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ホーム> 政策について> 審議会・研究会等> 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会)> 中央社会保険医療協議会 総会 第536回議事録(2023年1月18日)

 
 

2023年1月18日 中央社会保険医療協議会 総会 第536回議事録

○日時

令和5年1月18日(水)10:00~

○場所

オンライン開催

○出席者

小塩隆士会長 秋山美紀委員 飯塚敏晃委員 関ふ佐子委員 永瀬伸子委員 中村洋委員
安藤伸樹委員 松本真人委員 佐保昌一委員 間宮清委員 眞田亨委員 鈴木順三委員
長島公之委員 茂松茂人委員 江澤和彦委員 池端幸彦委員 島弘志委員 林正純委員 森昌平委員
羽田健一郎専門委員 吉川久美子専門委員 中村春基専門委員、田村文誉専門委員
<事務局>
伊原保険局長 眞鍋医療課長 中田医療技術評価推進室長
荻原保険医療企画調査室長 安川薬剤管理官 小嶺歯科医療管理官 他

○議題

○部会・小委員会に属する委員の指名等について
○医療機器及び臨床検査の保険適用について
○費用対効果評価専門組織からの報告について
○再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて
○最適使用推進ガイドラインについて
○先進医療会議からの報告について
○令和5年度薬価制度の見直しについて
○令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方について
○その他

 

○議事 

(前半)
○小塩会長
おはようございます。ただいまより第536回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
本日も新型コロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。また、今回も会議の公開につきましては、前回に引き続き、ユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、末松委員が御欠席です。
本日の中医協総会につきましては、まず、総会において委員の交代について御報告し、小委員会及び部会に属する委員の指名を行います。その後、一度総会を中断いたしまして、薬価専門部会を開催いたします。その後、改めて総会を開催し、その他の議題の審議を行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、まず、委員の交代について御報告いたします。
有澤賢二委員におかれましては、1月18日付で退任され、後任といたしまして、森昌平委員が1月18日付で発令されております。
なお、森委員からは自らが公務員であり、高い倫理感を保って行動する旨の宣誓をいただいております。
それでは、新しく委員となられた森委員より、一言御挨拶をお願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。
有澤委員の後任として中医協委員を務めさせていただくことになりました、日本薬剤師会の森昌平と申します。よろしくお願いします。
初めてですので、少し自己紹介をさせていただきたいと思っております。
私は薬学部を卒業した後、東京の薬局に勤務し、その後、地元の栃木県に戻り、薬局を開局しています。当時、処方箋の発行はまだまだ少なく、受取率も約10%程度で、市内でも処方箋を発行している医療機関は、2軒だけでした。現在、市内のほとんどの医療機関で処方箋の発行が進み、当時と比べて処方箋の受取率も、医療機関、薬局の薬剤師の業務も大きく変化をしています。薬剤師の委員として、現場のことを丁寧に説明していきたいと思っております。
また、今、医療を取り巻く環境は非常に厳しいものがあり、今後、アクセスと質とコストのバランスをどう取っていくのか、非常に難しい課題があります。そうした中でも、国民皆保険を堅持して、国民が必要な医療、医薬品にアクセスできるように、薬剤師の代表としてしっかり努めていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
○小塩会長
どうもありがとうございました。どうぞよろしくお願いいたします。
それでは、引き続きまして、厚生労働省におきまして異動がございましたので、事務局より御紹介をお願いいたします。
○眞鍋医療課長
事務局でございます。
事務局の異動につきまして御報告申し上げます。
1月1日付で、小嶺歯科医療管理官が着任をしております。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、記事に入らせていただきます。
初めに委員の交代に伴いまして、部会及び小委員会に属する委員についても異動がございます。
部会、小委員会に属する委員につきましては、社会保険医療協議会令、第1条第2項等の規定によりまして、中医協の承認を経て総会が指名することとされております。
各委員のお手元に、資料総-1といたしまして、新しい中医協の委員名簿とともに、異動のある部会及び小委員会の名簿の案をお配りしております。
今回は、有澤委員から森委員への交代となりますので、最初に3ページをお開きください。調査実施小委員会、続きまして6ページ、診療報酬基本問題小委員会、6ページ、薬価専門部会、続きまして7ページ、保険医療材料専門部会、最後に8ページ、費用対効果評価専門部会につきまして、森委員に所属していただきたいと思いますが、そのように指名するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、そのようにさせていただきます。
冒頭に申し上げましたように、ここで総会を中断いたします。そして、薬価専門部会の審議を行った後に、改めて総会を開きたいと思います。
それでは、本日の総会は、一時中断いたします。

(後半)
○小塩会長
それでは、総会を再開いたします。
先ほどの議題に続きまして「医療機器及び臨床検査の保険適用について」を議題といたします。
本日は、保険医療材料等専門組織の小澤委員長にお越しいただいております。
小澤委員長より御説明をお願いいたします。
○小澤委員長
それでは、説明いたします。
中医協総-2-1の資料を御覧ください。
今回の医療機器の保険適用は、B3が1製品1区分です。
2ページ目を御覧ください。
販売名はエドワーズ サピエン3です。
5ページ目の製品概要を御覧ください。
本品は、自己大動脈弁弁尖の硬化変性に起因する症候性の重度大動脈弁狭窄または外科的に留置した大動脈生体弁の機能不全による症候性の弁膜症の患者に対し、経皮的心臓弁留置に用いるバルーン拡張型人工心臓弁(ウシ心のう膜弁)システムです。
2ページ目にお戻りください。
価格につきましては、類似機能比較計算方式で評価いたしました。
2ページ目の○の部分に、補正加算についての説明を記載しております。
構造等における工夫により、類似機能区分に属する既収載品に比して、職業感染リスクの低減など医療従事者への高い安全性を有する医療機器であるため、プラス5%の改良加算を2年間に限り乗じることが妥当と、保材専として判断しております。
この結果、最終的な価格を472万円といたしました。
既収載品の償還価格に期限つき改良加算を乗じた価格のため、参照した外国平均価格は、ございません。
続きまして、中医協総-2-2の資料を御覧ください。
今回の臨床検査の保険適用は、E3の2件です。
2ページ目を御覧ください。
販売名は、コバス MTB-RIF/INHです。
測定項目は、結核菌群リファンピシン耐性遺伝子及びイソニアジド耐性遺伝子同時検出です。
測定方法は、リアルタイムPCR法です。
4ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、結核感染に対して、リファンピシン耐性結核菌感染及びイソニアジド耐性結核菌感染の診断補助に用いる臨床検査です。
2ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D023 微生物核酸同定・定量検査、20 ウイルス・細菌核酸多項目同時検出963点を参考点数としています。
続いて、5ページ目を御覧ください。
販売名は、デルマクイック HSVです。
測定項目は、単純ヘルペスウイルス抗原定性(皮膚)です。
測定方法は、イムノクロマト法です。
7ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、皮疹の内容物またはびらん・潰瘍のぬぐい液中の単純ヘルペスウイルス抗原を検出し、単純ヘルペスウイルス感染の診断補助に用いる臨床検査です。
5ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D012 感染症免疫学的検査、37 単純ヘルペスウイルス抗原定性 180点を参考点数としています。
御説明いたします内容は、以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
事務局から補足は、ございますでしょうか。
○中田医療技術評価推進室長
特にございません。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等はないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということで、よろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
小澤委員長、どうもありがとうございました。
○小澤委員長
ありがとうございました。
○小塩会長
続きまして「費用対効果評価専門組織からの報告について」を議題といたします。
本日は、費用対効果評価専門組織の田倉委員長、福田専門委員にお越しいただいております。
田倉委員長より、御説明をお願いいたします。
○田倉委員長
費用対効果評価専門組織委員長の田倉です。
中医協総-3の資料を御覧ください。
医薬品等の費用対効果評価案についてですが、エムガルティ、レベスティブ、ベクルリーについて、費用対効果評価案を策定いたしましたので、御報告をいたします。
なお、当面の間は、専門組織での検討状況についても資料に記載をしております。
2ページ目を御覧ください。
対象品目は、エムガルティです。
効能または効果は、片頭痛発作の発症抑制です。
上段に、費用対効果評価専門組織で決定した費用対効果評価案を記載しております。
下段に補足として、分析対象集団のICERの区分を記載しております。
3ページ目からは、参考として、エムガルティの費用対効果評価案策定に係る主な検討事項を記載しております。
続きまして、5ページ目を御覧ください。
象品目は、レベスティブです。
効能または効果は、短腸症候群です。
上段に、費用対効果評価専門組織で決定した費用対効果評価案を記載しております。
下段に補足として、分析対象集団のICERの区分を記載しております。
6ページ目からは、参考として、レベルスティブの費用対効果評価案策定に係る主な検討事項を記載しております。
続きまして、7ページ目を御覧ください。
対象品目はベクルリーです。
効能または効果は、SARS-CoV-2による感染症です。
上段に、費用対効果評価専門組織で決定した費用対効果評価案を記載しております。
下段に補足として、分析対象集団のICERの区分を記載しております。
8ページ目からは、参考として、ベクルリーの費用対効果評価案策定に係る主な検討事項を記載しております。
御説明いたします内容は、以上です。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
事務局から補足はございますでしょうか。
○中田医療技術評価推進室長
特にございません。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
田倉委員長、福田専門委員、どうもありがとうございました。
続きまして「再生医療等製品の医療保険上の取扱いについて」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○安川薬剤管理官
薬剤管理官でございます。資料総-4を御覧ください。
再生医療等製品につきましては、承認されたものについて個別の製品の特性を踏まえて、医薬品の例により対応するか、医療機器の例により対応するかを判断することとしております。
昨年9月26日付で再生医療等製品カービクティ点滴静注が薬事承認され、保険収載を希望する旨の申出がなされております。
2ページ目を御覧ください。
類別は、ヒト体細胞加工製品、形状、成分、分量等につきましては、患者の白血球アフェレーシス産物から選別した末梢血T細胞に、遺伝子組換えレンチウイルスベクターを用いて遺伝子を導入した再生医療等製品というものになります。
一番下を御覧ください。「医療保険上の取扱い(案)」でございます。
本品については、薬事審査の審査報告書におきまして、「医薬品と同様に薬理的作用による治療効果を期待して、静脈内に投与される再生医療等製品」とされており、また、静脈内に点滴で投与する点も医薬品のような投与法であることから、医薬品の例により対応することとしたいと考えているものでございます。
説明は、以上となります。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、特に御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
続きまして「最適使用推進ガイドラインについて」を議題といたします。
本件は、報告事項です。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○安川薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料総-5ですけれども、まず、イミフィンジにつきまして、資料5-1、5-2、5-3を御覧ください。
イミフィンジにきましては、昨年12月23日に非小細胞肺癌、肝細胞癌及び胆道癌に係る一部変更が承認され、同日、最適使用推進ガイドラインを発出したところでございます。
ガイドラインの構成は、いずれもこれまでに作成しているイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様のものでございます。
では、個別に御紹介いたします。
まず、総-5-1でございます。こちらは、非小細胞肺癌のガイドラインでございます。これは、改訂されたものですけれども、2ページ目の「はじめに」のところの囲みの部分で、今回変更している箇所につきましては、網掛けをしているところでございます。
今回追加されている効能・効果は、切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌でございます。
それに伴う臨床成績は、8ページ目以降に記載を追記しているところでございます。
次に12ページ目、施設につきまして、令和4年度の診療報酬改定に伴って読替えが生じたことによる変更や、添付文書の改訂に伴って副作用を追加しておりますが、その他につきましては、他のイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
14ページ目、投与対象につきまして、臨床試験に基づいて有効性が示された患者等を追記しております。安全性に関しては、他のイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
17ページ目の「投与に際して留意すべき事項」につきまして、添付文書改訂に伴う追記や、臨床試験に基づく有効性評価のタイミングに関する内容を追記しています。
続きまして、資料総-5-2でございます。
こちらは、肝細胞癌のガイドラインでございます。
2ページ目の「はじめに」の部分の囲みのところでございますが、今回追加されている効能・効果は、切除不能な肝細胞癌でございます。
4ページ目以降に、臨床成績を記載しております。
8ページ目、施設につきまして、肝細胞癌に係る類薬テセントリクの最適使用推進ガイドラインと同様の内容を追加しております。
その他は、従来のイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
10ページ目、投与対象につきまして、臨床成績に基づき、有効性が示された患者等を記載しております。
安全性に関しましては、従来のイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
11ページ目「投与に際して留意すべき事項」につきまして、臨床試験に基づく内容を記載しております。それ以外につきましては、従来のイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
続きまして、総-5-3でございます。
こちらは、胆道癌のガイドラインでございます。
2ページ目の「はじめに」の囲みのところでございますが、今回追加されている効能・効果は、治療切除不能な胆道癌でございます。
5ページ目以降に、臨床成績を記載しております。
8ページ目、施設につきまして、胆道癌に関する化学療法等、副作用の発現の十分な知識と経験を持つ医師を責任者として配置するよう記載をしております。
その他につきましては、イミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
10ページ目、こちらは、投与対象となる患者につきまして、臨床試験に基づいて、有効性が示された患者等を記載しております。
安全性に関しては、従来のイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
また、11ページ目「投与に際して留意すべき事項」につきまして、最後のマル4として、臨床試験に基づく有効性評価のタイミングに関する内容を記載しておりますが、それ以外につきましては、ほかのイミフィンジの最適使用推進ガイドラインと同様でございます。
イミフィンジに関しては、以上でございます。
○中山医療機器審査管理課長
引き続きまして、再生医療等製品の2品目について、御説明をさせていただきます。
まず、総-5-4です。
販売名イエスカルタ点滴静注について、一部変更承認に伴って最適使用推進ガイドラインを一部変更しております。
2ページの中段に、最適使用推進ガイドラインの作成に当たり、御協力いただいた学会を記載しております。
その下に、効能、効果又は性能についての記載がございますが、今回の変更は、投与対象について、2レジメン以上の治療歴がある患者が対象であったところ、1レジメン以上の治療歴がある患者が対象になったものであります。
有効性につきましては、12ページの表10に示しております。主要評価項目は無イベント生存期間について、本品群で8.3か月、標準治療群2.0か月であり、標準治療群に対する本品群の優越性が検証されております。
安全性につきましては、17ページの表13にまとめておりますが、既承認効能において注意が必要と判断された有害事象と同様であると評価されております。
また、21ページ「投与対象となる患者」につきまして、今回の変更のポイントの1つでございますけれども、投与対象につきましては、承認上は一次治療の後に再発した患者でございますが、この最適使用推進ガイドラインにおいて、一次治療により完全奏効を達成したが、治療終了後12か月を超えてから再発し、二次治療として自家HSCTの適用となる患者は、投与対象とならないことを記載しています。
続きまして、資料の総-5-5です。
販売名ブレヤンジ静注について、一部変更承認に伴って最適使用推進ガイドラインを一部変更しております。
イエスカルタで御説明した内容と、基本的に同じです。
一部違うところについて申し上げます。
有効性について、13ページの表15にまとめておりますが、無イベント生存期間について、本品群10.1か月、標準治療群2.3か月であり、標準治療群に対する本品群の優越性が示されております。
安全性については、20ページの表23にまとめておりますが、既承認効能において注意が必要と判断された有害事象と同様と評価されております。
また、24ページ「投与対象となる患者」につきまして、イエスカルタと同様に、一定の条件に該当する患者は、本品の投与対象とならないことを記載しています。
説明は、以上です。
○安川薬剤管理官
続きまして、薬剤管理官でございます。総-5-6を御覧ください。保険適用上の留意事項についてでございます。
先ほど御説明いたしましたイミフィンジの効能追加に係る留意事項についてでございます。
「3 留意事項の内容」といたしまして(2)診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項をまとめております。
まず、1)切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌につきまして、トレメリムマブ(遺伝子組換え)及び白金製剤(シスプラチン又はカルボプラチン)の併用投与をした場合はその旨を、EGFR遺伝子変異陰性及びALK融合遺伝子陰性であることを確認した検査の実施年月日を記載していただくこととしております。
次に、2)切除不能な肝細胞癌につきまして、医療施設要件のいずれに該当するか、医師要件のいずれに該当するかを記載いただくこととしております。
また、最後、3)治癒切除不能な胆道癌につきまして、医療施設の要件のいずれに該当するか、医師要件のいずれに該当するか、ゲムシタビン塩酸塩及びシスプラチンと併用投与した場合はその旨を記載いただくこととしております。
これらにつきましては、効能追加がありました令和4年12月23日に通知を発出しており、同日付で適用としております。
なお、イエスカルタとブレヤンジにつきましては、発出済みの通知の内容について、今回の効能追加に係る変更はありません。
以上でございます。
○小塩会長
どうも御説明ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に質問等ないようですので、本件に係る質疑は、この辺りとしたいと思います。
続きまして「先進医療会議からの報告について」を議題といたします。
本件は報告事項です。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○中田医療技術評価推進室長
医療技術評価推進室長でございます。中医協総-6に基づきまして御報告いたします。
今般、先進医療合同会議で承認されました先進医療Bの技術が1件ございましたので、御報告させていただきます。
1ページ目を御覧ください。
番号166番、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法(A-FMT療法)でございます。
本技術にかかる費用は、それぞれ表に記載のとおりでございます。
先進医療会議及び先進医療技術審査部会における判定は、2ページ目から6ページ目を御覧ください。
事前評価では適となっており、先進医療会議におきましても適と判定いただいております。
技術の説明でございます。9ページ目を御覧ください。
本技術は、軽症から中等症の左側・全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者を対象に、多施設共同単群試験によりまして、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法を実施した際の寛解率を主要評価指標といたしまして、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法の有効性、安全性を検討するというものでございます。
主要評価項目は、全生存期間を評価いたします。
登録症例数は、34例を予定しております。
ロードマップにつきまして、10ページを御覧ください。
本先進医療でデータを収集し、抗菌薬につきましては、薬事承認を目指すとともに、腸内細菌叢移植につきましては、技術として保険収載を目指すとのことでございます。
報告は、以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑は、この辺りとしたいと思います。
続きまして「令和5年度薬価制度の見直しについて」を議題といたします。
先ほど開催されました薬価専門部会において、取りまとめがなされましたので、それにつきまして、事務局より簡潔に説明をお願いいたします。
○安川薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料総-7を御覧ください。「薬価算定基準の見直しについて」ということで、昨年の12月21日に御了解いただいた「令和5年度薬価改定の骨子」を踏まえて見直し案を作成したものでございます。
まず「1.対象品目及び改定方式」でございます。点線で囲みのところが骨子の内容で、その下にある「改正後」が「薬価算定の基準」の改正案でございます。
「平均乖離率(7.0%)の0.625倍を超える品目を対象とする」という骨子に対しまして、「改正後」として、上の赤字のなお書きのところ、「令和5年薬価改定においては、その市場実勢価格の薬価に対する乖離率が全ての既収載品の平均乖離率の8分の5倍を超える既収載品について、本規定の対象とする」としております。
その他、「後発品等の価格帯」にも対象範囲の規定が必要になりますので、同様に追記しているものでございます。
次に2ページ目、「2.適用する算定ルール」でございます。骨子において、適用する算定ルールとして、基礎的医薬品、最低薬価、不採算品再算定、新薬創出等加算、次のページの後発品等の価格帯、既収載品の外国平均価格調整を適用することとしておりますので、「改正後」の一番上のただし書きでございますが、「令和5年度薬価改定においては、次の第1節、第7節、第8節、第9節1及び第10節の規定を順に適用して算定する額に改定する」としているところでございます。
第7節の記載は再掲でございます。また、第8節の基礎的医薬品や、次のページの新薬創出等加算についても関連の追記をしております。
また、5ページ目の上のところ、これは「経過措置」の項になりますけれども、(3)と(4)は、今回の改定において臨時・特例的な措置として適用するものでございます。
(3)が不採算品再算定の扱いでございますが、通常の規定の括弧書きのところを適用しないことで、今回、中医協で御紹介した不採算品目の調査結果の全品を対象とする扱いとするというものでございます。
また、(4)、こちらは新薬創出等加算でございます。通常の加算を適用した上で、「改定前薬価と当該規定適用後の薬価の差額の100分の95を加えた額に改定する」としております。
また、「3.その他の取扱い」につきましても、関連する規定につきまして所要の改正を行うものでございます。
説明は、以上となります。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
続きまして「令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方について」を議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○眞鍋医療課長
医療課長でございます。
それでは、総-8-1のシリーズの資料を用いまして御説明をさせていただきます。
「令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方について」でございます。8-1を御覧ください。
背景といたしまして、1に書かせていただいてございます。令和6年度の診療報酬改定に向けましては、下のポツが幾つか並んでございますけれども、こういったことを踏まえ、検討を進めることとしてはどうかとしてございます。
1つ目、令和6年度診療報酬改定は、ポスト2025年も見据えた介護報酬及び障害福祉サービス等報酬との同時改定であること。
2つ目、2025年に向けて地域医療構想の取組を進めるとともに、さらに医療介護総合確保促進会議で「ポスト2025年の医療・介護提供体制の姿」が取りまとめられること。
次、感染症法・医療法改正により新たに追加された「新興感染症への対応」を含む5疾病6事業等の見直しを行う第8次医療計画が令和6年度から開始になること。
次、医師の働き方改革として、2024年4月に労働時間上限規制等、改正労働基準法及び改正医療法が施行すること。
次、医療DXの実現に向けて、医療DX推進本部等において議論が進められていること。
次、革新的な医薬品や医療ニーズの高い医薬品の日本への早期上市や医薬品の安定的な供給を図る観点から「医薬品の迅速・安定供給実現に向けた総合対策に関する有識者検討会」において、流通、薬価制度、産業構造の検証など幅広く議論し、取りまとめが行われること。
最後に、プログラム医療機器、SaMDと略称をすることが多いですけれども、この評価体系を検証し、今後の在り方について検討が求められていること。
こういうことを踏まえ、検討を進めることとしてはどうかとするものでございます。
そして、2ポツでございます。検討項目と検討の場。
令和4年度の診療報酬改定の検証などは、例年どおり検証部会などを中心に検討を行いつつ、新たな検討項目等を含めたそれぞれの検討項目を、下記のとおり、検討の場で議論することとしてはどうか。 表がございます。この中で、下の2つが例年のものに加えて追加されているものと思っておりますが、介護報酬制度及び障害福祉サービス等報酬制度との同時改定に関しましては、この後御説明を申し上げます、令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会(仮)、そしてプログラム医療機器、SaMDの取扱いにつきましては、SaMDワーキンググループ(仮)の、これは保険医療材料等専門組織の下に設置することを想定してございますが、こういう場で検討してはどうかとするものでございます。
3、スケジュール、これらの検討事項及び検討の場に関しては、総-8の参考、これは横長のものでございますけれども、これを目安として、特に例年とは異なる検討事項については、下記のとおりに検討してはどうかと御提案申し上げるものでございます。
1つ目の○、令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会は、総8-2のとおり、令和5年3月頃より数回程度開催することとしてはどうか。
次の○でございますが、中医協総会におきましては、まずは第8次医療計画、医師の働き方改革、医療DXについて、そして、その後、入院、外来、在宅、歯科、調剤、感染症、個別事項等について、4月頃から夏頃までに広く意見交換を行うこととしてはどうか。
また、SaMDワーキンググループにつきましては、保険医療材料等専門組織の下に設置次第、検討を開始することとしてはどうか。
その後、秋頃より、個別具体的な改定項目について、議論を深めることとしてはどうかと御提案するものでございます。
次に、総-8-2でございます。
こちらは、令和6年度の同時報酬改定に向けた意見交換会の案とするものでございまして、目的は、ここに記載のとおりでございます。
2つパラグラフがございますけれども、それぞれの会議体が、具体的な検討に入る前に、同時改定に関する議題に主に関係する委員等で意見交換会を行うということを目的とし、そして、また、この意見交換会では、関係者において、新型コロナ感染症の流行を踏まえた、今後の健康危機管理や、ポスト2025及び2040年を見据えた際の課題や方向性の共有を目的とし、具体的な報酬に関する方針を決めないこととするというものでございます。
議題の案といたしまして、ここに1から8まで書かせていただいてございます。
1、地域包括ケアのさらなる推進のための医療・介護・障害サービスの連携
2、高齢者施設・障害者施設等における医療
3、認知症
4、リハビリテーション・口腔・栄養
5、人生の最終段階における医療・介護
6、訪問看護
7、薬剤管理
8、その他、としてございます。
開催時期と頻度は、今年の3月以降、3回程度の開催を予定させていただいてございます。
運営は、下記に記載のとおりでございます。
最後に、参考の1でございますけれども、先ほど申し上げた会議体と、その検討内容についてイメージをスケジュールとしてお示しをしてございます。
上に中医協総会の帯がございますけれども、そこでは、先ほど申し上げたとおり、4月以降、第8次医療計画、働き方改革、医療DX、その1シリーズが、その後ございまして、秋以降、その2以降シリーズとお示しをし、そのもとで専門部会、小委員会などで、ここに記載のようなスケジュールで検討してはどうかと御提案申し上げるものでございます。
事務局からの説明は、以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御意見、御質問がありましたら、よろしくお願いいたします。
長島委員、お願いいたします。
○長島委員
ありがとうございます。
次回、令和6年度診療報酬改定に向けた中医協における検討の進め方につきましては、事務局から提案された総-8-1、8-2で異論ありません。
同時改定に向けた意見交換会につきましては、これまで二度同時改定の際に実施してきたと理解しておりますが、個別的な措置以外に、どのような効果があったのか、そして、今回、どのような効果を意図しておられるのか、事務局からお答えいただきたいと思います。
私からは、以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
今、御質問がございましたので、事務局から御回答をお願いいたします。
○眞鍋医療課長
医療課長でございます。
これまでの同時改定でございますけれども、前回は平成30年度の同時改定、そして、その前は、その6年前の平成24年度に同時改定がございました。
それぞれ、同時改定に入る前あるいは議論に入った途中からだったと記憶をしてございますけれども、このような意見交換会の場なりを設けさせていただいたと承知をしてございます。
特に私どもといたしまして、前回の平成30年度の同時改定の前の意見交換会におきましては、今回お示ししたような内容、例えば、リハビリテーションですとか、訪問看護といった、あるいは看取りといった内容につきまして、それぞれ関係者間の認識を深めていただいたと、共通認識を深めていただくような効果があったと考えております。
その上で、今回は、それと比べましても少し項目を増やしてございます。例えば、高齢者施設、障害施設等における医療であったり、あるいは薬剤管理であったりと、こういった項目も増やさせていただいてございます。
これは、その間にありました、その後の医療関連の制度改正あるいは介護の制度改正、そして、また、増加している給付費などの実態に鑑み、こういったこともきちんと議論していこうということで、さらに議題を拡大して、そして、また、回数も前回は2回だったという記憶してございますけれども、それを1回増やして御議論をいただこうと考えてございます。
そして、どのように意図をしているかというお尋ねでございましたけれども、私どもとして、この8-2の目的にございますように、ここで何かを決めるといったような形のものではないと考えてございますが、私どもとしては、今、この1から8に関しまして資料を準備させていただいておりますけれども、それぞれの会議体で、まずはどのような課題があるのかということを、きちんと共通の認識を持っていただくということを、私どもとしては非常に重要視したいと考えておりまして、そして、共通の課題認識のもとに、それぞれの会議体で、それぞれの報酬体系について御議論をいただく、そのような場に生かす場にしていただければと考えているところでございます。
事務局からは、以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
長島委員、いかがでしょうか。
○長島委員
分かりました。よろしくお願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございます。
続きまして、林委員、お願いいたします。
○林委員
ありがとうございます。
総-8-2の同時改定に向けた意見交換会についてですが、案をお示しいただきまして感謝しております。
議題案に示されている内容は非常に重要であり、多くの部分で歯科医療にも関わってくると考えております。
介護現場における口腔健康管理の重要性は、エビデンス等を通じて認知されるところとなってはきておりますが、今般の新型コロナの影響はとても大きく、歯科医療提供の制限も多くあったと伺っております。いまだ収束が見えませんが、誤嚥性肺炎や栄養摂取を守る意味での口腔健康管理が充実するような視点でも議論をお願いしたいと思っております。
特に歯科は、歯科訪問診療として在宅医療を実施しておりますが、要介護者の在宅現場では、居宅療養管理指導として、介護サービスも実施しております。
両制度がまたがる部分も多いですが、コスト請求の部分で複雑な面も多く、なかなか実施できる歯科医療機関も増えていない現状もございます。
必要な歯科医療が制度によって制限されることがないように、医療と介護の両面から見た議論が重要と考えておりますので、現場の課題を解決できるような幅広い議論としていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、森委員、お願いいたします。
○森委員
ありがとうございます。日本薬剤師会の森でございます。
令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方、令和6年度の同時改定に向けた意見交換、検討スケジュール案が示されましたが、異論はありません。
今回の改定は、ポスト2025年、そして2040年を視野に入れた重要な同時改定だと捉えています。そのため、令和6年度の同時改定に向けた意見交換会が開催されると理解しています。
先ほど事務局からも、今回の直面する課題の中に、高齢者施設、障害者施設等における医療、薬剤管理を入れたというお話がありましたけれども、現在、多様な施設で生活する高齢者が増加しており、施設入所者への薬剤管理指導も増加していますが、施設では施設の特性に合わせて、施設スタッフと密に連携し、本人の生活状況、服薬状況、状態の変化等の情報を収集し、医師、施設スタッフと連携した服薬支援や薬学管理が重要となります。
また、施設で安全に医薬品が使用できるような対応も必要です。そうした医療・介護ニーズを有する患者利用者が抱える課題を把握して、有機的に連携したものとなるように、同時改定に向けた意見交換会は必要だと思います。
私からは、以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
資料の総-8-1、8の参考1、8-2で示されました令和6年度診療報酬改定に関する検討の進め方全般に関しては、異論はございません。
その上で、幾つかコメントを差し上げたいと思います。
総-8-1の背景に、いろいろ記載がありますけれども、まず、1つ目のポツの同時改定あるいは2つ目のポツの医療介護総合確保推進会議のところで、ポスト2025年ということが書かれており、これは、これで重要な視点とは思いますけれども、2025年までにやるべきこと、具体的には、地域医療構想に基づく病床再編を最後の1年で強力に進めることも意識する必要があろうということを、まず申し上げたいと思います。
次に、今後の医療保険財政に関することです。
医療保険改革による負担構造の見直しがあったとしても、主な支え手である生産年齢人口の減少により、財政が厳しさを増していくということが変わるものではございません。
横断的な視点として、財政が極めて厳しい状況にあることは、改めて指摘させていただきたいと思います。
次に、3つ目のポツ以降に、新興感染症への対応、働き方改革、医療DX、医薬品の早期上市と安定供給、プログラム医療機器という個別課題が挙げられており、いずれも重要だと認識しておりますけれども、評価の充実を前提とするのではなく、あくまでもメリハリ化することが不可欠であるということでございます。
続きまして、2番目の検討項目と検討の場に関してですが、トリプル改定において、介護や障害福祉サービスと合同の意見交換会を設けることや、保材専の下にSaMDワーキンググループを設けることも含めて、事務局案のとおりで結構でございます。
最後に、3番目のスケジュールについてでございますが、これまで、なるべく早く議論を始めるようにお願いをした経緯もあり、今回は1回目の議論に入る前に、第8次医療計画や医師の働き方改革、医療DXについて状況説明を受け、4月から意見交換するということに関して事務局案に賛同いたします。
その上で、医療DXの関係で1点要望がございます。
昨年の夏と年末の答申書附帯意見で二度にわたりオンライン資格確認等システムの加算について、患者・国民の声を聞くことが明記され、特に昨年末の附帯意見では、早急に、丁寧かつ幅広く意見を聞くということが確認されました。
今後、医療DXにおいて4月、5月に意見交換する中で、一般の患者や国民から御意見を伺う機会をぜひ設けていただきたいと考えております。
令和4年度改定の際には、不妊治療について患者団体にヒアリングをしましたので、医療DXについても、定量的なデータは検証調査で把握するとして、本格的な議論に入る前に、患者や国民の実感を直接伺いたいという趣旨で提案させていただきます。
私からは、以上になります。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに、安藤委員、お手が挙がっています。お願いいたします。
○安藤委員
ありがとうございます。
私のほうからも、今回の令和6年度診療報酬改定に向けた検討の進め方につきましては、事務局から御提案のありましたとおり、賛成したいと思います。
そして、それに関する意見につきましても、ただいまの松本委員の意見と同様でございます。
最後に、松本委員のほうから、今後のスケジュールについて意見がございましたけれども、やはりオンライン資格確認の調査につきましては、先ほど松本委員のほうからも御提案がありましたように、できるだけ早い時期に、患者さんの御意見を聞くような機会を設けられるように、ぜひお願いしたいと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、佐保委員、お願いいたします。
○佐保委員
ありがとうございます。
私も松本委員、安藤委員と同様に、この検討の進め方等については、特に異論はございません。その上で、2点ほど申し上げたいと思います。
1点目は、働き方改革についてです。直近の状況と、タスクシェア、タスクシフトによる影響が医療従事者にどう生じているかといった議論が重要と考えます。
2点目は、処遇改善についてです。実績を基にした検証が必要であると考えます。さらに、2024年度はトリプル改定を議論する年でもあり、医療・介護双方で対象外となる状況などの影響検証と議論が必要ではないかと考えております。
私からは、以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
長島委員、お願いいたします。
○長島委員 先ほど、医療DXに関して患者個人からのヒアリングという御提案がございましたが、明確に反対いたします。
患者国民に対して、しっかりとした適切な調査を行う。その際に、個別の御意見も伺うということであれば適切と思いますが、お一人の御意見というものは極めて個人的な評価、偏りがしばしば生じてしまいますので、適切ではないと思いますので、明確に反対いたします。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
間宮委員、お願いいたします。
○間宮委員
ありがとうございます。
進め方の案については、賛同したいと思います。それは進めていただきたいと思うのですけれども、医療DXの件で、やはり支払側の委員から、たくさん、やはり丁寧な説明ですとか、どういうふうに医療DXを進めていけばいいのかということも含めて、たくさん意見を議論のときに出していったという経緯があります。
それで、今、患者の声を聞くのは反対だというような御意見もありましたけれども、一人一人の意見が集まって患者の意見ということなので、一人の意見を聞くことが無駄なのだというような考え方は、私は、到底受け入れることはありません。
本当に、たった一人の意見を聞くということではなくて、患者というのは、いろいろな医療機関にかかっている人、それぞれいるわけで、それぞれのかかっている患者さんから意見を聞いてほしいと思います。それは、医療DXの、患者にとって本当にどういう形がいいのかということを、希望というか、こういうふうになったらいいと思うと、助かるということを聞く、そういう意見を聞くということは、非常に大事だと思います。
何か構えることはなくて、いろいろな、こうこういうふうになったらいいなというのを聞くということは、非常に有効だと思いますので、もちろん困っていることとか、実感がないとかということも含めて聞くべきだと思いますけれども、やはりこの日本の医療GXを進めていくためには、幅広いエンドユーザーの意見を聞くということが大事だと思いますので、その辺りは、あまり拒否しないで受け入れていただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
長島委員、お手が挙がっていますので、お願いいたします。
○長島委員
ただいま間宮委員が、私の発言を全く誤解されているようですので、再度訂正させていただきます。
まさに間宮委員がおっしゃったように、幅広く多数の患者さんや国民の声を聞くべきであると、調査の中でそのようなお考えを広く捉えるべきであると。一人の方の御意見をヒアリングという形が適切ではないと、まさに間宮委員がおっしゃったとおりに申し上げました。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに御意見、御質問はございますでしょうか。
池端委員、お手が挙がっております、お願いいたします。
○池端委員
ありがとうございます。
今の件に関してですけれども、私も長島委員がおっしゃるように、個人の意見を聞くのではなくて、患者さんを団体として多くの意見を聞くということに対しては、全く反対するものではありませんで、その辺を誤解していただかないほうがいいかと思います。
それと、これに関しては、いろいろ医療DXのワーキング等でもヒアリングをされているかと思います。かなり患者さんの代表、家族の代表等々からのヒアリング団体もあって、Wワーキングでヒアリングをしているということもあると思うので、そこから、どういう意見が上がっているかということも、非常に参考になるのではないかということで、私もそういうことを広く捉えることに対して、決して反対しているわけではないということを御理解いただければと思いますので、よろしくお願いします。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
島委員、お願いいたします。
○島委員
ありがとうございます。
同時報酬改定に向けた意見交換会も含めて、令和6年度の改定のところは、非常に重要な改定になっていくと思いますので、地域包括ケアの観点からも、きちんとした話し合いが行われ、なおかつ早い段階で話が進んでいくということを期待したいと思います。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
間宮委員、お手が挙がっています、お願いいたします。
○間宮委員
ありがとうございます。
何か一人の意見を聞くべきではないというようなことで、私は言ったわけではなくて、一人一人の意見を積み重ねて、患者の総意と、総意と言ったら変ですけれども、患者が求めているものというものが明らかになってくると思うのですね。
もちろん、一人の意見を何のデータの根拠もなく聞くというのは、なかなか危険な話ではありますけれども、やはりある程度の多数の意見がある中で、その中で、代表というか、あまり団体の代表とか何とかということよりも、やはり、しっかりとした意見を発表できる方から意見を聞くということが大事だと思いますので、何も別に、何か患者団体の代表とか、そういう人に特別にお話を聞くということではないと思いますので、とにかく何回も言いますけれども、個人の意見が積み重なって患者の希望というものが見えてくると思いますので、その辺りのヒアリングは実現していただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
ただいま医療DXのヒアリングに関して、何人の委員から御意見がございました。事務局からコメントはございますでしょうか。
○眞鍋医療課長
医療課長でございます。御意見ありがとうございました。
私どもとして、昨年の夏、そして、また、年末でございますけれども、二度、御答申をいただきました。その附帯意見として、患者・国民の意見を聞く、そして、また、冬のほうでは早急に意見を聞くという附帯意見が付されたことにつきまして、重く受け止めているところでございます。
その実現の方法につきまして、様々検討を進めたいと思ってございます。また、先ほど御議論が深まる中で何となくイメージも、私どもとしては、有益な御議論、私どもに対しても示唆をいただいたと思ってございます。
一方で、オンライン資格確認が義務化されるのは、今年の4月からということでございます。そういった中で、実際にその受益というか、その利便性というか、その効能・効果を御実感いただけるという時期というのは、どこの辺になるのかということも含めて、私ども、今いただきました御意見、そして、また、そういった調査のフィージビリティーと申し上げるのがいいのか、実際の設計がきちんとできるかどうかというところも含めて、技術的なところを私どもとして受け止めて検討をさせていただきたいと思っております。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに御意見はございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
それでは、本日いただいた御意見を踏まえながら、今後、本日御提示のあったようなスケジュールで進めてまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
それでは、本件に係る質疑は、この辺りにしたいと思います。
本日の議題は以上ですが、事務局から、その他として資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○諸冨医療指導監査室長
医療指導監査室長でございます。お手元の総-9を御覧ください。
私から「令和3年度における保険医療機関等の指導・監査等の実施状況について」を御報告いたします。
まず「1 指導・監査等の実施件数」でございます。
個別指導に関しましては、1,050件、対前年度比747件の減でございます。
新規個別指導に関しましては、4,453件で、対前年度比で1,538件の増。
適時調査に関しましては、33件、28件の増。
監査に関しましては、51件、5件の増でございました。
令和3年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止の観点から、令和2年度に実施を見合わせていた新規個別指導について、未実施分も含めて実施することとしたため、実施件数が対前年度比で増加しております。
続きまして「2 取消等の状況」でございます。
保険医療機関等に関しまして、指定取消の処分が行われたものが9件。
既に保険医療機関等が廃止され、取消処分が行えない場合は、指定取消相当という形で取り扱っておりますが、そちらが17件あり、合計26件となりまして、対前年度比7件の増でございました。
保険医等に関しましては、登録取消が13名、登録取消相当が3名ということで、合計16名となりまして、対前年度比2人の減でございました。
保険医療機関等の取消し等の原因としましては、架空請求や付増請求など、不正の内容は多岐にわたっておりますが、監査拒否による処分、これは例年0件から4件程度であったものが8件ございました。
指定取消処分に係る端緒としましては、通報や情報提供によるものが19件あり、取消件数の過半数を占めておりました。
続きまして「3 返還金額」でございます。
保険医療機関等から返還を求めた額は約48億4000万円で、その内訳は、指導による返還分が約14億7000万円、対前年度比約14億円の減。
適時調査による返還分が約20億7000万円、約5億4000万円の減。
監査による返還分が約13億円で、約8億2000万円の増でございました。
続いて、2ページでございます。
ただいま御説明いたしました指導・監査並びに取消しの状況につきまして、医科、歯科、薬局の内訳をお示ししております。
続きまして、3ページになります。
こちらは、平成29年度から令和3年までの5年間の推移をお示ししております。
続きまして、4ページに関しましては、令和3年度の指導・監査の実績について、都道府県ごとの件数をお示ししております。
5ページ目に関しましては、先ほど御報告した保険医療機関等の取消し等の状況についてまとめており、6ページ目と7ページ目に関しましては、医科、歯科、薬局から実際の取消事例の中から返還額の多いところをお示ししております。
最後に8ページ目と9ページ目に関しましては、用語解説をつけさせていただいております。
以上、簡単でありますが、私からの説明でございました。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それではただいまの説明について、何か御質問等ございますでしょうか。
間宮委員、お願いいたします。
○間宮委員
ありがとうございます。
監査拒否で取消処分になった医療機関というのは、その後、どういう不正とか、どういう問題があったかというは、ちゃんと調べるのですか、それとも、もう監査拒否だから監査できない、監査というか、内容が分からないということなのですか、素朴な疑問で、ちょっと教えていただければ。
○小塩会長
それでは、事務局、御回答をお願いできますか。
○諸冨医療指導監査室長
医療指導監査室長でございます。
御指摘のとおり、監査拒否の事案でございますので、監査の内容、監査自体が行われません。そのため、不正などの状況の詳細を調べることができませんので、最終的には、監査拒否による指定取消相当等の取扱いでペナルティを課します。
○間宮委員
ありがとうございます。
ただ、実際に何があったかということは、分からないままということになってしまうのですね。それもちょっと、それでいいのかなというところは少し思ったところであります。
○諸冨医療指導監査室長
医療指導監査室長でございます。
御指摘のとおり、監査を拒否することにより生じる問題がございます。そのため、指定取消や登録取消となった保険医療機関等や、保険医等に対する対応策について、現在、対応の検討を行っているところでございます。
○小塩会長
ありがとうございます。
間宮委員、よろしいでしょうか。
○間宮委員
ありがとうございます。
○小塩会長
ほかに御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
ほかに御質問等ないようですので、本件に係る質疑は、この辺りとしたいと思います。
本日の議題は、以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
本日の総会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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