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2022年6月15日 中央社会保険医療協議会 総会 第523回議事録

○日時

令和4年6月15日(水)診療報酬改定結果検証部会終了後~

○場所

オンライン開催

○出席者

小塩隆士会長 秋山美紀委員 飯塚敏晃委員 関ふ佐子委員 永瀬伸子委員 中村洋委員 
安藤伸樹委員 松本真人委員 佐保昌一委員 間宮清委員 鈴木順三委員
城守国斗委員 長島公之委員 江澤和彦委員 池端幸彦委員 島弘志委員 林正純委員 有澤賢二委員
吉川久美子専門委員 中村春基専門委員
<事務局>
濵谷保険局長 井内医療課長 中田医療技術評価推進室長
高宮保険医療企画調査室長 紀平薬剤管理官 宮原歯科医療管理官 他

○議題

○医療機器及び臨床検査の保険適用について
○診療報酬改定結果検証部会からの報告について
○診療報酬基本問題小委員会からの報告、処遇改善(その2)について

○議事 

○小塩会長
それでは、ただいまより第523回「中央社会保険医療協議会 総会」を開催いたします。
なお、本日も新型コロナウイルス感染症対策の観点からオンラインによる開催としております。また、今回も会議の公開につきましては、前回に引き続き試行的にユーチューブによるライブ配信で行うこととしております。
まず、委員の出席状況について御報告いたします。
本日は、眞田委員、末松委員、羽田専門委員、田村専門委員が御欠席です。
それでは、早速、議事に入らせていただきます。
最初に「医療機器及び臨床検査の保険適用について」を議題といたします。
本日は、保険医療材料専門組織の小澤委員長にお越しいただいております。小澤委員長より、御説明をお願いいたします。
○小澤委員長
小澤でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、説明いたします。中医協総-1-1の資料を御覧ください。
今回の医療機器の保険適用は、C1が1製品、1区分と、C2が1製品、1区分です。
2ページ目を御覧ください。
販売名は、AccuSafe経中隔穿刺ワイヤです。
5ページ目の製品概要を御覧ください。
本品は、本品は、経心房中隔壁的にカテーテルを右房より左房に挿入する場合に使用する心房中隔壁穿刺用の穿刺針です。
2ページ目にお戻りください。
価格につきましては、ガイドワイヤは原価計算方式、カニューラは、類似機能区分比較方式で評価いたしました。
この結果、最終的な価格をトランスセプタルガイドワイヤ、3万5400円。トランスセプタルカニューラ、2,760円といたしました。
ガイドワイヤについて、外国平均価格との比は1.25です。
次に6ページ目を御覧ください。
製品名は、Cool-tip RFAシステム、Eシリーズです。
9ページ目の製品概要を御覧ください。
本品は、経皮、腹腔鏡下及び開腹術、胸腔鏡下及び開胸術での組織凝固及び焼灼に使用する製品です。
6ページにお戻りください。
価格につきましては、本品は特定保険医療材料としては設定せず、新規技術料にて評価することが適当と保材専として判断いたしました。
このため、外国平均価格との比はございません。
続きまして、中医協総-1-2の資料を御覧ください。
今回の臨床検査の保険適用は、E3の2件です。
2ページ目を御覧ください。
販売名は、CTP ELISA「コスミック」。測定項目は、コクリントモプロテイン(CTP)です。
測定方法は、ELISA法です。
4ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、Cochlin-tomoprotein(CTP)について、中耳洗浄液を検体としてELISA法により濃度を測定することで、外リンパ瘻の診断補助に用いる臨床検査です。
2ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D007、血液化学検査、63血管内皮増殖因子(VEGF)460点を参考点数としています。
次に、5ページ目を御覧ください。
販売名は、ジーンキューブ HQSARS-CoV-2/RSVです。
測定項目は、SARS-CoV-2・RSウイルス核酸同時検出です。
測定方法は、PCR法です。
8ページ目の製品概要を御覧ください。
本検査は、生体試料中のSARS-CoV-2 RNA、鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液中のRSウイルスRNAの検出することで、SARS-CoV-2感染またはRSウイルス感染の診断補助に用いる臨床検査です。
5ページにお戻りください。
保険点数につきましては、D012感染症免疫学的検査「56」HTLV‐Ⅰ抗体(ウエスタンブロット法及びラインブロット法)2回分850点、またはD023微生物核酸同定・定量検査の「10」HPV核酸検出2回分、700点を参考点数としています。
御説明いたします内容は、以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。
事務局から補足はございますでしょうか。
○井内医療課長
特にございません。
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、ただいまの説明につきまして、何か御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。
特に御質問等ないようですので、本件につきましては、中医協として承認するということで、よろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
小澤委員長におかれましては、ありがとうございました。
続きまして「診療報酬改定結果検証部会からの報告について」を議題といたします。
まず、診療報酬改定結果検証部会の永瀬部会長より御報告をいただきまして、引き続き、事務局より補足をお願いいたします。
永瀬部会長、よろしくお願いいたします
○永瀬部会長
検証部会長の永瀬です。
本日の検証部会において「令和4年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査の実施について」を検討いたしました。
具体的には、5月18日の中医協総会において、検証部会で調査・検証を進めていくこととされた項目について、調査の項目立て、令和4年度に実施する調査、令和5年度に実施する調査、スケジュール等を整理しました。
これにつきまして、幾つか意見が出て、例えば、オンライン資格確認システムは、検証部会では間に合わないので、別のところでやっていただくとしても、意見をなるべく反映できる形にしてほしい。あるいは、スケジュールを可能な限り早めにすることで、意見を反映できるようにしてほしい、あるいはNDBデータについても、もう少し早めのデータを使えないかどうかなども検討してほしいといった意見が出ましたが、これに対して、了承されました。
本日、この案を承認いただきましたら、これに沿って調査を進めていきたいと思います。
資料の詳細につきましては、事務局より説明をお願いします。
○高宮保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長です。
右上に総-2、それから検-1と書いた資料を御用意ください。
令和4年度改定結果検証の特別調査の実施についての案でございます。
1つ目の目的、令和4年改定の附帯意見を踏まえた調査項目について調査を実施して、改定の結果、検証の資料を得ることを目的としています。
2つ目の調査実施方法。例年どおりですが、外部委託により実施をする、実施に当たっては、調査検討委員会を設置して具体的な調査設計等の検討を行う。
3番目の調査項目につきましては、5月の18日の中医協総会で、検証部会で調査・検証を進めていくとされた項目について、下のほうに書いてある(1)から(8)の項目立てで、令和4年度に5項目、令和5年度に5項目の調査を実施するものです。
各調査の実施年度は、下の表に記載しているとおりになります。
2ページ目のスケジュールです。
本日6月15日総会で承認をいただきましたら、この内容に沿って調査を進めていきたいと考えています。
また、中医協の委員の先生方にも事前に調査票案などの照会を行い、御意見を踏まえて調査票を作っていきたいと考えています。
5番目の、より適切な検証を行う観点からの対応について、前回12月の検証部会での指摘を踏まえて対応するものになります。
有効回答率の向上、適切な質問項目の設定、NDB等の既存データの活用を図っていくということです。
3ページ、6番目のコロナの感染状況を踏まえた対応については、これは前回の検証調査と同じものになります。
4ページ以降が個別の調査についてになりますが、説明については省略をさせていただきたいと思います。
資料の補足の説明は、以上になります。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、ただいまの説明につきまして、御質問等ございますでしょうか。
有澤委員、お願いいたします。
○有澤委員
ありがとうございます。
私からは、10ページ目のところです。後発医薬品の使用促進策の影響及び実施状況調査の調査項目の4ポツの一番下、後発医薬品の供給不安に関する対応等の状況についてです。一昨年来、一部の後発医薬品メーカーが不祥事を起こして以降、ずっと供給不足が続いており、安定供給がされていないという状況が続いています。これは、薬局もさることながら、医療機関、患者様にもかなり御迷惑がかかっている状態です。前回の調査内容とほぼ同様とは伺っておりますが、その辺りは、もう少し丁寧に、さらに掘り下げた形の調査を行っていただいて、現場が大変な苦労していることをしっかりと出していただきたい。という要望であります。
以上です。
○小塩会長
御要望ありがとうございました。
ほかに、御質問、佐保委員、お手が挙がっています、よろしくお願いいたします。
○佐保委員
ありがとうございます。
資料12ページの明細書無償発行に関する実施状況調査に関して、調査客体について、「保険医療機関、訪問看護事業者、患者」とあります。
今回の調査目的にある明細書の無償発行の現状や課題等について把握するため、また、答申書附帯意見にある患者への情報提供の促進、医療の透明化の観点からも、医療機関だけでなく、患者本人への調査実施も必要であるため、ぜひ進めていただきたいと思っております。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
資料の総-2に示された特別調査の枠組みにつきましては、検証部会の案について御了承したいと思います。
その上で1点お願いですけれども、この特別調査の結果は、次期の診療報酬改定に向けた重要な基礎データになると認識しておりますので、具体的な調査票の設計に関しては、診療側、支払側の各委員から要望があるかと思います。もちろん最終的には、調査検討委員会、検証部会等の御意見等を尊重したいと思いますけれども、ぜひ事前に、その内容の調整を丁寧にお願いさせていただければと思っております。
また、回答率の公表についての工夫も見られておりますけれども、これが回答率の向上につながることを期待しておりますので、その点についても、よろしくお願いいたします。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
間宮委員、いかがでしょうか。
○間宮委員
ありがとうございます。
私からは、明細書の無料発行に関する実施状況調査のところで、明細書の利活用とか、患者側からの視点というところが、ちょっとこの項目だと十分ではないのかなと、十分にできないのではないかなという懸念があります。
ほかの調査のところには、患者の理解度ですとか、意識などが入っているのですけれども、この主な調査項目のところに、そういう患者視点の部分がないので、やはり、無償発行をしたからゴールというわけではないですね。ですので、やはり患者への情報提供ですとか、よりよい利活用ということの視点というところで、今後検討していく必要がありますから、それの材料になる調査にしていただきたいと思いますので、患者の意識ですとか理解度などについても聞いていただくということで、明細書の記載内容とか、そういうものが十分かどうかということもそうですし、その内容が理解できるものなのかどうかというのを調査するということも意味があるのではないかなと思いますので、その辺りも検討していただけると、ありがたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに御質問、御要望等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。委員の方々から御要望が幾つかございましたが、事務局、現時点でコメントはございますでしょうか。
○高宮保険医療企画調査室長
保険医療企画調査室長です。
本日、いただいた御指摘も踏まえて、また、調査票などの検討を進めていきたいと思います。
また、調査票の案については、事前に中医協の委員の先生方に照会して、御意見をいただいた上で、固めていきたいと考えていますので、本日いただいた意見も踏まえた形で作っていきたいと考えています。
以上です。
○小塩会長
よろしくお願いいたします。
それでは、ほかに御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。ほかには御質問等ないようですので。
間宮委員、お願いいたします。
○間宮委員
済みません、ちょっと言い忘れたのですけれども、後発医薬品の供給不足の影響は、やはり患者にとっては非常に大問題というか、健康自体に影響が及ぼされているということがありますので、今までの後発医薬品の理解とか、どういうふうに思っているかということだけではなくて、実際どういう影響を、いろいろな不祥事の影響で供給不足が起きているというところで、どういう影響が起きているのかということも調査の内容に入れていただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
間宮委員からも追加の御要望がございましたので、よろしく御検討をお願いいたします。
ほかは、よろしいでしょうか。
それでは、本件につきましては、中医協として承認するということでよろしいでしょうか。
(異議なしの意思表示あり)
○小塩会長
ありがとうございます。
それでは、説明のあった件につきましては、中医協として承認したいと思います。
続きまして「診療報酬基本問題小委員会からの報告、処遇改善(その2)」議題といたします。
事務局より資料が提出されておりますので、説明をお願いいたします。
○井内医療課長
それでは、資料の総-3-1から3-3の部分でございます。
まず、3-1、3-2のところで、基本問題小委で御議論をいただいております。入院・外来医療等の調査・評価分科会のほうからの分析を基に御議論をいただきました。
御議論の内容といたしましては、分科会のほうから提示されました計算式やモデルについての各委員のお考えを御披露いただいたということ。また、現在行っております特別調査を反映して、さらなる分析が必要だという御指摘。
あと、各委員のほうから自己負担が発生するということへの配慮の方法について、検討する必要があるというような御指摘。
また、分析に基づきまして、今後、点数設計をしていく上での留意点についての御発言をいただいております。
それを踏まえまして、この総会で御議論をしていただければと思っております。
資料3-3になります。24ページ目までが、今まで御議論いただきましたところの分析のところでございます。ここにつきましては、説明のほうを割愛させていただきます。
25ページのほうから処遇改善に係る要件についてということで、論点出しをさせていただいております。
26ページのほうが大臣折衝事項でございます。
27ページから28ページ、ここに介護における処遇改善の内容。
29ページに、令和4年の2月から9月の補助金ということで、看護職員等処遇改善事業補助金の概要を載せさせていただいております。
また、30ページのほうに、今までの御議論の中で賃上げルールに関する御指摘を抜粋しております。
31ページから41ページ目までになります。
介護処遇改善加算と看護補助金における賃上げルールのところを、それぞれ、例えば31ページであれば、基本的な考え方、32ページであれば、処遇改善等の仕組みと賃金改善等の実施等のところで、処遇改善加算等の仕組みについてというようなこと。各ポイントに絞って左右に書き分けて比較できるようにさせていただいております。
42ページから45ページのほうでは、計画書、報告書の様式、46ページのほうには、介護の処遇改善の仕組みということでお示しをさせていただいております。
これを踏まえまして、最後48ページになります。論点のところでございます。
点数設定のシミュレーション結果を踏まえて、点数設定に当たっての考え方について、どのように考えるのかということ。
もう一つが賃上げに関するルールについて、介護処遇改善加算における仕組みを参考に、看護職員等処遇改善事業補助金の取扱いも加味して考えることとしてはどうか、その際どのような点に留意することが必要かとさせていただいております。
事務局のほうで準備させていただきました資料は、以上でございます。
○小塩会長
どうもありがとうございました。ただいまの御説明での後半で説明がございました、処遇改善に係る要件について、この部分につきましては、本日が最初の議論になります。
したがいまして、御意見、それから御質問を幅広くいただき、次回以降、それらを踏まえた資料等を事務局のほうで準備していただく形で議論を進めてまいりたいと思っております。
それでは、ただいまの説明につきまして、全体として何か御質問等ございましたら、よろしくお願いいたします。
城守委員、お願いいたします。
○城守委員
ありがとうございます。
それでは、主に、処遇改善(その2)に関しまして、何点かコメントをさせていただきたいと思います。
この介護、障害福祉の処遇改善加算の仕組みを参考にして、この予算措置が確実に賃金に反映される措置を講じるということで、この27ページ以降で、様々な説明をいただきましたが、特に、この介護の処遇改善加算と看護の補助金における賃上げのルールを対比した表というものは、大変参考になります。
今回の賃上げルールを検討するに当たっては、これが、毎月の給料でありまして、さらに、既に今年度、現行の看護補助金が、もう始まっておりますということを踏まえますと、この連続性というものは、大変確保するということが重要であろうと思いますし、その継続性を確保するという必要性もあろうと思います。
したがいまして、現行の補助金の仕組みを踏襲して、現場に混乱が生じないような形で導入されることが大変重要ではないかなと考えております。
一方、現場の負担を軽減するためには、現行制度で改善できる部分があれば、しっかり改善すべきであろうと思います。
また、配分についてでございますが、これは現場の裁量を残しておくということも必要であるということは、言うまでもないということだけは、付言させていただきたいと思います。
私の方からは、以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、林委員、お願いいたします。
○林委員
ありがとうございます。
総-3-3の48ページの論点、2つ目に示されております、賃上げに関するルールについて発言したく思っております。
看護職員等の処遇改善ですが、29ページに示されておりますように、看護職員等処遇改善事業補助金におきましては、医療機関の判断により、コメディカルの賃金改善にも充てることが可能であり、柔軟な運用となっております。
本年10月以降につきましては、診療報酬で措置することとなりますが、看護職員等処遇改善事業補助金との整合性並びに継続性の観点からも、診療報酬による処遇改善におきましても、引き続き、医療機関の判断により、歯科衛生士などコメディカルの賃金改善を対象とすることが可能となるような柔軟な運用にしていただきたいと考えております。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
○小塩会長
ありがとうございました。
佐保委員、お願いいたします。
○佐保委員
ありがとうございます。
「処遇改善をより分かりやすくするためにも、介護の処遇改善のように加算方式で」と、これまで発言してきました。
入院料や初再診料そのものを変更すると、処遇改善の実績が分かりづらくなり、その後の診療報酬改定をするたびに、処遇改善分としてどれぐらい含まれているかが分かりづらくなるのではないかと考えます。それが1点でございます。
もう一点が、資料の総-3-3の33ページのスライドで、看護職員と処遇改善補助金の関係について、別表のコメディカルの関係です。
この中で、いわゆる病棟薬剤師が対象になっていないということがあり、人材確保が困難な状況にある病棟薬剤師についてさらに確保困難と、他のコメディカルとの不公平感が増すのではないかと考えております。
診療報酬に位置づけるに当たって、病棟薬剤師をコメディカルとして対象に含めることを、今後検討してもいいのではないかと考えております。
よろしくお願いします。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
吉川専門委員、さっきお手が挙がっていましたので、お願いいたします。吉川専門委員、お願いいたします。
○吉川専門委員
よろしいでしょうか。
48ページ目にお示しいただいています論点の2つ目、昨年度末の大臣折衝の趣旨を鑑みますと、やはり確実に看護職員の賃金に反映させるということが重要であると考えております。
そのために、補助金と同様の方法で行うという原則でよいと思いますが、その上で、これから述べさせていただくことに関しましては、ルールとして定めていただきたいと考えております。
まずは、確実に看護職員の賃金に反映されるようにするために、補助金事業の計画書、また、報告書と同じように、診療報酬においても、看護職と多職種の実績をきちんと分けて、計画または実績の提出をするということです。また、収入増額となる加算分につきましては、全額賃金に反映させていただきたいです。
それから、介護職員の処遇改善と同じように、収入として得られた分の金額の3分の2以上を基本給、または決まって毎月支払われる手当の引き上げによる賃金改善に使っていただきたい。
そして、やはり安定的な処遇改善が重要であるということから、できれば基本給による賃金改善が望ましいと考えますので、このようなことをルールとして明確化していただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
それでは、松本委員、お願いいたします。
○松本委員
ありがとうございます。
資料の48ページに示されております論点に従ってコメントをいたします。
点数設計につきましては、先ほど基本問題小委で発言したとおりでございますけれども、先ほど来、患者負担に関する御発言が出ておりますので、参考に1つ、コメントしたいと思います。
処遇改善の点数を入院料だけに付した場合、高額療養費の対象になる患者が多いと考えられます。自己負担に影響が少ないというのは確かでございますけれども、保険給付としては間違いなく増えますので、保険料という形を通じて国民と事業主が広く負担することになるということについて理解をいただきたいと思います。
続きまして、2つ目の論点にございます、賃上げに関するルールについてでございます。
まず、先行しております介護の処遇改善並びに看護の補助金につきまして、比較という形で分かりやすく整理いただきまして、どうもありがとうございました。
今回の対応については、診療報酬で支払った額が確実に対象者の手元に届くということが絶対条件になります。
そういった観点で、資料の総-3-3の31ページ以降をいろいろ拝見しておりますけれども、診療報酬でも必ずルールにすべきものもあると考えます。
これは先ほど吉川専門委員からもありましたけれども、私どもが考えておりますのは、まず1つ目として加算による収入の全てを賃金改善に充てること。
2つ目、賃金改善の一定数以上を、やはり基本給または決まって毎月支払われる手当の引上げで対応していただきたい。
介護の場合は、3分の2という数字が出ておりますけれども、ここについては、また議論があろうかと思います。
3つ目として、他の賃金項目、業績に応じて変動するものは除きますけれども、その水準自身を低下させるものであってはいけないこと。
これと賃金改善に係る計画書を作成して提出すること。
最後に賃金改善の実績を報告して根拠となる資料を保管すること。
この5つは、少なくとも確実に担保すべきだろうと考えますので、よろしくお願いいたします。
以上になります。
○小塩会長
ありがとうございました。
続きまして、安藤委員、お願いいたします。
○安藤委員
ありがとうございます。
私も、先ほど佐保委員からも御指摘がありましたけれども、33ページに書いてあります、コメディカルの方たちの中に、対象医療機関で働く薬剤師を含めたほうがよろしいかと思います。薬剤師の方たちが、病院で働いている中で、患者の治療に大変役立っているという声も聞いておりますので、その辺も踏まえて、薬剤師の方も入れていただくことを検討していただけますよう、よろしくお願いします。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
池端委員、お願いいたします。
○池端委員
ありがとうございます。
私も論点に沿って、少しお話をさせていただきたいと思います。
まず、2つ目の配分等については、今回、介護職員処遇改善と比較の資料を載せていただきまして、ありがとうございます。やはり介護報酬に関しても、もともと補助金から今度加算に移ったということで、非常に参考になるのではないかと思いますので、これを基に、しっかり議論をしていただければと思います。
それから、配分に関して、今、安藤委員からもありましたように、これはやはり、それぞれ医療機関で、現場感覚で、多少違いは出てくると思いますけれども、現場が、どこまで配分するかということを、ある程度、現場の裁量を、しっかり捉えてあげたほうがいいと思いますので、例えば、今、ありましたように、薬剤師、病棟薬剤師に関しては、十分、後の対象になり得るのではないかと私も思っておりますので、そういう現場裁量を少しでも認めていただく方向で議論していただければと思っています。
それから、1点目のシミュレーションに関して、3-3の25ページ、先ほど基本問題小委でも、いろいろ議論がありました、マル1-2とマル3の2、いわゆる入院料だけでいくのか、初再診料を入れるのか、それぞれ2つの案が出ておりましたけれども、もちろん、この患者負担という点から考える視点も非常に重要だと思いますけれども、今回、看護職員の処遇改善で、まず、今回、対象になったのが、救急車200台以上と、それから三次救急、要は、コロナの重症のコロナに対して、しっかり汗をかいて対応している看護師さんをという意味づけではないかと思います。
そういう点から言うと、外来ということがそこに入ってくると、外来であれば、ほかにやっているいろいろな中小の医療機関あるいは診療所等も含めて、頑張っている看護師さんがたくさんいらっしゃるわけですから、そういう意味合いでの整合性が保てるかどうかということ、そういう懸念も少しあるかと思います。
今回、どちらかというと、重点医療機関を中心とした、そういう高機能の病院の看護師さんが対象になるということを考えると、それについては、外来をやることに対して、一部では慎重な考え方も必要ではないか、もちろん、これを制限するつもりはありませんし、また、可能であれば、今回の対象が絞られた中で、さらに輪を広げていただけるときには、この初再診料も含めた対象ということのシミュレーションは非常に重要になってくるので、そういうことを含めて、さらに議論を深めていただければと思っています。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
有澤委員、お願いいたします。
○有澤委員
ありがとうございます。
各委員から、病院薬剤師についての処遇改善もという応援もいただいております。病院については、年間200回の救急受入れ、あるいは三次救急、こういった要件がありますけれども、それ以外の医療機関で勤務する病院薬剤師も、大変な苦労もしているところです。可能であれば、薬剤師をこの処遇改善の対象職種とすることを、御検討をいただきたいと考えます。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに御意見等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。では、事務局から現時点でコメントをしていただけることがございましたら、よろしくお願いいたします。
○井内医療課長
事務局でございます。
本日は、各委員のほうから様々な御意見をいただきました。次回以降に、本日いただきました意見をベースに、論点整理というのをさせていただきたいと思っております。
ただ、前提として申し上げておきますのが、26ページでございます。令和3年12月22日大臣折衝事項とございます。ここに書いている内容、これをベースに、本年度の予算措置された部分、そういったものを、診療報酬を使ってどう実現していくかというところが、今般、中医協で御検討いただく射程範囲だと考えております。
そういった中で、できること、できないこと、本日、あると思いますけれども、事務局のほうでしっかり精査をし、整理をして次回以降の資料を提出させていただきたいと思います。
以上です。
○小塩会長
ありがとうございました。
ほかに御質問等ございますでしょうか。
よろしいでしょうか。それでは、ほかには特に御質問等ないようですので、本件に係る質疑は、このあたりといたします。
今後、事務局におかれましては、本日、委員の方々からいただいた御意見も踏まえて、対応していただくようにお願いいたします。
本日の議題は、以上です。
次回の日程につきましては、追って事務局より連絡いたしますので、よろしくお願いいたします。
本日の総会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。


 

<照会先>

保険局医療課企画法令第1係

代表: 03-5253-1111(内線)3288

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