうの中に、がん遺伝子パネル検査のプロトコールの必須項目、基本的な要件ということで、この委員会の中でまとめられていたものがあると思います。それを見ていただきますと、今回の1が「患者選択基準」で、そこに「保険収載を視野に、早期に臨床的有用性が示されるべき疾患を優先する。(固形がん(標準治療後に再発・進行したPS1のもの)、原発不明がん、血液腫瘍など)」と書かれています。

 それからもう1つ、6の所に「患者への説明・同意、結果返却内容」というところで、その下のほうにゲノムの下から6の欄の下から4行目に、参加の同意(「がんゲノム情報管理センター」にデータを蓄積することおよびデータの一次利用まで)に関して、参加の同意を取ることになっています。ただ、もちろん患者さんが嫌と言えば参加しないこととなりますが。

 そして7番で「先進医療実施組織外への情報提供について」ということで、これを「がんゲノム医療推進コンソーシアム懇談会報告書」等の例に基づいて、取得する具体的な情報は、臨床ゲノム情報統合データベース整備事業に検討された形式を踏まえ、「がんゲノム情報管理センター」へのスムースな情報蓄積を念頭に、習得データの提供に関する同意取得などを試験計画に含めるということで、基本、任意というよりは、そういうがんゲノム構想の中でしっかり役割を果たしてくださいということを、基本的な要件としていたということです。任意というのは患者さんの同意が得られない場合は当然駄目ですけれども、そうでない場合は、基本やっていただくことになっていると思います。

○田代構成員 このプロトコールの必須項目を議論したときには、当然ながらたまっているデータを二次的に別の研究だったり、企業が使うということは完全に任意だと思うので、そこは患者さんの意思だとは思うのですけれども、まずは診断の精度を上げていったり、国の中でこういう情報をしっかり一元管理していって、しっかりとした診断が下せるような仕組みを作るという意味では、データを集めることについては、むしろある種診療の一環というか、診療の質を上げていくための活動なので、そこは基本的に任意でというよりも、こういう形でやらせていただきますという話で進むと思っていました。それが今回、ほかの例えば遺伝性腫瘍に関する所見を知りたいとか、二次利用についてどう思うかということと並べて任意になっているので、そこが今までと少し違うのかなと思います。

○山口座長 ありがとうございました。ほかに何かありますか。

○山中構成員 ロードマップの件なのですけれど、ロードマップを見ると、先進医療の後、薬事申請するみたいなことになっていて、一方で対面助言の記録があって、これは対面助言をやっているのですかね。ライフテクノロジーズジャパン、サーモフィッシャーさんのことだと思いますが、PMDAの見解が、Oncomineの遺伝子パネルはデータがあるので、既存のデータを用いて遺伝子パネル検査として申請が可能と判断すると言っているわけです。なので、サーモフィッシャーさんが薬事申請できる状況にあるのではないかなと思うのです。

 薬事承認されるまでの隙間を埋めるために先進医療を使うというような使い方は、もちろんあるとは思うのですけれども、この先進Bのデータを本当に使う気なのかどうか、ちょっと分からなくて。実際に対面助言も阪大の先生は行かれてないですし、サーモフィッシャーとPMDAだけであって、それでサーモフィッシャーが阪大に対面助言の結果を報告するみたいな変な形態を取っているので、本当に阪大でやったデータを薬事申請に使うつもりがあるのかどうか。この立て付けから見るとそう見えないのですよね。なので、その辺りは、この先進医療をやる意義にも関わってくるのですけれども、いかがでしょうか。

○山本構成員 一応そこを聞いておりまして、21ページの所です。私も参考資料で付けるということで気になったし、実際に体外診断薬ですので、別に国内のデータが必ず必要かと言われると、既成の観点から多分そうではないので、一応、相談記録にも何となく申請可能な感じで書いてありましたし、それで聞いてみたのですが、全般相談の際の記録であるというふうな書き方。

○山口座長 どこですか。

○山本構成員 21ページです。そこにお答えとしては、実際にこれを使うのですかということは聞いたのですけれども、この相談が全般相談であったということで、PMDAから「既存の海外データを持って申請可能」という見解をもらったけれども、相談視点の見解で本当に保証されるかどうかは分からないと考えていると。日本の使用経験データを蓄積して、より根拠をもって、薬事審査に臨みたいと考えているということで、お返しは頂いております。それで最後のなお書きの所に先生がおっしゃったように、薬事承認までの間を先進医療Bで埋めるということも、意図はされているようだということです。

 これ自体では駄目かと言うと駄目というものではないとは思っているのですけれども、おっしゃるように、これがどのぐらい申請のときに付ければ、確かに役には立つだろうと思いますが、ただ、これがなくてもスッと通るのかどうかというところについては、ちょっとよく分からない。実際にそこまでまだ、どうも面談記録も出てきていないので、気になるのであれば、そこをもう少し聞くというのもあるのかもしれませんけれども。

○山中構成員 薬事申請するのはあくまで企業さんなので、やはり企業さんのお考えと抱き合わせのところはあると思うのですよね。先進医療Bをより効率的に使ってもらうためにも、今、サーモフィッシャーさんがどのようにOncomineの日本での薬事申請を、日本での位置付けを考えておられるのか、単に何かデータを取ってもらうためにOncomineを提供するというわけではないと思いますので、それならそれできちんとサーモフィッシャーさんのプランを知りたいなと思います。

○山口座長 ほかにありませんか。

○山本構成員 いかがですかね。もう1つは、ほぼ同じようなシーズというか、案件が続けて来ているのです。そういう意味で言うと、余り違うものを全部いいですよと言って通すのか。11個については私もそれでいいと思うのですけれども、ここまでそろってくると、患者の選択基準等はある程度こちらで。つまり、各申請者にとってはほかの所のものは分からないので、そこをそろえるとしたら技術部会でそろえるしかありません。そういう意味で、こちらからそろえる方向で、こういうようにしていってくださいという推奨を出していくというのは、1つのやり方ではあると思います。

○山口座長 ほかにありませんか。

○石川構成員 先ほど私が言ったのは、患者さんにとっての治療ということについて考えれば、どのパネルを使ったらいいのかというのは、それぞれあると思うのです。例えば阪大に掛かっている患者さんがいらっしゃって、これって実は東大のほうがいいんじゃないかと思ったときに、東大のほうに紹介するかどうか。あるいはNCCのほうに紹介するかどうかということです。患者さんを取っても、これは本当に治療ができないような難治の患者さんですよね。ですからワンチャンスぐらいしかないので、そういうことをやっていただけるのかどうか。だから先生がおっしゃるように、ちゃんとその患者さんに合ったパネル検査などを選択してあげるコントローラーが、どこかに必要ではないかということも含めて、何か検討したほうがいいのではないかと思うのです。これはこれからもっと出てくると思うのです。

○山口座長 ほかにありませんか。

○山本構成員 患者さんにとってどれがいいかというのを、今の時点で振り分けられるのか。これは米国で少し実績があるみたいですけれども、国がんと東大については、まだそういう実績が出ていない状況なので、逆に言うと、「こっちのほうがいいです」と確約できるのかというのが気になるところです。

○山口座長 この(2)の適応というのは、臨床家としては非常によく理解できて、これは是非やりたいなと思うのですけれども、今までの2つのものと比べたら、余りにもそこのところが違い過ぎます。まずは一応(1)のほうだけでスタートしていただいて、いろいろな治験が出てきたときに、こういうものは結構あるから、こういうものについては追加の適応でやらせてくれということを、追加申請でもいいから申請してもらってやるとか、そういうルールを、3つのパネルの間で共通の認識を持ってもらってやったほうがいいように思うのです。今は手続上の問題とか、やはりいろいろな問題点もあって分かりにくいところもあるのです。差し当たって、余り遅くなるといけないので、今回は(2)は除いて足並みをそろえてもらって、スタートしてもらうほうがいいと思うのですが、いかがでしょうか。

○伊藤構成員 そうしていただくのが。この(2)の適応が余りにも広過ぎて、コントロールが難しいのではないかと。もし(2)もやるのであればもう少し具体的に、こんな漠とした要件ではなくて、具体的にリストを作るぐらいにして、出していただくのがよろしいのではないかと思いました。

○山口座長 ほかに御意見はありませんか。

○掛江構成員 質問です。この前の議論で田代委員から御指摘のあった点で、私がはっきり分かってないので教えていただきたいのです。森光課長から御説明があった基本的な要件の改訂版の6を改めて読ませていただくと、6の「説明・同意」の下から3行目に、確かに「2段階の同意とする」と明記してあるのです。1段階目の同意というのは、データをセンターに登録することと、データの一次利用の同意と書いてあるのです。ですから、この2つはセットで、要は参加するかしないかの同意が1段階目の同意というように読めたのですが、そうではないのですか。

 一次利用というのは、この研究への利用ですよね。研究への利用とデータセンターへのデータの登録・蓄積はセットの同意で、今までも確かほかのものもそのようになっていて、データを蓄積しながら、フィードバックできるものはフィードバックしていくというプロトコールだったと。二次利用や詳細のフィードバックに関しては、別途任意で同意を得て対応するという2段階の構造と理解をしたのです。

○医政局研究開発振興課長 そういう理解です。

○掛江構成員 そういう構造であるとすれば、今回の説明文書はこれを逸脱しているというか、これと違う新しい枠組みを出してきているので、もし基本的な要件を遵守してやることという前提があるのであれば、修正の指摘をしていただく必要があるのかなと感じたのです。

○山本構成員 確認です。簡単に言うと、iPadのほうにある説明同意文書の19ページの、公的データベースへの登録が選べるようになっているのを削除するということですか。

○掛江構成員 あと、同意書も、任意の同意の枠が3つあって、最後が登録なので、それはちょっと違うだろうと。

○山本構成員 そこです。19ページで「資料情報等の取扱い(公的データベースの登録)」というのが任意というか、同意する同意しないが別途になっているので、これはこの中に含まれているものとして扱うということですよね、おっしゃっているのは。

○田代構成員 おおむねそういう感じですが、説明文書やプロトコールを読むと、がんゲノム情報管理センター以外の海外のいろいろな公的データベースなども含めて、この中で書いてあるのです。私は、そこは別に任意でいいと思うのです。とにかく今回の先進医療の中では、がんゲノム情報管理センターに1回データをまとめて送りましょうという合意で進んでいたと思うのです。そこは基本的には送りますという説明をして、同意を得ていただき、恐らく残すとすれば、それ以外の様々な海外のデータベースなども含めて、登録していくということについては、任意で聞かれても、それは別に施設ごとの判断かなと思いますので、そこが一緒になっているという印象です。

○山本構成員 そうすると「公的データベースへの登録に関して」の二次同意のところは残しておいて、ここからがんゲノム情報センターのものは「ではない、それ以外の」という形にしていただき、説明の所を整理していただくということで大丈夫ですね。

○山口座長 今までがんセンターなども、そういう形になっているのですかね。この申請は、そこのところもちょっと違うのですよね。

○医政局研究開発振興課専門官 田代先生に1点伺いたいのですけれども、今、がんゲノム情報管理センターにデータを入れるところを任意とするかどうかについて、がんゲノム医療中核拠点病院等連絡会議のワーキンググループのほうで検討されていると思います。しかしそれは保険診療で実施する際の話であって、先進医療は、やはりこちらの基本的な要件で確認していくのが望ましいということでよろしいでしょうか。

○田代構成員 基本的に先進医療は、まずこの約束でやるということになっていたと思うので、それでそろえるのが基本だと思います。その後、保険診療になったときにどうするかというのは、また別途議論があると思います。

○山口座長 その辺りも問題があるようですので、今までに2つ出てきたもので、一応足並みをそろえていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。これはかなりいろいろな問題が出てきて、いろいろな所を探っていくといろいろな齟齬がありますので。

○山本構成員 そうしたら(2)の選択基準を外して、説明の所で基本的に。これだけ患者さんの半数が、がんゲノム情報センターにデータを入れないということになるのは、確かにもったいない話なので、先進医療Bでやる場合には、基本的にそこについても協力していただくという形で、次に出てきたときもそういうようにするということでよろしいですよね。

○山口座長 今のまとめでよろしいですよね。結局、それは今までの2つの申請と一緒ですよね。そこをきちんと書き直してもらうということと、やはり適用は(1)に書いてもらうということでいかがでしょうか。

 ありがとうございました。それでは整理番号86については今述べたように、今回、適用は(2)を省いてもらって、説明文書やいろいろな所で、今まで出てきた2つと異なる不明瞭な所もありますので、そこをきちんと明確にしてもらってということでいかがでしょうか。

○掛江構成員 後者のほう、がんゲノム情報管理センターにデータを蓄積するという件の修正に関しては、基本的な要件に合わせてというほうが根拠としていいのかなと。ほかの2つと合わせてと言うより、そもそもがんゲノム遺伝子パネルの基本的な要件を定めておられるので、それに合わせるようにという指導をしていただいたらいいのかなと思います。

○山口座長 分かりました。多分、そうでないと余り意味がないので、それはそのほうにのっとってやるということで修正を頂いて、条件付き「適」にしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 ありがとうございました。それでは条件付き「適」ということにいたします。

(真田構成員、藤原構成員入室)

○山口座長 今、真田先生と藤原先生にお戻りいただきました。続いて、試験実施計画の変更について、事務局より説明をお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 先進医療Bの試験実施計画の変更については、3件の申請がありました。37ページの資料2を御覧ください。東京大学医学部附属病院からの申請で、告示番号6、ゾレドロン酸誘導γδT細胞を用いた免疫療法です。適応症は非小細胞肺がんです。本試験は、標準治療抵抗性の非小細胞肺がんを対象に、ゾレドロン酸を用いて培養した自己γδT細胞懸濁液を、2週間間隔で6回点滴静注投与し、その有効性と安全性を評価することを目的とした単群オープン試験です。予定症例数は85例です。今回の申請時点で、登録は23例となっております。

 御審議いただく主な変更内容については、39ページを御覧ください。実施計画書と説明文書の記載の修正です。変更理由は2の1を御覧ください。治療期間及び追加治療期間の規定来院日についてのアローアンスの明記です。従来は予定日の前後1週間と規定しておりましたが、培養細胞の品質を考慮し、規定来院日の-2+1日と明記しました。この来院日に受診できない場合は日を改めて、細胞の培養からやり直します。2の2は患者負担を軽減するため、同意取得前4週間以内のデータ及び他院にて取得されたデータを適格性評価に採用できることについて、明記しました。また、その他は記載整備です。以上です。

○山口座長 本変更内容について、御意見はありますか。1週間も要らないということですね。2のほうも特に問題はないように思いますが、何か御意見はありますか。よろしいでしょうか。それでは、告示番号06の変更については認めることといたします。

 続いて次の案件、試験実施計画の変更について、事務局から説明をお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 41ページの資料3を御覧ください。富山大学附属病院からの申請で、告示番号35、ハイパードライヒト乾燥羊膜を用いた外科的再建術です。本試験は再発翼状片を切除した部位にハイパードライヒト乾燥羊膜を添付し、再発を抑制する治療法の有効性及び安全性を探索的に検証することを目的とした単群試験です。予定症例数は40例で、今回の申請時点で登録は9例となっております。

 御審議いただく主な変更内容は、ドナー説明文への文書の追加です。変更する理由については42ページを御覧ください。ドナー説明の過程にプロトコール違反があり、今後は適切に実施するために、説明後、1日以上の熟慮期間を設けることを明記しました。詳細な経緯については、タブレット資料にさせていただいております。

 経緯の概要を御説明いたしますと、今年3月の先進医療技術審査部会にドナー(羊膜の提供者)の同意取得のタイミングについての変更申請がありました。ドナーの同意取得のタイミングが「1日たってから」となっているのを、「1日たってからが好ましい」に変更するということでした。既に行われた13人中、全員のドナーに説明当日に同意を取っていたというご説明でしたので、より具体的な情報について部会の倫理を担当されております田島先生、掛江先生、田代先生から部会後に照会事項を頂き、申請者に照会いたしました。

 また、プロトコール違反に該当する可能性についても、倫理審査委員会に調査していただきました。その結果、ドナーの同意取得については、やはり全例でプロトコール違反であったということが確認されましたが、重大な倫理指針違反には該当しないと判断されました。今後は、倫理指針及び羊膜取扱いガイドラインに従い、プロトコールを遵守し、慎重に進めるよう指導がなされました。そのような経緯で、今後は適切に実施するために、説明後、1日以上の熟慮期間を設けるということが同意文書に明記されました。これら一連の対応で、倫理の御担当の3人の先生方から御了承を頂いております。ほかの内容は記載整備です。以上です。

○山口座長 ただいま御説明いただいたような経緯ですが、何か御意見はないでしょうか。もっとも当然なことが行われていなかったことが明らかになってしまって、これは明記しないと駄目ですよということに対応したものだと思います。御意見はありませんか。

 それでは、告示番号35の変更についても認めることといたします。続いて、次の試験実施計画の変更について、事務局から御説明をお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 43ページ、資料4を御覧ください。京都府立医科大学附属病院からの申請で、告示番号59、自家骨髄単核球移植による下肢血管再生治療です。適応症はバージャー病で、従来の治療法に抵抗性を有するものであって、フォンタン分類Ⅲ度又はⅣ度のものに限るとしています。本試験は、標準治療で難治性の重症虚血肢を呈するバージャー病を対象として、自家骨髄単核球移植による下肢血管再生治療の安全性と有効性を評価することを目的とした単群試験です。予定症例数は25例で、今回の申請時点で登録は4例となっております。

 御審議いただく主な変更内容については、44ページを御覧ください。様式9号の実施責任医師の要件の変更です。実施責任医師の要件には、まず、バージャー病に対する当該技術の経験が術者として5例以上あることというのがあるのですが、それに加えて、こちらに書かれているバージャー病以外の疾患に対する当該技術の経験が、術者として5例以上あることというのもあり、合計で10例の経験を求めていました。一方で、こちらには書かれておりませんが、実施医療機関の要件では、バージャー病以外の疾患に対する当該技術の経験が5例以上あることを求めています。

 今回の変更は、実施責任医師の要件から、バージャー病以外の疾患に対する技術の経験が術者として5例以上あることという要件をなくして、医療機関の要件の症例数5例に合わせ、責任医師のほうも「バージャー病において当該技術を5例以上経験していること」だけに変更したいという趣旨です。その理由ですが、症例登録の推進のために、協力医療機関の追加を検討する過程で、必要にして十分な経験症例数について再検討したということです。その結果、骨髄穿刺という同一の医療技術であり、5例以上の経験で責任医師は十分であろうと考えられたとのことです。以上です。御審議をお願いいたします。

○山口座長 本変更内容について、御意見はありますか。確かにバージャー病以外のもの5例というのは、なかなかややこしくなって余り意味がないのかもしれませんが、いかがでしょうか。

 これも特に御意見がないようですので、告示番号59の変更についても認めることといたします。続いて、協力医療機関の追加について、事務局から御説明をお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 45ページの資料5-1を御覧ください。これまでに大臣告示されている5つの技術について、協力医療機関の追加申請がありました。4755ページの資料5-2を御覧ください。事務局において、いずれも先進医療を実施可能とする保険医療機関の要件を満たしていることを確認いたしました。協力医療機関の追加として御了承いただきたく存じます。特に御意見がなければ、手続を進めさせていただきます。以上です。

○山口座長 ありがとうございました。次に、先進医療B試験の取下げについて、事務局から説明をお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 57ページの資料6を御覧ください。告示番号28の技術について、先進医療Bの取下げ申請がありました。取下げ理由は、目標症例数20例に対し、平成299月末時点で登録症例が2症例だったため、PMDAと対応について事前面談を実施したところ、登録症例が2例であっても有効性が認められていることから、本試験をPOC試験と位置付け、今後は、希少疾患であり患者数が少ない現状も考慮して、医師主導治験(検証的試験)として実施することとしてはどうかという助言を得たとのことです。2症例の結果の概要については、タブレット資料とさせていただいております。詳細は現在解析中で、平成30年度内に総括報告書を作成する予定とのことです。特に御意見がなければ、手続を進めさせていただきます。

○山口座長 この有効性が認められたというのは、こちらにも報告があるわけですか。

○医政局研究開発振興課専門官 登録された2例について解析した総括報告書をこちらに提出していただく予定です。

○山口座長 2例やって素晴らしい技術なのに、20例やらずに2例で終わってしまうというのも、ちょっと不思議な感じがするのです。2例で分かるぐらい素晴らしいものだったら、もっと登録されてもいいかなと思って、内容を知りたいなと思っていたのです。いずれまた報告があるということですよね。分かりました。ほかに何か御質問はありませんか。

○山本構成員 医師主導治験に進むということでしたら、むしろそのほうが承認には近いと思いますので、無駄にはならないのではないかと思います。

○山口座長 これは結構長いことやっているのに、2例しか登録されていないので不思議に思っただけです。ありがとうございました。次に、臨床研究法の対象となる先進医療B試験についての案を、事務局から説明をお願いします。

○医政局研究開発振興課専門官 59ページにある資料7を御覧ください。まず背景ですが、今年の326日に改正された先進医療の課長通知において、臨床研究法施行前から実施している臨床研究法の対象となる研究について、同法に基づいて実施計画を作成した場合には、通知に定める必要書類をおおむね本年10月頃までに、研究開発振興課に提出することとしております。提出された実施計画の内容および、認定臨床研究審査委員会の審議の結果生じた修正については、新規技術と同様に、こちらの部会及び先進医療会議で評価をした後、実施することとなっておりますが、各試験において大きな修正が生じるか否かが今のところ明らかではなく、評価方法の詳細について定められておりません。

 そこで対応案として、臨床研究法施行前から実施している臨床研究法の対象となる研究について、同法に基づき実施計画を作成した場合には、まず申請当初に主担当として御評価いただいた構成員の先生1名に、実施計画に安全性・有効性に影響する事項が適切に含まれているか等の事前評価をお願いすることとしてはどうかということを、御提案させていただきます。また、臨床研究審査委員会の審議の結果生じた修正範囲が広くて、生物統計学的、倫理的な内容に及ぶと判断される場合には、事務局が主担当の構成員の先生の御意見を踏まえ、副担当の構成員の先生にも事前評価をお願いすることとしてはどうかということを、提案させていただきます。

○山口座長 59ページの2の対応案の所で、場合によっては構成員と主担当の先生にもお力を貸していただきたいということかと思います。やはり迅速にやるためには、やむを得ない対応かと思います。何か御意見はありますか。

○一色座長代理 確認です。事前評価をしておくことによって認定審査委員会の審議の結果の後に、ここで行われる協議に迅速化が可能となるという意味ですか。

○医政局研究開発振興課専門官 そのとおりです。

○山口座長 ほかに御質問はありませんか。それでは、本日の議題は以上です。構成員の皆様から何か御質問や御意見はありませんか。ないようですので、次回の日程を事務局からお願いいたします。

○医政局研究開発振興課専門官 次回の開催については、823日の木曜日です。時間は16から18時までの予定です。場所については別途御連絡させていただきます。また、本日の議事録については作成次第、先生方に御確認をお願いし、その後に公開させていただきますので、併せてよろしくお願いいたします。

○山口座長 それでは、第73回先進医療技術審査部会を終了いたします。ありがとうございました。

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