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2022年9月14日 中央社会保険医療協議会 総会 第528回議事録

○日時

令和4年9月14日(水)11:00~

○場所

オンライン開催

○出席者

小塩隆士会長 秋山美紀委員 飯塚敏晃委員 関ふ佐子委員 永瀬伸子委員 中村洋委員 
安藤伸樹委員 松本真人委員 佐保昌一委員 間宮清委員 眞田亨委員 鈴木順三委員 末松則子委員
城守国斗委員 長島公之委員 江澤和彦委員 池端幸彦委員 島弘志委員 林正純委員 有澤賢二委員
吉川久美子専門委員 中村春基専門委員、田村文誉専門委員
<事務局>
伊原保険局長 眞鍋医療課長 中田医療技術評価推進室長
荻原保険医療企画調査室長 安川薬剤管理官 宮原歯科医療管理官 他

○議題

○医療機器及び臨床検査の保険適用について
○先進医療会議からの報告について
○DPC対象病院の合併に係る報告について
○最適使用推進ガイドラインについて
○再審査の評価終了後の最適使用推進ガイドラインの改定について
○その他

○議事 

○小塩会長
それでは、ただいまより第528回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
なお、本日も新型コロナウイルス感染症対策の観点から、オンラインによる開催としております。また、今回も会議の公開につきましては、前回に引き続き、試行的にユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、羽田専門委員が御欠席です。
それでは、早速議事に入らせていただきます。
最初に「医薬機器及び臨床検査の保険適用について」を議題といたします。
本日は、医療保険材料等専門組織の小澤委員長にお越しいただいております、小澤委員長より御説明をお願いいたします。
○小澤委員長
小澤でございます。
それでは、説明いたします。中医協総-1-1の資料を御覧ください。
今回の医療機器の保険適用は、C2が1製品1区分、Rが1製品1区分です。
2ページ目を御覧ください。
製品名はnodocaです。
5ページ目の製品概要を御覧ください。
本品は、咽頭画像の撮影及び撮影された画像上のリンパ組織等の咽頭所見と診療情報を併せて解析し、インフルエンザウイルス感染症に特徴的な所見や症状等を検出することで、インフルエンザウイルス感染症診断の補助に用いる医療機器です。
2ページにお戻りください。
価格につきましては、本品は、特定保険医療材料としては設定せず、新規技術料にて評価することが適当と保材専として判断いたしました。
このため、外国平均価格との比はございません。
次に、6ページ目を御覧ください。
製品名は、再製造心腔内超音波カテーテルⅤです。
9ページ目の製品概要を御覧ください。
本品は、本品は、先端部に超音波を送受信するトランスデューサを内蔵し、心臓の構造及び血流の画像化を行うことを目的とした製品で、再製造単回使用医療機器となります。
6ページにお戻りください。
価格につきましては、再製造係数を0.7として評価し、最終的な価格を20万9000円といたしました。
外国平均価格との比は0.95です。
続きまして、中医協総-1-2の資料を御覧ください。
今回の臨床検査の保険適用は、E3の2件です。
2ページ目を御覧ください。
販売名は、FilmArray髄膜炎・脳炎パネルです。
測定項目は、脳脊髄液中の細菌、ウイルス及び酵母様真菌です。
測定項目は、マイクロアレイ法(定性)です。
6ページ目の製品概要を御覧ください。
検査は、本品は、脳脊髄液を検体としてマイクロアレイ法により14種の細菌・ウイルス・酵母様真菌の核酸同定を同時に行い、髄膜炎及び脳炎の診断を補助する臨床検査です。
2ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D023微生物核酸同定・定量検査、21、細菌核酸・薬剤耐性遺伝子同時検出1,700点を参考点数としています。
次に、7ページ目を御覧ください。
販売名は、ベンタナ OptiViewで、測定項目は、ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製です。
測定方法は、免疫組織化学染色(免疫抗体法)です。
10ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、免疫組織化学染色法により、MMRタンパクのうち、特に中心的な働きをする4種の発現または消失を測定しミスマッチ修復機能欠損を判定する検査で、ペムブロリズマブの固形がん患者への適用の判定補助、大腸がんにおけるリンチ症候群の診断の補助及び大腸がんにおける化学療法の選択補助を目的とする臨床検査です。
7ページにお戻りください。
保険点数につきましては、N005-3 PD-L1 タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製2,700点を参考点数としています。
御説明いたします内容は、以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
事務局から補足はございますでしょうか。
○中田医療技術評価推進室長
特にございません。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(首肯する委員あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
小澤委員長、どうもありがとうございました。
○小澤委員長
ありがとうございました。
○小塩会長
続きまして「先進医療会議からの報告について」を議題といたします。
本件は報告事項です。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○中田医療技術評価推進室長
医療技術評価推進室長の中田でございます。
それでは、中医協総-2-1に基づきまして御報告いたします。
今回、先進医療合同会議で承認されました、先進医療Bの技術がございましたので御報告させていただきます。
まずは、1ページ目を御覧ください。
整理番号162、EGFR遺伝子増幅陽性切除不能食道・胃・小腸・尿路上皮・乳がんに対するネシツムマブ療法でございます。
本技術に係る費用は、それぞれ表に記載のとおりでございます。
先進医療会議及び先進医療技術評価部会における判定は、2ページ目から6ページ目を御覧ください。
事前評価では適となっており、先進医療技術においても適と判定いただきました。
技術の説明に移ります。
技術の概要は、8ページ目を御覧ください。
本日は、EGFR増幅陽性切除不能食道・胃・小腸・尿路上皮・乳がんを対象とした多施設共同第Ⅱ相バスケット試験でございます。
ネシツムマブ800 mgを1日目、8日目に投与し、15日目は休薬することを3週間ごとに繰り返します。
主要評価項目は、客観的奏効割合を評価いたします。
登録期間1年6か月で登録症例数22を予定しております。
ロードマップにつきましては、9ページを御覧ください。
本先進医療でデータを収集し、当該医薬品の薬事承認を目指すとのことでございます。
続きまして、総-2-2 に基づきまして御報告いたします。
1ページ目を御覧ください。
整理番号163、切除不能な肝門部領域胆管がんに対する生体肝移植でございます。
本技術に係る費用は、それぞれ表に記載のとおりでございます。
先進医療会議及び先進医療技術審査部会における判定は、2ページから5ページを御覧ください。
事前評価では適となっており、先進医療会議におきましても、適と判断いただきました。
技術の説明に移ります。
技術の概要は、8ページ目を御覧ください。
本技術は、病変が進行もしくは肝機能不良で切除不能だが、全肝摘出で完治が見込める肝門部領域胆管がんに移植の適応を拡大して集学的治療の一環として生体肝移植を施行するというものでございます。
ロードマップにつきましては、9ページを御覧ください。
本先進医療でデータを収集し、関係学会からの要望も踏まえまして、保険収載を目指すとのことでございます。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑は、このあたりとしたいと思います。
続きまして「DPC対象病院の合併に係る報告について」を議題といたします。
本件は報告事項です。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○眞鍋医療課長
医療課長でございます。
それでは、資料3に基づきまして、御説明をさせていただきます。「DPC対象病院の合併に係る報告について」でございます。
1.概要にございますように、合併の予定があるDPC対象病院でございますけれども、合併後も継続参加を希望する場合に、その可否について、医療課において確認し、その結果について報告するという扱いにしているものでございます。
その考え方につきましては、参考資料1と2におつけしてございます。
そして、今回の例でございますけれども、総-3の2.のところでございますが、こちらは、市立川西病院と、それから医療法人協和会協立病院、この2つの病院につきまして、9月1日に合併し、川西市立総合医療センターとして、合併後もDPC制度継続参加するということでございますので、御報告をさせていただきます。
御説明は、以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑は、このあたりとしたいと思います。
続きまして「最適使用推進ガイドラインについて」を議題といたします。
本件は報告事項です。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○吉田医薬品審査管理課長
医薬品審査管理課長でございます。
それでは、まず、私のほうから中医協総-4-1に基づきまして、ペムブロリズマブの最適使用推進ガイドラインについて御報告いたします。
いわゆるキイトルーダにつきましては、令和4年8月24日に腎細胞癌に係る効能・効果及び用法・用量の追加に関する一部変更が承認され、同日付で最適使用推進ガイドラインを発出しておりますので、御報告するものでございます。
ガイドラインの構成は、これまで作成しているものと基本的に同じでございます。
2ページでございますけれども、「はじめに」ということでございますが、主な変更箇所については網掛けをしてございます。
効能・効果について、腎細胞癌における術後補助療法を追加しています。それに伴い、用法・用量についても、腎細胞癌における術後補助療法としての投与する際の内容を追加しています。
4ページ以降に、臨床成績を記載しておりますが、今回の内容については、8ページを御覧いただけばと思います。腎摘除術又は腎部分切除術後の再発リスクが高い淡明細胞型腎細胞癌患者を対象とした臨床試験が実施され、主要評価項目とされた無病生存期間につきまして、プラセボ群と比較して、本剤群で有意な延長が認められたという結果になってございます。
13ページでございますが、安全性プロファイルについて、既承認の効能効果と比較して新たな懸念は認められず、適切な注意喚起を実施することで、管理可能と考えられ、本剤の安全性は許容可能と考えております。
15ページに施設の基準というのが記載されてございますが、内容としましては、マル1-1の(4)のところに、令和4年度診療報酬改定に伴って生じた、改定に伴う変更を反映させた以外は、その他変更はございません。
17ページに投与対象となる患者につきまして記載をしておりますけれども、有効性に関する事項については、再発リスクの高い腎細胞癌の術後患者に対して本剤単独投与で有効性が示されている旨というのを記載しております。
安全性に関する事項については、特段の変更はございません。
最後、19ページでございます。投与に際して留意すべき事項ということで、マル5といたしまして、本剤を術後補助療法として使用実施をする際の有効性評価のタイミング、それから、投与期間に関する内容を記載してございますが、その点については変更ございません。
私のほうからは、以上でございます。
○中山医療機器審査管理課長
では、引き続きまして、医療機器審査管理課長から説明いたします。
資料総-4-2を御覧いただきたいと思います。
チサゲンレクルユーセル、販売名といたしましては、キムリア点滴静注でございます。
これにつきましては、本年8月26日に、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に係る適用の一部変更承認がされまして、同日付けで、既存の最適使用推進ガイドラインの改定をして発出しています。これについて御報告するものということでございます。
変更点は網掛けしているところですけれども、その内容について、主な点を説明します。3ページから4ページを御覧いただきますと、今回追加となった適用をそれぞれ追記しているということでありまして、4ページの6、本品の投与の(2)に、今回の適用の追加の部分がありまして、用法・用量に関しましては、再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と同じです。
その後、有効性、安全性のデータを追記してありますけれども、有効性に関しましては、10ページを御覧いただきますと、追記した記載がございまして、表5にあるとおり、完全奏効率65.4%で、本試験の目的を達成していると評価しています。
さらに、安全性につきましては、16ページに記載がありますが、これまでの既存の知られている有害事象と同様ということで、引き続き注意喚起を行うということとしております。
17ページ、施設の要件というところで、17ページの下に、適用を追加することで、どのような治療の責任者に関する要件を求めるかといったことについて記載しております。18ページの表10にありますとおり、これまで適用と同様の要件を求めることとしております。
18ページの下にありますように、医療従事者による不具合、副作用への対応に関する要件というところに関しても、今回の適用を追加しているということになるかと思います。
22ページ、今回の最適治療に関して、どのような患者に対して使用するのが最適かといったようなことに関して、有効性に関する事項としては、どういった患者が適切か、あるいはその下からは、こういった患者には適切でないといったことに関しては、安全性に関しても、そこに記載してあるとおりということで、追記するという形としているということでございます。
最後に23ページの一番下からのところですけれども、24ページに表11があるとおり、CRS、サイトカイン放出症候群管理に関して、どのようなアルゴリズムがあるのかといったところに関しての記載の部分も追記しているというのがあるということでございます。
説明は、以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、引き続き、事務局から補足の説明がございましたら、お願いいたします。
○安川薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料総-4-3を御覧ください。
保険適用上の留意事項についてでございます。
先ほど御説明いたしました、キイトルーダの効能追加に伴いまして、3の留意事項の内容としまして、診療報酬明細書の摘要欄に記載を求める事項として、医療施設の要件のいずれに該当するか、医師要件のいずれに該当するかを記載いただくこととしております。
先ほど御説明があったとおり、効能追加があった8月24日に通知を発出しており、同日付けで適用としております。
キムリアにつきましては、発出済みの通知の内容について、今回の効能追加に係る変更はございません。
以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑は、このあたりとしたいと思います。
続きまして「再審査の評価終了後の最適使用推進ガイドラインの改定について」を議題といたします。
本件も報告事項です。事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○安川薬剤管理官
薬剤管理官でございます。
資料総-5を御覧ください。
先ほどの議題にもありましたように、新規作用機序を有する革新的な医薬品につきましては、当該医薬品の最適な使用を推進する観点から必要な患者及び医療機関等の要件、考え方、留意事項を示す最適使用推進ガイドラインを、2017年から作成しているところでございます。
2の改定の背景と方針を御覧ください。これまで40本を超えるガイドラインを作成してきており、さらに、そのガイドラインについては、効能・効果等の一部変更承認等のほか、添付文書の改訂の際にも当該ガイドラインを改定しているところでございます。
今般、薬機法における再審査期間を終えた品目、効能・効果に関しましては、有効性、安全性に関する情報が蓄積されたということで、まずは事務的な手続を簡略化できるように、このガイドラインの体裁を簡略化する変更を行うこととしたいと考えております。
方針のところを御覧ください。再審査の評価が終了した以降の一部変更承認時または添付文書改訂時のタイミングに、簡略版のガイドラインに切り替える方針としております。
1ページ目の下の比較表にございますけれども、基本的には臨床成績等の添付文書に記載のある部分を削除することで体裁を簡略するもので、ガイドラインの位置づけは、これまでと変わらない予定です。
保険適用上の留意事項との関係につきましても、従前と同様でございます。
簡略版のガイドラインの手続に関しましては、2ページ目を御覧ください。
簡略版ガイドラインとなった際にも手続上の変更はなく、従前どおり、薬事・食品衛生審議会の部会で御報告、あと中医協のほうでも御報告させていただければと考えております。
本取扱いにつきましては、資料総-5参考としてお示ししております通知案を9月下旬に発出する予定で準備を進めているところでございます。
説明は、以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑は、このあたりとしたいと思います。
本日の議題は以上ですが、事務局からその他として資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○荻原保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長でございます。
資料は総-6-1、総-6-2でございます。
この資料は、毎年定期的に御報告させていただいております。今回、令和3年7月1日時点におきます報告状況を網羅的に取りまとめてございます。
令和3年7月1日時点におきまして、各医療機関等から地方厚生局への定例報告に基づきまして、主な施設基準の届出状況については過去3年分、主な選定療養に係る報告状況については過去4年分整理してございます。
個々のデータの説明につきましては省略させていただきますが、今後の審議等の際に御活用していただければということで、資料としてお示しする形で御報告させていただいております。
説明は、以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
松本委員、お願いいたします。
○松本委員 どうも説明ありがとうございます。
御説明いただいた内容については、特にコメントがあるわけではございませんけれども、今、御説明にもありましたが、今後、次回改定に向けた議論を行う際には、現状をしっかり把握するということが必要です。
例えば、1ページ目に機能強化加算や、あるいはオンライン診療料の届出が増えているという事実だけは、ここでは理解できますけれども、どの程度の割合で届出がされているかといったことも重要だと思いますので、今回のように件数だけではなくて、例えば割合であるとか、そういった分析的な視点も入れた資料を御用意いただければと、要望として挙げたいと思います。
以上です。
○小塩会長
御要望ありがとうございます。
何か事務局からコメントございますでしょうか。
○眞鍋医療課長
医療課長でございます。コメントありがとうございました。
今回の施設基準の届出状況等、これ自体は、定例的に毎年、その集計状況をお示ししておるものでございまして、網羅的な報告になるようにということで心がけているものでございます。
一方、先ほど御指摘いただきました、今後の改定に向けての御議論におきましては、これまでもこのデータを基にして、その他の調査、例えば、入院分科会の調査ですとか、検証調査なども踏まえまして、データを基に、様々な切り口でお示しをしているところでございます。
割合も含めまして、議論に資するような、そういう資料につきましては、御指摘を踏まえて準備を進めてまいりたいと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございます。
松本委員、よろしいでしょうか。
○松本委員
はい、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○小塩会長
ありがとうございます。
ほかに、何か御質問、御意見等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
本日の議題は、以上です。
松本委員、お手が挙がっていますけれども。
○松本委員
申し訳ございません、本日の議題とは直接的には関係がないのですけれども、少し発言をしたい案件があるのですけれども、お許しいただけますでしょうか。
○小塩会長
よろしくお願いいたします。
○松本委員
案件は、オンライン資格確認システムを通じた医療情報の取得についてでございます。
先月の医療部会で、オンライン資格確認のシステムを導入しているにもかかわらず、医療機関側の設定で、患者の承諾の画面が表示されない場合があることが分かり、その場合には診療報酬の加算が算定できないということが、その後の医療保険部会で厚生労働省から説明があったと承知しております。
オンライン資格確認を基盤とする医療情報については、加算による負担の増加を含めて、国民、患者の理解を得ることが、医療DXを推進する上で極めて重要であるということは、常々主張していることでございます。
健康組合の中には、加入者にマイナンバーカードを取得するメリットとして、医療情報の閲覧を紹介しておるところもあり、情報の活用は、保険者がランニングコストを負担する前提とも言えるものです。
先週末からは、薬剤情報や特定健診情報に加えて、診療情報も閲覧できるようになったようですけれども、そもそも医療機関に閲覧の環境がなければ、情報を活用した質の高い医療を患者が実感することもできないわけです。
したがいまして、オンライン資格確認の導入だけではなく、情報閲覧の体制が整っていなければ加算ができないことを、速やかに厚労省のほうから文書で明確にするとともに、医療機関側には、環境の整備をくれぐれもお願いしたいということでございます。よろしくお願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございました。
松本委員から御要望がございましたが、事務局から御回答は、ございますでしょうか。
○眞鍋医療課長
医療課長でございます。
今、松本委員から御指摘ございました、医療部会、そして、また医療保険部会で、8月10日に御答申いただきました加算、医療情報システム基盤整備体制充実加算に関わるお尋ねで、私のほうから9月8日の医療保険部会で御回答させていただいた内容についてのお尋ねでございました。
概要としましては、今、松本委員から御紹介いただきましたとおりでございまして、情報閲覧の体制を整えていないという医療機関における加算の算定ができないということに関わり、様々、今いただいたような御指摘をいただいたところでございます。
厚生労働省といたしましては、よりよい医療の提供のため、まさに今回のオン資による確認、そして、また、医療情報の活用というのが、医療DXの基盤となるという、そういうお考えのもとに、先日、御答申をいただいたと承知をしております。
ですので、この資格確認のみならず、あわせて、診療情報の使用、取得、活用を推進していきたいと考えてございます。
ですので、今回のシステム改修関係の補助ですとか、診療報酬上の加算の周知等を通じまして、医療機関、薬局の取組が進むようにお願いをしてまいりたいと思ってございますし、この加算の取扱いのみに限って申し上げれば、そういう体制で閲覧をしないということであれば、診療報酬の算定上の要件を満たしていないとなりますので、本加算の算定はできないということを御説明したところでございます。
いずれにしましても、私どもは、医療DXの推進という観点、それから点数の適切な算定を図る観点から、必要な対策というものについては講じてまいりたいと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
松本委員、いかがでしょうか。
○松本委員
どうもありがとうございました。
そういった方向で、よろしく対応のほど、お願いいたします。
○小塩会長
ありがとうございます。
本日の議題は、以上となります。
ただ、このたび、城守委員が御退任となります。一言御挨拶を頂戴いただけますでしょうか。お願いいたします。
○城守委員
会長、誠にお時間をいただきまして、ありがとうございます。
私事で恐縮ではございますが、今月末をもちまして中医協委員を退任する予定となってございます。
しかし、今月の中医協の開催は、本日だけと伺っておりますので、この中医協の貴重なお時間を拝借いたしまして、大変恐縮ではございますが、退任の御挨拶をさせていただくことをお許しいただければと思います。
平成30年7月に、日本医師会の役員に就任すると同時に、当時の会長から、中医協に行ってこいと、突然言い渡されたときの気持ちは、まさに青天の霹靂でございました。いわゆる、いきなり中医協でございます。
中医協委員という重責をしっかり担えるのか、不安のみのスタートではございましたが、今日まであっという間の出来事であったと感じているところでございます。
委員就任前の中医協のイメージといえば、保険者、診療両側による熾烈な議論の応酬というものでしたが、実際、参画をいたしますと、これはテーマに依拠することはもちろんのことでございますが、その時々の各号側委員のキャラが大きく影響していたということを、大いに実感した次第でもございます。
就任以前の中医協での御議論、さらには直近2回の改定を経験する中で、中医協の守備範囲、すなわち、その役割が狭められてきているのではないかと、そのような御指摘をいただくことが最近多くなってきておりますので、この件に関して、少し私見を述べさせていただきたいと思います。
中医協の役割は、御案内のとおり、決められた改定率、基本方針に基づいて、その財源配分を決めていくことにありまして、そのための算定要件や施設基準の決定も重要な役割となります。
医療技術などの評価に関しては、エビデンスに基づいて有効性と安全性を確認し、保険財源や患者負担等を勘案しつつ、保険収載の可否判断をするとともに、その技術等が安全かつ適切に行われるために、算定要件や施設基準を、この中医協の場で検討した上で決定し、速やかにその技術を国民の皆様に提供してきているということでございます。
医療政策色の強いテーマに関しては、中医協の外で一定の方向性が決められることは、もちろん従来からございましたが、近年その傾向が顕著になりつつありますし、さらには、診療報酬上の詳細な制度設計にまで言及されるテーマも出てきているのは、皆様方、御承知のとおりでございます。
このため、最近では、中医協は財源配分を淡々と行う場合にすぎず、医療政策や制度を議論する場ではないという、ややもすると、中医協軽視とも取れる御意見をおっしゃる方もおられます。
確かに、中医協は医療政策を議論する場ではございませんが、診療報酬上の制度設計をするためには、算定要件や施設基準の設定議論が必要になります。
さきに述べましたように、様々な要件設定をするに当たっては、保険収載する医療技術などが、患者さんに安全で、かつ適切に提供されるのか、またその技術投入によって、地域の医療提供体制にゆがみが生じはしないのかなどを議論する必要が出てきますので、必然的にその医療技術を規定する制度の在り方に踏み込んだ議論になるということは、当然あるということを明言したいと思いますし、その認識を厚労省も含めた全ての関係者に共有していただきたいと強く思います。
中医協は、安易にその守備範囲を狭めてはいけないのです。診療報酬上の制度設計に関しては、やはり専門職が委員を務める中医協の場において主体的に議論をし、決定すべきではないでしょうか。
中医協は、単に財源配分を決定するだけではなく、医政局等で策定をされました医療制度を正しく機能させるという大変重要な役割をも担っているということを、委員の皆様にはしっかり共有していただき、今後も、中医協軽視の雰囲気を吹き飛ばす優れた議論を積み重ね、中医協の存在意義とその重要性を示していただくことを強く期待いたします。
委員の皆様、よろしくお願いいたします。
最後に、昨年暮れに急逝されました中医協の大先輩であられます、安達秀樹先生の薫陶を賜れなかったことだけが、大変残念ではございますが、ここにおられる皆様方の御指導により、無事本日を迎えられましたことを心より感謝申し上げまして、御礼の御挨拶とさせていただきます。
本当にありがとうございました。
○小塩会長
城守委員、どうもありがとうございました。
委員の方々も、拍手をされていらっしゃいます。
中医協の在り方、存在意義についても非常に貴重な御意見を頂戴いたしました。会長としても重く受け止めさせていただきます。長い間、どうもありがとうございました。
それでは、これをもちまして、本日の議題は終了させていただきます。
次回の日程につきましては、追って事務局より御連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
本日の総会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。

<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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