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2019年1月16日 第7回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ議事録

医薬・生活衛生局

○日時

平成31年1月16日(水)17:00 ~ 19:10

 

○場所

田中田村町ビル8階 会議室8E
東京都港区新橋2-12-15

○議題

(1)高齢者の医薬品適正使用の指針(追補)(案)について
(2)その他

○議事

 

○課長補佐 それでは、定刻となりましたので、始めさせていただきます。
まず、開会に先立ちまして、傍聴の皆様にお知らせいたします。傍聴に当たっては、既にお配りしております注意事項をお守りくださるようお願いいたします。
また、本日のワーキングは従来の取り扱いと同様、公開で行うこととしております。カメラ撮りは議事に入る前までとさせていただきますので、マスコミ関係などの方々におかれましては、御理解と御協力のほど、よろしくお願いいたします。
それでは、只今から第7回「高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ」を開会いたします。
御出席の構成員の先生方におかれましては、御多用のところ遅い時間に御出席いただき、誠にありがとうございます。今日は、大野先生、水上先生、髙瀬先生は、遅れて到着される旨伺っておりますが、本日は、構成員12名全員の御出席ということでいただいており、これ以降、議事に入らせていただきます。
それでは、カメラ撮りはここまでとさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 

(カメラ退室)


○課長補佐 それでは、以降の進行につきまして、主査の秋下先生、よろしくお願いいたします。
○秋下主査 皆様、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
では、議事次第に沿って進めてまいります。
初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。
○課長補佐 配付資料の確認をさせていただきます。お手元にお配りしました資料、一番上に議事次第と配付資料一覧、続いて、開催要綱、座席表となります。
資料を順に確認させていただきます。
資料1「高齢者の医薬品適正使用の指針(追補)(案)」
資料2「高齢者の医薬品適正使用の指針(追補)別添(案)」として、別添1と別添2
参考資料「高齢者の医薬品適正使用の指針(追補)骨子」を配布しております。
また、議事次第の配付資料一覧には反映されておりませんが、資料1の追補(案)について、前回ワーキングからの修正点がわかるように、見え消しとした資料を構成員の先生方の机上に配付しておりますので、そちらもご覧いただけると幸いです。
加えまして、参考資料としまして「高齢者医薬品適正使用の指針(総論編)」、各ガイドライン集をピンクのファイルで御用意しておりますので、議論の際に御参考としていただけますと幸いです。なお、指針総論編とガイドライン集につきましては、会議終了後、机上に残したままにしていただければ幸いです。
本日の資料は以上でございます。不足等がございましたら、お申しつけください。
○秋下主査 よろしいでしょうか。
それでは、議題に入ります。議題1は「高齢者の医薬品適正使用の指針(追補)(案)について」です。前回のワーキンググループで構成員の先生方に御議論いただいた内容を踏まえ、事務局にて修正していただきました。
それでは、事務局から追補(案)の「はじめに」の修正部分を中心に説明してください。
○課長補佐 それでは、資料1「高齢者の医薬品適正使用の指針(案)」をご覧ください。
まず「はじめに」の部分について、前回からの修正点を中心に説明いたします。
1ページ16行目になります。3つに分けた療養環境の1つ目の記載について、「外来・在宅医療」に加えて「特別養護老人ホーム等の常勤の医師が配置されていない施設」を追記しております。以降、この表現が出てくる部分につきましては、同様の修正をしております。
続きまして、2ページの「(2)患者の療養環境ごとの多剤服用の現状」につきまして、12~13行目で図1の内容について「ここ数年で大きな変化はない」という説明を加えています。
続きまして、4ページの5行目「マル3その他の療養環境」の括弧書きの中につきまして、前回は「常勤の医師・歯科医師が配置されている介護施設等」としておりましたが、老健施設においては常勤配置とされているのは医師のみであることから、「常勤の医師が配置されている介護施設」と修正しております。
続いて、5ページ5行目「(3)各療養環境において共通する留意点」をご覧ください。ここでは12行目からマル1として、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)についての記載を追加しています。「ACPが実践されている場合における薬物療法の適正化」とし、その説明として、ACPの説明の後に、ACPは「病期に応じて様々な手法がとられる。ポリファーマシー対策を含む薬物療法の適正化についても、患者・家族の意向を確認・尊重することが重要である」としています。
続きまして、7ページをご覧ください。14行目「QOLの維持向上を共通の目的として」という文言を追加して、その下の表1に部分的に記載のあった「患者のQOL・安全性の確認」という記載を削除しています。14行目で共通項としてQOLの維持向上の記載を持ってきたということでございます。
続いて、9ページをご覧ください。5行目からの「服薬アドヒアランスの改善」部分になります。27行目の※につきまして、前回案ではアドヒアランスとコンプライアンスについての説明を記載した上で、指針中では「両者を使い分けた」としていたのですが、指針全般について大抵の箇所が使い分けというよりは同じ意味で用いられていたことから、ここではコンプライアンスとアドヒアランスの意味を説明することにとどめまして、本文中の表現は「アドヒアランス」という言葉で統一しております。
以上、「はじめに」の部分で主な修正点になります。
そのほか細かい表現の統一と文章をわかりやすくするために、文節の順番の入れかえ等も行っておりますので、そのあたりは見え消し版も御参照いただきながら、御確認をお願いします。
以上です。
○秋下主査 ありがとうございました。
只今の事務局の説明も踏まえて、「はじめに」の部分について御意見・御質問等をお願いします。いかがでしょうか。
1点確認なのですが、介護老人保健施設の管理医師は、医師ではなくても歯科医師でも可能だと理解していたのですが、ただ、実態としていないということで、ここはジェネラルにそういう人はいないので、ほかと合わせるような形で歯科医師は外したということかなと思ったのですが。
○課長補佐 先生のおっしゃるとおりでございますが、配置基準で定めがあるのは医師のみということもあったので、それを説明に加えさせていただいて、先生のおっしゃるとおりで歯科医師も管理者にはなれるのですけれども、実態としてはいないということもございます。
○秋下主査 いかがでしょうか。では、仲井構成員、お願いします。
○仲井構成員 7ページの表1なのですけれども、社会福祉士等と介護福祉士等の順番を入れかえたほうがいいかなと思いました。役割としては多分、介護福祉士は管理栄養士までの続きと似ていますし、社会福祉士は介護支援専門医と若干役割が似ているかなと思って、ジャンル的には順番を入れかえたほうがわかりやすいのではないかと思ったのですが。
○秋下主査 いかがでしょうか。池端構成員、どうですか。
○池端構成員 職種の仕事内容等を考えると、確かにそのほうがくくりはいいかなという気はします。
○秋下主査 事務局、お願いします。
○課長補佐 表の職種の順番は「厚生労働省設置法」があったので、こちらとしても順番をどうしていいか案が思い浮かばなかったので、それを参考にはさせていただいているのですが。
○池端構成員 だったら、どちらでもいいかなと思います。
○秋下主査 仲井構成員、いかがでしょう。
○仲井構成員 それであれば、私もどちらでも構いません。
あと、もう一点よろしいですか。これは看護師さんのところなのですけれども、看護師さんは意外とここに書いてある職種がいない施設や場所の場合には、そのかわりをされていることも結構あるように思うのですけれども、そういうオールマイティ的な要素を書き込まなくていいのかなと思っているのですが、いかがでしょうか。
○秋下主査 桑田構成員、いかがですか。
○桑田構成員 そう言っていただけると大変ありがたいなと思います。ただし、逆のこともあるかなと思ったりもします。看護職がいない場というのはそうそうないかもしれませんけれども、ほかの職種が担っているということもあるので、ここに書いてあることしかしないというわけではない、主にこういった役割があるという理解で私は受け取っていました。実際にはそれぞれのケアを提供される場で役割を補いながら遂行しているのではないかと受け取っていますので、私は実はそこは余り気になりませんでした。互いに何を主に行う役割があるのかを理解する表と受け取っています。
○秋下主査 ありがとうございます。事務局、それでよろしいでしょうか。
ここは、それぞれの職種の役割をかなり慎重に厚生労働省内の各局・課と調整いただいたりして、この表現になっているということもありますので、今の桑田構成員からのお話のとおりかと思いますが、仲井構成員、よろしいでしょうか。
○仲井構成員 わかりました。ありがとうございます。
○秋下主査 ありがとうございます。
そのほかいかがでしょう。よろしいでしょうか。では、また戻れますので、続けて第1部のほうにいきたいと思います。
では、第1部、外来・在宅医療について、事務局より説明をお願いいたします。
○課長補佐 それでは、資料10ページ、第1部からをご覧ください。主な修正点について説明いたします。
少し飛んでいただいて、12ページの3行目「2.入院からの移行時における留意点」の部分になります。
まず、5行目に「退院前カンファランス等を活用して」を追記。
さらに、20行目には「サービス担当者会議等を通じて」を追記しています。
さらに、13ページの図4につきまして、病院・診療所等のアイコンを第2部、第3部も含めて統一しました。
また、施設等の移行元・移行先を明確にするとともに、各療養環境において患者を中心とした多職種のかかわりがわかるように少し整備いたしました。多職種については、どこまで記載するかといったところは悩みましたので、そのあたりも御意見をいただければと思います。
続きまして、14ページの1行目、処方理由が判然としない薬剤を継続服用している場合について、その前に「前医への確認を経ても」を追記しています。
さらに、22行目「施設で想定される状況とモニタリング」の部分につきまして、15ページの4行目から施設長の理解の必要性について追記しています。施設長は、施設の運営を統括し、その方針を入居者と家族へ説明し理解を求める立場にあることから、ポリファーマシーの趣旨を理解した上で職員や連携する外部の医師、薬剤師等とそれに対する方針を策定、共有することが望ましいとしています。
以上が1部になります。
○秋下主査 ありがとうございました。
それでは、御質問・御意見いかがでしょうか。お願いします。
○仲井構成員 「非薬物的対応」という言葉が1部では全く出てこないのですけれども、これはどこかに差し込む必要はないでしょうか。ありますか。
○秋下主査 逆に、第2部、第3部にはあるのでしたか。
池端構成員、お願いします。
○池端構成員 「はじめに」にありますように、ACPも含めて全ての療養環境に共通部分ということで非薬物的対応やACPがあるので、あえて1部、2部、3部でまた書き込む必要はないのかなと思うのですが、いかがでしょうか。
○秋下主査 戻っていますけれども、6ページの図3「代表的な非薬物的対応」、ここには様々な療養環境が含まれています。仲井構成員に作っていただいた非常にすばらしい図だと思いますけれども、これで代表しているということで、どうかというのが池端構成員の意見ですが、私もそれでどうかと思いますが。
○仲井構成員 では、そちらでお願いいたします。
○秋下主査 よろしいでしょうか。ありがとうございます。
永井構成員、お願いします。
○永井副主査 今回新たに追加された、15ページ4行目からの施設の運営の統括をする立場の方々に関する留意点、ポリファーマシーを理解し、職員や専門家と協力してというような趣旨は、必ずしもこの施設だけではなく、第2部、第3部のケースでもそういう経営的な立場にある人たちの理解を深めていくという趣旨は重要ではないかと考えます。
第2部や3部の環境・施設環境のところにはこういった記載がないので、例えば、5ページから始まる「(3)各療養環境において共通する留意点」に趣旨を盛り込むか、もしくは第2部や第3部の該当箇所、具体的には施設で想定される状況とモニタリングに該当する部分が、20ページの6行目からと、26ページの6行目からがその項目になっておりますので、そこに第1部を参照するような記載を追加するか、そういった形で手当をすべきではないかと考えました。
○秋下主査 ありがとうございます。重要な指摘ですね。第1部はこの前のワーキングで御指摘がありまして追記したわけですが、確かに第1部だけにあるというのも。
お願いします。
○池端構成員 確かに、非常に重要な御指摘だと思うのですけれども、考えようによっては療養環境は、第2部、第3部は、医師が常勤あるいは施設長になっているので、そこは当然医師として理解していただかなければいけないということで、それを療養環境で、特に第1部に関しては、医師がいない特別養護老人ホーム等の施設長にそこを理解していただきたいという趣旨が一番だったかと思うので、そういう御意見でここに書かせていただいたのではないかと思います。当然全部に渡っていますけれども、特にここに強調するというのは、そういう意味があったかと思いますが、いかがでしょうか。もちろん、共通項目に書いていただいても全然問題はないと思うのですけれども、あえてここだけに書いたのは、そういう御意見があったからだったかと思います。
○秋下主査 仲井構成員、経営者としていかがですか。
○仲井構成員 先ほども言われたかもしれませんが、第3部の22ページの23~25行目にも、少しそういう趣旨のことが書いてはあるのですけれども、まとめるのもいいかもしれませんし、ばらけてもう少し厚く書くのもいいかもしれませんが。
○秋下主査 そういう意味では、確かに池端構成員がおっしゃった「医師が常駐していない施設」という話は、前回のワーキングで髙瀬構成員からそのような趣旨の発言があって、こういう追記をすることになったかなと思っています。イメージされていたのは医師がいない施設では、例えば、髙瀬構成員は在宅医療をされているわけですが、「介護施設に行って医療を行う場合に、その施設の経営者の考えと一致しないと難しい」という意見でしたので、池端構成員がおっしゃったような趣旨でここは書かれたことを考えますと、そういう点でここをわかりやすく、要するに施設という表現が一般的過ぎて、読むと何となく全ての施設でとなりますけれども、医師が常駐していない施設という趣旨なんですね。そうすると、少し頭に何かつけるということをすれば、第1部に特徴的な内容が書かれていると読めるのかもしれません。
第1部の中では外来と在宅と特養なのですが、特養は該当すると思いますけれども、在宅で施設に往診した場合のお話から始まったような気がするので、そういう施設が入ってこないといけないのかなと思いますので。
○仲井構成員 そうしたら、例えば、これは医師、歯科医師、薬剤師を中心に読んでもらう本だというとことであれば、施設長に求めるよりも、そういう人たちが施設長にこういう話をすべきだ、みたいな書き方のほうがよくないですか。出入りする医師、歯科医師、薬剤師は、こういうことを注意して確認すべきだというほうがよくないですか。
○秋下主査 なるほど。そうすると、主たる利用者である医師、歯科医師、薬剤師がこういう施設に出入りする場合には、こういうことを理解していただいて、ここに書いてあるようなことをやっていただくように努めるという、主客を逆転させて書き直すということですね。これは一つの案かと思います。いかがでしょうか。
○池端構成員 趣旨はすごくいいと思うのですけれども、言葉を上手に使わないと上から目線のことになってしまうといけないので、御理解をいただくように努めるとか、そういう言い方のほうがいいかと思います。確かに、主語をそうするほうが、主な利用者は医師、歯科医師、薬剤師となると、そういう言い方もありかなと思います。でも、表現には本当に気をつけないといけないかなという気がします。
○秋下主査 それでは、これは少し修正して、今ここですぐということではなくて、事務局と主査で相談して表現を修正しまして、早急にお返ししたいと思いますが、今いただいたような趣旨でよろしいでしょうか。ありがとうございます。
そのほかの点はいかがでしょうか。清水構成員お願いします。
○清水構成員 もしかすると、少し戻っている感じはするのですが、まず、総論があって各論ですよね。総論の中で5ページの「非薬物的対応の重要性」があって、これは全部に関連するということなので、21行目の「高齢者の日常生活」というのは少し言葉が軽いんですよね。だとすれば、「高齢者の種々の療養環境において」とすれば、頭の中に療養というと自宅もあるし、特養もあるしということで、後半部に多分全部反映するのだろうと思います。「日常生活」というのは非常に軽い単語なので、「種々の療養環境」という言葉にされれば、先ほど仲井構成員がおっしゃったところとの齟齬が解決できるのかなと思いますので、お考えいただきたいと思います。
○秋下主査 ありがとうございます。そのようなことでよろしいでしょうか。異論はございませんね。どうぞ。
○仲井構成員 ありがとうございます。ただ、これは日常生活も入るのではないかと思うので、「日常生活や種々の療養環境」ではどうかと思うのですけれども。軽い部分も入っているつくりにはなっているのですが。基本的にはどちらでもいいです。
○清水構成員 後ろの部分とすり合わせをしますと、通院される方は当然いらっしゃるわけで、通院しても自宅で療養しているという意味合いからすると、「療養」という言葉は必ずしも寝たきりやリハビリということではなくて、自宅で療養、いわゆる他疾患をお持ちの方が、ほかに関節疾患等もありながら、整形などにも通いながらという方もいらっしゃるので、高齢者に関しては療養のない方はほとんどいらっしゃらないと思いますので、そういう意味では日常生活には間違いないのですが、そこに治療やいわゆる療養あるいは加療ということがついて回りますので、「種々の」というのは一番軽いものから重いものまでありますよという意味合いでしたらいかがでしょうかということです。
○秋下主査 大丈夫でしょうか。ありがとうございます。
そのほかいかがでしょう。では、お願いします。
○永井副主査 20ページの表6の一番下の抗凝固薬の記載なのですけれども、「リスク・ベネフィットバランスを評価し、必要性について再検討を行う」とあるのですが、総論編の別添や別表1の関連する内容を見ると、薬剤の選択のことや用量が留意点として書かれているので、そういったことも踏まえると、1つ上の糖尿病治療薬と同じ記載で「薬剤の種類と量、必要性について再検討を行う」という形で、この留意点のところは整理したほうがよいのではないかと考えました。
○秋下主査 そうしますと、「薬剤の種類と量」という言葉をつけたほうがいいということですね。ここは実はこれからの部分だったのですが、御指摘いただいたので。事務局お願いします。
○課長補佐 抗凝固薬につきましては、指針総論編の25ページに記載があるのですけれども、一番上2~3行ほどで書いてあるところに、特に抗凝固薬の投与の可否については、リスク・ベネフィットバランスを評価して判断するということが大事だということがあったので、この部分を特にとってきて記載しています。その部分について糖尿病の治療薬と少し趣が違うのかなとも思われたのですが、ぜひ御意見をいただければと思います。
○秋下主査 どうでしょうか。薬剤師の先生から御意見があるとよろしいかと思いますが。お願いします。
○永井副主査 趣旨は非常に理解しますし、まず、必要かどうかという判断をすること。ただ、その次に来るのは、幾つか種類があるうちで何を選んで、また用量のことも留意点としてはぜひ書いていただきたい。そういう意味でいうと、上に書いてあるものと表現をそろえて差し支えないのではないかと私は考えます。
○秋下主査 どうでしょうか。第2部ですが、第3部でもこの表を引用していますので、第2部、第3部が対象になっているということを御配慮いただきまして、この表現を。
私個人的には、種類のことにここで踏み込むのはと思っておりまして、というのは、ワーファリンといわゆるDOACですが、DOAC4種類は結構今でもそれぞれの製薬会社が販売にしのぎを削っているので、そういうところに踏み込むのは少し抵抗があるかなと。DOAC同士の話ということではなくて、ワーファリンかDOACかというニュアンスで理解してもらえればいいのですけれども、このDOACではなくて、こちらのDOACにしたほうがいいのではないかというようなとらえ方をされると、困るなというところはあります。量については、もちろんおっしゃるとおりのことはありますが。
そういう意味では、実際に抗凝固薬の切りかえなどをされている構成員もおられると思いますので、種類がどうなのか、実際にはそれほどでもなくて、種類というよりはやめるか、やめないかということのほうが重要なのかなとは思いますが。
事務局から説明があったように、糖尿病の場合はいろいろな系統の薬剤があるので、どの系統の薬剤を使う、例えばSU薬はやめてとか、逆の場合もあるのかなと思いますけれども、DPP-4阻害薬は高いのでというような現場もあったりしますので、種類を見直すということは普通にあるのかなと思うのですけれども、抗凝固薬については結構絞られてきますので、どうなのでしょうか。
お願いします。
○永井副主査 先生、御意見ありがとうございます。私も種類というのはワーファリンなのか、DOAC等なのかというところがポイントかなと考えておりました。今の御意見も聞き、差し支えなければ、現場にいらっしゃる先生方の御意見も参考にしつつ、私としては秋下先生の御意見は理解できますので、この部分は「必要性について再検討を行う」という事務局案で差し支えはございません。別添と照らし合わせて素朴に疑問を感じて、また用量には薬剤師としてのこだわりがありますので、そのあたりも含めた記載の背景を確認させていただければと考えた次第です。もし御追加で御意見があれば、ぜひお願いできればと思います。
○秋下主査 ありがとうございます。お願いします。
○溝神構成員 回復期・慢性期病棟というところでこの表があると思いまして、イメージとしては回復期・慢性期でADLが変化したとか、例えば、出血が起こるのかとか、再出血のリスクといった部分を評価して、必要性ということで記載をしたところがあります。
これを最初に作成した際に、実は同種・同効薬を複数使用するというところが、かなりリスクが高まるのではないかと思いまして、こういった形になっているのですけれども、どちらかというと必要性に対して記載をしたところがあると理解しております。
○秋下主査 趣旨としては、抗凝固薬というよりは、抗凝固療法をするのかどうかということですね。それを強調したかったということで、このままでもよろしいでしょうか。
○永井副主査 そうですね。
○秋下主査 ありがとうございます。
では、第2部の説明をお願いします。
○課長補佐 それでは、第2部、16ページからをご覧ください。
まず、9行目の「前医からの情報提供に加えて」の部分を追記いたしました。
さらに、12行目「急性期病院の入院前における慢性疾患のための処方が、急性期の病状や治療に伴い変更または中止されることもある」という部分は、より状況を明確にするために文言の入れかえ等を行っています。
続きまして、17ページをご覧ください。12行目からになります。「院内多職種等からの情報収集と処方見直しプロセスの実施」につきまして、この部分の多職種の「た」の漢字を「多」とするか「他」とするかについて、確認及び修正を実施しました。
12行目の項目名は「院内多職種」、一方、18行目はそのほかという意味で「その他の職種」、さらに20行目の「病棟配置の薬剤師や他職種」は、薬剤師のほかという意味での「他職種」としました。
また、14行目、当初リハビリテーション療法士等の記載があった部分を「理学療法士、作業療法士、言語聴覚士」と書き下す修正を実施しています。
続きまして、18ページをご覧ください。表4につきましては、表題を前回の案では「退院後の生活に影響を及ぼすと考えられる事項の例」としていたところを「入院中に評価・対応するべき退院後の生活に影響を及ぼす事項」と明確にし、表中の項目も○○の有無といった表現に統一しました。
さらに、仲井先生に御意見をいただきまして、最後に「睡眠障害の有無」を追加しています。
続きまして、8~9行目の記載について、処方が元に戻らないようにという意図を明確にした表現、「入院中に変更した薬剤がコミュニケーション不足により変更前の処方に戻されることは避けたい」という表現に修正を行っています。
続きまして、19ページの図5をご覧ください。真ん中の○のさらに文字の真ん中に3つの○が項目で書いてあると思いますが、2つ目の○の部分に「必要に応じてアドバンス・ケア・プランニングを活用」と項目を追加しています。
さらに、同じく真ん中の患者を取り囲む多職種のイラストに、リハビリテーション療法士、管理栄養士等の図を加えています。
続きまして、20ページの6行目から「(2)処方の優先順位と減量・中止」です。11行目に表6の引用を記載し、表6の内容につきましては、総論編の別添の記載も参照して表現を統一化するような各種修正を行っています。
以上です。
○秋下主査 ありがとうございました。
それでは、第2部に関して、あるいは関連するこれまでのところに関しまして、御意見があればお願いします。いかがでしょうか。
浜田構成員、お願いします。
○浜田構成員 少しマイナーなところなのですけれども、先ほどの表6の抗凝固薬で「出血リスクと梗塞リスクの」とありますが、「梗塞」は「梗塞予防効果」にしたほうがいいかなと思います。リスク、リスク、リスク・ベネフィットになっているので。
○秋下主査 そうしますと、「梗塞リスク」ではなく「梗塞予防効果」ですね。
そのほかいかがでしょうか。特段なければ、第3部に進んで、また行きつ戻りつということで進めさせていただいてよろしいでしょうか。では、第3部、その他の療養環境、介護・老健施設等について、事務局より御説明をお願いします。
○課長補佐 資料22ページから第3部、その他の療養環境をご覧ください。
主な修正点ですが、少し飛んでいただいて、25ページの図6をご覧ください。以前一方通行だった図を両方向とさせていただきました。さらに、病院のイラストについては、ほかの部分との図の整合を行っています。
続きまして、26ページの2行目につきまして、前回案では施設が管理しやすいとしていた部分を「施設の服薬補助者が服用管理しやすい」という表現に修正を行っています。
さらに、19行目からの薬物有害事象のリスクの確認部分につきましては、「第2部の表6を御参照いただきたい」という記載の前に、老健等では「回復期・慢性期と同様に療養環境の移行に伴う病態の変化が想定されるとともに、医療・介護スタッフによるモニタリングが可能な環境にあることから」といった参照の理由を追記いたしました。
続きまして、27ページが「おわりに」になります。この部分は、見出しの記載を行っています。「患者・国民への啓発の重要性」「平易で丁寧な説明と注意喚起」「患者・家族の意向を尊重」といった3つの見出しを追加しています。
以上でございます。
○秋下主査 ありがとうございました。
では、第3部、第2部もあわせまして、髙瀬構成員、お願いします。
○髙瀬構成員 全体を通じてなのかもしれませんが、療養環境が変わるときに、剤形の問題や剤形の工夫、その辺の見直しもどこかに入っているといいかなと思います。総論でどこかにあったかなと思ったのですが、神経難病の方で薬剤による嚥下機能の低下などがあったり、胃管カテーテルがあるのにマグネシウム製剤がでていて胃管が詰まってしまうということがあったり、あるいは簡易懸濁法がうまく使えるものと使えないものがあったり少し剤形の工夫、嚥下機能に注意して見ていくというのがどこかにあるとありがたいかなと思っているのですけれども、いかがでしょうか。
○秋下主査 今の点はいかがでしょうか。大木構成員。
○大木構成員 今の点は、実は総論編の14ページの服薬支援から16ページまでで、特に嚥下機能障害あるいは暮らしの評価の中で、幾つか言葉が見え隠れしているのですけれども、各論になったところでもし加えるとすれば、9ページの「服薬アドヒアランスの改善」のところに、いわゆる摂食嚥下障害、飲み込みなどが少し加わったほうが、総論編とのやりとりが非常に見やすいのかなと思っています。
9ページ全体を見ますと、今、飲み込みあるいは摂食嚥下障害の部分は全く記載がないです。ところが、服薬アドヒアランスの低下というところでは、きちんと摂食嚥下障害あるいは嚥下機能障害という言葉が載っているので、入れるとすれば、今、髙瀬先生のお話はここに入るべきかと思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○秋下主査 いかがでしょうか。確かに、どの療養環境だからどうだという、もちろん療養環境の移行時にそれがうまくいかなくなるという視点も必要かなと思いますが、1部、2部、3部でどう違うということは特に書けないかなと思いますので、入れるとしたら「はじめに」のどこかということで、やはり9ページですかね。
総論編の表3を参照いただきたいという工夫のところは引っ張っているんですね。その前の表2のところをうまく引っ張って、そこにもう少し文言を足すということもあってもいいのかもしれないのですが。
○大木構成員 そうすると、「嚥下機能障害」あるいは「摂食嚥下障害」という言葉が必要かなと思いますが。
○秋下主査 見え消しではないほうの8行目から、「アドヒアランス上の問題点の有無を確認する視点も必要である。認知機能低下や難聴、視力低下などによりアドヒアランスの維持が困難な場合には」とありますので、ここに一連の言葉として「摂食嚥下障害」を入れてしまってもいいのかなという気はしますが。最もシンプルな修正としてはということになりますけれども。
それと同時に、総論編の表2は、もしかしたら要因というところで引用してもいいのかなと思いますが、いかがでしょうか。要因と対策という両方で引用してもいいのかなと。
○大木構成員 その形が一番見えやすいのかなと思います。多分、1部、2部、3部どれも療養の部分で摂食嚥下障害によって入院あるいは誤嚥という部分が非常に多く見られる現場なので、総論編の服薬アドヒアランスの中で今の引用をして、総論編の表2を参考にすれば、両方が見えるのかなと思っております。
○秋下主査 わかりました。では、その形で。これも先ほど同じように修正して確認いただきたいと思います。場所的にはここということで、よろしいでしょうか。ありがとうございました。
そのほかいかかでしょうか。第2部、第3部、「おわりに」と全部来ておりますので。
○清水構成員 よろしいでしょうか。先ほど来の20ページの抗凝固薬なのですが、永井副主査またはほかの構成員からもお話があったのですが、やはりリスクがたくさんある感じです。「高まる時期である」の「時期」が急性期なのか、慢性期なのか、亜急性なのかよくわからない言葉もありますので、一応「腎機能低下による薬効過多、身体機能低下による転倒などにより、出血リスクが高まるので」とか、あるいは「可能性があり」とか「可能性がある」とか。その後「出血と梗塞のリスク・ベネフィットバランスを評価する」と、出血リスクと梗塞リスクは両方「リスク」はなしで、「出血と梗塞のリスク・ベネフィットバランスを評価し、必要性について再検討を行う」としたほうが、多分すっきりするのかなと思います。よろしくお願いします。
○秋下主査 全く同意します。確かに「リスク」が多過ぎますね。そうしますと、今のも非常にシンプルですので、表現としては「身体機能低下による転倒などにより出血リスクが高まることがある」と。「出血と梗塞のリスク・ベネフィットバランスを評価し、必要性について再検討を行う」、これは大分すっきりしますね。では、そのように修正させていただきます。ありがとうございました。
そのほかいかかでしょうか。よろしいですか。
「おわりに」もよろしいでしょうか。見出しという意見がございましたが、このような見出しで。もし、なければ、これで一旦終了として、その後、別添がございますので、そちらの議論に移りたいと思いますが、よろしいでしょうか。
では、御議論どうもありがとうございました。宿題が残っている部分は修正をつくりまして、早急にお諮りするようにいたします。これで追補(案)に関する議論が終了いたしました。
後ほど別添の議論をいたしますが、それも含めた全体を通した意見をいただく時間を設けようと思いますので、先に進めさせていただきたいと思います。
では、別添の別表1「高齢者で汎用される薬剤の基本的な留意点」についてです。前回12月25日のワーキングで机上配付資料として配付した資料と同じものになりますが、別表1は総論編の別表に追加する薬効群ごとの留意点として、認知症治療薬、骨粗鬆症治療薬、COPD治療薬、緩和医療で使用される薬剤の4つの薬効群について記載しています。事務局から説明をお願いします。
○課長補佐 それでは、資料2の別添1別表1をご覧ください。総論編と同様のフォーマットで4種類の薬効群について、高齢者の特性を考慮した薬剤選択、投与量、使用方法に関する注意、他の薬効群の薬剤との相互作用に関する注意、それぞれについて記載しております。なお、薬剤の名称は、医療現場における利用のしやすさを考慮し、総論編同様一般名だけでなく、商品名、いわゆる先発品の名称についても併記を行っています。また、コリンエステラーゼ阻害薬等、薬理作用で記載している部分につきましては、こちらも総論編同様でございますが、売り上げの推計データ等を参考に、代表的な薬剤を幾つか記載しています。
それでは、表の内容について説明いたします。
まず、1つ目は、認知症の治療薬でございます。総論編にA~Lまでの12種類の薬効群について記載していますので、その続きということで項目の頭文字をMからとしております。
認知症治療薬におきましては、主にアルツハイマー型認知症の進行を遅らせる薬であり、副作用が疑われる場合は、中止や他剤への変更を検討することとし、非薬物的対応の併用が推奨されるとしています。
薬剤選択の項目では、消化性潰瘍のリスクを踏まえた留意点や薬剤選択等を既往歴や他の疾患を持つ場合についての留意点のほか、メマンチンは中等度以降の治療薬として分けて記載をしています。
続いて、投与量、使用方法に関する注意としては、どの薬剤も少量から漸増するとした上で、貼付剤につきましては貼付箇所の変更やメマンチンの高度腎機能障害の患者に対する上限を記載しています。
相互作用に関する注意としましては、CYPの関与する相互作用についての記載のほか、コリン作動薬や他のコリンエステラーゼ阻害薬との併用に関する注意事項について記載しています。
続いて、骨粗鬆症治療薬になります。骨粗鬆症治療薬は薬剤ごとに投与方法や服用回数、頻度が多岐にわたるため、それぞれの患者のライフスタイルや介護者の介入タイミングに合った製剤を選択すること。さらに、投与量、使用方法に関する注意、相互作用に関する注意の部分で、ビタミンD3製剤とカルシウム製剤との併用等による高カルシウム血症のリスクや、それを踏まえた血清カルシウムのモニタリングが必要なことも記載しています。
骨粗鬆症治療薬については、項目ごとの内容をそれぞれ、例えば、相互作用の項目にこの内容を書くとか、使用方法に関する注意にこれを書くといったところで少し整備が必要な部分があると思いますので、これは事後少し整備させていただければと思っております。
続きまして、COPD治療薬でございます。薬剤選択として、基本は気管支拡張薬とした上で、気流閉塞が重症で増悪を繰り返す場合には、吸入ステロイドを併用する旨、全ての患者に対しインフルエンザワクチンの接種の必要性を記載しています。
使用方法に関する注意の項目では、主にLABA、ICSについて記載しています。
相互作用の項目では、ICS及び一部のLABAのCYP3A阻害剤との併用、テオフィリン製剤とCYP1A2の併用に注意が必要な点について記載しています。
続いて4つ目は、緩和医療で使用される薬剤についてです。主に疼痛緩和の薬剤について記載していますが、一部、精神的苦痛であるせん妄の対応として、抗精神病薬を使用する際の留意点についても記載しています。
疼痛につきましては、WHOの除痛ラダーに沿って段階ごとに使用薬剤が選択されると記載した上で、NSAIDsにオピオイド鎮痛薬を併用することがあるが、NSAIDsは腎障害、消化管出血等の副作用を生じる場合があるため、継続投与の必要性を定期的に検討すること。オピオイド鎮痛薬であるモルヒネとコデインは、活性代謝物が腎排泄のため、腎機能が低下している患者には使用しないことが望ましい旨を記載しています。
さらに、オピオイドの副作用である悪心・嘔吐に対するドパミンD2遮断薬投与による薬剤性錐体外路症状、鎮痛補助薬としてのプレガバリンの注意点等も記載しています。
相互作用の項目では、オキシコドンとフェンタニルのCYP3A阻害剤との併用、オピオイドと中枢神経抑制薬との併用に関する注意を記載しています。
なお、オピオイドにつきましては、多数の商品名がありまして煩雑になってしまうことと、オピオイドについては一般名が広く用いられていることから、ここには商品名の記載ではなく、一般名の記載とさせていただいております。
以上、別表1につきましての説明でございます。
○秋下主査 ありがとうございました。
それでは、別表1につきまして御意見・御質問等をお願いします。いかがでしょうか。
骨粗鬆症治療薬の相互作用と投与量、使用方法に関しては、修正を出しますので、きょうのところは置いておいてください。もし何か意見があれば、いただければと思います。
池端構成員お願いします。
○池端構成員 各論の話ではないのですけれども、別表1の今後の扱い方というか、追補版で出ていますよね。本来は総論編の中で別添として別表をずっと出していた。そこでまだ書き足りなかった部分を追補で出したという形だと思うのですけれども、今後、もし汎用薬が出てきてここに追加した場合、こういう形で別添を出していくのか、あるいはもう一度総論編の中にこれを組み込んで出していくようにするのか、あるいはここで一旦止めてしまうのか、その辺はどう考えたらよろしいでしょうか。
○秋下主査 これは事務局から。
○課長補佐 薬効群の追加については、ぜひ御意見をいただきたいと思っているのですが、薬が日々新しくなって更新されるといったことについては、いずれかの段階でこの表を定期的にリニューアルという形をしていかなければいけないと現状では考えているところです。
○秋下主査 ですので、修正するタイミングがあれば、その都度ということですね。通しも認知症治療薬がMから始まっているのは、その前にLまでいっていますので。ただ、ホームページ上はPDFで載っていますので、別表1の部分はそちらに合体したほうがいいのかなと思いますが。
○池端構成員 BPSDが先に出ていて、認知症が後に出てきているので。
○秋下主査 そういう通しも。
○池端構成員 考えられたほうがいいかもしれません。
○秋下主査 御意見ありがとうございました。
そのほかいかがでしょうか。特にございませんか。
では、先に進めましょうか。それでは、別表1はまだ修正も入りますので、もしまた後で御意見があれば、お願いします。
続いて、別表2の事例集についてです。別表2は、ポリファーマシー患者の処方での対処事例集となっています。これは急性期も含め、療養環境問わず処方見直しを行うに至ったきっかけや介入時のポイントについて、一部の先生方に症例を提供いただき、事例集としてまとめたものです。
では、事務局から説明をお願いします。
○課長補佐 それでは、別表2の事例集をご覧ください。
処方見直しの具体的な事例を掲載しています。事例ごとの詳細な説明は割愛させていただきますが、症例ごとに事例の特徴、療養環境、問題点、患者背景を記載し、処方見直しの内容について介入前と介入後の薬剤名、さらに服薬管理の状況、経過欄には介入のきっかけと介入のポイント、さらに介入後の経過をそれぞれ記載しています。薬剤名は、一般名称を記載しています。
まず、5ページ症例1ですが、脳出血後のADL低下に伴い、ふらつき等の薬物有害事象が発現した事例でございます。ふらつきや低血糖の症状を踏まえ、降圧薬や糖尿病薬の減薬を行っています。
続きまして、7ページ、症例2でございます。これは退院後の服薬タイミングを生活リズムに合わせるべく改善した事例でございます。退院後の患者さんの生活リズムを考慮して、1日1回昼食後の服用に変更し、残薬が多い薬も中止しています。
続きまして、9ページ症例3でございます。こちらは複数医療機関からの処方が一元化できていなかった事例でございます。大きく催眠鎮静薬の複数の処方から抗うつ薬への変更等、また、重複している薬剤の減薬等を実施しています。
続きまして、11ページ症例4でございます。こちらは在宅医療における身体状況の変化を踏まえ、処方を見直した事例でございます。骨折により外出できなくなり、食欲低下、低血糖の症状が出たため、糖尿病薬、降圧薬の中止を実施した事例でございます。
続きまして、13ページ症例5です。徐放錠を粉砕したことで薬物有害事象が発現した事例でございます。パーキンソン病のお薬を粉砕することで血中濃度が急激に上がったため、意識変容等の薬物有害事象が発現した事例です。
続きまして、15ページ症例6でございます。こちらは、複数医療機関の受診による多剤併用の状態から、老健施設への入所がきっかけで薬剤の見直しを行った事例でございます。同効薬の重複による見直し、さらに効果がはっきりしない薬、処方意図がわからない薬の減薬を行っています。
続きまして、17ページ症例7は、看取りを前提に老健施設へ入所した事例でございます。
続きまして、19ページ症例8でございます。これは急性期病院における複数診療科からの多剤併用事例でございます。腎機能低下の患者における糖尿病薬の薬剤選択、そのほか腎排泄型薬剤等を踏まえた処方見直しの事例となっております。
以上、8事例でございます。
○秋下主査 御説明ありがとうございました。
では、御意見・御質問等をお願いします。池端構成員。
○池端構成員 非常にいい事例を挙げていただいて参考になるかと思います。全体を通じて1つだけ御質問させていただきたいのですが、この事例は、基本的には実例をもとにしたものなのかどうか、そこをお聞きしたいのですが。
○秋下主査 モデルはあると。ただ、そのものではない。要するに、個人情報のこともありますので、必ず症例をモディファイしていただくようには依頼しています。
○池端構成員 その辺を少し前書きで書き込んだほうがよいかと。というのは、例えば「実例に基づいて個人情報が特定できないように修正したものを事例集で挙げました」というように、格好よく(架空の)事例だけつくったものではなく、実例をもとに多少モディファイしたという形でコメントがあった方が、より理解して頂けるかと。でも、本当に参考になる事例だと思いますので、ありがとうございました。
○秋下主査 では、その注記を事例の下ではなくて、事例集の頭にこれはこうこうですということを入れましょう。
そのほかいかがでしょうか。細部に関しては実はまだまだ手を入れなければいけないかなと正直思っているのですが、大木構成員、お願いします。
○大木構成員 各症例、非常に現状の症例が多く、ポジティブな部分で改善例ばかりなのですが、逆に、ネガティブでどうしても難しいというところは、こういうものには載せない部分なのでしょうか。よく症例を出していただいたときに、最後にドロップアウトしている症例をあえて1例、2例載せて、どうしてどうなったということがあるのですけれども、そういうものはあえてこういう事例集には必要ないのでしょうか。
○秋下主査 あったほうがいいかもしれませんね。このワーキングだったか、検討会だったか忘れましたが、溝神構成員からも処方適正化チームで、うまくいった症例と処方が戻ってしまった症例などを提示していただきました。なぜそれがうまくいかなかったのかを考えてという意味では、そういうものは本来あるべきだなと思いますが、また症例の追加なので時間が問題ですね。作業班に確認してみましょうか。すぐ出せるかどうか。
清水構成員お願いします。
○清水構成員 この事例集は分かり易いですが、日本臨床内科医会で病院からの逆紹介の患者さんを我々が診ていく中で、11種類、12種類の処方薬という方がいらして、しばらく診ているうちに、この処方は必要ないのではと、御家族あるいは御本人とお話をすると、退院していくときに大事な薬だから必ず飲んでいなさいよという話を病院の先生や最後の薬剤指導で言われて、今は要らないのではないかと思ってもなかなか減薬できないというところがあります。なので、先ほどお話ししていた、事例集の前に少し文章があって、非常にうまくいく例もあるけれども、専門医から二次予防で、それが起こると本当に死に至るよというようなお薬は減薬できないわけですから、困難事例も多いという現場の実情が少しあってもいいのかなと思います。事例として出す必要はないので、専門医の処方で、多数のお薬が出ていても、一次予防ではなくて二次予防の場合はどうしても減薬できないものもあるという例も書かれてもいいのかなと思います。
○秋下主査 ありがとうございました。今おっしゃった予防ということだけでもなくて、いわゆる症状改善薬についても、例えば減薬はしたのだけれども、本人がやはり欲しくなって、ほかの医療機関に行ってそれだけをもらっていたみたいなこともありますので、今おっしゃった視点は包括的に書き込むということで。要するに、症例が必ずしもなくても、このようにうまくいくことはそんなに多くはないというか、うまくいかない場合も多いということを丁寧な言葉で書かせていただくと。それでしたら時間的には問題ないかと思います。ありがとうございます。
桑田構成員。
○桑田構成員 介入のポイントというところは、今日意見交換をした追補の内容が参考になるような感じなのでしょうか。事例ということなので、それこそ1部、2部、3部、あと「はじめに」とか議論してきた内容が、多職種のことや視点みたいなものが入っているものなのですか。
○秋下主査 そういう視点は入れていただいているつもりです。不十分かもしれませんが。それから、いろいろな療養環境ということですが、1部、2部、3部に対応する症例は一応用意していただきましたので、この療養環境であればこれが典型例ということでもないのですけれども、1~3部にまたがるようにはなっているということです。よろしいでしょうか。
○桑田構成員 多分、職種によっても違うのかなと思ったのですけれども、医師、歯科医師、薬剤師の方たちが確認して、実際にこれまで議論してきたことがこの事例を通して、こういう形で実践されているのだなというのがイメージできればよろしいのかなと思っています。
○秋下主査 ありがとうございます。その辺は、主たる利用者以外の職種が具体的にどうかかわったのかというのが見えたほうがいいということですよね。
○桑田構成員 もう少しこう活用したら自分たちも楽だったよというものがあってもいいのかなと思いました。この薬をこう変えた、そのときにこの職種をこう活用したら、いい情報が得られたよとか、医師・歯科医師、薬剤師の皆さん達だけで頑張る必要ないと言ったらあれですけれども、それこそさっきのいろいろな職種をどう活用するかというのがもう少しあってもいいのかなというのは、パッと見て思いました。せっかくここまで議論してきているので、そういうことがもう少し含まれていると、こういうときにこの職種をこう使ったらいいんだなというのがわかると、医師、歯科医師、薬剤師の方たちももっと楽になるのではないかと思ったということです。
○秋下主査 ありがとうございます。
池端構成員、お願いします。
○池端構成員 今の桑田構成員、清水構成員のお話の続きになるのですけれども、そういうことも含めて、事例だけを出すのではなくて、初めに取説(取扱い説明書)ではないですけれども、事例集の経緯と、いわゆる使い方とか、こういう趣旨でこういう事例を集めましたと、こういうことで御参考くださいと。ただし、こうこうこういうことでうまくいかない例もありますということを少し丁寧に前文で出していただいて事例が並べる方が、そういう目で見ればいいのかとわかるので、そういう前文があるといいのかなと、先生方のお話を聞いて感じました。時間的に余裕があれば御検討いただければと思います。
○秋下主査 ありがとうございました。その時間は十分あると思います。
仲井構成員。
○仲井構成員 細かい内容についても話してよろしいですか。
○秋下主査 もちろんいただければと思います。
○仲井構成員 7ページ目の症例2ですけれども、処方で退院時にアスピリンとランソプラゾール配合錠と出ているのですが、これをどうして減薬したかというところが書いていなくて、若干アスピリンは皆さん興味があるのかなというところもあるのですが。
もう一つは、10ページの症例3ですけれども、かかりつけ医がA、B、Cの医療機関のどれに当たるのかは書いていただいたほうがわかりやすいかと思います。それともA、B、C以外に別にいるのか、それがわからなかったので。
以上です。
○秋下主査 ありがとうございました。これは、この症例を書いた人間でないと回答できない部分もありますので、御意見として対応していただくように依頼をかけたいと思います。
アスピリンとランソプラゾールの御意見をいただきましたが、実は中止されている理由が明記されていないものなど、ほかにも確認する必要があるようです。ですので、医学的理由以外で、よくわからないからとにかく切ってみましたみたいなことも、もしかしたらあるかもしれないです。ただ、そういうものが厚労省の事例集に載ってしまうのもどうかなと思いますので、その辺は理由も確認できる範囲でしましょう。場合によっては実際にはやめているけれどもやめていないとか、元からなかったことにするとか、そういった修正はかけなければいけないかなと思いますので、そこは御了解いただければと思います。ありがとうございます。
ほかはいかがでしょうか。細かい点でもいただければと思いますが。
では、また通しで御意見を伺う時間をつくれるかと思いますので、先に進めさせていただいてよろしいでしょうか。ありがとうございます。
では、別添1の別表3、多職種協働による薬剤調整についてです。別表3は、第2部及び第3部において、入院・入所から退院・退所までの間における多職種の役割について表にまとめたものです。これについて事務局より、まず御説明をお願いします。
○課長補佐 別添1の別表3をご覧ください。これは、第2部急性期後の回復期・慢性期の入院医療と、第3部その他の療養環境における入院もしくは入所から退院もしくは退所までの多職種協働による薬剤調整ということで、患者さんが入院もしくは入所してから退院もしくは退所するまでにおいて、多職種の役割を時系列ごとにまとめたものでございます。
なお、表の一番下に記載させていただきましたが、本表は実際の活動を踏まえた望ましい形の一つとして提示させていただいたものであり、この表が全てということで画一的に推奨するものではないということを注としてつけさせていただいております。それぞれの細かい説明は割愛させていただきますが、医師、歯科医師、薬剤師のほか看護師等の医療職、さらには社会福祉士、介護支援専門員等につきまして役割を記載しております。
以上でございます。
○秋下主査 ありがとうございました。
先ほど追補版の本文の7ページに、表1で各職種の役割というものがあって、主にこういうことはされるだろう、していただく必要があるだろうということを表にまとめまして、御意見もいただいたところですが、別表3はそれをかなり拡大したもの、詳細に描き込んだものであるということです。
かなり細かく書いてございますけれども、事前にご覧いただいたかと思いますが、御意見をいただければと思います。
こういうものをつくった趣旨は今御説明いただいたとおりなのですが、今回の追補を作成するにあたって、利用対象が医師、歯科医師、薬剤師ということなのですが、それ以外の職種の方などは、自分が何をするべきなのかを考えられるときに、こういう詳しいものもありますと、そこしか見ない方もいるのではないかという意見もありましたし、これくらい詳しい表があってもいいのかなとは思います。理想像みたいなところもありますが。
○池端構成員 非常につまらないことで申しわけないのですが、先ほどの追補版でもあって、私は事前にメールでコメントさせていただいたのですが、リハビリテーションの職種のことですけれども、当初、理学療法士だけ書いてあったので、3職入れたほうがいいのではないかと思っていたのですけれども、先ほどもそうですが、今回の職種別でも理学療法士、作業療法士、言語聴覚士と書くと、ここだけかなりボリュームが膨らむんですね。何か厚労省内で3職種まとめた決まりの言い方はないでしょうか。例えば、リハビリテーション専門職とか、そういう言葉で代用できるものがもしあれば、そのほうがすっきりしていいのかなという気がしました。大したことではないのですが。
○課長補佐 専門部局に確認して、もしそのような言葉があれば、そういう言葉に置きかえたいと思います。
○秋下主査 略語にするとPT・OT・ST。
○池端構成員 それが一番いいのですけれども、それはやはりまずいと思うので。なければ、これでもいいと思うのですが。
○秋下主査 その場合に、理学療法士と作業療法士は横につないであって、言語聴覚士は縦になっているというのは、何か意図はありますか。
○池端構成員 これはただ、並べられなかっただけですよね。
○秋下主査 横に並べられないので下に来たということですか。
○課長補佐 本文の7ページに役割の表を記載しているのですけれども、この部分は理学療法士と作業療法士と言語聴覚士だけ別で分けて役割を書かせていただいているので。
○秋下主査 それに合わせたということですね。
お願いします。
○桑田構成員 具体的にこうだと言えないのですけれども、ここにいるメンバーの中で、薬剤師、医師以外の、看護、歯科衛生士、理学療法士の欄の職種は私しかいないので、この表を見るのが、医師、歯科医師、薬剤師の方たちなので、これでいいと言えばいいのかもしれないのですが、看護師の私からすると、歯科衛生士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、管理栄養士、介護福祉士の人たちそれぞれの情報収集の視点は当然、違っています。それだからいいと思うのですけれども、このくくりだと、先ほどの仲井構成員の話ではないですが、この表を見て他職種のことを医師、歯科医師、薬剤師の方たちにわかっていただけるのか少し疑問に思ってしまいました。私自身、今、具体的にこうだと明確に言えないのですけれども、唯一違う職種からの意見です。何か違う気がする。これでほかの職種のことを、医師、歯科医師、薬剤師の方々たちにわかっていただけるのか不安に思うと伝えたほうがよろしいでしょうか。そういう感想を持ったということを意見として伝えたいと思います。
○秋下主査 事務局から何かありますか。
○課長補佐 御指摘の点につきましては、この部分においては一応、各職種の役割ということで、7ページの表1を参照していただきながら、こういった概要的な情報収集や獏とした記載にとどめているという形にはしているのですが。
○桑田構成員 看護職の役割から伝えさせていただければ、前回のこのワーキンググループでも話がありましたけれども、看護師の大きな役割としてはADLの低下と薬物有害事象の確認で、そこは別ではないかと私は思っていまして、だからどうこうというわけではないのですけれども、いい意味で看護師をうまく活用していただきたいと私は思っています。それがきっと看護師にとってもいいことですし、最も言えるのは、ケアの対象である高齢者・御家族の方にとって、とてもQOLが上がることであると思っているので、そこのところを考えたときに、これでいいのかと思いました。
○秋下主査 お願いします。
○仲井構成員 それであれば、7ページの表1の各職種の役割の看護師さんの役割の中に、今言われたことを入れておいたほうがよろしいのではないかと、先ほども思ったのですが。
○桑田構成員 薬物有害事象のことに関しては、7ページの表1に載っているんですよ。多分、前回の話し合いでその意見があったので書いてくださったのだなと私は理解しています。
○仲井構成員 例えば、QOLに関しては余りふさわしくないという前回の話でしたけれども、ADLのことも少し入れるとどうかなと思うのですが、理学療法士や作業療法士の見るADLとまた違う点もあるかもしれませんし、そこのところを書き込んだほうがいいかなと私は思います。そうしないと、なかなか全体がつながらないような気もするのですが。
○桑田構成員 別表3がより詳しく載っているので、載せていただけるのだったら、ここで載せていただきたいと私は考えます。
先ほど日常生活という言葉はすごく軽いという意見がありました。言葉としてはそう思われるかもしれませんけれども、だれしも日常の生活をハッピーにしたいと思ってお薬も飲んでいるのではないかと思います。そう考えたときには、高齢者の方たちが食べる、動く、それこそ排泄するということが自分でできるということは、生活がとても豊かになるのかなと思っています。そういう視点で私たちはサポートしていく、もっと言うなら介護職とともにサポートするということもあると思いますし、なおかつ薬剤師、医師の方たちと連携をとりながら、薬物有害事象についてもいち早くキャッチできればその情報を提供する、そのタッグがとても大事なのではないかと私としては考えています。そういう点で、医療と生活に精通している看護師の活用をしていただきたいし、また、私たち看護師もそういった意識を持たなければいけないかなと思っています。
○秋下主査 ありがとうございます。今のはまず、追補の本編の7ページの表1で、「日常生活動作(ADL)の変化の確認」というのが理学療法士・作業療法士のところにありますが、それと同じようなことを看護師のところにも入れたほうがいいという仲井構成員からの意見もありましたし、桑田構成員のおっしゃったことはまさにそういうことかなと思いますが、まず、その点はいかがでしょうか。
私も入れたほうがいいかなと実は思っていたのですが、どこに入れるかが問題でして、服用管理能力の把握、服薬状況の確認、服薬支援というのがありますね。私の現場は急性期病院ですが、看護師さんは患者さんが入院されたときにさまざまな評価、ADLもそうですし、転倒のリスクのアセスメントとか褥創リスクのアセスメントとかたくさんされているんですね。そういう意味でいうと、ADLを薬効と薬物有害事象の確認の流れの中に入れたほうがいいのか、例えば、服薬管理能力のところに服薬管理能力もADLの一部とも考えられますので最初に入れるのか、そこを桑田構成員から教えていただければと思いますが。いかがでしょうか。後でも結構ですが、では、後で。そういう趣旨をここに入れるということで。
では、別表3の看護師から介護福祉士等まで並んでいるところが一元化されていて、「情報収集」という言葉でくくられているんですね。そこが少し物足りない感がほかに比べるとあるかもしれませんが、ここも全部書くというよりは、これも表1から持ってくる引用にするのか、そこから引っ張ってきてこの中に入れ込んでいくのか。ただ、入れ込むとそれぞれの違いがありますので、欄を別にしていかなければいけないとも思うのですけれども。
池端構成員お願いします。
○池端構成員 両方ありだと思うのですけれども、ただ、7ページの表1があって、それを受けた形で別添1をより具体的な行動計画という形で工程表のような形で出しているとなると、やはり桑田構成員がおっしゃったように分けないと、このくくりではこれを見て私は何をすればいいのと言っても何もわからない。むしろ表1のほうがしっかり分けて書いてあるので、それを時系列的に、多分真ん中の「薬剤調整の実施」は全部共通になると思うので、そこはくり抜いて共通にして、あとはそれぞれ評価、少なくとも看護師と口腔ケアから歯科衛生士、言語聴覚士をまとめて、あと、理学療法士、作業療法士でまとめて、あと管理栄養士、介護福祉士ということになるかもしれませんけれども、それくらいのまとめ方で時系列に書き込んでもいいのかなと。ただ、そうすると1ページではまず無理なのでA4だったら3枚に分けて出すとか、表1を受けてという別添であればそのほうがいいかと思いますけれども、ボリューム的にどうなのか、見やすさもどうなのかという気がしますので、あとは皆さんの御意見で。私は、全体的には分けたほうがいいかなと気はしました。
○秋下主査 どうでしょうか。もちろん製本した場合もありますが、PDFになる場合も多分縦A4のPDFですので。
○池端構成員 薬剤師まで1枚で。
○秋下主査 そうですね、これぐらいまでですよね。そうすると、下でもう一枚というぐらいにはなるかもしれませんが。では、ここを分けますか。今、池端構成員がおっしゃったように、同じ部分は同じ部分でいいかと思いますので、分けるところと、エクセルでつくればそういうふうにできるかと思いますが、いかがでしょうか。その方向でよろしいですか。それぞれの職種の方がご覧になったときに、そのほうがわかりやすいかなとは思います。うまく何を入れたらいいかというのは、少し悩むかもしれませんが。事務局よろしいですか。では、そのような形にしたいと思います。
そのほかはよろしいでしょうか。
○大木構成員 1つだけ。細かいのですけれども、別添1の別表3は、今論議されている追補の部分、ですから、今論議されている表1は、追補の表1と考えていいのですよね。それ以外は、見ると全部総論編の何々と、そういうルールでよろしいのですね。わかりました。
○秋下主査 恐らく前回の総論編も現行のスタイルでホームページに載りましたので、その中では今まさに示したような順番で並ぶかもしれませんけれども、最終的には大木構成員がおっしゃったような形になるべきものということで考えています。よろしいでしょうか。
それでは修正を加えまして、これも宿題が残った形ですが、そのようにさせていただければと思います。
次が別添2でございますが、「はじめに」に用いた患者の療養環境ごとの多剤服用の現状の参考文献の要約でございます。この中で引用されていました文献を別添2のような形で1)~7)まで、サマリーテーブルのような形でまとめていただいたものです。
これについて説明はいいですかね。見ていただきまして、先ほど事務局とも話をしていたのですが、これも行ったり来たりしまして、構造化抄録のスタイルで分けていたのですが、情報量が足りないという意見もいただいたりして、文章のほうがいいのではないかということもあり、このように1)~7)までそれぞれ文章になっています。これ以上情報量をふやしますと、抄録そのものということになりまして著作権等の問題もあることから、必要最低限の情報かつ内容が理解できるようにはしています。
事務局との相談の中では、さすがにこれだと少し読みにくいかなと、パッと目に飛び込んできにくいかなということがあって、最初の一文が「何々ついて調査した」というように、ずっと「調査した」で来ていますし、あとは「実施した」というきれいな文体になっておりますので、そこまでを対象と方法というのをつけて、それ以降は結果ということになりますので、それぐらいの構造化はしてもいいのかなという話をしていました。
そういう方針で考えていただいて、今の点も含めて御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。今、目を通していただいているところかと思います。内容的には数値ですので、どうこうということではないかと思いますが。
4)-マル2は、急性期後の回復期・慢性期の入院医療等について準備中ということですが、これは間に合うのでしょうか。事務局どうでしょうか。
では、浜田構成員のほうから。
○浜田構成員 本文の3ページに、2月中に盛り込む予定と書いている部分と、それ以外にも調査している部分がありまして、できるだけ早くやろうとは思っているのですけれども、どのタイミングでというのははっきりしていないです。事業としては3月末までの予定なので、それまでにはというイメージです。
○秋下主査 データが出ましたらワーキングにも諮り、検討会がまだこれからありますので検討会にも諮るというステップを踏ませていただきたいと思いますが、多分、春までには間に合うということで。
内容的なこととか、書きぶりなどについて、いかがでしょうか。
この「NSAID」は「NSAIDs」ですか。先ほどの別添の表では「NSAIDs」になっていたかと思いましたが。これは総論から「NSAIDs」でやっていたと思いますので。
よろしいでしょうか。あとはPIMsの説明が必要かもしれませんね。別添2だけで説明が出てこないですよね。下に注記か何かをつけたほうがいいかなと思います。あと略語はないですね。
○浜田構成員 PIMsについてはリストによって違うのですが、参照リストまで表示しますか。
○秋下主査 そういうことではなくて、略語ですので略語の説明ということです。
よろしいでしょうか。では、この構造化は、私が事務局と相談して急遽提案したような形でつけさせていただいてよろしいでしょうか。その確認をいただくということで。ありがとうございました。
それでは、最後になりますけれども、副題についてでございます。これは元に戻っていただきまして、高齢者の医薬品適正使用の指針総論編が昨年作成させていただいたもの。それを補うという意味から「追補」という表現にしていたのですが、検討会のほうで「追補」というのはどうなのだろうかということで少し意見をいただきました。1ページを見ていただきますと「(追補)」というものと「(療養環境編)」、それから「(各論編(療養環境ごとの留意点))」「(各論編(療養環境編))」という4つの案が並んでいます。この中からどれかを選ぶか、別の名称を考えるか、検討会に諮るに当たってワーキンググループとしての意見を一応出しておきたいと思いまして、残り時間で少し討議できればと思いますが、いかがでしょうか。
「はじめに」の目的に書いてありますように、「患者の療養環境ごとの留意事項を明らかにすることを目的とした」ということなので、「療養環境」という言葉は入っていたほうがいいのかなとは思うんです。それが下の3つになるということでございます。「総論編」と称しているので、ただ、最終的には合体するかもしれませんけれども、とりあえずは別物としてまず世に出ますので、その段階では名前が要るということです。そういう意味では、「総論編」というシンプルな名前に対しては「(療養環境編)」でも特に違和感はないし、いいのかなというのが私の感想なのですが、皆さんに御意見をいただければと思いますが、いかがでしょうか。最終決定ではございませんので、また検討会で変わることもありますので。
髙瀬構成員お願いします。
○髙瀬構成員 今回の事例等々も事務局の皆さんがとても苦労されている中で、わかりやすいものをつくっていただいたなと思って感謝しているところなのですが、総論に対し、各論編という立て付けにした方が、療養環境ごとの留意点が腑に落ちて、わかりやすいかなという気がしました。あと、お願いしたいのは、これをもとにしてワークショップや勉強会など促すような投げかけなどもあると、よりいいのではないかと思いました。
○秋下主査 ありがとうございます。今2つのことをおっしゃいましたが、前半はタイトルに関して、2つ目の点は「おわりに」に書き込むということで。事例集は一応別表ですので、そこには書きにくいということがありますので、事例集の取説をという話が先ほどあったので、そこにそういった趣旨を入れさせていただくのではどうかと思いますが。
○髙瀬構成員 わかりました。
○秋下主査 各施設で多職種協働の勉強会などをしていただくための資材としての利用ということですよね。おっしゃるとおりかと思います。そうすると、3番目の御意見と。
ほかにはいかがでしょうか。池端構成員、お願いします。
○池端構成員 私は、別にどれでもいいような気がしますけれども、確かに髙瀬構成員がおっしゃったように、総論編があれば対義語としては各論編が素直かなと思うのと、ただ「療養環境編」の「編」が続くのはおかしいと思うので、かといって「留意点」だとタイトルが長いのもどうかと思うので、「(各論編(療養環境別))」ということでどうかと思ったのですが。
○秋下主査 なるほど、新しい意見ですね。確かに、4番目の「(各論編(療養環境編))」は少し日本語としておかしいですね。いかがでしょうか。
もし、ほかに特に案がなければ、後ほどメールで投票でもしていただいて、検討会に上げるときに、とりあえずこれが一番多かったですという形で、多数意見とそうでもない意見として上げてもいいのかなと思います。今ここで決定しなくてもよろしいかと思います。
仲井構成員。
○仲井構成員 今回、ACPが結構初めのところに出てきたと思うのですけれども、前回のときに格上げされたという形になっていますけれども、この部分は留意点となっているので、追補の意味としては各論という意味と総論に足りないものを補うという2つの意味があると思うので、そうすると、各論編で療養環境の留意点があったほうがわかりやすいのかなという気もいたします。
○秋下主査 そう言いますと、最終的なタイトルは。
○仲井構成員 「(各論編(療養環境ごとの留意点))」がいいと思います。私は「留意点」という言葉があるといいかなと思いました。
○秋下主査 3番目ですね。ありがとうございます。
皆さんの理由を聞いていると、後で投票していただく際の理由がはっきりするのかなと思いますが、そのほかの意見ございませんか。
それでは、後ほどワーキンググループではこういう意見でしたという形で、どれが多かったということも含めて上げたいと思います。
「追補」という名前にはならないような今の議論でしたが、一通り終了いたしました。全体を通して何か御意見ございますか。
事務局から何か、私が抜かしていることはありますか。
○課長補佐 抜かしていることではないのですけれども、1点、先生方の御意見をお伺いしたいところがございまして、本文の4ページに参考文献という形で、多剤服用の現状に用いた参考文献をここに記載しているのですけれども、この位置がいいのか、それとも最後に記載したほうがいいのか、そのあたりの御意見をぜひいただければと思います。
○秋下主査 いかがでしょうか。総論編は最後に参考文献としてまとめていますね。体裁としては同じようにしておいたほうがよろしいのかなと思いますが。直後にあったほうが見やすいという方もいらっしゃるでしょうし、いかがでしょうか。統一感ということで、最後にということでよろしいですか。では、そのようにお願いします。
○課長補佐 もう一点恐縮です。先ほどもありましたPIMsやACPなどの単語について、用語集をつくったほうがいいのではないかという御意見もいただいていたのですけれども、それについていかがでしょうか。
○秋下主査 用語集というのは略語集ですか。そんなにたくさんありましたか。
○課長補佐 どこまで記載するかにもよりますが、PIMs、ACP、ADLとか。
○秋下主査 では、永井副主査、お願いします。
○永井副主査 私もそれは感じまして、実は別途コメントさせていただきました。最終的に、総論編と追補、それからいろいろな別添というのがどういう形になっていくのかがイメージできなかったんです。この領域の専門家だけでなくいろいろな職種の方が使用されるので、どこかの段階でまとめるときに用語一覧のようなものを入れるような対応があったほうがよいのではないかという印象を持ちました。ただ、明確にどういうスタイルがいいのか、例えば略語集がいいのかとか、どの範囲まで含めるのかというのは、現段階で私も具体的なイメージがあるわけではないのですが、そういう印象を持っております。
○秋下主査 ありがとうございました。今おっしゃっていただいたので、少し私の頭の中がすっきりしましたが、そうしますと、多分総論編から通しで拾っていかなければいけないのかなと。これはもともと追補ということで総論編で不足している、例えば、非薬物的対応が足りないという御意見があったりして、それは「はじめに」に入れ込んだりもしましたけれども、それをつくるのはそんなに大変ではないので、つくっておきましょうか。初出には必ず説明するということはあると思いますが、それとは別に、略語一覧を最後につけると。よろしいですか。では、そのようにさせていただきます。ありがとうございます。
それでは、用意した議事は以上でございます。何か御発言等ございますか。
では、ないようですので、事務局から連絡事項をお願いします。
○課長補佐 本日も長時間ありがとうございました。今後の予定としましては、本日いただいた御意見を踏まえ、主査の秋下先生とも御相談しながら、事務局にて追補(案)を修正いたします。修正したワーキンググループでの追補(案)を再度、先生方に御確認いただいた上で、時間は短いのですけれども、1月25日、来週に検討会を予定しておりますので、そちらの検討会にて報告し、御議論いただく予定です。
また、本日の議事録につきましては、後日送付させていただきますので、内容の御確認をお願いいたします。なお、修正、御確認いただいた後は厚生労働省のホームページに掲載いたしますので、よろしくお願いいたします。
事務局からは以上でございます。
○秋下主査 それでは、これで閉会いたします。本日もどうもありがとうございました。
 

(了)

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