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2018年4月19日 第4回高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ議事録

医薬・生活衛生局

○日時

平成30年4月19日(木)18:00 ~ 20:00


○場所

AP新橋虎ノ門 会議室C・D
東京都港区西新橋1丁目6番15号 NS虎ノ門ビル


○議題

(1)高齢者の医薬品適正使用の指針(詳細編)のあり方について
(2)構成員等からの情報提供
(3)その他

○議事

○医薬安全対策課長 それでは、定刻になりましたので、本日のワーキンググループを開催させていただきます。

 開会に先立ちまして、傍聴の皆様にお知らせをいたします。傍聴に当たりましては、既にお配りしております注意事項をお守りいただくようにお願いをいたします。

 本日のワーキンググループは、従来の取り扱いと同様、公開で行うこととしております。カメラ撮りは議事に入るまでとさせていただいておりますので、マスコミの関係者の皆様方には御理解と御協力のほど、よろしくお願いいたします。

 ただいまから、第4回「高齢者医薬品適正使用ガイドライン作成ワーキンググループ」を開催いたします。

 御出席の構成員の皆様方におかれましては、御多用のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。

 今回のワーキンググループから、平成30年度の高齢者適正使用指針の詳細編の議論を新たに行っていただく会となりますので、また引き続きよろしくお願いをいたします。

 本日は、高瀬先生は遅刻ということで御連絡をいただいておりまして、構成員12名中10名に出席いただいているところでございますが、この10名の出席をもちましてワーキンググループを開催させていただきます。

 これ以降は、議事に入ります。カメラ撮りは、ここまでとさせていただきますので、御協力をよろしくお願いいたします。

(カメラ退室)

○医薬安全対策課長 それでは、以降の議事進行は主査の秋下先生にお願いをいたします。

 秋下先生、どうぞよろしくお願いいたします。

○秋下主査 皆さん、新年度またよろしくお願いします。

 今、佐藤課長のほうから説明がありましたように、今度は詳細編ということで、もう一段上のステップで大変な作業になりますけれども、よろしくお願いします。

 それでは、議事を進めてまいります。初めに、事務局から資料の確認をお願いいたします。

○課長補佐 それでは、配布資料の確認をさせていただきます。

 お手元にお配りしました資料、一番上に議事次第と配布資料一覧。

 続いて、開催要綱、裏面に構成員名簿、座席表となります。

 続きまして、資料を順に確認させていただきます。

 資料1「介護老人保健施設における薬剤処方の見直しと連携」

 資料2-1「指針詳細編の作成にあたって」

 資料2-2「高齢者医薬品適正使用の指針(詳細編)のコンセプトについて」

 参考資料1「高齢者の医薬品適正使用の指針(総論編)案」

 以下は構成員のみとなりますが、机上配布資料として机上配布資料1~3を配布しております。

 本日の資料は以上でございます。不足等がございましたら、お申しつけください。

○秋下主査 では、議事に入る前に、前年度、本ワーキンググループで御検討いただいた高齢者医薬品適正使用の指針(総論編)について、事務局から御説明があるということなのでお願いいたします。

○課長補佐 前回までに、本ワーキンググループで御検討いただきました高齢者医薬品適正使用の指針(総論編)につきましては、3月9日の親検討会を経て無事取りまとめることができました。先生方におかれましては、お忙しい中、御協力いただき、大変ありがとうございました。

 取りまとめられたものは参考資料1として本日配布しておりますが、これにつきましては3月23日よりパブリックコメントを実施しているところでございます。

 今後、パブリックコメントの結果も踏まえまして、後日、最終版を当ワーキンググループ構成員に報告させていただき、再度、親検討会に御確認いただき、最終版とさせていただく予定でございます。以上です。

○秋下主査 それでは、議事次第に沿って議事を進めてまいります。

 本日は、「高齢者医薬品適正使用の指針(詳細編)のあり方」について先生方に御議論いただく予定としておりますが、その前に浜田構成員から「介護老人保健施設における薬剤処方の見直しと連携」について御説明いただきます。

 では、浜田構成員、よろしくお願いします。

○浜田構成員 よろしくお願いいたします。

 私から情報提供としまして、介護老人保健施設、老健における薬剤処方の見直しと連携ということで御紹介させていただきます。

 今日の内容は、これら2つの全老健で実施された調査研究事業に基づくものとなります。一部、私も参加させていただいております。

 まず、ごく簡単にですが、老健について説明しますと、介護保険施設の一つで主に在宅復帰を担っています。介護サービスとともに医療サービスも提供されますが、基本的には介護保険から支払いを受ける特徴があります。

 老健の薬物療法について、簡単にまとめました。

 1点目としましては、処方を一元管理し、処方の全体像を把握できる。すなわち、老健への入所によって薬剤処方の見直しのよい機会となり得るということです。

 2点目としましては、入所後の生活習慣の改善や施設の薬剤管理による服薬アドヒアランスの改善により、入所者の方の健康状態がよくなって減薬が可能となるということもあります。

 3点目としましては、ほとんどの薬剤にかかる費用が介護保険に包括されているため、処方の見直し・減薬に対して経済的なインセンティブが働きます。それによって、処方の見直しが促されているという状況にあります。

 調査方法につきまして、示しています。全老健加盟施設を対象とした質問紙調査を実施しました。回収率は施設ベースで2025%程度でしたが、今、老健の薬剤処方に関するデータとしては一番いいデータが得られていると思います。

 調査項目につきましては、施設医師の薬剤処方の見直し方針など、入所者の背景データや処方データ、また施設医師と薬剤師やかかりつけ医との連携について検討を行いました。以降、結果とともに詳細をお示しいたします。

 メインの結果を紹介する前に、この調査では高齢者の安全な薬物療法ガイドラインの認知度と活用状況についても調査しておりますので御紹介したいと思います。これから、この検討会でもガイダンスを出していくに当たって参考になるかと思います。

 一番左に示したのが、ガイドライン発表後すぐのデータになりますが、その時点で老健の医師のうち25%がそのガイドラインの「内容までよく理解している」と回答しています。43%になっているところですが、「内容は知らないが存在は知っている」と回答したのが多い集団になっています。

 右の2つが、その約1年後に調査したものになりますが、ガイドラインを活用していますかというと、「活用している」と回答したのが40%で、「活用していない」が20%程度。「活用している」のうち、それを減薬に活用できていますかと聞いたところ、「できている」が3分の2程度、「あまりできていない」というのも3分の1程度いたという結果になります。今回、ガイダンスをつくった後に、どのような集団にアプローチして現場に浸透させていくかというときに、これらは参考になるかと思います。

 それでは本題に入りますが、まず「薬剤処方の見直し」としまして「処方の見直し状況ときっかけ」「入所後の処方変更の実態」と「薬の自己管理」について御説明いたします。

 まず、老健の医師に、入所時に処方の見直しを行いますかと聞いたものがこちらになりますが、「ほぼ必ず見直す」と「場合によっては見直す」と回答した方が、合わせると8割以上という結果になっていました。ですから、老健への入所というタイミングが高齢者、特に要介護状態にある高齢者の処方見直しのタイミングの一つになっていることがわかります。

 少し字が小さいですけれども、さらに幾つかの薬剤カテゴリーについて、見直しの理由やきっかけについて、幾つか選択肢を挙げて検討を行っています。睡眠薬を例に御説明しますと、一番下の「副作用が出たとき」というのが最も見直しのきっかけとなると回答されています。副作用が出たときというのは、他の薬剤カテゴリーでも同じような結果となっています。その他、上から3つ目になりますが、転倒で有害事象のリスクが高いと考えられるときや、「同じ薬効の薬を複数使用しているとき」、また持参薬がなくなったときなども処方見直しのタイミングになるという回答が得られています。

 ここからは同様の結果なので説明は割愛いたしますが、降圧薬、次の抗凝固薬、その次の糖尿病薬についても同じような結果が得られていまして、入所中のいろいろなタイミングで処方の見直しが行われ得るということがわかります。

 次は、13枚目をお願いします。こちらは、入所後の「薬剤種類数の変化」を示したものになります。薬剤数なので、今回のポリファーマシーという定義とは必ずしも一致していない部分もあるかと思いますが、御参考までにお示しします。

 全体として見ると、入所後に薬剤数が減っていることがわかります。入所時には平均で5.89剤処方されていたものが、1カ月後には5.05剤、2カ月後には5.35剤という変化が見られました。1カ月後から2カ月後までに少し増えているのですけれども、これは入所者の方の状態を見ながら処方が調整された結果ではないかと考察しています。

 また、この検討会でもお話が出たかと思いますが、老健では冒頭に触れましたように包括払いの制約がありますので、入所前に薬剤調整、例えば入院して病院から退院するときに処方調整などされている可能性もあります。そういう方も、今回のデータでは一緒に解析されています。

 少し話題は変わりますが、老健における医療の適正性の評価も行いました。

 1つ目が、心房細動患者への抗凝固薬の処方について検討したところ、青の「ワルファリン」とオレンジの「DOAC」の合計を見てみると、入所時から入所2カ月後までで特に処方が減っているということはありませんでした。

心房細動の患者の約半数が抗凝固薬を使っているというのが十分かどうか、ここからはわからないのですけれども、もしかすると医学的な理由で出血のイベントの既往があったとかで、処方されていない人がいるのではないかと考えています。

 次は、「アルツハイマー型認知症患者への抗認知症薬の処方」について検討したものになります。抗認知症薬につきましては、近年ではドネペジルのジェネリック薬を利用できるようになっていますが、比較的高価な薬剤が多いと認識されているかと思います。抗認知症薬の処方を見ますと、入所時41%だったのが入所2カ月後には31%に減っています。もちろん有害事象が見られたときですとか、効果がないとか、効果が乏しいと考えられるような場合には減薬の対象とはなりますが、その理由までは検討できていないので、今後さらに検討する必要があると考えています。

 こちらは、入所者の方の薬を自己管理しているかどうかを聞いたものになります。「無回答」も多いのですけれども、「0人」という回答が40%、「1人以上」というのが入所者の方のごく一部が薬剤を自己管理していると読みかえていただいていいかと思いますが、その結果を示しています。ですから、老健入所中の方はほとんどが薬は施設で管理しているという実態がわかりました。

 ここまで老健の薬剤処方についてまとめますと、1点目としましては老健では全体として処方の見直しや減薬への取り組みが見られました。ただし、処方内容については、より詳細な検討が今後も必要であると考えられます。

 2点目としましては、老健の入所時に処方の見直しは行われるのですけれども、その後もさまざまな状況で処方の見直しのきっかけがあることがわかりました。

 3点目としましては、入所中は服薬に問題がないとしても、在宅復帰後のことを考えると一人一人の服薬管理能力ですとか、服薬支援体制なども考慮した処方設計も必要ではないかと思いました。

 ここからは次のトピックになりますが、老健の管理医師を中心としてかかりつけ医、あるいは老健の薬剤師との「連携」について御紹介します。

 まず、老健入所時にかかりつけ医から老健の医師への情報提供についての結果を示しています。左上の円グラフですが、ほぼ100%で何らかの情報のやりとりが行われていることは確認できました。また、左下の表から、そのやりとりについてはほとんどが書面で行われることも示されました。

 では、どのような情報のやりとりが行われているかを示したのが右の棒グラフになります。オレンジで囲った部分が薬剤についてですが、「投与薬剤・投与内容」については90%で情報を得ている。一方で、「処方経緯等」、より細かい情報になりますが、薬歴に関しては「必ず」入手しているが20%、「可能な限り」が合わせても約半数という結果になっていました。

 これは、老健退所時に老健の医師からかかりつけ医への情報提供について尋ねたものになります。提供する情報としましては「診療情報」が最も多いのですが、「投与薬剤・投与内容」についても高い割合で見られています。右下の表になりますが、薬剤についてその情報提供の際にどのように説明するかと聞いたものですが、「書面のみ」が69%、「特に説明しない」というのも24%で見られています。

 これは、老健で薬剤の中止・変更を行うときに説明をしていますかというものですが、左の円グラフは、薬剤の中止・変更の可能性をあらかじめかかりつけ医に説明して理解を得るようにしていますかというもので、「あまりしない」「全くしない」というのが大半を示しています。同様に右側ですが、薬剤を中止・変更する際、実際行うときに事前にかかりつけ医に説明していますかと聞いたもので、これもやはり「あまりしていない」というのがほとんどとなっています。

 これは、退所時の老健の医師からかかりつけ医等への診療情報提供について、その際に減薬があった場合にその理由を書いていますかと聞いたものになります。「必ずする」と「ほぼする」がそれぞれ20%程度で、「あまりしない」「全くしない」というので合わせると約4分の1となっています。ですから、老健の医師とかかりつけ医等との連携については改善の余地があるかと思います。

 今の結果とも関連するかと思いますが、「減薬した際の反応」についても聞いています。オレンジで囲った部分が、かかりつけ医等の反応になりますが、一番上、「在宅の主治医から非難」を受けたことがあるというのが10%弱で、一番下になりますが、減薬した薬が元に戻ってその利用者の方が再入所したことがあるというのが30%くらいに見られています。

 ここからは最後のトピックになりますが、老健の医師と、老健で働く薬剤師との連携についての結果を示しています。

 まず、結果の御説明に入る前に確認しておくと、老健の設置基準によると、入所定員100人当たり約0.3人以上の薬剤師が必要とされています。ですから、老健の薬剤師というのは非常勤のことが多くて、限られた時間で業務に当たっているという前提があります。その中で薬剤師がどのような業務を行っていて、医師が薬剤師にどういうことをやってほしいかというのを聞いたのがこちらの結果になります。

 真ん中の列が、医師が薬剤師にその業務をやってほしいと思っている割合、右の列が、薬剤師が実際にその業務を行っている割合を示しています。

 入所時を見ていきますと、「入所時の持参薬の継続の適切性の評価」については57%の医師が薬剤師にやってほしい。50%の薬剤師が、実際にやっていると回答しているという見方になります。

 同様に入所中の業務について見てみますと、「服薬に伴うリスク評価」や「副作用の発現の有無の確認」については60%くらいの医師がやってほしいと思っていて、やや低いですが、薬剤師の50%くらいは取り組んでいるということがわかります。

 入所中の「薬剤の見直しに際しての連携・助言」という業務については、医師が薬剤師に7割~8割程度やってほしいと思っている業務であって、薬剤師も7割~8割程度実際にやっているという業務になります。これらは、処方の見直しの際に医師と薬剤師が連携しているかどうかを示す一つの指標になるかと思います。

 こちらは最後のスライドになりますが、老健の医師を中心とした連携についてまとめたものです。

 「老健の医師とかかりつけ医との連携」につきましては、書面でのやりとりが中心となっていること、または老健入所中だけで医療が完結するわけではないので、老健から在宅へと連続した医療を提供するためには、入所中の処方変更の理由などをかかりつけ医と共有し、理解を得る必要があるのではと考えられます。

 また、「老健の医師と老健の薬剤師との連携」については、薬剤師には処方の見直しでの連携であったり、有害事象の確認であったりを求められていますので、限られた業務時間にはなるかもしれませんが、よりよい医薬連携や情報共有が必要かと思います。

 私からは、以上です。

○秋下主査 ありがとうございました。

 2つのポイントですね。実際に老健施設に入っている人がどのようなお薬を多く飲んでいて、入所後にどういう変化があるのかといったこと、それから連携ということでかかりつけ医との連携の問題と薬剤師との連携ということでございまして、かかりつけ医との連携に関してはもう少し情報共有などは行ったほうがいいのかなというような感じでしたが、そこには薬剤師が介在できる可能性も多分示されたのではないかと思います。

10分ほどディスカッションの時間がございますので、御意見、御質問等がございましたらいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 では、私のほうから、細かいところで、抗血栓薬と抗認知症薬というのを一つの題材として検討されたところがあるのですが、抗凝固薬、特に直接経口抗凝固薬DOACですね。DOACはワルファリンに比べるとかなり値段が高いお薬というようなこともあって、ワルファリンに切りかえられることがある。それと、老年医学会の安全な薬物療法ガイドラインでは心房細動に対してアスピリンを使うのを止めましょうということを書き込んでいるのですが、抗血小板薬に切りかえられている例というのは若干あるかもしれないけれども、ほとんどないということですね。

 単純な減薬ということがされているわけではないように、抗血栓薬の点からは見受けられたのですが、一方で抗認知症薬のほうはかなり減っているということで、この辺は老健施設という介護とか日中のさまざまなアクティビティー、リハビリ的なものも提供できる施設ならではの効果というものも何か考察されているところなのでしょうか。

○浜田構成員 老健での認知症リハビリテーションの効果もあるのではないかという考察が一点。あとは抗認知症薬の止め時というのがなかなかわからない中で、老健への入所というタイミングで患者さんの身体状態であったり、認知機能であったり、そういったものを再評価することで、このような処方変更が行われたのではないかと考えています。

○秋下主査 かなり重症であったりして、効果が余り実感できないので、一回切ってみようといったことでしょうか。

○浜田構成員 そういうケースがよくあるかと思います。

○秋下主査 わかりました。多分、降圧薬とか抗糖尿病薬などに関しても同じようなことがあるので、若干減るのだけれどもやはりその必要性が再確認されてまた少し戻るというデータが薬剤数的にはありましたが、それもそういったことと関連するようなことでよろしいでしょうか。

○浜田構成員 そのように考えております。

○秋下主査 ありがとうございます。他はいかがでしょうか。

 それでは、清水先生お願いします。

○清水構成員 1つは、患者さんの病気とその流れについてお伺いしたいのですが、老健に入所される方は、もとはどちらからおいでになっているかということと、それからもう一つは老健である程度、これは月に3カ月程度でどうしても出なければいけないというところで、老健を出て次に行く。在宅に行く場合も、療養も、もしかすると特養かもしれませんけれども、その辺でその先のかかりつけ医という言葉があるのですが、そのかかりつけ医というのは紹介元のかかりつけ医ですか。それとも、何か新規にお願いしてかかりつけ医になるのですか。

 今、これでいくと大体3つくらい関門があります。1つは老健に入られるときに前のお薬の処方を持って入られたとき、これは複数処方が重なっているなということでチェックされることがあると思います。それから、あとは生活の変化で、この薬は要らないかなというのはチェックが入りますね。それから、老健に入っていらっしゃる間にリハビリをしたり、種々の療養で、具合がよくなってきてお薬を切る場合もあるし、変える場合もある。それで、落ち着いて、あるいはある期限がきて退所されるというときに行く先が気になります。

 そのときに、紹介元のかかりつけ医に帰っていったときに随分薬は違っています。我々、今度は引き受ける外来側から、あるいは在宅訪問診療をする側からすると、前医の処方を全面的に信頼しています。老健のほうできちんと管理されたものに関しては継続で、ある意味では余り高価な薬も使わずにうまくコントロールされているので非常に感謝はしています。

 ですから、まず老健に入られる方はどういうルートでパーセントとしては入られているか、その辺をお伺いしたいと思うのですが。

○浜田構成員 まず入所前どこからいらっしゃったかということですけれども、今回の対象者の方ですと40%くらいが急性期病院で、30%くらいが確か在宅の方だったかと思います。その他、慢性期の方だったり、介護施設の方も少しいらっしゃったという形になります。

 また、かかりつけ医についてですけれども、今回調査では紹介元のかかりつけ医か、次のかかりつけ医かということは余り区別して聞いていなかったので、老健の次に担当されるかかりつけ医の先生を想定した回答になっているかと思います。

○清水構成員 ありがとうございます。

質問をよろしいですか。そのかかりつけ医は必ずしも在宅とか、あるいは通院というのはなかなか、老健で元気になって歩いて通院という方はいらっしゃらないので、訪問診療に回る形もあると思うのですが、そういったかかりつけ医という言葉としてのいわゆる開業医の先生ですね。訪問診療をやるような先生のところに帰っていっているのか。あるいは、そうではなくて在宅専門の先生でも別に構わないのですけれども、その辺は老健から病院、あるいは施設というよりは在宅復帰が多いのですか。その辺をもう少しお伺いしたいと思います。

○浜田構成員 今回、調査対象としたのが入所から2カ月までなので、退所後の経過についてはわかっていません。

 ただ、どういった開業の先生だったり、在宅の先生だったりとあると思いますので、これから検討していったほうがいいかと思いました。

○清水構成員 どうもありがとうございます。

○秋下主査 今の点については、他にお詳しい先生方もおられるので、仲井先生か池端先生から、大体老健から退所されるとどこに行かれる方がどのくらいというのをもし把握されていたら。

 では、池端先生お願いします。

○池端構成員 どのくらいかというのは、私も数字を持ち合わせていないので仲井先生がもしあったら補足していただきたいのですけれども、基本的に老健は今、非常に難しい状況にあって、二極化しているのです。本来の老健の姿、いわゆる中間施設と言われていた急性期から3カ月ぐらいでリハビリテーション等々を行って在宅復帰するための老健という施設機能と、一方では看取りも含めたいわゆる長期療養施設としての老健というのもある。全国的にも、かなり二極化している。ここをどう捉えるかで随分変わってくるのではないか。

 今は多分それは一緒になっていると思うのでデータはとりにくいと思うのですけれども、ただ、今回の同時改定の中で、介護保険施設の中で老健というのはやはり在宅復帰を中心にやるべきだということで見直しがかかって、今回はかなり在宅復帰の方向にかじを切りましたので、今後私はこのかかりつけ医と老健の医師との連携というのは非常に重要になってきています。そうなると、基本的にはもっと主治医に返さなければいけなくなってくると思うので、ますますかかりつけ医との連携が非常に大事なことではないかと思っています。

○秋下主査 ありがとうございました。

 仲井先生、何かつけ加えることがありましたら。

○仲井構成員 私も正確なデータは持ち合わせておりませんが、自院のことだけで恐縮なのですけれども、例えば少し前までですと病院から老健に行って、老健から在宅に帰るというパターンが結構あったのですが、今は病院から退院する人と、老健と、在宅をぐるぐる回る人とは少し分かれてしまってきている感覚があります。ですから、今のうちの老健のかかりつけ医というのはどちらかというと在宅の方、もしくはその病院に通院している人もいるので、病院にもかかりつけ医がいるということですね。

 ですから、多分地域とか、池端先生が言われたように在宅復帰を非常に強化している老健なのか、そうでない老健なのかによって随分違うものになっているのではないかと思われます。

○秋下主査 ありがとうございました。他にいかがでしょうか。

 では、大木先生どうぞ。

○大木構成員 今の中で、二極化している老健のスタイルというのは自分の開局の立場としても非常に痛感しているのですが、1つ違う視点での御質問なのですが、薬剤師と医師との連携というところで、持参薬の管理というのは当然、老健の施設内の薬剤師さんが管理するというイメージなのでしょうか。

 というのは、老健に入る場合、3カ月だと事前に管理している方のお薬を全部持参する。そこは、開局の薬局で持っていっていただくというケースが多いです。そうすると、持っていったものの持参薬を中の薬剤師さんが少し見直しをしていただけるのかという考えなのか。あるいは、先ほど二極化している後半の部分で、看取りを考えると当然途中で処方が出る。その処方はどこでお受けになるか。いわゆる開局薬剤師が受けて、それをお持ちする。そこの施設内でお薬の減薬等の相談をするとなると、老健の施設内の薬剤師さんと、開局薬剤師とのやりとり、そんなことが少しここだけでは見えなかったのですが、その辺はいかがなのでしょうか。

○浜田構成員 私は先生のように詳しくないのでわからないのですけれども、入所時の業務として今回は質問しているので、持参薬の確認という意味合いが強いかと思います。ですから、先生のおっしゃったような管理体制というのは実際にはされているのかなと、外の薬剤師さんと中の薬剤師さんでということもあり得るのかなとは思いました。

○大木構成員 施設内の薬剤師と、開局の薬剤師とのやりとりがそこでもひとつあるという形なのでしょうか。

○浜田構成員 今回は老健の医師の方を中心とした連携について検討しましたので、そこはわからないのですけれども、実際そのような形がとられているのかもしれません。詳しくないのでわかりません。

○大木構成員 わかりました。すみません。

○秋下主査 多分、病院併設型の老健であれば薬剤師の方は常勤的に関わられるでしょうけれども、多くは開局の薬剤師の方が非常勤で出入りされているということなので、常勤の薬剤師の方がいて開局の薬剤師の方と連携するというのは余りイメージではないのかもしれないですね。ありがとうございました。

 では、すみませんが、大野先生を最後にお願いします。

○大野構成員 今の薬剤師との連携のところで教えてもらいたいのですけれども、持参薬の管理とか、薬剤見直しの連携・助言というのが7割弱、あるいは7割前後のニーズがあって、実際に薬剤師も7割くらい、あるいはそれ以上やっているということですけれども、一方で適切性の評価とか、リスク評価とか、副作用の有無の確認というのがニーズは6割くらいあるのですけれども、薬剤師は5割くらいの実施率ということで、実際に行えているかどうかというのは何か施設の傾向とか、そういうものの要因はわかっているのでしょうか。

○浜田構成員 まずこのデータですけれども、全体として何割かというデータになっていまして、必ずしもその施設でその施設の医師がやってほしいと思っている、その施設の薬剤師さんがやっているというマッチングまでは見られていないデータになります。

 それで、施設の特性などまでは検討できていないのでわからないのですけれども、限られた業務時間ということもありますので、それぞれニーズとできることを把握しつつ、連携していかないといけないかなと思っています。

○秋下主査 ありがとうございました。今の点は、多分解析はまだしていないのですけれども、やればできる可能性はありますので、その点は宿題で、ぜひ浜田先生にまた解析していただければと思います。ありがとうございました。

 それでは、まだ質問はあるかもしれませんが、これで議題1を終了いたしまして、次の議題に移りたいと思います。

 議題2は、詳細編の作成についてです。今、浜田先生からプレゼンテーションしていただいた内容にも結構関わるのかなと思っていますので、ちょうどいいタイミングでお話をいただいたと思います。まず、事務局のほうから次年度の取り組みについて説明をお願いします。

○課長補佐 それでは、資料2-1をご覧ください。

 昨年度作成しました指針の総論編を踏まえ、今年度は指針の詳細編の作成を進めてまいりますが、進め方につきまして説明させていただきます。

 その進め方につきましては総論編と同じように、まずは骨子案をワーキンググループにて作成いただき、親検討会で御確認いただいた後に指針の中身の作成へと進めていく予定でございます。

 資料の下半分に、大まかなスケジュールをお示ししています。上の段には親検討会のスケジュール、下の段には本ワーキングのスケジュールを載せております。

 本日、第4回のワーキンググループにて指針詳細編の方針につきまして御議論いただき、その内容を5月の親検討会でも御確認いただいた上で、本年度夏から秋にかけて骨子案の作成を実施し、秋以降に内容の作成へと進めてまいりたいと思います。取りまとめは、年度内を目指して検討を進める予定でございます。

 続きまして、資料2-2をご覧ください。ここには、指針詳細編のコンセプトの案をお示ししています。左側の青い四角の部分が、昨年度取りまとめた指針総論編の内容になりますが、この総論編の内容を踏まえまして、当該指針の追補という形で患者の療養環境別、具体的には追補1として外来・在宅医療、追補2として療養・介護医療における処方につきまして、それぞれ処方見直しのタイミング、留意点、多職種チームの形成、入退院からの引き継ぎ等について作成する方針としています。

 さらに別添といたしまして、昨年度の指針の別添に記載しています疾患領域ごとの処方薬の留意事項について追加の分野における留意事項があれば作成、ここに例示としてお示ししております認知症、骨粗鬆症、呼吸器、がん・緩和医療を挙げております。

 本資料につきましては、机上配布資料1とともに事前に先生方には御意見をお伺いしていたところでございまして、各委員の先生からいただいたコメントは机上配布資料の2としてお配りしております。

 これらの資料も御参考に御議論いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。以上でございます。

○秋下主査 ありがとうございました。

 それでは、ただいまの事務局の説明も踏まえまして、指針詳細編のあり方について御意見をお伺いしたいと思います。事前にいただいているものも含めてで結構でございますので、御意見をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 池端先生、お願いします。

○池端構成員 今回、総論編も含めてガイドラインという言葉を使わずに「指針」とすることになったかと思います。それで、各論も多分指針の各論ということになるかと思うのですけれども、この会議名の中にまだ「ガイドライン」という言葉が残っているのですが、これはこれでよろしいのでしょうか。また会議名も、第4回の適正使用ガイドライン作成ワーキンググループとなっていますので、これも変えないといけないのかなと思ったのですが。

○秋下主査 すみません。私の言った言葉は、議事録のほうで修正したいと思いますが、指針詳細編という形に直させていただきます。

 このワーキングの名称は途中で変えられるかどうかという問題で、実際に作るのは指針なのでワーキングはこのままでもよろしいのではないかと思うのですが、作るのは指針ということで。

○池端構成員 わかりました。ありがとうございます。

 では、もう1点、事前のコメントにも書かせていただきましたけれども、私も中心はこのコンセプトマル1という方向で、もちろんマル2の要素も入れなければいけない。皆さん、多分同じようなことを思っていらっしゃるのではないかと思うのですが、このマル1をベースにということでいいかと思いました。また追補1、2という右の方ですけれども、「外来・在宅医療の処方」と、次に「療養・介護医療での処方」という2つの括りになっていて、その中に「入院・入所時の見直しのタイミング」とあるのですが、私は治療をする急性期入院も処方を変えるタイミングの大事なポイントではないかと思うので、「入院での処方」という括りも、ここに必要ではないかという気がします。

 それと同時に、当初、介護療養という言葉が紛らわしいというお話をしたのですけれども、「介護医療」になるともっと紛らわしい気がします。介護保険施設という括りだと、先ほど浜田先生がおっしゃったように、処方権を持っている医師や薬剤師・看護師がいる介護保険施設ということになると、新しい介護医療院と老健になると思います。一方、特養は基本的には嘱託医しかいなくなるので、ここは逆に在宅扱いという形になっているので、それは在宅扱いになるかもしれません。処方権を持っている医師がいる介護保険施設だと前述の2つになるだろうし、むしろそうやってきちんと分けていった方が、良いように思います。結論としては、この介護医療というのはどこからどこまでを指すか、あるいは療養と介護医療の違いは何か。あるいは、入院が抜けている。その辺はもう少し整理をしたほうがいいのかなと思いましたので、他の先生の御意見も伺いたいと思います。

○秋下主査 今の入院の件は、いかがでしょうか。これは、私としてはいわゆる専門医療を行う急性期病院のところは、総論編の中に入っていて、そこに入ってこないものをここにまとめるという意図がかなりあるので、例えば追補2のところの入院・入所時というのも、急性期病院の入院ではない入院というか、医療型の療養病床でしょうか。

○池端構成員 そうするとやはり、回復期とか、地域包括ケアとか、仲井先生の担当のところがここに入ってくるので、これは療養ではなくてあくまでも入院だと思うのです。だから、やはり入院という言葉がどうしても必要ではないかと思ったということです。

○秋下主査 わかりました。見出しの部分ですね。「療養・介護医療」と書いてあるところで、上が「外来・在宅医療」と書いてあるので、下に「入院」という言葉があったほうがいいのかということなのですが、どうでしょうか。言葉の問題ではあるかもしれません。考えとしては、おっしゃるとおりかと思います。

 仲井先生、お願いします。

○仲井構成員 私は急性期の部分がないなと思っていたので、今、先生からお話を伺って、それはそちらの総論のほうに書かれているというように解釈すればいいということですね。

○秋下主査 そこを中心に、それを取り巻くところは書いてあるのですが、そこから少し外れてくるような現場というものを想定して今回の詳細編のほうに入れたいということです。

○仲井構成員 そうしましたら、今、池端先生が言われたように、追補2のところにポストアキュートという形のものでいけば回復期という言葉になるのかもしれませんけれども、それから療養というか、慢性期、そして介護施設ですね。老健とか介護医療院、あるいはまだ残っていますが、介護療養病棟あたりがここにくるということであれば理解はできます。

 ただ、私がそこで思ったのは、連携というものをもう少しクローズアップされたほうがいいかなと思います。追補1と追補2というところもありますが、さらに急性期からの連携というのもありますので、そこをどううまく書き込むかということが大事かと思います。

 例えば、薬剤総合評価調整加算をとろうとすると、4週間以上処方されている薬を6剤以上出ていたものを4剤以下にした場合にとれるのですが、その処方日がいつなのか、どこの医療機関からどのように出ていたのか。そういう情報がないと、それを整理できないということになります。

 ですから、急性期からの情報、あるいはその前のかかりつけ医から急性期病院に行って、さらにポストアキュートの回復期の病院、あるいは慢性期の病院に行ってどうなったか。その連続する薬歴をうまく連携でもって伝えていかないといけないので、そのことをどこかに書かないと、連携という点では苦しくなっていくのかなというところは感じております。

○秋下主査 ありがとうございます。

 今の点に関して、事務局どうぞ。

○医薬安全対策課長 では、事務局のほうから補足をさせていただきます。

 最初に、池端先生から御指摘いただいた「療養・介護医療での処方」の言葉遣いは非常に難しくて、介護医療院が登場して介護療養病床が平成35年度末でなくなって、といういろいろな変わり目の中で、何とここを表現したらいいのだろうということで悩みあぐねて、秋下先生と御相談させていただいた中で今このような書きぶりにしているのですが、ここで想定している範囲というのは、介護療養病床、介護医療院、介護老人保健施設くらいがメインになってくるだろうということで、大体48対1と100対1の世界のところを想定して書かせていただいています。

 そういう点では、特養はさきほど御指摘いただいたように、外来、在宅のほうで見ていただくような整理でつくっていただいてはどうかというのがこのコンセプトになってくるかと思います。

 そういう意味では、こういう48対1、100対1のところの出入りという観点では、時として入院という言葉を使ったり、入所という言葉を使ったりということなので、今、併記して書いてございますけれども、そこは私どもも先生のおっしゃっている趣旨を事前に余り理解せずにこういう書き方をしている部分でもありまして、全体の追補2のほうのタイトルのところでもう少し入所、入院という部分を頭に、ヘディングのところにも書かせていただいて、かつ、さきほど仲井先生からも御指摘いただいたように、回復期とか慢性期というところの病気をもう少し明確にしたような形で、このヘッダーの部分も書き直しをさせていただいたほうがいいかなというふうには思っております。

○秋下主査 池端先生、お願いします。

○池端構成員 今のことでよくわかりました。そうであれば、もう介護医療院も、35年迄で残っている介護療養型医療施設も、老健も、全て入所です。それで、入院というのはあくまでも医療療養病床以上のものなので、入院は逆に外してしまって、ここは医療と介護を一体的に提供できる入所施設ということで括ったほうがかえっていいのではないかと思います。

 そして、別に入院という括りで、高度急性期はスタートだから外しても、あとは回復期とか慢性期はもう一つの括りとしてもし必要ならばつくるというほうがすっきりしているかと思いました。

○秋下主査 ありがとうございます。そうですね。確かに、追補2のところに無理やりそれを入れようとするから話が難しくなるので、別枠をつくったらという提案ですね。ありがとうございます。大変よいアイデアをいただきました。

 いかがでしょうか。急性期からつないでいくところというのは、確かに先ほどの老健の話でも一通りではないということで考えますと、当然そこで見直しをしていくというのは非常に重要なステップになりますので、追補はどうでしょうか。1、2、3のうちだと、どこにそれを位置づけるかということもありますが、3でよろしいですか。あるいは、1と2の間に入れるか。

 何となく流れをイメージしていただくと、追補1の外来とか在宅というのは非常に多いところだと思いますので、ここが1番にくるのは非常に重要だと思うので、2にくるか、3にくるかというところですね。多分書くときには執筆班がその順番で書いてくることになると思いますので、何かこれだとバランスが悪いよねと後で言いますとなかなか文章自体も難しくなるので、ここは今整理しておいたほうがよろしいのかもしれません。いかがでしょうか。もう一本立てるということに関しての御意見というのはありますか。逆に、そうではないほうがいいのではないかとか。

 大木先生、お願いします。

○大木構成員 今の流れからすると、この追補1のところで外来・在宅医療が現場で、地域で起こっている。その後、この一番下に「入退院からの引き継ぎ」、いわゆる入退院があったところで急性で何か問題点があったときに入院、そして退院した、その後が療養の介護医療等の処方で、真ん中にくるほうが流れ的にはいけるのかなと思います。最終的にはまた1に戻っていく、地域に戻っていくというようなイメージが今お話を伺った限りではあるのですけれども、いかがでしょうか。

○秋下主査 皆さん、いかがでしょうか。そのような流れで、桑田先生もそれでよろしいですか。

○桑田構成員 はい。

○秋下主査 では、追補2に地域包括ケアまで入れますか。そこも入ったほうがよろしいですか。

 地域包括ケアとか、回復期リハとか、いわゆる入院とつくものはそこに入れてしまう。慢性期もですね。それで、追補3がいわゆる入所するところであるということで、そうしますとその看板をどうしましょうか。何かいいアイデアはございますでしょうか。追補1は「外来・在宅医療の処方」ということで、これはよろしいですね。それに匹敵するようなものということで、入院ということにするか。

 ただ、そこは誤解を招かないようにですね。

○医薬安全対策課長 事務局でございます。入院というと、いろいろな入院の意味で捉えられ、非常に幅広くなってくるところで、先ほど先生がおっしゃられたように、急性期の部分はどちらかというと総論編のほうでカバーしているということからすると、例えば入院、慢性期、医療療養とか、そういう形で少しその入院を補うような格好にしたほうがわかりやすいのかなという感じがしますけれども、いかがでしょうか。

○秋下主査 どうでしょうか。皆さん考えておられると思うのですが、なかなかいい言葉というのがすぐ思いつかないのですけれども。もしアイデアがあったら言っていただければと思いますが、ただ、括りとしてはどこまで入れるという点は整理できましたので、あとは言葉の問題なので、後ほどメール等でいただくということでもよろしいかと思います。亜急性期ですね。それから、慢性期に分けてのいわゆる入院と称するような施設が入ってくるというようなことで考えたいと思います。

 そうすると、今の追補2が追補3のところに変わって、ここが入所ということになりますので、その場合にここをどう直すかということですね。入院という言葉は取るということはいいと思いますが、今の追補2のところにある「療養・介護医療」という言葉をどうするかということもちょっと考えておいたほうがいいと思いますが、ここは池端先生から何かございますか。

○池端構成員 括り方が難しいので、介護保険施設だと特養が入ってしまうので、むしろあっさり介護医療院、老健等ということにするのはどうでしょうか。

○秋下主査 上はそうして、下のほうにそれがわかるように書いておくと。

○池端構成員 そういうことにするか。その2つを主にというと難しいのかなという気はしますけれども、アイデアがなくて済みません。

○秋下主査 これも整理しましょうか。

 このポンチ絵がかなり検討会でも議論されるところかと思いますので、ここにわかるようにキーワードを入れるような形のものをつくり直したいと思います。

 それから、その他連携の話もいただきましたけれども、こういったことも少し整理をしておく必要がありますね。追補1が「入退院からの引き継ぎ」ということになりますので、追補2のところの場面は主には急性期からの引き継ぎというような形になるでしょうか。あるいは、在宅からそこに来るということはどうですか。そんなに多くはないですか。

 では、お願いします。

○仲井構成員 非常に悩ましいところでして、急性期という言葉でくくると、例えば我々みたいに日ごろから元気な人が急病になって本当の高度急性期の病院に行くというパターンと、ずっと在宅で療養されている方がちょっと肺炎になっただけでも入院が必要になって地域包括ケア病棟に入院する。一応そちらも急性期の扱いをしていいことになっております。

 そこで、どちらのポリファーマシーが大事かというと後者のほうが大事ですけれども、そこで急性期とか、今、実は地域医療構想と診療報酬のところでも非常にそのネーミングが微妙なことになっておりまして、その辺が今、私も多分、池端先生もなかなかいろいろなことを言えなくなっているところではあると思います。

○秋下主査 ありがとうございます。この名前に関しては厚労省から出す指針ですし、学会であれば割と自由な物言いができると思いますが、医療・介護同時大改定が終わって新年度が始まったところということで、また次を見据えていろいろ微妙な部分もあると思いますので、この言葉については後ほど整理させていただくということで、その考え方だけ今日は少し詰めていきたいと思いますが、他にいただいておくべきことはございますか。

 清水先生、お願いします。

○清水構成員 非常にいろいろなことが思い浮かんで、在宅もありますし、施設があったり、病院があったり、今度は医療院が出てきたりなのですが、やはり医療保険に関すること、介護保険に関すること、そういう括りで整理してみたらどうかと思います。

 そこで当然お年寄りの方は両方関わってきますし、若い方はそれこそ30代でしたら、40代でしたら、また違うところもありますから、今は非常にそういう類型が複雑怪奇になっておりますので、もう一度整理して、医療関係とそういった介護保険ですね。一応、この施設を含めて整理をされる。

 そうすると、そこへ重なってくる部分と、純然たる別個でいく場合もありますから、特養などというと全く別になりますので、そこから救急で行く方もいらっしゃいますけれども、そういった少し類型を整理されて言葉をもう一度、医療院があっても実際に数はないですから、多分これからもたくさんできないので、それをそこに入れ込むというのも言葉としておかしいので、その辺は施設類型を整理されてわかりやすく、もし細々しているのだったら施設その他とか何かでくくってしまう手もあるでしょうし、その辺は一回事務局で整理をお願いできませんか。

○秋下主査 そうですね。ぜひお願いしたいと思います。関係の局と多分、聞き取りなどをしていただけると。

 では、事務局お願いします。

○医薬安全対策課長 老健局ともちょっと相談しながら整理をさせていただこうと思うのですが、恐らく基本のコンセプトをもっとわかりやすく言うと、旧追補2、今度追補3になる部分がいわゆる介護保険の部分で、新しく追補2として入ってくる入院ですとか慢性期で整理をして、さらに、地域包括ケア病床の部分は医療保険の部分という形で整理をするのが一番わかりやすい言い方です。

 ただ、言葉にするときに、保険という部分に着目した切り口で書くのがいいのかどうかというところは省内でも整理をさせていただきたいと思いますので、考え方としてはそのように考えたほうがきっとわかりやすいだろうということでよろしいかと思います。

○清水構成員 ただ、それは最終的にそこまでいくのではなくて、一応類型別にくくっておいて、それでまた言葉を整理しながらアプローチしていくほうが、恐らく実際になさっている内容も、医療が主なのか、介護が主なのかと先々なっていきますから、そうすると見ている病気も、生きる・死ぬという病気と、療養ということと、使う薬も違ってくるので、一回その辺の整理をお願いしたいということです。

○秋下主査 ありがとうございました。

 それでは、他にはいかがでしょうか。もう少しディスカッションする時間がございますので、他の視点のものとかございませんでしょうか。事前にいただいている意見もございますので、あとは例えば別添のところですね。今回はこの案を出していますけれども、もう一つカウンターパートとして医療環境別ではなく疾患別にというものも対案として御用意をして机上の資料に出しているわけでございますけれども、その辺のところは少し別添の中に入れ込むというようなことですが、こちらはどうでしょうか。こんな形で別添の中に入れるということで特段、意見はございませんでしょうか。

 清水先生、お願いします。

○清水構成員 たびたび発言して申しわけないのですが、我々、開業医の立場からすると、どういう情報が手に入るかといいますと、やはり学会からのガイドラインという形が非常に手に入りやすいです。それは、疾患別になっています。そういう形でアプローチしやすいということで発言しているのですが、もう一度考えてみますと、やはりそういった開業という一つのところと、それから今、入院、入所、それぞれまた別の世界があります。

 それからもう一つ、割と手に入れやすい情報というのはそこから入ってくるので、そういう意味では療養別とか、あるいはそういう場所別にいる患者さんに対する指針があったほうがいいかと思います。

 そういう意味では、恐らく私がひとりで疾患別ですよと言った可能性があるのですが、ただ、流れとしては疾患別のものは既にありますし、それから老年医学会等も含めてまとめていらっしゃるので、やはりそういった療養あるいは病気を治している場ですね。そこにどういうものが必要かというのが今回必要かと思いますので、ぜひそういう場所別というのでしょうか、そういう形が望ましいかと思いますのでよろしくお願いします。

○秋下主査 ありがとうございました。

 ちょうど机上のファイルに高齢者薬物療法にかかるガイドライン等というところでまとめていただいているものの中の最初が、高齢者の安全な薬物療養ガイドラインということで老年医学会と研究班でまとめたものでございます。めくっていただいて目次を見ていただきますと、結局2005年版もそうだったのですけれども、システマティックレビューなどをしていってまとめるときには、どうしてもこのように領域別にまとめるほうがまとめやすいということがあって、1番から11番までは領域別に、ただ、全てというわけではなくて高齢者に多い状態像のものを特に引っ張り出しているのですが、並んでいます。

12番には漢方薬、それから13番に在宅医療、14番に介護施設、15番に薬剤師の役割というようなことで、漢方薬は2005年にもう入っていたのですが、この在宅医療以下を2015で入れ込んだというのがかなり特徴的で、まさに今、清水先生がおっしゃった点を老年医学会としてもやらなければということで、とりあえずこの3章を設けたということもございますので、そこの部分を今回は特にしっかりとできればというふうには思っています。そういう意味では、清水先生がおっしゃったようなことには私も完全に同意したいと思います。他にいかがでしょうか。

 池端先生、お願いします。

○池端構成員 私も、たびたびすみません。もちろん、非常に今のところは大事だと思うので、そういう形も中に入れていただければと思いますが、一方でやはり高齢者というのは多病、要するに病気が多いのですね。それぞれの疾患別にいろいろな指針ができたとしても、実は不眠症があって、認知症もあって、高血圧症、高脂血症があって、がんができて、今は要介護度4、5で寝たきりになっている。では、この方の情報はどこから優先順位を削っていくか。しかもそれは多分、その方の生き方とか尊厳にも関わってくる。こういう指針が一番、現場には役に立つと思います。

 だから非常にいろいろ複雑なことが絡んでくると思いますが、それを少し整理した形で、そういう多病に対する処方例とか指針のもとに、ではこういう疾患の中での優先順位や、減らすときにこういう基準でやっていくといいということが、この各論とは別に処方例という形であるといいのかなと思ったのですが、いかがでしょうか。

○秋下主査 今、提案をいただきましたけれども、事例ということですね。多分、総論として、この病気と、この病気と、この病気があったら、こちらは止めていいというようなことは、エビデンスが十分にない中で言い切ってしまうと、それぞれの学会から反論もくるでしょうし、難しいとは思うので、あくまでも事例として、症例としてそういうイメージというか、考え方を出すということであればいいのかもしれません。ただ、厚労省の指針にそういうものが似つかわしいかどうかということがありまして、本を書くとかということであればいいのですけれども、この辺は事務局にも意見を伺いたいと思います。

○医薬安全対策課長 症例の例示を示すことというのは、医薬安全対策行政でよくございまして、例えば副作用のレポートの症例経過とか、そういうのはよく例示で現場の方に役立てていただける情報として出していますので、それは可能な範囲で書いていただけるのであればよろしいかと思います。

○秋下主査 そうですね。多分、執筆班の先生方は皆さん現場をお持ちの方なので、そういう事例をたくさんお持ちであったり、もちろんワーキングの先生方からお寄せいただいてもいいと思いますが、そういうものをもとにある程度、典型的な形につくり直す。本当にこれがそのままではないほうがむしろいいのではないかと思うのですけれども、個人情報等の問題もあったりしますので、そういうことを少し入れていくということですね。

 特に、いわゆる減薬をしていく。こういう状態なので、こういう薬を中止していったというようなことはあるでしょうし、総論編のところでポリファーマシーの形成過程というのを出していただいたのですが、多病で他医療機関にかかってポリファーマシーになる例というのが1つございましたし、もう一つは処方カスケードというのがありましたので、どこかで薬物有害事象、副作用などがあって、それで薬を中止していった結果、こういうふうになったというようなことだったり、そういうものを幾つか出していただくといいかもしれません。

○池端構成員 よく悩むのですが、薬を新たに処方するときというのは、いろいろなガイドラインとか、エビデンスとか、そのもとにやるのですけれども、実は止めどきというか、いつ止めるかということに対して余り指針とかないんですね。

 だから、皆さん、結構、自分の思いだけで止めたり止めなかったりするので、何か大きな括りでもいいですので、例えばこういう処方はこうだったらこういう理由で止める方向も考えられるとか、そういう言い方でもいいですので、何かそういう処方中止例のようなものがあると、実際医師としては使いやすいかなと思います。

○池端構成員 よく悩むのですが、薬を出すときというのは、いろいろなガイドラインとか、エビデンスとか、そのもとにやるのですけれども、止めどきというか、いつ止めるかということに対して実は余り指針とかないのです。

 だから、皆さん、結構、自分の思いで止めたりするから、それは何か大きな括りでもいいですので、例えばこういう処方はこうだったらこういうことで止める方向も考えられるとか、そういう言い方でもいいですので、何かそういうものがあると実際、私たちが使いやすいかなと思います。

○秋下主査 いかがでしょうか。今の意見は、症例をある程度出す。この別添以降の話ですけれども。

 高瀬先生、いかがですか。

○高瀬構成員 今、池端先生がおっしゃったような症例では、例えば一人の方で3箇所以上のクリニックや病院にかかられて、在宅医療に御紹介のあるときによく見られるケースです。特に優先しなければいけない病状としては昼夜逆転や、過活動性膀胱といった症状があると、それを重点的に治療し、高脂血症やや脂質代謝異常のレベルが大きくなく、正常範囲から大きく外れていなければ高脂血症の薬を停止するようなことはおそらく、先生方も日常的にやられているところだとは思います。そういう例を示していただければ、多くのこれから在宅医療なり地域医療に関わろうという医師や薬剤師にとって非常にわかりやすいものになるのではないかとは思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 今、高瀬先生からも御意見をいただいて、私もイメージがすっと膨らみましたけれども、この症例ではこう考えたのでこうしたということであればいいと思いますが、何でもかんでもこういう処方だったらこうするということではなくて、この症例ではこういう理由があったのでこうした。こういう療養環境だったのでこうした。

 特に、そこでいろいろな職種の方の意見もいただいて、生活状況なども見た上でこうしたというようなことがあると、総論ともつながってくるので大変よい症例が、つくるほうは大変かもしれませんが、使いやすいものになるような気がします。

 では、そういうものを入れ込むということは御意見としてよろしいでしょうか。総意として挙げておきたいと思います。

 他はいかがでしょうか。桑田先生、いかがですか。実は、総論編のときに主な対象というのを医師、歯科医師、薬剤師ということに絞らせていただいた。それで、それ以外の方についてはこちらのほうで少し役割をきちんと書いていくというようなこともございましたので。

○桑田構成員 今、先生がおっしゃってくれたようなことを書いていただけると、多職種間の連携・情報共有のイメージがしやすいかなと思いました。

 薬剤のことに関しては、我々は薬剤師の方をとても頼りにしています。ドクターももちろん頼りにしていますが、薬剤師はやはり身近な存在です。そういう点では介護職とか、他職種の人たちにどういったような薬剤の効果をみてもらいたいという情報を提供することによって、より効果的な薬物療法であったり、あとはそれこそ減薬するというような視点も効果がないのであれば止めたほうがいい等の情報の共有ができると、より高齢者にとっては生活の質が高くなるかと思って聞いていました。

 ○秋下主査 ありがとうございます。

 追補1、追補2、追補3で、それぞれの職種の役割に関わるメインプレイヤーとか、キープレイヤーと言いいますか、そういう方々がいると思いますので、そういう方々がそれぞれの現場でどういう役目をこの問題に関して果たすのかというようなことをうまく書き込めるといいと思います。そこは書き分けていくということを考えたいと思いますが、そういうようなニュアンスでよろしいでしょうか。事例の中にもそこは生かし、症例の中にも生かす。

 他にはいかがでしょうか。

 では、お願いします。

○仲井構成員 今のところで私もそう思うのですけれども、多職種連携はその施設内、院内と、それからその地域内ではちょっと区別したほうがいいと思うのと、そのつなぎのところがやはり重要かと思います。

 あとは、地域内ですと、実は私のところはまだうまくいっていないのですが、例えば医師会なり、いろいろなプレイヤーの団体なりが本当に連携して、地域でこういうふうにポリファーマシーの対策をやっているというような地域があったら、そういうところの事例も出せると本当はいいと思ったりするのですが、何かそういう先進的な地域というのはございますでしょうか。

○秋下主査 それは、仲井先生のところで。

○仲井構成員 うちは、まだこれからです。

○秋下主査 地域で取り組んでおられるところはあると思いますので、またそれはこのワーキング、あるいは検討会でそういう取り組みの事例の発表もいただければと思っていますので、その辺はうまく執筆の中に生かしていただきたいと思います。ありがとうございます。

 そういう意味では、このそれぞれの中でのそれぞれの職種の役割ということだけではなくて、もちろん移行があるわけですから、その移行のときにどういう役割を果たすのかというようなことも、だんだん難易度が上がっていくのですけれども、そういうこともやはり書いていく必要はあるのかなとは思います。

 ありがとうございます。その他、いかがでしょうか。

 溝神先生、お願いします。

○溝神構成員 薬剤の留意点の別添の部分に関してなんですけれども、認知症、骨粗しょう症、COPD等々が挙がっておりますが、例えば認知症の薬に関しましても、骨粗しょう症、COPDに関しても、いつ止めるのかという止め時みたいなものが多分この場面ごとに、追補1、追補2、追補3で、外来ですとか、入院ですとか、その療養状態ですとか、そういったところで基準が、やはり止め時というのがその場面ごとに変わってくるのではないかと思いますので、この別添の薬剤の留意点というところで、例えば血圧の薬ですとか、そういったところに関しても、実際の止め時みたいなところ、あとはどういうような状態であればというような少し具体的なことが書ければ現場として役立つのではないかというところで、この追補1、2、3と別添が少しリンクするような形で書けると、よりわかりやすくなるのではないかと思います。

○秋下主査 それも、大事な意見ですね。ありがとうございます。

 例えば、ここには書いていないものとして、先ほど浜田先生からの発表にありましたけれども、抗血栓薬ですね。抗凝固薬は、心房細動だったらずっと死ぬまで飲まなければいけないのか。毎日、転倒しかけているような人だったら、やはり止めるということは当然考えるべきだと思いますので、そういったことをこの中に書いていくというようなことですね。わかりました。

 ただ、そういったことを書く場合に、関係のそれぞれの診療ガイドラインを出しているところに少し意見も聞いてというようなことも考える必要があるかなとは思います。十分なエビデンスがあるわけではないので、何となくコンセンサスで我々も書くということになるので、書くときには、最終的にはこういうことでいいでしょうかと確認をとるようなことは考えたいと思います。

 ありがとうございます。他はいかがでしょうか。

 仲井先生、お願いします。

○仲井構成員 指針の総論編のところに、急性期のところはここに書いたということを書かなくてもよろしいでしょうか。資料2-2のポンチ絵ですけれども、それを書いておかれたほうが、このポンチ絵を見たときにわかりやすいかなと思うのですけれども。

○秋下主査 そうですね。急性期という言葉もいろいろありましたが、そこはこの追補1から3に入っていない部分は総論編の中の考え方をそのまま準用できるというような感じでしょうか。そういうようなニュアンスのことを書いておくということですね。ありがとうございます。貴重な御意見だと思います。

 池端先生、お願いします。

○池端構成員 それと同じように、総論編の中でやはり大事だけれども今回ここまでということであった国民的理解の醸成というところに関しても、各論で全く触れないのもどうなのかなという気がするのですが。

20ページに限ると、なかなかそこまで膨らませるとえらいことになるのかもしれませんけれども、今回、指針の総論編の項目の中にも入っていないのですが、総論編の中には8番として最後にうたってありますので、ここも少し何か触れたほうがいいのかなと思いました。

○秋下主査 利用者とか家族のことで、先ほど老健施設で本人あるいは家族からクレームがくるというお話がありましたので、当然、そこは重要な点かと思います。書き方については要検討ですけれども、そういう一般人の目線のものも入れるということですね。ありがとうございます。

 大木先生、お願いします。

○大木構成員 今の一般の方の目線というところでいくと、特に追補1の部分で「外来・在宅医療の処方」という部分では、当然その人の生活というものがあるので、いわゆる生活に関してどのような生活状況を把握するというところにはその辺は入ってくるのか。生活が全然見えないと多分、処方設計云々も全く関与してこない。

 ただ、施設となると、今度はそこの部分では非常に見えてくるのですけれども、その方の従来の普通の生活というものを少し1のところでは今のように織り込んだほうが良いし、見やすいと思うのですけれど、いかがでしょうか。

○秋下主査 おっしゃるとおりではないかと思います。ありがとうございます。

 それでは、よろしいでしょうか。もう一つ議題がございますので、もしよろしければこの議論はここで打ち切りまして、議題の3に入りたいと思います。関連したものですので、そこでもう一回思い出していただいて議題に戻るということも可能かと思いますので、では議題2につきましてはこれで一旦、終了とさせていただきたいと思います。

 議題3は「その他」ということですが、先ほどここまで御議論いただきました、詳細編を作成するに当たってどのようなデータが必要かという部分について先生方の御意見を伺う機会にしたいと思っています。

 事務局から、説明をお願いします。

○課長補佐 それでは、机上配布資料の3を御用意ください。

 本資料は、前回も机上配布資料としてお配りしたものではございますが、御議論いただくお時間がなかったことから、今回も改めて提示させていただいたところでございます。

 まず、親検討会の中間取りまとめにおきまして、上の四角の枠内に記載しておりますように、高齢者の医薬品適正使用を推進するための対策を検討するに当たり、薬剤学的エビデンスの収集、多剤服用の実態や組み合わせの傾向等と副作用に関する分析・評価、副作用低減に効果のあった事例の収集などが必要との御意見をいただいているところではございます。

 今回、先生方に指針詳細編の作成について御議論いただきましたので、これを作成するに当たって具体的にどのようなデータが必要かにつきまして、本日は少し御議論いただければと思っています。

 それで、矢印の下に事務局の素案を記載させていただいております。例えば、今回、患者さんの療養環境別ということですので、慢性期だったり、回復期、在宅医療で処方されることの多い薬剤の種類や、主な組み合わせの分布や傾向、また高齢者に対するBPSD治療薬の使用現場の特性や状況などについて、また最後の「○」にあります、先ほど池端先生からもありました、こういった副作用の低減等に効果のあった事例の収集・分析等を挙げさせていただいております。以上でございます。

○秋下主査 ありがとうございます。

 ただいまの事務局の説明も踏まえまして、本指標に書かれている内容についてでも、新たに追加の御意見、御提案等でも構いませんので、御意見、御質問がございましたらお願いしたいと思います。いかがでしょうか。

 今、いわゆるポリファーマシー問題について、かなりいろいろな研究もなされているのかなと思いますので、改めて集めてみるとレセプトの調査をしなくても、あるいはレセプト調査をするとしても、それ以外のものもデータとしては収集できる。先ほどの浜田先生のデータなどもまさにそうなのですけれども、結構集まるのかなと思っていて、そういったものをやはり集めるという作業はもう一度やってもいいかなと思っています。

 他に、お金のかかることでもありしますので、何でもできるわけではないのですけれども、ぜひこういうデータが欲しいというようなことはございますか。

 仲井先生、お願いします。

○仲井構成員 薬物の適正使用のガイドラインになるわけですけれども、逆に非薬物療法がとても大事になるような気がします。高齢者の場合ですから、例えばBPSDがひどい方にたくさん薬を使って抑えるのか、それとも徹底した認知症ケアでそれを抑えていくのか。

 当然、後者であればお薬は要らないというか、かなり少なくて済むわけですから、その辺のことをエビデンスが出せるかどうか、すごく難しいのですけれども、イクスペリエンスかもしれませんけれども、その辺がきちんとある程度、語れれば、こういうふうにすればお薬は減らせますというようなことが言えるといいなと思います。

○秋下主査 ありがとうございました。総論のときもまさにそういう意見もいただいて、書ける部分はそのときにも書いたのですが、今回の追補1から3のような現場でどういうことができるのかということは改めて見直してみる必要があるのではないかと思っています。

 この辺も、介護施設等ですと、老健局のほうで行っている検討会などでも、介護に関してのエビデンスを集めるとか、今後データをとっていくというようなこともされているようですね。そこら辺も、少し連携しながら収集できるといいかと思います。ありがとうございます。

 それから、慢性期医療の現場でのデータということも重要なのではないかと思いますが、池端先生、日慢協はさまざまな調査、研究をされているというように私は理解しておりますが、そこで何かやっていただくようなものとか、やったほうがいいもの、あるいはこれまでこういうデータがあるとか、そういうようなことがありましたら。

○池端構成員 親会議のときに緊急アンケートみたいなものをやって、数年前と去年のデータで慢性期医療協会の会員の病院でポリファーマシーの実態を調べた調査がありますけれども、もう少し突っ込んでデータはとったほうがいいのではないかと思いますし、うちの協会は割とアンケート慣れしていますので、そういうのを御指示いただければできる範囲で協力はさせていただきたいと思いますし、それがレトロスペクティブなのか、プロスペクティブの方がいいのかということも含めて、また御検討させていただこうと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。例えば、先ほど全老健で行われた薬剤師との連携のお話などがどうなっているのか。同じ質問を投げかけてみてどうかみたいなものも、今回の場合のように書き分けるときに、ここはこう違うとか、同じであるとかということがわかると非常にありがたいというような気もしますので、改めて何かお願いできればと思います。

○池端構成員 以前は、全体総論としてのポリファーマシーに対するアンケートだったので、もう少し各論的な、全老健さんでされたような形も多分可能だと思います。Nがそんなに多くなければ、会員に限ってということであれば何とかいけるかと思いますので、できる範囲でやらせていただければと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

○池端構成員 一応当協会会長にも確認をとりますけれども、多分大丈夫だと思います。

○秋下主査 検討いただくということで、ありがとうございます。

 他にいかがでしょうか。例えば、在宅はどうでしょうか。高瀬先生。

○高瀬構成員 在宅医療と病院を連携する現場で、「ほぼ在宅、時々入院」というのは最近よく言われています。緊急で特に「薬剤性のせん妄が引き金となって救急病院に入院したとき、さらに入院中にせん妄がひどくなって一気に薬が増えてしまい、拘束されたりということが度々あるということを、先ほどまで永生病院の安藤高朗先生とお話ししていました。そういうケースの場合、薬を疑うべきという場合があります。「せん妄の原因として何を疑うか」とか、あるいはそれをどのように対応したかみたいなものが例としてあるといいなと思ってお聞きしておりました。

 それからもう一つ、慢性期医療協会の先生方などは、こういうことをよく勉強されているのですけれども、急性期病院などで余り勉強されていないような病院や、有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅のような施設なども多々ございまして、そういうところにこの指針をもってどうアプローチするかというのは、底上げという意味では非常に重要なところかと思います。

 特に在宅医療の現場では、そこら辺の急性期病院のこととか、サービス付き高齢者向け住宅を初めとする有料老人ホームとか、特に幹部の人たちが余りこういうことになれていないとなかなかそういうのが進まなかったり、また、個人宅など、そのあたりの広い範囲での啓蒙活動をどうするかということが、今までのお話の中でやや盲点なのではないかなと思ってお聞きしておりました。

○秋下主査 ありがとうございます。高瀬先生の今おっしゃった視点というのは私なりに咀嚼して考えますと、今まで議論してきたのは、この指針を書く際に何が必要かという点だったのですが、実は書いた後にこれを世の中でどう使っていただくかという方向性のお話であったのかなと思います。

○高瀬構成員 少し先の話ですいません。

○秋下主査 でも、これは非常に重要で、結局使われない指針をつくっても何の意味もないということを考えますと、どのように利用していただけるのかということで、ニーズの掘り起こしみたいなものであったり、それに合わせた書きぶりにすれば読んでいただけるというか、使っていただけることになるというようなことですね。ありがとうございます。

 池端先生、お願いします。

○池端構成員 もしうちの協会で何かやるとすれば、桑田構成員さんもいらっしゃいますけれども、多職種連携がかなり進んでいると自負しているので、まさに看護師さんとか、薬剤師さんとか、介護士さんとかと、施設内外でどう連携してポリファーマシーに対応しているか。それが少し出てくるようなアンケート項目があると、将来的にもいいのかなという気がしますので、御検討いただければと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。

 そうしますと、仮に日慢協でやっていただくとして、そこにその施設で働いておられる看護師さんに投げかけるような質問であったり、薬剤師の方に投げかけるような質問であったり、そういうようなものをちょっと入れていただくことで、そのときに桑田先生に御意見をいただくというような考え方でよろしいでしょうか。よろしいですか、桑田先生。

○桑田構成員 はい。

○秋下主査 ありがとうございます。

 高瀬先生、どうぞ。

○高瀬構成員 今の池端先生のお話にもインスパイアされたのですが、例えば在宅医療の私どものようなところと、有料老人ホームの看護師とコラボして一緒に同じようなアンケートをさせていただくような土壌づくりなどもしながらなんですけれども、やれれば彼らたちに対するエンパワーメントといいますか、こういうことに対する結果的に啓蒙にもなるかなと思いながらお聞きしておりました。

○秋下主査 ありがとうございました。

 これは補足になりますけれども、今、日本老年医学会と日本在宅医学会と合同で在宅医療に関してのシステマティックレビューをして、ガイドラインという名前が最終的に使われるかどうかもまだ明確ではないのですが、今年度中ぐらいにできます。そこにかなりの在宅医療に関する非薬物療法も含めたエビデンスが書かれておりますので、そこの部分というのはある程度、薬物療法、非薬物療法を含めて取り込めるのではないかと思います。これは、調査ではなくて利用できるデータソースということですね。他にいかがでしょうか。

 清水先生、お願いします。

○清水構成員 今、我々開業医の間で話題になっているのは、その診療科には特殊性もたまにあるのですが、やはり抗不安薬、入眠導入剤、それから睡眠薬というのでしょうか、これでいわゆるベンゾジアゼピン系の話が出ていて、今度、診療報酬改定でやはり制限が出てきました。1年間継続だと診療報酬を減らすとかという話もあって、その話が3月に出たときに相当、開業医の先生はいろいろ皆さん苦労なさって、実はこの薬に変えたらいいよというような薬が出ているようですけれども、変えて全然よくない。

 もともと、コストも何十倍と違います。だから、これはここでする話かどうかわかりませんが、この「○」の3つ目ですね。「一定の条件の下で、高齢者の」と書いてあるのですが、必ずしも高齢者じゃなくて、これはやはり精神科で出ているお薬、あるいは診療内科、一般内科でも出ているお薬ですが、本当に頓用で不眠薬は使えというのは基本ですけれども、ある程度習慣的に、それは薬で習慣じゃなくて気分的な習慣か何かわかりませんが、そういうことでつくられています。

 ですから、このレセプトデータですが、今までの診療報酬改定前と後でどのぐらい先生方が、あるいはそれに苦労されたかということと、それから本当に成功する例ですね。それこそこういうふうにしましょうと、昼寝している方は昼に寝るなとか言っているのですが、食事するとどうも眠くなってしまう。30分寝て、お散歩して帰ってきてというような話をしている方もいて、なかなか生活の中にある程度、長年の間にこういった不眠薬、抗不安薬、入眠導入剤が入っていて、ベンゾジアゼピン系と言っているのですが、そうではnないお薬もそのカテゴリーに入っているのもあるのです。

 ですから、その辺の確認をきちんとしていただいて、確かにお年寄りがそれを長く飲めば、夜起きたときに転倒、骨折ということは当然あるのですが、それ以外のある程度、高齢者でなく若い方にもそういう薬に関してのレセプトデータを少し出していただいて、我々がそれに対してどのぐらい努力できたかということもあるので、それから本当にこれをやったらいいですよということがあれば、我々はその情報を会員に提供して、ぜひ頑張ろうよということなのですが、恐らく秋下先生はそういう情報をたくさんお持ちで、もうベンゾ、ベンゾと頭にきているかと思うのですが、その辺はどういうように御意見をお持ちですか。

○秋下主査 必要悪的なところがあるのですね。それで、その中の悪の程度が違うみたいなイメージで、ベンゾであり、そのベンゾの中でも長時間作用型のもののほうが悪いということで、そういう意味では、私の考えるほうの正しいという意味では適正化されてはきていると思います。

 ただ、例えば新しいタイプの睡眠薬は、では本当に問題はないのか。余り問題を経験はしていないのですけれども、では効果のほうとのバランスはどうなのかということになると、それは十分なデータがない。これは新薬全般について言えるのですが、開発時に結構、高齢者が入っていないのですね。そういうこともあって、実際に総論編の中にも書かせていただいた文言ではあるのですが、そういうことをちょっと踏まえて、レセプトの中ではそういうものの使用実態なども見えてくるので、若い人と比べてどれぐらい使われて、それに関連するような問題がどれぐらい起きるのか、そうでもないのか。そういうこともわかると、いいかもしれないですね。ありがとうございます。

○清水構成員 そういう意味で、3つ目の「○」のですね。非常にこれからきちんとレセプトデータでも見ていただくのは大歓迎で、それに対しての対処ですね。どうしたらいいかというような情報が出れば、本当に開業の先生方の役に立ちますし、ぜひお願いしたいと思います。

○秋下主査 ありがとうございます。他はいかがでしょうか。

 仲井先生、お願いします。

○仲井構成員 2つ目の「○」のところですけれども、また名称で申しわけございません。この慢性期・医療療養型というところは、先ほどの議論のように直していただけるということですね。

○秋下主査 そうですね。ここはまた親検討会でも言われますので、ありがとうございます。

 他はいかがでしょうか。調査の時間ということを考えますと、今から前向きに何か登録してみたいなことはちょっと間に合わないので、少なくとも今年度の半ばぐらいまでにできるということなので、レセプトデータということになるかと思います。あとは、既存のデータをいかに収集するかというようなことになるのではないかと思いますので、それぞれの組織などを代表される構成員の方々がおられますので、これまでにうちでこういうことを調べているよというようなことがありましたら、そういうものもぜひ提供していただければ大変ありがたく存じます。お金も時間もかからなくてできますので。

 浜田先生、先ほどプレゼンテーションしていただいてお疲れのところ恐縮ですが、浜田先生は医療経済研究機構というところにおられてさまざまなデータを扱っておられると思いますが、何かこの辺に関しての御意見で、こういうものがあるといいよとか、いかがでしょうか。

○浜田構成員 レセプトで検討するという点では、例えば今回の診療報酬改定の影響を見るとなるとちょっとタイムラグがあるので、すぐの検討は難しいかもしれないというのと、あとは先ほどの老健についてもですけれども、包括される場合に薬を全部レセプトで捉えることができないので、そういうところはアンケート調査していただくとか、そういうことが必要になってくるかと思います。

 あとは、レセプトの使い方としては使用実態のような組み合わせですとか、そういう検討は割としやすいのですけれども、こちらに書いてありますように、例えばこの薬を使うとこういう有害事象と関連しているというような検討はなかなか短時間でやることは難しいので、もしやるとしたら狙い撃ちでやるか、できればこれまでのエビデンスを収集するというのが現実的かなと思っています。

○秋下主査 ありがとうございます。他はいかがでしょうか。

 大木先生、お願いします。

○大木構成員 1点、今、伺った限りで、いろいろなところの多職種の連携の中で意見を求めるとすると、1つはやはりケアマネージャー、介護支援専門医の協会、そういうところでのデータといいますか、薬剤に関しての不安、そういうところは各施設においてもケアマネが関与しているところも多いですので、そういうデータを入手することは難しいのでしょうか。

○秋下主査 欲しいところですね。

○大木構成員 欲しいところかと思います。実際に先ほどの項目1のところでは、在宅での関与しているところではケアマネージャーが中心となり、現場の介護職といろいろな諸問題を挙げて、それを医療側に伝えるというところは多分非常に多くなってくるので、その中での薬剤の関与、薬剤をどういうふうにしていくかという連携の中では非常に豊富に題材があるのかなとは思うのですけれども、ただ、どこにどうやってまとめていくかという、そのエビデンスがあれば、既にデータがあればそういうものが入手できるのかなとは思うのですけれども。

○秋下主査 何か事務局はそういうことは御存じないですか。例えば、ケアマネージャーさんのケアマネジメント学会とかはありますから、そういうところに聞いてみるというのは一つの手ではあります。今から調査をお願いしますということになると、なかなか大変かもしれません。

 池端先生、お願いします。

○池端構成員 私も日本介護支援専門員協会の常任理事でいましたので、協会の話を少しさせていただきます。まさに先生がおっしゃるとおりで非常に大事だということは理解しているのですけれども、一方で今のケアマネは9割が介護系ということで、なかなかその薬のポリファーマシーに対するところまでは踏み込めないところがあって、主治医の方々の理解があるところは、すっと入っていけるけれども、なかなかそこまでは出せないというのが現状なのかなと思います。

 それで、日本介護支援専門員協会にも確認させていただければいいと思うのですけれども、本来はそこまでケアマネさんがきちんと問題意識を持ってマネジメントの中に生かすのがベストだと思いますが、その一歩手前でなかなか難しいところが多いというのが現状かと思います。

○秋下主査 ありがとうございました。なかなか多分、踏み込めない方が多いのかなと思うのですが、一方で、目にしたときに完全に無視できるのか。もしかしたら薬がこんなにたくさんあるけれども、何かこの人に悪いことが起きているのではないかというような漠然とした不安を抱えながらケアプランを立てたりということをされているとか、そういうことは多分あるのでしょうね。そういうことが少し実態としてわかるといいのかなと思うのですが、それは検討してみたいと思います。ありがとうございました。

○医療安全対策課長 事務局でございます。今の点でございますけれども、平成30年度になって、いわゆる介護のほうでのケアマネの方とその介護職員との関係、特に薬剤における問題ですとか、現場での使われ方について、介護職員の方がケアマネのほうに情報提供するとか、そういうところが介護のほうのいろいろな省令改正等でルール化がなされてきたという状況もございまして、恐らくこれからそういったデータを前向きにケアマネ協会等も含めて御検討いただくというところは非常にいいことなのだろうと思うのですが、少し過去の部分についてどうかというところになってくると、むしろこれからの議論という感じもしています。

 やはりこの指針は医療を中心にということではありますので、まずは医療のところをベースにデータ収集をさせていただきつつ、介護はまたこれから先々の新しい制度のもとでどうなっていくのかというところをよく注意してデータをとっていただけるように、いろいろな動機づけをこちらからもお願いしていこうかと思っております。

○秋下主査 ありがとうございました。とりあえずは、そういう方針でよろしいでしょうか。ちょっと確認は必要ですね。ないかどうかというようなことで、あるものは使いたいと思います。

 その他、いかがでしょうか。

 それでは、今いただいたような意見を少し反映して、この配布資料の3をブラッシュアップして親検討会に出させていただきたいと思います。

 以上で、本日予定していた議題は全て終了となりますが、その他に御発言等はございますでしょうか。さっきの議題2に関して、何か言い忘れていたこと、後で気づいたことがあればどうぞ。よろしいですか。

 なければ、事務局から連絡事項がございましたらお願いしたいと思います。

○課長補佐 今後の予定としましては、秋下主査のもとで指針の骨子案の作成の作業を開始していただきます。

 本日、先生方に御議論いただいた点につきまして、事務局で少し整理をさせていただいて、また先生方にフィードバックするような形で考えておりますし、この方針につきましては親検討会でも御確認いただく予定となっております。

 今後の作業におきましては、構成員の先生方に御協力をお願いすることにもなりますが、詳細な御案内は別途、御連絡させていただきます。

 次回ワーキングの日時等につきましては既に決まっておりまして、6月27日水曜日の18時からを予定しております。

 また、本日の議事録につきましては後日送付させていただきますので、内容の御確認をお願いいたします。

 なお、修正後、御確認いただいた後は、厚生労働省のホームページに掲載いたしますので、よろしくお願いいたします。

 事務局からは、以上になります。

○秋下主査 ありがとうございました。

 珍しく時間前に終わりましたが、次からはそうはいかないのではないかと思います。本当にありがとうございました。

 その前に1つだけ確認ですが、この指針の総論の案というのは次回の検討会が5月ですか。ここで報告してこれで確定ということで、ワーキングの構成員の方々に再度お配りいただくのはそれが終わってからでしょうか、

○医薬安全対策課長 ワーキングの先生方は実際にこの指針をお作りいただいたということでございますので、パブリックコメントの取りまとめをさせていただいて、必要な修正があるかもしれませんけれども、それをやらせていただいた段階で、一度このワーキングの先生方に最終版の案を事前に見ていただいて、最終的にまた何かそこで修正があれば取りまとめをした上で、親のほうに確定版として報告する予定ということにしてございます。

○秋下主査 わかりました。そうしますと、その親検討会の前というのは、もう親検討会はすぐなので、もうすぐということですね。

○医薬安全対策課長 すぐで、直前になるかもしれませんけれども。

○秋下主査 連休明けぐらいでしたね。

○医薬安全対策課長 連休明けでございます。

○秋下主査 そういうことの予定でございますので、よろしくお願いします。

 本日は、どうもお疲れさまでした。ありがとうございました。


(了)

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